地方都市の空洞化の進む 中心街の再生事業について 平成21年1月 経済産業省商務流通グループ 中心市街地活性化室 Ⅰ.地方都市の中心街の空洞化の要因と再生の方策 (1)「不動産の所有と利用の分離」と「中心商店街区域」 地方都市の中心街、特に商業、サービス業が集積する区域(中心商店街区域)では、不動産所有権 が細分化し、建物が老朽化する一方、不動産の所有と利用の分離(※)が進まず、共同利用の合意も 形成できず、改築投資・再開発が停滞し、空き店舗・空き地が放置される等空洞化が進んでいる。 ※不動産の所有と利用の分離とは、不動産の流動性を高め、有効利用を促進するため、土地・建物の利用権を、低未利用の所有者か ら利用能力の高い者に、定期借地・定期借家・信託契約等により移転することをいう。 (P19参照) ○所有権が細分化し、共同利用も合意が形成できず、小規模不動産経営で改築資金の調達が困難 →再開発が進まず、建物が老朽化 ○小規模な老朽化した店舗(兼住宅)がテナントのニーズに合わず、賃料も地価が高い頃の水準で高止まり →借り手がつかず、空き店舗が放置 *商店街空き店舗実態調査(H19); 空き店舗の所有者の75%が貸す意 思があるが、老朽化、改装が必要、店舗面積がニーズに不適合、高い賃料 水準等の理由のため、借り手が見つからない。 <中心商店街区域>-所有と利用が一体- 個々の商店主が自ら土地を所有し、店舗を建て、居住・営業 公共施設 大型空き店舗空き地等実態調査(H19) ・全国の中心市街地に大型空き店舗214件、空き地102件が存在。 ・うち大型空き店舗34件,空き地11件は市町村が所有、借上等。このうち27 件は、区分所有ビル等の権利関係の複雑さ、老朽化等で再利用方法が未定。 商店主が営業をやめても、新たなテナントの入居が進まず、 空いた状態が放置 郊外に 大型ショッピング センターが進出 大型スーパーが撤退 空き店舗が発生 大型スーパー マーケット 郊外移転 郊外の大型ショッピングセンターに 移転し、テナントとして出店 店舗兼住居で、1Fに玄関、ト イレ等があり貸せない 廃業 空き地 空 金融、居酒屋 携帯販売等の 雑居ビル化 シャッター通り 空 大型 空き店舗 廃業 空 区分所有者が一 営業継続で、再利 撤退 用進まず。 地主が賃 料を下げな いため新た なテナント が見つから ない 1 Ⅰ . (2) まちづくり会社の活動による中心街の再生 こうした中心商店街区域の空洞化に対し、地域がまちづくり会社を設立し、空き地・空き 店舗等の不動産の所有と利用の分離を進め、空き店舗の再生や商業施設・住居等の 整備をして区域を再生する事業を中心商店街区域の再生手法として以下で提示する。 ○まちづくり会社(※)とは、広く中心市街地の活性化に関連する事業目的 を持つ会社形態の組織をいう。 ※中心市街地活性化法の「良好な市街地を形成するためのまちづくりの推進を図る事業活動を行うことを目 的として設立された会社」「商工会、商工会議所又は中小企業者が出資している会社」、旧中心市街地 活性化法の「認定構想推進事業者」(TMO) であった会社等が含まれうる。 ○各地の先進事例 金沢市竪町商店街 商店街振興組合が空き店舗のテナント・リーシングを積極的に実施 長浜市(株)黒壁 まちづくり会社が空き店舗を集めて統一的に活用 高松市丸亀町商店街 まちづくり会社による所有と利用の分離型再開発 (株)まちづくり長野「ぱてぃお大門」 (株)金沢商業活性化センター「プレーゴ」 (株)ハイマート久留米「六角堂広場」 まちづくり会社が商店街隣接の空き地にテナントモールを整備 奥州市(株)水沢メイプル「水沢クロス」 大型空き店舗を利用権の一元化、改装と新規テナントのリーシング により再生 2 Ⅱ . (1) 不動産の所有と利用の分離による中心商店街区域再生手法 (1)基本的手法:まちづくり会社が、再生区域を設定し、以下の事業を実施する。 ① 不動産の所有と利用の分離と利用権の集約 ・個々の地権者から、不動産利用権を集約し、合同運用 ・建物収益に連動する地代の定期借地契約や信託契約を活用し、地権者のメリットを高め、利用権の提供を促進 ②空き店舗の改装・商業サービス業住居等複合施設の整備 *集合住宅については、定期借地権付住宅とするか、 建物を商業施設と分けて、分譲住宅とする方法がある。 ・地域の市場環境需要等を把握し、収益性の確保された適正な投資規模と維持費用の商業住居等複合施設を整備。 ・周辺の街並みに調和した回遊性のある施設を建築・設計・デザイン。居住環境も併せて整備。