青森県入浴施設におけるレジオネラ症の発生の予防に関する条例 (目的

青森県入浴施設におけるレジオネラ症の発生の予防に関する条例
(目的)
第一条
この条例は、旅館、公衆浴場、医療施設及び社会福祉施設等の入浴施設
について遵守すべき事項を定めることにより、レジオネラ症の発生を予防し、
もって県民の公衆衛生の向上及び増進に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定める
ところによる。
一
旅館
旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第二条第一項に規定す
る旅館業の施設をいう。
二
公衆浴場
公衆浴場法(昭和二十三年法律第百三十九号)第一条第二項に
規定する浴場業の施設をいう。
三
医療施設
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五第一項に規
定する病院及び同条第二項に規定する診療所をいう。
四
社会福祉施設等
イ
次に掲げる施設をいう。
地域保健法(昭和二十二年法律第百一号)第十八条に規定する市町村保
健センター
ロ
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第六条の二第八項に規定
する児童デイサービス事業、同条第九項に規定する児童短期入所事業又は
同条第十二項に規定する放課後児童健全育成事業を行う事業所並びに同法
第七条に規定する児童福祉施設及び同法第十二条第一項に規定する児童相
談所
ハ
身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)第四条の二第七
項に規定する身体障害者デイサービス事業又は同条第八項に規定する身体
障害者短期入所事業を行う事業所及び同法第五条第一項に規定する身体障
害者更生援護施設
ニ
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十
三号)第五十条の二第一項に規定する精神障害者社会復帰施設及び同法第
五十条の三の二第三項に規定する精神障害者短期入所事業又は同条第四項
に規定する精神障害者地域生活援助事業を行う事業所
ホ
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三十八条第一項に規定
する保護施設
ヘ
売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第三十四条第一項に規定す
る婦人相談所及び同法第三十六条に規定する婦人保護施設
ト
知的障害者福祉法(昭和三十五年法律第三十七号)第四条第八項に規定
する知的障害者デイサービス事業、同条第九項に規定する知的障害者短期
入所事業又は同条第十項に規定する知的障害者地域生活援助事業を行う事
業所及び同法第五条第一項に規定する知的障害者援護施設
チ
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第五条の二第三項に規定
する老人デイサービス事業、同条第四項に規定する老人短期入所事業又は
同条第五項に規定する認知症対応型老人共同生活援助事業を行う事業所並
びに同法第五条の三に規定する老人福祉施設及び同法第二十九条第一項に
規定する有料老人ホーム
リ
母子及び寡婦福祉法(昭和三十九年法律第百二十九号)第三十九条第一
項に規定する母子福祉施設
ヌ
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第七条第二十二項に規定する
介護老人保健施設
ル
その他イからヌまでに掲げる施設に類する施設として規則で定めるもの
五
入浴施設
旅館、公衆浴場、医療施設又は社会福祉施設等の利用者を入浴
させる施設(浴槽を有しない施設、旅館の客室ごとに設置された施設その他
の 規 則 で 定 め る 施 設 で 利 用 す る 都 度 、浴 槽 水( 浴 槽 内 の 水 を い う 。以 下 同 じ 。)
を換水し、及び浴槽を清掃し、かつ、適宜浴槽を消毒するものその他レジオ
ネ ラ 症 の 発 生 の 予 防 上 支 障 が な い と 知 事 が 認 め る 施 設 を 除 く 。) を い う 。
(遵守事項)
第三条
旅館業法第三条の二第一項に規定する営業者、公衆浴場法第二条の二第
一項に規定する営業者、医療施設の開設者及び社会福祉施設等の設置者は、そ
の入浴施設について、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
一
原水(浴槽水を再利用せずに浴槽又は給水栓(これに類するものを含む。
以 下 同 じ 。) に 直 接 供 給 さ れ る 水 を い う 。 以 下 同 じ 。) は 、 規 則 で 定 め る レ ジ
オネラ属菌に係る水質基準に適合したものとすること。
二
貯 湯 槽 ( 原 水 を 貯 留 す る 設 備 を い う 。 以 下 同 じ 。) を 設 置 し て い る 場 合 は 、
次のいずれかの措置を講ずること。
イ
貯湯槽内の水の温度を六十度以上に保つこと。
ロ
貯湯槽内の水を消毒すること。
ハ
貯湯槽内の清掃及び消毒を適宜行うこと。
三
浴 槽 水 に つ い て 次 の い ず れ か の 措 置 を 講 ず る こ と 。た だ し 、循 環 式 浴 槽( 浴
槽 水 を ろ 過 器 を 通 し て 循 環 さ せ る 構 造 の 浴 槽 を い う 。 以 下 同 じ 。) 以 外 の 浴
いつ
槽であって、常時
水する状態で使用し、かつ、毎日消毒するものに係る浴
槽水にあっては、この限りでない。
イ
浴槽水中の遊離残留塩素濃度が一リットルにつき○・二ミリグラム以上
