認定看護師教育基準カリキュラム 改正概要 分野 糖尿病看護 分野特定年 2000 年 カリキュラム検討期間 認定開始年 2002 年 2015 年 8 月~2016 年 11 月 【改正趣旨】 糖尿病看護に特化した知識、技術が明確になるよう学習内容を単元に具体的に示した。旧カリキュラ ムでは「血糖パターンマネジメント技術」「フットケア技術」が「学内演習」のみに示されていたが、 理論的な内容は専門科目に明示し、実践を強化できるようにした。また、高齢者の糖尿病看護について 生活の場の多様化をふまえ、「臨地実習」では老年期の事例を必修とした。 (主な改正箇所) 1.目的(p.1) 認定看護師の役割に沿って目標を明確にした。 2.期待される能力(p.1) 期待される能力 2 に糖尿病看護分野に特化した専門的技術が明確になるよう、血糖パターンマネジ メント技術、フットケア技術を追加した。 3.共通科目(p.2) 旧の「8.臨床薬理学」「9.医療安全管理」「10.対人関係」を必修科目に変更した。 4.専門科目 ・旧の専門基礎科目 2「疾病及び治療方法の理解(p.3)」について、糖尿病の診断と検査を追加し、 専門科目 2「糖代謝調節機能及び糖尿病の病態生理と診断」とした。また、旧の単元 3)慢性合併 症、4)急性合併症は、新設した専門科目 3「糖尿病合併症の病態生理及び治療(p.4)」に移動し、 各 30 時間とした。 ・旧の専門基礎科目 4「援助方法(p.5)」は、専門科目 5「糖尿病患者及び家族・重要他者への援助方 法(p.5)」とし、学習内容をセルフケア行動への支援の理論と実際に分けた。また、疾病受容やセ ルフケア行動への支援に関する諸理論を示した。 ・旧の専門科目 1「ライフステージに応じた生活調整・療養支援(p.6)」専門科目 2「治療法と生活調 整・療養支援(p.7)」の内容を統合・整理し、専門科目 6「糖尿病患者の食事療法・運動療法と看 護(p.6)」、専門科目 7「糖尿病患者の薬物療法と看護(p.7)」とした。 ・旧の専門科目 3「合併症の病期に応じた生活調整・療養支援(p.9)」について、学習内容を整理 し、専門科目 9「糖尿病患者の生活調整」とし、単元を糖尿病の合併症とそれ以外に分けた。 ・旧の「学内演習(p.11)」の単元 2「血糖パターンマネジメント技術」は理論的な内容を専門科目 8 「血糖パターンマネジメント(p.8)」とした。 ・旧の「学内演習(p.12)」の単元 3「フットケア技術」は、理論的な内容を専門教科目 9「糖尿病合 併症の生活調整(p.9)」1)(5)糖尿病足病変(潰瘍・壊疽)の下位項目とした。 5. 学内演習/実習 ・旧の学内演習(p.10~12)について、糖尿病看護に特化した内容に整理し、単元 1)~3)を示し た。また、演習方法について、紙上事例で行うことなどを明示した。 ・実習事例のうち 1 事例はインスリン療法事例とし、「外来でのインスリン療法と入院適応の有無の 評価」「インスリン療法に関する患者への説明」が経験できることを追加した(p.13)。 ・実習事例のうち 1 事例は生活の場での高齢者の療養支援が学べるようにした。 1 2016 年度認定看護師教育基準カリキュラム検討 認定看護師制度委員会 委員長:鎌倉 やよい(日本赤十字豊田看護大学) 委員:浅香 えみ子(獨協医科大学越谷病院/救急看護認定看護師/認定看護管理者) 網中 眞由美(国立看護大学校/感染管理認定看護師) 石澤 美保子(公立大学法人 奈良県立医科大学医学部看護学科成人看護学/皮膚・排泄 ケア認定看護師) 神坂 登世子(学校法人国際医療福祉大学 九州地区生涯教育センター/認定看護管理者) 佐藤 エキ子(一般財団法人大原記念財団 大原綜合病院) 佐藤 浩子 (公益財団法人東京都保健医療公社 大久保病院/認定看護管理者) 髙見 千恵 (社会医療法人厚生会 木沢記念病院/糖尿病看護認定看護師/慢性疾患看護 専門看護師) 土谷 明子 (帝京大学医学部附属病院/認定看護管理者) 秦 美恵子 (公益社団法人 島根県看護協会/認定看護管理者) 松本 俊子 (総合病院 土浦協同病院/緩和ケア認定看護師) 2015 年度認定看護師教育基準カリキュラム検討ワーキンググループ(糖尿病看護分野) 委員長:森 小律恵 (日本看護協会看護研修学校認定看護師教育課程/糖尿看護分野) 委員:内海 香子 (公立大学法人 岩手県立大学看護学部) 菅原 和美 (独立行政法人地域医療機能推進機構 横浜中央病院/糖尿病看護認定師) 髙見 千恵 (社会医療法人厚生会 木沢記念病院/認定看護師制度委員会/糖尿病看護認 定看護師/慢性疾患看護専門看護師) 中山 法子 (公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院/糖尿病看護認定看護師) 2 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 【目的・期待される能力】 旧(現行) 新 改正理由 (目的) 1.糖尿病を抱え生活をする患者とその家族や重要他者の QOL 向上に向けて、 悪化を防ぎ、病期に応じた健康な生活が継続でき、発症予防においても貢献 できる水準の高い看護を実践する能力を育成する。 2.糖尿病看護分野において、看護実践を通して他の看護職者に対して指導・相 談ができる能力を育成する。 (目的) 1.糖尿病を抱え生活する患者とその家族や重要他者の QOL 向上に向けて、悪 ・旧 2 について、認定看護師の役割に沿って「指導できる能力」と「相談対応・ 化を防ぎ、病期に応じた健康な生活が継続でき、発症予防においても貢献で 支援ができる能力」を分け、新では新たに 3 を追加した。 きる水準の高い看護を実践する能力を育成する。 2.糖尿病看護分野において、看護実践を通して他の看護職者に対して指導がで きる能力を育成する。 3. 糖尿病看護分野において、看護実践を通して他の看護職者に対して相談対 応ができる能力を育成する。 (期待される能力) 1.糖尿病患者の病態生理や臨床薬理を習得し、疾病管理とケアができる。 2.各病期において心理的、社会的および身体的側面から包括的に患者を理解・ アセスメントし、生涯を見据えて目標を設定し、問題解決のための援助がで きる。 3.病態・症状に応じた症状マネジメントや療養支援を実践できる。 4.糖尿病患者および家族や重要他者あるいは集団に対して、発症予防や病状に 応じて必要な指導・教育の計画・実施・評価ができる。 5.糖尿病患者・家族の権利を擁護し、自己決定を尊重した看護を実践できる。 6.より質の高い医療を推進するため、他職種と共働し、チームの一員として役 割を果たすことができる。 7.糖尿病看護の実践を通して、役割モデルを示し、リーダーシップを発揮し、 看護職者への指導・相談を行うことができる。 (期待される能力) 1.各病期において身体的・心理的・社会的側面から包括的に患者を理解・アセ スメントし、生涯を見据えて目標を設定し、問題解決のための援助ができ る。 2.病態・症状に応じた症状マネジメントとして、血糖パターンマネジメント技 術、フットケア技術が実践できる。 3.糖尿病患者及び家族や重要他者あるいは集団に対して、発症予防や病状に応 じて必要な指導・教育の計画・実施・評価ができる。 4.糖尿病患者・家族の権利を擁護し、自己決定を尊重した看護を実践できる。 5.糖尿病看護の実践を通して、役割モデルを示し、リーダーシップを発揮し、 看護職者への指導を行うことができる。 6. 糖尿病看護の領域における看護職者からの相談に対して、相談者が自らの力 で問題解決の方向を見出すことが出来るよう相談対応・支援できる。 