平成26年度 合同研究成果発表会(食品・健康)のご案内

平成26年度 合同研究成果発表会(食品・健康)のご案内
県内企業の皆さまに、各研究機関の研究成果を活用していただくことを目的に、技術分野別の研究成果発表会を、
大学、高専や大分県産業科学技術センターが合同で平成19年度より実施しております。
この度、
「食品・健康」の研究成果発表会を、以下のとおり開催いたしますのでご案内いたします。
1 日
時
平成26年9月26日(金)
13:30~16:30
2 会
場
大分県産業科学技術センター 多目的ホール
住所:大分市高江西 1-4361-10
電話:097-596-7101
3 主
催
大分県産業科学技術センター
大分高等教育協議会 地域連携研究コンソーシアム大分
時
間
発
発表テーマ
13:30-13:35
所
者
属
職
氏
名
開 会
新しい健康指向野菜「おかわかめ」の利用
・普及の拡大
電磁ホーン型 ESR(電子スピン共鳴)装置
14:00-14:25 の開発と食品・健康科学への応用
-ESR計測の革新的な展開―
13:35-14:00
14:25-14:50 カボスの果実特性と加工適性
別府溝部学園短期大学
食物栄養学科
教授
大分大学 工学部
電気電子工学科
客員教授
小林 正
(名誉教授)
大分県産業科学技術センター
食品産業担当
専門研究員
廣瀬 正純
教授
米元 俊一
主幹研究員
徳田 正樹
14:50-15:00
15:00-15:25
表
休
サツマイモ焼酎粕中のオリゴ糖の
アレルギー抑制効果
15:25-15:50 食品オープンラボの概要
望月 美左子
憩
別府大学 食物栄養科学部
発酵食品学科
大分県産業科学技術センター
食品産業担当
15:50-16:30 食品オープンラボの施設見学
16:30
閉
5 申込期限
会
平成26年9月24日(水)
●今年度開催予定
・
「環境・エネルギー」
(個別にご案内いたします)
平成 27 年 1 月下旬~2 月初旬(予定)
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9/26 「食品・健康」分野 合同研究成果発表会 参加申込書
申込先:FAX 097-596-7110 企画連携担当 大内 行き ( 又は E-mail:[email protected] )
事業所名:
TEL:
住所:
連絡担当者:
参加者氏名
FAX:
部署名
役職
※)記載いただいた情報は、本発表会の運営管理に利用し、他の目的で利用することはございません。
●お問い合わせ先:大分県産業科学技術センター 企画連携担当 TEL 097-596-7101
●発表概要
発表者
発表テーマ
発表概要
近年、大分県で生産量が増えてきた「おかわかめ」は、海藻のワカメに似た食
別府溝部学園短期大学
食物栄養学科
新しい健康指向野菜 感を有し、ほのかな苦みがあることが特徴である。年々都市圏を中心に健康指向
「おかわかめ」は古くから糖尿病の予防によい
「おかわかめ」の利 の野菜として需要が増加している。
と言われてきたが、動物実験によって血糖値を低下させる作用を有することが明
用・普及の拡大
教授
望月 美左子
大分大学
工学部
電気電子工学科
客員教授(名誉教授)
小林 正
大分県産業科学技術セ
ンター
食品産業担当
電磁ホーン型 ESR
(電子スピン共鳴)装
置の開発と食品・健康
科学への応用
-ESR 計測の革新的
な展開―
カボスの果実特性と
加工適性
専門研究員
廣瀬 正純
別府大学
食物栄養科学部
発酵食品学科
サツマイモ焼酎粕中
のオリゴ糖のアレル
ギー抑制効果
教授
米元 俊一
大分県産業科学技術セ
ンター
食品産業担当
主幹研究員
徳田 正樹
食品オープンラボの
概要
らかにされた。このような機能性を有効に活用することが期待されるが、別府市
内で市民や学生におかわかめの認知度を調査したところ、おかわかめを知ってい
るという人は極めて少なかった。そこで、
「おかわかめ」の利用・普及を拡大する
