資料:調査結果のまとめ

シンポジム(2014 年 3 月 8 日
於.兵庫教育大学 HLC)
よりよい療育を目指して~教師と理学療法士の立場から~
資料:調査結果のまとめ
本資料では、今回の研究で行った調査結果について、その単純集計の結果を
まとめています。
調査1:特別支援学校(肢体不自由)における理学療法士の活用状況に関する
調査のまとめ(P1~16)
調査2:教育委員会における理学療法士の活用に関する調査のまとめ( P17~
24)
調査3:理学療法士の特別支援学校(肢体不自由)における業務に関する調査
のまとめ(P25~47)
資料作成:学校 PT 研究会
0
調査結果報告のポイント
報告者:石倉健二(兵庫教育大学)
1.特別支援学校(肢体不自由)における理学療法士の活用状況について
2.特別支援学校(肢体不自由)や教育委員会が理学療法士に求めている役割
3.特別支援学校(肢体不自由)における理学療法士の活用状況についての認識
4.教育委員会における理学療法士の今後の活用についての認識
5.特別支援学校(肢体不自由)に関わる理学療法士の現状
6.特別支援学校(肢体不自由)における理学療法士の立場について
7.特別支援学校(肢体不自由)における理学療法士の業務内容について
1
調査1
特別支援学校(肢体不自由)における
理学療法士の活用状況に関する調査のまとめ
本調査は、全国特別支援学校長会等による「全国特別支援学校実態調査(平
成 25 年 4 月 1 日現在)」に記された肢体不自由特別支援学校(分校含む)310
校を対象に行った。
調査期間
回
収
:2013 年 10 月 29 日~11 月 22 日
数:213 通(回収率 68.7%)
有効回答数:212 通(有効回答率 68.4%)
2
問1
貴校では、平成 24 年度に理学療法士の資格を持った人が、常勤又は非常勤で
勤務していましたか?
(単位:校)
はい
57
いいえ
155
無回答
0
合計
問2
(単位:校)
内訳
1人
2人
3人
4人
5人
常勤者
24
3
2
1
0
非常勤者
24
4
1
2
2
212
問1で「①はい」と回答された学校にお尋ねします。勤務している理学療法士
の職務上の位置づけは以下のいずれですか?(複数回答可)
(単位:校)
教員としての位置づけ(教員免許あり)
26
職員としての位置づけ(教 員免許なし)
19
その他
16
無回答
3
※その他の回答
・特別非常勤講師として(4 校)
・非常勤講師(通常は学校外の医療機関に勤務)(2 校)
・自立活動指導員(外部専門家)(2 校)
・自立活動支援員(外部専門家)
・外部専門家(3 校)
・外部講師(2校)
・隣接の療育センターより必要時に学校に来てもらっている。
・学校理学療法士として所属
・自立活動教諭特別免許状が付与されている。
3
問3
問1で「①はい」と回答された学校にお尋ねします。勤務している理学療法士
の校内での役割は以下のどれに該当しますか?(複数回答可)
(単位:校)
①クラス担任
7
②自立活動専任
23
③介助員、支援員、実習補助などの補助教員としての役割
2
④教員への技術指導や助言
44
⑤授業への助言
26
⑥実態把握やアセスメントについての助言や教員指導
43
⑦個別の指導計画や個別の教育支援計画の立案についての助言や教員指導
25
⑧車イスや座位保持イスなど器具類の調整
30
⑨巡回相談や教育相談などの相談担当
20
⑩その他
7
(N=57)
※その他の回答
・からだの支援方法の指導助言。
・構内研修会の講師。
・自立活動授業の担当(教員の出張時等)。
・育休代としてクラス副担任に入った。(教員免許有)
・地域連携。
・給食指導時の担任支援、相談。
・併設障害者施設の職員として機能訓練等。
4
問4
貴校で平成 24 年度に実施された校内研修会の講師として、学校外の理学療法
士が講師を務めることがありましたか?
(単位:校)
はい
103
いいえ
109
無回答
0
合計
問5
(単位:校)
内訳
人数
212
回数
1人
2人
3人
4人
5 人以上
70
20
6
2
2
1回
2回
3回
4回
5 回以上
55
20
7
9
10
問4で「①はい」と回答された学校にお尋ねします。その時の研修会の内容は
どのようなものでしたか?(複数回答可)
内訳
回答数
(校)
PT 勤務
PT 非勤務
①児童生徒の介助法や指導法について
89
15(83.3%)
74(87.1%)
②授業への助言
21
1(5.6%)
20(23.5%)
③児童生徒に関係する病気や障害について
44
10(55.6%)
34(40.0%)
④実態把握やアセスメントについて
28
5(27.8%)
23(27.1%)
1
0(0.0%)
1(1.2%)
31
3(16.7%)
28(32.9%)
⑦外部機関との連携について
6
1(5.6%)
5(5.9%)
⑧腰痛予防について
5
1(5.6%)
4(4.7%)
11
2(11.1%)
9(10.6%)
103
18
85
⑤個別の指導計画や個別の教育支援計画の立案
について
⑥車イスや補装具類の選択及び使用法などにつ
いて
⑨その他
合計
※その他の回答
・自立活動「身体の動き」に関する課題設定の観点 。
・肢体不自由児のリハビリテ―ションと自立について発達からみた座位について 。
・児童生徒により主体的な活動を促すポジショニング。
・「子どもの運動発達」についての研修会。
・摂食指導(3 校)。
・姿勢と介助、トランスファー。
・一般知識でポジショニング、基底面等。
・こども療育センター主催「地域リハビリテーション教室」の中で、放課後、教員向け研
修会を開いた。
・公開研修会、子どもの動きと笑顔をひきだす訓練について全般 。
5
問6
問4で「②いいえ」と回答された学校にお尋ねします。学校外の理学療法士を
研修会講師としなかった理由は何ですか?(複数回答可)
内訳
回答数
(校)
①学校内の理学療法士に依頼した
PT 勤務
PT 非勤務
16
16(41.0%)
0(0.0%)
64
17(43.6%)
47(67.1%)
2
1(2.6%)
1(1.4%)
④外部講師を呼ぶための予算が不足していた
9
2(5.1%)
7(10.0%)
⑤依頼したが断られた
1
1(2.6%)
0(0.0%)
33
7(17.9%)
26(37.1%)
109
39
70
②理学療法士を講師とするようなテーマが設定
されなかった
③設定したテーマにふさわしい理学療法士が思
い当らなかった
⑥その他
合計
※その他の回答
・別年に実施。
・特に理由なし。
・必要ない。
・医療相談という形で個々に応じて PT、OT、ST に相談しているのが現状 。
・校内の職員で対応した 。(4 校)
・そういった企画自体の発想がなかった 。
・作業療法士に依頼した 。(3 校)
・各ケースの相 談やケース協議という形で校外 PT からは支援してもらっている。
・教員の中に詳しい方がいたのでその教員が講師をしてくれた。
・在籍する肢体不自由児が訓練を受けている施設には、保護者と一緒に行き、多少の情報交換
ができていたので。
・理学療法士が講師をつとめる研修会に積極的に参加した。
・たまたま平成 24 年度は実施しなかった。
・対象生徒が在籍していなかった。
・個々の児童 生徒が療育施設等のPTから療育を受ける際、本校教員が同行し、研修を受けて
いたから。
・県内の特別支援学校を巡回し、指導助言をいただいている。訓 練技師に講師をお願いしたた
め。
・その他の研修の必要があったため。
・今までになかった研修なので、きっかけがつくれていない。 PT のニーズは肢体不自由に限
られ、知的障害の学担のニーズは低いと思われる。全体研修の講師としては、もう少し関わ
りを深めてから行った方が無理なくできると考える。
・施設所属の理学療法士のため、施設内研修を実施している。
・医療機関に併設しているため、随時リハビリ等の見学や相談ができる。
・病院に勤務されている先生方を平日に来ていただくのは難しいのではないかと考えています。
・校内の自立活動(身体の動き)の研修会講師は自立活動部職員が担当し、学校外の理学療法
士は自立活動部の研究講師として招聘した。
・総合リハビリテーション内の理学療法士とコミュニケーションをとりやすい。こどもの受療
中に同席できる。
・ST を活用している。
・教育相談という形で、毎学期 2 回学校外から来ていただいています。過去には研修会講師を
していただいたこともあります。
6
問7
平成24年度に、医療機関又は療育機関の理学療法士が、問4の校内研修会の
講師以外の役割で貴校を訪問することはありましたか?
内訳
回答数
(校)
PT 勤務
PT 非勤務
はい※
123
35(61.4%)
88(56.8%)
いいえ
88
22(38.6%)
66(42.6%)
212
57
155
合計
※「はい」の場合の機関数と年間訪問回数
人
数
1 ヵ所
2 ヵ所
3 ヵ所
4 ヵ所
5 ヵ所以上
84
24
7
2
2
1回
訪問回数
問8
10
2~5 回 6~10 回 11~20 回
34
32
21 回以上
20
12
問7で「はい」と回答された学校にお尋ねします。訪問の理由は何ですか?