7.より質の高い医療を推進するため、自施設及び地域の看護職・多職種と協働 し、チームの一員として役割を果たすことができる。 ・旧 1 は、旧 3 の内容を統合し新 2 として示したため、削除した。 ・新 1 について、表現を修正した。 ・旧 1、3 の内容を統合し、新 2 として糖尿病看護分野に特化した技術を明示 した。 ・新 6 に相談対応に対する内容を追加した。 ・旧 6 は地域と在宅医療での実践・相談の場が拡大していることから、 「自施設 及び地域」を追加し新 7 とした。 1 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 【共通科目】 旧(現行) <必須> 1.看護管理 2.リーダーシップ 3.情報管理 4.看護倫理 5.指導 6.相談 7.文献検索・文献講読 <選択> 8.臨床薬理学 9.医療安全管理 10.対人関係 新 <必修> 1.看護管理 2.リーダーシップ 3.情報管理 4.看護倫理 5.指導 6.相談 7.文献検索・文献講読 8.臨床薬理学 9.医療安全管理 10.対人関係 改正理由 ・「8.臨床薬理学」「9.医療安全管理」は、認定看護師活動に必要な ため選択から必修に変更した。 ・チーム医療の中での実践・相談が増加し、多職種との協働や横断的活 動が増えている現況をふまえ、10.対人関係を必修科目とした。 2 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 【専門科目】 旧(現行) 教科目 [専門基礎科目] 1.糖尿病ケア概論 [専門基礎科目] 2.疾病及び治療方 法の理解 時 間 数 15 45 新 改正理由 教科目のねらい 単元 日本における糖尿病 医療の現状と課題把 握し、糖尿病看護認 定看護師の役割を理 解する。 1)日本における糖尿病 2)糖尿病患者を取り巻く環境 3)糖尿病看護とは 4)チーム医療と地域とのネットワ ーク 5)糖尿病看護認定看護師の役割 6)糖尿病看護におけるリスクマネ ジメント 糖代謝調節機能、成 因・病態分類別糖尿 病及び合併症を理解 する 1)糖代謝調節機能 2)成因・病態分類別糖尿病 3)慢性合併症 4)急性合併症 教科目 [専門科目] 1.糖尿病ケア概論 2.糖代謝調節機能及 び糖尿病の病態生 理と診断 時間数 教科目のねらい 15 日本における糖尿 病医療の現状と課 題を把握し、糖尿 病看護認定看護師 の役割を理解す る。 30 単元 1)日本における糖尿病の現状 2)糖尿病患者を取り巻く環境 (医療経済・診療報酬など) 3)糖尿病看護とは 4)糖尿病看護認定看護師の役割 5)糖尿病領域におけるチーム医療と 地域とのネットワーク (システムの構築や活動の実際な ど) 6)糖尿病領域における在宅医療・ケ ア 7)糖尿病看護におけるリスクマネジ メント 8)糖尿病領域における災害時の対応 9)糖尿病患者が利用できる社会資源 糖代謝調節機能と 1)糖代謝調節機能 糖尿病の成因分類 2)糖尿病の診断と検査 及び病態を理解す 3)糖尿病の成因分類と病態 る。 (1)1 型糖尿病 (2)2 型糖尿病 (3)その他の糖尿病 (4)妊娠糖尿病 (5)高齢者糖尿病 ・フレイル・サルコペニア・ロコ モシンドローム等への対応 4)糖代謝調節機能にもたらす影響 (1)脂質代謝 (2)血圧 (3)動脈硬化 (4)消化器疾患 (5)悪性腫瘍 (6)周術期 (7)妊娠(糖尿病合併妊娠) (8)感染症 【単元】 ・新 1)5)学習すべき内容が明確になるよう追記した。 ・新 2)認定看護師として理解する必要がある内容を示し た。 ・新 6)9)在宅医療における糖尿病管理のニーズが高まっ ているため追加した。 ・新 8)災害時への対応について理解の必要性があるため追 加した。 