HABON PAPER Curation paper Sharing about the viewpiont of “mono-coto” 08 issue 2012.02 s Share book ni Las o l tm b o HA BOnth N 道 d 20 12 (S な本 .01 at) .07 yst ry s em. Le ra t ib oo are b ks. H sh a Habon な人々のモノコトの視点をシェアするキュレーションペーパー joy to read a En n ’s 甘い関係 ベイルート便り 甘い生活(?)―マンハッタンのルームシェア事情― おやつ iPhone Snap おすすめレストラン 新連載 この人に会いたい 第一回 「七宝焼作家 近藤健一」 連載 京都綺譚 第八回 「嶋原・角屋」 photo by Kohei Hoshino 1/8 Curation paper Sharing about the viewpiont of “mono-coto” 「ベイルート便り」 辻です。生きてます。イラク勤務は ストレスフルな環境の為、45日シ フトで、6日間の休暇をもらえます。 今回はレバノンの首都ベイルート で休日を過ごしてきました。という ことで少しだけレポートしようと思 います。 レバノンはあまり馴染みがないか もしれません。地中海に面し、イスラ エル・シリアと国境を接しています。 もちろんイスラエルと国交はありま せん。かつて中東のパリと呼ばれた ベイルートは1975年から91年 まで続いた内戦で崩壊しました。町 中いたるところに銃弾の跡がありま す。みな流暢な英語を話しますが、そ れは亡命していたからです。 ベ イ ル ー ト の 街 で や る こ と は 一 つ、飲むことでしょう。ハムラという 地区が飲み屋街で毎日そこで飲んで いました。何人か友達も出来、彼らに 連れられ地元のライブに行ってきま した。小さい飲み屋に、ムスリムとか キリスト教徒とかごちゃまぜに入っ て い る 中、コ ピ ー バ ン ド が、僕 ら が 「洋楽」として聞いていた曲を流して います。すごい盛り上がり。中東で、 BON JOVIを熱唱している人たちに出 会ったのは初めてです。 これはなぜ??? 戦争で西側に 海外 逃れた若者がアメリカの文化に馴染 んで帰ってきたからこういう文化が 生まれたのかと思いましたが、わか りません。 そんな中、アラブの男がレバノン の古い歌を歌った時、飲み屋に居た 人達全員が一緒に歌っていました。 いろんな宗派や民族に関係なく、皆 盛り上がっている光景はすごく美し かったです。 ハムラに今ある雰囲気は、戦争が なければ出来なかったでしょう。そ の意味で負の遺産かもしれません。 またこの文化はパレスチナやその他 多くの抑圧の上に成り立っているの で し ょ う。パ レ ス チ ナ、シ リ ア の 問 題、機能しない政府。それ故、もしか すると数年でここの文化も変わるか も知れない。またレバノンの主要な 産業は観光しかなく、我々の世代は 皆国外に出ていくそうです。哀しい ですね。 中東の歴史、特にパレスチナあた りを"実感"するにはベイルートはお 勧めだと思います。甘く、そして苦い です。 辻 尭裕 アーキテクト・医療コンサルタント、バグ ダッド勤務。 「今月のiPhone Snap」 「シーズンオフ」 写真 「福よ来い来い」 「慣れない冬景色」 by Yoshiko Suematsu 「肉屋に貼ってあった小学生の絵」 「うるい。ヌルヌルして美味しいです」 「魚屋で買った牡蠣。即食い」 by Kohei Hoshino 2/8 Curation paper Sharing about the viewpiont of “mono-coto” 「甘い生活(?)―マンハッタンのルームシェア事情―」 日本にいた時からずっとしてみた かったルームシェア。ルームメイト は3人、友達か友達の友達、2年住め る人、と条件が増えていき実現でき ず。New Yorkで 念 願 だ っ た 留 学 と ル ー ム シ ェ ア が 一 度 に 叶 い、ハ ッ ピー!まさに「甘い生活」と無理矢理 今回のテーマに合わせてみた。 こ ち ら に 来 て 最 初 に 住 ん だ の は student apartment。