(複数回答可)
内訳
回答数
(校)
①日常的に頻繁な訪問がある
12
②児童生徒の介助法や指導法についての助言のた
め
③授業への助言のため
④児童生徒に関係する病気や障害についての説明
のため
⑤実態把握やアセスメントについての助言のため
⑥個別の指導計画や教育支援計画の立案について
の助言のため
⑦車イスや補装具類の選択及び使用法などについ
ての助言のため
⑧学校内で行われる事例検討会等に参加するため
⑨その他
12(13.6%)
22(62.9%) 67(76.1%)
29
7(20.0%)
22(25.0%)
23
6(17.1%)
17(19.3%)
42
10(28.6%) 32(36.4%)
10
69
6
123
7
0(0.0%)
PT 非勤務
89
36
合計
PT 勤務
2(5.7%)
8(9.1%)
15(42.9%) 54(61.4%)
1(2.9%)
5(5.7%)
15(42.9%) 21(23.9%)
35
88
※その他の回答
・脊柱側弯進行予防につながる「身体の動き」の指導
・引きつぎも含めた支援会議を設定しました
・担当している児童生徒について情報交換(2 校)
・退院後の引きつぎ
・特別非常勤講師として来校している
・保護者主催の放課後の余暇活動サークル
・車椅子など補装具の作製のため(本校では学校へ業者さんが来てくれて学校で作製してい
るため)
・学校生活の様子を知ることで、病院でのリハビリプログラムに反映するため
・学校隣に医療療育機関が隣接してる。そこで PT 訓練を受けている児童生徒が多いため
学校への訪問は頻繁にある。
・学校と医療機関の連携のため
・定期的に連絡会を開き、情報交換を行っている。車いす作成にあたっての情報交換
・車イス、補装具類の新規作成や修理についての助言
・必要な場合、各担任が保護者を通して依頼する。
・リハビリ相談という形で、児童・生徒がリハビリを受けた。
・東京都の外部専門家導入事業による。
・学校に隣接する医療機関の療法士と、児童生徒の学校生活における課題、療法の内容や
目標等について情報交換するため。
・授業や摂食指導場面等の参観および情報交換のため。
・連携している療育センター(本校には平成 23 年度までに常勤 PT が在籍し(実習助手)
ており、異動した 24 年度はそれまでにかかわっていた車椅子、装具の作成・調整のた
めに 1 年間本校への派遣を移動先へ依頼した。ちなみに本年度は常勤の PT が赴任して
その任を担っている。)と自立活動部とのケース会議のため。
・療育相談での助言のため。(3 校)
・前述のこども療育センター主催「地域リハビリテーション教室」で日中、児童生徒の個
別相談を行った。
・公開研修会。
・新小 1 を中心に、療育センター→学校への引継ぎ等。
・新入生児童(療育機関にとっては卒園生)のアフターケア 。
・移行支援(就学前施設→新小 1)支援会議等。
・学校行事の参観。
・申し送り。
・学校公開、就学にあたっての情報交換。
・主には、校内での児童・生徒の様子確認のためと思われる。
・
「学校公開」2 回、
「卒後も地域でくらしていくための自立活動学校見学会」2 回、主に、
学校の児童生徒の活動の様子を見学してもらう。または、自主活動について、リハビリ
テーションとは違うことを理解いただくとりくみをしている。
・新入学生の医療的な情報(股関節の状態や側彎、禁忌など)の交換 。
8
問9
問7で「いいえ」と回答された学校にお尋ねします。訪問 がなかった理由は何
ですか?(複数回答可)
内訳
回答数
(校)
PT 勤務
PT 非勤務
①学校内に理学療法士が 勤務している
12
12(54.5%)
②訪問を依頼する予定や必要性がなかった
47
12(54.5%) 35(53.0%)
26
3(13.6%)
0
0(0.0%)
0(0.0%)
0
0(0.0%)
0(0.0%)
0
0(0.0%)
0(0.0%)
21
4(18.2%)
88
22
③理学療法士の訪問を受け入れるための予算や
枠組みがなかった
④児童生徒について相談できる理学療法士が分
からなかった
⑤訪問の申し入れはあったが学校が断った
⑥訪問の受け入れについて保護者の同意が得ら
れなかった
⑦その他
合計
0(0.0%)
23(34.8%)
17(25.8%)
66
※その他の回答
・医療相談という形で個々に応じて PT、OT、ST に相談している。
・病院に併設している学校なので、病院に理学療法士が勤務している。
・多くの教師が児童生徒のリハビリに同行して医療機関を訪問したため。
・定期的に市との契約で理学療法士が来校し、相談を受けている。
・教員が医療機関等を訪問する形をとっている。(4 校)
・児童生徒が施設、病院等を利用しているため、そこに訪問すれば個別に相談できる。
・校内研修会で指導をお願いしているため。
・個々の児童・生徒が定期的に(個々の事情に合わせて)療育機関等に療育を受けており、
要望がなかったため。
・理学療法士は依頼に応じていただけるかが、所属されている病院で承諾されないケース
が多いようです。
・隣接の発達支援センターの療法士(PT、OT、ST)との合同研修会を年 2 回実施して
おり、その際に、事例検討会を行っているため、訪問は受けていない。
・医療センターが隣接しており、児童生徒の付添いで理学療法の行き来が日頃 からあるた
め。
・医療機関との連携で、毎年依頼はしているが、医 療機関の都合上、来校されるのはOT
である。
・医療機関併設のため。
・総合リハビリテーション内の理学療法士とコミュニケーションをとりやすい。こどもの
受療中に同席できる。
9
問10
平成 24 年度に、貴校の教員が医療機関又は療育機関の理学療法士のところ
を公務として訪問することがありましたか?
内訳
回答数
(校)
PT 勤務
PT 非勤務
はい※
164
42(72.4%)
122(79.2%)
いいえ
45
15(25.9%)
30(19.5%)
212
58
154
合計
※「はい」の場合の機関数と年間訪問回数
人
数
1 ヵ所
2 ヵ所
3 ヵ所
4 ヵ所
5 ヵ所以上
50
23
25
13
33
1回
訪問回数
問11
5
2~5 回 6~10 回 11~20 回
21
17
21 回以上
28
58
問10で「はい」と回答された学校にお尋ねします。訪問の理由は何ですか?
(複数回答可)
内訳
回答数
(校)
①日常的に頻繁な訪問をしている
26
②児童生徒の介助法や指導法についての助言を受
けるため
③授業への助言を受けるため
④児童生徒に関係する病気や障害について説明を
受けるため
⑤実態把握やアセスメントについての助言を受け
るため
⑥個別の指導計画や教育支援計画の立案について
の助言を受けるため
⑦車イスや補装具類の選択及び使用法などについ
ての助言を受けるため
⑧医療機関又は療育機関で行われる事例検討会等
に参加するため
⑨その他
145
5(11.9%)
21(17.2%)
37(88.1%) 108(88.5%)
15(35.7%) 34(27.9%)
74
19(45.2%) 55(45.1%)
67
15(35.7%) 52(42.6%)
20
87
16
164
10
PT 非勤務
49
32
合計
PT 勤務
3(7.1%)
17(13.9%)
16(38.1%) 71(58.2%)
3(7.1%)
13(10.7%)
13(31.0%) 19(15.6%)
42
122
※その他の回答
・身体の介助、関節の動かし方。身の回りの動作と自助具の説明 。
・担任と一緒に基本的に同行している。
・リハビリの内容を確認、情報交換するため。(2 校)
・定期的に通っておられる理学療法や作業療法などを見学にいく等。( 8 校)
・リハビリ見学をして、自立活動の授業等の参考にするため。
・学校の隣に医療療育機関が隣接している。PT 訓練を見学したり OT、ST などの訓練を
見学することもある。情報交換、ケース会などももつことがあるため 。
・必要なときに適時訪問している。
・教育支援計画や個別の指導計画を基にしながら、おたがいの内容(指導内容、訓練内容
等)を共通理解するため。
・連携している療育センターリハ部と自立活動部とのケース会議のため。
・助言を受けるためではなく、リハビリテーションの内容見学、共通理解を深めるため。
・訓練見学のため。療育相談の打合せ。
・療育機関で訓練を受けている児童生徒の様子を各担任が毎年 1 回は見学に行くため。
・連携のふりかえりの会議。
・月 1 回程度、児童・生徒が受けている理学療法の見学 。
・手術後、病院でのリハビリ内容の確認や学校生活に戻る際の留意点等について。
・児童生徒担当の理学療法場面を参考にするため。
・主に児童生徒の訓練を見学させてもらいながら、助言を受ける。
・児童生徒の実際の理学療法の訓練場面を見学することで、学校生活上の支援や自立活動
の指導内容等に活用するため。
・外科手術の入退院の際、引継ぎとして。
・主には外部療育機関での療育内容を把握するため。
・訓練入院生徒の訪問。指導の引き継ぎ。
・車いすや補装くつの制作の際に使用場面や使用目的をお互いに情報共有し、使用につい
て学校内で検討した事項をお願いするため。医療と教育を連携するため。
・リハビリ見学や相談など。
・校内研究の事前打ち合わせのため(年間を通した事例研究)。
11
問12
問10で「いいえ」と回答された学校にお尋ねします。訪問しなかった理由
は何ですか?(複数回答可)
(単位:校)
①学校内に理学療法士が勤務している
7
②訪問する予定や必要性がなかった
24
③教員が忙しく、訪問するための時間が取れない
7
④教員が訪問するための予算や枠組みがなかった
11
⑤児童生徒について相談できる理学療法士が分からなかった
0
⑥訪問しようとしたが医療機関側に断られた
0
⑦訪問しようとしたが保護者の同意が得られなかった
0
⑧その他
9
(N=45)
※その他の回答
・病院に併設している学校なので、病院に理学療法士が勤務している。
・産休に入ったため。
・本校は院内学級であり、病院の理学療法士と連携している。
・個々の生徒が発達支援センター等のPTから療育を受ける際、本校教員が同行し、研修
を受けていたから。
・保護者を通じて相談している。
・医療センターが隣接しており、個々に相談等行っているため。
・必要に応じてご家庭で活用しているから(高等部)。特別に「公務」として訪問しなくて
も、日常的に相談できるから(分教室)。
・リハビリの見学は夏休み中に「研修」として扱っている。
・病学委員会(月定例)で PT さんと顔合わせし、必要に応じて助言していただける環境
にある。また、毎日機能訓練の時にも会う。
問13
.
平成 24 年度に、学校外 の理学療法士が、貴校の教員と一緒に地域の学校等
に巡回相談や教育相談に行くことがありましたか?
(単位:校)
はい
5
いいえ
207
無回答
0
合計
212
(単位:校)
内訳
1人
2人
3 人以上
4
1
0
人数
回数
1回
2回
3回
4回
5 回以上
3
0
0
1
1
12
問14
問13で「①はい」と回答された学校にお尋ねします。 理学療法士が巡回相
談等で行なったことはどのようなことでしたか?(複数回答可)
(単位:校)
①児童生徒の介助法や指導法について
4
②授業への助言
3
③児童生徒に関係する病気や障害について
3
④実態把握やアセスメントについて
2
⑤個別の指導計画や個別の教育支援計画の立案について
0
⑥車イスや補装具類の選択及び使用法などについて
4
⑦施設や設備の改善や改修について
1
⑧外部機関との連携について
1
⑨その他
1
(N=5)
※その他の回答
・就学する小学校との施設、設備、移動に関する打合せ。
問15
問13で「②いいえ」と回答された学校にお尋ねします。巡回相談等に学校外
の理学療法士を活用しなかった理由は何ですか?(複数回答可)
(単位:校)
①学校内の理学療法士と巡回相談等に行っている
②理学療法士を巡回相談等に活用するための枠組みがない
③理学療法士を巡回相談等に活用する予定や必要性がなかった
11
134
71
④巡回相談等に協力してもらえる理学療法士が思い当らなかった
5
⑤巡回相談等を 依頼したが断られた
0
⑥その他
20
(N=207)
※その他の回答
・地域の肢体育成学級へ支援学校より自立活動担当者が巡回相談にいくシステムがある。
・予算がつかない。(2 校)
・市町村教委の就学相談のメンバーには含まれる場合もあるかもしれませんが、学校が直
接専門家と連携して、というのは枠組みがありません。
・地域の先生と生徒が本校に来てくださいました。
・平成 25 年から枠組みができた。
・非常勤職員は出張できない。
・OTを利用する場合が多い。
・療法士は学校の教育活動にはかかわっていない。
・巡回相談をしていない。(3 校)
・動作法の専門的立場である教員と相談に応じることができたため。
13
・巡回相談は行っていない。教育相談で理学療法士の助言が必要と思われるときは、隣接
の発達支援センターにつないでいる。
・地域支援をしていない。
・事前に情報共有し、支援を行った。
・ご家庭で活用しているから。
・病院の患者さんが多数おられ、なかなか外に出られない。旅費や謝金の問題。対象の児
童・生徒の実態をよく知っている PT、OT 且つ、学校での取り組みの様子を知っている
PT、OT が数少ない。H25 年度より文科省より予算をいただき、PT に巡回相談の取り
組みを現在しています。
・地域の学校に利用することは進めています。
問16
貴校では、学校外の理学療法士の活用や連携は十分にできていると思います
か?
