Mac OS X Server システムイメージおよびソフトウェア

Mac OS X Server
システムイメージおよび
ソフトウェア・アップデートの管理
バージョン 10.4 以降用
K Apple Computer, Inc.
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J019-0169/03-24-05
1
序章
7
7
8
8
9
10
10
第1部
第1章
目次
このガイドについて
NetBoot サービスおよびソフトウェア・ アップデート・サーバのバージョン 10.4 の新機能
このガイドの構成
オンスクリーンヘルプを使用する
Mac OS X Server マニュアル
マニュアルのアップデートを入手する
その他の情報
システムイメージの管理
15
16
16
16
17
17
17
18
18
19
19
20
20
20
20
21
21
21
22
23
23
23
システムイメージの管理について
NetBoot の内部
ディスクイメージ
NetBoot の共有ポイント
ほかのサーバ上の NetBoot および NetInstall イメージを使用する
クライアント情報ファイル
シャドウファイル
NetBoot イメージフォルダ
プロパティリストファイル
BSDP(Boot Server Discovery Protocol)
BootP サーバ
起動ファイル
Trivial File Transfer Protocol
ほかのサーバに保存されているイメージを使用する
セキュリティ
ネットワーク・インストール・イメージ
NetBoot を設定する前に
理解しておく必要がある事項
クライアントコンピュータの要件
ネットワークハードウェアの要件
ネットワークサービスの要件
容量の計画
3
24
25
26
第2章
第3章
第4章
4
シリアル番号に関する考慮事項
設定の概要 - NetBoot
設定の概要 - NetInstall
29
29
29
32
32
33
33
34
34
35
35
37
37
38
38
39
39
40
40
40
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
43
43
44
45
45
46
46
47
47
48
48
49
49
50
50
NetBoot サービスを設定する
NetBoot サービスを設定する
NetBoot サービスおよび関連サービスを開始する
51
51
51
NetBoot およびネットワークインストールを使用するようクライアントを設定する
Mac OS X の起動イメージを作成する
Mac OS X の起動イメージを作成する
OS のアップデートパッケージを Mac OS X の起動イメージに追加する
既存のシステムから Mac OS X の起動イメージを作成する
イメージをアップデートされたソースのボリュームと同期させる
イメージの配信に使用するプロトコルを選択する
イメージを圧縮してディスク領域を節約する
Mac OS X の NetBoot クライアントによるシャドウファイルの割り当て方法を変更する
Mac OS X のインストールイメージを作成する
OS のインストールイメージを作成する
起動イメージおよびインストールイメージにソフトウェアを追加する
パッケージの概要
パッケージを作成する
起動イメージまたはインストールイメージにパッケージを追加する
アプリケーション固有のインストールイメージを作成する
イメージのインストールを自動化する
パッケージの内容を表示する
Mac OS のアップデートをインストールする
ポストインストールスクリプトをインストールイメージに追加する
イメージを使用可能にする
イメージの保存場所を選択する
シャドウファイルの保存場所を選択する
リモートサーバに保存されているイメージを使用する
イメージを別のサーバに移動する
イメージを削除する
イメージを編集する
デフォルトイメージを指定する
イメージをディスクレス起動用に設定する
アドレスのフィルタリングで NetBoot クライアントを制限する
詳細な NetBoot オプションを変更する
サブネット間の NetBoot サービスを設定する
ディスクレスクライアントを設定する
NetBoot の起動イメージを選択する
目次
第5章
第6章
52
52
ネットワーク・インストール・イメージを選択する
53
53
53
54
54
54
54
55
55
55
56
56
57
57
NetBoot サービスを管理する
NetBoot を制御および監視する
NetBoot サービスを停止する
59
59
59
60
60
60
60
61
61
62
システムイメージに関する問題を解決する
第2部
第7章
N キーを使用して起動する
個々の起動イメージまたはインストールイメージを使用不可にする
NetBoot クライアントのリストを表示する
NetBoot サービスおよび関連サービスの状況をチェックする
NetBoot サービスのログを表示する
パフォーマンスと負荷分散
起動イメージ
サーバ間で起動イメージを分散させる
サーバのディスクドライブ間で起動イメージを分散させる
起動イメージへのアクセスを分散させる
シャドウファイルを分散させる
NetBoot を細かく調整する
一般的なヒント
NetBoot クライアントコンピュータが起動しない場合
Macintosh マネージャの使用中にユーザが NetBoot クライアントにログインできない場合
システムイメージユーティリティの作成ボタンが使用可能になっていない場合
システムイメージユーティリティのコントロールやフィールドが使用不可である場合
システムイメージユーティリティでイメージ名を編集できない場合
圧縮されていないイメージの名前を変更する
圧縮されたイメージの名前を変更する
イメージに静的起動(NetBoot バージョン 1.0 )の使用を設定できない場合
ソフトウェア・アップデートの管理
65
65
66
66
66
67
67
67
67
67
67
68
ソフトウェア・アップデートの管理について
ソフトウェア・アップデート・プロセスの内側
概要
カタログ
インストールパッケージ
アップルのサーバと同じ最新の状態に保つ
ユーザ帯域幅を制限する
取り消されたファイル
ソフトウェア・アップデート・パッケージのフォーマット
ログファイル
収集される情報
ソフトウェア・アップデート・サーバを設定する前に
目次
5
68
68
68
68
69
第8章
第9章
第 10 章
理解しておく必要がある事項
クライアントコンピュータの要件
ネットワークハードウェアの要件
容量の計画
設定の概要
71
71
71
71
72
72
72
72
73
ソフトウェア・アップデート・サービスを設定する
75
75
75
76
ソフトウェア・アップデート・サービスを管理する
77
77
77
77
77
ソフトウェア・アップデート・サービスに関する問題を解決する
設定する前に
提供するソフトウェア・アップデート・パッケージを検討する
企業のクライアントコンピュータを組織化する
ソフトウェア・アップデート・サーバを設定する
ソフトウェア・アップデート・サービスを開始する
アップルからのアップデートを自動的にミラーリングおよび有効化する
ソフトウェア・アップデート・サービス用のユーザ帯域幅を制限する
アップルからの選択したアップデートをミラーリングおよび有効化する
アップルのサーバからアップデートカタログを手動で更新する
ソフトウェア・アップデート・サービスの状況をチェックする
ソフトウェア・アップデート・サービスを切にする
一般的なヒント
クライアントコンピュータがソフトウェア・アップデート・サーバにアクセスできない場合
ソフトウェア・アップデート・サーバがアップルのサーバと同期しない場合
ソフトウェア・アップデート・サーバにはアップデートパッケージがリスト表示されるが、クライ
アントには表示されない場合
6
用語集
79
索引
85
目次
序章
このガイドについて
このバージョンの NetBoot および NetInstall サービス、およびソフ
トウェア・アップデート・サーバの新機能について説明します。
Mac OS X Server バージョン 10.4 には、NetBoot と NetInstall のどちらのイメージもサポートする
NetBoot サービスと、強化さ れた「システムイメ ージユーティリ ティ」(以前の「ネット ワークイ
メージユーティリティ」)が組み込まれています。
「システムイメージユーティリティ」は、NetBoot
サービスで使 用されるインストールお よび起動イメージを作 成するためのスタンドア ロンユーティ
リティです。
Mac OS X Server バージョン 10.4 で追加された新しいサービスは、アップルのソフトウェア・アッ
プデート・サーバです。ネットワーク上で管理されるアップルのソフトウェア・アップデートのソー
スとして設 計されています。ソフト ウェア・アップデート・サ ーバを使えば、ネットワ ーク上のク
ライアントユ ーザがアクセスして自 分のコンピュータに適 用できるアップルのソフ トウェア・アッ
プデートを直接管理することができます。
NetBoot サービスおよびソフトウェア・アップデート・サーバの
バージョン 10.4 の新機能
• 事実上、AFP 接続の数は無制限です。
• 高速インスト ール、ブロックコピー、ネットワ ーク・インストール・ディスク・イ メージを作成
します。この機能により、パッケージ・インストール・イメージと比較して最大 5 倍の速度でソ
フトウェアを インストールできます。ブロッ ク・コピー・イメージを使用して、ソ フトウェアを
クライアントおよ びサーバコンピュータにインス トールするために使用できるデ ィスクを作成す
ることもできます。
• リモートサーバ に保存できるイメージを作成し ます。以前はコマンドラインイン ターフェイスの
オプションでしたが、管理者は、NFS または HTTP 間接パスを指定して、 NetBoot サービスがク
ライアントに提供できる NetBoot および NetInstall イメージを、ローカルに保存する感覚で保存
できるようになりました。
• 同じ システム イメー ジを使用 して、ディ レクトリ サービス の設定 をすべて のクラ イアント にコ
ピーします。「システムイメージユーティリティ」には、作成した NetBoot イメージを使用して
ディレク トリサービス の設定を 1 台のコン ピュータからす べてのクライ アントに適用 するオプ
ションが用意されました。
7
• ソフトウェア・ア ップデート・サーバを使用して、管 理者が制御するソフトウェ アリストからク
ライアントユーザがアクセスできるソフトウェア・アップデート・パッケージを管理します。
このガイドの構成
このガイドの構成は次の通りです:
• 第 1 部 — システムイメージの管理。このガイドの第 1 部では、システムイメージ作成について紹介
し、さらにシステム イメージ作成のサービスの管 理に使用できるアプリケーショ ンとツールにつ
いても紹介します。
• 第 2 部 — ソフトウェア・アップデートの管理。このガイドの第 2 部では、ソフトウェア・アップ
デート・サービス について紹介し、さらにソフト ウェア・アップデート・サービス の管理に使用
できるアプリケーションとツールについても紹介します。
参考:アップルではソフトウェアの新しいバージョンやアップデートを頻繁にリリースするため、こ
のガイドに示されている図は、画面の表示と異なる場合があります。
オンスクリーンヘルプを使用する
オンスクリーンヘルプを使用すると、サーバマニュアル一式に含まれるガイドに記載されている、手
順やその他の役立つ情報を参照できます。
「ワークグループマネージャ」または「サーバ管理」
Mac OS X Server が動作するコンピュータでは、
を開く と、オンスク リーンヘ ルプを利 用できます。
「ヘ ルプ」メニュ ーから、次の いずれか のオプ
ションを選びます:
• 「ワークグループマネージャヘルプ」または「サーバ管理ヘルプ 」を選ぶと、アプリケーションに
関する情報が表示されます。
• 「Mac OS X Server ヘルプ」を選ぶと、サーバヘルプのメインページが表示されます。ここから、
サーバ情報を検索またはブラウズできます。
• 「マニュアル」を選ぶと、www.apple.com/jp/server/documentation にアクセスして、サーバの
マニュアルをダウンロードできます。
サーバまた は管理用コンピュー タの「Finder 」またはその他のアプ リケーションからオ ンスクリー
ンヘルプを利用することもできます。(管理用コンピュータとは、サーバ管理ソフトウェアがインス
トールされ ている Mac OS X コンピ ュータのことです。)「ヘ ルプ」メニューを使用 して「ヘルプ
ビューア」を開いてから、「ライブラリ」>「Mac OS X Server ヘルプ」とクリックします。
サーバの最新のヘルプトピックを参照するには、「ヘルプビューア」を使用している間、サーバまた
は管理用コンピュータがインターネットに接続されていることを確認してください。「ヘルプビュー
ア」は、サーバの最新のヘルプトピックをインターネットから自動的に取得してキャッシュします。
インターネットに接続されていないときは、「ヘルプビューア」は、キャッシュされているヘルプト
ピックを表示します。
8
序章
このガイドについて
Mac OS X Server マニュアル
Mac OS X Server のマニュアルには、各サービスについて解説し、それらのサービスの設定、管理、
および問題 を解決する手順を説明 しているガイドが含ま れています。これらのガイ ドはすべて、次
の場所から PDF 形式で入手できます:
www.apple.com/jp/server/documentation/
ガイド名
ガイドの内容:
Mac OS X Server お使いになる前
Mac OS X Server をインストールし、はじめて設定する方法について説明
に バージョン 10.4 以降用
します。
Mac OS X Server アップグレード
古いバージョンのサーバで現在使用されているデータとサービス設定を使
および移行 バージョン 10.4 以降用
用する方法について説明します。
Mac OS X Server ユーザの管理
ユーザ、グループ、およびコンピュータのリストを作成および管理する方
バージョン 10.4 以降用
法について説明します。また、Mac OS X クライアントの管理された環境
設定を設定する方法について説明します。
Mac OS X Server ファイルサービ
スの管理 バージョン 10.4 以降用
AFP、 NFS、 FTP、および SMB プロトコルを使って、選択したサーバのボ
リュームまたはフォルダを複数のサーバクライアントの間で共有する方法
について説明します。
Mac OS X Server プリントサービ
共有プリンタを管理する方法と、共有プリンタに関連付けられたキューと
スの管理 バージョン 10.4 以降用
プリントジョブを管理する方法について説明します。
Mac OS X Server システムイメー
NetBoot とネットワークインストールを使用して、Macintosh コンピュー
ジおよびソフトウェア・アップデー
トの管理 バージョン 10.4 以降用
タがネットワーク経由で起動できるディスクイメージを作成する方法につ
いて説明します。また、クライアントコンピュータをネットワーク経由で
アップデートするためのソフトウェア・アップデート・サーバを設定する
方法について説明します。
Mac OS X Server メールサービス
の管理 バージョン 10.4 以降用
メールサービスをサーバ上で設定、構成、および管理する方法について説
明します。
Mac OS X Server Web テクノロ
ジーの管理 バージョン 10.4 以降用
WebDAV 、WebMail、および Web モジュールを含めて、Web サーバを設
Mac OS X Server ネットワーク
DHCP、DNS、VPN 、NTP 、IP ファイアウォール、および NAT の各サービ
サービスの管理 バージョン 10.4
以降用
スをサーバ上で設定、構成、および管理する方法について説明します。
Mac OS X Server オープンディ
レクトリの管理 バージョン 10.4
ディレクトリサービスと認証サービスを管理する方法について説明します。
定および管理する方法について説明します。
以降用
Mac OS X Server QuickTime
QuickTime ストリーミングサービスを設定および管理する方法について説
Streaming Server の管理 バージョ
ン 10.4 以降用
明します。
Mac OS X Server Windows サー
ビスの管理 バージョン 10.4 以降用
PDC 、BDC、ファイル、Windows コンピュー タユーザ用のプリントなど
Mac OS X Server Windows NT か
らの移行 バージョン 10.4 以降用
アカウント、共有フォルダ、およびサービスを Windows NT サーバから
Mac OS X Server に移動する方法について説明します。
Mac OS X Server Java アプリケー
ションサーバの管理 バージョン
Mac OS X Server 上で JBoss アプリケーションサーバを設定および管理す
のサービスを設定および管理する方法について説明します。
る方法について説明します。
10.4 以降用
序章
このガイドについて
9
ガイド名
ガイドの内容:
Mac OS X Server コマンドライン
コマンドと設定ファイルを使って、
サーバ管理タスクを UNIX コマンドシェ
管理 バージョン 10.4 以降用
ル内で実行する方法について説明します。
Mac OS X Server コラボレーショ
ユーザ間で簡単に対話できるようにするウェブログ、チャット、およびそ
ンサービスの管理 バージョン 10.4
以降用
の他のサービスを設定および管理する方法について説明します。
Mac OS X Server 高可用性の管理
バージョン 10.4 以降用
Mac OS X Server サービスの高い可用性を確保するように IP フェイルオー
Mac OS X Server Xgrid の管理
Xgrid アプリケーションを使用して Xserve の計算クラスタを管理する方法
バージョン 10.4 以降用
について説明します。
Mac OS X Server 用語集
サーバおよび記憶装置製品で使用される用語の意味について説明します。
バー、リンクアグリゲーション、負荷分散、その他のハードウェアおよび
ソフトウェア設定を管理する方法について説明します。
マニュアルのアップデートを入手する
アップルで は必要に応じて、オンス クリーンヘルプの新し いトピック、改訂された ガイド、および
追加された ソリューションに関す る書類を公開していま す。新しいヘルプトピック には、最新のガ
イドの改訂分が含まれます。
• オンスクリーン ヘルプの新しいトピックを表示 するときは、サーバまたは管理用 コンピュータが
インターネットに接続されていることを確認し、 Mac OS X Server ヘルプのメインページにある
「最新情報」のリンクをクリックします。
• PDF 形式の最新のガイドおよびソリューションに関する書類をダウンロードするときは、
Mac OS X Server のマニュアルの Web ページ(www.apple.com/jp/server/documentation)に
アクセスしてください。
その他の情報
さらに詳しい情報が必要な場合は、次の資料を参照してください:
大切な情報 — 重要なアップデートや特別な情報を記載しています。この書類はサーバディスクにあ
ります。
Mac OS X Server の Web サイト — 製品およびテクノロジー に関するさまざまな情報 を入手でき
ます。
www.apple.com/jp/server/macosx/
AppleCare のサービス&サポート— アップルのサポート部門から寄せられた数多くの記事を利用で
きます。
www.apple.com/jp/support/
アップルのカスタマートレーニング — サーバ管理のスキルアップのための、インストラクターの指
導による、自分のペースに合わせて進められるコースです。
www.apple.com/jp/training/
10
序章
このガイドについて
アップルのディスカッショングループ — 質問、知識、およびアドバイスをほかの管理者と共有でき
る場です。
discussions.info.apple.com/jp/
アップルのメーリング・リスト・ディレクトリ — メーリングリストに登録して、メールを使ってほ
かの管理者と意見の交換ができます。
www.lists.apple.com/
序章
このガイドについて
11
第 1 部:システムイメージの管理
I
このガイドの第 1 部では、システムイメージ作成について紹介
し、さらにシステムイメージ作成のサービスの管理に使用でき
るアプリケーションとツールについても紹介します。
第1章
システムイメージの管理について
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
第3章
NetBoot サービスを設定する
第4章
NetBoot およびネットワークインストールを使用するようクライアントを設定する
第5章
NetBoot サービスを管理する
第6章
システムイメージに関する問題を解決する
1
システムイメージの管理について
1
この章では、サーバに保存されているオペレーティングシステムを使
用してクライアントコンピュータを起動する方法、およびネットワー
クを 介して クライア ントコ ンピュ ータ上に ソフト ウェア をインス
トールする方法について説明します。
Mac OS X Server の NetBoot およびネットワークインストールの機能により、Macintosh クライア
ント(またはほ かのサーバ)で起動および 操作する必要があるオ ペレーティングシステ ムやアプリ
ケーションソフトウェアを管理するためのさまざまな方法を利用できます。各コンピュータに OS お
よびアプリケーションソフトウェアを CD からインストールする代わりに、コンピュータの起動時に
そのコンピュータに自動的にインストールされる OS インストールイメージを準備することができま
す。または、クライ アントにはソフトウ ェアをインストール しないで、代わりに、サー バに保存さ
れているイ メージからソフトウ ェアを直接起動(また は「ブート」)することもで きます。場合に
よっては、各クライアントにそれぞれ独自のディスクドライブを設置する必要がなくなります。
NetBoot およびネッ トワークインストールを使用すると、特定のタスクに対応するように標準化し
た Mac OS 設定からクライアントコンピュータを起動できます。複数のクライアントコンピュータ
が同じイメージから起動するので、1 つの起動イメージをアップデートするだけで、グループ全体の
オペレーティングシステムをすばやくアップデートできます。
起動イメージとは、マウント可能なディスクまたはボリュームと同じように表示され、動作するファ
イルのことです。NetBoot の起動イメージには、ネットワークを介してクライアントコンピュータ
の起動ディス クとして動作するため に必要なシステムソフ トウェアが組み込まれて います。インス
トールイメー ジは、イメージからソフト ウェアをインストール する際にクライアント を起動する特
別な起動イ メージです。その後、クライア ントは内蔵のハードデ ィスクから起動できる ようになり
ます。起動イメージとインストールイメージは、どちらも特別な種類のディスクイメージです。ディ
スクイメージとは、ディスクボリュームとまったく同じように動作するファイルのことです。
複数の起動イ メージまたはインスト ールイメージを設定す ることによって、クライア ントのさまざ
まなグループ のニーズを満たしたり、ク ライアントの起動時の 負荷を分散させるため に同じイメー
ジのコピーを複数作成したりできます。
NetBoot を Mac OS X クライアント管理サービスと組み合わせて使用すると、各クライアントコン
ピュータのユーザの作業環境を個別に設定できます。クライアント管理サービスについて詳しくは、
ユーザ管理ガイドを参照してください。
15
NetBoot およびネットワークインストールを設定および管理するときは、 次の Mac OS X Server ア
プリケーションを使用します。
• 「システムイメ ージユーティリティ」: Mac OS X の起動およ びインストールのディス クイメージ
を作成します。「/ アプリケーション / サーバ」フォルダに Mac OS X Server ソフトウェアと共に
インストールされています。
• 「サーバ管理」:NetBoot サービスおよびサポートするサービスを使用可能にして、これらの設定