ために、おかわかめの調理特性を解明し、料理レシピの開発などを行ってイベン
トや公開講座などで紹介した。おかわかめの粘りや苦みを活かしたいくつかの料
理を提案することができた。このような普及活動を通して「おかわかめ」のさら
なる需要拡大を行うことによって、大分県の農業の発展につなげたいと考えてい
る。
従来の ESR(電子スピン共鳴)装置では計測不可能であった大型・大容量試料で
も、水溶液・生体等誘電ロスの大きな試料でも ESR 計測を可能にした電磁ホー
ン型 ESR 装置を稼働させ、感度・定量性・操作性等を改良してきた。更に特殊
ミキサーの採用で従来の ESR 吸収スペクトルと一緒に ESR 分散スペクトルの同
時計測と ESR スペクトルの位相制御を可能にした。また従来型の磁場掃引の他
に、周波数掃引も可能にし、この新規な ESR 装置を用いて、基礎科学から応用
科学にいたる多分野での ESR 応用計測を行ってきた。今回はビタミン C による
各種ラジカルの消去作用、また健康食品として添加された活性炭からの炭素ラジ
カルの検出等を例示して、ラジカルと食品・健康との関連を ESR 計測事例をも
とに報告する。
カボスの果実特性と果汁加工適性について未熟果実と成熟果実について比較調
査した。
果実の大きさは成熟果実は未熟果実に比べて2倍近く大きくなるが、部位別の
割合は大きな差がなかった。果実可食部の成分は、成熟果実は未熟果実に比べて
酸が少ないが、ビタミン C は還元型、総ビタミン C とも多かった.果皮精油量は
未熟果実より少なく香りがやや弱いと思われた.
果汁加工適性を実験室レベルの搾汁試験で評価した結果、成熟果実は未熟果実
と比べて果汁の収率が非常に高かった。成熟果実の果汁は、未熟果実と比べて黄
色味が強く、酸度、糖度はやや低く、ビタミン C が多かったが、香りの強さの指
標である精油量は少なかった。搾汁工場において時期別に果汁をサンプリングし
た調査では、果汁の収率は未熟果実と比べて高いが、酸度、糖度、ビタミン C、
色調はバラツキが大きく熟度による傾向は明らかでなかった。
焼酎粕は平成 22 年度には年間 780 千トン排出され、その 46%がメタン発酵法
で処理されている。その他の処理法として、焼却 4.4%、活性汚泥 1.6%、有効利
用法として飼料 28.0%、肥料 11.4%となっている。その他 8.6%の一部はもろみ
酢などの飲料や化粧品としての活用もある。ここでは、製造工程で排出されるサ
ツマイモ焼酎粕について、in vivo と in vitro における抗アレルギー作用及び in
vitro でのビフィズス菌増殖作用を示す活性成分の同定、試作した乳酸菌飲料での
in vivo での抗アレルギー作用とヒト腸内細菌叢への影響、サプリメントによる
ヒトへの抗アレルギー作用について研究成果を述べる。最終的に、確かな機能性
を持つ食品や飲料、健康サプリメント、新たな素材として商品化し、SDB という
大量の安全な未利用資源の高度利用化を図り、環境・リサイクル・省エネルギー・
健康社会に役立ちたいと考えている。
県内企業の 1/4 を占め、地域経済への波及効果が大きい食品産業の成長促進を
目的として、平成 26 年 2 月に会員数 59 社による「おおいた食品産業企業会」が
設立されました。企業会では、企業間や大学、支援機関との連携を強化し、企業
が主体的に課題解決や成長に向けた取組を進めていきます。
特に、会員企業共通の課題である商品開発や人材育成などの取組を支援するた
め、
「食品オープンラボ」を産業科学技術センターに 8 月 22 日に開設しました。
オープンラボは、企業会会員が自由に活用して技術力アップを図ることができ
る開放実験施設です。センター内に開設していることで、センター保有機器の活
用も可能なうえ、センター研究員の技術支援も受けられるなどのメリットがあり
ます。
市場の求める商品をタイムリーに開発するための試作加工、商品の品質評価、
さらには従業員の技術研修の場として積極的に活用してもらいたいと考えていま
す。