になるよう塩素系薬剤による消毒を行い、遊離残留塩素濃度を適宜測定す
ること。この場合において、当該浴槽水が循環式浴槽に係る浴槽水である
ときは、塩素系薬剤をろ過器の直前に注入し、又は投入すること。
ロ
四
オゾン殺菌その他の規則で定める方法により消毒を行うこと。
浴槽水は、一日に一回以上(循環式浴槽に係る浴槽水にあっては、一週間
に一回以上)換水すること。
五
浴 槽 ( 次 号 に 規 定 す る ろ 過 器 及 び 配 管 を 除 く 。) は 、 一 日 に 一 回 以 上 ( 循
環式浴槽にあっては、一週間に一回以上)清掃し、適宜消毒を行うこと。
六
循環式浴槽に係るろ過器及び浴槽水を循環させるための配管は、一週間に
一回以上高濃度の塩素その他の適当な薬剤を含む水により十分に洗浄するこ
と。
七
浴槽水は、規則で定める方法により、次のイからハまでに掲げる場合に応
じ、それぞれイからハまでに定める頻度でレジオネラ属菌に係る水質検査を
行うこと。
イ
浴槽水を塩素系薬剤により消毒し、毎日換水している場合
一年に一回
以上
ロ
浴槽水を塩素系薬剤により消毒し、毎日換水していない場合
半年に一
回以上(気泡発生装置等微小な水粒を発生させる装置を浴槽に設置してい
る場合にあっては、三月に一回以上)
ハ
八
浴槽水を塩素系薬剤により消毒していない場合
三月に一回以上
浴 槽 水 を 浴 室 ( 浴 槽 を 除 く 。) に 備 え 付 け ら れ た 給 水 栓 に 供 給 し て い る 場
合は、規則で定める方法により、三月に一回以上当該給水栓から供給される
水のレジオネラ属菌に係る水質検査を行うこと。
九
前二号の規定による水質検査により、第一号に規定する水質基準に適合し
ないことが判明した場合は、その旨を知事に報告すること。
十
貯湯槽及び配管は、一年に一回以上生物膜の有無を点検し、生物膜があっ
た場合は、その除去を行うこと。
十一
第二号から前号までの規定による措置等の状況を記録し、その記録を三
年間保管すること。
第四条
前条各号に掲げる事項は、旅館業法第四条第二項及び公衆浴場法第三条
第二項に規定する条例で定める措置の基準とする。
(立入調査等)
第五条
知事は、この条例の施行に必要な限度において、医療施設の開設者若し
くは社会福祉施設等の設置者に対し、その入浴施設における第三条の規定によ
る措置その他必要な事項に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員
に、医療施設若しくは社会福祉施設等に立ち入り、同条の規定により遵守すべ
き事項の状況を調査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2
前項の規定により立入調査又は質問をする職員は、その身分を示す証明書を
携帯し、関係者に提示しなければならない。
(勧告及び命令)
第六条
知事は、医療施設の開設者又は社会福祉施設等の設置者が第三条の規定
に違反していると認めるときは、当該開設者又は設置者に対し、書面により、
必要な措置を講ずるよう勧告することができる。
2
知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、そ
の者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずること
ができる。
3
知事は、前項の規定による命令を受けた者がその命令に従わないときは、そ
の者に対し、入浴施設の全部又は一部の使用の停止を命ずることができる。
(公表)
第七条
知事は、医療施設の開設者又は社会福祉施設等の設置者が次の各号のい
ずれかに該当する場合には、その旨を公表することができる。
一
第五条第一項の規定による報告をせず、若しくは資料の提出をせず、若し
くは同項の規定による報告若しくは資料の提出について虚偽の報告をし、若
しくは虚偽の資料を提出し、又は同項の規定による立入調査を拒み、妨げ、
若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁をせず、若し
くは虚偽の答弁をしたとき。
二
2
前条第三項の規定による命令に従わないとき。
知事は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、当該公
表に係る者に口頭で意見を述べ、又は意見書を提出する機会を与えなければな
らない。
(施行事項)
第八条
この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附
則
(施行期日)
1
この条例は、平成十七年十月一日から施行する。
(青森県旅館業法施行条例の一部改正)
2
青森県旅館業法施行条例(昭和四十五年十月青森県条例第五十七号)の一部
を次のように改正する。
第五条中「基準は」の下に「、別に条例で定めるもののほか」を加え、同条
第 三 号 中 「 浴 室 」 の 下 に 「( 浴 槽 を 除 く 。)」 を 加 え 、 同 条 第 七 号 中 「 及 び 湯 」
を削る。
(公衆浴場法施行条例の一部改正)
3
公衆浴場法施行条例(昭和二十五年十二月青森県条例第七十七号)の一部を
次のように改正する。
第四条第一項中「営む者は」の下に「、別に条例で定めるもののほか」を加
え、同項中第三号を削り、第四号を第三号とし、第五号を第四号とし、第六号
を 第 五 号 と し 、 同 項 第 七 号 中 「 浴 室 」 の 下 に 「( 浴 槽 を 除 く 。)」 を 加 え 、 同 号
を同項第六号とし、同項第八号から同項第十五号までを一号ずつ繰り上げ、同
条第二項中「前項第十四号」を「前項第十三号」に改める。
第五条中「基準は」の下に「、別に条例で定めるもののほか」を加える。