を行います。「/ アプリケーション / サーバ」フォルダに Mac OS X Server ソフトウェアと共にイ
ンストールされています。
• 「PackageMaker」:ディスクイメージにソフトウェアを追加するとき に使用するパッケージファ
イルを作成します。「Administration Tools」CD の「 Utilities 」フォルダ内にあります。
• 「Property List Editor 」:「NBImageInfo.plist 」などのプロパティリストを編集します。
「Administration Tools」CD の「Utilities 」フォルダ内にあります。
NetBoot の内部
ここでは、Mac OS X Server に NetBoot がどのように実装されているかを説明します。プロトコル、
ファイル、ディレクトリ構造、および設定の詳細に関する情報も記載されています。
ディスクイメージ
読み出し専用 のディスクイメージに は、クライアントコンピュ ータがネットワーク経 由で使用する
システムソ フトウェアとアプリケ ーションが含まれます。通 常、ディスクイメージのフ ァイル名に
は拡張子「.img 」または「.dmg」が付きます。 Mac OS X に付属のユーティリティである「ディス
クユーティ リティ」を使用すると、ディス クイメージのファイル をデスクトップにボリ ュームとし
てマウントできます。
「システムイメージユーティリティ」を使用して Mac OS X のディスクイメージを作成するときは、
Mac OS X の インストー ルディスク または既存 のシステ ムボリュー ムをソース として使用 します。
29 ページの「Mac OS X の起動イメージを作成する」を参照してください。
NetBoot の共有ポイント
NetBoot は、クライ アントがイメージおよびシャドウファイルを使用できるようにするための共有
ポイントを設定します。
NetBoot では、使用可能にする各ボリュームの「/ ライブラリ /NetBoot」に起動イメージおよびイ
ンストールイメージを保存するための共有ポイントが作成され、これに NetBootSPn という名前が
付けられます。このとき、n は最初の共有ポイントでは 0 になり、共有ポイントが追加されるたびに
1 が加算されます。たとえば、3 つの異なるサーバのディスクにイメージを保存する場合、NetBoot
によって NetBootSP0、NetBootSP1、および NetBootSP2 という名前で 3 つの共有ポイントが設定
されます。
クライアントのシャドウファイルの共有ポイントも「 / ライブラリ /NetBoot」に作成され、
NetBootClientsn という名前が付けられます。
16
第1章
システムイメージの管理について
「サーバ管理」で NetBoot サービスの一般の設定を使用すると、ほかのサーバのボリュームに追加の
NetBootSPn 共有ポイントおよび NetBootClientsn 共有ポイントを作成して使用可能にできます。
警告:NetBoot の共有ポイントまたは NetBoot が保存されているボリュームの名前は変更しない
でください。すでに「サーバ管理」でイメージおよびシャドウファイルの共有ポイントの選択を解
除している場合以外は、
「ワークグループマネージャ」を使用して NetBoot の共有ポイントの共有
を解除しないでください。
ほかのサーバ上の NetBoot および NetInstall イメージを使用する
別の NFS サーバ上にある NetBoot イメージのパスを指定することもできます。イメージファイルを
作成するときに、イメージを配置するサーバを指定できます。46 ページの「リモートサーバに保存
されているイメージを使用する」を参照してください。
クライアント情報ファイル
クライアントがはじめて NetBoot サーバから起動するときに、NetBoot はそのクライアントについ
ての情報を収集します。この情報は、「/var/db/bsdpd_clients」ファイルに保存されます。
シャドウファイル
複数のクラ イアントが同じ起動イ メージからの読み込み を行うことができます。た だし、クライア
ントが起動 ボリュームに(プリントジ ョブやその他の一時的 なファイルなどの)書き込 みを行う必
要がある場合は、NetBoot によって、書き込まれたデータがクライアントのシャドウファイルに自
動的にリダイレクトされます。シャドウファイルは、通常のシステムやアプリケーションソフトウェ
アから分離されています。
シャドウファイルには、NetBoot イメージから起動している各クライアントの一意の識別情報が保
存されます。NetBoot は、変更されたユーザデータをシャドウファイルで管理し、変更されていな
いデータを共 有システムイメージか ら読み込みます。クライア ントがこの処理を認識 することはあ
りません。シャ ドウファイルは起動時 に再作成されるため、ユー ザが起動ボリュームに 加えた変更
は、再起動時にすべて失われます。
たとえば、ユー ザが起動ボリューム に書類を保存した場合、再 起動すると、その書類は なくなりま
す。このような 動作によって、管理者が 設定した環境が維持 されます。そのため、ネッ トワーク上
のファイルサ ーバにユーザのアカウ ントを作成して、ユーザが そのサーバに書類を保 存できるよう
にすることをお勧めします。
シャドウファイルの負荷を分散させる
NetBoot は、指定した各サーバボリュームに AFP 共有ポイントを作成し(46 ページの「シャドウ
ファイルの保存場所を選択する」を参照)
、NetBoot クライアントの負荷を分散させる手段としてク
ライアントの シャドウファイルをこ れらの共有ポイントに 分散させます。これらのボ リュームが同
じディスク上のパーティションである場合、パフォーマンスは向上し ません。57 ページの「シャド
ウファイルを分散させる」を参照してください。
第1章
システムイメージの管理について
17
Mac OS X の NetBoot クライアントに対するシャドウファイルの割り当て
クライアントコンピュータを Mac OS X の起動イメージから起動すると、サーバの NetBootClientsn
共有ポイントまたは(使用可能な共有ポイントがない場合)クライアントのローカルドライブにシャ
ドウファイルが作成されます。この動作の変更について詳しくは、34 ページの「Mac OS Xの NetBoot
クライアントによるシャドウファイルの割り当て方法を変更する」を参照してください。
NetBoot イメージフォルダ
「システムイメージユーティリティ」を使って Mac OS X NetBoot イメージを作成すると、名前の末
尾に「.nbi」が付いた NetBoot イメージフォルダが自動的に作成され、その中に、 NetBoot イメー
ジと、ネットワ ークを介してクライアン トコンピュータを起動 するために必要なその 他のファイル
(下の表を参照)が保存されます。
「システムイメージユーティリティ」は、名前の末尾に「 .nbi」が
付いたフォルダを、
「/ ライブラリ /NetBoot/NetBootSPn/image.nbi」
( n はボリューム番号で、
image
はイメージの名前です)にある NetBoot サーバに保存します。
ファイル
説明
booter
ファームウェアが起動プロセスを開始するために使用する起動ファイル
mach.macosx
UNIX カーネル
mach.macosx.mkext
ドライバ
System.dmg
起動イメージファイル(アプリケ ーションソフトウェアが含 まれることも
あります)
NBImageInfo.plist
プロパティリストファイル
NetBoot イメージフ ォルダを設定するときは、「システムイメージユーティリティ」を使用します。
このユーティリティでは、次の操作ができます:
•
•
•
•
•
•
•
•
•
イメージに名前を付けます
イメージのタイプ(NetBoot またはネットワークインストール)を選択します
イメージ ID を設定します
デフォルトの言語を選択します
イメージがサポートするコンピュータの機種を選択します
一意の共有名を作成します
デフォルトのユーザ名とパスワードを指定します
インストールイメージの自動インストールを有効にします
追加パッケージまたはあらかじめインストールされているアプリケーションを追加します
29 ページの「Mac OS X の起動イメージを作成する」を参照してください。
NetBoot イメージフォルダの名前には、 拡張子「.nbi」が付きます。
プロパティリストファイル
プロパティリストファイル(「 NBImageInfo.plist」)には、イメージのプロパティが保管されます。
Mac OS X イメージファイルのプロパティリストを次の表に示します。NBImageInfo.plist の初期値
は「システムイ メージユーティリテ ィ」によって設定されま す。通常、プロパティリス トのファイ
ルを直接変更する必要はありません。「サーバ管理」によって設定される値もあります。ただし、プ
ロパティリストファイルを編集する必要がある場合は、
「Mac OS X Server Administration Tools」
CD の「Utilities」フォルダに収録されている「テキストエディット」または「 Property List Editor」
を使用できます。
18
第1章
システムイメージの管理について
Mac OS X のプロパティリスト
プロパティ
型
BootFile
文字列
起動 ROM ファイルの名前:booter 。
整数
1 ∼ 4095 は、サーバに固有のローカルイメージを示します。
Index
説明
4096 ∼ 65535 は、負荷を分散するために複数のサーバに保存されている、複
製された同一のイメージを示します。
IsDefault
ブール
True の場合は、このイメージがサブネット上のデフォルトの起動イメージであ
ることを示します。
IsEnabled
ブール
イメージが NetBoot(またはネットワークイメージ)クライアントで使用でき
るかどうかを設定します。
IsInstall
ブール
True の場合はネットワーク・インストール・イメージであることを示します。
False の場合は NetBoot イメージであることを示します。
Name
文字列
Mac OS X の環境設定パネルに表示されるイメージの名前。
RootPath
文字列
サーバ上のディスクイメージへのパス、または別のサーバ上のイメージへのパ
スを指定します。20 ページの「ほ かのサーバに保存さ れているイメージを使
用する」を参照してください。
Type
文字列
NFS または HTTP 。
SupportsDiskless
ブール
True の場合は、NetBoot サーバによって、ディスクのないクライアントに必
Description
文字列
イメージを説明する任意のテキスト。
Language
文字列
イメージから起動するときに使用される言語を指定するコード。
要なシャドウファイル用の領域が割り当てられます。
BSDP( Boot Server Discovery Protocol)
NetBoot は、アップルが DHCP を基にして開発した BSDP(Boot Server Discovery Protocol)と呼
ばれるプロトコルを使用します。このプロトコルによって、ネットワーク上の NetBoot サーバを検
出することが可能になります。NetBoot クライアントは、
IP 情報を DHCP サーバから取得し、NetBoot
情報を BSDP から取得します。BSDP は、負荷分散に標準で対応しています。55 ページの「パフォー
マンスと負荷分散」を参照してください。
BootP サーバ
NetBoot は BootP サーバ(bootpd)を使用して、クライアントコンピュータがサーバ上のイメー
ジから起動しようとするときに必要な情報を提供します。
ネットワーク上に BootP クライアントがある場合、これらのクライアントが NetBoot の BootP サー
バの IP アドレスを要求す ることがありますが、NetBoot の BootP サーバに は提供できるアドレス
がないので、この要求は失敗します。NetBoot の BootP サーバが IP アドレスの要求に応答しないよ
うにするときは、
「NetInfo マネージャ」を使用して NetBoot サーバのローカル NetInfo ディレクト
リを開き、bootp_enabled という名前で値のないキーをディレクトリ /config/dhcp に追加し
ます。
第1章
システムイメージの管理について
19
起動ファイル
「システムイメージユーティリティ」を使って Mac OS X NetBoot イメージを作成すると、自動的に
3 つの起動ファイルが生成され、「ライブラリ /NetBoot/NetBootSPn/image.nbi」(n はボリューム
番号で、image はイメージの名前です)にある NetBoot サーバに保存されます。これらのファイル
は次の通りです:
• booter
• mach.macosx
• mach.macosx.mkext
参考:Mac OS X Server をインストールするときに NetBoot サービスを有効にすると、サーバの起
動ボリュームに NetBootSP0 共有ポイントが自動的に作成されます。それ以外の場合は、
「サーバ管
理」の「NetBoot サービ ス」の「設定」パ ネルの「一 般」パネル にある ボリュ ームの リスト から
NetBoot イメージを保存するボリュームを選択することによって、NetBootSPn 共有ポイントを設
定できます。
Trivial File Transfer Protocol
NetBoot は、TFTP(Trivial File Transfer Protocol)を使用して、サーバからクライアントに起動ファ
イルを送信します。NetBoot クライアントを起動すると、起動ソフトウェアに対する要求が送信さ
れます。その後、NetBoot サーバは、TFTP のデフォルトポート 69 を介してクライアントに booter
ファイルを配信します。
クライア ントコンピュータ は、次のパスから NetBoot サーバ上の起動ソ フトウェアにアク セスし
ます:
/private/tftpboot/NetBoot/NetBootSPn
このパスは、「ライブラリ /NetBoot/NetBootSPn/image.nbi」(n はボリューム番号で、image はイ
メージの名前です)のシンボリックリンクです。
ほかのサーバに保存されているイメージを使用する
NetBoot サーバ自身とは別の NFS サーバに、 Mac OS X の起動イメージまたはインストールイメー
ジを保存できます。詳しくは、46 ページの「リモートサーバに保存されているイメージを使用する」
を参照してください。
セキュリティ
アクセスを許可または拒否するコンピュータのハードウェア・アドレス( Ethernet アドレスまたは
MAC アドレスとも呼ばれます)を指定することによって、NetBoot サービスへのアクセスを細かく
制限できます。クライアントが NetBoot を使用して起動し、NetBoot が使用可能になっている(デ
フォルト設定)場合は、クライアントコンピュータのハードウェア・アドレスが NetBoot のフィル
タリングリストに自動的に追加されます。ほかのアドレスを指定することもできます。 49 ページの
「アドレスのフィルタリングで NetBoot クライアントを制限する」を参照してください。
20
第1章
システムイメージの管理について
ネットワーク・インストール・イメージ
インストール イメージは、イメージから ソフトウェアをインス トールする際にクライ アントを起動
する特別な 起動イメージです。その後、ク ライアントは内蔵のハ ードディスクから起動 できるよう
になります。起 動イメージがハードデ ィスクの役割に代わる ものであるのと同様、イン ストールイ
メージはインストール CD に代わるものです。
起動可能な CD-ROM ディスクと同様、ネットワークインストールは、オペレーティングシステム、
アプリケーシ ョン、またはその他のソフ トウェアをローカルの ハードディスク上に再 インストール
する際に便利な方法です。システム管理者が多数のコンピュータを同じバージョンの Mac OS X を
使って展開 する場合、ネットワークイ ンストールは非常に便 利です。ネットワークイン ストールで
は、すべての起動およびインストール情報はネットワークを介して配信されるため、 CD-ROM ディ
スクを各 NetBoot クライアントに挿入する必要はありません。
「システムイメージユーティリティ」を使ってインストールイメージを作成するときは、クライアン
トコンピュー タのユーザからの対話 の量を制限することに よって、インストールプロ セスを自動化
できます。自動 ネットワークインストー ルはインストール前に ローカルのハードディ スクの内容を
消去するよ う設定できるため、データ が失われることがあり ます。ネットワークインス トールのこ
の種のディス クイメージへのアクセ スは制御する必要があ り、これらのイメージを使 用するユーザ
にその使用 の意味を伝える必要が あります。自動ネットワー クインストールを使用 する前に、重要
なデータをバックアップするようユーザに伝えておくことをお勧めします。
ネットワークインストールを使用したソフトウェアインストールは、パッケージの集合またはディス
クイメージ全体を使用して実行できます(イメージの作成に使用したソースによって異なります)。
ネットワーク を介してソフトウェアを インストールするため のインストールイメージ の準備につい
て詳しくは、35 ページの「 Mac OS X のインストールイメージを作成する」を参照してください。
NetBoot を設定する前に
NetBoot サーバを設定する前に、 以下の考慮事項および要件を確認してください。
理解しておく必要がある事項
サーバに NetBoot を設定するときは、そのサーバが提供する DHCP サービスを含め、現在のネット
ワーク設定に ついてよく理解してお く必要があります。以下の 要件を満たしているこ とを確認して
ください:
• サーバ管理者である必要があります。
• ネットワーク設定について理解している必要があります。
• DHCP の設定について理解している必要があります。
また、ネットワ ークのトポロジ、スイッ チ、ルーター、およびその 他のネットワーク設 定を変更で
きるネットワーク担当スタッフと共に作業する必要があります。
第1章
システムイメージの管理について
21
クライアントコンピュータの要件
Mac OS X を実行できるほとん どの Macintosh コンピュータは、NetBoot を使用してサーバ上の
Mac OS X ディスクイメージから起動できます。このマニュアルの作成時点では、 次の Macintosh
コンピュータが含まれます:
•
•
•
•
•
•
•
スロットローディング方式の G3 iMac(トレイローディング方式の iMac には対応していません)
•
•
•
•
PowerBook G3( FireWire)
PowerBook G4
Xserve
Xserver G5
G4 iMac
iBook
eMac
Power Mac G5
Power Mac G4
Power Mac G4 Cube
すべてのク ライアントコンピュー タに、最新のファームウェ ア・アップデートをインス トールする
必要があります。ファームウェア・アップデートは、次のアップルのサポート用 Web サイトから入
手できます:www.apple.com/jp/support
次のリストにある古い Macintosh コンピュータでは、NetBoot 1.0 が必要です:
• トレイローディング方式の CD ドライブを搭載した iMac
• G3 (ブルー & ホワイト)タワーコンピュータ
• ブロンズのキーボードを装備した PowerBook G3 コンピュータ
「サーバ管理」は NetBoot 2.0 のみをサポートしますが、「ターミナル」コマンドを使用してこれら
の NetBoot 1.0 クライアントのサポートを有効にできます。詳しくは、コマンドライン管理ガイド
のシステムイメージに関する章を参照してください。
参考:AppleCare では、標準の 90 日間保証では NetBoot 1.0 のサポートを提供していませんが、
Mac OS X Server ソフトウェアのサポート契約の下で問題解決を支援します。
クライアントコンピュータのメモリの要件
NetBoot を使用して起動イメージから起動するクライアントコンピュータには、128 MB 以上の RAM
が必要です。
ネットワークインストールを使用する場合も、クライアントコンピュータに 128 MB 以上のメモリが
必要です。
NetBoot システム・ディスク・イメージのソフトウェア・アップデート
NetBoot のディスクイメージを作成するときは、最新のシステムソフトウェアを使用してください。
新しい Macintosh コンピュータでは、システムソフトウェアをアップデートする必要があります。
そのため、新しい Macintosh コンピュータを使用するクライアントがある場合は、起動イメージを
アップデートする必要があります。
22
第1章
システムイメージの管理について
Mac OS X のディスク イメージをアップデートするときは、 32 ページの「OS のアップデートパッ
ケージを Mac OS X の起動イメージに追加する」を参照してください。
クライアントコンピュータでの Ethernet の要件
NetBoot は、内蔵 Ethernet による接続のみに対応しています。また、クライアントコンピュータで
の複数の Ethernet ポートの使用には対応していません。クライアントでは、100 メガビット以上の
Ethernet アダプタを使用する必要があります。
ネットワークハードウェアの要件
使用するネッ トワーク接続のタイプ は、ネットワークを介して 起動すると予測される クライントの
数によって変わります:
• 100 メガビット Ethernet(10 未満のクライアントを起動する場合)
• スイッチを使用する 100 メガビット Ethernet(10 ∼ 50 のクライアントを起動する場合)
• ギガビット Ethernet (50 を超えるクライアントを起動する場合)
これらは、サポ ートするクライアント 数による目安の要件で す。サポートするクライア ント数に最
適なシステムおよびネットワーク設定について詳しくは、 23 ページの「容量の計画」を参照してく
ださい。
ネットワークサービスの要件
NetBoot サーバでは 、起動またはインストールするクライアントのタイプに応じて、次のサポート
サービスを提供する必要があります。
NetBoot サーバが提供する
サービス
ハードディスクがある Mac OS X
コンピュータを起動する場合
ハードディスクがない Mac OS X
コンピュータを起動する場合
DHCP
省略可能
省略可能
NFS
HTTP がない場合には必要
HTTP がない場合には必要
AFP
不要
必要
HTTP
NFS がない場合には必要
NFS がない場合には必要
TFTP
必要
必要
参考:DHCP サービスは NetBoot に必要ですが、このサービスは NetBoot サーバ以外のサーバから
提供できるため、前記の表では DHCP サービスを「省略可能」にしています。
「必要」と指定されて
いるサービスは、NetBoot サーバ上で実行する必要があります。
NetBoot と AirMac
NetBoot クライアントでの AirMac ワイヤレステクノロジーの使用は、アップルではサポートして
いません。また、推奨されません。
容量の計画
サーバがサポートできる NetBoot クライアントコンピュータの数は、サーバの設定、クライアント
が定期的に 起動する時期、サーバのハ ードディスクの空き容 量、およびその他の要因に よって決ま
ります。サーバ とネットワークに必要 な能力について計画を 立てるときは、次の点を考 慮してくだ
さい:
第1章
システムイメージの管理について
23
• Ethernet の速度: クライアントコンピュータとサーバは両方とも、100Base-T 以上の速度で接続
する必要があります。クライアントを追加したときは、必要に応じて、サーバの Ethernet 接続の
速度を上げます。Mac OS X Server ハードウェアに内蔵のギガビット Ethernet を、ギガビットス
イッチに接続することをお勧めします。スイッチから各 NetBoot クライアントへは、ギガビット
Ethernet または 100 メガビット Ethernet で接続する必要があります。
• ハードディスクの容量とイメージ数: 起動イメージおよびインストールイメージによって占有さ