* ・土地の売買をせず、初期費用を抑制 ・建物を区分所有せず、まちづくり会社が一括で所有 ③テナントの誘致と販売促進(テナントマネジメント)を実施 ・近隣住民、通勤通学者等の地域の消費需要を踏まえた店揃えのコンパクトな商業・サービス業の集積を形成。 中心市街地 空 再生区域 空 空 空 空 大型 空店舗 地権者 建物の老朽化 民事信託会社 定期借地 /信託会社 信託配当 商店街のコンパクト化 (周辺店舗の移転、地元の新 規開店、全国有力店の誘致) 不動産の所有と利用の分離 地代(建物の 合同運用型土地信託 収益に連動) (合同運用型土地 信託) 地代(建物 の収益に 連動) 不動産の共同運用 建物改修・改築 合同運用型の定期借地・借家 中心市街地 再生区域 住居 賃料 テナント(全国チェーン店) テナント(周辺店舗、地元新規出店) まちづくり会社 ①不動産利用権の集約 複数の所有者の不動産を 合同運用、建物の収益に連 動した地代・賃料の設定 ②空き店舗改装 商業等複合施設整備 地域の需要の調査 適正規模の施設整備 国 ③テナントマネジメント 周辺店舗、新規開店等 のテナント誘致・管理。 誘客イベント、広告・宣 伝等販促支援を実施。 支援 地方自治体 連携 商店街 振興組合 地域関係者 3 Ⅱ . (2)不動産の所有と利用の分離による中心商店街区域再生手法 (2)補完的手法: ①不動産証券化による地域からの建物建築資金の調達 ・まちづくり会社が商業等の複合施設を整備する資金を、コーポレートファイナンス型の担保や保証による間接融資 ではなく、不動産証券化により地域から調達。地権者が不動産証券化で建物建設に投資することを可能にして土地 利用権提供のメリットを向上 ②街並みイメージの統一 ・まちづくり会社が中心となり、地区計画、景観協定等の制度を活用し、区域の建物の外観、用途等のルールを決 定。 再生区域 街並みイメージの 統一 住居 建物の改築 地権者 不動産の所有と利用の分離 信託会社 まちづくり会社 地代 (配当) ①不動産利用権集約 不動産証券化による地域からの建築資金の調達 ③テナントマネジメント 国 SPC(特別目的会社)※ ②商業等複合施設整備 街並みイメージ統一 戦略 補助金 信託配当 賃料収入による投資の回収・再投資の実施 信託受益権 信託受益権 の売却 信託受益権代金 エクイティ 匿名組合出資 建築費のつなぎ融資 金融 機関 デット 中心商店街 再生ファンド 出資 ノンリコース ローン 地域市民 不動産 所有者 ※資産流動化法に基づく特定目的会社(TMK)とする方法もある。 4 Ⅲ.中心商店街区域再生のための国の支援策 以下の公的支援により、各地域における再生事業の実施を支援 ①不動産、金融等の専門家の全国ネットワーク(※)を構築し、紹介・派遣 ※中心商店街区域再生支援ネットワーク:2008年11月より事業開始(http://www.machigenki.jp/) *再生事業を実施するために必要な専門分野 :市場調査、SC経営、不動産、建築、金融、法律、税務等 *米国、英国でも、全国的組織が地方都市中心部の再開発を支援。 英国;ATCM、米国;ナショナルトラスト・メインストリートセンター *H20年度全国21都市で専門家が活動中 ②まちづくり会社等の中心商店街区域の再生のための先行的な取組をパイロット事業として専門家 チームの派遣と関連調査の実施により支援 *H20年度全国5都市で実施中 *H21年度予算案1.0億円 *再生事業のノウハウを構築・蓄積、これを他の都市に普及 ③戦略補助金の重点支援(認定中心市街地活性化基本計画に基づく民間のハード・ソフト事業を補助) 平成21年度から、まちづくり会社の経営体制及び事業計画を国が特別に認定(※)し、戦略補助金 (補助率2/3)を重点交付(予算案 58.0億円の内数) ※中心市街地に複数のまちづくり会社 とその事業計画の特別認定が可能 ※現行中心市街地活性化法第40条第4項の特定民間事業計画の主務大臣認定を活用 中心市街地活性化 基本計画 地方自治体 中心市街地活性 化協議会 商工会議所 認定 国 経営体制・各種 再生事業計画の 大臣特別認定 不動産の 有効活用を 啓発普及 百貨店・大型SC 中心商店街区域 再生支援ネットワーク 中心商店街再生 ファンド 専門知識、専門家提供 戦略補助金(ハード2/3補助) 地権者・建物所有者 商店街振興組合 商業・サービス業者 支援 協力 出資 SPC 公的 出資 機関 (検討) 財投融資 (21年度新規) 再生区域 の設定 特別認定まちづくり会社 出資 経営体制・事業遂行力強化 中心市街地 再生区域 空 建物老朽化 空 シャッター通り 空 大型 空き店舗 空 再生事業 の実施 5 Ⅳ.