【教科目】 【教科目のねらい】 ・学習内容を反映し修正した。 【時間数】 ・学習内容を整理し、旧の単元 3)4)は教科目 3 に移動し、 30 時間に変更した。 【単元】 ・新では 2)糖尿病の診断と検査を追加した。 ・旧 2)の表現を変更し新 3)に内容を具体的に示した。 ・新 3) (5)高齢者糖尿病の病態を理解するため、下位項目 に示した。 ・新 4)糖代謝調節機能にもたらす影響を追加し、学習内容 を明記した。 3 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 教科目 [専門基礎科目] 3.患者及び家族・ 重要他者などの 対象理解 時 間 数 30 新 改正理由 教科目のねらい 糖尿病患者のライフ ステージ、心理・社 会的状況、家族につ いて包括的に理解す る。 単元 1)ライフステージの理解 2)心理・社会的状況の理解 3)家族の理解 教科目 時間数 3.糖尿病合併症の病 態生理及び治療 30 4.糖尿病患者及び家 族・重要他者の対 象理解 15 教科目のねらい 単元 糖尿病の合併症と 1)慢性合併症の病態及び治療 併存症の病態と治 (1)糖尿病網膜症 療を理解する。 (2)糖尿病腎症 (3)糖尿病神経障害 (4)大血管障害(心血管系・脳血管 系) (5)潰瘍・壊疽 2)急性合併症の病態および治療 (1)糖尿病ケトアシドーシス (2)高血糖高浸透圧症候群 (3)低血糖 3)その他の合併症の病態及び治療 ・感染症(歯周病など) ・皮膚・手の病変(手根幹症候群な ど) 糖尿病患者のライ フステージ、身 体・心理・社会的 特徴と、家族及び 重要他者について 包括的に理解す る。 1)各ライフステージにおける糖尿病 患者の身体・心理・社会的特徴 (発達課題) (1)小児期 (乳幼児期/学童期/思春期) (2)成人期 (青年期/壮年期/中年期/向老期) (3)老年期 (4)妊娠期 2)家族(重要他者を含む)の理解 (1)家族と社会 (2)家族機能と役割 (3)家族の発達課題 (4)糖尿病が家族に与える影響 【教科目】 【時間数】 ・旧の教科目 2 の糖尿病合併症に関する単元 3)4)を 教科目 3 として別立てし、30 時間に設定した。 【教科目のねらい】 ・学習内容を反映し設定した。 【単元】 ・新 1)2)は、学習内容を明記した。 ・新 3)学習内容を示した。 【時間数】 ・旧の専門科目との重複内容を整理し、新では時間数を 30 時間から 15 時間に減らした。 【教科目のねらい】 ・学習内容を反映し一部文言を追記した。 【単元】 ・新 1)旧 1)2)を統合しライフステージごとに内容 を整理した。 ・新 2)は、家族が患者の糖尿病治療に与える影響は大きい ため、家族をシステムとして捉え、家族の理解を深めるよ う学習内容を示した。 4 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 教科目 [専門基礎科目] 4.援助方法 時 間 数 30 新 改正理由 教科目のねらい 患者及び家族・重要 他者などが糖尿病を 抱え社会生活の中で セルフケアを実践す ることができるよう 援助する方法を学 ぶ。 単元 1)学習理論・教授法 2)セルフケア理論 3)ストレスマネジメント 4)疾病受容や行動変容への支援 5)患者面接技法 6)家族及び重要他者への支援 教科目 時間数 教科目のねらい 5.糖尿病患者及び家 族・重要他者への 援助方法 30 患者及び家族・重 要他者などが糖尿 病を抱え社会生活 の中でセルフケア を理解し実践でき る。 