抗TSHレセプターヒトモノクローナル抗体(M22) を用いた高感度・高特異度の測定法 WHO標準品(90/672) を用いた定量法で、バセドウ病TRAb高値例での治療効果のモニタリングに有用 日常臨床におけるバセドウ病診断のためのカットオフ値は、2.0(IU/L) 未治療バセドウ病( n=2 3 9 )v s破 壊 性甲状腺 炎(n=220) 1.00 バ セドウ 病と同 様 に甲 状 腺 中 毒 症を示し、 臨 床 的 には 鑑 別 診 断 がしにくい 破 壊 性 甲 状 腺 炎グ ル ープを 陰 性 群とした 場 合 の R O C 分 析 0.90 Cut off=2.0 IU/L AUC=0.993 感度96% 特異度99% 0.80 真陽性感度 0.70 0.60 0.50 0.40 Cut off値 2.0(IU/L) 0.30 感 度 96% 特異度 99% AUC 0.993 0.20 0.10 優れた感度・特異度が確認されています。 0.00 .00 .10 .20 .30 .40 .50 .60 .70 .80 .90 1.00 1-特異度 偽陽性 (吉村 弘 他 医学と薬学59(6) :1111-1120:2008.より一部改変引用) 臨床評価による感度・特異度 エクルーシス試薬* TRAb B社 第2世代* TRAb A社 第1世代** TRAb カットオフ値 2.0 IU/L 1 IU/L 10% 感度 特異度 96.6% 99.1% 96.7% 90.5% 90.2% 96.1% 未治療 バセドウ病 96.6% 288/298 96.7% 59/61 90.2% 735/815 無痛性 甲状腺炎 0.0% 0/85 3.0% 1/33 3.9% 12/304 亜急性 甲状腺炎 1.5% 2/135 16.7% 5/30 第3世代TRAb測定試薬である「エクルーシス 試薬 TRAb」は第1世代・第2世代TRAbと比較して、感度・ 特異度共に優れた結果が得られています。 特にバセドウ病との鑑別が重要な無痛性甲状腺炎では、 「 エク ル ー シ ス 試 薬 T R A b 」の 偽 陽 性 率 は 0 % (0/85) と優れた成績が得られています。 (*吉村 弘 他 医学と薬学59(6) :1111-1120:2008.より一部改変引用) (**上條桂一 第41回甲状腺外科学会ランチョンセミナー記録集より引用) 希釈直線性 (IU/L) 40 35 35 30 30 T R A b 第3 世代 新法(E C L IA 法) 測定値(IU / L ) 40 25 20 15 25 20 15 10 10 5 5 0 0 2/10 4/10 6/10 8/10 0 10/10 r=0.91 n=146 -20 0 20 希釈倍率 40 60 80 TRAb RRA法 ( 第1世代 ) 100 (%) 患者検体146例を用いて、本法とTRAb RRA法(第1世代) との 相関性を解析したところ、r=0.91と良好な成績が得られました。 希 釈 直 線 性を検 討したところ、3 3 . 1 9 I U / Lまで 良好な直 線 性 が確 認されました。また、低 濃 度 域 の 希 釈 直 線 性も良好な結 果 が得られました。 (日本臨床検査自動化学会会誌 第35巻第1号より引用) (日本臨床検査自動化学会会誌 第35巻第1号より引用) バセドウ病治療経過 (IU/L) 100.0 (IU/L) 100.0 (寛解例) (非寛解例) 10.0 10.0 1.0 1.0 0.1 0.1 初診時 1カ月後 2∼3カ月後 6カ月後 1年後 2年後 初診時 1カ月後 2∼3カ月後 6カ月後 3年後 経 過日数 1年後 2年後 3年後 4年後 経 過日数 非 寛 解 例 8 例 で は 初 回 時 の T R A b 3 r d . は 5 . 9 9∼1 0 3 . 2 (IU/L) と寛解群に比較し高値例が多く、平均で52.34(IU/L) でした。3∼4年と投薬を継続し、3例はTRAbが正常上限を示し、 5例はTRAbが正常化せず、寛解には至っていません。 寛解6例の初回時のTRAb3rd.は3.74∼18.17(IU/L)、その 平均値は8.61(IU/L)でした。治療開始後6カ月から1年で す べての症例でTRAb値に正常化がみられ、その後も低値を 持続し寛解にいたっています。 (森田新二 他 医学と薬学60(6) :863-870:2008.より引用) 換算表 IU/L % 換算値は症例によっては実測値と大きく異なる場合がありますので、あくまでも目安としてお使いください。 1.0 5 2 15 3 20 5 30 10 40 20 50 50 65 100 80 200 90 300 95 参考基準値:2.0IU/L未満(cut off値2.0)でのバセドウ病と破壊性甲状腺中毒症の鑑別能は感度・特異度ともに95%以上。ただし健常者のほとんど は1.0IU/L未満ですので、バセドウ病寛解の指標としては1.0IU/L未満が適当と考えます。 (出典:FRONTIER No.36.2009) 株式会社 京浜予防医学研究所 1008.IM.TMS.800.COE04-012B
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