学 生 以 外 の 一 般 の人も住んでいるアパートで、間取 りは1人部屋か2人部屋に共同バス ル ー ム と ダ イ ニ ン グ。新 築 の マ ン ションで、キッチンも広い。1人部屋 なら快適だけど、部屋は早いもの勝 ちなので、最初の1 ヶ月は二人部屋、 そして二段ベッド。この二段ベッド がくせ者で、アメリカンサイズなの か上段のベッドが異常に高い位置に セットされていて、なぜか梯子と柵 が な い。落 ち た ら 骨 は 折 れ る、た ぶ ん。部 屋 は い ま い ち だ っ た け れ ど、 ルームメイトは中国・韓国・台湾と アジア圏のご近所さんだったので楽 しく過ごせた一件目。 マンハッタンは家賃が高いので、 社会人の若者や40代∼50代のシング ルもルームシェアをしている。マン ハッタンで一人暮らしをするなら、 最低$ 1300/月くらい必要。そして、 間取りが狭い物件が多いので、個室 海外 に1人、リビングに1人というスタイ ルが最近はやっているよう。最初に depositと し て 家 賃1 ヶ 月 分 を 払 っ て、引っ越す場合は1 ヶ月前に報告す る の が 一 般 的。最 初 のstudent apartmentは立地が良かったので、2 人 部 屋2段 ベ ッ ド な の に$1350/月。 というわけで、2 ヶ月で引っ越すこと となる。 家賃をおさえて、マンハッタンに 住 む に は、立 地 に こ だ わ ら な い こ と! 2件目はEast Harlemというプエ ルトリカンが多く住むエリアのア パ ー ト。Upper East Sideと い う 高 級 住宅街とHarlemはものすごく急な坂 で区切られていて、これにはびっく り。この坂からガラッと雰囲気が変 わり、East Harlemは聞こえてくる言 葉も音楽もSpanish。勝手が違うし、雰 囲気も違うので、最初はとまどった けれどいまは快適。 花ヶ崎 恵美加 脱サラして 2011 年 11 月から New York に 留学中。東京と仙台で建築を 6 年学び、東 京で3年半オフィスと大学の空間デザイン の仕事をしていました。こっちに来てから、 ハンバーガーとコーラが好きになりました。 「郊外の社会学」若林 幹夫 「自分の感受性くらい」穂村 弘 第13回 Habon 厳しい本 推薦者:大石 香 第 11回 Habon 故郷な本 推薦者:岡崎 翔太 「ファスト風土化する日本」三浦 展 第 11回 Habon 故郷な本 推薦者:筒井 佳樹 カーテン越しに揺れる洗濯物から音楽を掬い上 どんな本屋に行っても、一人でいくと、見る順序 げる奴がいれば、水面に投げられた石から拡がる やルートはなんだか似てきてしまいます。Habonの 無数の輪に色彩的な美しさを拾う奴がいて、 よく回 魅力は、同じ本屋でも、他の人に手を引っ張って る独楽に張り詰めた静寂を見つける奴もいれば、甘 いってもらって案内をしてもらっているような、自分 酸っぱいみかんから唇をすぼめたくなるような哀し だと足を踏み入れないところに連れてってもらえる み味わう奴だっている。 ような、そんなところだと思っています。 だから、美しいのか。だから、哀しいのか。 「故郷」がテーマの回で、紹介者であるお二人が、 僕はここに正しい文脈を用意できていないが、地 偶然(?)、同じようなテーマの本を持ってきてくれて 球に散りばめられた60億の感受性は、 どれひとつと いたことが面白いなと思い、手に取ったこの本。国 して、一般化された、通り一遍の、誰の目にも同じ、 東から日が昇り西に沈む、一つの共通世界には生 道沿いに立ち並ぶ、ホームセンター、パチンコ、コン きていない。今、地面に、君を中心とする円を描いて ビニ・・・に象徴される、地方都市の「郊外」化する みて欲しい。大きさや、色、精度、それを描く方法に 社会の現状や背景などを、 (多少恣意的にも感じま ついて僕はひとつも言及しない。けれどもおそらく、 すが)事実やデータをもとにストーリーをもたせて それぞれの手法で描かれた円はどれも一様に、君 考察している本です。 をその内側に閉じ込めているはずだ。 円が、君を、閉じ込める。本当に?君は、閉じ込め 東京出身の私は、こういった地方都市の話や故 深野 慧甫 郷の話をされると、お前の出る幕はない と言われ られたのか?それとも君が、閉じ込めたのか?