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2016 年8月3日(水)
9:30~15:00
開場: 国連大学エリザベス・ローズ国際会議場
主催: WCRP/RfP 国際委員会
WCRP/RfP 日本委員会
本年はこの ICJ 勧告的意見から 20 年の節目にあたります。当時、画期的とも
言われた意見でありますが、現在、核兵器はなくならず、15,000 発以上が存在し
ており、未だ世界は核の脅威に晒されています。
一方、そのような状況において国際社会は、核兵器のない世界に向けた法的
枠組みの必要性への認識が高まってきています。それは核兵器の非人道性の議
論にもとづいた核兵器禁止条約を求める声となってあらわれています。
本シンポジウムは ICJ 勧告的意見発表 20 周年を機に、核兵器廃絶の歩みを
より確かなものにするために、国内外の宗教者や軍縮に取り組む政治家、専門
家、市民、NGO などと核兵器廃絶への道筋を共有し、求められている取り組みに
ついて語り合います。そしてこのシンポジウムで見出された行動をより多くの人々と
分かち合い、その実行を呼びかけるものです。
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1996 年 7 月 8 日、世界法廷としても知られる国際司法裁判所(ICJ)は核兵器
の使用または使用の威嚇は一般的に違法であり、あらゆる国家は核兵器の完全
軍縮を達成する責務を負うという勧告的意見を発表しました。
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開催趣旨
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プログラム
(敬称略)
総合司会: 大西 英玄 (音羽山清水寺執事補)
9:30-10:30 第1セッション
議長: 杉野 恭一 (WCRP/RfP 国際委員会副事務総長)
歓迎挨拶: 杉谷 義純 (WCRP/RfP 国際軍縮・安全保障常設委員会委員長)
開会挨拶: ウィリアム・ベンドレイ (WCRP/RfP 国際委員会事務総長)
特別メッセージ: クリストファー・ウィラマントリー (元国際司法裁判所判事)代読
被爆者証言: 田中 煕巳 (日本原水爆被害者団体協議会事務局長)
発題:
■ エラ・ガンジー (ガンジー開発財団創設者、WCRP/RfP 国際委員会共同会長)
■ アネット・ノート (マーシャル諸島共和国公使)
挨拶:
■ 明石 康 (元国際連合事務次長)
■ ジョナサン・フレリッチ (パックス・クリスティー・インターナショナル国連代表、
世界教会協議会シニアコンサルタント)
■ マイケル・チェア二― (バチカン正義と平和委員会首席補佐官)
10:45-12:30 第 2 セッション:パネルディスカッション 「核軍縮に向けた宗教者と宗教協力の役割」
議長: 神谷 昌道 (WCRP/RfP 国際軍縮・安全保障常設委員会シニア・アドバイザー)
発題:
■ 秋葉 忠利 (前広島市長、原水爆禁止広島県協議会代表委員)
■ 梅林 宏道 (核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)東アジアコーディネーター、
ピースデポ特別顧問)
■ 高原 孝生 (明治学院大学国際平和研究所所長、パグウォッシュ会議前国際評議員)
■ 川崎 哲 (ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員)
■ 三宅 善信 (WCRP/RfP 日本委員会核兵器禁止条約タスクフォース運営委員、
金光教泉尾教会総長)
■ アルベルト・クワトルッチ (聖エジディオ共同体事務局長)
議論
13:30-14:30 特別セッション 「対話:高校生の平和への取り組み」
■ 高校生平和大使 (活水高等学校・長崎)
■ 佼成学園高等学校 (東京)
■ 湘南学園高等学校 (神奈川)
14:30-15:00 第3セッション 「声明文の採択・発表」
議長: ウィリアム・ベンドレイ (WCRP/RfP 国際委員会事務総長)
閉会挨拶: 松下 日肆 (WCRP/RfP 日本委員会核兵器禁止条約タスクフォース責任者、