中心商店街区域再生手法(詳細) 基本的手法① まちづくり会社による不動産利用権の集約化 基本的手法② まちづくり会社が空き店舗再生・商業住居複合施設整備 基本的手法③ まちづくり会社によるテナントマネジメント 補完的手法① 不動産証券化による地域からの資金調達 補完的手法② 街並みイメージの統一 6 再生手法(基本的手法① ) :まちづくり会社による不動産利用権の集約化 まちづくり会社が、合同運用型の定期借家・借地・信託等を活用して、不動産所有者のメリットを高めて、空き店 舗・空き地の不動産の所有と利用を分離して、利用権を集める。 1) まちづくり会社の不動産所有 者等への働きかけによる所有と利 用の分離;まちづくり会社が、不動 産所有者等と個別に交渉し、合意 が成立したものから利用権の提 供を受けて、空き店舗等を再生し、 新規テナントを導入する。 中心市街地 再生区域 空 2)合同運用型の定期借地・借家・ 信託等による不動産集約化の加 速:まちづくり会社が、定期借地・ 借家契約を、複数の所有者等と一 括で結び、不動産の合同運用を 行う。 3)このとき、売り上げ比例による 借家賃料、建物の収益に連動す る地代等の仕組みを導入。所有 者等が信託会社への名義の変更 を受け入れる場合は、合同運用 型の信託(民事信託又は信託会 社を活用)等 4)施設を整備するときは、不動産 証券化の手法等により、地権者が 建物に投資することを可能にして、 土地利用権提供のメリットを高め る(後掲) ;定期借地、借家契約 を用いる場合 ;信託契約を用いる場合 空 空 空 空 空 空 空 空 空 空 不動産の所有と利用の分離 合同運用型の定期借家 地権者 合同運用型の定期借地 まちづくり会社 合同運用型の信託 信託配当 地代(建物の 収益性を反映) 民事信託会社 /信託会社 (合同運用型 の土地信託) 定期借地等 (収益連動性 ある地代) ①不動産利用権の集約 ・合同運用型の定期借家 (収益連動型賃料) ・定期借地(建物の収益を 踏まえた地代) ・合同運用型の土地信託 (信託会社活用) 地代(建物の 収益性を反映) 匿名組合出資等 ③テナント マネジメント ②空き店舗改装 ・商業住居等 複合施設整備 SPC 7 再生手法(基本的手法②):まちづくり会社が空き店舗再生・商業住居複合施設整備 まちづくり会社が、空き店舗を改装、又は老朽化した建物を取り壊し、複数の土地を共同利用して、地域の需要に 適した規模、構成の商業、サービス業、住居等の複合施設を整備する。 1)地域の商圏・需要分析に基づく街のコ ンセプト及び施設規模・構成等の決定 商圏分析等により地域の商業施設・住 居等の需要を把握し、これに基づき、建 物の収益性を評価して、適切な資金計 画を設定し、過剰投資とならない賃料収 入で投資が回収可能な適正な規模の施 設を整備する。 再生区域 再生区域 空 大型 空き店舗 空 改築 or 改修 改築 空 改築 2)街並みイメージの統一と周辺の商店 街、広場等との一体性・回遊性のある施 合同運用型の定期借地・借家契約、信託 設の整備 建物再生・改修、改築 施設の建設に当たっては、公共広場等 不動産の所有と利用の分離 も含め、周辺の街区との一体性、回遊性 賃料 を高める。 まちづくり会社 3)建築デザイン・設計は街並みイメージ の統一を図りつつ、周辺の商店街、広場 等との一体性・視認性・回遊性を向上す ることに十分配慮(アーバンデザイン)。 また、収益性の向上と将来の市場環境 変化に備えて収益性の向上と建物の ローコスト設計・汎用性多用途性を確保。 4)建物の利用権の一元化による管理 一元的なテナントマネジメントが行える ように、建設する商業施設等は、区分所 有とせず、まちづくり会社が原則一括で 所有し、一括管理。 ①不動産利用権集約化 ②空き店舗改装・商業サービ ス業住居等複合施設整備 ・再生区域の設定 住居* *集合住宅については、 定期借地権付住宅とす るか、建物を商業施設と 分けて、分譲住宅とする 方法がある。 ③テナントマネジメント 内部留保 再投資 ・地域の商圏分析・需要の把握 ・収益性に基づく施設規模・構成の決定 建設資金調達 ・実現可能な店舗配置計画を策定 支 援 地方自治体 連 携 地域資金 商店街振興組合 地域関係者 地権者 配当 出資 SPC 戦略補助金 金融機関 国 8 再生手法(基本的手法③):まちづくり会社によるテナントマネジメント まちづくり会社が、商圏分析等のマーケットリサーチに基づき、新規テナントを周辺や全国から誘致し、地域の需要に 即したコンパクトで個性的な商店街を再生。市場環境の変化や個店の営業状況に応じたテナントの入れ替えや、駐 車場整備、顧客情報管理、イベント、広告・宣伝等の共同販売促進を実施する。 