円は、 ITの会社で、人の孤独を ているような気がして、あまり触れられずにいたの 松島 由佳 3年働いた会社を辞め、 昨 年、NPO法 人 ク ロ ス 君を閉じ込めているのではなく、 その外側の世界を 解消する仕組みを企画中。 丸々と閉じ込めてしまったのではないか?君が描い 趣 味 は 脳 内 マ ラ ソ ン。 ですが、この本を通じて、今まで自分が、新幹線や Thinking too much can 高速道路で移動したときや、出張や旅行などで訪 立ち上げました。日本企 only cause problems. 問したときに感じた、不思議な違和感に対して、少 業の方を途上国に派遣す 分かりやすさに逃げるな。 し想像力をもって考えられるようになった気がしま る「留職」プログラムを運 た円の中で、太陽は果たして西から昇るか?氷は沸 騰するか?それとも、洗濯物が音楽を奏でるか? 感受性とは、恐らくそのようなものだ。 ここには、 円の外側を覗き見ようとする著者の瑞々しい感受 す。自分だと開けない扉を、また一つ、Habonのお 性によって拾い上げられた世界が、文字という姿で 陰で開いてもらいました。 収められている。 フィールズという団体を 営しています。趣味が高 じたことを、食べていく 仕事に出来るか、チャレ ンジする日々です。 3/8 Curation paper Sharing about the viewpiont of “mono-coto” 「おやつ」 甘いもの、て好きですか?チヨコ レート、プリン、クツキー、アイスク リーム、ケーキ。シヨーケースの中に 並んだ、キラキラしたシヨートケー キ達。食べものなのに、なんて美しい んだ!といつも感動します。パウン ドケーキやシフオンケーキといつ た、派手さは無いけれど、叮嚀に作ら れたケーキも好いですよね。和菓子 も好きです。饅頭、大福、団子。上生菓 子はシヨートケーキと同じく、見た めも愛らしい。鯛焼きや銅鑼焼きも 身近でおいしい。 甘いもののことを考へると、つい 心躍つて了ひますが、食べ過ぎは禁 物です。虫歯になるよ、太るよ、肌が 荒れるよ。砂糖は毒物に等しい、なん て考へる栄養学もあります。病気に なつちやふんだからね、と脅され、少 し罪悪感を覚え乍ら、それでも、食べ て了ひます。 言葉として使はれる時も、あまり 良い印象がありません。考へが甘い、 詰めが甘い、甘い言葉に御用心、甘や かし、甘えん坊、甘つたれんな。 無 く て も 生 き て ゆ け る も の な の に、何故か強く惹かれて了ふなあ。と 考へた時、それは美術と似てゐるな あ、と気付きました。美術作品て、生 活用品と違つて、無くても生きてゆ けるものですよね。 哲学 でもあの、無くても生きてゆける 筈のものを食べる時の、昂揚した気 持ち。わくわくしたり、うつとりした り、ほつとしたり。友人や家族とお喋 りし乍ら食べたり、独り占めして噛 み締めたり。それは甘える時間なの かも知れません。 甘える、てなんだかいけないこと のやうに思はれますが、ほんの偶に、 甘える時間があつても可いのぢやな いか知ら。それは、心をほぐす時間で す。復た頑張る為に、ほぐすのです。 美術作品も、観る人をわくわくさせ たり、うつとりさせたり、ほつとさせ たりします。どきりとさせたり、ぎく りとさせることもあります。それは、 何かに使へる道具ではありません が、全 く 無 い 人 生 は、寂 し い も の で す。 勿論、食べ過ぎは体に毒ですけれ どもね。 若生明才「五色のプリン」2011 若生 明才 人生の大半を仙台で過ごしてゐます。木版 画を作つたり、ごはんを作つたり、つれづ れ団とか、Book!Book!Sendai とか、せんだ いコミュニティカフェ準備室にも参加して ゐます。本業は何ですか?とよく尋ねられ ますが、本人も判つてゐません。 「おすすめレストラン」 「Bistro Oji 」 食事 「BACARI da PORTA PORTESE 」 飲み仲間のお医者様に連れて行っ 雑居ビルの螺旋階段を上がって入 ていただいた店。荻窪の住宅街に り組んだ廊下を進み、 「本当にここ ひっそりと佇む洋館を改築したビ だろうか」 と不安になり引き返そうと ストロは1日2組まで。客間に通さ 思った頃に辿り着きます。渋谷の中 れ肉料理をメインとしたコースに 心にもかかわらず喧噪をわすれ質 舌鼓を打った後は、手入れの行き の高いイタリアンを堪能出来る貴重 届いた庭を望むサンルームでコー なお店。