本門法華宗大本山妙蓮寺貫首)
発題者プロフィール
(敬称略・登壇順)
第1セッション
■ 杉野 恭一 (WCRP/RfP 国際委員会副事務総長)
1989 年中央大学法学部法律学科、1993 年米国ウィスコンシン州立大学法科大学院修士課程卒、
国際法専攻。国連難民高等弁務官事務所ジュネーブ本部政策研究官等を務める。2011 年モロッコ
のマラケシュで開催された国際執行委員会で第3代副事務総長に任命される。米国国務省市民社会
との戦略対話、宗教と外交部会委員、スリランカ国際有識者会議メンバーである。
■ 杉谷 義純 (WCRP/RfP 国際軍縮・安全保障常設委員会委員長)
1966 年、慶応義塾大学法学部法律学科卒業、1972 年、大正大学大学院文学研究科博士課程単
位修得。1968 年、宗教法人天台宗円珠院住職。1993 年、天台宗宗務総長、1994 年、文部省宗教
法人審議会委員、1999 年、財団法人世界宗教者平和会議日本委員会事務総長を歴任。2005 年、
天台宗宗機顧問、2009 年、学校法人大正大学理事長、2012 年、公益財団法人世界宗教者平和
会議日本委員会理事長に就任。WCRP/RfP国際軍縮・安全保障常設委員会委員長。
■ ウィリアム・ベンドレイ (WCRP/RfP 国際委員会事務総長)
平和のための共通の行動を推進することを目的とし、世界最大規模で最も多くの諸宗教の代表者が参
画している諸宗教連合体である世界宗教者平和会議( RfP=レリジョンズ・フォー・ピース)の事務総長
を務める。紛争解決のための諸宗教間の協力を推進する第一人者であり、これまでシリア、エチオピア、
エリトリア、リベリア、インドネシア、スリランカ、イラクなどにおける平和構築活動に取り組んできた。宗教と
平和の問題に関して、数々の政府の顧問を務めている。米国大統領府の諸宗教に関する評議会の諸
宗教協力と国際問題タスクフォースにおいて、バラク・オバマ米国大統領に助言もしてきた。さらに、ヒ
ラリー・クリントン国務長官の時代に、米国国務省市民社会との対話戦略諮問委員会の 10 人の委員
の一人に任命された。ユニセフ特別功労賞の受賞者。
■ 田中煕巳 (日本原水爆被害者団体協議会事務局長)
1932 年、満州で生まれる。父は軍人であったが、6 歳のときに他界。母子家庭となり、兄、妹2人ととも
に帰国し、父母の故郷である長崎の市街に住む。1945 年 8 月 9 日、県立長崎中学 1 年在学時、爆
心から 3.2km で被爆。5 人の身内の命を一挙に奪われ、伯母を野原で荼毘に付す。1960 年より 1996
年まで東北大学工学部で研究・教育にあたる。工学博士。1974 年から被爆者運動に関わり、宮城県
原爆被害者の会、日本被団協の役員を歴任し、2000 年から日本被団協事務局長に就任。1978 年
の第 1 回国連軍縮特別総会をはじめ、国の内外での、被爆の実相証言活動を行う。2005 年と 2010
年にはNPT再検討会議期間中の国連本部での原爆展を日本被団協が主催。2007 年と 2008 年に
は 2010 年NPT再検討会議第1回、第 2 回準備委員会NGOセッションで発言した。
■ エラ・ガンジー (ガンジー開発財団創設者、WCRP/RfP 国際委員会共同会長)
南アフリカ生まれ。平和活動家、ダーバン工科大学学長。元・南アフリカ議会議員。マハトマ・ガンジ
ーの孫。南アフリカ大学を卒業後、社会福祉の分野で活動。50 歳台から政治分野で活動。政府の
弾圧を受けて、8 年間自宅軟禁状態になったり、息子が暗殺されたりした。そんな苦難を乗り越え、
2003 年まで南アフリカの国会議員として活動。現在はこれまでの経験を生かし、様々な平和活動団
体の創設や、その団体の会長や役員として平和を訴える活動を展開中。
■ アネット・ノート (マーシャル諸島共和国公使)
太平洋の中西部に位置するマーシャル諸島共和国では、米国による原水爆実験が、1954 年のビキ
ニ環礁を含めて計 67 回行われ、核被害者がでた。マーシャル諸島共和国は、核保有国を相手にそ
の軍縮義務について ICJ に提訴中。
■ 明石 康 (元国際連合事務次長)
1954 年東京大学教養学科卒業。同大学院を経て、ヴァージニア大学、フレッチャースクール、コロ