れるサーバボリ ューム上のハードディスクの 容量は、システムイメージのサ イズと設定、および
保存されている イメージの数によって決まり ます。イメージは、複数のボリュー ムまたは複数の
サーバに分散させることができます。詳しくは、55 ページの「パフォーマンスと負荷分散」を参
照してください。
• ハードディスクの容量とユーザ数: ディスクレスクライアントの数が多い場合は、ネットワーク
に独立したファ イルサーバを追加して、ユーザの 書類を一時的に保存することを 検討してくださ
い。ディスクイメー ジのシステムソフトウェアは 、そのディスクイメージから起 動する各クライ
アント のシャドウ イメージに書 き込まれま す。そのため、必要 なハードディ スク容量の 目安は、
シャドウイメージのサイズにクライアント数を掛けた値になります。
• スイッチのEthernetポート数: スイッチのEthernet ポートを複数使用してNetBootクライアント
を分散させると、パ フォーマンスが向上します。各 ポートには別々のセグメント を割り当てる必
要があります。
シリアル番号に関する考慮事項
NetBoot サービスを 開始する前に、使用する予定のイメージを必ずサイトライセンス購入してくだ
さい。このライセンスは、特定のサーバから使用するすべての NetBoot イメージを対象としていま
す。サーバを追加するたびに、NetBoot サービスをサイトライセンス購入する必要があります。サ
イトライセンス購入する場合は、アップルに問い合わせてください。
Mac OS X および Mac OS X Server をインストールするために NetInstall イメージを使用する予定
の場合も、必ずサイトライセンス購入してください。
Mac OS X Server をインストールするために NetInstall イメージを使用する予定の場合は、サーバ
が自動設定の方法を認識できるよう、Mac OS X Server アシスタントを使用して NetInstall イメー
ジに 追加 できる 設定 ファ イルを 生成 するこ とが できま す。一般 的なフ ァイ ルを 使用す る場 合は、
「サーバ管理」を使用してシリアル番号を手動で入力する必要があります。
24
第1章
システムイメージの管理について
設定の概要 - NetBoot
ここでは、NetBoot サービスを設定するための基本手順の概要を示します。
手順 1 : ネットワーク、 サーバ、およびクライアン トコンピュータを評価し 、必要に応じてアッ
プデートする
サポートできる NetBoot クライアントコンピュータの数は、サーバの数、サーバの設定、ハードディ
スクの容量などの要素によって決まります。23 ページの「容量の計画」を参照してください。
この評価の結果によっては、サーバまたはハードディスクを追加したり、サーバに Ethernet ポート
を追加した り、サーバにその他の変更 を加えたりすることが 必要になる場合があり ます。サポート
しているクライアントの数によって は、BootP クライアント用 に設定するサブネットの数を増やす
ことが必要になる場合もあります。
NetBoot のフィルタ リング機能を利用するために、このサーバ(または別のサーバ)でサブネット
を作成することもできます。49 ページの「アドレスのフィルタリングで NetBoot クライアントを制
限する」を参照してください。
「ワークグループマネージャ」を使用して NetBoot クライアントユーザに対して認証と独自の作業環
境を提供する予定の場合は、ディスクイメージを作成する前に、ワークグループを設定し、Mac OS X
Server の「ユーザとグループ」データベースからユーザを読み込む必要があります。必ず、少なく
とも 1 人の「 Macintosh マネージャ」ユーザを Mac OS X クライアント用の「ワークグループマネー
ジャ」に割り当ててください。
手順 2 : クライアントコンピュータ用のディスクイメージを作成する
クライアントコンピュータの起動元になる Mac OS X ディスクイメージを設定できます。Mac OS X
のディスクイメージを作成するときは、
「システムイメージユーティリティ」を使用します。29 ペー
ジの「Mac OS X の起動イメージを作成する」を参照してください。
機種フィルタを使用して、NetBoot イメージへのアクセスを制限することもできます。35 ページの
「OS のインストールイメージを作成する」を参照してください。
イメージに追加できるアプリケー ションパッケージを作成するときは、
「PackageMaker」を使用し
ます。アプリケーションソフトウェアのパッケージは、単独でインストールすることも、Mac OS X
のシステムソフトウェアと共にインストールすることもできます。 38 ページの「パッケージを作成
する」を参照してください。
手順 3 : DHCP を設定する
NetBoot では、 ローカルサーバまたはネットワーク上の別のサーバのいずれかで DHCP サーバを実
行する必要があります。また、NetBoot を同時に使用するクライアント数に十分に対応できる IP ア
ドレスの範囲が設定されていることを確認してください。
NetBoot サーバで DHCP サービスも提供する場合、サーバをゲートウェイとして設定するとパフォー
マンスが向上することがあります。つまり、サブネットがサーバの IP アドレスをルーターの IP アド
レスとして使用するように設定します。
第1章
システムイメージの管理について
25
手順 4 : NetBoot サービスを設定する/開始する
サーバ上の NetBoot を設定するときは、「サーバ管理」の「NetBoot」設定を使用します。第 3 章
「NetBoot サービスを設定する 」を参照してください。
「サーバ管理」を使用して、NetBoot サービスを開始します。詳しくは、44 ページの「NetBoot サー
ビスおよび関連サービスを開始する」および 45 ページの「イメージを使用可能にする 」を参照して
ください。
手順 5 : Ethernet アドレスのフィルタリングを設定する(省略可能)
NetBoot のフィルタ リングは、クライアントコンピュータのハードウェア・アドレスに基づいて行
われます。各クライアントのハードウェア・アドレスは、クライアントがはじめて NetBoot ディス
クイメージ から起動するときに自 動的に登録されます。アド レスごとに、特定のクライ アントを許
可または拒否することができます。49 ページの「アドレスのフィルタリングで NetBoot クライアン
トを制限する」を参照してください。
手順 6 : NetBoot の設定をテストする
デ ータ の損 失 や、DHCP の 設 定ミ スに よ るネ ット ワ ーク のダ ウ ンと いっ た 危険 を 避け るた め、
NetBoot を使用するようにすべてのクライアントを設定する前に、NetBoot の設定をテストするこ
とをお勧めします。サポートする Macintosh の各機種についてテストを行う必要があります。これ
により、起動 ROM に問題がないことを機種ごとに確認できます。
手順 7 : すべてのクライアントコンピュータに NetBoot の使用を設定する
すべての機種のクライアントコンピュータで NetBootが正しく動作することを確認したら、NetBoot
ディスクイメージから起動するようにクライアントコンピュータを設定します。
クライアン トコンピュータの「シス テム環境設定」の「起動デ ィスク」パネルを使用し てサーバか
ら起動ディスクイメ ージを選択してから、コンピュータを 再起動できます。51 ページ の「NetBoot
の起動イメージを選択する」を参照してください。または、クライアントコンピュータを再起動し、
画面上の NetBoot アイコンが点滅するようになるまで N キーを押し続けることもできます。クライ
アントが、NetBoot サーバ上のデフォルトのイメージから起動します。52 ページの「N キーを使用
して起動する」を参照してください。
設定の概要 - NetInstall
ここでは、NetInstall サービスを設定するための基本手順の概要を示します。
手順 1 : ネットワーク、 サーバ、およびクライアン トコンピュータを評価し 、必要に応じてアッ
プデートする
サポートできる NetBoot クライアントコンピュータの数は、サーバの数、サーバの設定、ハードディ
スクの容量などの要素によって決まります。23 ページの「容量の計画」を参照してください。
この評価の結果によっては、サーバまたはハードディスクを追加したり、サーバに Ethernet ポート
を追加した り、サーバにその他の変更 を加えたりすることが 必要になる場合があり ます。サポート
しているクライアントの数によって は、BootP クライアント用 に設定するサブネットの数を増やす
ことが必要になる場合もあります。
26
第1章
システムイメージの管理について
NetBoot のフィルタ リング機能を利用するために、このサーバ(または別のサーバ)でサブネット
を作成することもできます。49 ページの「アドレスのフィルタリングで NetBoot クライアントを制
限する」を参照してください。
「ワークグループマネージャ」を使用して NetBoot クライアントユーザに対して認証と独自の作業環
境を提供する予定の場合は、ディスクイメージを作成する前に、ワークグループを設定し、Mac OS X
Server の「ユーザとグループ」データベースからユーザを読み込む必要があります。必ず、少なく
とも 1 人の「 Macintosh マネージャ」ユーザを Mac OS X クライアント用の「ワークグループマネー
ジャ」に割り当ててください。
手順 2 : クライアントコンピュータ用のディスクイメージを作成する
クライアントコンピュータの起動元になる Mac OS X ディスクイメージを設定できます。Mac OS X
のディスクイメージを作成するときは、
「システムイメージユーティリティ」を使用します。29 ペー
ジの「Mac OS X の起動イメージを作成する」を参照してください。
機種フィルタを使用して、 NetInstall イメージへのアクセスを制限するこ ともできます。35 ページ
の「OS のインストールイメージを作成する」を参照してください。
イメージに追加できるアプリケー ションパッケージを作成するときは、
「PackageMaker」を使用し
ます。アプリケーションソフトウェアのパッケージは、単独でインストールすることも、Mac OS X
のシステムソフトウェアと共にインストールすることもできます。 38 ページの「パッケージを作成
する」を参照してください。
手順 3 : DHCP を設定する
NetBoot では、 ローカルサーバまたはネットワーク上の別のサーバのいずれかで DHCP サーバを実
行する必要があります。また、NetBoot を同時に使用するクライアント数に十分に対応できる IP ア
ドレスの範囲が設定されていることを確認してください。
NetBoot サーバで DHCP サービスも提供する場合、サーバをゲートウェイとして設定するとパフォー
マンスが向上することがあります。つまり、サブネットがサーバの IP アドレスをルーターの IP アド
レスとして使用するように設定します。
DHCP サービスが開始していることを確認します。
手順 4 : NetBoot サービスを設定する/開始する
サーバ上の NetBoot を設定するときは、「サーバ管理」の「NetBoot」設定を使用します。第 3 章
「NetBoot サービスを設定する 」を参照してください。
「サーバ管理」を使用して、NetBoot サービスを開始します。詳しくは、44 ページの「NetBoot サー
ビスおよび関連サービスを開始する」および 45 ページの「イメージを使用可能にする 」を参照して
ください。
第1章
システムイメージの管理について
27
手順 5 : Ethernet アドレスのフィルタリングを設定する(省略可能)
NetBoot のフィルタ リングは、クライアントコンピュータのハードウェア・アドレスに基づいて行
われます。各クライアントのハードウェア・アドレスは、クライアントがはじめて NetBoot ディス
クイメージ から起動するときに自 動的に登録されます。アド レスごとに、特定のクライ アントを許
可または拒否することができます。49 ページの「アドレスのフィルタリングで NetBoot クライアン
トを制限する」を参照してください。
手順 6 : NetBoot の設定をテストする
デ ータ の損 失 や、DHCP の 設 定ミ スに よ るネ ット ワ ーク のダ ウ ンと いっ た 危険 を 避け るた め、
NetBoot を使用するようにすべてのクライアントを設定する前に、NetBoot の設定をテストするこ
とをお勧めします。サポートする Macintosh の各機種についてテストを行う必要があります。これ
により、起動 ROM に問題がないことを機種ごとに確認できます。
手順 7 : すべてのクライアントコンピュータに NetBoot の使用を設定する
すべての機種のクライアントコンピュータで NetBootが正しく動作することを確認したら、NetBoot
ディスクイメージから起動するようにクライアントコンピュータを設定します。
クライアン トコンピュータの「シス テム環境設定」の「起動デ ィスク」パネルを使用し てサーバか
ら起動ディスクイメ ージを選択してから、コンピュータを 再起動できます。51 ページ の「NetBoot
の起動イメージを選択する」を参照してください。または、クライアントコンピュータを再起動し、
画面上の NetBoot アイコンが点滅するようになるまで N キーを押し続けることもできます。クライ
アントが、NetBoot サーバ上のデフォルトのイメージから起動します。52 ページの「N キーを使用
して起動する」を参照してください。
28
第1章
システムイメージの管理について
2
起動イメージおよびインストール
イメージを作成する
2
この章では、NetBoot サービスで使用できる起動イメージまたはイン
ストールイメージの準備に関する手順を説明します。
この章は次のセクションに分かれています:
•
•
•
•
29 ページの「Mac OS X の起動イメージを作成する」
35 ページの「 Mac OS X のインストールイメージを作成する」
37 ページの「起動イメージおよびインストールイメージにソフトウェアを追加する 」
40 ページの「ポストインストールスクリプトをインストールイメージに追加する」
Mac OS X の起動イメージを作成する
このセクショ ンの手順では、ネットワー クを介してクライアン トコンピュータを起動 するときに使
用できる、Mac OS X オペレーティングシステムの起動イメージの作成方法を示します。
Mac OS X の起動イメージを作成する
Mac OS X のNetBoot イメージを作成するときは、
「システムイメージユーティリティ」
を使用します。
参考:NetBoot のディスクイメージから起動する各クライアントについて、OS ユーザライセンスを
購入する必要があります。
起動イメージを作成するには:
1
2
3
サーバに管理者としてログインします。
「システムイメージユーティリティ」を開きます。
イメージを Mac OS X v10.2 ソースから作成する場合は、イメージの圧縮を有効にします。
圧縮されていない場合、イメージは起動しないことがあります。詳しくは、 34 ページの「イメージ
を圧縮してディスク領域を節約する」を参照してください。
4
「新規ブート」をクリックします。
5
「一般」パネルで、作成するイメージの名前を入力します。
この名前に よって、クライアントコ ンピュータの「起動ディス ク」環境設定パネル内の イメージが
識別されます。
29
6
イメージ索引フィールドで、イメージ ID を入力します。
このサーバで一意のイメージを作成するときは、1 ∼ 4095 の範囲の ID を選択します。
負荷を分散するために複数のサーバに保存される複数の同じイメージの 1 つを作成するときは、
4096 ∼ 65535 の範囲の ID を使用します。この範囲内の同じ ID が付けられた、同じタイプの複数の
イメージは、1 つのイメージとしてクライアントの「起動ディスク」環境設定パネルに表示されます。
7 (省略可能)「説明」フ ィールドに、イメージの 特性を表現するとき に役立つ注意事項な どの情報を
入力します。ここで入力する内容は、クライアントでは見ることができません。
8 NFS または HTTP のどちらを使用してイメージを配信するかを選択します。どちらが適切か分からな
い場合は、「NFS」を選択します。
9
イメー ジを作成 するサーバ 上でその イメージを 使用する には、
「ローカル」を 選択しま す。ハード
ディスク上の、イメージを保存する場所を選択します。
10
(省略可能)イメージをリモートコンピュータに保存し、それを NFS または HTTP 経由で提供するに
は、「リモート」を選択します。
11 (リモートサービスの場合のみ)イメージをリモートサーバ上で HTTP 経由でユーザに配信するには、
パスのパネルに、リモートサーバのホスト名、HTTP ユーザ名、およびイメージファイルへのアクセ
スに使用するパスワードを入力します。HTTP サーバへのアクセスに使用するポート(通常はポート
80)を指定して、入力を完了します。
12
(リモートサービスの場合のみ)イメージをリモートサーバ上で NFS 経由でユーザに配信するには、
パスのパネルに、IP アドレス、サーバ上でファイルを保存するイメージパス、および NFS 書き出し
設定(クライアント、ワールド、またはサブネット)を入力します。
重要:「システムイメージユーティリティ」によって、実際のイメージがローカルサーバに作成され
ます。必要な情報をパスのパネルに入力することによって、イメージ用の NFS または HTTP の間接
パスが作成 されます。イメージを作成 したら、リモートサーバの 管理者ユーザがイメー ジをコピー
し、指定したものと完全に一致するリモートパスからそれを提供する必要があります。
13 「内容」をクリックして、イメージのソースを選択します。
インストール CD または DVD 、マウントされている起動ボリューム、または既存のディスクイメー
ジを選択できます。CD からイメージを作成する場合は、 CD または DVD が挿入されていることを
確認してください。
「システムイメージユーティリティ」によっ
Mac OS X v10.4 の NetBoot イメージを作成する場合は、
て最小限の起動イメージが作成されます。同様に、Mac OS X v10.3 の NetBoot イメージを作成する
場合は、「システムイメージユーティリティ」によって最小限の起動イメージが作成され、最初の 2
枚の CD のみが使用されます。ただし、Mac OS X v10.2 の NetBoot イメージを作成する場合は、結
果として作成されるイメージにはインストール CD のすべての内容が含まれます。
最小限の起動イメージを希望しない場合は、「カスタマイズ」をクリックします。
重要:OS のインストール CD から標準ディスクイメージ(.dmg ファイル)を作成し、そのイメー
ジを NetBoot イメージのソースとして使用する場合は、
「Finder」で .dmg ファイルをダブルクリッ
クしてイメージをマウントし、これをポップアップメニューから選択します。
30
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
14
(CD ソースの場合のみ)システムで使用するデフォルトの言語を選択します。(CD が挿入されてい
て、その CD をソースとして選択した場合にのみ有効です。)
15
(省略可能)イメージにアプリケーションパッケージ、システム・アップデート・パッケージ、また
はポストインストールスクリプトを追加するときは、
「その他の項目」リストの下にある「追加」
( +)
ボタンをクリックします。
16
(CD ソースの場合のみ)「デフォルトユーザ」をクリックして、システムのデフォルトのユーザアカ
ウントのユーザ名、ショートネーム、およびパスワードを入力します(パスワードは、
「パスワード」
および「確認」の両方のフィールドに入力します)。このアカウントを使用して、起動しているクラ
イアントにログインできます。
17 (省略可能)「機種 フィルタ」をクリック し、ラジオボタンを選択 して、機種のリストで 有効になっ
ているコンピュータだけを起動できるようにします。任意の Macintosh コンピュータを起動できる
ようにしたい場合は、「すべてのアップルコンピュータを許可する」を選択します。
18
(省略可能)
「ディレクトリサービス」をクリックします。NetBoot クライアントにオープンディレク
トリの情報を提供するときに DHCP を使用しない場合は、
「このコンピュータのディレクトリサービ
ス設定をす べてのクライアントに 適用する」をクリックしま す。このイメージから起動 する各クラ
イアントが、起 動のたびにディレクトリ サービス設定の一意の セットを取得するよう にしたい場合
は、「認証」をクリックし、この選択を承認します。
参考:CPU ごとのディレクトリサービスのバインドを作成するには、イメージを作成するコンピュー
タ自体が DS サーバにバインドされている必要があります。そうでない場合は、認証ボタンをクリッ
クすると、DS バインドが見つからないというエラーダイアログが表示されます。
参考:「こ のコ ンピ ュータ のデ ィレ クトリ サー ビス 設定 をすべ ての クラ イアン トに 適用 する」の
チェックボックスの場合は、イメージを作成するコンピュータを、「ディレクトリアクセス」アプリ
ケーションを使って DS サーバにバインドしてから、このチェックボックスにチェックマークを付け
るように設定することをお勧めします。
19
「作成」をクリックします。
「作成」ボタンが使用可能になっていない場合は、イメージの名前と ID を入力したかどうか、およ
びイメージのソースを選択したかどうかを確認してください。
20
「別名で保存」ダイアログで、イメージの保存場所を選択します。
以前に入力したものとは別のイメージ名を使用したい場合は、「別名で保存」フィールドに新しい名
前を入力することによって、イメージの名前を変更できます。
イメージを提供するサーバと同じサーバ上にイメージを作成する場合は、
「提供する NetBoot 共有ポ
イントの場所」ポップアップメニューからボリュームを選択します。
それ以外の場所にイメージを保存するときは、「場所」ポップアップメニューから保存場所を選択す
るか、「別名で保存」フィールドの横にある三角形のボタンをクリックして目的のフォルダに移動し
ます。
21
「保存」をクリックします。
ウインドウの左下には、処理の進行状況が表示されます。別の CD を挿入する必要がある場合は、こ
こで要求されます。後続の CD の内容を取り入れずにイメージを作成するときは、CD の挿入を要求
されたときに「終了」をクリックします。
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
31
重要:イメージの作成中に、「/ ライブラリ /NetBoot/NetBootSPn」の .nbi フォルダを開かないで
ください。作成されるイメージをクライアントが使用できなくなります。
コマンドラインから
「ターミナル」でコマンドを使用することによって、起動イメージを作成することもできます。詳し
くは、コマンドライン管理ガイドのシステムイメージに関する章を参照してください。
OS のアップデートパッケージを Mac OS X の起動イメージに追加する
クライアントを最新のシステムから起動できるように、Mac OS X のシステムアップデートパッケー
ジを既存の NetBoot イメージに追加できます。
Mac OS X のアップデートを NetBoot イメージに適用するには:
1
2
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
アップデート するイメージを使用不 可にして、そのイメージの 変更中にアクセスされ ないようにし
ます。
「設定」をクリックしてから「イメージ」をクリックし、目的のイメージの「使用可能」を選択解除
して、「保存」をクリックします。
3 「システムイメージユーティリティ」を開いて、「イメージ」をクリックします。
4
5
イメージを選択して、「編集」をクリックします。
「内容」タブで「追加」(+ )ボタンをクリックし、OS のアップデートパッケージを選択します。
6 「保存」をクリックします。
7
「サーバ管理」の「NetBoot 」設定の「イメージ」パネルで、イメージを再び使用可能にします。
コマンドラインから