内訳
回答数
(校)
PT 勤務
PT 非勤務
15(9.7%)
①十分ではない
21
6(10.5%)
②あまり十分ではない
68
16(28.1%) 52(33.5%)
③ほぼ十分である
99
29(50.9%) 70(45.2%)
④十分である
21
5(8.8%)
212
57
合計
14
16(10.3%)
155
問17
問16で「①十分ではない」
「②あまり十分ではない」と回答された学校にお
尋ねします。十分でない理由は何であると考えますか?(複数回答可)
内訳
回答数
(校)
①理学療法士を活用するための予算が不足してい
る
②学校に理学療法士を活用するための枠組みがな
い
PT 勤務
PT 非勤務
35
10(45.5%)
25(37.3%)
42
8(36.4%)
34(50.7%)
8
4(18.2%)
4(6.0%)
22
2(9.1%)
20(29.9%)
21
4(18.2%)
17(25.4%)
10
2(9.1%)
20
5(22.7%)
99
32
③理学療法士を活用する必要性を感じない
④活用や連携できる理学 療法士が不足している
⑤学校が理学療法士の活用の仕方について理解し
ていない
⑥理学療法士の助言が学校教育の考え方ややり方
にそぐわない
⑦その他
合計
8(11.9%)
15(22.4%)
67
※その他の回答
・十分でないというか、学校内に理学療法士がいるため必要性を感じない。(3 校)
・学校に隣接して医療機関があり、施設に出向いて見学できるが手続きが必要 なため、そ
のような機会が活発に活用されているとは言えない。
・児童・生徒が通っている理学療法の現場に担任が出向き(「医療相談」という名称で)個々
には連携をとっている。
・教員が外部専門家との連携に不慣れ。
・理学療法の内容や目標、学校における自立活動等について相互に理解しあう必要を感じ
ている。
・活用回数が減ってきている。
・今も連携しているが、日常的にもっと連携できればと感じる。学校、 PT 両側に活用す
るための枠組みがない。
・今年度新設されたので、流れがまだできていない。(2 校)
・PTさんがご多忙のため。
・病院の理解が得られないことも多い。
・理学療法士を活用する予算がないため、隣接している施設の理学療法士にアドバイス等
をうけているため、十分な活用は難しい。
・専門性を有する本内職員や週 1 回の大学からの非常勤講師の活用を行っているため。
・個別の指導計画や教育支援計画に反映されていない。
・保護者を通じて情報を得たり、実際の訓練場面を見学することで、理学療法士と情報交
換をすることはできているが、理学療法士に学校での場面も見てもらって、助言が受け
られるような連携がとれればなおよいと思う。
・実態が重度であること等から、理学療法士の支援を受けている児童生徒が限られている。
15
問18
問16で「③ほぼ十分である」
「④十分である」と回答された学校にお尋ねし
ます。十分である理由は何だと考えますか?(複数回答可)
内訳
回答数
(校)
PT 勤務
PT 非勤務
①理学療法士を活用するための予算が充足している
21
8(23.5%)
②適切な理学療法士と日常的に連携できている
67
17(50.0%) 50(58.1%)
47
14(41.2%) 33(38.4%)
58
19(55.9%) 39(45.3%)
40
11(32.4%) 29(33.7%)
20
7(20.6%)
120
34
③学校が理学療法士の活用の仕方について理解して
いる
④理学療法士の活用についてシステム化されている
⑤必要な時に適切な理学療法士につなげてくれる人
がいる
⑥その他
合計
13(15.1%)
13(15.1%)
86
※その他の回答
・隣接する施設同士である。
・PT の見学は担任が可能な範囲で複数回行くことができている。
・病院の理学療法士と連携できている。
・学校施設の医療型障害児療育施設の PT 職員がおり、必要な時に聞きにいける。
・理学療法士の活用についてシステム化されつつある。
・併設している療育センターの理学療法士と日常的に関わりがあるため。
・児童生徒の通院先の理学療法士等との連携ツールがあり、必要に応じて連携を図ってい
る。
・医療、療育機関が隣接しているので連携、協力を図りやすい環境にある。
・PT のみではなく、類似の役割をする教員が存在するため。
・常勤でいてくださった方が理想である。
・隣接の病院と日常的な連携が取れている。
・医療と教育は別なのでPT・OT・STアドバイス等、見学で十分 と考えている。また、
学校に理学療法士を活用するための枠組みがない。
・児童生徒のほぼ半数が医療機関より登校してくる。その医療機関との連携ができている。
・地域支援事業を活用して訪問していただいている。
・ご家庭で活用しているから。
・夏季休業中に病院やリハビリテーションセンターでの PT 等、参観で相談できるシステ
ムがある。
・医療機関の地域支援事業の枠組みの中に本校自立活動部の研究が位置づけられており、
継続した連携が行われている。
・医療機関(併設の)との連携が一定保たれているため。
・他機関との連携がスムーズなので。
16
※この質問紙にご回答いただいた方の役割は以下のどれですか?
(単位:校)
①自立活動担当
121
②特別支援教育コーディネーター
35
③その他
58
④無記入
5
※その他の回答
・教頭(9 校)
・教務主任(7 校)
・副校長(2 校)
・研修担当(2校)
・首席兼自活担当(PT免許あり)
・研究部長
・平成 24 年度研究部長
・主事教諭
・小学部主事(2 校)
・学習支援部担当
・担当副教頭
・総括主事(2 校)
・学部主事
・支援・連携部主任
・肢体不自由教育部門
高等部主事
・自立活動教諭(専門職)作業療法士
・PT
・作業療法士
・養護教諭
・自立活動担当分掌
分掌長
・自立活動部主任
・肢体不自由教育部門主事
・保健部分掌長/理学療法相談担当
・肢体不自由教育部門長
・支援部
・校内支援係
・校内外支援係の専任
・自立活動コーディネーター(兼図書・研修部長)
・去年の自立活動担当者
・健康安全部長
・保健部担当
・自立活動係
・併設施設副施設長
・保健主事
・総括教務主任
・研修部担当
17
・校務分掌
自立活動部
部長
調査2
教育委員会における
理学療法士の活用に関する調査のまとめ
本調査は、都道府県(47)、政令指定都市(20)、東京 23 区(23)、中核市
(42)、特例市(41)の計 173 教育委員会を対象に行った。
調査期間
回
収
:2013 年 11 月 29 日~12 月 27 日
数:95 通(回収率 54.9%)
18
問1
貴委員会では、平成 24 年度に特別支援連携協議会を実施しましたか?
はい
47
いいえ
45
無回答
3
合計
問2
95
問1で「①はい」と回答された委員会にお尋ねします。
特別支援連携協議会に理学療法士は参加していましたか?
はい
0
いいえ
45
わからない
合計
問3
2
47
問2で「①はい」と回答された委員会にお尋ねします。当該協議会において、
その理学療法士に期待する役割は以下のどれに該当しますか?
(複数回答可)
(該当なし)
問4
問2で「①はい」と回答された委員会にお尋ねします。
その理学療法士の勤務先は以下のどれに該当しますか?
(該当なし)
19
問5
問2で「②いいえ」と回答された委員会にお尋ねします。当該協議会に理学療
法士が入っていない理由は、以下のどれに該当しますか?(複数回答可)
①職種ではなく機関・事業所に依頼をしているため、その機関・事業所から
選出されていない
25
②理学療法士を加える必要性を感じない
7
③協議会で活用や連携のできる理学療法士が思い当らない
2
④協議会の中で理学療法士の果たす役割がよく分からない
7
⑤理学療法士の助言が学校教育の考え方ややり方にそぐわない
0
⑥その他
12
※その他の回答(具体的な県市名は「本県」「本市」に修正)
・医療機関と連携し、個別支援をしていただきその指導を日常生活に取り入れているので
選出されていない。
・本市特別支援教育連携協議会において各機関からの情報を集約している。
・本県の連携協議会は各市町村教育委員会特別支援教育担当者及び特別支援学校の特別支
援教育コーディネーターを対象として実施しているため。
・実施要網において、委員の医療関係者を含むとしており、医師に委員を委嘱しているた
め。
・医学的な専門性は医師に委員を委嘱することで担保されているため特段の必要性はない。
・特別支援連携協議会の開催は、教育委員会ではなく障がい福祉課が担当しており、そこ
に教育委員会、理学療法士とも参加している。
・理学療法士の助言を得る議題を設定していない。
・各市町村に設立されている地域連帯協議会の連絡会として行っているので、事務担当者
しか参加していない。
・当該協議会は特別支援教育の在り方、各校の体制整備、研修、巡回相談の在り方などを
検討する場となっており、現在は活用していないが、今後、理学療法士の果たす役割を
含め、検討していきたいと考えている。
・本市には特別支援学校や肢体不自由障害学級がなく、療育などの指導は行っていないた
め、理学療法士を加える必要を感じない。
・理学療法士が所属する学校の学校長が参加している。
・理学療法士だけでなく、作業療法士等の必要性を感じている。
20
問6
貴委員会が平成 24 年度に主催された研修会で、理学療法士が講師を務めるこ
とがありましたか?
問7
はい
12
いいえ
82
合計
95
問6で「①はい」と回答された委員会にお尋ねします。
その時の研修会の内容はどのようなものでしたか?(複数回答可)
①児童生徒の介助法や指導法に関連するこ と
12
②授業への助言に関連すること
0
③児童生徒に関係する病気や障害に関連すること
7
④実態把握やアセスメントに関連すること
4
⑤個別の指導計画や個別の教育支援計画の立案に関連すること
1
⑥車イスや補装具類の選択及び使用法などに関連すること
5
⑦外部機関との連携に関連すること
0
⑧腰痛予防に関連すること
2
⑨その他
1
※その他の回答(具体的な県市名は「本県」「本市」に修正)
・研修テーマ「医療的ケアにかかわる子の病態と支援」
問8
問6で「②いいえ」と回答された委員会にお尋ねします。
理学療法士を研修会講師としなかった理由は何ですか?(複数回答可)
①理学療法士を講師とするようなテーマが設定されなかった
77
②設定したテーマにふさわしい理学療法士が思い当らなかった
0
③講師として呼ぶための予算が不足していた
2
④依頼したが断られた
0
⑤その他
5
※その他の回答
・医師や大学、特別支援学校の先生など人物で選んだため、その方が理学療法士の資格を
有するかどうかを判断材料としなかった。もしかしたら、講師の方の中にそのような資
格をお持ちの方がいたかもしれません。
・各校での研修を行っている。
・療育などの指導を行っていないため。
・特別支援学校(特別支援教育センターの役割)が企画した研修会に講師として依頼した。
・配置した特別支援学校主催で研修会を企画している。
21
問9
貴委員会では、平成 24 年度に実施した学校への巡回相談や派遣指導(以下、
“巡回相談等”)で、理学療法士を活用しましたか?