ンビア大学に留学。1957 年から国連事務局に勤務し、政務担当官、事務総長官房補佐官などを歴
任。この間、1962 年から 63 年に職員組合委員長。1974 年から 79 年まで日本政府国連代表部
参事官、同公使、同大使を務める。1979 年から国連事務次長(広報担当、軍縮担当、人道問題担
当)。この間、1992 年から 95 年まで事務総長特別代表(国連カンボジア暫定統治機構、旧ユーゴ
スラビア担当)、1997 年末に国連を退官。主な著書に『国際連合―その光と影』(岩波新書)、『平
和への架け橋』(講談社)など。
■ ジョナサン・フレリッチ (パックス・クリスティー・インターナショナル国連代表、
世界教会協議会シニアコンサルタント)
世界教会協議会(WCC)にて平和構築と軍縮活動のプログラムマネージャーを務め、2015 年 原爆
投下 70 周年の際、アメリカやドイツ、韓国、日本、ノルウェー、パキスタン等の WCC 指導者の広島・
長崎訪問を企画・運営した。現在、アメリカ福音ルーテル教会に所属。
■ マイケル・チェア二― (バチカン正義と平和委員会首席補佐官)
カナダ出身。1979~89 年トロント社会と正義のためのキリスト教センター初代所長。1992 年よりエル
サルバトルの中央アメリカ大学人権研究所所長に就任。2009 年から教皇庁正義と平和委員会事
務局長、アフリカ司教会議議長などを歴任し、その後現職。
第2セッション
■ 神谷 昌道 (WCRP/RfP 国際軍縮・安全保障常設委員会シニア・アドバイザー)
立正佼成会入職後、米国タフツ大学フレッチヤー法律・外交大学院修士課程修了。世界宗教者平和
会議国際事務総長補佐、副事務総長を歴任。その後、広島市立大学広島平和研究所に特別研究
員として招聘。「核不拡散・核軍縮に関する東京フォーラム」事務局に関わる。2001 年「国連小型武
器会議」には、日本政府代表団顧問として参加。立正佼成会外務部次長、同ニューヨーク教会長、同
学林学監を歴任し、現在、アジア宗教者平和会議( RfP Asia/ACRP)事務総長シニアアドバイザ
ーも務める。
■ 秋葉 忠利 (前広島市長、原水爆禁止広島県協議会代表委員)
1942 年、東京生まれ。高校時代、AFS でアメリカに留学。 東大理学部数学科・同大学院修士課程
卒業。マサチューセッツ工科大学(MIT)で Ph.D.を取得。ニューヨーク州立大学、タフツ大学等で教鞭を
とる。1987 年から広島修道大学教授。1990 年から衆議院議員を 10 年近く務めた後、1999 年に広
島市長就任。市長在職中、平和市長会議会長を勤める。2010 年、アジアのノーベル賞といわれる「マ
グサイサイ賞」を受賞。2011 年、ネパール政府の創設したゴータマ・ブッダ国際平和賞を受賞。主な著
書は、『新版 報復ではなく和解を―いま、ヒロシマから世界へ』(2015 年)、『元気です、広島―市民が
創る豊かな未来』(2006 年)、『ヒロシマ市長』(2012 年)など。
■ 梅林 宏道 (核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)東アジアコーディネーター、ピースデポ特別顧問)
1937 年兵庫県生まれ。東京大学大学院を修了後、大学教員を経て 1980 年に退職。フリーの反戦
平和活動家・研究者として、NPO「ピースデポ」を設立、代表を務めた後、現在は特別顧問。また、長崎
大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)設立時のセンター長を務め、現在はその客員教授。核軍縮・
不拡散議員連盟(PNND)東アジアコーディネーター、核軍縮問題とアジア太平洋地域安全保障問題
を扱う隔週刊の情報誌『核兵器・核実験モニター』主筆、イアブック『核軍縮・平和』監修者でもある。
主な著書に『在日米軍』(岩波新書)、『非核兵器地帯:核なき世界への道筋』(岩波書店)などがあ
る。
■ 高原 孝生 (明治学院大学国際平和研究所所長、パグウォッシュ会議前国際評議員)
1954 年兵庫県生まれ。1978 年東京大学法学部(政治コース)卒。1979 年同法学部(公法コース)
卒。1979 年東京大学法学部助手。1983 年川崎地方自治研究センター専任研究員。1984 年立教
