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対象関係論に学ぶ心理療法セミナー第五期のご案内

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対象関係論に学ぶ心理療法セミナー第五期のご案内
――日常臨床のための対象関係論――
代表:祖父江典人(愛知教育大学)
スタッフ:豊田佳子(共和病院、愛知県立大学)
中川麻由子(養南病院、名古屋第二赤十字病院小児科)
対象関係論に学ぶ心理療法セミナーは、今年度で第一クール計 4 期を終了します。
来年度(今年4月)からは、第二クールとして新たに計三期の計画を立てております。
来年度は通算第五期となります。
今クールの全体のテーマとして「日常臨床のための対象関係論」を掲げました。そ
の主旨は、とかく対象関係論の理論や技法において、自由連想や解釈などを中心とす
る原理主義的な方法論が唱えられ、日常臨床とは馴染まない面があるからです。本セ
ミナーでは、日常臨床にも生かせる対象関係論を志向していきたいと考えております。
今日、私たちが日常的に面接するクライエントは、端から面接意欲や動機があるわ
けでもなく、症状や問題の除去、困り感の乏しさ、虐待や DV、自閉症スペクトラム
圏の人々など、従来の分析的な方法論がそのまま適用できない人たちが多くなってい
ます。このようなクライエントの多様化に伴って、分析的なセラピストも、それに対
応できる技量を身につける必要性はますます高まっているように思われます。
とはいっても、臨床的応用は自己流、無手勝流に終わるのでは許されません。そこ
には先達の叡智から学ぶ姿勢が必要とされます。対象関係論は、内的世界、内的対象
関係の視点を臨床的に提供することで、心理療法においてもっとも有用な叡智を提供
しているように思われます。というのは、そもそも私たちのこころの病は、フロイト
がヒステリー患者においてはじめて見出したように、無意識的な自己部分が疎外され
ることによってもたらされるものだからです。私たちは、内的自己との繋がりを失う
ことによって、こころの健康を損なうものなのでしょう。その内的世界の解明を最も
臨床的に押し進めたのが対象関係論だと言っても過言ではありません。精神分析の本
道ばかりでなく、日常臨床における心理療法においても、得難い知見を提供してくれ
ます。
今期は「フロイトから学ぶ」が基本となります。フロイトは、性愛的な自己を苦痛
な自己部分として措定した最初の人です。後期には攻撃的な自己の病理性も大きく視
野に収めるに至りました。フロイトは今日の対象関係論の流れに繋がる、内的自己と
内的対象のテーマを臨床的に考えた最初の人なのです。
ただし、本セミナーでは、単にフロイト理論の解説を目指そうとするものではあり
ません。フロイト自身も、
「性愛」
「抵抗」
「転移」
「反復強迫」
「攻撃性」など、後に概
念化された臨床事実に、その都度驚き、たじろぎながらも、こころの謎の解明に踏み
込んでいった人でした。私たち心理臨床家も、フロイトには遠く及ばぬながらも、日々
の臨床において、フロイト同様に目の前のクライエントを前にして、時に頭を抱え込
みながらも、何とか理解の道に到達しようともがいています。本質的なところにおい
て、フロイトの辿ったこころの営みと変わるところはありません。
したがって、本セミナーでは、フロイトがいかに苦吟しながらもこころの理解の道
筋を理論化していったのか、その営みのプロセス自体に迫りたいと考えています。な
ぜなら、そこにこそ、こころを使ってクライエントを理解する心理臨床の本質が含ま
れていると考えられるからです。そのこころの使い方をまずはフロイトから学び、日
常臨床にも生かせることを目指したいと考えています。
1
対象関係論の叡智から心理臨床を学び、自らの臨床の深まりを求める方でしたら、
必ずしも精神分析的セラピストではなくても、大いに歓迎いたします。
どうぞ来期もご参加をお待ちしております。