はい
24
いいえ
70
無回答
1
合計
95
問10
内訳
人数
0~10 回
回数
1人
2人
3人
4人
5 人以上
無回答
13
3
0
1
6
1
11~20 回
10
21~30 回
2
0
31~40 回
41 回以上
4
7
問9で「①はい」と回答された委員会にお尋ねします。理学療法士が巡回相
談等で行なったことはどのようなことでしたか?(複数回答可)
①児童生徒の介助法や指導法に関連すること
②授業への助言に関連すること
22
9
③児童生徒に関係する病気や障害に関連すること
16
④実態把握やアセスメントに関連すること
12
⑤個別の指導計画や個別の教育支援計画の立案に関連すること
⑥車イスや補装具類の選 択及び使用法などに関連すること
4
17
⑦施設や設備の改善や改修に関連すること
3
⑧外部機関との連携に関連すること
4
⑨その他
1
※その他の回答
・運動療法について講義と実技(視覚支援学校)
22
問11
問9で「②いいえ」と回答された委員会にお尋ねします。巡回相談等に理学療
法士を活用しなかった理由は何ですか?(複数回答可)
①理学療法士を巡回相談等に活用するための枠組みがない
30
②理学療法士を巡回相談等に活用する予定や必要性がなかった
38
③巡回相談等に協力してもらえる理学療法士 が思い当らなかった
1
④巡回相談等を依頼したが断られた
0
⑤その他
11
※その他の回答
・各学校で対応しているため。
・巡回相談員の中に PT が含まれていない。
・現場の職員からの要望で大学教授などが多くさらに予算がさがって しまったため。
・市内の養護学校に理学療法士が配置されている。通常の学校については、その養護学校
の巡回等を利用している。
・巡回相談の専門スタッフに理学療法士が入っていないため(専門家ケース会議は年4回開
催している)
・各学校で必要に応じて理学療法士を含めたケース会議を実施し ている。
・必要のある学校には非常勤職員として配置されている。
・必要に応じて、学校が直接、依頼、活用している。
・療育などの指導を行っていないため。
・福祉部の事業を利用したため。
・理学療法士は特別支援学校に特別非常勤講師として雇用している為。
23
問12
貴委員会では、平成 24 年度に理学療法士の資格を持っている人を、常勤又
は非常勤で雇用していましたか?
はい
27
いいえ
67
無回答
1
合計
1人
2人
3人
4人
5 人以上
常勤者
3
0
1
1
3
非常勤者
8
2
2
2
6
内訳
95
問13
問12で「①はい」と回答された委員会にお尋ねします。雇用された理学療
法士の役割は、以下のどれに該当しますか?(複数回答可)
①特別支援学校への配置
21
②通常学校・特別支援学級への配置
2
③教育センター、特別支援教育センター等への配置
2
④巡回相談や派遣指導の担当
3
⑤その他
1
※その他の回答
・特別支援学校に月 1 回程度来校してもらい、教員に対し、児童生徒への指導についてア
ドバイスをいただいている。
24
問14
貴委員会では、理学療法士の今後の活用についてどのようにお考えですか?
①もっと活用したい
61
②もう十分に活用している
3
③活用を減らしたい
0
※活用は考えていない・予定していない
4
無回答
問15
13
問14で「①もっと活用したい」 と回答された委員会にお尋ねします。どう
いった役割で活用したいとお考えですか?(複数回答可)
①特別支援学校への配置
18
②通常学校・特別支援学級への配置
3
③教育センター、特別支援教育センター等への配置
7
④巡回相談や派遣指導の担当
41
⑤研修会の講師
36
⑥(広域)特別支援連携協議会への参加
5
⑦その他
3
※今回、この質問紙にご回答いただいた方の役割は以下のどれですか?
①特別支援教育担当指導主事
78
②行政職員
11
③その他
2
無回答
4
※その他の回答
・特別支援教育担当嘱託教員
・特別支援教育調整担当課長
25
調査3
理学療法士の特別支援学校(肢体不自由)における
業務に関する調査のまとめ
本調査は、調査1及び調査2の末尾に「貴校(委員会)に勤務あるいは活用
されている理学療法士を、できる限りご本人の承諾をいただいた上で、可能な
範囲でお知らせください」と記し、そこで所属と名前が判明した理学療法士 108
名(90 施設)を対象に実施した。
調査期間
回
収
:2014 年 1 月 10 日~1 月 31 日
数:73 通(回収率 67.6%)
26
問1
あなたの所属先は、以下のどれに該当しますか?
(単位:人)
⇒問2~5へ
19
①特別支援学校に勤務
②特別支援学校と隣接する医療機関・福祉事業所
19
③特別支援学校と隣接はしていない医療機関・福祉事業所
29
④特に所属はない
1
⑤その他
5
問2
問6へ
問1で「①特別支援学校に勤務」に回答された方にお尋ねします。
採用の形態は以下のどれに該当しますか?
(単位:人)
①正規雇用
17
②非正規雇用※
2
③その他
0
内訳
※雇用期間の定めはありますか?
はい※※
2(回答:12 ヵ月、7 ヵ月)
いいえ
0
※※週当たりの勤務時間はどの程度ですか?
・2 回/月(半日)
問3
・8 時間/1 週
問1で「①特別支援学校に勤務」に回答された方にお尋ねします。採用の形態
は以下のどれに該当しますか?
(単位:人)
①特別支援学校の教員(特別支援学校教諭免許状保有)として、
通常の採用試験で採用
②自立活動担当教員(自立活動教諭免許状保有)として、通常の
採用試験とは別枠で採用
3
5
③実習助手(特別支援学校教諭等免許状無し)として採用
4
④理学療法士として教員以外の枠で採用
3
⑤その他
4
※その他の回答
・教育委員会事務局学校教育部付職員として採用。勤務先は特別支援学校で理学療法士と
して教員以外の枠。正式な所属は⑤教育委員会事務局。
・PT の免許で教員として採用。
・自立活動の特別免許を取得し自立活動教諭として勤務 。
・PT 実務経験 5 年以上で社会人枠として自活教諭採用試験受験。自活教諭の特別免許状
をもらい勤務。
27
問4
問1で「①特別支援学校に勤務」に回答された方にお尋ねします。
特別支援学校に関連する業務を行うにあたり、理学療法士としての役割や専門
性が十分に発揮できていると思いますか?
(単位:人)
① 十分に発揮できている
4
② ほぼ十分に発揮できている
8
③ あまり十分ではない
5
④ 十分ではない
2
※上記のように考える理由。
回答①
・教員でないためクラス運営には関与せず理学療法に専念できる。
・自立活動の視点から助言できる。摂食指導を専門として指導、助言。Dr の指示を担任に
伝える役目がある。外部専門家と連携し専門職の立場の一人として担任と異なる位置づ
けで働ける。
回答②
・学校組織の中で活用されるシステムやコーディネイトする役割の教員の有無で違 う。
・肢体不自由校であり、身体や認知面の評価、アプローチが必要であり PT の専門性が発
揮される。
・自立活動の考え方は理学療法の考え方とも似ているため業務は行いやすい。
回答③
・担任をもっておりクラス内では発揮できたが全校にまで手を伸ばす余裕がなかった。来
年度以降校内で自身の専門化が検討されており今後関わり方など変わってくる。
・一人一人に関われる時間が少ないので十分な評価ができない。にもかかわらず、すぐに
対応しなければいけないので、適切な返答ができない。補装具関係の選択など不安を感
じる。
・自立活動の授業で個別対応しているため、理学療法と接点が少ない子に対しては専門的
に接する機会が少ないように思う。
・学校のこと教育のことを深く知ることが必要。
回答④
・診断に基づいての理学療法業務でなく教育支援計画の本人(家族)の needs を受けた
内容で行わざるを得ない。現状と needs 間の差を埋める手段はなく、この差が生じて
いる場合はトラブルになるケースがみられる。
・訓練は授業の一環として行われるので体調に応じたカスタマイズが実質できない。結果
につながりにくい。リスク管理がなされない。
・教員が自立活動を含めあらゆる面でこちらが行うことを期待すること。
28
問5
問1で「①特別支援学校に勤務」に回答された方にお尋ねします。採用や勤務
のあり方についてのご意見があれば、ご記入ください。
・教員免許持たず学校で採用された場合、給与面で不利があるのではないか。教員免許が
あればクラス担当の仕事もあり、理学療法に専念できず学校全体の理学療法に目をむけ
られない。
・教員としてのため PT ではない(資格はある)。Dr からの指示や x-p などタイムリーに
情報がもらえないのでリスクについて守ってくれる人がいないので不安。
・横浜市は自活枠、PT 枠としてではないため、教員として入り込むしか選択枠がない。
そのため教員としての初任者研修や分業に追われることとなった。
・神奈川県の採用要件:自立活動教諭として(教員として)。PT 歴 3 年以上というような
経験歴は必要。学校は新人では難しい。
・教員:個別支援計画の「ねがい need」に基づくゴール設定。(主観)専門的にからだ・
摂食・補装具全て担ってほしい。PT:Dr の診断・客観的な指示箋に基づき医療として
のリスク管理下で行う訓練。授業として狙うところにつながる目標と内容に限定される。
これらの違いを管理職が説明できないことが問題。
・北海道では採用は自活教諭として教員、POS-T の専門出身と様々。各校に一人ずつ配
置されているがその専門性が生かせる配置への配慮がなされていない。
・業務量や内容から、待遇面では改善されるべき。日常的に情報交換を行うためにも外部
専門家よりは内部採用が望ましい。
・給与面では教諭より低く不公平さを感じる。
・社会人枠の採用ができたので PT が学校に勤めることができるようになった。
・北海道では H9 年度から社会人採用としては、H20 年度から教諭として採用。
問6
問1で「①特別支援学校に勤務」以外に回答された方にお尋ねします。
特別支援学校に関連する業務を行う時の立場は、以下のどれに該当しますか?
(複数回答可)
内訳
回答数
(人)
隣接機関
隣接以外
40
12(63.2%)
27(90.0%)
8
2(10.5%)
4(13.3%)
18
4(21.1%)
13(43.3%)
④ 自立活動担当講師
6
1(5.3%)
5(16.7%)
⑤ その他
9
6(31.2%)
3(10.0%)
54
19
35
① 外部専門家
② 巡回相談担当者
③ 研修会講師
合計
※その他の回答
・障害児等療育支援事業を活用して訪問療育を実施。
・児童、生徒が病院のリハ科へ来室する。
・地域療育支援事業を利用し業務を行っている。
・県の地域療育支援事業の担当者。
・担任と情報交換。
・県の事業委託「障害児等療育支援事業」の「訪問療育」として。
29
問7
特別支援学校に関連する業務を行うにあたり、何らかの困難を感じるこ
とがありますか?
