第 7 期 事 業 報 告

第 7 期 事 業 報 告
自
平成26年4月 1日
至
平成27年3月31日
株式会社 日本国際放送
1. 会社の現況に関する事項
(1) 事業の経過およびその成果
日本経済は、
円安と好調な株価を背景に、
大手企業を中心に業績の伸びが顕著です。
当社は、第3期以降は当期純利益を計上し、第4期には累積損失の解消を達成しまし
た。そして、第5期、第6期と続けて売上高、営業利益、当期純利益、いずれも事業
計画を上回り、経営基盤の強化を図るとともに、繰越利益剰余金を上積みすることが
できました。
今期は、国際発信力の強化が期待される中、これまでの経験則をさらに積み重ねて
強固にするとともに、新たな分野、領域に挑戦していくことを念頭に置いて事業を推
進してまいりました。
〔第7期の業績〕
(単位:千円)
区
分
第6期決算額
第7期決算額
増減額
増減率
売上高
5,650,361
6,582,873
932,512
16.5%
営業利益
283,037
426,340
143,303
50.6%
当期純利益
149,282
286,708
137,426
92.1%
事業別
第7期売上高
構成比
NHK取引
5,103,388
77.5%
NHK以外の取引
1,479,485
22.5%
合 計
6,582,873
100.0%
第7期の業績は、
売上高が 65 億 8,287 万円となりました。
これは前期に比べ9億 3,251
万円上回り、率にして 16.5%増加しました。営業利益は、4億 2,634 万円でした。前期
に比べ1億 4,330 万円上回り、率にして 50.6%増加しました。当期純利益は、2億 8,670
万円で、前期を1億 3,742 万円上回り、率にして 92.1%増加しました。いずれも前期決
算を大きく上回ることができました。
また、
売上高のうち、
NHK取引が 77.5%、
NHK以外の取引が 22.5%となりました。
増収の主な要因として、
NHKからの受託業務が順調に推移したことがあげられます。
中でも、受信環境整備業務が1年を通して増加したことや、4つの定時番組制作を新た
に受注したことなどが売上の増加につながりました。
また、この1年為替変動において円安が続いたことも増収につながりました。
独自事業は、ミャンマーでのチャンネル事業において、現地の地上波テレビ放送局M
NTV(ミャンマーナショナルTV)で、朝のテレビ小説「カーネーション」と「あま
ちゃん」
、および大河ドラマ「篤姫」を日本の大手企業の協賛により現地語字幕付きで放
1
送しました。また、去年 12 月には、日本とミャンマーとの外交関係樹立 60 周年を記念
するイベントをヤンゴンで実施し、30 を超える企業から事業協賛をいただきました。さ
らに放送コンテンツ海外展開促進機構(BEAJ)からもミャンマーで放送コンテンツ
を展開する事業を受注することができました。
こうした結果、第7期の売上高、営業利益、当期純利益は前期決算より大幅に伸び、
いずれも過去最高となりました。
以下、事業部門ごとの概況をご説明します。
〔第1制作部〕
受託番組では、前年度から続く定時番組「TOKYO EYE」
「Journeys in Japan」
「TOKYO
FASHION EXPRESS」
(各年間 36 本)
「J-MELO」
(年間 30 本)
「J-Architect」
「Artisan ×
Designer」
(各年間 10 本)を制作しました。また、新たな定時番組として歌舞伎俳優の
市川染五郎さんが案内役となり、歌舞伎をわかりやすく紹介する「KABUKI KOOL」
、時代
をさかのぼりながらさまざまな日本の美術を見てもらう「ART TIME-TRAVELLER」
、世界
を舞台に活躍する日本の若手アーティストを紹介する「RISING ARTIST」
、日本のさまざ
まな国際貢献を紹介する「Side by Side」
(各年間 10 本)の4つの番組を制作しました。
定時番組以外にも特集番組やトライアル番組を数多く制作しました(下記参照)
。
また、27 年度の開発番組として、NHK ワールド TVを国内向けに紹介する総合テ
レビの番組「Doki Doki!ワールド TV」のパイロット版を制作しました。司会はモデルで
女優のすみれとパックンで、27 年度の新番組として、日曜日の夜 10:40~10:50(年間
46 本)に放送しています。