1)中心商店街区域のマーケットリ サーチの実施 専門機関等を活用して、商圏の範 囲、消費需要の構造、他の商業施設 との競合関係等を把握して、実現可能 な、最も収益性が高い店舗誘致・配置 計画を策定。 2)商店街区域の店舗・商業施設への テナント・リーシング(誘致) 店舗誘致・配置計画に基づき、テナ ント・リーシングの専門家を活用して、 そのノウハウ、ネットワークを通じた リーシング活動を行う。 再生区域 空 空 空 再生区域 空 周辺の店の出店 不動産の所有と利用の分離 地元からの新規開業・出店 全国有力店の誘致 合同運用型の定期借地・借家契約、信託 3)テナントマネジメント(テナント入れ 替え、販売支援等) まちづくり会社が、広告宣伝、イベン ト開催などの誘客・販売促進活動やテ ナントに対するサービス(顧客情報の 提供やこれに基づく商品展示等の指 導、共同販促など)を行う。 商店街のコンパクト化 (商圏分析に基づく店 舗の適正な配置) まちづくり会社 ①不動産利用権 集約化 ②空き店舗改装、 商業住居等施設整備 商店街振興組合 連携 ③テナントマネジメント事業 テナント誘致、商品展示指導、 顧客管理 ・地域の商圏分析・ 消費構造の把握 販売支援(広告、チラシ、ポイ ントカード等) ・店舗・業種構成・ 配置計画 広場等を活用したイベント開 催、広告・宣伝 9 再生手法(補完的手法①):不動産証券化による地域からの資金調達 まちづくり会社が、商業、サービス業、住居等の複合施設を整備するための建設資金を、コーポレートファイナンス ではなく、不動産証券化等により、建物の収益性に基づき、地域から直接調達する。 1)不動産証券化によって、建物の収益性に 再生区域 基づき小口で地域から直接資金を調達。建 物からの収益を土地所有者その他地域内の 出資者へ還元。これにより、土地所有者等の 空 空 不動産利用権提供のインセンティブを高める。 2)小規模で機動的な資金調達のため中心 商店街区域の商業施設等に適した、以下の ようなスキームを活用。 a.投資事業有限責任組合(プライベイト・エ クイティ・ファンド)からの匿名組合出資 b.信託受益権型のGK-TK方式 不動産の所有と利用の分離 c.現物譲渡型の特定目的会社(TMK)方式 再生区域 空 空 住居 改築 地方銀行 信託会社 合同運用型の定期借地・借家契約、信託 信託配当 地権者 まちづくり会社 地代 (配当) ①不動産利用権集約 ②空き店舗改装・商業等複合 施設整備事業 不動産証券化による不動産の 収益性に基づく地域からの資金調達 デット 信託受益権 信託受益権の売却 エクイティ 信託受益権代金 匿名組合出資 ③テナントマネジメント事業 ※;資産流動化法に基づく特定目的会社(TMK)とする方法もある。 債務保証 SPC(特別目的会社)※ 建築費のつなぎ融資 匿名組合出資 出資 出資 出資 中心商店街 再生ファンド 公的 機関 出資 地域市民 不動産 所有者 金融機関 10 再生手法(補完的手法②):街並みイメージの統一 まちづくり会社が、中心商店街区域の街並みイメージを統一するための活動を進め、個性的、魅力的な商店街を再 生する。 1)街並みイメージの統一・デザイ ンの策定 中心商店街区域を、魅力的、 個性的な空間とするため、まちづ くり会社が、来街者、消費者や居 住者のニーズを集め、区域関係 者の意見を集約し、区域のコンセ プト、理想のイメージ、具体的なデ ザインを策定。 街並みイメージの統一 再生区域 空 空 空 空 まちづくり会社が、 景観協定、地区 計画等の都市計 画の提案及び実 施管理 ルールに適合した 店舗に改築 2)街並みイメージ統一・維持のた めのルールの策定 建物外観・用途等の 以下のうち適切な制度を活用し 不動産の所有と利用の分離 て、地方自治体等に提案し、その 規制・ルールを設定 遵守を確保する活動を行う。 合同運用型の定期借地・借家契約、信託 ・デザインコード等、区域の土地 所有者等の紳士協定 ・まちづくりガイドライン まちづくり会社 ・まちづくり条例 ②空き店舗改装・商業等 ①不動産利用権集約化 ・景観協定 複合施設整備 ・建築協定 ・地区計画等(都市計画の一部) ・伝統的建造物群保存地区指定 街並みイメージ統一 ・事業区域の設定 ・区域の意見の集約 ・地域の商圏分析と 店舗・業種構成・配 置計画 再生区域 コンセプト・イメージ・ デザイン決定 Ex.歴史的景観・建造物保持、 癒し、快適等の空間イメージ、 公的空間活用等 ルール化 地方自治体 提案 ③テナントマネジメント 景観協定・建築協定案 策定及び実施管理、 まちづくりガイドライン 各種手法 デザインコード から選択 地区計画案策定 11 Ⅴ.