内訳
回答数
(人)
学校勤務
隣接機関
隣接以外
6(31.6%)
11(31.4%)
① いいえ
(⇒問8に)
21
4(21.1%)
② は
(⇒問9に)
47
11(57.9%) 12(63.2%) 24(68.6%)
い
合計
問8
68
19
19
35
問7で「①いいえ」に回答された方にお尋ねします。困難を感じないで業務が
できる理由や工夫点について、なるべく具体的にご記入ください。
[学校勤務]
・学校、保護者、関係機関との連携を意識し、現場を理解していこうと努力しているから。
・一人職種なので部門間のコミュニケーションやとりまとめといった業務の必要がないの
で理学療法を実施するうえで責任は自分一人なのでスムーズに教員や保護者との関係
も作れている(PT 間の差が生じない)
[隣接機関]
・必要な時に行け、学校側と親密な環境作りができている。
・一般患者と同様の流れで実施。
・福祉施設が学校と隣接している。ケース会議には教師も出席していただいている。1回 /
月で学校連絡会という会議を行っている。
・コミュニケーションを積極的にとるようにしている。
[隣接以外]
・学校からの要求や内容について「一任」であったり、
「具体的」であるため。こちらで迷
わなくて良い。県との契約(療育支援事業)があり、PT の諸活動に報酬が用意されて
いる。業務として認められやすい。
・教師とのコミュニケーションが上手く行っている。
・調整役の教員が生徒の課題を事前に把握されている(努力されている)ため、 PT にお
任せではなく、主体的に子どもたちに関わろうとする姿勢を学校のほうで 持っ てい る。
良い意味で PT を利用し、学校生活に活かそうとされている。
・PT が使用する専門用語を知っている教師が多く、理解してもらいやすい。
・役割分担を行い、複数人で関わっているため、一人の負担が減。
・自立活動担当教諭が担任教諭とともに問題点や疑問点を抽出。的をしぼった指導が可能。
お互いの専門性を尊重し展開。
・事前に学校から情報提示されている。生徒が通院している RH 施設のセラピストと連携
がとりやすい環境。
・現在は、本務を市立病院リハビリテーション科に勤務しながら、外部専門家(勤務して
いる病院の OT)の補助として、肢体不自由の特別支援学校に関わっている。個人の有
給で参加しており、個人別助言と全体研修会を実施。自分自身の経験と勉強のため、特
に困難を感じていない。
・施設長はじめスタッフの理解がある。業務を調整しやすい職場環境。
・地域連携の法人の対策として業務内で参加できていること。
30
問9
問7で「②はい」に回答された方にお尋ねします。特別支援学校に関連する業
務を行うにあたって感じる困難点として、次にあげる4点について、なるべく
具体的にご記入ください。
(1) 学校教員との連携
①学校側の問題
[学校勤務]
・学校内にいることで連携はしやすいが教員が持っている情報が伝わってこないこと
も多い。
・教員の経験年数や専門の知識差などがあり情報を伝える難しさがある。
・意見交換のある教員の有無によって差が大きくでている。
[隣接機関]
・教員のモチベーションが低い。核となる教員が育っても異動 となってしまう。教育
の場で PT の必要性の理解が十分でない。PTOT との役割分担が難しい。
・日々の業務が多忙で教員からの質問が少ない。個々の関わりが少ないため指導する
内容も少ない。教員が外部指導員の活用の仕方が分かっていない。日常の活動を把
握していないと適切な助言ができない。
・PT と教員に支援ニーズが重なりにくい。学校の「医療モデル」の支援を「生活モデ
ル」にシフトさせる必要がある。
・生徒、自活教員との位置づけが難しい。
・教員によって理解に差がある。
・担任が変わることで情報の連携ができていない(引き継ぎができていない)。
[隣接以外]
・担当教員が年度で替わる。
・教師の個人差。
・教師自身がハイリスクな事を実施しており、その指導を求めてくる。
・教師の個人差、困り感やニーズ、生徒の目標設定が具体的でない場合支援しにくい。
・PT・OT・ST の区別(それぞれの専門性)について共通理解されていない。
・外部専門家は教員の専門向上に協力するだが、その専門性の基本自体が見えない部
分がある。
・担当教員が同席できないケースがある。
・学校側として児童のために必要として PT の協力を得ようとして行われている事業
なのに、現場の教員自体はあまりそれを感じていない人もいる。
・「訓練」としてその効果・方法の指導・確認を求められ「訓練」を目的とされること
が多い。しかし、本人の生活や能力を生かしたり、伸ばしてどうしてあげたいのか
という視点を持って接する必要があると思う。そのため、このことについて説明・
共通理解を得ることに時間を要す。
・こちらの助言を聞き入れることが難しい場合がある(○○法などで学ばれ、しっか
りとした思いや考えをお持ちの場合)。
・教育的表現の理解・共通言語・説明の大変さ。
・生命維持等重度児のリスクについて伝わりにくい。
・PT に教えてもらうというスタンスが多く、連携という形になりにくい。
・理学療法士の業務内容を理解してもらえない。
・教員の方々との知識や認識の違い。
・自立活動の先生が少ない。
・PT 以外の基礎知識を求められる。
・身体機能面の問題も理解されているが、学校生活を優先されている(仕方がないが)。
31
②PT 側の問題
[学校勤務]
・PT は何ができるかを丁寧に啓発する必要がある。用語の使い分け、伝え方。知識視
点のギャップ。
・学校組織の一員として業務を一教員として業務をする上で、学習指導要領を含め学
ぶ必要がある。そのことを踏まえた上で教員へ児童生徒に必要な特別支援教育の自
立活動を一緒に考えていくことができる。そのため研修をする体制づくりを道教育
委員会に伝えている。
[隣接機関]
・学校教員の理解レベル、経験、性格などによって合わせた対応が必要(児童の発達
面以外の配慮が必要)。
・知識の違いにより互いに意図する質疑応答が行えない。双方のちから不足。
・関わりが少ない(1 回/年 45 分)ので十分な助言ができない。教育的観点、医療的
観点の両方から見なければいけない。
・PT 業務が多忙なため十分な時間の確保が難しい。学校生活における療育 場面に直接
的に支援を行うことが難しい。
・スケジュール調整に時間がかかる。十分な時間がとれない。教員のレベル(リスク
管理などの)差が大きすぎる。単位がとれない。現場に技術が反映されにくい。
[隣接以外]
・自分たち(PT)が学校の先生方の想いや実際の仕事について理解しきれていない。
・教育の中で医療情報をどのように取り入れて頂くか。
・支援した結果がその後の授業に役立っているか。
・授業目標や内容を事前にもらうが、診断名や身体的な特徴は対面時のみ。そのため、
児の把握まで時間を要し、対応時間も短くなる。
・継続性。
・回数が少なく、十分に検討できない。
・何をどこまで要求できるのかわからない。どのように話して進めてもらえるか・ど
こまで伝えていいのか。
・非常勤のため、頻度が少なく担任と深い連携がとれない。
32
(2)保護者との連携
①情報収集
[学校勤務]
・担任クラスは密にとることができたがそれ以外は難しい。
・直接やりとりしやすい関係づくりや学校内での PT の役割の理解、具体的にどのよ
うにかかわっているかなどを伝える手段や、個別教育計画への関わりがなかったり
見えにくいこと。
・全ての情報を把握するのは担任と認識しているが、担任(管理職)が専門性を理由
に訓練に関する情報の要となってくれない。保護者からの情報を精査せず投げかけ
てくることで背景を知らない PT が間に立ちトラブルになることがある。
・教員をとばして直接 PT と保護者の情報交換となってしまわないよう教員を仲介と
している。教員と保護者間の関係が悪いと情報交換が難しいこともある。
・保護者と直接話す機会が少ない。担任を通して情報交換している。
[隣接機関]
・外来でのリハ時にコミュニケーションをとれている。
・保護者と話す時間が少ない。(3人)
・日常的な面で情報が少ない。
・細かい情報がわからない。
[隣接以外]
・生育歴や現在にいたる情報が理解が難しい 。
・話す機会がないため、家族のニーズが分からない。
・保護者同席が原則だが欠席するケースがある。
・保護者から直接かつタイムリーな情報を得ることができない。
・自宅の情報が少ない。
・保護者が望むものと必要とされるであろうことがらの不一致。
②説明
[隣接]
・担任を通してになるので配慮が必要。
・教員を通じてなのでうまく伝わらない。文書でやり取りするので書く時間がない。
・教員を介すると伝わりにくい。
[隣接以外]
・学校で PT を受けられると間違いする保護者がいる。そもそも親と連携するつもり
は全くないため、学校側には入学時にきちんと説明している。
・時には診断示唆的な発言も必要なのか・・・(どこまで発言してもいいのか)。
・フォローが不十分になること。
・学校での生活におけるフォロー内容にとめている。
③他機関との問題
[隣接]
・教員を通してなので誤解を生みやすい。他の医療機関との意見が分かれた時に悩ま
せてしまう。
[隣接以外]
・保護者が医療機関で受けている内容を養護学校指導時に求めてくる。
・他医療機関と比較して、指導後に困惑される保護者がいる。
・他医療機関でリハを受けているが、適切に教育現場に対応した処置ができていない
場合、保護者に対して、教員から情報伝達を行うが、なかなか同意が得られない。
④その他
[隣接以外]
・外国人の保護者が増えている。
33
(3)医療機関との連携
①情報
[学校勤務]
・担任クラスは密にとることができたがそれ以外は難しい。
・保護者が同意しないと必要な情報が入手できない。保護者をとおしてだと事実がは
っきりしないことがある。
・PT に限らず Dr も直接連絡を取っている。地域の病院とは情報交換しにくい。
・近隣に医療機関があるため見学に行くことができる。その反面医学的情報について
は密に連携を得られない状況である。
[隣接機関]
・保健室の教員を通じて得ている。
・医学的情報がないので介入しづらい。
・医療機関が隣接しているので必要に応じて情報を得ることができる。
・医学的情報がわからない。
・医学的所見がわからない。
・保護者を通してしかできず得にくい。
[隣接以外]
・古い情報で判断する事が多い。
・他医療機関での RH 状況が分からない(RH 内容の根拠がわからない)。
・他医療機関連携化がほぼない。
・他医療機関の情報がない。
・主治医がはっきりしない(わからない)ことがある。
・医学的情報は学校経由のため、リスク面の情報が不十分。
・自分の施設に通院している方は連携しやすいが、そうでない方は情報の入手困難。
・(こちらが、どこまでの関わりを求められているかにも依るが)個人情報の観点から
も担当医、セラピストから必要な情報が得にくい。
・内科的・精神的な事はほとんど伝わらない。
・医学的情報が教員が把握している範囲内。
②施設間の問題
[学校勤務]
・学校という場(生活環境も含め)の理解が医療機関側に少ない。医療情報が少ない。
また入手しようとする動きもすくない。
[隣接機関]
・教員が主となって行う。教育現場を考えて医療者の発言に対しての確認や修正を行
うことができるシステムや関係づくりや自分の立場などを考える点が多くある。
・多機関が関連することで情報が混乱してしまう。
[隣接以外]
・相談が TEL か手紙になり、上手く伝わらない。
・方針が決めにくい。
・医療機関が学校教育の現場を理解せず、想像あるいは保護者の意見で動いている面
があり、理解を得ることが難しい。
・他医療機関との意見の相違があると予想されるときに返答に困る。
・入所施設に PT がいるので、外部からの支援はしにくい。
・学校との連携に無関心な印象を受ける医療機関もある。
・RH を実施していない方も多い。
34
(4)その他
①時間について
[隣接機関]
・医療業務の合間を縫ってコンサルテーションとして自立活動に介入しているので、
急な変更があると計画が立てにくい。時間的制約がある。