(特集番組)
番 組 名
放 送
J-MELO SPECIAL
5/31
-What is LOVE?REAL SAMURAI
6/22
Godzilla’s 60th Anniversary
The Amazing World of Japanese Special Effects
Dr. Junod: Putting Humanity First
8/3
8/9
BENTO: The Global Lunchbox Project
Bento Culture Across The World
JAPAN NIGHT –The Super J-Music Live ShowTOKYO FASHION EXPRESS SPECIAL
9/14
9/27、28
10/12
The Timeless Beauty of Kimono
Public Service in Asia
10/25
RIPE 2014 in Tokyo
2
Discover Japanology
11/8
SUSTAINABLE FARMLAND
11/16
RISING ARTIST Special
Shaping the Digital Future
11/29
teamLab: Digital Creator Collective
Fascinating TOKUSATSU MUSEUM
The Soul and Craft of Japanese Special Effects
Aiming for Tokyo Gold
12/20
1/17
A Rising Gymnast and Her Coach
Creating a Zen World
1/18
The Katazome art of Mika Toba
KABUKI KOOL SPECIAL: Kabuki Dance Evolution
Artisan × Designer Special
1/31
2/28
Dream Cuisine
Doki Doki! WORLD TV
3/1
〔第2制作部〕
独自番組は、アソビシステム協賛による「もしもしにっぽん」を、毎月2本、第2週、
第4週の定時番組として1年間放送しました。海外でも人気の高いきゃりーぱみゅぱみ
ゅと日本語と英語を自由に操るジョバンニの2人がメインMCを務め、日本の伝統工芸
や外国人のお気に入りの店、クールジャパンに関する解説などで構成しました。27 年度
は番組をいったん休止し、新たな構成で再開を目指しています。
また、日本の食をテーマにした番組を放送しました。和食振興に関する農水省の公募
を受け、
「和牛」
「日本酒」
「日本茶」
「水産物」
「和食」をテーマに制作したものです。
JIBTVでの英語放送のあと、インドネシアとベトナムの地上波TVでも現地語の字
幕を付けて放送しました。
日本酒造組合中央会が製作しJIBが放送した「乾杯!」は、独自枠として初めての
アニメーション番組でした。また、イオン環境財団、旭硝子財団が協賛する地球環境問
題関連番組や民間放送教育協会が制作した「日本!食紀行」は、放送後に一部をミャン
マー向けにローカライズして放送しました。
アジアチャンネル事業については、ミャンマー・ナショナルテレビ(MNTV)がヤ
ンゴンで去年 10 月から無料地上波放送を開始したことによって、首都ネピドーや第2
の都市マンダレーを含む、全人口の5分の1にあたる 1,000 万人あまりの人々がNHK
ドラマ「カーネーション」や「篤姫」を見られるようになりました。
また、MNTVでは昨年暮れから、午後 7 時 20 分からの枠で、月曜日、水曜日、金曜
3
日が、ドラマ「あまちゃん」のビルマ語字幕版を1日2本編成するとともに、火曜日と
木曜日は、放送コンテンツ海外展開促進機構(BEAJ)の予算を活用して「もしもし
にっぽん」
(10 本)
、
「日本!食紀行」
(10 本、民教協制作)
、
「Barasu」
(10 本、JIB・
アマゾンラテルナ制作)の 30 番組に、ビルマ語字幕を付けて放送しています。これに
より日本のソフトによる月~金の帯編成を実現しました。なお「篤姫」は3月で放送を
完了し、4月からは新たに「龍馬伝」を放送しています。
昨年の 12 月6・7日、日本とミャンマーの外交樹立 60 周年を記念して、ヤンゴンで
大規模なイベントを実施しました。地元の商工会議所や日本人会の協力を得て、JIB
