(平成27年3月号) [PDFファイル/319KB]

H270325
Sodate
249号
〒947-0031 小千谷市土川1丁目5番53号
小千谷市
青少年育成センター
第249号
Tel 0258-82-6750 Fax 0258-82-6750
相談専用電話 82-6771
e-mail: [email protected]
URL http://www.city.ojiya.niigata.jp/
「大人としての気くばり」
小千谷市立小千谷中学校
校長 松井 周之輔
今から30年ほど前に、NHKアナウンサーであった鈴木 健二氏の「気くばりのすすめ」
がベストセラーになったことを記憶している方も多いと思う。数年前にも、
「新、気くばり
のすすめ」が発行されたので、両方を改めて読んでみた。何故、再度手にとって読もうと
したかというと、様々な事柄を通して、教師として「気くばり」を持つことの大切さを痛感
することが多かったからである。
教師として、専門性を磨くことと人間性を磨くことの2つは車の両輪である。専門性を
磨くために、授業研究や職員研修など、日々取り組んでいることと思うが、一方この人間
性を磨くことはなかなか容易なことではない。しかし、日常の「気くばり」を身に付けれ
ば、それは人間性を磨く一つになると思っている。
そして、保護者・地域の方々とを繋ぐ信頼関係の構築には、日常の小さな気くばりを見
逃してはならないと感じ、自身にも言い聞かせている。また、その「気くばり」は教師だ
けに限らず、子どもと接する大人にも大切であり、子どもたちの健全育成にもつながると
感じている。ぜひ、一読をお勧めするが、最終章で、鈴木氏が箇条書きにした気くばり中
のいくつかを紹介する。
●電話は4回以上なったら「お待たせしました」を付ける。また、電話機をとったら「ハイ
〇〇の何々です」とハイを付けること。
●人の話によく耳を傾ける人ほど、人間関係づくりが上手い。また、
「うなずき」も気くば
りの一つ。
●朝起きたら家族をはじめ誰にでも「おはよう」
「おはようございます」を明るい声で言う。
●いつ、どこで、誰に会っても、あなたのお陰で暮らしておりますと感謝し、相手よりも
低く頭を下げ、さらに相手の人格を尊重して、相手よりも早くならないようにゆっくり頭
を上げおじぎをする。
●どのような小さなことでも、していただいたら必ず「ありがとう」を言う。人間は「あ
りがとう」を忘れない限り、人生に過ちはない。
「ありがとう」はいかなる言葉よりも、も
っとも美しい言葉。
●赤ん坊や幼い子、あるいは小学生と目が合ったら、自然に優しくほほえむことができる
気くばりを身につけることが肝心。
●英雄や偉人に共通しているのは、どん底に落ちても希望を捨てない楽天主義と日常の雑
事を片付ける能力に秀でていること。つまり、四方八方への気くばりをおさおさ怠らない
細やかさである。
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「こどもの声が聞えない」
元民生委員 児童委員 川井
明
家の中にいても、子ども達の笑い声、泣き声、叫ぶ声等を聞くことがほとんど
無い。農村地域だけでなく、市街地でもそうであろう。何か淋しい情景であるが、
これも世の中の移り変わりの一つなのだと心に言い聞かせている。
春は野山を跳び回り、夏は川で水遊び、冬はいくら雪が降ろうとも夕方までスキーで滑り駆けめ
ぐった時代(それも長ぐつで)をなつかしく思うのは、私達大人の思い出話であることは分かって
いるのだが、何か虚しい思いがする。
少子化の昨今、思い出の情景の再現など無理だと思うと、尚のこと子ども達が可哀想でならない。
学校から帰れば、塾だ、クラブだ、そうでなければゲーム機とにらめっこ。外で遊ぶ暇などないの
だろう。子ども達が少ないにもかかわらず、地域の子どもの様子をつかめないのが現実であろう。
地域の人達が、子ども達の姿を目にするのは通学する時ぐらいである。それもスクールバスが多く
なり、通学路上での姿はほとんど見られない。
こういう状況の時ほど、健全な子ども達の育成のために地域社会のすべての人達が、連携を密に
する必要があろう。子ども達を他人の子どもとしてではなく、「地域の子どもは地域の宝」として
見守ることの重要性を今ほど痛感することはない。
13歳の子どもが殺害されたニュースは、あまりにもせつなく、痛ましい事件である。未然に防
ぐ方法は無かったのか?本人からのメールや不登校等、それまでの様子の変わり様に、なぜ周りの
人達が初期の段階で連携を密にして対処できなかったのか?