中心商店街区域再生事業の実施の手順(業務フロー) まちづくり会社は、以下の業務フローに従い中心商店街区域の再生事業活動を推進する。各活動領域ごとにはそ れぞれの専門家が必要となる。 1.マーケット調査・分析・開発プランニ ング 関連専門家;マーケットリサーチ・商 業施設プランニング・住居開発調査・ マンションデベロプメント 2.不動産利用権集約化・合同運用 関連専門家;不動産利用権集約化 3.都市計画・街並みイメージ統一・管 理 (エリアマネジメント) 1.初動段階 中心街再生プラン(まち づくり会社の事業計画) の作成と事業アイディア の形成 2.個別事業の計画策定段階 2-1 「基本構想」策定 事業推進の可否の判断 2-2 「基本計画」策定 事業内容の確定と事業実施の決定 ●中心街のマーケット調 査・分析により、商業住 居等のニーズを把握 ●事業区域の設定と ゾーニング構想の作成 ●マーケットリサーチに基づく 商業施設のプランニング、テ ナントリーシングプランの策 定、施設の売上を概算予測 ●テナントリーシングプランの見直 しと売上・賃料予測 ●テナントリーシングプ - ランの見直しと売上・賃 料予測 ●不動産利用権集約化 の可能な範囲の把握(不 動産概況調査)と主要権 利者間の合意醸成 ●不動産利用権集約化の実 施方針の策定と合意形成 ●不動産利用権集約化の実施方 式の決定と合意形成 ●不動産利用権集約 ●定期借地・借家 ●建物の権利関係 化の実施準備と合意形 契約・信託契約等 の確定 成 の締結 ●不動産利用権の管理 ●街並みイメージ統一の 方向の考案 ●街並み・施設整備の前提条 件の確認 ●街並みイメージ統一の方針及び 実施手法の決定・建築関連の都市 計画変更作成 ●都市計画、景観協 - 定、デザインコード等街 並みイメージ統一のた めのルールの決定 - ●街並みイメージ統一 のためのルールの維 持・管理 ●事業区域の設定と ゾーニング構想の作成 ●個別の事業実施箇所 の設定 ●マーケットリサーチとリーシ ングプランを踏まえた施設の 規模、構成、配置イメージの 作成 ●建築基本計画の策定、ローコス ト設計と建築工事費概算見積り・ 収益性評価による見直し ●基本設計・実施設計 - ●建設工事・コスト 管理、テナント内装 設計・施工 ●施設の維持・更新 - ●核テナント等のプレリーシ ングとリーシングプランの修 正 ●テナント配置・導線・内装計画の 策定、核テナントとの仮契約、プレ リーシングの実施その他テナント 募集準備 ●テナントの募集・交 - 渉・仮契約の締結とテ ナントマネジメント計画 の作成 ●開業準備・ テナ ント出店契約締結 ●開業 ●テナントマネジメントの 実施 - ●資金調達方法に関する情 報収集 ●資金調達の方法(ファイナンスス キーム)の検討と評価 ●資金調達の方法の ●不動産利用権集 ●資金調達の実 決定と金融機関等から 約化に要する費用 施、支払 の内定取り付け の支払い等 ●資金管理 ●事業の収益性の概要 把握と基本構想策定の 可否の判断 ●事業の収益性の評価と事 業推進の可否の判断 ●事業の収益性の評価と事業着 手の可否の判断 ●事業の収益性の最 - 終評価と事業実施の最 終決定 ●資産価値の維持 関連専門家;都市計画・街並み整備 4.施設整備・管理 (コンストラクションマネジメント) (プロパティマネジメント(その1)) 関連専門家;建築・設計・アーバンデ ザイン、商業施設等経営 5.商業施設運営 (プロパティマネジメント(その2)=テナ ントマネジメント) 関連専門家;商業施設経営 6.資金調達・償還 (アセットマネジメント(その1)) 3.不動産利用権集約化・施設整備の実施段階 関連専門家;不動産金融 7.経営管理 (アセットマネジメント(その2)) 関連専門家;商業施設経営 3-1 実施計画策定 3-2 不動産利用 3-3 施設整備・ 権集約・一元化 資金調達実行 - - 4.運営管理段階 資産価値・ 収益最大化・ 投資回収 ●継続的マーケットリ サーチの実施 12 Ⅵ.まちづくり会社の中心商店街区域再生事業のパターン 中心市街地の再生手法を、空き地、空き店舗の発生状況、規模など、空洞化の状況に応じて、以 下の5つのパターンの再生事業として示す。 再生パターン1:小規模連鎖型開発による空き店舗・空き地再生 再生パターン2:所有と利用の分離型再開発による商業住居等複合施設の整備 再生パターン3:大型店舗撤退後等の空き地の再生・整備 再生パターン4:核店舗撤退後等の大型空き店舗再生・整備 再生パターン5:百貨店等とまちづくり会社が連携した商店街再生事業の実施 13 再生パターン1:小規模連鎖型開発による空き店舗・空き地再生 まちづくり会社が、虫食い状態の商店街で、空き店舗の利用権を集めて、隣接する数店舗の利用権を得て開発可 能な一定の面積となった土地に、順に小規模の商業・住居等施設を整備する。