平成16年4月14日 獣医学教育改善に関する獣医学科の基本方針 山口大学農学部獣医学科 獣医学科は獣医学教育改善に関して,国際レベルの獣医学教育研究に資する組織 の設置を目指し,全国的再編統合による組織改革を推進すると同時に,現組織・教育 研究体制の再編成(自助努力)を検討することを基本方針とする。 そのための具体的方策は以下の通りとする. 1)学長,農学部長は,「山口大学中期目標・中期計画」,および「同アクションプラン」, 「同農学部参考資料」(資料1)に記載されたそれぞれのお立場で,獣医学教育改善 の努力をしていただき,国際基準の獣医学部(教員数72名以上、学生数60名以上) の創設検討を早急に実施されることを要望する。 2)現在,学長を中心として進められている山口大学案は,全国大学獣医学関係代表 者協議会の方針(資料2),我々自身が署名した要望書(全国農学系学部長会議の基 本方針:72 名以上の教員で,当面 54 名程度の教員からなる新教育研究組織―の速 やかな実現に向けて,資料3)と基本的に矛盾しない。 3)当面の協議相手である鳥取大学との交渉のタイムスケジュール,進展のない場合 の具体的な打開策の明示を要望する。 4)同時に,在学生対応のための,緊急避難的な自助努力への援助を学部内,全学 に要望する。 5)これらの実現のため,学長のもとに「獣医学部創設を検討する委員会」を,また農学 部にWG*の早急な設置を要望する。 6)獣医学科は,上記委員会および WG における獣医学教育改善に関する検討にお いて,現組織・教育体制の変更・再編成を含めた現体制の全面的な変更も含め,対応 する。 以上 農学部にWG*,4/21 農学部教員会議(仮称)において設置が承認された。 資料1: ○中期目標・中期計画(抜粋) 「獣医学教育研究の充実に資する学部組織の見直しを検討する」 ⃝中期目標・中期計画アクションプラン(抜粋) 1.学長のもとに「獣医学部創設を検討する委員会」を設置する。 2.委員会のもとに農学部を中心としたWGを設置する。 3.WGにおいて獣医学科の拡充の方向性,獣医学部創設の実現の可能性,連 合獣医学研究科の扱いや学生定員等の検討を行う。 4.委員会は全学的な見地からさらに検討を加え学長に検討の結果を報告する。 5.学長は委員会の報告により,必要と認めたときは,企画広報担当副学長に計 画立案を指示する。 ○農学部の中期目標・中期計画の参考資料(抜粋) 「再編・統合により国際基準をみたす獣医学部の創設をめざす」 資料2: 第 80 回全国大学獣医学関係代表者協議会議事録(抜粋) 平成16年 4月 1日(木),日本大学生物資源科学部 Ⅱ.報告事項 1.国公立大学獣医学協議会報告 (3)文部科学省における協議会からの「国立大学における獣医学教育の充実方策に ついて(協議の概要)(たたき台)」に関する協議について上記協議概要について種々 意見が出され、各大学の総意として、この協議内容には獣医学教育充実のための達 成目標及び期限が明示されておらず 、後ろ向きの協議内容であるとの 厳しい評価で あった。今後、国公立大学協議会及び、全国大学獣医学関係代表者協議会でのこの 協議概要に対する評価として唐木会長から文部科学省の協議会に具申していくことと した。また、大阪府立大学の獣医学教育改善に向けての自助努力についてもこの協 議概要に盛り込んでもらいたいとの意見があった。 (4)獣医学教育の再編について 今後の獣医学教育再編に関する協議を行い、規模については72名の教官からなる 組織を目指すという姿勢を堅持することを確認した。 3.その他 (1)唐木会長から、前回協議において「獣医学教育改善の農学系学部長会議基本方 針に沿った速やかな実現について(要望書)」提出にあたり、差出人を国公私立大学獣 医学教育担当教員の連名としたが、国立大学から該当教員の約8割、公私立大学か らも多くの署名を得られ、更に特筆すべきは 本件を知った開業獣医師からインターネ ット配信により500名以上の開業獣医師の署名を得ることができ、合計800名を超える 署名が集まり、これをもって文部科学省(専門教育課)へ大臣に渡す手配を依頼し、大 臣への面会は当職と国公立大学から喜田会長、私立大学から種池会長および関係 者により本要望書を提出・説明したい旨の報告があった。 Ⅲ.協議事項 2.獣医学教育の改善について (2)「国立大学における獣医学教育の充実方策について(協議の概要)(たたき台)」に ついて 唐木会長から配布資料の内容紹介を行い、この「たたき台」には獣医学教育の充実 方策実現の到達目標および 到達期限が明示されておらず 不十分である旨の説明が あった。また、引き続き本件を協議するにあたり、全国大学獣医学関係代表者協議会 および農学部長会議への協議依頼があり、この結果を受けて4月中に再度開催予定 である旨、報告があった。これらの経緯を受けて、種々意見が出され、協議の結果、獣 医学教育の標準的カリキュラムを実現するためには72名の教員確保は必須であり、そ のためには獣医学教育の再編統合は不可避である。このことは、既に各大学の自助 努力を超えた問題となっており、国の方策として対応が図られるべきであるとの合意に 達した。これを受けて、今後、唐木会長、酒井副会長、喜田国公立協議会会長、種池 私立協議会会長および 大森専務理事等により、72名の教員確保とその目標到達期 限設定の必要性を盛り込んだ答申案を作成することとした。 資料3: 獣医学教育改善の速やかな実現について(要望書コピー, A4版11頁) ○国立大学における獣医学教育に関する協議会(第7回)の配布資料 (平成16年4月6日、河村建夫文部科学大臣へ提出) 以下コピー
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