季節によって内容のかわる ヒーと自家製ケーキを。調度品や 10皿のコースのみで、 その一皿一皿 食器の趣味も素敵で、もてなしの が素晴らしい。系列店はフォーマル 温度や距離感も申し分ない。頻繁 なお店が多いようですが、 ここは比 に通える店ではないけれどあなた 較的カジュアルで値段もコペルト込 みで4,200円と良心的。 (岡崎 翔太) の特別な日に是非。 (岡崎 翔太) 東京都杉並区上荻 2-24-18 「マリブ」 東京都渋谷区宇田川町 36-6 ワールド宇田川ビル2F お勧めは、2620円のカップルコー 「Le BOIS」 ここの岩手短角牛のハンバーガー が最高に美味しい! ス。(一 人1310円!)女 子 同 士、男 子 同士でも利用できて料理もイタリ パンは表面がカリッと中はふわっと アンかアジアンを選べるので、2人 していて、お肉は柔らかくしっかり でどこいくか迷ったらココです! 味付けされ、玉ねぎも甘く美味しく お酒も豊富で色々楽しめる良いお 炒められていて…昨年はまって何 店です。店員さんも陽気。 度も通いました。 ちなみに二階は「まりぶあがる」 と 最後に行ったとき忘れ物をして、連 いう居酒屋になっています。京都人 絡はしたものの最早時間があきす らしいネーミングもいいですね。 ぎていて行きづらい!誰か、ついで に渡邊のポンチョ取ってきてくださ (渡邊 紋) 京都府京都市下京区東洞院通四条下ル元悪王子町52 大阪市中央区高麗橋 1-5-22 エヌビル 2F 4/8 い! (渡邊 紋) Curation paper Sharing about the viewpiont of “mono-coto” 吉 田 亮 介 て 自 分 の モ ノ に す る お っ き な 力 を 持 っ て 佇 む 近 藤 さ ん は 、 た ま た ま を 引 き 寄 せ 生 ま れ た 作 品 と こ じ ん ま り と し た 空 間 に リ エ を 見 せ て も ら っ た 。 た ま た ま 最 後 、 お い と ま す る 前 に も う 一 度 か ア ら ト 正 で 優 し い 作 品 が 生 ま れ た の だ っ た 。 観 が 加 わ っ て 、 色 と 形 が 一 体 と な っ た 端 藤 さ ん の 温 和 な 人 柄 や モ ノ に 対 す る 価 値 七 宝 焼 き が 、 た ま た ま 出 会 い 、 そ こ に 近 金 工 と 、 ふ と し た こ と か ら 入 っ た 会 社 の あ る こ と が わ か っ て き た 。 大 学 で 学 ん だ や わ ら か な 技 法 の 調 和 が 、 魅 力 の 源 泉 で ん が 持 つ 、 金 工 の 繊 細 な 技 術 と 七 宝 焼 の た ト う の い ン や が あ ぶ に お 。 リ 。 魅 は プ 青 目 る ら あ 近 会 エ 会 力 、 ル が に 、 眺 る 藤 い さ を っ は 初 。 あ 留 丸 め し ん 見 て ど め で り ま や て て の せ 話 こ て も や っ 三 い 話 作 て を か 見 そ わ た 角 る を 品 も 聞 ら る の ら 。 、 と い よ 三 か 色 四 、 伺 を ら 生 て う 角 い は 角 シ だ 知 っ っ ま み な の 印 単 の ョ っ っ て た た れ 感 感 象 色 形 ー た た い き て い 覚 じ 。 で を ケ 。 の る っ 。 く だ や 色 、 し ー 店 は と か こ る っ 緑 も 緑 た ス 内 、 、 け れ の た の 形 や ピ の を 丸 近 だ が だ 。 色 も 黄 ア 中 ぶ の 藤 っ ア ろ こ 合 シ 色 ス に ら 内 さ IDEE SHOP い る 人 だ と 思 っ た 。 て い た 。 か 、 こ じ ん ま り し た 空 間 か ら 生 み 出 さ れ る 。 あ の 素 敵 な ア ク セ サ リ ー は 思 い の ほ 電 気 炉 等 が コ ン パ ク ト に ま と め ら れ て い る 鉄 を 切 る 机 、 電 子 レ ン ジ く ら い の 七 宝 ︵ ゆ う や く ︶ を 塗 る 机 、 作 品 の 土 台 と な 部 、 八 畳 く ら い ス ペ ー ス を 使 っ て 、 釉 薬 て も 大 き な 空 間 だ が 、 ア ト リ エ は そ の 一 二 階 部 分 は 、 二 十 畳 は あ ろ う か と い う と ﹁ こ 養 蚕 農 家 の 古 民 家 を 改 装 し た も ら っ た 時 の 最 初 の 印 象 だ 。 