このとき、事前に区域の街並みイメー ジの統一ルールを定めて連鎖的に施設を整備して、区域全体を再生する。 中心商店街区域の、空き店舗が散 在する状況に対して、複数の隣接する 空き店舗の利用権を集約化して、施設 を再生・整備して、虫食い状態を解消 する。このとき、以下のような中心商店 街区域に適した再生手法を実施する。 1)地域の商圏・需要分析に基づく街 のコンセプト及び施設規模・構成等の 決定。容積率を全て活用するのではな く、適切な規模の商業施設の整備と、 居住機能の回復を図る。 2)街並みイメージの統一を図りつつ、 周辺の商店街、広場等との一体性・視 認性・回遊性のある施設を整備、既存 の建物の有効利用も含め収益性を踏 まえた建築コストの抑制・管理 3)将来の市場環境の変化に対応で きる汎用性・多用途性のある建物を設 計 4)建物の利用権の一元化による管 理 一元的なテナントマネジメントが行え るように、建設する商業施設等は、ま ちづくり会社が原則一括で所有・管理。 *集合住宅については、定期借地 権付住宅とするか、建物を商業施 設と分けて、分譲住宅とする方法 がある。 再生区域 再生区域 空 街並みイメージ統一 空 空 空 不動産 所有者 地代 (配当) 住宅* 空き店舗再生 商業等複合施設 整備 周辺の店の出店 地元からの新規開業・出店 商店街振興組合 全国有力店の誘致 合同運用型の定期借地・借家契約、信託 連携 不動産の所有と利用の分離 まちづくり会社 ①不動産利用 権集約化 ②空き店舗改装・改築 商業サービス業住居等施設整備 街並みイメージ統一 商圏分析・需要の把握、収益性の確保される範囲の 施設規模・構成、店舗配置、専門人材の確保 特別認定 ③テナント マネジメント 国 戦略補助金 (周辺店舗等誘 致、イベント等 販売促進) 融資 建築資金調達 専門知識の提供 専門家の派遣 中心商店街区域再生支援ネットワーク 地域 金融機関 SPC 中心商店街 再生ファンド 14 再生パターン2:所有と利用の分離型再開発による商業住居等複合施設の整備 複数の所有者がいる空き店舗、空き地のある一団の広い土地に、まちづくり会社が商業、サービス業、住居等の複 合施設を整備する。 地方の中心商店街区域の所有権が細分 化された状況に適した以下のような再開発の 手法を実施。 1)所有と利用の分離型の再開発(身の丈再 開発);用地の確保は権利金なし、保証金な しの定期借地契約、都市再開発における権 利変換は従前建物からの変換のみとするな ど、地価を顕在化させずに、土地費を節約し 初期投資を低減し、事業の収益性を向上。 2)市場ニーズに合致した適切な規模・構成 の施設の整備;商圏分析・市場調査等で需 要を把握し、過剰投資とならない賃料収入で 投資の回収・ファイナンスの償還可能な範囲 の適正な規模と構成の商業、サービス業、住 居等の複合施設を建築。 3)建築デザイン・設計は街並みイメージの統 一を図りつつ、周辺の商店街、広場等との一 体性・視認性・回遊性を向上することに十分 配慮(アーバンデザイン)。また、収益性の向 上と将来の市場環境変化に備えて収益性の 向上と建物のローコスト設計・汎用性多用途 性を確保。 4)建物の一元管理 建物は区分所有とせず、まちづくり会社が 原則一括で所有(権利床は共有にする又は 購入等)し、テナント管理。権利床が発生する 場合も、これを共有とし、土地とともに、まち づくり会社に一括管理委託するなど、一体的 な管理を可能とする。 中心商店街区域 再生支援ネットワーク 専門知識の提供 専門家の派遣 *区分所有分譲マンション とすることもある X3 百貨店 X1 大型店 X2 空地 X1 空 X3 市場調査に 基づく適切 な規模・構 成の施設を 整備 商業 施設 (定期借地権付き) 分譲マンション* 広場 *区分所有分譲マンション とすることもある 従前建物の床へ の権利返還 空 X1 不動産 所有者 地代 (配当) 定期借地・信託 X1 で合同運用 X1 X2 X2 X3 X1 不動産の所有と利用の分離・利用権の集約 合同運用型土地信託、合同運用型定期借地 (権利金なし、建物の収益を踏まえた地代) 駐車場 ショッピングモール (定期借地権付き) 分譲マンション* まちづくり会社Y、 X1、X2(一部共有) X1 X3 X2 X1 商店街振興組合 連携 特別認定 国 戦略補助金 まちづくり会社 ①不動産利用権集約事業 適正な ③テナントマネジメント 建設規模・ 資金計画 ・地域の商圏分析と需 要の把握 ②商業等複合施設整備 ・適切な店舗・業種構 建物の収益性に基づく資金調達 成・配置計画 融資 地域 金融機関 SPC 中心商店街 再生ファンド 15 再生パターン3:大型店舗撤退後等の空き地の再生整備 大型店が撤退した後等の広い空き地を、まちづくり会社が定期借地等で利用権を得て、商業施設等を整備する。 