元民生委員 児童委員として感じたことは、先ず地域の様子をよく把握し、地域機関との連携を
密に徹することだと思う。あまり肩肘張らずに、地域の人に信頼され、情報を得られる委員になる
ように努めることだと感じた。問題の起こる前に、自分一人ではなくお互いの連携の中で対処する
ことが重要なことである。
ある晴れた冬の日、子ども達数人で雪の斜面で大声をあげながらソリで滑っている姿を見た時、
いつの時代でも、子ども達は変わらないのだと安堵した。この子ども達を、すくすくと健全に育て
ていくのが、私達の役割であり責任でもある。
川井 明さんは、昭和55年12月1日に民生委員・児童委員に就任以来、平成22年11月
30日までの、30年間にわたる、地域を見守る活動が評価され、平成 26 年 11 月に国から
「瑞宝単光章」が授与されました。
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青少年育成センターの一年
小千谷市青少年育成センター所長 今井隆夫
青少年育成センターの活動もまもなく平成26年度が終了いたします。青少
年の非行防止と健全育成を図るべく、2名の育成センター相談員と市内の小中
高校の校区と民間から選ばれた33名(10班)の補導委員の皆様と共に活動し、
本年度も大きな成果を上げることが出来ました。
特に本年度は、開校1年目の総合支援学校の職員から南部地区の補導員とし
て加わって頂き、活動頂きました。そして、来年度は総合支援学校の保護者の方からも加わって
頂き、33名11班編成で充実した「愛の一声」運動を継続する予定です。
天候の悪い中での補導活動もあったと思われますが、委員の皆様誠にありがとうございました。
次年度も引き続き宜しくお願いいたします。
相談活動では、電話相談とメール相談が中心でしたが、小中高校へ広報用の「チラシ」を配布し
た直後に新しい相談が入って来る傾向が見られました。悩みを持っているが何時、何所に相談し
たら良いか分からず、「チラシ」の配付を機に電話やメールをしたという結果を踏まえ、「チラシ」
の配布については今後も力を入れたいと考えています。
メール相談の増加が今年の特徴になっています。
環境浄化活動は、今年度は7月14日に生涯学習スポーツ課職員とセンター職員で行いました。
公衆トイレの使用状況や有害広告の除去、青少年のたまり場になりそうな箇所の点検などを中心
に実施しました。概ね良好でしたが、県の「青少年を取り巻く社会環境の実態調査」が毎年あるこ
とから、健全な環境作りの為に継続していく予定です。
因みに、市内には「酒類自動販売機」
(4)「タバコ自動販売機」(89)
「有害図書類取扱状況」
一部有害図書(7)、コンビニ(7)、「図書類自動販売機」
(0)
「DVD等自動貸出機」
(0)
「D
VD貸出店」
(2)
「ゲーム場」コーナーが(3)
「有害がん具取扱店」
(0)
「カラオケボックス」
(1)
「マンガ喫茶」
「インターネットカフェ」
(1)がありました。*(数)は箇所
研修に位置付けている講演会は、2年連続で携帯、インターネットに関わるネット社会の光と
影の部分を「ネット社会の子育て」を中心に下田博次教授夫妻からお話頂きました。上手に活用で
きれば大変有効なデジタル機器ですが、次のような問題点を指摘頂きました。個人情報の流出、
コンピューターウイルスの感染、書き込みやメールによる誹謗中傷、過剰請求や架空請求を受け
る、LINE いじめなど SNS 上の不適切行為、アダルトサイトや自殺サイトなどの有害情報への接
触、出会い系サイトへの接触、ネットゲーム中毒などの依存傾向、メールや SNS などへの依存傾
向、迷惑メールの受け取り、違法ダウンロードなど著作権侵害などです。中でも依存傾向から依
存症になる場合が高い確率であり、治療できる病院が少ないことを指摘されていました。
政府は2020年に一人一台の情報端末を持って学ぶ環境を整備することを目標に掲げていま
す。このことから考えれば、モバイル情報端末を持つのが良いか悪いかと言う議論から、活用し
て学習する環境を整備する方向に動き出しました。いずれにしても、これからの子どもたちはモ
バイル情報端末を上手に活用できなければ社会の一員として生活できない時代になるようです。
使わせないことに力を入れるのではなく、上手に使える子どもを育てることに力を注ぐ必要があ
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249号
ることになるようです。
広報活動の一環としての機関紙「そだて」は、今号が最終号で今年度7号目をお届けいたします。
各号とも色々な立場の方からご寄稿頂きました。忙しい中、青少年の健全育成への熱い思いが詰ま
った内容を書いて頂きまして誠にありがとうございました。次年度も多方面の立場の方から御執筆
頂けるよう計画し、お願いしたいと考えています。
この一年間、青少年育成センターへのご理解とご協力ありがとうございました。
平成26年度補導委員アンケートから
次年度の実施計画作成の参考資料にするために、委員の皆様からご意見をお聞きしました。そ
の中で多かったご意見、ご質問を一部抜粋して紹介し、その対応についてお答えしたいと思いま
す。
□ 来年度も小千谷警察署の警察官や他の育成機関の方々と合同パトロールを実施する予定です。
(年1回程度)このことについてご意見やご質問をお書き下さい。
【意見】・色々な機関の方とパトロールをする事は、新しい情報を聞いたりして有意義だと思
います。
・おぢやまつりのパトロールで、町内の万灯などに参加出来ません。
【回答】 おぢやまつりの最終日(8月24日)に、合同パトロールを実施しました。取り組み6
年目という事で今後益々連携を重ね、青少年の健全育成に努めていきたいと思います。
また、町内の万灯に参加できないということですが、街頭補導日を変更しても結構で
す。センターにご連絡下さい。
□ センター「そだて」について
【質問】・補導委員が終了した後も見たいと思っていますが、どこかに置いてありますか。
・保護者全員に情報発信できる良い方法はありませんか。
【回答】 毎年、ご好評いただいています。ありがとうございます。「そだて」は「小千谷市立
図書館」「小千谷市役所」「楽集館」に置かせていただいていますのでご覧下さい。
また、保護者全員の情報発信の方法ですが、小千谷市HPで公開しています。トップ
ページの「子育て・教育」欄から「青少年育成センター」へアクセスして、是非ご覧
ください。保護者をはじめ、お知り合いの方にも「そだて」を紹介していただきます
ようお願いします。