をはじめ、NHK、日本大使館、NHKエンタープライズ、MNTVが共催しました。
日本の夏祭りの雰囲気を再現したさまざまな出店や、両国の人気アーティストによる華
やかなステージが人気を呼び、2日間で約 48,000 人を集めて大盛況でした。イベント
には現地の日系企業 32 社・2団体から協賛が得られ、会場内のブースでは各社の事業
紹介や製品の販売が行われました。
また、ミャンマーの若者たちをターゲットに、自分で自分の写真を撮るいわゆる自撮
りアプリケーションの「SHOW ME」を制作しました。さまざまなテーマごとに作品を募
集する「自撮り写真コンテスト」を企業の協賛を得て実施する事業も開始しました。
フェイスブックによるNHKドラマ情報PRも含め、チャンネル事業拡大につなげま
す。
独自番組の新たな展開としては、インドネシアの無料地上波TV局「バンテンTV」
を通じたJIBの独自番組「Resilient Japan」
(10 本)のインドネシア語字幕放送が
あります。去年 11 月から毎週日曜日の午前にオンエアされ、1月に放送を終了しまし
た。今後も過去の独自番組のアーカイブス利用について可能性を探ります。
また、ベトナムでは現地の国営TV局が教育・教養番組専門の無料地上波テレビ局を
開設することになり、NHKに協力を依頼してきました。JIBは、そのコンサルティ
ング業務を担当し、NHKエデュケーショナル、NHKメディアテクノロジー、NHK
出版などの関連会社とともに、番組内容、組織体制、機材調達、事業展開についての助
言を行っています。
〔メディアソリューション部〕
北米およびアジアでの受信環境整備の取り組みを一層強化しました。このうち北米で
は、新たにシカゴの公共放送「WYIN」と 24 時間配信(HD)の契約を結びました。
一方アジアでは、
マレーシアで経験豊かなエージェントを採用し、
「テレコムマレーシア」
やシンガポールの「シングテル」による 24 時間配信(HD)を実現しました。このほか
ロシアでは、衛星放送事業者の最大手「トリコロール」と、アフリカではタンザニア、
ナイジェリア、アンゴラ、モザンビーク等の事業者との契約が決まりました。
こうした結果、NHKワールドTVは、世界のおよそ 150 の国と地域に広がり、こと
し3月末現在、24 時間視聴可能世帯数は1億 9,948 万世帯、短時間配信(ブロック配信)
も含めると、1年前に比べ 1,500 万世帯増えて2億 8,464 万世帯となりました。
4
一方、受信環境整備がほぼ完了している地域では、より多くの人に番組を見てもらう
ために、日本関連のイベントなどで地元の放送事業者と連携してプロモーションに取り
組みました。欧州では、ロンドン、パリ、ベルリンで、アジアでは、ミャンマー、マレ
ーシア、インドネシアでプロモーションを実施しました。
このほか、中南米では震災復興をテーマにした番組に、スペイン語やポルトガル語の
字幕を現地で付けたうえで、メキシコ、コスタリカ、ペルー、エルサルバドル、ブラジ
ルの5か国で放送しました。
これらの受信可能世帯数を合計すると 4,500 万に上ります。
日本国内では、
外国からの観光客誘致を目指すセミナーで、
国際放送が果たす役割を、
海外向け旅番組を紹介しながら関係者に広くPRしました。
また、教育関連の見本市でのブース出展や、上智大学と連携した「ジャパノロジー」
関連のシンポジウムの番組化などを通じて、NHKワールドTVの教育利用を呼びかけ
ました。
また、NHKワールドTVをより多くの外国の方々に知ってもらおうと、成田空港に
加えて、新たに国内の3つの国際空港(羽田、関西、中部)の国際線搭乗待合ロビーに、
NHKワールドTVを上映する大型テレビモニター(55 インチ)を合わせて 25 台設置
しました。3つの空港の国際線搭乗口を利用する外国人旅行客は年間約 400 万人に上る
ことから、帰国後、現地のテレビなどでNHKワールドTVの視聴機会を増やすことを
目指しています。
一方、NHKワールド・プレミアムの視聴世帯数は、わずかな増加にとどまっていま
すが、中国などアジア地域を中心に債権の管理を徹底し、未収金の回収に努めるととも
に、海外代理店との連携強化や放送事業者との値上げ交渉などの結果、前年度を上回る
売り上げを達成しました。
また、28 年度に計画されているプレミアムのハイビジョン化に向けて、基幹衛星回線
の契約更改交渉や、新しい技術に対応した受信機の選定作業にも取り組みました。さら