1)まちづくり会社が、中心商店街の大 型空き店舗が撤退したなどの理由で発 生した空き地を定期借地契約で借り上 げる。 2)商圏分析・市場調査等で地域の商業 施設等の床需要を把握し、建物の収益 性を踏まえ、適切な資金計画を設定し、 過剰投資とならない適正な規模・構成の 施設を建築する。 3)その際、街並みイメージの統一を図り つつ、周辺の商店街、広場等との一体 性・回遊性のある施設を整備。 4)商業施設はまちづくり会社が原則一 括で所有し、管理する。周辺商店、新規 開店者等を誘致し、テナントマネジメント を実施する。 再生区域 再生区域 街並みイメージ統一 空 空 住居* 空 市場調査に基 づく適切な規 模・構成の施 設を整備 空 不動産の所有と利用の分離 合同運用型の定期借地・借家契約、信託 周辺の店の出店 地元からの新規開業・出店 全国有力店の誘致 商店街振興組合 連携 不動産 所有者 まちづくり会社 地代 (配当) ①不動産 利用権 集約化 ②空き店舗改装・改築 商業サービス業住居等施設整備 街並みイメージ統一 *集合住宅については、 定期借地権付住宅とす るか、建物を商業施設と 分けて、分譲住宅とする 方法がある。 商圏分析・需要の把握、収益性の確保される範囲の 施設規模・構成、店舗配置、専門人材の確保 専門知識の提供 専門家の派遣 特別認定 国 ③テナント マネジメント (周辺店舗等誘 致、イベント等 販売促進) 戦略補助金 地域 金融機関 建築資金調達 中心商店街区域 再生支援ネットワーク SPC 中心商店街 再生ファンド 16 再生パターン4:核店舗撤退後等の大型空き店舗再生・整備 核店舗撤退後、長期間放置された大型空き店舗を、まちづくり会社が、専門家チームの建物の評価と再生計画作成 の支援の下、再生・利用する。 核店舗が撤退し、歯抜け状態の大型店 1)大型空き店舗・空き地の所有 者等(地方自治体を含む。)の要 請を受けて、専門家チーム(弁護 士、公認会計士、税理士、不動産 鑑定士、建築士、商業コンサルタ ント等)が、大型空き店舗・空き地 の資産価値、事業継続性などの 事業性評価を実施。 2)評価結果に基づき、まちづくり 会社が、専門家の支援を受けな がら、再生事業計画を策定。 3)まちづくり会社が、権利関係の 整理を実施。不動産利用権を一 元化。 4)-1 まちづくり会社が、必要に 応じ建物を改修・改築して、新た なテナント等を導入。 4)-2 まちづくり会社が、一元 化した利用権に基づき、現状有姿 で又は改修して、開発事業者によ る企画提案を公募し、売却先を決 定し、一括譲渡。 (このとき、選定基準に当該開発 事業者の企画が中心商店街区域 の再生に寄与するための各種の 条件を付ける)。 最上階 まちづくり会社によるテナントマネジメント 建物の利用権の 新規テナント 一元化 ・・ ・ 1階 公共施設(市民プラザ) 新規核テナント 用途変更・改装 地下 1階 ※地方自治体が 空き店舗を譲受け、 借り上げ、テナント 誘致その他再生 への協力を実施す る場合 (5)民間再生企業 による再開発 再 生 新規核テナント <新規テナント出店> 百貨店、スーパー 商店街振興組合 公共施設、住居 まちづくり会社 大型空き店舗 ・空き地の所有者等 地方自治体※ (建物の取り壊し (5)新規テナント誘致 又は改修) (4)民間再生企業誘致 (事業者公募・売却) 再生事業 実施依頼 評価依頼 (4)建 物 改 修 (用途変更等) (3)不動産利用権の一元化 資金調達 空きスペースの借り集め等不動産の所有と利用の分離 (1)建物評価 (資産価値評価・ 事業継続性評価) (2)再生事業計画策定 専門家チーム 不動産鑑定士、弁護士、 建築士、税理士、商業 連携 (イベント共催等) 融資 地域 金融機関 SPC 中心商店街 再生ファンド 戦略補助金 特別認定 専門家チームの派遣 事業性評価(資産価値、事業継続性) 建物再生計画の策定支援 新規テナント 専門知識の提供 専門家の派遣 中心商店街区域 再生支援ネットワーク 国 17 再生パターン5:百貨店等とまちづくり会社が連携した商店街再生事業の実施 百貨店・大型ショッピングセンターがまちづくり会社と連携し、百貨店の周辺の空き店舗の再生などの商店街再生事業を 実施する。 