「ターミナル」でコマンドを使用することによって、起動イメージをアップデートすることもできま
す。詳しくは、コマンドライン管理ガイドのシステムイメージに関する章を参照してください。
既存のシステムから Mac OS X の起動イメージを作成する
すでに各ユーザのニーズに合わせてクライアントコンピュータを設定している場合は、「システムイ
メージユー ティリティ」を使用して、この ようなクライアントの 設定に基づいた起動イ メージを作
成できます。
イメ ージのソ ースと して使用 してい るボリュ ーム以 外のボリ ューム から起動 する必 要があり ます
(たとえば、外付けの FireWire ハードディスクまたはクライアントのハードディスクの 2 番目のパー
ティションから起動します)。ネットワークを介してボリューム上にイメージを作成することはでき
ません。
既存のシステムに基づいて起動イメージを作成するには:
1
イメージを作成するパーティション以外のパーティションからコンピュータを起動します。
2
クライアントコンピュータに「システムイメージユーティリティ」をコピーします。
3
クライアント上で「システムイメージユーティリティ」を開き、「新規ブート」をクリックします。
4 「内容」をクリッ クし、「イメージのソース」ポ ップアップメニュー から使用するパーテ ィションを
選択します。
32
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
5
ほかのパネルにはイメージに関するその他の情報を通常と同じように入力し、「作成」をクリックし
ます。
6
クライアント上にイメージが作成された後、そのイメージをサーバに書き出します。
「イメージ」をクリックして、リストからイメージを選択し、「書き出し」をクリックします。
コマンドラインから
「ターミナル」 で hdiutil コマンドを使用す ることによって、既存 システムの起動イ メージのク
ローンを作 成することもできます。詳 しくは、コマンドライン管 理ガイドのシステムイ メージに関
する章を参照してください。
イメージをアップデートされたソースのボリュームと同期させる
システムボリュームからイメージを作成し、後で元のボリュームをアップデートする場合は、「シス
テムイメー ジユーティリティ」を使用 してイメージを再作成 しないで、アップデートの 内容を自動
的にイメージに適用できます。
重要:イメージ は、必ず正しい元のボリ ュームと同期させてく ださい。アップデートさ れる元のボ
リュームは、イメージの編集を行うサーバ上のローカルボリュームでなければなりません。
イメージをアップデートされたソースのボリュームと同期させるには:
1
同期させるイメージが使用中でないことを確認します。
2
「システムイメージユーティリティ」(「/ アプリケーション / サーバ」にあります)を開きます。
3
「システムイ メージユーティリ ティ」>「環境設定」と選択し、「項目を追加し、編集時 にソースと
同期する」を有効にして、環境設定ウインドウを閉じます。
参考:ブロック・コ ピー・プロセスの性質 上、ブロックコピーを有 効にして作成された イメージに
項目を追加することはできません。
4
「イメージ」をクリックして、イメージを選択し、「編集」をクリックします。
5
「内容」をクリッ クし、
「イメージのソース」ポ ップアップメニュー からアップデートさ れたソース
のボリュームを選択します。
6 「保存」をクリックします。
7
「サーバ管理」を使用して、イメージを再び使用可能にします。
イメージの配信に使用するプロトコルを選択する
サーバからクライアントにイメージを送信するときは、 NFS または HTTP のいずれかを使用できま
す。プロトコルは、「システムイメージユーティリティ」を使用してイメージを作成するときに、ま
たは後で「サーバ管理」にイメージがリストされているときに選択できます。
イメージの 作成時にプロトコル を選択するときは、
「シス テムイメージユーテ ィリティ」の「一般」
パネルで「NFS」または「HTTP」のいずれかを選択します。
既存のイメージのプロトコルを選択するときは、「サーバ管理」で「 NetBoot」を選択して、「設定」
をクリックし、「イメージ」パネルでイメージの横にあるポップアップリストからプロトコルを選択
します。
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
33
コマンドラインから
「ターミナル」でイメージの「 NBImageInfo.plist」ファイルを変 更することによって、配信に
使用するプ ロトコルを変更するこ ともできます。詳しくは、コマ ンドライン管理ガイド のシステム
イメージに関する章を参照してください。
イメージを圧縮してディスク領域を節約する
「システムイメージユーティリティ」の環境設定によって、圧縮されたイメージを作成できます。
圧縮されたイメージを作成するには:
1
「システムイメージユーティリティ」を開きます。
2
「システムイ メージユーティリテ ィ」>「環境設定」と選択して、
「作 成時または編集時 にイメージ
を圧縮する」を選択します。
イメージを作 成するボリュームに、圧縮 されていないイメージ および圧縮されたイメ ージの両方に
対して十分な空き容量があることを確認してください。
コマンドラインから
「ターミナル」で hdiutil コマンドを使用することによって、イメージを圧縮することもできます。
詳しくは、コマンドライン管理ガイドのシステムイメージに関する章を参照してください。
Mac OS X の NetBoot クライアントによるシャドウファイルの割り当て方法を
変更する
デフォル ト設定では、Mac OS X の NetBoot クライア ントはそのシャ ドウファイルをサ ーバ上の
NetBootClientsn 共有ポイントに保存し ます。このような共有ポイントが使 用できない場合、クラ
イアントはローカルハードディスクにシャドウファイルを保存しようとします。
Mac OS X バージョン 10.3 以降でイメージがディスクレス起動用に設定されている場合、この動作
は、テキストエディタを使用してイメージの「/etc/hostconfig 」ファイル内にある
NETBOOT_SHADOW 変数の値を指定することによって変更できます。使用可能な値は次の通りです:
NETBOOT_SHADOW の値
-NETWORK-
クライアントのシャドウファイルの動作
(デフォルト)サーバの NetBootClientsn 共有ポイントを使用して、シャド
ウファイルを保存しようとし ます。サーバの共有ポイントが 使用可能でな
い場合は、ローカルドライブを使用します。
-NETWORK_ONLY-
サーバの NetBootClientsn 共有ポイントを使用して、シャドウファイルを
保存しようとします。サーバの 共有ポイントが使用可能 でない場合は、起
動しません。
-LOCAL-
ローカルド ライブを使 用して、シャド ウファイル を保存しよ うとします。
ローカルドライブが使用可能でない場合は、サーバの NetBootClientsn 共
-LOCAL_ONLY-
ローカルド ライブを使 用して、シャド ウファイル を保存しよ うとします。
有ポイントを使用します。
ローカルドライブが使用可能でない場合は、起動しません。
参考:この値は、サーバの「hostconfig 」ファイルではなく、イメージ(.dmg)ファイル内の
「/etc/hostconfig」ファイルに設定されています。
34
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
Mac OS X のインストールイメージを作成する
この セクショ ンでは、ネ ットワ ークを 介してク ライア ントコン ピュー タにソ フトウェ アをイ ンス
トールするときに使用できるイメージの作成方法について説明します。
OS のインストールイメージを作成する
クライアントコンピュータに OS ソフトウェアをインストールするイメージを作成するときは、「シ
ステムイメージユーティリティ」を使用します。このアプリケーションは、
「アプリケーション / サー
バ /」フォルダにあります。
OS のインストールイメージを作成するには:
1
サーバに管理者としてログインします。
2
「システムイメージユーティリティ」を開いて、「新規インストール」をクリックします。
3
「一般」パネルで、作成するイメージの名前を入力します。
4
イメージ索引番号を入力します。
1 つのサーバのみで使用可能なイメージの場合は 1 ∼ 4095 の範囲の番号、複数のサーバで使用可能
であるけれども、クライアントコンピュータの「起動ディスク」環境設定パネルには 1 つのイメー
ジとして表示するイメージの場合は 4096 ∼ 65535 の範囲の番号を選択します。
(CD が挿入されて
5 (CD ソースの場合のみ)ソフトウェアで使用するデフォルトの言語を選択します。
いて、その CD をソースとして選択した場合にのみ有効です。)
参考:これは、インストールするソフトウェアのみで使用される言語です。(手動によるインストー
ルの場合)実行するインストーラでは常に英語が使用されます。
6
イメージを 作成するサーバ上で イメージを使用する には、
「ローカル」を選択しま す。これにより、
イメージはサーバ上の「/ ライブラリ /NetBoot/」フォルダに配置されます。
7 (省略可能)イメージをリモートコンピュータに保存し、それを NFS 経由で提供するには、「リモー
ト」を選択します。
参考:NetInstall イメージは、NFS を介してのみ使用できます。
8
(リモートサービスの場合のみ)イメージをリモートサーバ上で NFS 経由でユーザに配信するには、
パスのパネルに、IP アドレス、サーバ上でファイルを保存するイメージパス、および NFS 書き出し
設定(クライアント、ワールド、またはサブネット)を入力します。
重要:「システムイメージユーティリティ」によって、実際のイメージがローカルサーバに作成され
ます。必要な情報をパスのパネルに入力することによって、イメージ用の間接 NFS パスが作成され
ます。イメージ を作成したら、リモート サーバの管理者ユーザ がイメージをコピー し、指定したも
のと完全に一致するリモートパスからそれを提供する必要があります。
9 「内容」パネルで、イメージのソースを選択します。
インストール CD、マウントされている起動ボリューム、または既存のディスクイメージを選択でき
ます。
10
(省略可能)イメ ージにアプリケーショ ンまたはインストール後 処理スクリプトを追加 するときは、
リストの下にある「追加」(+ )ボタンをクリックします。
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
35
11
クライアント コンピュータで限定的 な操作によって、または操 作を必要とせずにソフ トウェアをイ
ンストールできるようにする場合は、「インストールオプション」パネルで「自動インストールを有
効にする」を選択し、「オプション」をクリックします。ここで、イメージの内容をインストールす
る特定のボ リューム名、インストール 前にボリュームを消去 するオプション、インスト ール後のク
ライアントコ ンピュータの再起動、およ びクライアントユーザ にインストール操作を 確認させるか
どうかを設定できます。
12
「インストー ルオプション」パネル で、
「インストール後に保 存先を検証する」を選 択して、インス
トール後のイメージの整合性をインストーラで確認します。(ボリュームソースからのイメージの場
合にのみ行います。)
イン ストール はやや 遅くなる かもし れません が、この オプシ ョンを選 択する ことを強 くお勧 めし
ます。
13
「インストールオプション」パネルで、
「インストール後にクライアントを一致させるように ByHost
環境設定を変更する」を選択して、インストールしたソフトウェアの ByHost 環境設定が、そのソフ
トウェアがインストールされているコンピュータの環境設定と一致するようにします。
14 (省略可能)「機種 フィルタ」をクリック し、ラジオボタンを選択 して、機種のリストで 有効になっ
ているコンピュータだけを起動できるようにします。任意の Macintosh コンピュータを起動できる
ようにしたい場合は、「すべてのアップルコンピュータを許可する」を選択します。
15
(省略可能)「“共有”環境設定」をクリックし、インストール後または起動後に NetBoot または
NetInstall クライアントが取得する名前を「コンピュータ名」フィールドに入力します。
各クライアントのコンピュータ名とローカルホスト名は、指定した名前とクライアントの MAC アド
レス(コロンなし)に設定されます。
また、MAC アドレスとそれに対応するコンピュータ名およびローカルホスト名のリストがある、タ
ブ区切りの .txt または .rtf ファイルのパスを入力することもできます。各クライアントは、指定した
ファイル内の MAC アドレスに対応する名前を取得します。
16
(省略可能)「ディレクトリサービス」をクリックし、次の操作を実行します:
NetBoot クライアントにオープンディレクトリの情報を提供するのに DHCP を使用しない場合は、
「ディレクト リアクセス」を使用してデ ィレクトリサーバに バインドしてから、
「このコ ンピュータ
のディレクトリサービス設定をすべてのクライアントに適用する」を選択します。
イメージを作 成するコンピュータで使 用できるディレクトリ サービスにクライアント をバインドし
たい場合は、「認証」をクリックしてこの選択を承認します。
参考:イメージを作成するコンピュータがディレクトリサーバにバインドされていない場合は、「認
証」をクリックするとエラーメッセージが表示されます。
17
「イメージを作成」をクリックします。
「作成」ボタンが使用可能になっていない場合は、イメージの名前と ID を入力したかどうか、およ
びイメージのソースを選択したかどうかを確認してください。
18
「別名で保存」ダイアログで、イメージの保存場所を選択します。
以前に入力したものとは別のイメージ名を使用したい場合は、「別名で保存」フィールドに新しい名
前を入力することによって、イメージの名前を変更できます。
36
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
イメージを提供するサーバと同じサーバ上にイメージを作成する場合は、
「提供する NetBoot 共有ポ
イントの場所」ポップアップメニューからボリュームを選択します。
それ以外の場所にイメージを保存するときは、「場所」ポップアップメニューから保存場所を選択す
るか、「別名で保存」フィールドの横にある三角形のボタンをクリックして目的のフォルダに移動し
ます。
19
「保存」をクリックします。
ウインドウの左下には、処理の進行状況が表示されます。別の CD を挿入する必要がある場合は、こ
こで要求されます。後続の CD の内容を取り入れずにイメージを作成するときは、CD の挿入を要求
されたときに「終了」をクリックします。
起動イメージおよびインストールイメージにソフトウェアを追加する
イメージにソフトウェアを追加する基本的な方法として、次の 2 つの方法があります:
• 既存 のシステ ムをソ ースとし て使用し てイメ ージを作 成する 前に、そのシ ステム にアプリ ケー
ションおよびファイルを追加します(32 ページの「既存のシステムから Mac OS X の起動イメー
ジを作成する」を参照)。
• 追加のアプリケー ションおよびファイルが格納さ れているパッケージを既存のイ メージに追加し
ます(39 ページの「アプリケーション固有のインストールイメージを作成する 」を参照)
。
パッケージの概要
(イメー ジを作成す る前にイメー ジのソース ボリューム にアプリケ ーションまた はファイル をイン
ストールする のではなく)イメージの作 成時にアプリケーショ ンソフトウェアやその 他のファイル
をイメージに 追加する場合は、アプリケ ーションやファイルを パッケージと呼ばれる 特別なファイ
ルにグループ化する必要があります。
パッケージ とは、コンピュータにソフ トウェアをインストー ルするために使用され る、圧縮ファイ
ルおよび関連情報の集まりです。1 つのパッケージの内容は、「.pkg」という拡張子が付いた単一の
ファイルにまとめられます。パッケージを構成するファイルを次の表に示します。
パッケージ内のファイル
product.pax.gz
説明
「gzip」で圧 縮され、「pax 」でアーカイ ブ化された、イ ンストール 対象の
ファイル。
「gzip」および「 pax」につい て詳しくは、コマンドラインから
利用できるマニュアルページ(man で表示)を参照してください。
product.bom
部品表(Bill of Materials)。ファイルのインストール先の記録です。検証お
よびアンインストール処理で使用されます。
product.info
インストール中に表示される情報が含まれます。
product.sizes
パッケージ内のファイル数を記録したテキストファイル。
product.tiff
パッケージのカスタムアイコンが含まれます。
product.status
インストール中に作成されるファイルで、
「インストール済み」または「圧
縮済み」を示します。
product.location
software_version
第2章
パッケージのインストール先を示します。
(省略可能)インストールされるパッケージのバージョンが含まれます。
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
37
パッケージを作成する
(イメージを作成する前に、まずイメージのソースボリュームにアプリケーションやファイルをイン
ストールするのではなく)イメージにアプリケーションまたはその他のファイルを追加するときは、
「PackageMaker」を使用して目的のアプリケーションまたはファ イルが含まれたパッケージを作成
し ま す。「PackageMaker」は、 Mac OS X Server に 付 属の「Mac OS X Server Administration
Tools」CD の「Utilities」フォルダにあります。
パッケージの作成について詳しくは、「PackageMaker」を開いて「Help」メニューから
「PackageMaker Help」、
「 PackageMaker Release Notes」、または「Package Format Notes」を参
照してください。
作成したパッケージは、「システムイメージユーティリティ」を使用して起動イメージまたはインス
トールイメージに追加します。詳しくは、39 ページの「アプリケーション固有のインストールイメー
ジを作成する」または 38 ページの「起動イメージまたはインストールイメージにパッケージを追加
する」を参照してください。
起動イメージまたはインストールイメージにパッケージを追加する
イメージに追加のアプリケーション(.app)またはファイル(.pkg)パッケージを組み込むときは、
「システムイメージユーティリティ」を使用してパッケージをイメージに追加します。
イメージの作 成時にパッケージを追 加することも、既存のイメ ージにパッケージを追 加することも
できます。
「システムイメージユーティリティ」を使用して作成中の新規イメージにパッケージを追加するとき
は、「内容」パネルでイメージのソースを選択した後、「追加」( +)ボタンをクリックします。
既存のイメージにパッケージを追加するときは、「システムイメージユーティリティ」を開いて「イ
メージ」をクリックし、リストからイメージを選択します。次に「編集」をクリックし、「内容」パ
ネルの「追加」(+ )ボタンをクリックします。
どちらの場合も、「 追加」(+)ボタンを クリックする代わりに、パッケー ジのアイコンを「Finder」
から「内容」タブの「その他の項目」リストにドラッグすることができます。
参考:
「システムイメージユーティリティ」を使用して、
「iTunes」や「Apple Remote Desktop」の
ような埋め 込みメタパッケージの みを追加できます。埋め込 みメタパッケージには、自 らが参照す
るパッケージが含まれています。埋め込まれていないメタパッケージ(.mpkg ファイル)は、
「シス
テ ムイ メー ジユ ーテ ィリ ティ」を 使 用し てイ メー ジに 追加 する こ とは でき ませ んが、そ れら が
「Finder」から直接参照するパッケージを追加できます。
コマンドラインから
「ターミナル」でイメージおよび関連する「 rc.cdrom.packagePath」ファイルや「minstallconfig.xml」
ファイルに変 更を加えることによっ て、起動イメージまたはイ ンストールイメージに パッケージを
追加するこ ともできます。詳しくは、コマ ンドライン管理ガイド のシステムイメージに 関する章を
参照してください。
38
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
アプリケーション固有のインストールイメージを作成する
アプリケーションソフトウェアが組み込まれていて、OS ソフトウェアが組み込まれていないインス
トールイメージを作成するときは、「システムイメージユーティリティ」で「内容」パネルの「Mac
OS X を含む」オプションを選択解除します。
参考:「シス テムイメ ージユーテ ィリティ」を 使用して、メタ パッケー ジまたは複 数の通常 のパッ
ケージが組み 込まれている自動イン ストールイメージを作 成することはできません。 この操作を行
うときは、「ターミナル」でコマンドを使用します。詳しくは、コマンドライン管理ガイドのシステ
ムイメージに関する章を参照してください。
「システムイメージユーティリティ」を使用して作成中の新規イメージにパッケージを追加するとき
は、「内容」パネルでイメージのソースを選択した後、「追加」( +)ボタンをクリックします。
「追加」(+)ボタンをクリックする代わりに、パッケージのアイコンを「Finder 」から「内容」タブ
の「その他の項目」リストにドラッグすることができます。
イメージのインストールを自動化する
クライアント コンピュータでユーザの限 定的な操作によって、または 操作を必要とせずに Mac OS
ソフト ウェアを(追 加するパッ ケージと 共に)インスト ールする 場合は、
「システ ムイメー ジユー
ティリティ」を 使用して自動インス トールイメージを作成 します。それ以外の場合、ク ライアント
コンピュータのユーザはインストーラからの質問に応答する必要があります。
インストールを自動化できるように OS のイメージを設定するには:
1
「システムイメージユーティリティ」を開いて、「新規インストール」をクリックします。
2
「一般」パネルおよび「内容」パネルに、情報を通常と同じように入力します。
3
「インストールオプション」パネルで、「自動インストールを有効にする」を選択します。
4
「オプション」ボタンをクリックします。
5
自動インストールを行う場合、「目的のボリューム」の横にある「インストールするボリューム」を
選択し、ソフト ウェアのインストール先 となるクライアントコ ンピュータ上のボリュ ームの名前を
入力します。
クラ イアント コンピ ュータの ユーザ がインス トール 先のボリ ューム を選択で きるよ うにする とき
は、「ユーザ選択」を選択します。
6
クリーンアップされたドライブにソフトウェアをインストールするときは、「インストールする前に
目的のボリュームを消去する」を選択します。
7
クライアントコンピュータのユーザに確認を要求せずにインストールを行うときは、「確認ダイアロ
グへの応答をクライアントユーザに要求する」を選択解除します。
8
インストールするソフトウェアに再起動を必要とするものがある場合は、「インストール後にクライ
アントコンピュータを再起動する」を選択します。
インストール ボリュームに対して指定 した名前がクライアン トコンピュータ上のボリ ュームの名前
と一致しない 場合、クライアントコンピ ュータのユーザは異な る目的のボリュームの 選択を促すイ
ンストーラのプロンプトに応答する必要があります。
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
39
コマンドラインから
「ターミナル」で 関連する「minstallconfig.xml」ファイル を変更することによって、 インストール
を自動化で きるようにイメージを 設定することもできま す。詳しくは、コマンドライン 管理ガイド
のシステムイメージに関する章を参照してください。
パッケージの内容を表示する
パッケージの内容を表示するときは、Finder ウインドウで Control キーを押したままパッケージを
クリックし、表示されるメニューから「パッケージの内容を表示」を選択します。
