☆ ト ピ ッ ク ス① 回復が期待される家電量販店セクター 作成者 ◎ テレビ特需の反動減が解消することにより月次売上高の回復基調を想定 ◎ 積極的に出店を進めるケーズホールディングスに注目 若林惠太 1.月次売上高の回復基調を想定 家電量販店セクターは、2011 年 7 月 24 日 の地上波アナログ放送停波による、テレビ特 需の反動減に悩まされている。右図は、家電 量販店各社の月次売上高伸長率だが、2012 年 7 月に前年特需の反動減が一巡し、その後は 回復が期待されたが、改善傾向は続かず反動 減は 2 巡目に突入した。本年 6 月は各社とも に回復の兆しが見られたが、7 月に入ると再 びマイナスへ転じている。 月次売上高伸長率(全社ベース、前年比) 30.0% 10.0% ケーズHD ヤマダ電機 コジマ エディオン ベスト電器 ビックカメラグループ ‐10.0% しかしながら当社では、8 月以降、月次売 上高の回復基調を想定している。背景は、3 ‐30.0% 巡目の反動減は回避されると考えるからだ。 反動減2巡目終了 電子情報技術産業協会の統計によれば、昨年 反動減1巡目終了 8 月のテレビ出荷台数 39 万 7 千台は、本年 4 ‐50.0% ~6 月の平均月次出荷台数 39 万台とほぼ同水 4月 7月 10月 1月 4月 7月 準であり、3 巡目も反動減が続く可能性は低 2013年 2012年 いと当社では分析している。また猛暑の影響 出所)各社資料より当社作成 注)ヤマダ電器は12年4月から携帯電話を除くベース ビックカメラは12年9月からグループ売上高 ベスト電器は13年3月から直営既存店 POSベースのため決算数値とは相違あり によるエアコンの好調な販売も、売上高の追 い風として期待できる。月次売上高の回復基 調が確認されれば、家電量販店各社への評価が高まると当社は予想する。 2.積極的に出店を進めるケーズホールディングスに注目 家電量販店セクターにおける当社のトップピック(最も注目する銘柄)として、ケーズホールディングス (8282)を挙げる。今後、回復が期待される同セクターにおいて、他社と比べて積極的に出店を進めている点 に注目している。店舗数の増大は、回復期において成長の源泉となるからである。また同社は郊外型店舗に特 化していることから、エアコンなど白物家電の販売力に強みを持っている点も、当社では評価している。 投資判断とコメント 銘柄コード8282 ケーズホールディングス レーティング コメント 「A」 13/4~6期は売上高+3%、経常利益▲16%の増収減益。販売管理費の増加に より経常減益となったが、厳しい事業環境のなか増収を確保した。テレビ(▲ 20%)は2桁減収だが、エアコン(+32%)、冷蔵庫(+10%)など白物家電が 伸長し増収となった。今14/3期の出店計画は前期比+6店の35店。 このレポートは投資の判断となる情報の提供を目的としたものです。銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身の判断でなさるようにお願い致し ます。なお、株式は値動きのある商品であるため、元本を保証するものではありません。
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