じ ん ま り 。 ﹂ ア ト リ エ を 見 せ て 第一回 七宝焼作家 近藤健一氏 新連載「この人に会いたい」 この人に会いたい は、タイトルの通り Habon な人々が「今、会いたい」と思う人を訪れて、見たり聞いたりしたことをシェアする企画 です。連載第一回目は、吉田亮介と杤尾直也が見たり聞いたりしたかった七宝焼作家の近藤健一さんを特集します。 た 訪 れ た い と 思 っ た 。 杤 尾 直 也 流 に 仕 上 げ ら れ た ア ト リ エ を 一 年 後 ま そ し て 最 終 系 に 向 か う の で あ る 。 自 分 て 、 近 藤 さ ん の 色 に 仕 上 げ ら れ て い く 。 途 中 な の だ 。 こ れ か ら 長 い 時 間 を か け う 。 移 っ て 間 が な い こ の 場 所 は 進 化 の 定 状 態 ま で 行 っ て い な い か ら で あ ろ に 見 え た の は 、 ま だ こ の ア ト リ エ が 安 こ の ア ト リ エ が 一 見 雑 然 と し た 感 じ じ よ う に 。 系 に な っ た も の に 美 し さ が 宿 る の と 同 態 系 や 自 然 の 摂 理 の よ う な あ る 種 最 終 え る と 、 そ れ ら は 突 然 美 し く な る 。 生 実 は も の す ご く 理 に か な っ た 道 理 が 見 日 常 に 感 じ ら れ る 無 秩 序 な 雰 囲 気 に て も 美 し く 、 僕 を 魅 了 し た 。 に 音 符 の よ う に 並 べ ら れ て い る 様 は と た 見 ち の え そ 着 か て う き く 考 を と る え 醸 。 。 る し 一 あ と 出 つ ぁ さ し の だ ら て 作 か に い 品 ら い る を こ ろ の つ こ ん だ く に な と る あ も 。 た っ の め が ■オススメ本 も 納 得 感 が あ っ た 。 こ れ が あ る 種 の 落 置 。 そ れ ら の 関 係 が 見 え た と き 、 と て う に カ ス タ マ イ ズ さ れ た 工 具 や そ の 位 の 順 に 並 べ ら れ 、 自 分 の 使 い や す い よ た 。 動 き に 無 駄 が な い の だ 。 製 作 工 程 き の 工 程 を 伺 っ て い る と き に 気 づ い 凛 だ か 釉 だ サ 聞 そ な 。 落 薬 ト 。 リ か ん ぜ ち 。 ン ー せ な し 着 一 カ 製 て 中 っ い 見 チ 作 く に く て す に を れ ひ た し と り 見 る の 行 た と 緊 い し き え と こ う 家 き 張 の た た る 雑 ぎ 近 主 わ 感 木 張 か 。 然 り 藤 。 優 の の り 、 し と 、 さ 七 し あ 床 つ そ っ 見 ヤ ん 宝 い る 、 め れ く え ス の 焼 笑 こ ち た は り る リ ア の 顔 の ょ 空 七 く が 、 ト ア で 空 っ 気 宝 る 、 筆 リ ク 話 間 と 、 荒 焼 の 何 、 エ セ を 。 し 々 近藤健一(こんどう けんいち) 「初 代 竹 内 洋 岳 に 聞 く」 1982 年名古屋生まれ。小学校か ら埼玉県浦和で育つ。美大で金 工(金属を細工する工芸)を学び、 卒業後に七宝焼きに出会う。 現在は、埼玉県北本市にあるア トリエ兼住居にてアクセサリー を中心とした制作活動を展開。 2012 年 1 月パリで開催された 「365 日 Charming Everyday Things」へ出品。 塩野米松 世界に存在する 8000m を超える 山は 14 座。その全てに登頂した 人間は世界で 18 人。その完全制 覇に日本人で最も近いと言われて いる、竹内洋岳の今までとこれか らを聞き書きの名手、塩野米松が インタビューした作品です。その 他著書に「手業に学べ」「木のいの めちゃくちゃかわいい 2 児のパ パでもある。 ち 木 の こ こ ろ(天・地・人)」「い なほ保育園の十二ヶ月」など多数。 