ネットワーク インストールで使用する アプリケーションソフ トウェアのパッケージを 作成するとき
は、「PackageMaker」を使 用し ま す。この ツー ルは「Mac OS X Server Administration Tools」
CD の「 Utilities 」フォルダにあります。
コマンドラインから
「ターミナル」で コマンドを使用するこ とによって、パッケージ の内容を表示すること もできます。
詳しくは、コマンドライン管理ガイドのシステムイメージに関する章を参照してください。
Mac OS のアップデートをインストールする
ネッ トワーク インス トールを 使用し てクライ アント コンピュ ータに オペレー ティン グシステ ムの
アップデート をインストールすると きは、ほかのパッケージを インストールイメージ に追加すると
きと同じ方法で、システムアップデートのパッケージを追加します。詳しくは、 38 ページの「起動
イメージまたはインストールイメージにパッケージを追加する」を参照してください。
Mac OS のアップデートは、www.apple.com/jp/support からダウンロードできます。
ポストインストールスクリプトをインストールイメージに追加する
ポストインス トールスクリプトを使 って、ソフトウェアをクラ イアントコンピュータ にインストー
ルした後で ソフトウェアに変更を 加えることができます。名 前が示すように、ポストイ ンストール
スクリプトは、ネットワーク・インストール・プロセスの最後に実行します。
このスクリプトを使用して、スクリプト自体の制限内で、必要などんなタスクでも実行できます。た
だし、通常、ポスト インストールスクリ プトは、追加のインスト ールイメージを作成し たくないと
きに、ネットワ ークでインストールし たソフトウェアに小さ な変更を加えるときに 使用します。た
とえば、ポスト インストールスクリプ トを使用して、ソフトウェ アをクライアントコン ピュータに
インストー ルした後で、ファイルを 削除したり、起動項目を設 定したり、ユーザを作成 したりでき
ます。
参考:ポストインストールスクリプトの効果的な使いかたの 1 つは、「~/ ライブラリ /Preferences/
ByHost 」フォルダ内の項目を変更して、確実に元のイメージの 設定を残すか、それらを無効にする
ことです。たとえば、「ByHost」フォルダ内の項目の名前にある MAC アドレスを、イメージがイン
ストールされたコンピ ュータの MAC アドレスに置き換えるスクリプト を作成できます。こうすれ
ば、イメージを 作成したコンピュー タには、元のイメージの設 定(ディスプレイやプリ ントの設定
など)が保持されます。
40
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
ポス トインス トール スクリ プトは、コ ンピュー タにマ ウントし たボリ ューム から作成 したイ ンス
トールイメージだけを操作します。CD から作成したインストールイメージで使用することはできま
せん。ポストインストール スクリプトはシェルスクリプトとして記述す る必要があります。Perl ス
クリプトはサポートされていません。
「システムイメージユーティリティ」を使用して作成中の新規インストールイメージにポストインス
トールスクリプトを追加するときは、「内容」パネルで「追加」
(+ )ボタンをクリックし、追加する
スクリプトを選択します。
既存のイメージにポストインストールスクリプトを追加するときは、「システムイメージユーティリ
ティ」を開いて「イメージ」をクリックし、リストからイメージを選択します。次に、「編集」をク
リックし、
「内容」パネルの「追加」
(+ )ボタンをクリックして、追加するスクリプトを選択します。
ポストイン ストールスクリプトを 使ってインストールイ メージを作成すると、スク リプトは「シス
テムイメー ジユーティリティ」 によって「/var/db/emptyScriptFolder/ 」ディレクトリに コピーさ
れます。
「ネットワークインストーラ」アプリケーションは、
「システムイメージユーティリティ」で
イメージに追加する順序でスクリプトを実行します。
スクリプトの順序は、テキストファイル「/private/etc/emptyScript」に記録されます。このファイ
ルには、各スクリプトのパスのリストが含まれています。スクリプトの実行順序を変更するには、テ
キストファイルを編集します。これは、イメージをサーバにマウントすることによって行えます。
テキストファイル内のエントリーの配置を変更したときは、ファイルを保存し、イメージを取り出し
ます。イメージは自動的にアップデートされます。(イメージが読み取り専用であるためにテキスト
ファイルを編集できない場合は、「ディスクユーティリティ」を使用して、読み取り/書き込みでき
るようにファイルを変換します。終了したら、忘れずにイメージを読み取り専用に戻してください。
)
コマンドラインから
「/private/etc/emptyScript」ファイルは、「ターミ ナル」から編集することもで きます。詳しくは、
コマンドライン管理ガイドのシステムイメージに関する章を参照してください。
第2章
起動イメージおよびインストールイメージを作成する
41
3
NetBoot サービスを設定する
3
この章では、クライアントで起動イメージおよびインストールイメー
ジを使用できるように NetBoot サービスを設定する方法について説
明します。
NetBoot サービスは、この章で説明するように「 サーバ管理」を使用して設定します。
NetBoot サービスを設定する
Mac OS X Server の NetBoot サービスを設定するときは、「サーバ管理」を使用します。
NetBoot を設定するには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」ボタンをクリックし、「一般」をクリックします。
3
イメージを提供するために使用するネットワークポートの横にある「使用可能」をクリックします。
4
イメージを保存する場所を選択するときは、「ボリューム」リストの「イメージ」列内をクリックし
ます。
5 Mac OS X
ディスクレスクライアントで使用するシャドウファイルを保存する各ローカル・ディス
ク・ボリュームについて、「ボリューム」リストの「クライアントデータ」列内をクリックします。
6
7
「保存」をクリックし、次に「イメージ」をクリックします。
クライアント で使用するイメージを 使用可能にして、これらの イメージをディスクレ スクライアン
トで使用できるようにするかどうかを指定し、イメージの配信に使用するプロトコルを選択します。
どのプロトコルが適切か分からない場合は、「NFS」を選択します。
8
9
10
デフォルトのイメージを選択するときは、
「イメージ」リストの「デフォルト」列内をクリックします。
「保存」をクリックします。
(省略可能)特定 のグループに対して クライアントの使用 を制限するときは、
「フィ ルタ」タブをク
リックします。詳しくは、49 ページの「アドレスのフィルタリングで NetBoot クライアントを制限
する」を参照してください。
43
コマンドラインから
「ターミナル」で serveradmin コマンドを使用することによって、NetBoot サービスを設定する
こともできます。コマンドライン管理ガイドのシステムイメージに関する章を参照してください。
NetBoot サービスおよび関連サービスを開始する
NetBoot サービスでは、起動するクライアントのタイプに応じて AFP、NFS、DHCP、Web、およ
び TFTP サービスを使用します(23 ページの「ネットワークサービスの要件 」を参照)。AFP、DHCP、
Web、および NetBoot サービスを開始するときは、「サーバ管理」を使用します。NFS および TFTP
サービスは自動的に開始されます。
参考:サーバソフトウェアをはじめてインストールしたときに「設定アシスタント」で NetBoot サー
ビスを使用可能にしている場合、再起動しても NetBoot は自動的に起動されません。必要な共有ポ
イントが設定されるだけです。
NetBoot サービスを開始するには:
1
「サーバ管理」を開きます。
2 Mac OS X ディスクレスクライアントを起動する場合は、 AFP サービスを開始します。
「コンピュータとサービス」リストで「AFP」を選択し、「サービスを開始」をクリックします。
3
現在のサーバで DHCP サービスを提供する場合は、DHCP サービスが設定済みであり、実行中である
ことを確認してください。それ以外の場合は、ネットワーク上の別のサーバから DHCP サービスの
提供を受ける必要があります。
NetBoot サーバで DHCP サービスも提供する場合、サーバをゲートウェイとして設定するとパフォー
マンスが向上することがあります。つまり、サブネットがサーバの IP アドレスをルーターの IP アド
レスとして使用するように設定します。
4
「サーバ管理」の「コンピュータとサービス」で「NetBoot 」を選択します。
5
「設定」をクリックします。
6 NetBoot サービスを提供するために使用する ネットワークポートを選択します。
NetBoot イメージを提供する 1 つ以上のネットワークポートを選択できます。たとえば、2 つのネッ
トワークインターフェイスを持つサーバがあり、それぞれがネットワークに接続されている場合は、
両方のネットワークで NetBoot イメージを使用できます。
7
8
9
10
「イメージ」をクリックします。
提供するイメージを選択します。
「保存」をクリックします。
「サービスを開始」をクリックします。
コマンドラインから
「ターミナル」でコマンドを使用することによって、NetBoot サービスおよびサポートするサービス
を開始する こともできます。詳しくは、コ マンドライン管理ガイ ドのシステムイメージ に関する章
を参照してください。
44
第3章
NetBoot サービスを設定する
イメージを使用可能にする
クライアントコンピュータが NetBoot で起動するときにディスクイメージを使用できるようにする
には、サーバでイメージを 1 つ以上使用可能にする必要があります。
ディスクイメージを使用可能にするには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」をクリックし、次に「イメージ」をクリックします。
3
4
クライアントに表示する各イメージについて、「使用可能」列内をクリックします。
「保存」をクリックします。
イメージの保存場所を選択する
起動イメージ およびインストールイメ ージの保存に使用する サーバ上のボリュームを 選択するとき
は、「サーバ管理」を使用します。
警告:NetBoot の共有ポイントまたは NetBoot が保存されているボリュームの名前は変更しない
でください。すでに「サーバ管理」でイメージおよびシャドウファイルの共有ポイントの選択を解
除している場合以外は、
「ワークグループマネージャ」を使用して NetBoot の共有ポイントの共有
を解除しないでください。
イメージファイルを保存するボリュームを選択するには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」をクリックしてから、「一般」をクリックします。
3
ウインドウの 下半分にあるボリュー ムのリストで、イメージフ ァイルの保存に使用す る各ボリュー
ムについて、「イメージ」列内のチェックボックスをクリックします。
4
「保存」をクリックします。
コマンドラインから
「ターミナル」で serveradmin コマンドを使用することによって、任意のボリュームをイメージ
ファイルの 保存に使用するように 指定することもできま す。詳しくは、コマンドライン 管理ガイド
のシステムイメージに関する章を参照してください。
第3章
NetBoot サービスを設定する
45
シャドウファイルの保存場所を選択する
ディスクレスクライアントの起動時には、一時的な「シャドウ」ファイルがサーバに保存されます。
これらの一時的なファイルの保存に使用するサーバボリュームを指定するときは、「サーバ管理」を
使用します。
警告:NetBoot の共有ポイントまたは NetBoot が保存されているボリュームの名前は変更しない
でください。すでに「サーバ管理」でイメージおよびシャドウファイルの共有ポイントの選択を解
除している場合以外は、
「ワークグループマネージャ」を使用して NetBoot の共有ポイントの共有
を解除しないでください。
シャドウファイルの保存にボリュームを使用するには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」をクリックしてから、「一般」をクリックします。
3
ウインドウの 下半分にあるボリュー ムのリストで、シャドウフ ァイルの保存に使用す るボリューム
について、「クライアントデータ」列内のチェックボックスをクリックします。
4 「保存」をクリックします。
コマンドラインから
「ターミナル」で serveradmin コマンドを使用することによって、任意のボリュームをシャドウ
ファイルの 保存に使用するように 指定することもできま す。詳しくは、コマンドライン 管理ガイド
のシステムイメージに関する章を参照してください。
リモートサーバに保存されているイメージを使用する
NetBoot サーバ自身とは別のリモート NFS または HTTP サーバに、起動イメージまたはインストー
ルイメージを保存できます。
別のリモートサーバにイメージを保存するには:
1
「システムイメージユーティリティ」を使って、NetBoot サーバにイメージを作成します。
イメージを 作成するときは、イメージ を保存する場所を指定 する必要があります。リモ ートサーバ
上のイメージの保存場所を指定するには:
a「システムイメージユーティリティ」で、「一般」をクリックします。
b「NFS」または「HTTP」をクリックします。
c 「リモート」をクリックします。
d 表示されるシートに、必要な情報を入力します。
イメージを NFS サーバに保存する場合は、サーバのホスト名または IP アドレス、マウントポイン
ト(NFS エクスポート)のパス、およびマウントポイントを基準としたイメージの相対パスを指
定します。
46
第3章
NetBoot サービスを設定する
イメージを HTTP サーバに保存する場合は、サーバのホスト名または IP アドレス、イメージのパ
ス(.nbi ディレクトリを基準としたルート・ディスク・イメージの相対パス)
、イメージにアクセ
ス する ため の ユー ザ名 と パス ワ ード、お よび ポ ート 番号 を 指定 しま す。NetBoot サ ーバ は、
NetBootSPn の下の .nbi ディレクトリが次の規則に従って HTTP を介して書き出されることを前
提としています:
http://server_ip/NetBoot/NetBootSPn/image_path.nbi
server_ip はサーバの IP アドレス、n はボリューム番号、image_path はイメージのパスです。
e「OK」をクリックします。
2
イメージ(.dmg)ファイルを NetBoot サーバの .nbi フォルダから別のサーバの共有(書き出し)ディ
レクトリにコピーします。NetBoot サーバの .nbi フォルダおよびこれに含まれるその他のファイル
は、残しておきます。
また、「システムイメージユーティリティ」の「イメージ」パネルでイメージを選択し、「書き出し」
をクリックし、書き出す .dmg ファイルを選択して、イメージを別のサーバにコピーすることもで
きます。「書き出し」ボタンの使用は、イメージの適切なアクセス権を確保するものとなるため、イ
メージを別のサーバにコピーする最も安全な方法です。
リモートサーバにすでにイメージがある場合は、既存の .nbi フォルダを複製して、 その
「NBImageInfo.plist」ファイルの値を調整することによって、NetBoot サーバに .nbi フォルダを作
成できます。
イメージを別のサーバに移動する
ディスプレイ やキーボードが取り付け られていないサーバを 含む別のサーバにイメー ジを移動する
ときは、「システムイメージユーティリティ」の書き出し機能を使用します。
イメージを別のサーバにコピーするには:
1
2
「システムイメージユーティリティ」を開いて、「イメージ」をクリックします。
リストからイメージを選択して「書き出し」をクリックし、コピー先の情報を入力します。
重要:ファイルのアクセス権に関する問題を防止するため、「ターミナル」または「Finder」でネッ
トワークを経 由してほかのサーバに起 動イメージまたはイン ストールイメージをコピ ーしないでく
ださい。
イメージを削除する
イメージを削除しても、「システムイメージユーティリティ」によって「ゴミ箱」に移動されるだけ
で、ドライブからは消去されません。
イメージを削除するには:
1
2
「システムイメージユーティリティ」を開いて、「イメージ」をクリックします。
リストでイメージを選択し、「編集」>「削除」と選択します。
第3章
NetBoot サービスを設定する
47
イメージを編集する
イメージを編集するときは、「システムイメージユーティリティ」にイメージをバックアップするた
めのオプションがあります。
イメージを編集するには:
1
2
「システムイメージユーティリティ」を開いて、「イメージ」をクリックします。
リストでイメージを選択し、「編集」をクリックします。
「システムイメージユーティリティ」に、イメージをバックアップするかどうかを確認するプロンプ
トが表示されます。イメージは、コンピュータ上の任意のドライブにバックアップできます。
3
編集が終了したら、「保存」をクリックします。
デフォルトイメージを指定する
デフォルトイメージとは、 N キーを押しながらクライアントコンピュータ を起動するときに使用さ
れるイメージのことです。52 ページの「 N キーを使用して起動する」を参照してください。複数の
起動ディスクイメージが作成されている場合は、「サーバ管理」の「 NetBoot」設定でデフォルトの
起動イメージを選択できます。
重要:ディスク レスクライアントがあ る場合は、これらのクライ アントの起動イメージ をデフォル
トイメージとして設定してください。
ネットワークに複数の NetBoot サーバがある場合、各クライアントは最初に応答したサーバ上にあ
るデフォルトイメージを使用します。複数のデフォルトイメージが使用可能である場合、どのデフォ
ルトイメージを使用するかを制御することはできません。
デフォルトの起動イメージを指定するには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」をクリックし、次に「イメージ」をクリックします。
3
4
イメージの横にある「デフォルト」列内のボタンをクリックします。
「保存」をクリックします。
コマンドラインから
「ターミナル」で serveradmin コマンドを使用することによって、デフォルトイメージを指定す
ることもで きます。詳しくは、コマンドラ イン管理ガイドのシス テムイメージに関する 章を参照し
てください。
48
第3章
NetBoot サービスを設定する
イメージをディスクレス起動用に設定する
ローカルディ スクドライブを持たない クライアントコンピュ ータの起動にイメージを 使用できるよ
うに設定す るときは、
「サーバ管理」を使 用します。イメージをデ ィスクレス起動用に 設定すると、
NetBoot サーバによって、 クライアントのシャドウファイル用の領域が割り当てられます。
イメージをディスクレス起動に使用できるようにするには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」をクリックし、次に「イメージ」をクリックします。
3
リスト内で、イメージの横にある「ディスクレス」列内のボックスをクリックします。
4 「保存」をクリックします。
重要:ディスク レスクライアントがあ る場合は、これらのクライ アントの起動イメージ をデフォル
トイメージとして設定してください。
クライアントのシャドウファイルを保存する場所の指定については、 46 ページの「シャドウファイ
ルの保存場所を選択する」を参照してください。
コマンドラインから
「ターミナル」で serveradmin コマンドを使用することによって、イメージをディスクレス起動
用に設定す ることもできます。詳しく は、コマンドライン管理ガ イドのシステムイメー ジに関する
章を参照してください。
アドレスのフィルタリングで NetBoot クライアントを制限する
NetBoot サービスのフィルタリング機能を使用すると、クライアントの Ethernet ハードウェア・ア
ドレス(MAC アドレス)に基づいてサービスへのアクセスを制限できます。クライアントのアドレ
スは、クライア ントがはじめてサーバ 上のイメージから起動 したときに、フィルタリス トに自動的
に追加されます。また、デフォルトではアクセスが許可されます。そのため、通常はハードウェア・
アドレスを手入力する必要はありません。
NetBoot サービスへのクライアントのアクセスを制限するには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」をクリックし、次に「フィルタ」をクリックします。
3
「下のリストに含まれるクライアントのみを許可する(他は拒否する)」または「下のリストに含ま
れるクライアントのみを拒否する(他は許可する)」のいずれかを選択します。
4 「NetBoot フィルタリングを使用する」 を選択します。
5
クライアントのアドレスのリストを設定するときは、「追加」(+ )および「削除」(-)ボタンを使用
します。
「ホスト名」フィールドにクライアントの DNS 名または IP アドレス
MAC アドレスを調べるときは、
を入力して「検索」ボタンをクリックします。
第3章
NetBoot サービスを設定する
49
Mac OS X を使用するコンピュータのハードウェア・アドレスを調べるときは、そのコンピュータの
「ネ ット ワー ク」環境 設定 の「TCP/IP」パ ネ ルで 確認 する か、「シス テ ムプ ロフ ァイ ラ」(また は
「Apple システム・ プロフィール」
)を実行します。
参考:また、「サーバ管理」の「NetBoot 」パネルの「イメージ」パネルでイメージの名前をダブル
クリックし、必要な情報を入力することによって、 NetBoot イメージへのアクセスを制限すること
もできます。
詳細な NetBoot オプションを変更する
bootpd プログラムを直接実行したり、NetInfo の設定パラメータを変更したりすることによって、
追加する NetBoot オプションを制御できます。詳しくは、bootpd のマニュアルページ(man で表
示)を参照してください。
bootpd のマニュアルページを表示するには:
1
「ターミナル」を開きます。
2 man bootpd と入力します。
サブネット間の NetBoot サービスを設定する
ネットワーク起動は、BSDP(Boot Service Discovery Protocol)に応答する任意のコンピュータに
対してブロ ードキャストするクラ イアントコンピュータ によって開始されます。通 常、デフォルト
では、ネットワ ークのほかの部分への 不要なデータフローの 量を減らすために、ルータ ーはブロー
ドキャストのトラフィックをブロックするように設定されています。サブネット を超えて NetBoot
サービスを提供する必要がある場合は、BSDP トラフィックを NetBoot サーバに渡すようにルーター
を設定する必要があります。ルーターに BSDP トラフィックを渡す機能があるかどうかを確認する
には、ルーターの製造元に問い合わせてください。
50
第3章
NetBoot サービスを設定する
4
NetBoot およびネットワークインス
トールを使用するようクライアントを
設定する
4
この章では、サーバ上のイメージから起動したり、サーバ上のイメー
ジからソフトウェアをインストールしたりできるようにクライアン
トコンピュータを設定する方法について説明します。
ディスクレスクライアントを設定する
NetBoot を使用する と、クライアントコンピュータにローカルのオペレーティングシステムまたは
ディスクドラ イブがインストールさ れていない場合でも、クラ イアントコンピュータ を設定するこ
とができます。このよう な「システムレス」またはディスクレスのクライ アントは、N キーを使用
する起動方法で NetBoot サーバから起動できます。詳しくは、52 ページの「N キーを使用して起動
する」を参照してください。