単元 1)学習理論・教授法 疾病受容やセルフケア行動への支 援の理論 (1)セルフケア理論 (2)認知・行動療法 (3)自己効力理論 (4)病みの軌跡理論 (5)健康信念モデル (6)エンパワーメント (7)変化ステージ (8)危機理論 (9)ストレスコーピング理論 3)疾病受容やセルフケア行動への支 援の実際 (1)患者面接技法 (2)自己決定への支援 (倫理的視点を含む) 4)家族及び重要他者への支援の実際 【単元】 ・新ではセルフケア行動への支援の理論と支援の実際に分 けて学習内容を示した。 ・1) (2)慢性疾患において、認知・行動療法は重要であ るため追加した。 ・新 2)疾病受容やセルフケア行動への支援について諸理 論を示した。 ・新 3)自己決定への支援において、倫理的視点が求めら れるため(2)の下位項目として明記した。 5 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 教科目 [専門科目] 1.ライフステージ に応じた生活調 整・療養支援 時 間 数 15 新 改正理由 教科目のねらい 単元 ライフステージに 応じた生活調整・ 療養支援について 学ぶ。 1)乳幼児期/学童期 2)思春期/青年期 3)妊娠期 4)壮年期 5)老年期 教科目 時間数 6.糖尿病患者の食事 療法・運動療法と 看護 30 教科目のねらい 食事療法及び運動 療法を理解し、看 護を実践できる。 単元 1)食事療法 (1)病態と食事療法 ①食生活が糖代謝に与える影響 ②指示カロリーの意義 ③食品交換表の意義と活用方法 ④食品交換表以外の食事指導ツー ル ⑤食生活の把握及びアセスメント ・毎日の食事(外食・中食・宅 配食など) ・間食(菓子類・清涼飲料水な ど) ・アルコール ⑥食事に関する生活調整・療養支 援 ・各ライフステージにおける生 活調整への援助 ・ライフイベント時の生活調整 への援助(冠婚葬祭・旅行・家 族構成の変化・妊娠、出産な ど) ・仕事・家庭での生活調整への 援助 ⑦糖尿病腎症の食事療法 ・食事療法の変化 ・食事療法の変化に対する生活 調整への援助 2)運動療法 (1)病態と運動療法 ①運動が糖代謝に与える影響 ②運動による効果 ・糖・脂質代謝(動脈硬化の予 防)に対する効果 ・QOL 向上への効果 ・効果的な運動 ③日常生活の活動・運動状況の把 握及びアセスメント ④運動に関する生活調整・療養支 援 【教科目】 ・旧の専門科目 1、専門科目 2 の内容を統合し、新では、教科 目 6「糖尿病患者の食事療法・運動療法と看護」、教科目 7「糖 尿病患者の薬物療法と看護」を設定した。 【時間数】 ・学習内容を整理し、15 時間から 30 時間に増やした。 【教科目のねらい】 ・学習内容を反映し修正した。 【単元】 ・新では、1)食事療法 2)運動療法で学習内容を下位項目と して示した。 6 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 教科目 時 間 数 新 改正理由 教科目のねらい 単元 教科目 時間数 教科目のねらい 単元 ・各ライフステージにおける生 活調整への援助 ・仕事・家庭での生活調整への 援助 ・肥満・整形外科的疾患を持つ 患者の生活調整への援助 ・合併症を持つ患者の生活調整 への援助 ⑤運動療法の実際 ・1 型糖尿病 ・2 型糖尿病 7 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 教科目 [専門科目] 2.治療法と生活調 整・療養支援 時 間 数 45 新 改正理由 教科目のねらい 食事・運動・薬物 療法とそれに伴う 適切な生活調整・ 療養支援について 学ぶ。 単元 教科目 時間数 教科目のねらい 単元 1)食事療法 2)運動療法 3)薬物療法(経口薬・インスリン など) 4)持続皮下インスリン注入療法 (CSII) 5)皮下連続式グルコース測定 (CGM) 6)セルフモニタリング 7)イベント時の薬物調整(周術 期・検査・絶食時等) 7.