5/8 Curation paper Sharing about the viewpiont of “mono-coto” Habon とは 本をシェアすることで、自分の興味の一歩先にある オススメの本 と 人 に出会える新しいライブラリーの仕組み New Books of Habon Library お正月気分がまだ抜けきらない1月7日、年明け最初のHabonはみんなで初詣に行きたい!と いうことで、明治神宮へのお参りから第14回Habonは始まりました。お参りの後は表参道の交 差点にほど近い、エコファームカフェ 632に移動。お店のロフト部分を貸し切って行いました。 2012年最初のHabonは、新年の道標となるべく「道の本」をテーマにHabonな人たちのオス スメの本を集めました。道 に関する本はもちろん、これまでみなさんがどのような道を歩んで きたのか?さらには、辰年の本年、どんな道を歩んでいこうとしているのか?といったことが 垣間見れる本たちが17冊集まりました。 気になった本があればぜひHabonLibraryへお越しください。 HOUKO リー 米田 樹里 「R」 中里 和人 冬青社 全く異なる2つの曲り道を1つにつなげた 写真集。曲り道にきたときの、先が見えない ワクワク感を思い出させてくれる本です。 中里さんの写真はとてもステキなので、他 の写真集もぜひ見てみて下さい。 As I decided that learning Chinese would be a part of my life , I studied in Taiwan where I met the world of Chinese tea. It was a new path of flowors , and started my love for Oolong tea . This book is a very easy introduction to the world of Chinese tea. 松本 絵里子 本田 類 「夕子ちゃんの近道」 長嶋 有 講談社 「Laws of the Game」 Sue Monk Kidd Headline Review 南アフリカからリオデジャネイロへの道。 2014年に向けて、僕の道はスタートし ました。今5級なので、開幕戦の笛を吹い ているかもしれない・・・。サッカー、いや、 あえてフットボールと呼ばせて下さい。そ れを一から学ぶ、そんなきっかけになりま した。 タイトルに 近道 とありますが、遠回りした い人、道に迷ったときにほっとできる物語 です。 渡邊 紋 田鍋 圭助 「ゴッホの絵本」 結城 昌子 小学館 「COURRiER Japon 世界をもっとよくする仕事 」 講談社 この中で、アフリカでバナナの繊維で生理 用品を作った人の話が印象的でした。 (アフ リカでは生理用品が高価で、生理の日は学 校を休まないといけないそうです)問題意 識を持ち行動すればお金や、技術はどうに でもなるんじゃないかと思えました。まさ に、意思あるところに 道 は開ける、そう思 えるような。オススメです。 私はゴッホの「糸杉と星の道」という絵がと ても好きです。それは、小さい頃からこの本 を読んでいたからかも知れません。ただの 道にもこんなにいろんな色があるんだと幼 い私に気付かせてくれたゴッホとの出会い でした。ゴッホが好きというよりもこの本 のこのシリーズが好きなんです。 筒井 佳樹 「中国茶の本」 平田 公一 永岡書店 飯倉 三智 「イサム・ノグチ展」 - 「モエレ沼講演」は北海道・札幌にある故イ サム・ノグチが考案した公園で、没後 17年 の2005年に完成しました。私が興味を持っ たのは、 「軸線」で個々のランドマークを秩 序付けたり「ビスタ」 (背景)を計画的につく り、道やランドマークの見え方に象徴性、多 様性をもたせている所です。遠くてなかな か行けないので、この図録を読んで楽しん で下さい。 女性ファッション誌 PS のモデル、菊池亜 希子さんが誌面で連載していたエッセイ集 です。街中をぶらぶらしながら、ふらりと 入ったパン屋さんや雑貨屋さん、出会った 人とのささやかなやりとりなどイラストを まじえてかわいく紹介されています。なが めているだけでほのぼのする本です。 