・補装具の調整等の依頼があると時間が足りない。
[隣接以外]
・時間がほとんどない(年数回)。
・対応時間が短く、お互い把握するまで時間がかかる。
・再評価ができない・経過を把握できなく不安。
・卒後の追跡ができていない。
・年単位で段階的な目標を持てると考えやすい。
・自立活動が中心となり、他の時間(授業)が把握できない。
②事業・人員について
[学校勤務]
・地域のニーズもあるが、充分に対応できるマンパワーがない。
[隣接機関]
・マンパワー不足である。
[隣接以外]
・PT だけでなくチーム(OT・ST・心理等)で関わる必要があるが、人員・予算で不
可。
・外部専門家は予算事業で、いつまで継続するか先の見通しが立たない。
・県外の学校への支援に対して収入(報酬)がない。
③教育・専門分野について
[学校勤務]
・知的代替の児童増加への対応。知的肢体両方の対応が求められる。
・肢体不自由以外の障害種への対応。OTST 的な業務への対応。
・OTST などの分野も PT だからこそ必要な知識を学び対応している。知的、盲、聾
学校支援も行っている。
[隣接機関]
・勉強不足。
・知的障害校への支援も行っている。
・自分の知識不足。
・座学のときやイベント時は PT としての業務を行えているのかと感じる。
[隣接以外]
・肢体不自由児以外にも対応しないといけない。
・PT 以外の専門分野についての依頼。
・教育内容そのものにもアドバイスを求められることがある。
④個別支援計画
[隣接以外]
・教育の中で、教員のみで重度重複児にどのように何を教育するのかという点に問題
がある。意識のある教員が、PT・OT まがいの手技を使いたがるのはそのためと思
われる。また保護者が学校に行っても何もしてもらえない・何も変わらない・ただ
預かっているだけと感じてしまうのも無理はないように感じる。
・十分な個別支援計画の立案や医療・福祉の役割分担がなされていないため、形式で
終わっている。
・個別支援計画が立てられていない。
35
⑤その他
[学校勤務]
・校内では、卒後の進路指導の支援。運営の一環としての業務。教員、養護教諭、栄
養教諭など多職種とのコーディネイト業務、保護者と自治に関するやりとり。校外
では、医療機関とのコーディネイト。教育相談。
[隣接]
・医療的収入がすくない。
[隣接以外]
・投薬などについての質問。
・経験年数や年齢、「理学療法士」という肩書で教員に受け入れられないこともある。
・隣接する医療機関があるにも関わらず、その医療機関が連携に協力できないため、
民間である当施設が、勤務時間内に指導を行い、外出するため、収益に影響がある。
36
問 10
特別支援学校において理学療法士は、どのような立場で業務を行うことが望
ましいと考えますか?また、その理由もご記入ください。
内訳
回答数
(人)
① 医療職である理学療法士として
業務を行う方が望ましい
学校勤務
隣接機関
隣接以外
21
1(6.7%)
6(33.3%)
14(41.2%)
20
8(53.3%)
5(27.8%)
7(20.6%)
23
6(26.1%)
4(22.2%)
13(38.2%)
3
0
3(33.3%)
0
67
15
18
34
② 理学療法士の知識等を活かして
教員として業務を行う方が望ま
しい
③ どちらとも言えない
④ その他
合計
※上記のように考える理由をご記入ください。
①と考える理由
[学校勤務]
・PT と教員が対等の立場で児童・生徒の指導にあたれることにすること。学校で行われる
ことは全て教育の一環というような考えの元では医療職の意見が通りにくい。
・理学療法業務は客観的情報に基づいて行われるものであり needs や願いに基づく主観
性に合わせて行うものではない。needs や願いに基づく主観性に合わせて行うものであ
れば教員が行えばよい。
[隣接機関]
・教師として講習を受講したり資格もないので。ただ医師の処方なく理学療法を行う問題
点もある。
[隣接以外]
・PT として業務。
・①に関して理学療法の指示を出す医者の問題が大きい。
・医師の指示が必要なため、医療との隣接する特別支援学校が必要であり、実現難しい。
・家族のニーズではないから。
・教員として業務を行うと数々の制限がある。
・医療機関を数年経験し、その経験と知識を提供することが望ましい 。
・学校の先生の専門性を再確認しないといけない場面も多いため、我々の行うことや、考
えの活かし方を「訓練」としてでなく、「学校教育」として利用してもらえるように、
立場を明確に分けて介入する必要がある。
・教師としての専門的な内容は、それぞれの専門性をもって考えてほしい。教育に関する
方針は PT でなく、教師が専門分野であると思うので、医療職と教育職はしっかりと区
別したほうがいい。
・基本的には PT の職域拡大と、子どもたちの正しい理解を教員に求めるためにも差別化
するために医療職としての PT であってもらいたいですが、法的には困難かと思います。
・教員と PT の役割分担をはっきりと行い、それぞれの専門性をいかしながら同じ目的を
達成するのがいいのでは。
・教員としてしまうと、PT としての意見がどうしても言いづらくなってしまう。
37
・教員としては医療的な知識が不足しているため、医療人としてのアドバイスを行う必要
性があるため。
・教員と違う視点が必要。
・基本的に理学療法士は教員としての教育を受けていないので、教育者としての業務を求
められると困難。
・教員でありながら理学療法の知識を活かせたらと思うが、人材の不足・県の教育委員会
との方向性の不一致、教育現場で的確に指導するには、ある程度の経験が必要であると
いうことから、理学療法士として業務を行う方が望ましい。
・学校で困難なことがあった時に、サポートする程度で良いと思う。
②と考える理由
[学校勤務]
・教員が中心となり教育を進めていく場であり、医療が強くなると教員の良さが薄れてし
まうことや子供の学校生活にマイナスな影響を与えてしまう危険性がある。
・治療主体とした内容では医師等不在のなか安全性や妥当性に欠けている。教員現場や内
容を考慮した指導や助言が望ましい。
[隣接機関]
・医学的な事以上に大切なことを先生として教えてることができる。
・教員が日常生活の中で行える指導を行うには、PT が教員としての業務を行い業務から
変えていかないと実際の現場で行うのは難しいと考える。
・学校生活の中で専門知識を活かすことが望ましい。リハ中心でなく学校の生活を感じて
欲しい。
・教育的観点を重視し、医療が必要な場面では連携をすすめ医療機関と児童・学校をつな
ぐ役割がある。
・PT としての知識・技術をベースとして教員と協働していけたら。
[隣接以外]
・教員資格免除が必要だが、この立場が理想。
・学校での教育現場において具体的に支援が必要な場面 で、具体的なアドバイスを行うこ
とが、より効率的・効果的だと思う。
・教員と同調して行うためには、医療と教育で見ていくことが出来る人材が望ましいと思
う。
・学校生活で活かせる知識や技術を提供するためには、医療職としての立場だけでは良い
助言は出来ないと思う。
・障害を見極めた上で、一人の教育として考える必要がある。(PT も教育学的内容をしっ
かり踏まえた教育の中で)
③と考える理由
[学校勤務]
・②は教員の立場を理解しながら行える。①は top down としてはとても行いやす。①②
の連携を行える配慮を望む。
38
・PT としての立場を明確にしているほうが専門性を発揮しやすい。教育的な部分の理解
や知識がないと連携することや専門性をいかすことも難しい。
・①②の両方が必要。病院や施設の PT 間での連絡など橋渡し役なども必要。Dr の指示の
もとではないが医療職としての意見を求められるこも多いので自分自身の知識をどの
ように高めていったらいいのか疑問に思う。
・PT としての知識や技術を生かしながら学校全体の教員の専門性を向上させて子供たち
に提供できるようにする。
・地域のニーズや個人の考えに左右されている。
[隣接機関]
・各職種の思いを考え、対応していく必要がある。
・校内配置であれば②が適当。外部委託でれば学校という場に配慮できる能力を持ったう
えで①でも可。
・コーディネーターでありファシリテーターのような役割を学校のコーディネーターを行
う場面もあるため。
・学校という教育の場という環境であるため。(環境の違い)
・学校生活を中心に、それらがスムーズに遂行できるように PT としての知識を取り入れ
ていく。
[隣接以外]
・どの様な立場かは学校・校長の認識によるかもしれない。特別支援学校に PT・OT・ST
としての専門的な考え方をある程度理解してもらったほうが、生徒、教師の関係も上手
くいく様に経験と感じている。
・臨機応変に学校・教師・保護者さんのニーズに合わせる。ただし、常に主役は生徒や学
校の先生であり、医療職は黒子。
・月2回の連携であり、学校における立場としては考えにくい。
・PT はあくまでも医療職であるが、特別支援学校では教育の知識も必要。
・教員・PT 等それぞれの専門性を活かしていくことが大切になってくるかと思うが、そ
の境界線があいまいになってしまう事で、先生方のやり方・授業の流れが変わってしま
うのでは・・・。
・PT として医療情報の少ないなかで、リスク管理し、評価を行うことは、非常に知識と
技術が要求される。またそれをコーディネーター、ファシリテーターとして教員と検討
し、教育の中で行う業務に落とし込む能力が求められる。
・教師としてというか常勤で学校専属の PT がいた方が、学校の性質や通学しているお子
さんの全体像も見やすく、保護者ともコンタクトがとりやすいし、タイムリーな対応が
できるので、メリットは大きい。
・教員と同じ位置(立場)の方が理解してもらいやすいのか、あえて違う立場(医療職)
として行った方が受け入れやすいのかまだわからない。
・①の場合常勤医師の確保が難しい。②の場合ベストな環境(教員は教育的な立場から、
理学療法士は医学的な立場から協合し合うこと)が困難であると思われる。
・特別支援学校で関わる生徒に対し、専門職の観点でなく、生徒側の観点から生活をみて
いく必要があるため、専門職・教員という立場で重複する部分が多い。
39
・現在のように外部専門家として介入していると、お互いに尊重し、集中して協議できる
が、常勤となると医療色が強くなる。療育の観点を忘れてはならず、教員となることで、
理学療法士以外の業務が多くなる可能性があり、専門性を発揮しにくくなると思われる。
④と考える理由
[隣接機関]
・PT の知識等を活かして教員と連携し、活動に入っていけたらいいのでは。医療面を踏
まえてどのように活動、社会参加していくか。
・立場に関係なく支援に関わることが望ましい。
・一職員として PT 業務を行うほうが望ましい。たまに会う理解者より、身近にいる理解
者のほうが自立や卒後の生活の支えとなれるのでは。
問 11
特別支援学校において理学療法士は、主にどのような内容について業務を行
うことが望ましいと考えますか?(複数回答可)
また、その理由もご記入ください。
内訳
回答数
(人)
①自立活動で関連する内容を担当すること
40
が望ましい
②学習指導要領で示される「学習上又は生
活上の困難」全般を担当することが望ま
45
しい
③学習指導要領とは関係なく、子どもの障
害に関連することを医療面から担当する
21
ことが望ましい
④技術指導など、学校教員に対する指導を
42
担当することが望ましい
⑤その他
3
合計
64
学校勤務
隣接機関
11
12
(84.6%) (70.6%)
7
15
隣接以外
17
(50.%)
23
(53.8%) (88.2%) (67.6%)
2
5
14
(15.4%) (29.4%) (41.2%)
11
11
20
(73.3%) (64.7%) (58.8%)
1
0
(7.7%)
13
2
(5.9%)
17
34
※上記のように考える理由をご記入ください。
なお、勤務の形態ごとに記述の分類を行った。
①について
全てが複数選択の回答であり、「※複数選択のコメント」に示す。
②について