糖尿病患者の薬物 療法と看護 30 ライフステージ・生 活の場に応じた薬 物療法を理解し、看 護を実践できる。 1)薬物療法 (1)病態に応じた薬剤の選択 (2)経口血糖降下薬 (3)インスリン製剤 ①糖尿病とインスリン療法に関 する局所解剖 ②糖尿病とインスリン療法に関 する病態生理 ③糖尿病とインスリン療法に関 するフィジカルアセスメント ④インスリン療法の目的 ⑤糖尿病とインスリン療法に関 する検査(インスリン療法の 導入基準含む) ⑥インスリン製剤の種類と臨床 薬理 ⑦各種インスリン製剤の適応と 使用方法 ⑧各種インスリン製剤の副作用 (4)その他の注射薬 (5)周術期・検査・絶食時の薬物 調整等 (6)透析時の薬物調整 (7)薬物療法時の生活調整への援 助(シックデイを含む) 2)持続皮下インスリン注入療法 3)皮下連続式グルコース測定 4)セルフモニタリングの支援 【教科目】 【時間数】 ・旧の専門科目 1、専門科目 2 の内容を統合し、新では、教科 目 6「糖尿病患者の食事療法・運動療法と看護」、教科目 7「糖 尿病患者の薬物療法と看護」を設定した。 ・学習内容を整理し、時間数を 30 時間に減らした。 【教科目のねらい】 ・学習内容を反映し修正した。 【単元】 ・新 1) (1)薬剤の特徴だけでなく病態に応じた薬剤の選択 について理解する必要があるため追加した。 ・新 1) (4)インスリン以外の注射薬が増えきたため追加した。 ・旧の 7)は、新 1)薬物療法の内容に含め、下位項目(5)と して示した。 ・新 1) (6)は糖尿病の透析患者が増加しているため追加した。 ・新 4)学習内容が明確となるよう文言を追記した。 8 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 教科目 時 間 数 新 改正理由 教科目のねらい 単元 教科目 時間数 8.血糖パターンマネ ジメント 15 教科目のねらい 血糖パターンマネ ジメント技術につ いて理解し実践で きる。 単元 1)血糖パターンマネジメント技術 (1)血糖パターンマネジメントとは (2)血糖パターンマネジメントが必 要な糖尿病患者の理解 (3)血糖パターンマネジメントに影 響する要因 ・食事(カーボカウントの活用 を含む) ・活動・薬物 【教科目】 ・旧の学内演習 2「血糖パターンマネジメント技術」について、 理論的な内容は専門科目で学び、演習で学びが深められるよ う新たに教科目 8 を設定した。 【単元】 ・新 1) (3)カーボカウントはインスリン療法に不可欠な知識・ 技術のため、下位項目に明記した。 9 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 時 間 数 教科目 [専門科目] 3.合併症の病期に 応じた生活調 整・療養支援 45 新 改正理由 教科目のねらい 合併症の病期に応 じた生活調整・療 養支援、症状マネ ジメント(慢性下 降期含む)につい て学ぶ。 単元 教科目 時間数 1)腎障害 2)網膜症 3)神経障害 4)潰瘍・壊疸 5)大血管障害 (1)心血管系 (2)脳血管系 6)感染予防・感染症(清潔行為や Sick Day など含む) 7)精神疾患・悪性腫瘍等 9.糖尿病患者の生活 調整 30 教科目のねらい 合併症の病期に応 じた生活調整・療 養支援、症状マネ ジメント(慢性下 降期を含む)につ いて理解し、実践 できる。 単元 1)糖尿病合併症を有する患者の生活 調整 (1)糖尿病網膜症 (2)糖尿病腎症 (3)糖尿病神経障害 (4)大血管障害 (5)糖尿病足病変 ①糖尿病看護におけるフットケ アの意義 ②フットケアに必要な基礎知識 2)精神疾患(認知症含む)を有する 患者の生活調整 3)悪性腫瘍を有する患者の生活調整 4)易感染状態にある患者に対する生 活調整 【時間数】 ・学習内容を整理し、時間数を 45 時間から 30 時間に減らし た。 