6/8 「みちくさ」 菊池 亜希子 小学館 Curation paper Sharing about the viewpiont of “mono-coto” 山本 綾子 「しろいうさぎとくろいうさぎ」 ガース・ウイリアムズ 福音館書店 昔から親しまれる名作絵本です。道とは人 生、ありきたりですが・・・仕事やプライベー トで迷っていたところ友達から贈られまし た。仲良しのうさぎ2匹が、これからの人生 を一緒に過ごしていこうと約束するまでの お話。支えはありがたいです。 岡澤 友広 「気流の鳴る音」 真木 悠介 筑摩書房 深野 慧甫 アメリカの社会学者がインディアンの族長 に弟子入りする話。行為の目的が外化して いる。 本間 晋 「旅学 2007 NOV」 A‐Works 「mesh」 リサ・ガンスキー 徳間書店 あまたの旅人を魅了し、そして自分も大い に惹かれた道。インドはバラナシの入り組 んだ道。それは 聖なるドブ河 ガンジスにつ ながる道であり、ゆえに人々を魅了してい る部分があるのであろう。バラナシ、ガンジ スそして道を美しく描いた本です。 欧米で広がるソーシャルメディアを通じて 広がるシェアのビジネス。広まった背景に は9.11とリーマンショックがある。失わ れた20年の日本にはシェアのビジネスは 広まるのか?欧米の状況を知るには面白い 本です。 杤尾 直也 大石 香 「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」 ランス・アームストロング 講談社 「Steve Jobs Ⅰ.Ⅱ」 ウォルター・アイザックソン 講談社 自転車乗りの憧れ ツール・ド・フランス 。 そのツール・ド・フランスを4度も制覇し たランス・アームストロング。彼の人生は 壮絶であった。栄光へ駆け上がるかと思わ れたその時ガンを発病。闘病生活を経て、再 度自転車にまたがる人生におけるいろんな 岐路の中でこの人が歩んだ道はとても参考 になる。愛と感動にあふれる自伝です。 我が道を信じて、直感で進んでいく人、自分 の道を歩いて行けば、その道についてきて くれる人が何人もいて、道はどんどん大き く広がって行くと思いました。Steve Jobs のもっと道の先やゴールも見たかったと思 いました。 星野 晃平 吉田 亮介 「アジアンジャパニーズ」 小林紀晴 情報センター出版局 正直内容の詳細は覚えていないませんが、 大学生のとき衝撃を受けた印象がありま す。 建築を勉強していると必ずぶち当たる壁、 日本文化って?日本らしさって?といった ものを、槇文彦さんらによる「道」の考察か ら学びました。 沢木耕太郎の「深夜特急」みなたい本です。 会社やめた新聞記者がアジアを放浪中に同 じように放浪してる日本人について書いて ます。どっちかというと何かを成す為に放 浪しているというより何かをやめて放浪し ている人達のことなので、ちょっと今風で はないといえばないのですが、出奔したく なるよう浮遊感はあります。 太田 聖 「見えがくれする都市―江戸から東京へ」 槇 文彦 鹿島出版会 「環境ノイズを読み、風景をつくる」 宮本 佳明 彰国社 何故この道はここで曲がっているのだろ う。なんでこの建物はこの形なんだろう。そ の疑問をひも解いていくと、意外と壮大な ストーリーがあるものです。 「世界は、すべ て何かの出来事の痕跡としてできているの だ」 Habon is Share book library system. 7/8 Curation paper Sharing about the viewpiont of “mono-coto” 連載「京都綺譚」 第八回 嶋原・角屋 男達をいざなう甘美な世界が経済 の大きな原動力になっていること は、今も昔もかわらないようで。事 実、江戸時代の富と技術を結集した 京都でも屈指の町家建築が、花街(か がい)嶋原に残っている。名を「角屋」 (すみや)と言う。 比較的端正なつくりの一階と、遊 びごころにあふれた二階。特別公開 の二階に上がるためには別途料金が 必要となるが、その価値はある。計 七つある往時のヴィップ・ルームに は、部屋ごとに異なるさまざまな意 匠がこらされている。黒塗りの壁に 螺 鈿 細 工 が 埋 め 込 ま れ た「青 貝 の 間」、天井一面に散らばった扇の絵 が楽しい「扇の間」…。障子の桟一 本一本にまでに心憎い工夫がなさ れ、そのデザインの質と密度に嘆息 してしまう。 また角屋は芸者遊びの場所という だけではなかった。