6 年 「水 溶 液」 水溶液と金属 実験で使う塩酸を作ろう 希塩酸の作り方 市販の塩酸は濃さが 36%(12N)です。今回は2N に薄めるので水5に対して塩酸1で薄めます。 + 水5 ⇒ 塩酸1 希塩酸 ○準備 ・市販の塩酸 20ml ・ビーカー 200ml ・メスシリンダー 100ml 1本 ・ガラス棒 ○薄め方 ①メスシリンダーで水 100ml をはかり、ビーカーに入れる。 ②メスシリンダーで塩酸 20ml をはかる。 ③塩酸をガラス棒に伝わらせながら、ビーカーに静かに流し込む。 ④ガラス棒でかき混ぜる。 量が少ない時には、 スポイトを使って入 れるとよい。多い場合 にはビーカーなどに 移し、 そこから入れ るとよい。 豆知識① ビーカーの大きさはどれ? ビーカーは中の溶液をかき混ぜたり、 温めたりしますね。その時こぼれない 注意すること ①試薬を薄める時には、必ず水に試薬を入れて薄めます。 試薬に水を入れると危険ですので注意してください。 ②塩酸を入れると熱が出ます。大量(L 単位)に作ると きには、手順の③と④を分けて繰り返してください。 ③市販の塩酸から煙が出ます。吸い込まないように注意 しましょう。またふたの周りに粉がついていることが あります。これも雑巾などで拭き取ってから開けま しょう。 ようにするため、約半分に入れるように しましょう。 豆知識② N(規定)って何? ここで使われる N とは、H+ (水素 イオン)の濃度を表わしています。数 字が大きければ酸性が強いことになり ます。 ちなみに PH1は 0.1N になります。 −6 年 1− 水溶液と金属 塩酸でアルミニウムを溶かす実験 時間内で反応する 金属が溶けるま 工夫ってあるので で、どの位時間が しょうか。 かかるでしょうか。 ○実験に必要なもの ・試験管(内径1cm 程度少し大きめ) ・試験管立て こまごめ ・アルミ片(大きさ ・スポイト(駒込ピペット) 1cm×2cm 厚さ 0.3mm 重さ約 0.2g) ・塩酸(2N(規定)に希釈したもの) ・紙やすり ○実験の手順 ①アルミ片を紙やすりでけずる。机に紙を敷いて、その上で削るとよいでしょう。 ②アルミ片を試験管に入れる。 反応時間のめど 5 分後…細かな泡が出ている。 ③塩酸をスポイトで約 10mlとり、試験管に注ぐ。 10 分後…泡が激しくなる。 ④反応の様子を見る。 15 分後…泡でアルミが見えない。 20 分後…液の色が灰色に見えてくる。 豆知識① どうして紙やすりでこする アルミニウムは表面が酸化して酸化 アルミニウムの膜を作ります。この膜が 。。 。。 。 反応を遅くさせるのです。紙やすりで 擦ることで表面に傷をつけ、そこから 反応するようにします。 注意すること ①1 回の実験で2∼3本で実験をすると、次の実験の時 豆知識② に予備用ができます。 ②アルミニウムがすべて溶けるまで 2 時間位かかりま す。 ③削ったアルミニウムは 10 分位しか使えません。実験 直前に削るようにしましょう。 反応で出る泡の正体は? 答えは水素です。昔は試験管を逆さ まにして泡を集め、火をつけると「ピ ュッ」という爆発音が鳴る実験があり ました。 ちなみに反応は 2Al+6HCl→2AlCl3+3H2です。 −6 年 2− 水溶液と金属 アルミニウムを溶かした塩酸を蒸発させる実験 蒸発させる時に気を付ける ことは何でしょうか。 ○実験に必要なもの ・アルミニウムを溶かした塩酸 ・実験用ガスコンロ ・軍手 ・蒸発皿(色付きがよい) ・アルミニウム箔 ・安全眼鏡 ・爪楊枝(穴をあける。) ○実験の手順 ①実験器具をセットし安全眼鏡をつける。 実験器具をセットし安全眼鏡をつける。 ②アルミニウムが溶けた液を蒸発皿に移す。 ③液が飛び散らないように、アルミ箔でおおいをする ③液が飛び散らないように、アルミ箔でおおいをする。 ④アルミ箔に爪楊枝で穴をあける アルミ箔に爪楊枝で穴をあける。 (教科書に書いてません。 ) ⑤蒸発皿を熱して水を蒸発させる。 (最後は余熱で蒸発するので熱しすぎない。 ) ⑥冷ました後でおおいをはずし、出て来たものを観察 する。 豆知識① 出 出てくる粉の量は 今回の実験ではアルミ 0.2gを入れ 注意すること ているので、出てくる粉は全部で 1gに ①アルミ箔のおおいをすることで、おおいのアルミが アルミ箔のおおいをすることで、おおいのアルミが 溶けたと考える子も出ることも考えられる。 なります。もちろん全てを取り出すこ とは難しいので、とれる量は少なくな ②出て来た粉がアルミかどうかの判定は、 出て来た粉がアルミかどうかの判定は、 「塩酸に溶かし ります。 ても泡が出ない。」「金属光沢がない。」「水に溶ける。」 出てくる粉の量の計算式は 「重さ」で考える。 「アルミの重さ× 「アルミの重さ×135÷27」で出ます。 −6 年 3−
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