定員:約 50 人
場所:愛知県産業労働センター(ウィンク愛知)
(名古屋駅周辺)
日程:毎月一回平成 26 年 4 月より原則第四日曜日(午後 1 時から5時まで 4 時間)
(計 10 回)
受講料:4 万円(院生、研究生 3 万円)
締め切り:平成 26 年 3 月 31 日
お申し込みは、まずはメールにて下記事務局までご連絡ください。表題に「第五期
セミナー参加希望」とお書きいただけば、折り返し、参加申込書をご送付します。
※なお、本セミナーは、日本臨床心理士資格認定協会、定例型(継続型)研修会(4
ポイント)に認定されております。
事務局:[email protected](豊田、中川)
次ページに第五期の予定を載せます。
2
対象関係論に学ぶ心理療法セミナー第五期
前半:講義(講師祖父江)
:13 時より 15 時
「テーマ:日常臨床のための対象関係論――フロイト編」
第 1,2回では、対象関係論の基本的な考え方や見立てを行うにあたっての作法をお
話しします。3回目以降は、フロイトが臨床事実を前にして、いかにこころを使って
クライエント理解を進めていったのか、そのプロセス自体を読み解くことにより、私
たち自身の日々の臨床におけるこころの使い方の研鑽を目指したいと考えます。
セミナー講義スケジュール 平成 26 年度(2014) 2時間
月日
2014/4/27(日)
2014/5/25(日)
2014/6/22(日)
2014/7/27(日)
2014/9/7(日)
2014/10/26(日)
2014/11/30(日)
2014/12/21(日)
2015/2/22(日)
2015/3/22(日)
テーマ
日常臨床のための対象関係論(1)
――その特色と作法
日常臨床のための対象関係論(2)
――見立てと読みの実際
フロイトの生涯と『ヒステリー研究』
――エディプスの申し子フロイト
フロイトの基礎理論:「精神分析入門」ほか
――範型たらんとするフロイト
フロイトの症例1:「ドラ」と「狼男」
――フロイトはなぜ失敗したのか
フロイトの症例2:「鼠男」ほか
――フロイトはなぜ成功したのか
フロイトの技法論1:「転移の力動性について」ほか
――驚き、たじろぐフロイト
フロイトの技法論2:「想起、反復、徹底操作」ほか
――立ち向かうフロイト
フロイト後期の重要論文1:「快感原則の彼岸」ほか
――新たな難敵の出現
フロイト後期の重要論文2:「精神分析概説」ほか
――最後にフロイトが見たものとは?
講師
祖父江典
人
同
同
同
同
同
同
同
同
同
※なお、上記講義を欠席された方は、希望により、録音 CD の貸し出しを行います。
3
後半:症例(事例)検討:15 時より 17 時まで
・参加者による症例(事例)提供と祖父江によるスーパービジョン方式です。症例(事
例)発表者は、希望者の中から調整します。
なお、司会者を参加者の皆さんの中から順に立てる方向で調整します。後日スタ
ッフから問い合わせのメールをさせていただきます。
・症例(事例)検討の方法は、通常の検討会のやり方とあまり変わりません。事例の
概要を A3 用紙 1 枚程度でまとめていただき、あとは初回からの面接経過をまとめ
てください。
まとめたものは、一週間前ぐらいに、事務局の方まで添付ファイルにてお送りく
ださい。当日人数分用意して持参します。
・検討会の目的は、事例の概要から、まず、ケースをどのように見立てるか(アセス
メント)
、それに応じてどのような面接方針が立てられるか、さらに面接経過の流れ
の中でどのようにケースのこころの動きを読み取るか、などに焦点を当てます。
第五期では、見立てに加え、毎回のケースのこころの動き(つまり、無意識や内的
対象関係)
、セラピスト側のこころの動き(逆転移)を踏まえながら、ケース理解や
面接の流れなどを読み、今後どのような関わりが必要になるのかなど、検討してい
きたいと考えています。
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