数々の文人や俳 人、幕末には新撰組が、西郷隆盛が、 坂本竜馬がここを訪れ、ある種の文 化・政治サロンとなっていたのであ る。掲載している写真は彼らが宴を 開いた一階の広間である(二階は撮 影禁止)。 非常に充実した角屋訪問を終えた 私は、角屋と同じ江戸の揚屋を改装 した評判のカフェバー「きんせ旅館」 へと向かう。在りし日の嶋原に思い を馳せながら、昼間からウヰスキー とでもしゃれてみるか。しかしこの 日はあいにくのお休み。世の中、そ う甘いものではなかったか。 アクセス JR丹波口駅から徒歩 7 分。京都駅から歩 いても 20 分程度。以前紹介した本願寺の 参拝と併せるとよい。二階の見学には予約 を入れておいたほうがベター。 北 雄介 京都大学大学院博士課程在籍。現在の 研究テーマは「都市の様相の解読とそ のデザイン方法」。 おわりに Recommend 3M 「サ道の黒帯」 Movie おとなのけんか 前 回 の Habon「道 の 本」で 紹 介 された「サ道」。ニルヴァーナや水 風呂での羽衣等、サウナ道を解説し た名著の影響を受け、最近 2 週連 続で近所の銭湯に足を運んだ。 その銭湯で、 「サ道」に登場する「蒸 し Z」や「毛蒸氏」のような達人を 発見したくなったのだ。 サウナ部屋の真ん中に座り、周り を観察していると、大きく 3 つの レベルがあることが分かった。 まず入門者。これはサウナに入っ ているにも関わらず、サウナに正面 から向き合おうとしない人たちだ。 友人同士で「熱い!」なんて言い合っ たり、漫画を持ち込んで 耐える時 間 の長さをごまかしたりと、その 多くがニルヴァーナを体感できずに いる。 サウナを正面から受け入れ、黙々 とサウナ⇒水風呂のセッションを繰 り返し、ニルヴァーナを追求するよ うになると、次のレベルに到達だ。 子ども同士のケンカを解決するため2組の夫婦が 顔をあわせ、話し合いを始める。登場人物は4人のみ で、室内でリアルタイムに進行する会話劇。 理性のある大人の場合の喧嘩。時がたつにつれだん だんと理性が失われ、感情むき出しになっていく様 を楽しみたい。 田鍋圭助 Museum 生誕100年 ジャクソン・ポロック展 キャンバスを床に広げ、缶に入った絵具やペンキ を直接スティック等で滴らせる「ドリッピング」。こ の技法を最初に始めたのが、ジャクソン・ポロック。 なぜこの技法に辿り着いたのか?なぜそれが話題を 呼んだのか?彼の初期から晩年までの作品が一堂に 会した本展覧会に行けば、それらを知ることが出来 る。ここ最近で一番印象に残った展覧会。 吉田 亮介 Music [lust] / Rei Harakami 最近雨が多い。そんなときに聞きたくなるのはRei Harakamiである。ポワーン、ポワーンとした電子音 は気持ちを柔らかにしてくれる。雲の上の世界に想 像を膨らませることができるからであろうか。特に [lust]はすごく合う気がする。もう新作が聞けないの は残念。 杤尾 直也 次回のHabon 彼らは膝に肘をつき、少し猫背にな りながら規定の時間まで、時おり呼 吸を整えながらじっと汗を流す。サ ウナの王道スタイルだ。しかしこれ は上級者ではなかった。上級の称号 を得るには、時間の概念を超越する 必要があったのだ。 彼 は、室 内 に 入 っ て く る と、 一番高い場所の端っこに陣取り、ポ ジションを確立した。すると、彼は 腕をゆっくりと反対側の腿に覆い被 らせると、そこから突如、素早く、 そして激しく上半身を左右に動かし 始めた。汗が噴き出さんばかりに流 れ落ちている彼の背中からは、時間 を過ごすことが目標でないことが伝 わってくる。灼熱の中、上半身を何 回左右に動かすことが出来るか?こ れが彼のゴールだったのだ。 目標回数に到達し、時計を一瞥もせ ず、サウナを出て行く彼の後ろ姿か ら、腰にくっきりと巻かれた黒帯を 見たのだった…。 HabonPaper issue 08 「甘い生活」 「 踊る 本」 2012年02月26日 第1刷発行 発行所 中目黒ハウス901 2012.04.14(sat) @中目黒 連絡先 [email protected] Staff 杤尾直也 田鍋圭助 吉田亮介 HabonPaper issue 09 同時発行 Habonメンバー一同 8/8
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