に、中南米向けにスペイン語の字幕を付加する技術テストを実施し、次年度に予定され
ている実証実験への道筋を付けることができました。
〔編成・ニュース制作部〕
(編成・送出業務)
国際放送の夜間の送出責任者をつとめる宿泊総括補助業務について、4週に4日を新
たに受託しました。業務の拡大にあわせて新たな人材の確保が重要になってきています。
26 年度は、広島の大規模土砂災害や御嶽山噴火災害などの大きな災害のほか、イスラ
ム過激派組織・ISによる日本人殺害事件などで国際放送の緊急対応が相次ぎましたが、
流動編成に迅速に対応し、安定送出に努めました。
ブラジルで開催されたワールドカップサッカーについて、NHKワールド・プレミア
ムでは、全試合の映像を伝える方針で臨み、1試合 60 秒以内などの映像使用条件を超え
る場合は、試合の静止画を使うなどして送出し、ミスなく放送することができました。
また、アメリカ・ヨーロッパ両現地で送出担当者と直接意見交換を行い、確実な伝送
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に向け、互いの送出システムや態勢について理解を深め合いました。
(
「NEWSLINE」等の映像編集業務)
NHK ワールドTVの「NEWSLINE」では、国内での機動的な報道のため、IP中継・伝
送機材やCSを使った可搬型中継機材が導入されました。これに伴い、緊急報道で中継
リポートが多用されるようになったことから、映像編集でも中継にあわせて映像を用意
するなど、多様な演出に心がけました。
また、ワールドカップサッカーでは「NEWSLINE」として初めて試合映像を独自に制作
し、75 本のニュースを放送しました。
こうした幅広い業務に対応するため、英語のスキルが高いスタッフを採用して育成に
努める一方、NHKの協力で、映像編集の社員が一定期間にわたって「NEWSLINE」のデ
スクを務める研修に参加させるなどして、人材育成に取り組みました。
(2) 対処すべき課題
(JIB設立使命の追求)
近年、日本の正確な情報を世界に届け、日本に対する理解を促進しようという動きが
加速しています。こうした動きを踏まえ、JIBではNHKとともにNHKワールドT
Vの充実強化に取り組み、積極的な日本情報の海外発信に貢献していく必要があります。
また、外部関係機関との連携のもと、オールジャパンの体制の中で、海外に向けた情
報発信のハブとなることを目指します。
(3)設備投資等の状況
特筆すべき事項はありません。
(4)資金調達の状況
該当事項はありません。
(5)事業譲受の状況
該当事項はありません。
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(6)財産および損益の状況の推移
区分
第4期
第5期
第6期
第 7 期(当期)
(平成24年3月期)
(平成25年3月期)
(平成26年3月期)
(平成27年3月期)
売上高
(千円)
経常利益
(千円)
当期純利益
(千円)
1株当たり当期純利
益(円)
総資産
(千円)
純資産
(千円)
4,574,705
4,985,714
5,650,361
6,582,873
261,344
329,866
248,385
449,415
138,647
231,329
149,282
286,708
17,775
29,657
19,138
36,757
1,494,801
1,578,315
1,768,265
2,419,428
466,468
697,797
847,079
1,133,787
(7)主要な事業内容
事業部門
第1制作部
業務内容
NHK国際放送の受託番組制作
JIB独自番組の放送、 独自制作枠の営業、ウェブ広告営業、
第2制作部
NHK受託・独自インターネットサービス等
メディアソリューショ NHKワールドTVの受信環境整備、NHKワールド・プレミア
ン部
ム配信事業の推進等
編成・ニュース制作部
TV国際放送の編成・送出、
「NEWSLINE」の映像編集等
(8)主要な事業所等
・本社
東京都渋谷区神南一丁目19番4号
日本生命渋谷アネックスビル
・編成・ニュース制作部 東京都渋谷区神南2-2-1
NHK放送センター
(9)従業員の状況
従業員数
60 名(常用人員のみ) [男子 36 名、女子 24 名]
(10) 重要な親会社および子会社の状況
