日本におけるモバイルクラウドの発展に向けて

日本におけるモバイルクラウドの発展に向けて
MCPC
モバイルクラウド委員会
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モバイルクラウドを取り巻く状況
■アメリカとはクラウドサービスの技術力、サー
ビス展開、ビジネスモデル等で圧倒的な力の
差がある。
■クラウドサービスで、日本の企業の優位性を
発揮できる要素が乏しい。
■日本においては、クラウド等の大きな変革へ
の対応する速度が遅くなっている。
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MCPCにおけるモバイルクラウドの検討の方向性
モバイルクラウドを取り巻く状況をふまえて検討
1.日本の現状をしっかりと認識し、日本の実情
にあわせ、業態にとらわれないモバイルクラウ
ドのecoシステムモデル化を検討する。
2.モバイルクラウドの発展に向けた方策及び日
本のIT業界が持続的な発展を行えるような仕
組み作りを支援する。
3.全体最適化とは別に日本が得意な「部分最適
な」による成功モデルの具体的な検討を行う。
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1.ecoシステムモデル化
NISTのクラウドリファレンスアーキテクチュアと今後の発展が必要な分野
発展が不十分
発展が不十分
発展が不十分
発展が不十分
充足気味
発展が不十分
充足気味
NIST Cloud Computing Reference Model
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1.Ecoシステムモデル化
日本のモバイルクラウドの抱える課題
■特定分野に投資が集中しており、ecoシステ
ム化には、程遠い。
■未発達な分野も多々あるが、各分野でのプ
レーヤーが不在で、今後発展する要素が乏し
い。
■コンシューマではすごいスピードで利用が進ん
でいるが、エンタープライズでの利用が遅れて
いる。
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1.Ecoシステムモデル化
モバイルクラウドのグローバル企業の3軸図上で6陣営を位置づけ
既存携帯端末産業の位置
携帯電話
LiMo
移動
分散
6陣営
移動
Google
Nokia
RIM
Microsoft
中心ポータル断面
日本ワイヤレスキャリア
元はワイヤレスキャリア
移動
フューチュアーフォン
均一
Apple
元は端末メーカー
クローズ技術
元はWebサービス
オープン技術
アプリケーション開発環境
参考)MCPCアドバイザー高橋先生「モバイルクラウドサービス構築に向けて」資料より
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Google
LiMo
Nokia
Apple
RIM
Microsoft
日本のワイヤ
レスキャリア
1.Ecoシステムモデル化
日本のモバイルクラウドのビジネスモデルの抱える課題
■日本ではワイヤレスキャリアが先導していた分野であり、他
プレーヤーであるメーカー、サービスプロバイダー等による
クラウドのビジネスモデル構築ができていない。
■グローバルで活躍するクラウド企業は、もともと目的が違う
事業を行っている企業であり、ゼロベースで臨んでも、新た
なビジネスモデル構築は厳しい。
■既存モデルをベースに無理にビジネスモデルを変革させよ
うとすると多大な投資が必要となる。
今や、Apple、Google、Facebook、Twitterもサービス提供環境と
して捉え、その上でも利益を生み出すような発想の転換が必要
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1.Ecoシステムモデル化
現状の日本のモバイルクラウド環境
端末
ワイヤレス
クラウドサービス事業者
3Screen
ネットワーク
センサー
M2M
携帯電話
カメラ
(SaaS,IaaS,PaaS)
通信事業者
加入者DB
サーバ
業種・業務
スマートフォン
農業、ヘルスケア
医療機器
交通(運輸)、メンテ、
(血圧計など)
タブレットPC
モバイルアプリ
警備、教育、etc.
コンテンツ
Windows
PC
認証・課金
カーナビ
ストレージ
(信頼:高・徴収漏れなし)
Webアプリベース
LA
N
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(認証・課金)
・Public
・Private
1.Ecoシステムモデル化
NISTのクラウドリファレンスアーキテクチュアのおけるサービスの流れ
:サービスの流れ
発展が不十分
発展が不十分
発展が不十分
発展が不十分
重要となるポイント 重要となるポイント
充足気味
発展が不十分
充足気味
日本独特
NIST Cloud Computing Reference Model
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1.Ecoシステムモデル化
日本のモバイルクラウドecoシステムモデル
- NISTアーキテクチュアとの比較に基づく 端末
クラウド
ワイヤレスNW
3Screen
利用者
センサー
クラウド
通信事業者
ブローカー
M2M
共有化・共通化
サービス
カメラ
医療機器
NW契約者DB
アグリゲーション
携帯電話
スマートフォン
タブレットPC
カーナビ
業種・業務
農業、ヘルスケア
サービス裁定
共有化・共通化
交通(運輸)、メンテ、
ビジネスサポート
警備、教育、etc.
サービス認証
LAN
言語制御
表示制御
トラヒック制御
公衆
無線
LAN
セキュリティ
プライバシー
家庭
Windows
PC
サーバ
サービス仲介
機器認証
(血圧計など)
クラウドサービス事業者
(SaaS,IaaS,PaaS)
クラウド
サービス
マネージ
メント
モバイルアプリ
コンテンツ
認証・課金
(信頼:高・徴収漏れなし)
相互運用
・Public
認証・課金
・Private
サービス認証
ストレージ
同期機能
OS制御
セキュリティ管理
データ運用
プライバシー管理
Webアプリベース
(認証・課金)
クラウドオーディター
「クラウドサービス事業者(特にプライバシー、セキュリティ)」、「端末メーカ」並びに「通信事業者」が協力しつつ、ク
ラウドブローカー、クラウドサービスマネージメント等各分野をなるべく少ない企業でカバーし、クラウド
利用者からなるべく単一かつecoな形でサービスを受けられる環境を構築する。
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1.Ecoシステムモデル化
日本のモバイルクラウドのecoシステムモデル化の留意点
■金融も含め、アントロプレナー、ベンチャー企業、
法人企業が容易にモバイルクラウドサービスを
市場に投入・サービス展開できる環境であること。
■モバイルクラウドに参入しやすく、イノベーション
が活性化できるように、意図的に社会のコンセン
サスを得る努力する。
■クラウド利用者からなるべく同じ環境でサービス
が利用できるような業態になるように努力する
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2、3.発展に向けた方策、部分的最適解の具体的な事例検討
モバイルクラウド委員会では、ecoシステムモデル化
と並行してCIS-WG(Car information system) にお
いて、モバイルクラウドの具現化の取り組みを行ってき
ている。
既にCIS-WGにおいては、モバイルクラウド活用によ
る「交通弱者向け地図整備及びナビゲーション実現」
の検討を進めており、この検討を通して、モバイルクラ
ウドの発展に向けて必要な標準、API等を整理し、具
体的な検討につなげて行く。また、この活動を通して、
モバイルクラウドの普及促進に向けた施策を検討し実
現に移していく。
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