街並み イメージ 統一 再生区域 1)まちづくり会社の組織運営・事業活動 への参画・支援 ・百貨店等がまちづくり会社に出資、人 員派遣、ファンドへの共同出資 空 空 空 2)不動産利用権集約化・テナントマネジ メント事業 ・百貨店等が自ら周辺店舗・空き店舗を 購入又は借り上げ、改装・改築 ・百貨店等周辺の不動産の利用権集約 化をまちづくり会社が支援(不動産所有 者との調整等) ・まちづくり会社が利用権を集約化した 店舗へのテナント誘致及びテナントマネ ジメントの実施を百貨店等が支援又は受 託 3)まちづくり会社と百貨店等が連携した 共同販売促進活動 ・共同のイベント、広告宣伝 4)商業住居等複合施設整備事業 百貨店等の周辺の土地の利用権が集 約化されたとき、百貨店等とまちづくり会 社が共同で複合施設を整備。資金調達 においても協力。 空 百貨店 大型ショッピン グセンター 不動産 所有者 不動産の所有と 地代 利用の分離 (配当) ①不動産利用権集約化 百貨店等の周辺の空 き店舗の利用権を集め、 百貨店等に一括リース 又はテナントリーシング を委託。 (百貨店等が直接周辺 店舗を借り集めるときに、 まちづくり会社が斡旋。 仲介等で連携) 人材派遣、 出資等で 支援 再生区域 まちづくり会社が 利用権を集めた店舗に 百貨店等が 全国有名店等を誘致 まちづくり会社 ②空き店舗改装・商業 サービス業住居等施設 整備 ・百貨店周辺の利用権 を集約した空き店舗を改 装 ・百貨店等周辺の土地 の利用権を集約化して、 共同で複合施設を整備 (再生パターン2参照) 街並みイメージ統一 商圏分析・需要の把握、収益性の確保される範囲の 施設規模・構成、店舗配置、専門人材の確保 専門知識、 専門家提供 百貨店 大型ショッピン グセンター 空き店舗 の改装 連携 ③テナントマネジ メント 百貨店等と連 携して、周辺店 舗等を誘致、イベ ント開催、イベン ト広場管理、共 同の広告・宣伝 等で販売促進。 建築資金調達 中心商店街区域 再生支援ネットワーク 商店街振興組合 連携 (イベント共催等) 特別認定 国 戦略補助金 地域 金融機関 SPC 中心商店街 再生ファンド 18 (参考)「不動産の所有と利用の分離」とは 不動産の所有と利用の分離とは、不動産の流動性を高め、有効利用を促進するため、土地・建物 の利用権を、低未利用の所有者から利用能力の高い者に、定期借地借家・信託契約等により移転 することをいう。 定期借地契約 H3 借地借家法制定 定期借地制度の創設 土地利用権 所有者 ・一般・住居用;50年以上(更地返還) ・建物譲渡特約付き;30年以上 ・事業用;10年以上50年未満(H19改正後) 地代 →所有と利用の分離が、戸建住宅、マンション、業務用地などで進展 土地 地代・賃料等のキャッシュフローを証券化・小口化する手法が発展 建物 H12 資産流動化法等の改正→不動産証券化が本格化 →企業の資産圧縮(オフバランス化)、都心(オフィス、ホテル、マ ンション等)、郊外 (大型商業施設、倉庫等)での建築資金の調達 での活用が進展 SPC(特別目的会社)は、収益性向上と、倒産隔離性確保のた め、資産の運営管理を外部専門会社に委託 H16 信託業法の改正 H18信託法の改正 建物を建築 所有 自ら使用 又は 他者に賃貸 信託契約 所有者※ 信 託 受 益 権 資 金 <不動産マネジメントの専門分化(アンバンドリング)> →資産価値管理(アセットマネジメント)、施設運営管理(プロパティマネジメント)が 専門化。特に、大型商業施設では有名ブランド店等の誘致(リーシング)、 テナントの販売支援(テナントマネジメント)等の専門会社が発展 利用者 土地・建物を信託 信託受益権 SPC (特別目 的会社) 委託 アセット マネジメント 証券 発行 信託銀行 建物管理委託 土地 管理会社 建物 (プロパティ マネジメント) 定期借家契約 金融機関 利用者 投資家 (テナント) 資金 →信託銀行以外の信託会社が登場。自己信託等も新設され、所有 ※;所有者が、既存建物を流動化して資金調 と利用の分離、不動産証券化のための信託の活用範囲が拡大 達する場合又は建設資金を調達する場合。 大手小売業、 専門店、ホテル オフィス 19 ○問い合わせ先 経済産業省商務流通グループ 中心市街地活性化室 電話:03-3501-3754 FAX:03-3501-6204 サイト:「街元気」http://www.machigenki.jp/
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