Yuja Wang Piano Recital

Yuja Wang Piano Recital
ユジャ・ワン
2016 年
ピアノ・リサイタル
9 月 4 日(日)
14:00 開演(13:30 開場)
神奈川県立音楽堂
全席指定
一般\7,000
シルバー\6,500
学生\4,000
ユジャ・ワン Yuja Wang, piano
ユジャ・ワンを信じよう
時代が新しいスターを求めている。たとえば、かのユジャ・ワンを。
しかし、ぼくらはただ、本気の音楽を好きに聴いていたいだけだ。
中国生まれのユジャ・ワンは、自由奔放さ、鍛錬に裏付けされた
若さ溢れる大胆な想像力、成熟したアーティストらしい精密さを兼
ユジャ・ワンは、目覚ましい技巧と颯爽とした疾走で、そうした多く
ね備えた演奏で高く評価されている。特に完璧なコントロールと輝
の期待を叶えてきた。技術というのは表現と一体でなければ説得力をも
かしいテクニックは常に注目を集め、超絶技巧を要する作品におい
たない。もっといえば、心技体がひとつになって燃焼する地点から、彼
てその本質が発揮されるのはもちろんのこと、彼女の音楽性の深
女は舞台での飛翔を遂げていく。
さ、新鮮な解釈と優雅さ、カリスマ的なステージ上での存在感が
人々を魅了している。
◇プログラム
あれはもう、3 年半も前のことになるのか。この奥床しい木のホール
●以下のように発表されておりますが、変更が予告されています。
に鮮烈な初登場となった 2013 年の春、ユジャ・ワンはスクリャービン
ショパン:ピアノ・ソナタ第 2 番 変ロ短調 op.35「葬送」
とラフマニノフのソナタを弾いた。ラヴェルの「ラ・ヴァルス」とリー
ショパン:ピアノ・ソナタ第 3 番 ロ短調 op.58
バーマンの「ガーゴイル」がその間に明滅した。
技術的に巧緻なだけでなく、自分の感情に素直で、しかもとても知性
スクリャービン:左手のための前奏曲 嬰ハ短調 op.9-1
的なピアノだった。それから、アンコールが 5 曲も重ねて、多彩に弾き
前奏曲 嬰ヘ短調 op.11-8
継がれていった。新しい時代のヴィルトゥオーゾの面目躍如たる、鮮や
幻想曲 ロ短調 op.28
かな輝きを放って。それは、最新の意匠を纏っているという以前に、黄
前奏曲 変ロ短調 op.37-1
金の巨匠時代のピアノ芸術の情熱をいまに呼び覚ますような献身だっ
2 つの詩曲 op.63
た。
ニスト、ユジャ・ワンの音楽界への登場は、これまでにない進化を
期待させる。彼女の演奏を実際に聴くと、聴衆がこれまで持ってい
た「上手いピアノとはこう弾かれる」という概念を再検討させられ
る。”と評し、ケネディ・センターでのリサイタル・デビューは、
ワシントン・ポスト紙によって“開いた口が塞がらない”と報じら
れた。
世界各地の公演や音楽祭におけるリサイタルや室内楽も高く評価
されており、11 年 3 月にはパリのサル・プレイエルにてベルリン・
ピアノ・ソナタ第 9 番 op.68「黒ミサ」
バラキレフ:「イスラメイ」(東洋風幻想曲)
サンフランシスコでのリサイタル・デビューに際し、アメリカの
有力紙サンフランシスコ・クロニクルは、“この中国生まれのピア
そのユジャ・ワンが、音楽堂に帰ってくる。前もって発表されたプロ
グラムでは、ショパンの対照的な 2 つの傑作ソナタ、そしてスクリャー
フィル首席奏者との共演による室内楽シリーズに出演。11 年 10 月
にはカーネギーホールでのリサイタル・デビューを果たした。
ビンの諸作とバラキレフがみっしりと重厚に詰め込まれているが、おそ
らくこれは変わりそうだ。少なくともいくつかの曲は。
当日の気分で、というと、いかにも身勝手に聞こえるかも知れない
が、このときこの場所でいちばん弾きたい曲、自分が弾くべき作品を精
確に見極めることほど、舞台に立つ演奏家として誠実な態度はないとも
言える。ずいぶん前に固めた約束を守るよりも、その場所で立ち上がる
瞬時の直観とパッションに身を捧げる――それはべつの意味での律義さ
チケットのお問い合わせ
であり、正直さの表れでもある。
華麗なパフォーマンスの芯に、厳しくストイックな意志を抱いている
ことは、ユジャ・ワンのピアノのしたたかさと真率さを聴けば、すぐに
知れる。だからこそ、聴き手としてもこの秋、音楽堂に立つときの彼女
と、ここにしかない一期一会の演奏に、心をひらいていきたい。
<電話販売>(10:00~18:00)
チケットかながわ TEL:0570-015-415
<窓口販売>
音楽堂窓口(13:00~17:00 月曜休み)
県民ホール・KAAT 芸術劇場窓口(10:00~18:00)
<インターネット販売>
ユジャを信じよう。いろいろの期待がもし裏切られることがあるにし
ても、それはきっと気持ちの良い、鮮やかな宙返りであるはずだから。
http://www.kanagawa-arts.or.jp/tc/
※シルバー券 65 歳以上、学生券 24 歳以下
※シルバー券、学生券はチケットかながわのみ取り扱い
青澤隆明(音楽評論)
主催:
[指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団]