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学園祭で音楽や、キャラクターを使っていいの?

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STEP
学生に正しく指導できる?
学園祭で音楽や、
キャラクターを使っていいの?
学園祭などでは、演劇の上演や音楽の演奏は欠かせないものです。
著作権法では、公表された著作物は、一定の条件をみたした場合には著作権者の許
可を得ずに上演などを行うことができます。
しかし、気を付けてください。
こちらにお
いても、やはりみたすべき前提条件を遵守しないと著作権法違反になってしまいま
す。下記の事例では、適切でない行為があったようです。どの点に問題があったので
しょうか。
事例
次の学園祭で、加藤先生の担当するクラスが演劇を行うことになりました。
加藤先生はあまり著作権に詳しくなかったので、同僚の先生に確認したところ、
「非営
利目的で、観客からお金を取ったり、
または演技をする学生に報酬が支払われたりし
なければ著作権者の許可はいらないよ」と言われました。学園祭の演目ですから、当
然、
それらの条件はみたしています。加藤先生は安心しました。
その後、
クラス会で出し物も決まり、演出担当の学生がその脚本を買ってきました。
そ
の脚本は、学園祭の演劇に割り当てられた時間よりかなり長い時間がかかるものでし
たので、演出担当の学生が後半を大幅にカットしながら書き直すことで意見がまとま
りました。
その後、元の脚本に加え書き直した部分を出演者・スタッフの人数分コピーし、毎日夕
方遅くまで熱心に練習しました。そうした努力の結果もあり、学園祭当日の演劇には
大勢の学生や保護者が詰めかけ、大盛況のうちに幕を閉じました。
大変感激している加藤先生でしたが、そこへ演劇部の顧問の先生が近づいてきて、
「加藤先生、著作権者の許可を取りましたか?」と尋ねてきました。演劇部の顧問の先
生は少し困惑した顔をしています。
加藤先生は「著作権者の許可は必要ない」と確認したつもりでしたが、急に不安に
なってきました。
さて、加藤先生は何か見落としていたのでしょうか。
用語
12
著作権
人間の思想や感情を文字や絵、写真や音などを使って創作的に表現した物を、他人に勝手に模倣されないように保
護する権利のこと。
著作権者の了解なしに利用できる条件を押さえておこう
著作権法第38条では、既に公表された著作物に対し、
「非営利」かつ「聴
衆または観衆から鑑賞のための料金をとらないこと」かつ「演奏者や演者
に報酬が支払われないこと」をみたす場合には、著作権者の許可なしに上
演・演奏・上映・口述(朗読など)ができると定められています。
事例では脚本をコピーしましたが、
こちらは著作権者の許可が必要です。
ま
た、上演時間の都合で脚本を書き直しましたが、
これについても著作権者
の許可が必要です。
このような上演・演奏などと著作権の関係についても、文化庁が公表して
いる「学校における教育活動と著作権」にわかりやすく記載されています
ので、確認してみましょう。
●学園祭や部活動などで他人の作品を著作権者の了解なしに利用でき
るための条件(著作権法第38条)
①作品を利用する行為が上演、演奏、上映、口述(朗読等)のいずれかであ
ること
②既に公表された著作物であること
③営利を目的としないこと
④聴衆または観客から鑑賞のための料金を取らないこと
⑤演奏したり、演じたりする者に報酬が支払われないこと
⑥原則として著作物の題名、著作者名などの「出所の明示」をすること
◆文化庁の「学校における教育活動と著作権」
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/index_4_9.html
●脚本や楽譜のコピーは対象外
上記のとおり、第38条の対象となるのは「上演・演奏・上映・口述」だけで
す。脚本や楽譜を練習のためにコピーするときは、著作権者の許諾を得な
ければならないので注意しましょう。
●脚本の改変には著作者人格権の配慮が必要
事例のように学園祭での演劇の上演の場合、演劇時間や配役の都合上、脚
本を書き換えなければならない場合もあるでしょう。その場合、著作者の意
図に反する改変をすることは、同一性保持権(著作者人格権の一部)に抵触
する可能性があります。
こうした場合も著作権者の許可をもらいましょう。
参考
著作権者への許可の求め方
他人の著作物を利用する際、本来は著作権
者に許可を求めるのが基本です。教育現場
などで許可なしに利用できるのは例外措
置であり、そのために多くの条件がありま
す。もし実際の運用上で例外措置の条件に
合わないようであれば、多少の手間をかけ
ても著作権者に許可を求めるほうが安心
です。
著作物の種類によっては、著作権者から委
託を受けた事業者が存在する場合があり
ます。そうした事業者が窓口を開き、利用相
談や許可申請を受けつけている場合があ
りますので、そういった事業者にまずは相
談する方法もあります。窓口がない著作物
の場合、著作権者を探して許可を申し込む
ことになります。その場合、口頭でのやりと
りでも契約は成立しますが、やはり文書を
きちんと交わしたほうが後々問題になるこ
とも少ないでしょう。文化庁では、著 作権
契約に詳しくない人でも契約書が作れるよ
うに支援をするWebサービスを公開して
います。画面に従って項目を入力したり選
択したりするだけで、様々な著作物の利用
シーンに即した契約書のひな形が作成で
きます。著作権の許可申請が必要な場合な
ど、積極的に活用していきましょう。
「著作権契約書作成システム」
h t t p : // w w w . b u n k a . g o . j p /
chosakuken/keiyakusho_sakusei.
html
参考
脚本や楽譜に対する
著作権の問合せ窓口
・楽譜:
「日本音楽著作権協会(JASRAC)」
http://www.jasrac.or.jp/
・脚本:
「公益社団法人日本複製権センター」
http://www.jrrc.or.jp/
●人気アニメや漫画のキャラクターの利用について
運動会や学園祭において、人気のアニメや漫画のキャラクターを看板など
に描きたいという要望があると思います。
この場合、著作権法第35条に基
づき、学校活動の一環として著作権者の許可なしに利用することができま
す。
これは、運動会や学園祭という「授業の過程」において例外的に認めら
れるものであり、もしそれら行事の終了後に校内に常設展示などするので
あれば、無断で利用できる条件をみたさないこととなります。その場合は
著作権者の許可が必要になります。
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