クライア ントコンピュー タの起動後に、環境 設定の「起動ディス ク」パネルを使用し て、NetBoot
ディスクイ メージをクライアント の起動ディスクとして 選択できます。これにより、ク ライアント
をサーバから起動するときに、N キーを使用する必要がなくなります。
クライアント コンピュータからシス テムソフトウェアを削 除することによって、ユー ザの環境をよ
り広く制御 できます。たとえば、クライ アントが常にサーバか ら起動するようにし、ク ライアント
管理を使用し てクライアントコンピュ ータのローカルハード ディスクへのアクセスを 拒否すること
により、ユーザがローカルハードディスクにファイルを保存するのを禁止できます。
NetBoot の起動イメージを選択する
Mac OS X バージョン 10.2 以降を実行するコンピュータでは、「システム環境設定」の「起動ディス
ク」パネルで NetBoot の起動イメージを選択します。
Mac OS X で NetBoot 起動イメージを選択するには:
1
2
3
「システム環境設定」で、「起動ディスク」パネルを選択します。
コンピュータの起動に使用するネットワークディスクイメージを選択します。
「再起動」をクリックします。
「NetBoot」アイコンが表示され、 選択したイメージからコンピュータが起動します。
51
ネットワーク・インストール・イメージを選択する
Mac OS X バージョン 10.2 以降を実行するコンピュータでは、「システム環境設定」の「起動ディス
ク」パネルでネットワークのインストールイメージを選択します。
Mac OS X でインストールイメージを選択するには:
1
2
3
「システム環境設定」で、「起動ディスク」パネルを選択します。
コンピュータの起動に使用するネットワークディスクイメージを選択します。
「再起動」をクリックします。
「NetBoot」アイコン が表示され、選択したイメージからコンピュータが起動し、インストーラが実
行されます。
N キーを使用して起動する
この方法を使用すると、サポートする任意のクライアントコンピュータを NetBoot ディスクイメー
ジから起動できます。 N キ ーを使用して起動すると、クライアントコンピ ュータは、デフォルトの
NetBoot ディスクイメージから起動します。(複数のサーバがある場合、クライアントは最初に応答
したサーバのデフォルトイメージから起動します。)
BootP による IP アドレスの割り当てが必要な古いクライアントコンピュータ(トレイローディング
式の iMac やブルー & ホワイトの PowerMac G3 などの古いコンピュータ)がある場合は、NetBoot
のディスク イメージからコンピュ ータを起動するときに、こ の方法を使用する必要 があります。こ
れらの古いコンピュータでは、
「起動ディスク」コントロールパネルや「環境設定」パネルで NetBoot
の起動ディスクイメージを選択する機能はサポートされていません。
N キーを使用して、システム ソフトウェアがインストールされていないク ライアントコンピュータ
を起動することもできます。 51 ページの「ディスクレスクライアン トを設定する」を参照してくだ
さい。
1
N キーを使用して NetBoot ディスクイメージから起動するには:
キーボードの N キーを 押しながら、クライアントコンピュータの電源を 入れます(または再起動し
ます)。
画面の中央に「NetBoot」 アイコンが表示されるまで、N キーを押したままにします。
2
ログインウインドウが表示されたら、名前とパスワードを入力します。
ネットワーク ディスクイメージのア イコンは、サーバボリュー ムに使用されるアイコ ンと同じにな
ります。
52
第4章
NetBoot およびネットワークインストールを使用するようクライアントを設定する
5
NetBoot サービスを管理する
5
この章では、NetBoot サービスの効率的な実行を維持するために行う
日常の一般的な作業について説明します。また、 1 つのサーバ上の複
数のボリューム間、または複数のサーバ間での負荷分散についての情
報も記載されています。
NetBoot を制御および監視する
以下の各セクションでは、NetBoot サービスを停止する方法、個々のイメージを使用不可にする方
法、およびクライアントを監視または制限する方法について説明します。
NetBoot サービスを停止する
クライアントがサーバ上の NetBoot を使用できないようにするための最も確実な方法は、すべての
Ethernet ポートで NetBoot のサービスを使用不可にすることです。
NetBoot を使用不可にするには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「サービスを停止」をクリックします。
特定の Ethernet ポートでサービスを停止するときは、
「設定」をクリックしてから「一般」をクリッ
クし、目的のポートに対応する「使用可能」チェックボックスを選択解除します。
特定のイメージの提供を停止するときは、
「設定」をクリックしてから「イメージ」をクリックして、
目的のイメージに対応する「使用可能」チェックボックスを選択解除します。
特定のクラ イアントに対するサ ービスを停止すると きは、
「設定」をクリックして から「フィルタ」
をクリックして、
「 NetBoot フィルタリングを使用する」および「下のリストに含まれるクライアン
トのみを拒否する」を選択し、クライアントのハードウェア・アドレスをリストに追加します。
コマンドラインから
「ターミナル」で serveradmin コマンドを使用することによって、NetBoot サービスを停止した
り、イメージを 使用不可にしたりす ることもできます。詳しく は、コマンドライン管理 ガイドのシ
ステムイメージに関する章を参照してください。
53
個々の起動イメージまたはインストールイメージを使用不可にする
イメージを使 用不可にすると、そのイメ ージを使用してクライ アントコンピュータを 起動できなく
なります。
NetBoot ディスクイメージを使用不可にするには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」をクリックし、次に「イメージ」をクリックします。
3
4
目的のイメージに対応する「使用可能」列内のチェックボックスを選択解除します。
「保存」をクリックします。
コマンドラインから
「ターミナル」で serveradmin コマンドを使用することによって、イメージを使用不可にするこ
ともできま す。詳しくは、コマンドライン 管理ガイドのシステム イメージに関する章を 参照してく
ださい。
NetBoot クライアントのリストを表示する
特定のサーバから起動されたクライアントのリストを表示するときは、
「サーバ管理」を使用します。
クライアントのリストを表示するには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「クライアント」をクリックします。
参考:このリス トは、現在接続している クライアントだけのリ ストではなく、接続した ことがある
すべてのク ライアントが含まれる 累積リストです。クライア ントごとに、最後の起動時 間が表示さ
れます。
NetBoot サービスおよび関連サービスの状況をチェックする
NetBoot サービスおよびそこで使用されるその他のサービス (NFS や FTP など)の状況を確認する
ときは、「サーバ管理」を使用します。
NetBoot サービスのステータスを確認するには:
1
2
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
サービスの状況の概要を表示するときは、「概要」をクリックします。ログファイルを表示するとき
は、「ログ」をクリックします。
コマンドラインから
「ターミナル」でコマンドを使用することによって、NetBoot サービスおよびそこでサポートされる
サービスの状 況を確認できます。コマン ドライン管理ガイドの システムイメージに関 する章を参照
してください。
NetBoot サービスのログを表示する
診断情報が含まれるログを表示するときは、「サーバ管理」を使用します。
NetBoot サービスのログを表示するには:
54
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「ログ」をクリックします。
第5章
NetBoot サービスを管理する
コマンドラインから
「ターミナル」でログファイルの内容を表示することによって、ログを見ることができます。詳しく
は、コマンドライン管理ガイドのシステムイメージに関する章を参照してください。
パフォーマンスと負荷分散
起動のパフォーマンスを良好に保つには、関連するクライアントコンピュータが NetBoot サーバを
使用できるように保つことが重要です。応答が速く信頼性のある NetBoot サービスを実現するため
に、ネットワーク環境内に複数の NetBoot サーバを設定することができます。
NetBoot を使用する サイトでは多くの場合、応答時間を許容範囲内に保つために、クライアントコ
ンピュータ の起動時間をずらして ネットワークの負荷を 減らします。一般的には、すべ てのクライ
アントコン ピュータを同時に起動 する必要はありません。朝 に起動し、日中は起動した ままにする
のが普通です。環境設定の「省エネルギー」パネルを使用して、時差起動をプログラムできます。
起動イメージ
使用率の高さやクライアントの同時起動によって NetBoot サーバに大きい負荷がかかり、遅延が発
生する場合は、NetBoot サーバを追加して、クライアントコンピュータの要求を複数のサーバに分
散させること(負荷分散)を検討してください。複数の NetBoot サーバで負荷分散するときは、ネッ
トワーク環 境内でスイッチを使用 することが重要です。ハブ は基本的に共有機能を 提供し、単一の
共有ネット ワークを構成します。この ようなネットワークで は、複数のサーバがデータ 送出のタイ
ミングを競い合うことになります。
サーバ間で起動イメージを分散させる
ネットワーク上に複数の NetBoot サーバがある場合は、特定の起動イメージのコピーを複数のサー
バ上に配置して、負荷を分散させることができます。これらのコピーに 4096 ∼ 65535 の範囲で同
じイメージ ID を割り当てることによって、混乱を避けるために、クライアントに対してこれらのコ
ピーを 1 つのイメージとしてアドバタイジングすることができます。
1 つのイメージをサーバ間で分散させるには:
1
元のイメージが保存されているサーバ上で「システムイメージユーティリティ」を開きます。
2 「イメージ」(ウインドウの上部にあります)をクリックして、リストからイメージを選択します。
3
イメージの索引が 4095 以下である場合は、
「編集」をクリックして、イメージの索引を 4096 ∼ 65535
の範囲の値に変更します。
4
ほかのサーバにイメージのコピーを配置するときは、「書き出し」ボタンを使用します。
5
各サーバで「サーバ管理」を使用して、ほかのサーバにコピーしたイメージを使用可能にします。
クライアントの「起動ディスク」環境設定パネルに表示されるイメージは 1 つだけですが、イメー
ジのコピーが 配置されているいずれ かのサーバが、各サーバの 使用状況に基づいて自 動的に選択さ
れます。
1 つのサーバ上にある複数のディスクドライブ間で起動イメージを分散させても、パフォーマンスが
大幅には改善しないことがあります。
第5章
NetBoot サービスを管理する
55
サーバのディスクドライブ間で起動イメージを分散させる
NetBoot サーバが 1 台だけの場合でも、サーバ上の複数のディスクドライブ間でイメージのコピー
を分散させて、パフォーマンスを改善できることがあります。これらのコピーに 4096 ∼ 65535 の
範囲で同じイメージ ID を割り当てることによって、クライアントに対してこれらのコピーを 1 つの
イメージとしてアドバタイジングすることができます。
参考:同じ物理 ディスクドライブ上の 異なるパーティション 間には、イメージを分散さ せないでく
ださい。そのよ うにしてもパフォーマ ンスが向上しないだけ でなく、パフォーマンスが 低下する可
能性もあります。
1 つのイメージをディスクドライブ間で分散させるには:
1
「サーバ管理」を開き、「コンピュータとサービス」リストで「 NetBoot 」を選択します。
2
「設定」をクリックしてから、「一般」をクリックします。
3
イメージの保存に使用する各ボリュームに対応する「イメージ」列内をクリックします。
別の物理ディスクドライブ上にあるボリュームを選択します。
4
「保存」をクリックし、次に「イメージ」をクリックします。
5
「索引」列内のイメージの ID が 4095 以下である場合は、その ID をダブルクリックして、4096 ∼ 65535
の範囲で索引を入力し、変更を保存します。
6
「ターミナル」を開き、安全なコピーコマンドである scp コマンドを使用して、イメージを別のボ
リューム上にある NetBootSPn 共有ポイントにコピーします。たとえば、次のように操作します:
scp /Library/NetBoot/NetBootSP0/image.nbi [admin_name]@[ip_address]:/
Volumes/Drive2/Library/NetBoot/NetBootSP1
[admin_name] は管理ログイン、[ip_address] は該当するサーバの正確な IP アドレスです。指
定した管理ログインのパスワードを要求するプロンプトが表示されます。
起動イメージへのアクセスを分散させる
ネットワークに 2 台目の NetBoot サーバを追加する場合は、「起動ディスク」コントロールパネル
ま たは 環 境設 定パ ネ ルで 各 クラ イア ン トの 起 動イ メ ージ を再 選 択し て くだ さい。こ れ によ り、
NetBoot の負荷がサーバ間で再び分散されます。既存の NetBoot サーバの「 /var/db/bsdpd_clients」
ファイルを削除することによって、負荷の再分散を強制的に実行することもできます。同様に、サー
バや設備の障害から回復したときに、稼動を続けていた NetBoot サーバのみからクライアントが起
動していた場合は、稼動中のサーバから「 bsdpd_clients 」ファイルを削除して、クライアントがも
う一度全サーバに分散されるようにする必要があります。
サーバの「 bsdpd_clients 」ファイルには、そのサーバを NetBoot サーバとして選択したコンピュー
タの Ethernet MAC(Media Access Control)アドレ スが保存されます。クライ アントは、利用可
能なサーバの「bsdpd_clients」ファイルにエントリーがある限り、常にそのサーバから起動します。
サーバが利 用できなくなった場合、 そのクライアントは、サー バからエントリー(また はファイル
自体)が削除されるまで、利用可能なサーバを探して関連付けを行います。
56
第5章
NetBoot サービスを管理する
参考:利用でき なくなったサーバがオ ンラインに復帰した結 果として、クライアントが 複数のサー
バに登録さ れた場合、クライアントは、利 用するクライアントの 数が最も少ないサーバ から起動し
ます。
シャドウファイルを分散させる
Mac OS X ディ スクレスイメージか ら起動するクライア ントは、一時的な「シャド ウ」ファイルを
サーバ上に保存します。
デフォルト設定では、Mac OS X の NetBoot はクライアントのシャドウファイル用の共有ポイント
をサーバの起動ボリューム上に作成します。
(この動作は変更可能です。34 ページの「Mac OS X の
NetBoot クライアントによるシャドウファイルの割り当て方法を変更する 」を参照してください。)
この共有ポイントを確認したり、ほかのものを追加したりするときは、
「サーバ管理」を使用します。
共有ポイントには、NetBootClientsn という名前が付けられます。n は共有ポイントの番号を示しま
す。共有ポイントは、0 から順に番号が付けられます。
たとえば、サーバに 2 つのディスクボリュームがある場合、デフォルトのシャドウファイルディレ
クトリは起動ボリューム上の NetBootClients0 です。
「サーバ管理」を使用してクライアントのデー
タを 2 番目のボリュームにも保存するように指定した場合、ディレクトリの名前は NetBootClients1
になります。NetBoot は、1 番目のクライアントのシャドウファイルを NetBootClients0 に、2 番
目のクライアントのシャドウファイルを NetBootClients1 に、3 番目のクライアントのシャドウファ
イルを NetBootSP0 に順次保存していきます。同様に、3 つのボリュームが選択されていて、クラ
イアントが 8 台ある場合は、1、4 、および 7 番目のクライアントが 1 つ目のボリュームを使用し、
2 、5、および 8 番目のクライアントが 2 つ目のボリュームを使用し、3 および 6 番目のクライアン
トが 3 つ目の ボリューム を使用しま す。この負荷分 散は自動的 に行われ、通常 はこれによ ってパ
フォーマンスが最適化されます。
特定のボリュームにシャドウファイルが保存されないようにするには、
「サーバ管理」で「NetBoot」
サービス設 定の「一般」パネルを使用し ます。シャドウファイル を配置しないボリュー ムに対して
は、クライアントデータのチェックボックスの選択を解除します。
また、シャドウファイルが特定のボリュームまたはパーティションに配置されないようにするため、
不可視ファイル「/ ライブラリ /NetBoot/.clients」(これはシンボリックリンクです)をボリューム
から削除してから、NetBoot サービスを停止して再起動することもできます。
NetBoot を細かく調整する
bootpd プログラムを直接実行するか、特定の「NetInfo」ディレクトリ内にある設定パラメータを
変更することによって、NetBoot のさまざまなオプションを調整できます。 詳しくは、bootpd の
マニュアルページ(man で表示)を参照してください。このマニュアルページを表示するには、
「ター
ミナル」を開いて man bootpd と入力します。
第5章
NetBoot サービスを管理する
57
6
システムイメージに関する問題を
解決する
6
この章では、NetBoot およびネットワークインストールの操作時に発
生する可能性がある一般的な問題の解決方法について説明します。
この章では、一般的な問題の解決方法について説明します。
一般的なヒント
• ネットワーク上でDHCP サービスが使用可能であることを確認します。このサービスは、Mac OS X
Server または別のサーバの DHCP サービスから提供されている可能性があります。
• サーバ上で必要なサービスが開始されていることを確認します。23 ページの「ネットワークサー
ビスの要件」を参照してください。「サーバ管理」を開いて、次のことを確認します:
• Mac OS X ディスクレスクライアントを起動する場合は、 AFP が開始されている
• イメージの配信に NFS ではなく HTTP を使用する場合は、Web サービスが開始されている
NetBoot クライアントコンピュータが起動しない場合
• ほかのコンピュ ータがネットワークで大きな負 荷のかかる処理をしていると、コ ンピュータがす
ぐに起動しないことがあります。数分待ってから、再度起動してみてください。
• すべてのケーブ ルが正しく接続されていること、 およびコンピュータとサーバの 電源が投入され
ていることを確認します。
• クライアントコ ンピュータにメモリまたは拡張 カードを取り付けた場合は、それ らが正しく取り
付けられていることを確認します。
• サーバに複数の Ethernet カードがある場合、またはマルチポート Ethernet カードで複数のポート
を使用している 場合は、同じカードまたは同じポ ートを使用しているほかのコン ピュータを起動
できるかどうかを確認します。起動できない場合は、サーバで設定した Ethernet ポートと、クラ
イアントコンピ ュータが接続されたポートが同 じであることを確認します。マル チポートカード
の Ethernet ポート 1 を、Ethernet ポート 4 と間違えることがよくあります。 Macintosh サーバ
にあらかじめ取 り付けられているカードの場 合、コンピュータの背面から見 ると、ポート番号が
左から右に 4 、3、 2、1 となっています。
59
• 「シス テムフォ ルダ」が保 存されて いるロ ーカル ハードデ ィスク がコンピ ュータ にある場 合は、
Ethernet ケーブルを外して、ローカルハードディスクからコンピュータを起動してみます。次に、
Ethernet ケーブルを接続し直して、ネットワークからコンピュータを起動してみます。
• ローカルドライブからクライアントコンピュータを起動し、DHCP から IP アドレスを取得している
ことを確認します。
• ディスクまたはシステムがないクライアントでは、システム CD から起動し、「起動ディスク」環
境設定パネルを使用して起動イメージを選択します。
Macintosh マネージャの使用中にユーザが NetBoot クライアントに
ログインできない場合
• ユー ザが ほか のコ ンピ ュー タに ログ イン でき るか どう かを 確認 しま す。ユー ザが ほか のコ ン
ピュータにログ インできる場合は、ログインでき ないコンピュータが、そのユー ザのアカウント
が登録されていない「Macintosh マネージャ」サーバに接続されている可能性があります。複数
の「Macintosh マネージャ」サーバがある場合は、自分のアカウントが登録されているサーバを
ユーザが選択したかどうかを確認します。
• 「Macintosh マネージャ」を開き、ユーザが少なくとも 1 つのワークグループのメンバーであるこ
とを確認します。
• 「Macintosh マネージャ」 を開き、ユーザのパスワードを再設定します。
システムイメージユーティリティの作成ボタンが使用可能になって
いない場合
• 「一般」パネルにイメージの名前と ID を入力したことを確認します。
• 「内容」パネルでイメージのソースを選択したことを確認します。
「デフォルトユーザ」パネルにデフォルトのユー
• CD または DVD をソースとするイメージの場合は、
ザ名および 4 文字以上のパスワードを入力したことを確認します。
システムイメージユーティリティのコントロールやフィールドが使
用不可である場合
ウインドウの上部にある「新規ブート」または「新規インストール」をクリックするか、「システム
イメージユーティリティ」を閉じてもう一度開きます。
システムイメージユーティリティでイメージ名を編集できない場合
「システムイメージユーティリティ」では、作成した後でイメージの名前を編集することはできませ
ん。ただし、そのための別の方法があります:
• 「圧縮されていないイメージの名前を変更する」
• 「圧縮されたイメージの名前を変更する」
60
第6章
システムイメージに関する問題を解決する
圧縮されていないイメージの名前を変更する
このセクションでは、「システムイメージユーティリティ」を使用して作成した圧縮されていないイ
メージの名前を変更する方法について説明します。
圧縮されていないイメージの名前を変更するには:
1
「Finder」でイメージをマウントします。
イメージを含む .nbi フォルダを開いて、イメージをダブルクリックします。
2
「ターミナル」ウインドウを開き、次のコマンドを入力してイメージの名前を変更します:
sudo diskutil rename /Volumes/<image> <new_name>
<image> は名前を変更したいイメージの名前、<new_name> はイメージの新しい名前です。
3
プロンプトが表示されたら、ルートパスワードを入力します。
イメージの名前が変更されます。
4
イメージのマウントを解除します。
5
イメージを再マウントして、そのイメージの名前が変更されていることを確認します。
圧縮されたイメージの名前を変更する
このセクションでは、「システムイメージユーティリティ」を使用して作成した圧縮されたイメージ
の名前を変更する方法について説明します。
圧縮されたイメージの名前を変更するには:
1
「Finder」でイメージをマウントします。
イメージを含む .nbi フォルダを開いて、イメージをダブルクリックします。
2
3
4
5
「ディスクユーティリティ」を起動します。
イメージを選択して、「変換」をクリックします。
「別名で保存」フィールドに名前を入力します。
イメージを保存する別の場所を選択します。
たとえば、イメージを「デスクトップ」フォルダに保存します。
6