① 親会社の状況
当社の親会社は日本放送協会であり、当社の発行済株式の 51.28%を保有しています。
また、当社は同協会からの委託によるテレビ国際放送の番組制作、編成・送出、受信
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環境整備、ワールド・プレミアム等の業務を行っています。
② 重要な子会社の状況
該当する子会社はありません。
(11)主要な借入先
該当事項はありません。
2.会社の株式に関する事項
(1) 発行可能株式総数
9,600株
(2) 発行済株式の総数
7,800株
(3) 株主数
15名
(4) 株主の状況
株主名
持株数
持株比率
4,000 株
51.28%
株式会社 NHKグローバルメディアサービス
600 株
7.69%
株式会社 NHKエンタープライズ
400 株
5.12%
丸紅 株式会社
400 株
5.12%
伊藤忠商事 株式会社
400 株
5.12%
住友商事 株式会社
200 株
2.56%
日本テレビ放送網 株式会社
200 株
2.56%
株式会社 東京放送ホールディングス
200 株
2.56%
株式会社 フジ・メディア・ホールディングス
200 株
2.56%
株式会社 テレビ朝日ホールディングス
200 株
2.56%
日本マイクロソフト 株式会社
200 株
2.56%
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ 株式会社
200 株
2.56%
株式会社 みずほ銀行
200 株
2.56%
株式会社 大和証券グループ本社
200 株
2.56%
株式会社 共同テレビジョン
200 株
2.56%
日本放送協会
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3.会社の役員に関する事項
(1)取締役および監査役の氏名等
(平成 27 年 3 月 31 日現在)
地位および担当
氏名
他の法人の代表または重要な兼職の状況
代表取締役社長
冷水仁彦
取締役
隈井秀明
取締役
赤津有一
取締役(非常勤)
荒木裕志
NHK報道局長
取締役(非常勤)
根本佳則
NHK国際放送局長
取締役(非常勤)
秋山秀樹
㈱NHKエンタープライズ 専務取締役
取締役(非常勤)
山田敏行
㈱NHKグローバルメディアサービス 執行役員
取締役(非常勤)
新宮達史
伊藤忠商事㈱ 情報・保険・物流部門長代行
取締役(非常勤)
金光 修
㈱フジ・メディア・ホールディングス 常務取締役
取締役(非常勤)
南 哲夫
取締役(非常勤)
金井俊夫
監査役(非常勤)
宇野和照
㈱みずほ銀行企業戦略第2部 審査役
監査役(非常勤)
松本友之
NHK関連事業局 副部長
日本マイクロソフト㈱
業務執行役員
エンタープライズビジネス製造第 2 統括本部長
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ㈱
経営企画部 担当部長
※就任
平成 26 年6月 24 日付で、新たに隈井秀明、赤津有一、根本佳則、金井俊夫が取締役に、
松本友之が監査役に就任しました。
※退任
平成 26 年6月 24 日付で、仲元正明が常務取締役を、橋本明徳、出口秀一が取締役を、
杉岡純が監査役を退任しました。
(2)当社の役員報酬等の額
対象者
取締役
人数
3名
9
報酬の額
40,707 千円
4.業務の適正を確保するための体制
当社が、
業務の適正を確保するための体制として、
取締役会において決議した事項は、
以下のとおりです。
(1) 取締役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するため
の体制
・ 当社は、取締役、使用人を含めた行動規範として「JIB倫理・行動指針」を定め、その遵守
を図る。
また、コンプライアンスを確保するために、
「リスクマネジメント規程」を定め、
社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置し、全社的に法令遵守が確保される
体制をとる。
・ リスクの未然防止と早期解決を図るため「コンプライアンス通報制度規程」
「通報窓口」を設
置し、社内に効果的に周知し、適宜、法令等の遵守状況をモニタリングする。
・ 取締役会については「取締役会規程」を制定し、その適切な運営を確保し、定例で開催するほ