【単元】 ・糖尿病患者の生活調整について、単元を糖尿病の合併症とそ れ以外に分け整理した。 ・旧の単元 1)~5)について、新では、単元 1)糖尿病合併症 を有する患者の生活調整の下位項目に糖尿病合併症を位置 づけた。 ・旧 7)精神疾患と悪性腫瘍等は新では同列で示さず、単元 2) 3)に分けた。 ・新 2)認知症者が増加してきているため、明記した。 ・新 4)糖尿病看護において、感染予防に関する患者教育等は 重要であるため単元に示した。 計 225 計 225 10 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 【学内演習】 旧(現行) 教科目 1.学内演習 時 間 数 135 新 教科目のねらい 単元 効果的な糖尿病教室 の立案・実施・評価 ができる技術を習得 する。 1.糖尿病ケアシステム立案技術 (院内地域等) 1)糖尿病教室の立案・実施・評価 (1)対象のニードの把握 (2)プログラム立案 (3)プログラムに応じた教材の 準備 (4)プログラムの実施と評価 教科目 1.学内演習 改正理由 時間数 教科目のねらい 単元 90 1)糖尿病に関する 効果的な集団教 育の立案・実 施・評価ができ る。 2)対象のライフス テージや社会背 景、生活と血糖 パターンとの関 連を理解し、対 象の生活にあわ せた血糖パター ンマネジメント 技術が実施でき る。 3)糖尿病看護領域 の専門的立場か らフットケアが 実践できる。 4)研修者として臨 地実習で関わっ た事例をケース ポートとして報 告できる。 1)糖尿病に関する集団教育技術 紙上事例で 1 回以上実施する (1)教室の企画 ①対象 ・糖尿病患者とその家族 ・糖尿病に携わる保健・医療・福祉に従 事する職員 ②対象の理解・ニーズのアセスメント ③対象に応じたプログラムの立案 (2)プログラムの実施 (3)プログラムの評価 【時間数】 ・糖尿病看護に特化した内容を整理し、理論的な 内容は専門科目へ移動したため時間数を 90 時 間に減らした。 2)血糖パターンマネジメントの実際 (1)患者の擬似体験(血糖測定・自己注射・ 生活記録など) (2) (1)をもとに血糖値と治療と生活の関連 性の振り返り研修者同士で経験する (3)紙上事例での血糖パターンマネジメント の実践 以下の内容を紙上事例に含む ①病態に応じたインスリン製剤の調整の判 断基準 ②病態に応じたインスリン投与量の調整と リスク(有害事象とその対策等) ・新 1) (1)は、学習内容が明確となるよう対象、 方法、事例数等を示した。 3)フットケア技術 (1)紙上事例で 1 事例以上経験する ①フットケアのためのアセスメント (足病変に対するリスク評価を含む) ・足の状態の把握とアセスメント ・全身の状態の把握とアセスメント ・生活状況の把握とアセスメント ・セルフケア状況の把握とアセスメント ②足病変予防のためのセルフケアの支援 ③事例分析・評価(ケア計画立案) (2)研修者同士で経験する ①フットケアの実際 (3)フットケアシステムの構築 (4)フットケアに関わるリスクマネジメント ・旧 2.4)は、持続皮下インスリン注入療法、皮 下連続式グルコース測定は薬物療法に含まれ るため単元から削除した。 【単元】 ・新 1)実習で集団教育を行う前に紙上事例で経 験できるようにした。 ・旧の単元 1「ケアシステム」を「糖尿病に関す る集団教育技術」に変更した。 ・旧 1) (3)はプログラムの立案に含まれるため 削除した。 ・旧 1) (4)は実施の評価だけでなく、集団教育 全体の評価が必要なため、新では 1)(2) (3) の別項目とした。 ・新 2) (3)は、演習方法が明確となるよう修正 した。 ・新 3)演習内容や方法が明確になるよう追記 した。 11 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 教科目 時 間 数 教科目のねらい 新 単元 教科目 時間数 教科目のねらい 単元 改正理由 4)ケースレポート (1)援助過程の振り返りとケースレポート 作成 (2)効果的なプレゼンテーションの方法と 実際 対象のライフステー ジや社会背景、生活 と血糖パターンとの 関連を理解し、対象 の生活にあわせた血 糖パターンマネジメ ント技術を習得す る。 2.血糖パターンマネジメント技術 1)血糖パターンマネジメントとは 2)血糖パターンマネジメントが必要 な糖尿病患者の理解 3)血糖パターンマネジメントの実 際 4)持続皮下インスリン注入療法 (CSII) 、皮下連続式グルコース 測 定(CGM) 12 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 旧(現行) 時 間 数 教科目 計 135 新 教科目のねらい 単元 糖尿病看護領域の専 門的立場からフット ケアを実践できる技 術を習得する。 3.フットケア技術 1)糖尿病看護におけるフットケア の意義 2)糖尿病患者の下肢のアセスメン ト (1)下肢の状況と全身の状態 (2)生活状況およびセルフケア 状況 3)生活の中の予防と工夫 4)フットケア方法の理解と実践 5)フットケアシステムの構築 6)フットケアに関わるリスクマネ ジメント 受講生として臨地実 習で関わった事例を ケースポートとして 報告できる。 4.ケースレポート 1)援助過程の振り返りとケースレ ポート作成 2)効果的なプレゼンテーションの 方法と実際 教科目 時間数 計 教科目のねらい 単元 改正理由 90 13 認定看護師教育基準カリキュラム新旧対照表案(糖尿病看護分野) 改正箇所:下線 【臨地実習】 旧(現行) 時 間 数 教科目 臨地実習 150 計 教科目のねらい 糖尿病看護認定看護 師として実践・指 導・相談に関する能 力を高める。 新 単元 1.ケーススタディ インスリン療法の事例 合併症のある事例 発達段階別事例 2.看護職者への相談事例 3.看護職者もしくは患者・家族への 集団教育 教科目 2.臨地実習 150 計 共通科目 専門基礎科目/専門科目 学内演習 臨地実習 総時間 105 時間(+45 時間) 120 時間/105 時間 135 時間 150 時間 615 時間(+45 時間) 改正理由 時間数 教科目のねらい 単元 150 糖尿病看護認定看 護師として実践・ 指導・相談に関す る能力を高める。 実習場所:病棟または外来(在宅含 む) 1.事例実習 事例数:以下の 3 事例 3 事例のうち 1 事例は、在宅(外来・ 施設含む)の生活に介入が必要な老 年期の事例とする。 1)インスリン療法の事例 (1)外来でのインスリン療法と入 院適応の有無の評価 (2)インスリン療法に関する患者 への説明 ※(1)、 (2)は必ず経験する。 2)合併症のある事例 3)発達段階別事例 2.看護職者からの相談事例 事例数:1 事例 3.看護職者もしくは患者・家族への集 団教育 件数:1 件 【単元】 ・旧 1 の「ケーススタディ」を「事例実習」に表 現を変更した。 ・新では、実習方法、実習場所、事例数等を示し た。 ・実習事例のうち 1 事例は、高齢者の糖尿病看護 について生活の場の多様化をふまえた事例とし た。 150 共通科目 専門科目 学内演習 臨地実習 総時間 150 時間 225 時間 90 時間 150 時間 615 時間 14
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