「イメージフォーマット」メニューから読み取り/書き込みを選択します。
7
「保存」をクリックします。
8
9
10
イメージのマウントを解除します。
「Finder」で新しいイメージをマウントします。
「ターミナル」ウインドウを開き、次のコマンドを入力してイメージの名前を変更します:
sudo diskutil rename /Volumes/<image> <new_name>
<image> は名前を変更したいイメージの名前、<new_name> はイメージの新しい名前です。
第6章
システムイメージに関する問題を解決する
61
11
プロンプトが表示されたら、ルートパスワードを入力します。
イメージの名前が変更されます。
12
イメージのマウントを解除します。
13
イメージを再マウントして、そのイメージの名前が変更されていることを確認します。
14
イメージのマウントを解除します。
15
元のイメージを .nbi フォルダから取り除き、それをほかの場所に保存します。
16
17
「ディスクユーティリティ」で、新しいイメージを選択し、「変換」をクリックします。
イメージに .nbi フォルダ内での名前と同じ名前を付けます。
18
「場所」フィールドで、.nbi フォルダを選択します。
19
「フォーマット」メニューから圧縮を選択します。
20
「保存」をクリックします。
21
新しいイメージをテストして、適切にマウントされることを確認します。
22
古いイメージを破棄します。
イメージに静的起動( NetBoot バージョン 1.0)の使用を設定できな
い場合
NetBoot バージョン 1.0 で提供されていた静的ネットワーク起動の機能は、 Mac OS X Server バー
ジョン 10.3 ではサポートされていません。
62
第6章
システムイメージに関する問題を解決する
第 2 部:ソフトウェア・アップデート
の管理
II
このガイドの第 2 部では、ソフトウェア・アップデート・サー
ビスについて紹介し、さらにソフトウェア・アップデート・
サービスの管理に使用できるアプリケーションとツールについ
ても紹介します。
第7章
ソフトウェア・アップデートの管理について
第8章
ソフトウェア・アップデート・サービスを設定する
第9章
ソフトウェア・アップデート・サービスを管理する
第 10 章
ソフトウェア・アップデート・サービスに関する問題を解決する
7
ソフトウェア・アップデートの管理に
ついて
7
このセクションでは、ネットワーク上のアップルのソフトウェアを
アップデートするための制御された環境として、ソフトウェア・アッ
プデート・サービスを設定および管理する方法について説明します。
ソフトウェア・アップデート・サービスでは、アップルから提供されるネットワーク上の Macintosh
ソフトウェア・アップデートを管理できます。制御されていない環境では、ユーザはいつでもアップ
ルのソフトウェア・アップデート・サ ーバに接続して、IT グループ が会社や学校で使用することを
承認していないソフトウェアでクライアントコンピュータをアップデートする可能性があります。
ローカルの ソフトウェア・アップデ ート・サーバを使用すれば、 クライアントコンピュ ータは管理
者が制御する ソフトウェアリストに 基づいて許可されたソ フトウェア・アップデート だけにアクセ
スするため、コ ンピュータのソフト ウェア・アップデートを管 理する際の柔軟性が 高まります。た
とえば、次のことができます:
• ソフトウェア・アップデートをアップルのソフトウェア・アップデート・サーバからローカルサー
バにダウンロー ドしてローカルネットワークの クライアントと共有し、企業ネッ トワークの外側
で使用される帯域幅の量を削減します。
• 管理された環境 設定を使用して、ユーザ、グルー プ、およびコンピュータをロー カルの特定のソ
フトウェア・アップデート・サーバに関連付けます。
• ローカルサーバ で個々のパッケージを使用可能 または使用不可にすることに よって、ユーザがア
クセスできるソフトウェア・アップデートのパッケージを管理します。
• アップルのソフ トウェア・アップデート・サーバと 管理者のサーバ間で自動的に アップデートを
ミラーして、アップデートを確実に最新のものにします。
参考:ソフトウ ェア・アップデート・サー ビスを使用して他社 製のソフトウェア・アッ プデートを
提供することはできません。
ソフトウェア・アップデート・プロセスの内側
ここでは、Mac OS X Server にソフトウェア・アップデート・サーバがどの ように実装されている
かを説明し ます。プロトコル、ファイル 、ディレクトリ構造、およ び設定の詳細に関す る情報も記
載されています。
65
概要
ソフトウェア・アップデート・サービスを開始するプロセスは、SoftwareUpdateServer です。
ソフトウェア・アップデート・サービスを開始すると、それがアップルのソフトウェア・アップデー
ト・サーバに接 続し、ローカルにダウン ロードできるソフトウ ェアのリストを要求 します。リスト
に表示されるどのファイルでも、ミラーする(パッケージをローカルにコピーして保存する)、また
は有効にす る(パッケージをユーザ が使用できるように する)ことができます。ま た、アップデー
ト用のユーザ 帯域幅を制限したり、アッ プルのサーバから新し いアップデートを自動 的にミラーし
たり有効にしたりすることもできます。
参考:ソフトウェア・アップデート・サービスの設定情報は、
「/etc/swupd/swupd.conf 」ファイル
に保存されます。
カタログ
ソフトウェア・アップデート・サービスが開始されると、ソフトウェア・アップデート・サーバは、
アップルのソフトウェア・アップデート・サービスから現在利用可能なソフトウェア・アップデート
のリストを 受信します。サーバを再 起動したとき、または次の コマンドを実行した ときに、ソフト
ウェアカタログの内容とアップルのソフトウェア・アップデート・サーバが自動的に同期されます:
/usr/local/bin/swupd_syncd
現在のカタログを手動でアップデートするには、ソフトウェア・アップデート・サーバの「一般」パ
ネルで「今すぐアップデート」ボタンを選択します。
インストールパッケージ
ソフトウェア・アップデート・サービスは、Mac OS X v10.4 以降でのみ認識される pkm.en ファイ
ルタイプだけをサポートしています。サーバ上のアップデートをミラーすると、サーバはアップデー
トパッケージをダウンロードして次の場所に保存します:
/usr/share/swupd/html/
このパスは静的であり、パッケージを別の場所に保存するように変更することはできませんが、URL
を変更して別のサーバにアクセスすることはできます。
参考:このバージョンの Mac OS X Server は、アップデートサーバと共に使用するためのアップル
固有 のソフト ウェア パッケ ージだけ をサポ ートし ています。変 更され たアッ プルおよ び他社 製の
アップデート・ソフトウェア・パッケージを共有することはできません。
パッケージが ローカルでミラーされ たら、パッケージを有効に してユーザがソフトウ ェアをアップ
デートするようにできます。ソフトウェア・アップデートを実行中の Mac クライアントには、有効
なパッケージ のリストだけが、クライア ントコンピュータで利 用できるソフトウェア のリストに表
示されます。
66
第7章
ソフトウェア・アップデートの管理について
アップルのサーバと同じ最新の状態に保つ
サービスを 最新の情報と同期され た状態に保つために、ソ フトウェア・アップデー ト・サーバは常
時アップルのサーバと接続されている必要があります。ソフトウェア・アップデート・サービスは、
定期的にア ップルのソフトウェア・ アップデート・サーバをチ ェックして、利用状況の 情報をアッ
プデートし、新 たに利用可能になったソ フトウェアのリストを 利用可能になったとき にサーバ上の
アップデートカタログに送信します。アップルのソフトウェア・アップデート・サーバは、同期デー
モンの swupd_syncd を使用します。このデーモンは、最新のアップデートパッケージを利用でき
るように、サーバのアップデートの時間間隔を決定します。
ユーザ帯域幅を制限する
Mac OS X Server の ソフトウェア・アップデート・サービスを使って、クラ イアントコンピュータ
がソフトウ ェア・アップデート・サーバ からソフトウェア・アッ プデートをダウンロー ドするとき
に使用でき る帯域幅を制限できま す。帯域幅に制限を設定す ることによって、ネットワ ーク上のト
ラフィック を制御し、ソフトウェア・ア ップデート・クライアン トがネットワークの速 度を低下さ
せるのを防ぐことができます。
たとえば、帯域幅を 56 Kbps に制限すると、各ソフトウェア・アップデート・クライアントはアッ
プデートを 56 Kbps でダウンロードします。5 台のクライアントが同時にサーバに接続する場合、ク
ライアントが使用する帯域幅の合計は 280 Kbps(56 Kbps × 5)になります。
取り消されたファイル
まれなこと ですが、アップルがソフ トウェア・アップデートを 提供し、そのパッケージ を流通から
取り除くこ とが必要になった場合、ア ップルはそのアップデ ートパッケージを取り 消して、ユーザ
が保存したパ ッケージからそれを取 り除くことができます。ユ ーザが利用できるファ イルのリスト
を作成するとき、取り消されたパッケージはリストされません。
ソフトウェア・アップデート・パッケージのフォーマット
独自のソフ トウェア・アップデート・パ ッケージを作成するこ とはできません。セキュ リティ上の
配慮のため、また攻撃者がパッケージを偽造するのを防ぐため、ソフトウェア・アップデート・パッ
ケージのインストーラは、アップルによる署名がない場合はパッケージをインストールしません。さ
らに、ソフトウェア・アップデート・サービスは、Mac OS X Server v10.4 以降でサポートされてい
る新しいパッケージフォーマットでのみ機能します。
ログファイル
ソフトウェア・アップデート・サーバのログファイルは、次の場所にあります:
/ ライブラリ /Logs/SoftwareUpdateServer.log
収集される情報
アップルのソフトウェア・アップデート・サーバは、クライアントのソフトウェア・アップデート・
サーバから次の情報を収集します:
• 言語
• 型
• ブラウザ
第7章
ソフトウェア・アップデートの管理について
67
ソフトウェア・アップデート・サーバを設定する前に
ソフトウェ ア・アップデート・サーバを 設定する前に、以下の考 慮事項および要件を確 認してくだ
さい。
理解しておく必要がある事項
サーバ上に ソフトウェア・アップデ ートを設定するには、ネッ トワーク設定の経験 が必要です。以
下の要件を満たしていることを確認してください:
• サーバ管理者である必要があります。
• ネットワーク設定について理解している必要があります。
また、ネットワ ークのトポロジ、スイッ チ、ルーター、およびその 他のネットワーク設 定を変更で
きるネットワーク担当スタッフと共に作業する必要があります。
クライアントコンピュータの要件
Mac OS X v10.4 サーバにネットワーク接続された Mac OS X v10.4 以降が動作する Macintosh コン
ピュータで は、ソフトウェア・アップデ ート・サービスを使用し てアップルのソフトウ ェアをアッ
プデートできます。
ネットワークハードウェアの要件
使用するネ ットワーク接続のタイ プは、ネットワークを介し てソフトウェア・アップデ ートを使用
すると予測されるクライントの数によって変わります:
• 100 メガビット Ethernet(10 未満のクライアントに通常のアップデートを提供する場合)
• スイッチを使用する 100 メガビット Ethernet( 10 ∼ 50 のクライアントに通常のアップデートを提
供する場合)
• ギガビット Ethernet (50 を超えるクライアントに通常のアップデートを提供する場合)
これらは、サポ ートするクライアント 数による目安の要件で す。サポートするクライア ント数に最
適なシステムおよびネットワーク設定について詳しくは、「容量の計画」を参照してください。
参考:Mac OS X Server では、TCP/IP が設定されているすべてのネットワークインターフェイスで、
ソフトウェア・アップデート・サービスが自動的に動作します。
容量の計画
サーバがサ ポートできるソフトウ ェア・アップデート・サービス のクライアントコンピ ュータの数
は、サーバの設 定、クライアントがアッ プデートをチェックす る時期と頻度、アップデ ートのサイ
ズ、およびその 他の要因によって決ま ります。サーバとネットワ ークに必要な能力につ いて計画を
立てるときは、次の重要な点を考慮してください:
• Ethernet の速度: クライアントコンピュータとサーバは両方とも、100Base-T 以上の速度で接続
する必要があります。クライアントを追加したときは、必要に応じて、サーバの Ethernet 接続の
速度を上げます。Mac OS X Server ハードウェアに内蔵のギガビット Ethernet を、ギガビットス
イッチに接続することをお勧めします。スイッチから各 Macintosh クライアントへは、ギガビッ
ト Ethernet または 100 メガビット Ethernet で接続する必要があります。
• ハードディスクの 容量とパッケージ数: ソフトウェア・アップデート・パッケ ージによって占有
されるサーバボ リューム上のハードディスク の容量は、パッケージのサイズ と設定、および保存
されているパッケージの数によっては、かなり大きくなる可能性があります。
68
第7章
ソフトウェア・アップデートの管理について
• スイッチのEthernetポート数: スイッチのEthernet ポートを複数使用してMacintoshクライアン
トを分散させる と、パフォーマンスが向上します 。各ポートには別々のセグメン トを割り当てる
必要があります。
• ネットワーク上のソフトウェア・アップデート・サーバの数: さまざまなユーザのグループに異
なったソフトウ ェア・アップデートを提供したい 場合があります。ディレクトリ サービスを設定
することによっ て、ネットワークまたはハードウ ェアのタイプ別にさまざまなア ップデートサー
ビスを提供し、それ ぞれのアップデートサービス がネットワーク上の別のソ フトウェア・アップ
デート・サーバを対象とするようにできます。
参考:ソフトウェア・アップデート・サーバが相互に対話するよう設定することはできません。
設定の概要
ここでは、ソフトウェア・アップデート・サービスを設定するための基本手順の概要を示します。
手順 1: ネットワーク、サーバ、お よびクライアントコンピュ ータを評価し、必要に応 じてアッ
プデートする
サポートで きるソフトウェア・アッ プデート・サービスのクラ イアントコンピュー タの数は、サー
バの数、サーバの設定、ハードディスクの容量などの要素によって決まります。 68 ページの「容量
の計画」を参照してください。
この評価の結果によっては、サーバまたはハードディスクを追加したり、サーバに Ethernet ポート
を追加したり、サーバにその他の変更を加えたりすることが必要になる場合があります。
すべてのク ライアントコンピュー タがローカルのソフト ウェア・アップデート・サービ スを使用で
きるようにするには、それらのコンピュータを Mac OS X v10.4 以降にアップデートします。
手順 2 : ソフトウェア・アップデート・サービスの計画を立てる
ソフトウェア・アップデート・サービスにアクセスできるようにするユーザを決定します。あるユー
ザのグルー プには制限なしのアク セスを提供し、別のグルー プにはソフトウェア・アッ プデートの
選択に制 限を加えるこ ともできます。こ のような計画 には、複数のソフ トウェア・アップ デート・
サーバと、管理 されたユーザ環境設定に ディレクトリサービス を介してバインドされ たクライアン
トコンピュータが必要です。
手順 3 : ソフトウェア・アップデート・サーバを設定する
ソフトウェ ア・アップデートをアップ ルから自動的にミラー したり有効にしたりす るか、手動で管
理するかを決定します。アップデートパッケージをサーバからダウンロードするときに 1 台のコン
ピュータで使用できる最大帯域幅を設定します。
手順 4 : ソフトウェア・アップデート・サービスを開始する
サーバは、利用 可能なアップデートの カタログを要求するこ とによって、自動的にアッ プルのソフ
トウェア・アッ プデート・サーバと同期 します。アップデート の自動ミラーを選択 すると、サーバ
は利用可能なすべてのソフトウェア・アップデート・パッケージのダウンロードを開始します。
第7章
ソフトウェア・アップデートの管理について
69
手順 5 : 選択したパッケージを手動でミラーし、有効にする(省略可能)
アップルの すべてのソフトウェア・ア ップデートを自動的に ミラーおよび有効にし ない場合は、ミ
ラーおよび有効にするソフトウェア・アップデート・パッケージを手動で選択します。
手順 6 : 適切なソフトウェア・アップデート・サーバを使用するようにクライアントコンピュータ
を設定する
ソフトウェア・アップデート・サーバにアクセスするユーザ、グループ、またはコンピュータ別に、
「ワークグループマネージャ」で環境設定を行います。ソフトウェア・アップデートサーバの管理さ
れた環境設定の設定方法について詳しくは、ユーザ管理ガイドを参照してください。
手順 7 : ソフトウェア・アップデート・サーバの設定をテストする
「ワークグループマネージャ」で設定した環境設定にバインドされたクライアントを使用して、サー
バからソフ トウェア・アップデート を要求することによ って、ソフトウェア・アッ プデート・サー
ビスをテストします。ユーザが目的のパッケージにアクセスできることを確認します。
70
第7章
ソフトウェア・アップデートの管理について
8
ソフトウェア・アップデート・
サービスを設定する
8
この章では、ネットワーク上のソフトウェア・アップデート・サービ
スを Mac OS X 10.4 クライアントで使用するために設定するステップ
バイステップ形式の手順について説明します。
ロー カルの ソフト ウェア・アッ プデー ト・サービ スをネ ットワ ーク接 続された クライ アント コン
ピュータに提供するには、「サーバ管理」でソフトウェア・アップデート・サービスを使用します。
設定する前に
ソフトウェア・アップデート・サーバを設定する前に、以下の点を検討してください。
提供するソフトウェア・アップデート・パッケージを検討する
ソフトウェ ア・アップデート・サービス を設定する前に、アッ プルのソフトウェア・ア ップデート
のすべてを提供するか、一部のみを提供するかを検討する必要があります。クライアントコンピュー
タは、適切に動 作するために特定のバー ジョンのアップルのソ フトウェアを必要とす るアプリケー
ションソフ トウェアを実行して いる場合があります。ソ フトウェア・アップデ ート・サーバは、管
理者が承認 するソフトウェア・アッ プデート・パッケージのみ を含むように設定で きます。特定の
アップデート パッケージへのアクセ スを制限すると、コンピュ ータに関する将来の保 守および互換
性の問題を防ぐのに役立つことがあります。
一般設定パネ ルで自動ミラー機能と 自動有効化機能を無効 にすることによって、クラ イアントアク
セスを、ソフト ウェア・アップデート・サー バを使用する特定の アップデートパッケー ジだけに制
限すること ができます。特定のア ップデートは、ソフト ウェア・アップデート・サー バの「アップ
デート」パネルで管理します。
企業のクライアントコンピュータを組織化する
組織では、個人、グループ、またはコンピュータのグループを 2、3 の一般的なソフトウェア・アッ
プデート・パッケージしか必要としていないとみなす一方で、別のグループにはすべてのソフトウェ
ア・アップデートへの無制限のアクセスを許可することもあります。ソフトウェア・アップデート・
パッケージに対するさまざまなアクセスを提供するには、複数のソフトウェア・アップデート・サー
バを設定す る必要があります。特定 のソフトウェア・アップデ ート・サーバにアクセス するように
これらのコ ンピュータを設定する には、管理された環境設 定を使用します。ソフト ウェア・アップ
デートサーバ の管理された環境設定 の設定方法について詳 しくは、ユーザ管理ガイド を参照してく
ださい。
71
ソフトウェア・アップデート・サーバを設定する
ここでは、次の内容について説明します:
•
•
•
•
ソフトウェア・アップデート・サービスを開始する方法
アップルからのアップデートをミラーおよび有効化する方法
ソフトウェア・アップデート用のユーザ帯域幅を制限する方法
アップルからの選択したアップデートをミラーおよび有効化する方法
これらのタスクを実行するには、「サーバ管理」を使用します。
ソフトウェア・アップデート・サービスを開始する
ソフトウェア・アップデート・サービスを開始するには、「サーバ管理」の「コンピュータとサービ
ス」パネルからソフトウェア・アップデート・サーバのモジュールを使用します。
ソフトウェア・アップデート・サービスを開始するには:
1
「サーバ 管理」の「コン ピュータ とサービス 」パネルでソ フトウェ ア・アップデ ート・サーバ のモ
ジュールを開きます。
2
「サーバ管理」ツールバーで「サービスを開始」をクリックします。
アップルからのアップデートを自動的にミラーリングおよび有効化する
アップ ルからの ソフトウ ェア・アップ デートを自 動的にミ ラーする には、
「サーバ管 理」の「コン
ピュータとサービス」パネルからソフトウェア・アップデート・サーバのモジュールを使用します。
自動的にソ フトウェア・アップデー ト・パッケージをミラーし、 それらをクライアント によるダウ
ンロード用に有効にするには:
1 「サーバ 管理」の「コン ピュータ とサービス 」パネルでソ フトウェ ア・アップデ ート・サーバ のモ
ジュールを開きます。
2
「アップルからのアップデートを自動的にミラーする」をクリックします。
3
「ミラーしたアップデートを自動的に有効にする」をクリックします。
4
「保存」をクリックします。
ソフトウェア・アップデート・サービス用のユーザ帯域幅を制限する
ユーザ帯域幅を制限するには、「サーバ管理」の「コンピュータとサービス」パネルからソフトウェ
ア・アップデート・サーバのモジュールを使用します。
ソフトウェア・アップデート・サービス用のユーザ帯域幅を制限するには:
1
「サーバ 管理」の「コン ピュータ とサービス 」パネルでソ フトウェ ア・アップデ ート・サーバ のモ
ジュールを開きます。
2
3
ユーザごとのパッケージダウンロードの最大速度を入力します。
4
ポップアップメニューから「KB /秒」または「MB /秒」を選択します。
5
72
「アップデートのためのユーザ帯域幅を次の大きさに制限する」をクリックします。
「保存」をクリックします。
第8章
ソフトウェア・アップデート・サービスを設定する
アップルからの選択したアップデートをミラーリングおよび有効化する
アップ ルからの ソフトウ ェア・アップ デートを自 動的にミ ラーする には、
「サーバ管 理」の「コン
ピュータとサービス」パネルからソフトウェア・アップデート・サーバのモジュールを使用します。
選択したソ フトウェア・アップデー ト・パッケージをミラーし、 それらをクライアント によるダウ
ンロード用に有効にするには:
1 「サーバ 管理」の「コン ピュータ とサービス 」パネルでソ フトウェ ア・アップデ ート・サーバ のモ
ジュールを開きます。
2
「アップルからのアップデートを自動的にミラーする」の選択が解除されていることを確認します。
3 「ミラーしたアップデートを自動的に有効にする」の選択が解除されていることを確認します。
4
「保存」をクリックします。
5
「アップデート」ボタンをクリックします。
6
パッケー ジのミラー列の チェックボッ クスを選択する ことによって、ミラ ーしたいソフ トウェア・
アップデート・パッケージを個別に選択します。
7
パッケージの有効化の列のチェックボックスを選択することによって、有効にしたいソフトウェア・
アップデート・パッケージを個別に選択します。
第8章
ソフトウェア・アップデート・サービスを設定する
73
9
ソフトウェア・アップデート・
サービスを管理する
9
この章では、ソフトウェア・アップデート・サーバの設定および稼動
後に行う日常の管理作業について説明します。
次のセクシ ョンでは、ソフトウェア・ア ップデート・サービス を停止する方法、および クライアン
トの使用状況を監視する方法について説明します。
アップルのサーバからアップデートカタログを手動で更新する