大学法学部助手。1986 年明治学院大学国際学部専任講師。1990 年同助教授。1997 年より現職。
日本平和学会副会長、パグウォッシュ会議国際評議員、国際平和歴史学会評議員。著作に『核と対
決する 20 世紀』(分担訳・岩波書店)などがある。
■ 川崎 哲 (ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員)
ピースボート共同代表。核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員。「アボリション 2000」調
整委員。2008 年から広島・長崎の被爆者と世界を回る「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」プロジェク
トを実施。2009~10 年、日豪両政府主導の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」でNGOアドバ
イザーをつとめた。2014 年5月、「集団的自衛権問題研究会」をたちあげ、同代表。著書『核拡散』(岩
波新書)で日本平和学会第1回平和研究奨励賞を受賞。雑誌『世界』(岩波書店)をはじめ国内外の
メディアに寄稿多数。 恵泉女学園大学非常勤講師(2007 年度~「軍縮と核」「グローバルガバナンス
論」)。東京外国語大学の非常勤講師として「コンフリクト耐性をそなえた国際職業人教育」事業に参画
(2014 年度~)。2016 年度は早稲田大学・文学学術院で非常勤講師として「アジアにおける人間の
安全保障」を担当。 日本平和学会会員、第 22 期理事(2016~2017 年)。日本軍縮学会会員・編
集委員(2011 年~)。原子力市民委員会、第2部会(核廃棄物部会)メンバー。
■ 三宅 善信 (WCRP/RfP 日本委員会核兵器禁止条約タスクフォース運営委員、
金光教泉尾教会総長)
1958 年大阪生まれ。同志社大学大学院神学研究科博士前期課程修了神学修士。1984 年-1985
年、ハーバード大学世界宗教研究所でフェローを務める。虎ノ門戦略研究所フェローや大阪医科大学
医学部で非常勤講師、国際自由宗教連盟 (IARF)、G8 宗教指導者サミット事務局長、世界宗教者平
和会議 (WCRP) 等で役員を歴任。神道国際学会理事長、現代における宗教の役割研究会(コルモ
ス)常任理事、日本国際連合協会関西本部副本部長、大阪ユネスコ協会理事、大阪府宗教連盟常
任理事他の役員を兼務。
■ アルベルト・クワトルッチ (聖エジディオ共同体事務局長)
1952 年 12 月 23 日ローマ生まれ。教育学を学び、グレゴリアン教皇庁立大学で聖書を専門とした神
学を学んだ。また、人道的・社会的・文化的な分野にも具体的且つ継続的に携わりながら研究を深め、
宗教史と諸宗教・文化間対話においては、フィリピン・ミンダナオにおける平和促進などさまざまな和平
交渉の専門家となった。聖エジディオ共同体のメンバーとして、最貧国や周辺化された世界の辺境国
に対する継続的で団結した取り組みを経験した。1988 年より聖エジディオ共同体が相互理解・対話の
促進を目的に設立した「人々と諸宗教国際会議」の事務局長を務めている。教皇聖ヨハネ・パウロ 2 世、
教皇ベネディクト 16 世、教皇フランシスコなどの支持を受け、聖エジディオ共同体は 1987 年より-ヨ
ハネ・パウロ 2 世が呼びかけた「アッシジの精神」世界祈りの日を世界中に広めるため、平和のための国
際会議を推進している。
第3セッション
■ 松下 日肆 (WCRP/RfP 日本委員会核兵器禁止条約タスクフォース責任者、
本門法華宗大本山妙蓮寺貫首)
1954 年本門法華宗立興隆学林卒業。京都大本山妙蓮寺堅樹院住職、妙蓮寺執事長、妙蓮寺小
方丈常住院住職を歴任し、2008 年に妙蓮寺第 119 世貫主、本門法華宗 18 代管長に就任。社会活
動では、2008 年 京都ユネスコ協会理事に就任。WCRP 日本委員会では、1980 年に青年部会幹事
に就任し、1987 年には評議員、2006 年からは非武装・和解委員会委員長、2012 年より核兵器廃
絶・軍縮タスクフォース責任者を歴任。2014 年から核兵器禁止条約タスクフォース責任者に就任。