[隣接機関]
・障害に視点をあてるのでなく、その人自身に視点をあてることが大切。
・②+学習や生活上の困難が身体的・動作的な原因に対してサポート・対応できる立場。
40
[隣接以外]
・学習指導要領に従い、「児の教育、生活の自立」を促していくことが望ましい。
・実際に指導できているわけではないが、学校内全般で指導できればいいと思う。
・理学療法士は、QOLの改善を目標にしていくものであり、特別支援学校は教育の場。
将来の生活のしやすさを育てるところ。PT が求められるところは、自立活動に関する
事が多いが、授業中の姿勢や生活場面で困っていることに対しても関わっていっていけ
たら。
③について
[学校勤務]
・教員として自立活動ができることと、理学療法が提供できることは同じでない。
・学校指導要領とは教育の最低基準のマニュアルにすぎないので、個々の障害やバックグ
ラウンドが異なる障害児に対して治療を行うときにはマニュアルは不要。
[隣接以外]
・
「指導要領」の上位(教育を受ける権利の保障など)にある価値・目的を達成する手段と
して、「指導要領」と並列に位置づけられることが望ましい。
・学習指導要領を限定せずに児の様子を伝えられるような業務ができれば。
・専門的な知識もそうだが、教師の方が何を望まれているのか、生徒が何で困っ ているの
か、どうすれば学校生活が楽しくなるのか等多様であると考える。
④について
[学校勤務]
・校内の専門職全て委ねるのでなく、一般的な特技の教員が行いこと。それに対して支援
をする役割分担が明確になる。
[隣接以外]
・学校生活の中で、先生方が子どもたちと接するときに必要。
・年度で担当が変わるという問題がある。
⑤について
[隣接以外]
・臨機応変に学校・教師・保護者さんのニーズに合わせる。ただし、常に主役は生徒や学
校の先生であり、医療職は黒子。
※複数選択のコメント
[学校勤務]
・若い教員が多く知識技術を伝える必要性がある。また学校における自立活動の視点を教
員とともに考えることが大切。
・専門性が高いとそこに頼ってしまい周囲が育ちにくい。学校は異動 もあるので学校全体
のスキルが上がっていくようになるほうがいい。
・授業や生活全般に支援が途切れないように見ていく必要がある。しかし PT 一人では全
校生徒に応じることは難しい。
・教員の専門性を向上させて学校生活全般にそれを生かしていくことが大切。
・学校という組織の中で教諭として働くのであれば、学校業務を他の教員と協働すべき。
・④は必要。③も学校 Ns と連携しつつ多角的な評価をするためにも行いたい。①②は勤
務期間の中で両方経験できると良い。
41
[隣接機関]
・医療面からのみのアプローチでは学校でのニードに合わないのでは。
・新任の教員への指導をメインに子供の障害について支援するのが望ましい。
・個々をしっかり見て教育を発達させていくには全て必要。
・体(身体機能)だけでなく、医療、保護者支援を含め、生活や活動しやすくなるよう包
括的な支援をする必要がある。
・充実した学校生活を送れるよう PT として支援していく必要がある。
・より良い生活にするには本人を取り巻く環境を整える。
・症例検討会などのように教員に考えるように働きかけていくことで影響力が大きくなる。
発達や予後なども含めて検討していくようにして欲しい。
・立場に関係なく支援に関わることが望ましい。
・学校への PT 介入はあくまでも学校生活の手助けすること、よって児童・教員の手助け
ができればいい。
・自立活動=理学療法でない。
[隣接以外]
・PT の専門は身体機能である。この部分に関してはすべて対応すべき。逆に重複障害の
場合知的・言語などは一般論程度しか対応できない。
・いまだに医療と教育を区別して考えている教員もいる。支援学校に介入する PT は、そ
の隔たりを解消する役割をしていかなければならない。
・医療的な機関で行うことは別な視点をもつことが必要。
・学校生活・授業などについて生徒への働きかけや関わり方全般について、先生方と共に
考えていく必要がある。
・学校生活・日常生活・将来の生活を踏まえた関わりを医療者としての知識を活かして行
うことが望ましい。
・学校生活をより良くするための支援であり、関わる頻度が少ない以上、教員に技術の伝
達を行うことも必要かと思う。
・学校の先生方に障害を持った児の医療面からみたアプローチの仕方を学習していただく
ことで、児の将来がより良いものになると考える。
・教員の今の知識では機能予後も生活予後も予測することは難しく、適切なリスク管理も
できない。
・教員は教育者であって、肢体不自由という疾患をよくわかっていないのだから、 PT の
関わり方はおのずとそうなる。
・具体的に必要な支援はこどもそれぞれ異なり、また教員にも同じことがいえる。
・児の全体像を把握し、包括的な支援ができることが最も望ましい。
・児や先生が困っている事全体への支援が必要。
・身体・動作の特徴、学校生活における介助の方法などの具体的な部分を担当することが
よいのでは。
・生活の一部の時間(学校生活)に誰でもできる対応が児にとっても必要。
・特別支援学校における自立活動については熱心に考えて実施されており、関連する相談
に受けていくことは重要。学校は学習と社会生活を送る場であるため、それに関する対
応も重要。
・PT は医療職であるため、根本は医療面からのアプローチが重要。
42
※理学療法士の特別支援学校での業務及び特別支援教育における連携・協働に関して
ご意見があればご自由にお書きください。
1
そもそも何のために理学療法士が特別支 援学校に必要とされ、実際に学校という場に
行くようになったのかということをわかっていないのだな、という感想をこのアンケー
ト内容から感じ取ってしまいます。
特別支援学校という「ひとくくり」の枠におさめられたことで、学校現場においては、
教員は困り果ててしまい、結果として、現場を圧倒的に支配する発達障害の子どもたち
によって肢体に不自由のある子どもたちはせまくて、居心地の悪い、もしかすると我慢
しなければならない思いと虐げられてしまいます。
現場を全く分かっていない行政の方々が子どもたちのために力を発揮してくれるよ
う、この調査結果が今後の学校の在り方に対して、少しでも成果が出せることを期待し
ています。
2
実際に関わることの多い教員に理解できる用語と技術の提供が必要であると考える。
3
自立活動に専念できる環境が、学校内でとれるようになることを期待しています。
4
私は以前いた職場に、 PT の資格を取り、病院勤務を経た上で戻ったため、比較的受
け入れがよかったのだと 思います。しかし、“同 じ教員”という立場で視 点を合わせて
職分を伸ばすには、業務量が多すぎます。
担任を持てること、家族といっぱい関われること、学 校運営を担うこと…教師として
の喜びを感じていると「 PT でなくてもいいや」なんて瞬間的に思うこともあります。
この“感覚”は今の立場だからわかることができること、大切にしていきたいです。
来年度以降、校内での立ち位置が変われば業務内容や考え方も変わってくるかもしれ
ません。また、ぜひ、このような研究に関わらせていただけると嬉しいですし、機会が
ありましたら、お話を伺いたいです。
5
学校には一方的に指導助言をしても受け入れない教員がいます。また、指導助言した
ことがある特定の状況下だけでは生かされ、他の場面で応 用されていない(応用にきづ
けてない)こともあります。教員の世界は「評価」が甘いというか、学習指導要領あり
きの指導が当たり前で個々の子どもの特性・機能を評価し、それに対してどうなってほ
しいかという目標を立て、ねらいをもった授業をするというよりも、先に授業の内容あ
りきのところからスタートする傾向があります。評価って何?評価をどう授業に生かす
の?予後予測やリスク管理にはどう配慮するの?が見落とされがちなので PT が指導助
言する際に学校の風土を把握して、対処することが、嫌われずに教員に受け入れられる
コツかも知れません。
6
「PT」なの か「自 立活 動教諭 」なの かで 学校で の立ち 位置が 違う と考え ます。 行う
ことが同じように見えるかもしれませんが、その行うことが児童・生徒にとって、どの
ように据えて考えていくか…を考えて、担任と指導していくことで、その児童・生徒に
とって「学ぶ」ことを深めていくことにつながると思っています。
自分 は、学 校に勤 務し たとき に「 PT」で はな い「教諭 」だ という 思い で入った ので
PT としての連携・協働ではなく、「チーム Teaching」として働いています。
7
県内において、学校により自立活動における理学 療法士のシステムに多かれ少なかれ
違いがみられる。そのため、県内下統一したシステムを作っていくことが大切であると
感じる。
8
どの様に連携・協働をしていけばよいのか、またモデルがあれば PT 側にも学校側に
も示してほしいです。このアンケートがその様に活きることを願っております。よろし
くお願いします。
43
9
これまで、PT として療育機関・一般病院・訪問リハといろんな方向から子どもたち
に関わってきました。学校に勤めてもうすぐ 2 年がたちます。学校生活について…務め
るまで分からなかったこと、想像以上に時間に追われてい る感が強いこと、保護者の教
育に求めるニーズ等、学校に入らなければ知り得なかったことがたくさんありました。
子どもたちの生活がよりよくなるよう、医療機関やサービス機関との連携を進めるこ
とが大事だと感じます。
学校に求めるニーズが高いので、保護者は専門の先生から色々アドバイスをもらって
きます。でも、その専門家たちが学校のことを知らないことが多い印象を受けます。情
報を発信して共有でき、よりよい支援ができるよう、保護者・本人が困らないような連
携ができれば…と思います。
10
現在の特別支援学校における理学療法士の役割は全国的にも県内においても学校に
より異なっております。 PT 個人の力量に左右されるところもあったり、学校や教員側
の理解によるところも大きかったりとバラつきがあってメジャーになるにはまだまだ
時間がかかるのではないかなと思っています。
自分自身、教員免許と PT 免許を所有しており、どちらで学校に入るか迷いましたが
(今も迷っています)、学童期の子どもたちにとって PT が生活に大きくかかわること
の必要性を知ってもらうためにも、もう少し堂々と PT として働ける環境が整ったらい
いなと思っております。
また、PT としての技術・知識を身に着けるための研修はまだまだ少なく、どれだけ
自分で探してお金を使ってやっていくかにかかっているので、学校の中でも PT が研修
を受けられるようにしていってもらえたらと思っています。しかし残念なことに雇い主
である教育委員会の方の中でも PT なのか OT なのか ST なのかすら、わかってもらえ
ていないのが現状です。
11
学校では専門性が求められ、やりがいはある反面、それに対応できる即戦力的な知識
や技術が要求されます。理学療法の水準が低下しないように新卒ではなく、小児施設で
5 年以上勤務や認定 PT などの条件もあった方がいいように思います。
各都道府県での働き方をまとめ、一定のガイドライン的なものができればいいなとも
思います。
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自身は、自立活動教諭として肢体不自由校採用となり、 6 年目になります。PT とし
ての専門性を発揮して、児童生徒や地域を支援していけることが望みですが、その専門
性の理解や必要性の認識は、学校や地域で様々です。今回のような教育委員会や PT 協
会としての実態調査や、その報告は今後の業務にも大きく影響するのではと思っていま
す。今後ともよろしくお願いいたします。
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教育現場で医療職の PT の意見は、ある場面では(姿勢保持や運動介助の場面で)絶
対的な本があるが、学校運営の場では教師主体になることが多いのではないだろうか?