か、
必要に応じて随時開催し、
取締役間の意思疎通を図るとともに、
相互に職務執行を監督し、
法令・ 定款違反行為を未然に防止する。万一、取締役が他の取締役の法令・定款違反行為を
発見した場合は、直ちに監査役および取締役会に報告するなどして、その徹底を図る。
・ 同様に、社長、常勤役員他で構成する経営会議については、
「取締役会規程」など、執行役員
については「執行役員制度規程」を遵守し、職務執行の法令・定款への適合を確保する。
・ コンプライアンス関連の研修、周知文書などによる啓発、個人面談の機会を捉えての指導・助
言などによる意識向上に努め、全社的な法令遵守の一層の推進を図る。
(2) 取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
・ 「文書管理規程」の整備によって、資料の扱いを明文化し、取締役の職務の執行に係る情報の
保存および管理に適正を期す。
・ 「株主総会」
「取締役会」
「経営会議」
「部長会」の議事録については、関連資料とともに、
「文
書管理規程」に基づき適切かつ確実に経営企画室に保存・保管、開示する。
(3) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
・ 各組織の業務分掌に関する「職務権限規程」を定め、取締役および各部門の所管と権限を明確
にし、経営に関する意思決定および職務執行を効率的かつ適正に行う。
・ 重要な意思決定にあたっては、経営会議などにより多角的に検討し、慎重に決定する仕組みを
設ける。
・ 中期経営計画およびそれを受けた年度事業計画を策定する。
計画は事業ごとの目標値を設定し
推進するとともに、業績を把握することにより適宜見直しを行う。
(4) 損失の危機の管理に関する規程その他の体制
・ 「危機管理規程」を制定し、経営活動に潜在するリスクを特定し、平常時からリスクの低減お
よび危機の未然防止に努めるとともに、重大な危機が発生した場合の即応体制を整備・維持す
る。
・ リスク管理統括責任者を代表取締役社長とし、リスク管理体制の整備・運用にあたる。
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・ 日常から予防的管理の周知徹底を図るとともに、研修などにより、損失の危険の管理について
全社的な認識向上を図る。
(5) 企業グループにおける業務の適正を確保するための体制
・ 当社の親会社にあたるNHKの「関連団体運営基準」に、子会社等の事業が適切に行われる
ことを目的として、関連団体の事業運営およびこれに対するNHKの指導・監督等に関する
基本的事項が定められており、当社も該当している。
・ NHKは、
「関連団体運営基準」に関する事項およびNHKが指定する事項について、監査法
人等に委嘱して関連団体の業務監査を実施し、監査法人等の報告に基づき、関連団体に対し必
要な指導・監督を行っており、当社も該当している。
・ NHKと関連団体とは、定期的に「NHKグループ会議」を開催し、経営についてはその自主
性を尊重しつつ、
「倫理・法令遵守行動規範」などに示される基本的な考え方を共有している。
(6) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人
に関する体制と当該使用人の取締役からの独立性に関する体制
・ 監査役の職務を補助する部署は経営企画室とする。
・ 監査役より監査業務に必要な命令を受けた経営企画室社員は、その命令に関して、取締役、
経営企画室長の指揮命令を受けない。
(7) 取締役および使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関
する体制および監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
・ 取締役および使用人は、重大な法令・定款違反および不正行為の事実、または会社に著しい
損害を及ぼす恐れのある事実を知ったときには、速やかに監査役に報告する。
・ 重要な意思決定の過程および業務の執行状況を把握できるようにするため、監査役は取締役
会のほか、重要な会議に出席できる。また、監査役から要求のあった文書などは随時提供す
る。
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