これが良いか悪いかはわからないが、すべての場面で対等に意見がだせれる関係を作る
ほうが良いのでは…と考える。
給与面での差をなくすことも大事です。
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教育、医療の壁をなくし、成長に合わせた全般的人間形成に向かって、その中で障害
や自立心、生きる楽しみなどアシストできること。また、そのような資質の高い PT の
育成を行っていくことが大切だと思います。
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理学療法士が特別支援学校で連携・協働していくには、その場でどのようなニーズが
あり、どのような手段で、それが解消できるのかという経験と知識がある理学療法士が
必要であると考えます。新卒では難しいかと…
今後は、そのような教育を学生時代から行えると良いのではと考えます。
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児童生徒の障がいの程度が重症化・複雑・多様化し、より一層授業や学校行事におい
て「安全・安心」が求められるとともに、一人ひとりの可能性を伸ばす教育のあり方が
課題となってきています。そこで、外部の専門家を積極的に導入し、関係機関(医療・
福祉・労働等)との連携を強化することによって肢体不自由児や、重症心身障がい児の
正しい理解を深め、確かな指導方法を学ぶ必要があります。そういった方針のもと、外
部専門家 PT として授業にコンサルテーション的に参加いたしました。
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個人の力量に任されているところに、不安やストレスを感じる。さらに「 1 人で学校
を相手に…」という気持ちもあり、毎回の訪問は大変である。
外部専門家の配置が望まれ、スタートした事業だがセラピスト教育がなされないまま
時間が過ぎていることから研修や教育など開催していけたら良いので…と考えている。
当院は幸いにも先輩 2 人と対応していることから、ともに考え、悩める環境は心強い、
画一的にはできないと思うが、学会・研修会レベルの活動が今後できれば仲間を増やし、
障害児支援の厚みが増すと考える。
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日々感じるのは「教育」と「療育」に壁というか、連携の難しさです。
外来リハで関わってい る児の「学校生活」を随 時支援していますが、「 教育での支援
目標」にいかにリンクしていくか…難しいですね
医療ケアが必要な児も増えてきていますが、先生方に「医療」だけに目を向けず、可
能なところで、活動を組 み立てていく…という難 し さも感じています。( 医療と教育と
療育の連携の難しさ)
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気軽にいつでも相談できるような状態で理学療法士はあるべきで、施設と学校の窓口
は統一されていた方が良いと思われます。
理学療法士の助言は医療面にだけ偏る場合が多いので、教室の環境、教師の立場、保
護者が学校に求められていることなどを統合して考える必要があると思われます。
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ひとりのお子さんを教育・リハビリと分括しないところから始めて(共有して)その
後、大きな目標を達成するためにより専門的に行える方に分担していくというのが理想
的と考えます。
大きな目標の存在の前に教員は教育、PT はリハというのがあるように思います。
(現
状として)
大きな目標は「教育を受ける権利」
「地域生活(卒後も含む)」等をあげると同じ地点
から免許はとりあえずは下げた状況で出発できると考えます。
地域生活①寝起きの場所が定まっている②円滑な社会資源の活用がなされている③
「自立生活」が営まれている
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理学療法士の資格を有していれば、新卒や一般病院勤務の経験を持つセラピストでも
連携、協働に参加できるものではないと感じる。特別支援学校に通う児童・生徒の発達
の課題について 、運動機能に加え子ども特有の発達視点を持つ、ある程度の経験を有す
るセラピストが望ましいのではなかろうか。経験者の中途採用、小児セラピストをリタ
イヤした年配者を非常勤 採用するなど柔軟な採用 があるとよいだろう。( リタイヤ後の
非常勤採用は、教員と話をしているときに「将来、来ませんか、出来たらいいですね」
と言われた経験から)
今年、勤務施設の施設長と特別支援学校校長の協力を得て、外部専門家に若手セラピ
ストを同行した。彼らの感想として、限られた情報・状況の中で考え・伝えることの難
しさが挙がった。伝える内容に唯一の答 えはないが、役に立つ内容を考えることの奥深
さを感じてくれたことは自信励みになった。また、若い彼らに外部専門家として外へ出
る時期について聞いたところ、明確な年数、根拠は挙げられないが、ある程度( 5 年位)
は必要との意見が出た。
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数年にわたって特別支援学校に外部専門家として関わらせていただいて“先生方の熱
意・工夫”と“毎日”の力はすごいなぁと感じます。また、実際に現場に入らせていた
だいて、そこでの困りごとや行っていることを実際に見てできそうなことを一緒に考え
ていけることは、外部専門家事業の大きなところで あると思います。
“教育の場”であり“生活の場”でもある特別支援学校で教員と PT がお互いを尊重
しながら一緒に考え、実践できるのは児童・生徒の発達に重要であると考えます。そこ
に家族も入れると(入り方を検討する必要があると思いますが)連携にもつながるよう
に思います。連携については、私自身の課題でもありますが、日々難しいと感じます。
学校発信で連携が取れるのが理想ではないかと思っているところです。
私自身、特別支援学校に入らせていただいて、勉強させていただくことも多いので、
貴重な機会をいただいていることに感謝し ています。
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東京都では、ほぼすべての特別支援学校で、外部委託という形で、 PT、OT などが、
関わるようになっているが、子どもという分野に全くかかわったことがない方が派遣さ
れることもあり、提供する、知識や技術の差がとても大きくなっている。
PT=子ども の専 門家 ではな いこと を知る 必要 があり、 また 養成校 のカ リキュラ ムの
中でも、教育すべきテーマ(医療機関外で働く PT)になるかもしれません。
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「訓練を行う」「効果 はあるのか?」「歩ける ように」「~ができるよ うに」といった
ご要望・質問を受けることが多い のですが、本人にとって楽しいのか?もっとこういっ
たことを経験させてあげたい、等の目的が薄い状況も多々あります。
「歩くことでこんなこ とができる」「こういう 姿勢を取ることで、こん なに視野がか
わる」という視点を学校の教員という視点・分野の中に溶け込ませてもらえたらと思っ
ています。
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今年度初めて、関わらせていただいた医療機関に勤める PT です。
病院で行うリハビリテーションとはまた違った関わりを体験でき、大変勉強になって
います。これまでは、対象となる子どもさんとその家族との関わりが主だったのが、子
どもさんと教師の先生方という関わりの中で、先生方の熱意や思いが伝わってきまし
た。
機能訓練という 1 つの手段の中のみでなく、子どもさんたちの生活、成長、環境、性
格などを踏まえた関わりが必要不可欠であると感じています。
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医療や福祉の現場で働く理学療法士が多く、実際に私もそうでしたが、教育の場で何
を求められてどこまで立ち入るか、というのは全くの手さぐりでした。数多くの教員の
中で他職種、とくに専門家というのは受け入れられにくい存在であり、まだまだ課題は
あると思います。このような研究により少しずつ改善していく ことを期待します。
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子どもたちが安心した楽しい学校生活が送られるよう連携の強化はこれから大変重
要になるかと思います。
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神奈川県のように、各都道府県で PT・OT を採用し、支援学校を巡回できるように
なればよいと思う。
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学校に常勤、又は非常勤としての勤務ができることが私自身の希望でもあります。
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障害の重症度はあまり関係なく、実際に支援学校に在籍する生徒に対して、不十分な
ところをどれだけお手伝いできるのかということを主眼に療育相談を行っています。
現場では教師の中にもかなり温度差 があるため、積極的に聞いてこられる方には、で
きるだけ詳しく、そうでない場合には、いつも自立活動でやっておられる内容をまず聞
かせてもらい、そこへ 1 つでもアドバイスできることはないかという内容で進めていま
す。
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現場の先生からは、専門家の意見や特別支援教育への参加を求められていることは肌
で感じている。しかし、現状ではいくつかのハードル(各県、自治体により異なってい
るとは聞いているが…)があり、理想的な環境では行われていない。理想的には、少な
くとも医療施設で 10 年以上の小児リハを経験し、教員免許を兼ね備え た理学療法士で
あることが望ましく、また現状の特別支援教育を考えると肢体不自由児のみならず、情
緒障害児(広汎性発達障害児等)に対するリハビリテーションにも造詣の深いこと等が
求められると感じている。
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若い先生方(教員)は、医療的な知識を得ることを望んでいる先生方が多くみられる
ようになってきているので、特別支援学校に対して理学療法士が常勤できる制度が必要
ではないかと思います。これは、障がいをもった子どもさんたちの明るい未来につなが
ると考えていますので、理学療法士の常勤に向けて、働きかけてほしいです。よろ しく
お願いします。
もう 1 点お願いしたいのですが、当施設は H16 年に開設してすぐに市の特別支援学
校と連携を取りました。その后、H19 年に県の教育委員会から予算をつけていただき、
現在市・県の特別支援学校 9 校と連携を取っています。ですから現在、若いスタッフが
この連携についてまとめ、データを取っていますので、もしよろしければ、若いスタッ
フにアドバイスをいただきたいと思いますがよろしいでしょうか?
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我々は地域の体制整備の支援を行うことが主な仕事になります。しかし、学校支援に
おいては個別事例への具体的対 応について意見を求められることが多々あります。
本来は我々が入ることで、新しい視点や技術が学校内に導入されるなど、学校内にお
ける検討会の活性化や汎化が起こることが最も望ましいと考えています。
上記のことを踏まえ、支援学校支援では、療育相談員とともに各学校と事前打ち合わ
せを行い、2~3 例のモデルケースを年間通して支援し、事後に校内研修会を開催して
いただき、支援内容の共有化を図っていただくようにお願いし、全ての学校で実施して
いただいております。我々は必要に応じて助言者という立場で参加するようにしていま
す。
本県の支援体制は別途資料をご参照ください。
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今后、PT・OT が教育現場に多く進出する前に現状を伝え、手技の伝達を主にしたり、
自らが教育の中で医療的リハビリテーションを行うことをやめなければいけないと感
じます。これは連携ではなく、教育への医療の浸食になっていまいます。
ただし前述してきたように、現状の教員の能力では教員のみで重度重複児に関わるこ
とは困難であることも事実です。よりよい連携の形態を検討しながら相手の知識と技術
が児にとって有効なものになるよう養成システム(カリキュラム)および、福祉も巻 き
込んで、変化していくことが勘要と考えています。
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現在は、特別支援学校の先生方と PT がやり取りするときには長を通しての依頼文や
報告書等が必要になっている。
<PT が特別支援学校に常時いることにより >
①先生方は簡単な質問でも、気軽に聞くことができる。
②PT は普段の様子(学校での生活)をすぐに見ることができる。自分が提案したこと
に困難があれば、ただちに修正することができ、きめ細かい療育が可能となる。
また、支援学校すべてに配置することが困難であれば、教育委員会に巡回相談(支援
学校普通学校)が実施で きるよう、PT・OT・ST を配置する方法もある。
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専門職の立場から発達や二次障害予防の指導を行っていきたい。機能訓練士として実
施することよりも、全教員がどのような方針・方法で子どもと関わると良いのかをコー
ディネートできる立場で働きたい。
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近年、発達障害・肢体不自由児等の療育・特別支援を必要とするお子さんの理解は進
んでおりますが、なかなか病院や地域との連携は進んでいるとは言えません。
私は非常勤講師として 4 年間ほど年に 5 回程度、学校訪問をして、先生方のご相談
を受けながらお子さんをみせていた だいてきましたが、お子さんの現状はその場の機能
的なもののみならず、環境と個性が一体となって作り出されたものだと感じています。
そのため、単発的な訪問指導では対応しきれない部分が多くなり、訪問の意味も薄くな
っていくような気がしています。
「特別支援学校でのお子さんのリハビリテーション支援」ではなく、子ども一人ひとり
の人権を考慮し、ご本人とご家族に寄り添うリハビリテーション支援が成されるべきか
と考えます。特別支援を必要とするお子さんが、家庭内を含めた地域での理解を得て、
温かく見守られながら必要な支援を受ける環境を 促進するためにもリハビリテーショ
ンの視点を持つ PT が学校内に常勤し、教員や保護者を協力しながら支援を行い、地域
や病院との連携を積極的に図っていくのは理想的であると考えています。
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理学療法士として養護学校に携わるようになって 4 年が経過していますが、年々課題
が増えてきています。
先行研究等を参考にして活動していますが、問題及び、環境的問題については個人的
に対応が困難です。
我々理学療法士も協力したい気持ちはあっても医療的には専門家であっても、学校教
員には知識が乏しく、今後は理学・作業療法士等に特 別支援教育を学ぶ機会があれば大
変喜ばしいです。
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より良い連携、協働がなされる未来を考えていきたいとは思っています。
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