アップデートカタログを手動でアップデートするには、
「サーバ管理」の「コンピュータとサービス」
パネルからソフトウェア・アップデート・サーバのモジュールを使用します。
アップルのサーバからアップデートカタログを手動で更新するには:
1
「サーバ管理」の「コンピュータとサービス」パネルで「ソフトウェア・アップデート・サーバ」を
クリックします。
2
3
4
「設定」ボタンを選択します。
設定パネルで「アップデート」ボタンを選択します。
「アップデートのリストを今すぐ確認」ボタンをクリックします。
ソフトウェア・アップデート・サービスの状況をチェックする
ソフトウェア・アップデート・サービスの状況をチェックするには、「サーバ管理」の「コンピュー
タとサービス」パネルからソフトウェア・アップデート・サーバのモジュールを使用します。
ソフトウェア・アップデート・サービスの状況をチェックするには:
1
「サーバ管 理」を開き、
「コンピュータ とサービス」リスト で「ソフトウェア・アップ デート・サー
バ」を選択します。
2
サービスの状況の概要を表示するときは、「概要」をクリックします。ログファイルを表示するとき
は、「ログ」をクリックします。
75
ソフトウェア・アップデート・サービスを切にする
ソフトウェア・アップデート・サービスを停止するには、「サーバ管理」の「コンピュータとサービ
ス」パネルからソフトウェア・アップデート・サーバのモジュールを使用します。
ソフトウェア・アップデート・サービスを無効にするには:
1
「サーバ管 理」を開き、
「コンピュータ とサービス」リスト で「ソフトウェア・アップ デート・サー
バ」を選択します。
2
76
「サーバ管理」ツールバーで「サービスを停止」をクリックします。
第9章
ソフトウェア・アップデート・サービスを管理する
10
ソフトウェア・アップデート・
サービスに関する問題を解決する
10
この章では、ソフトウェア・アップデート・サーバの操作時に発生す
る可能性がある一般的な問題の解決方法について説明します。
このセクションでは、一般的な問題の解決方法について説明します。
一般的なヒント
• 必要なサービスがインストールされていることを確認します。
• 有効にしたソフ トウェア・アップデート・パッケ ージが、それらのパッケージに アクセスするク
ライアント用であることを確認します。
• ソフトウェア・ア ップデート・サーバからの反応 が鈍い場合は、ネットワークの 負荷をチェック
します。詳しくは、68 ページの「容量の計画」を参照してください。
• 古いアップデートを削除して、新しいアップデート用のスペースを作ります。
クライアントコンピュータがソフトウェア・アップデート・サーバ
にアクセスできない場合
• クライアントがネットワークにアクセスできることを確認します。
• クライアントのソフトウェア・アップデートの管理された環境設定が、ソフトウェア・アップデー
ト・サーバをポイントしていることを確認します。
• ソフトウェア・アップデート・サーバが動作していることを確認します。
ソフトウェア・アップデート・サーバがアップルのサーバと同期し
ない場合
アップルのサーバがアクセス可能であることを確認します。
ソフトウェア・アップデート・サーバにはアップデートパッケージ
がリスト表示されるが、クライアントには表示されない場合
パッケージが有効になっていることを確認します。
77
用語集
用語集
AFP Apple Filing Protocol の略語。Macintosh 互換のコンピュータの Apple ファイルサービスが
ファイルおよびネットワークサービスの共有に使用するクライアント/サーバ型のプロトコル。AFP
は、TCP/IP とその他のプロトコルを使って、 ネットワークのコンピュータ間で通信します。
Apple Filing Protocol 「AFP」を参照してください。
CIFS Common Internet File System の略語。「SMB/CIFS」を参照してください。
Common Internet File System 「SMB/CIFS」を参照してください。
DHCP Dynamic Host Configuration Protocol の略語。クライアントコンピュータに IP アドレスを
動的に割り当てるためのプロトコル。クライアントコンピュータが起動するたびに、DHCP は DHCP
サーバを検索し、見つかった DHCP サーバに IP アドレスを要求します。DHCP サーバは、使用可能
な IP アドレスを調べ、これをリース期間に合わせてクライアントコンピュータに送ります。リース
期間とは、クライアントコンピュータがアドレスを使用できる期間のことです。
DNS Domain Name System の略語。IP アドレスをドメイン名にマップする分散型のデータベース。
DNS サーバは、ネームサーバとも呼ばれ、名前および名前に関連付けられた IP アドレスのリストを
保持します。
DNS ドメイン Domain Name System で IP アドレスと名前の変換に使用する一意のコンピュータ
名。「ドメイン名」とも呼ばれます。
「ド
DNS 名 Domain Name System で IP アドレスと名前の変換に使用する一意のコンピュータ名。
メイン名」とも呼ばれます。
Domain Name System「DNS」を参照してください。
File Transfer Protocol「FTP」を参照してください。
FTP File Transfer Protocol の略語。コンピュータがネットワーク経由でファイルを転送する際に使
用するプロトコル。FTP をサポートするオペレーティングシステムを使っている FTP クライアント
は、各自のアク セス権に応じて、ファイ ルサーバに接続し、フ ァイルをダウンロー ドできます。ほ
とんどのインターネットブラウザおよび多数のフリーウェア・アプリケーションを使って、FTP サー
バにアクセスできます。
Internet Protocol 「IP」を参照してください。
79
IP Internet Protocol の略語。IPv4 とも呼ばれます。ローカルネットワークまたはインターネット
を経由してコンピュータ間でデータを送受信するために、TCP(Transmission Control Protocol)と
共に使用される方式。IP がデータパケットを実際に配送するのに対し、 TCP はデータパケットを管
理します。
IP アドレス インターネット上のコンピュータを識別するために使われる、数字で構成される一意の
アドレス。
IP サブネット IP ネットワークの一部。ネット ワークアドレスはネットワークの ほかの部分と共有
し、サブネット 番号によって識別され ます。物理的に独立したネ ットワークセグメント の場合もあ
ります。
MAC Media Access Control の略語。「MAC アドレス」を参照してください。
Mac OS X ア ップルのオペレーテ ィングシステムの最 新バージョン。Mac OS X で は、Macintosh
の操作性に UNIX の信頼性が追加されています。
Mac OS X Server 簡単な設定だけで Mac 、Windows、UNIX、および Linux クライアントに対応す
る、業務用のサ ーバプラットフォーム。拡 張可能なワークグルー プサービスとネットワ ークサービ
スや、高度なリモート管理ツールが用意されています。
MAC アドレス Media Access Control アドレス。ネットワーク上の各ノードを一意に識別するハー
ドウェアのアドレス。AirMac 装置の MAC アドレスは、AirMac ID と呼ばれます。
Network File System「NFS」を参照してください。
NFS Network File System の略語。ユーザが遠隔地のファイルに、ローカルファイルであるかのよ
うにアクセスできるようにする、IP(Internet Protocol)を使ったクライアント/サーバ型のプロト
コル。NFS では、ユーザ名とパスワードではなく、IP アドレスに基づいて、共有ボリュームがコン
ピュータにエクスポートされます。
QTSS QuickTime Streaming Server の略語。インターネットを経由してリアルタイムでメディアを
配送するためのテクノロジー。
QuickTime ム ービ ーの 制作 と再 生に 対応 する ため の、一連 の Macintosh シス テム 拡張 また は
Windows 動的リンクライブラリ。
QuickTime Streaming Server「QTSS」を参照してください。
Server Message Block/Common Internet File System 「SMB/CIFS」を参照してください。
SMB/CIFS Server Message Block/Common Internet File System の略語。クライアントコンピュー
タがファイルやネットワークサービスにアクセスするときに使用するプロトコル。TCP/IP、インター
ネット、およびその他のネットワークプロトコ ルで使用できます。Windows サービスでは、SMB/
CIFS を使って、サーバ、プリンタ、およびその他のネットワークリソースへのアクセスを提供します。
80
用語集
TCP Transmission Control Protocol の略語。インターネットを経由してコンピュータ間でメッセー
ジ単位の形式のデータを送信するときに、IP(Internet Protocol)と共に使用される方式。IP がデー
タを実際に配送する処理を行うのに対して、TCP は個々のデータの単位(パケット)を追跡します。
インターネ ットでは、メッセージを効 率的にルーティングす るために、メッセージがパ ケットに分
割されます。
Transmission Control Protocol 「TCP」を参照してください。
UID ユーザ ID。ファイルシステム内でユーザを一 意に識別する番号。Mac OS X コンピュータは、
UID を使用してユーザのディレクトリおよびファイルの所有者を追跡します。
URL Uniform Resource Locator の略語。ローカルネットワークまたはインターネット上にある、ア
クセス可能なコンピュータ、ファイル、またはリ ソースのアドレス。URL は、リソースにアクセス
するために必 要なプロトコルの名前、イ ンターネット上の特定 のコンピュータを識別 するドメイン
名、およびコンピュータ上でのファイル位置を表す階層で構成されます。
アクセス権(permissions) フ ァイルシステム内 の共有項目に対する ユーザアクセスの 種類を定義
する設定。共有ポイント、フォルダ、またはファイルに対して、「読み出し/書き込み」、「読み出し
専用」、「書き込み専用」、「不可」
(アクセス権なし)の 4 つのタイプのアクセス権を割り当てること
ができます。
アドレス ネットワーク上のコンピュータ、ディスクに保管されているデータブロック、またはコン
ピュータメモリ内の場所を一意に識別するための、数字などの識別子。「IP アドレス」、「MAC アド
レス」も参照してください。
インターネット 一 般に、共通の プロトコ ル(TCP/IP)を介 して通信 する、相互に 接続され たコン
ピュータネ ットワーク。固有名として のインターネットは、相互 に接続されたコンピュ ータネット
ワークの、世界で最も広範な公開システムです。
オーナー 項目のオーナーは、その項目のアクセス権を変更できます。オーナーは、自分がメンバー
になっているグループのグループエントリーを変更することもできます。デフォルトでは、オーナー
には読み出し/書き込み権があります。
オープンソース インターネットコミュニティがソフトウェアを協調開発することを指す用語。コー
ドを作成して デバッグするときにで きるだけ多くの開発者 が関わることが、基本方針 となっていま
す。そのために、ソ ースコードを公開し、修 正や拡張を提出する 開発者のコミュニティ ができるだ
け大きくなるように運営されます。
オープンディレクトリ LDAP、NetInfo 、または Active Directory プロトコルを使用するディレクト
リドメイン内のユーザおよびネットワークリソースのアクセス権情報、 BSD 設定ファイル、および
ネットワークサービスにアクセスするための、アップルのディレクトリサービスのアーキテクチャ。
管理者 サーバまたはディレクトリドメインの管理権限を持つユーザ。管理者は常に、あらかじめ定
義されている「admin」グループのメンバーです。
用語集
81
共有ポイント ネットワークを介してアクセスできるフォルダ、ハードディスク(またはハードディ
スクのパーティション)、または CD 。共有ポイントは、共有項目のグループの最上位レベルのアク
セスポイントになります。AFP、Windows SMB、NFS(「エクスポート」)、または FTP プロトコル
を使用して共有できます。
クライアント ほ かのコンピュ ータまたは サーバのデ ータまたはサ ービスを要 求するコンピ ュータ
(またはそのコンピュータのユーザ)。
グループ 類似する必要条件を持つユーザの集まり。グループを使用すると、共有リソースの管理を
簡素化できます。
コマンドライン コマンドラインインターフェイスを使うときに、シェルプロンプトで入力するテキ
スト。
コマンドラインインターフェイス プログラムを実行したり、ファイルシステムのアクセス権を変更
する などの ために、コ ンピュー タシェ ルプロ ンプト にテキ ストコ マンドを 入力す る方法 で、コン
ピュータと対話する方法。
サーバ サービス (ファイルサービス、メールサービス、Web サービ スなど)をほかのコンピュー
タまたはネットワーク装置に提供するコンピュータ。
自動マウント 共有ポイントをクライアントコンピュータに自動的に表示させること。
「マウント」も
参照してください。
ショートネーム ユーザの簡略名。
「ユーザ名」と画面では表示されることがあります。Mac OS X で
は、ショートネームは、ホームディレクトリ、認証、およびメールアドレスに使用されます。
デーモン バックグラウンドで動作するプログラムで、受信メールを処理したりネットワークから転
送された要求に対応するときなどに、重要なシステム情報を提供します。
ディレクトリ フォルダとも呼ばれます。階層化されたファイルまたはほかのディレクトリ、あるい
はその両方のリスト。
ディレクトリドメイン ユ ーザ およ びネ ット ワー クリ ソース のア クセ ス権 情報 を保 存す る特 殊な
データベー ス。この情報は、システムソ フトウェアやアプリケ ーションで使用され ます。このデー
タベースは、多 数の要求を処理し、情報を すばやく検索および取 得できるように最適化 されていま
す。ディレクトリノードまたは単にディレクトリとも呼ばれます。
ドメイン インターネット上のコンピュータのドメイン名の一部。これには、トップ・レベル・ドメ
イン(たとえば、.com、.net 、.us、.uk など)は含まれません。ドメイン名「 www.example.com」
は、サブドメインまたはホスト名「www」、ドメイン「example」、およびトップ・レベル・ドメイ
ン「com 」で構成されています。
ドメイン名 「DNS 名」を参照してください。
82
用語集
ドロップボックス 共有フォルダの 1 つで、ほかのユーザにフォルダへの書き込みアクセス権は許可
しますが、フォ ルダの内容の読み出し アクセス権は許可して いません。すべてのアクセ ス権を持つ
オーナーだけが読み出すことができ ます。ドロップボックスを作成するときには、AFP を使用して
ください。AFP を使ってフォルダが共有されているときには 、そのフォルダに書き込まれた項目の
所有権は、フォ ルダのオーナーに自 動的に転送されます。つま り、ドロップボックスの オーナーに
は、フォルダに追加される項目へのすべてのアクセス権と制御権限が与えられます。
ネットワークインターフェイス コ ンピュー タをネッ トワークに ハードウ ェアを介 して接続 するこ
と。Ethernet 接続、AirMac カード、および FireWire 接続などがあります。
パス名 ファ イルシステム内での項 目の場所。スラッシュ( /)で 区切られた一連の名前 として表現
されます。
パスワード ユーザの識別情報を認証したり、ファイルまたはサービスへのアクセスを承認するため
に使用される英数文字列。
ビット 情報の単位の 1 つで、値は 0 または 1。
ファイルサーバ ファイルをクライアントに提供するコンピュータ。追加のアプリケーションを運用
できる汎用的 なコンピュータ、またはフ ァイルを提供するだけ のコンピュータをファ イルサーバと
して使用できます。
プロセス すでに実行が開始され、メモリの一部が割り当てられているプログラム。
プロトコル 2 つのア プリ ケーシ ョンの 間で どのよ うに データ を送受 信す るかを 定義し た一 連の
ルール。
ポート 仮 想メールス ロットの一 種。サーバは、ポー ト番号を使 用して、どのア プリケーシ ョンが
データパケ ットを受け取るかを判 断します。ファイアウォ ールは、ポート番号を使 用して、データ
パケットがローカルネット ワークを通過していいかどうかを判断します。通常は、 TCP ポートまた
は UDP ポートを指します。
ホームディレクトリ ユーザが個人的に使用するためのフォルダ。 Mac OS X ユーザのシステム環境
設定や管理されたユーザ設定を保管するためなどに Mac OS X がホームディレクトリを使用するこ
ともあります。
ホスト サーバの別名。
ホスト名 サーバの一意名。従来は、 UNIX ホスト名と呼ばれていました。Mac OS X Server のホス
ト名は、主にクライアントから NFS ホームディレクトリにアクセスするときに使用されます。サー
バは、次のソースのうち最初に使用できる名前を使って、ホスト名を決定します:
「/etc/hostconfig」
ファイル(HOSTNAME=some-host-name)に指定されている名前、DHCP または BootP サーバか
ら渡されるプライマリ IP アドレスの名前、リバース DNS(アドレスから名前への変換)クエリーか
ら返されるプライマリ IP アドレスの最初の名前、ローカルホスト名、「 localhost 」という名前。
用語集
83
ボリューム マ ウント可能 なストレー ジを割り 当てること。ク ライアント からは、ロー カル・ハー
ド・ディスク、ハ ード・ディスク・パーティシ ョン、またはネットワ ークボリュームと して動作し
ているように見えます。Xsan のボリュームは、1 つ以上のストレージプールで構成されます。
「論理
ディスク」を参照してください。
マウント(動詞) 一般 的には、リモートディレクトリ またはリモートボリュームを ローカルシステ
ム上でアクセスできるようにすることを指します。Xsan では、Xsan ボリュームをクライアントデ
スクトップ上にローカルディスクのように表示させることを指します。
ユーザ ID 「UID」を参照してください。
ユーザ名 ユー ザのロングネームまたはシ ョートネーム。
「ユーザの名前」と も呼ばれ、画面で「名
前」と表示されるユーザ名は、たいていユーザのロングネームです。ユーザのロングネームには、リ
アルネーム (実名)を使用すること があります。画面で「ユー ザ名」と表示されるの は、たいてい
ショートネームのことです。
論理ディスク ファイルを保管するときにユーザには 1 つのディスクとして見える記憶装置。実際に
は、複数の物理ディスクドライブで構成されていることもあります。たとえば、Xsan ボリュームは
論理ディスクで、1 つのディスクとして処理されますが、複数のストレージプールで構成されていま
す。つまり、複数の LUN で構成され、それぞれが複数の物理ディスクで構成されています。
84
用語集
索引
索引
B
booter ファイル 18
BootFile プロパティ 19
NetBoot イメージに指定する 19
BootFile
NetBoot イメージプロパティ 19
BootP サーバ 19
Boot Server Discovery Protocol
「BSDP 」を参照
BSDP( Boot Server Discovery Protocol) 19
NetBoot での役割 19
bsdpd_clients ファイル
クライアントの NetBoot サーバを決定する 56
役割と場所 17
D
Description
NetBoot イメージプロパティ 19
E
Ethernet
NetBoot の要件 24
ソフトウェア・アップデート・サーバの要件 68
ポートで NetBoot を使用不可にする 53
I
Index
NetBoot イメージプロパティ
IsDefault
NetBoot イメージプロパティ
IsEnabled
NetBoot イメージプロパティ
IsInstall
NetBoot イメージプロパティ
19
19
19
19
L
Language
NetBoot イメージプロパティ 19
N
Name
NetBoot イメージプロパティ 19
NBImageInfo.plist
NetBoot プロパティファイル 18, 19
NetBoot 19
AirMac と∼ 23
BSDP(Boot Server Discovery Protocol ) 19
Ethernet ポートで使用不可にする 53
Mac OS X クライアントを監視する 54
Mac OS X のイメージをアップデートする 32, 33
Mac OS X のディスクイメージを作成する 29
∼の管理ツール 16
TFTP (Trivial File Transfer Protocol ) 20
イメージフォルダ 18
イメージを使用不可にする 54
管理者の要件 21
既存のクライアントからイメージを作成する 32
機能の概要 15
クライアントコンピュータ 51, 52
クライアントをフィルタリングする 49
サーバの要件 23
シャドウファイル 17
使用可能にする 44, 45
使用するクライアントコンピュータを設定する 28
セキュリティ 20
設定する 43
設定の概要 25, 26
対応しているクライアント 22
ディスクイメージ 16
ディスクレスクライアント 51
デフォルトイメージ 48
負荷分散 55
プロパティリスト 18
容量の計画 23
NetBootClientsn 共有ポイント
シャドウファイルを割り当てる 18
NETBOOT_SHADOW 変数
値の表 34
NetBootSPn 共有ポイント
概要 16
追加または削除する 45
場所 16
ボリュームの名前を変更しない 45
NetBoot イメージをアップデートする 32, 33
85
NetInstall
機能の概要 15
N キーを使用して起動する 52
P
PackageMaker
∼のヘルプ 38
保存場所 38
し
システムイメージユーティリティ 18
Mac OS X のディスクイメージを作成する 29
ディスクイメージを作成する 35
保存場所 35
シャドウファイル
概要 17
∼の共有ポイント 16
分散させる 57
R
RootPath
NetBoot イメージプロパティ 19
割り当てオプション 34
せ
セキュリティ
S
NetBoot 20
SupportDiskless
NetBoot イメージプロパティ 19
そ
T
ソフトウェア・アップデート・カタログ
TFTP (Trivial File Transfer Protocol )
NetBoot での役割 20
Trivial File Transfer Protocol
「TFTP」を参照
Type
NetBoot イメージプロパティ 19
ソフトウェア・アップデート・サーバ
手動で更新する 75
開始する 72
管理者の要件 68
切にする 76
サーバの要件 68
状況をチェックする 75
設定の概要 69
あ
選択したアップデートのミラーおよび有効化 73
アップデートのミラー
帯域幅を制限する 72
自動的 72
容量の計画 68
ソフトウェア・アップデート・パッケージ
い
ミラーおよび有効化 72
イメージフォルダ , NetBoot 18
インストールイメージを選択する 52
て
ディスクイメージ , NetBoot 16
か
空のインストールイメージ
「カスタムパッケージのインストールイメージ」を参照
き
起動イメージを選択する 51
共有ポイント
イメージの∼ 16
シャドウファイルの∼ 16
Mac OS X をアップデートする 32, 33
NFS サーバ上 20
既存のクライアントから作成する 32
作成する 25, 27, 29
ロックを解除する 45, 46, 49, 50
ディスクイメージ , ネットワークインストール
アップデートする 40
ロックを解除する 45, 46, 49, 50
ディスクイメージのロックを解除する 45, 46, 49, 50
ディスクレス起動
く
クライアントコンピュータ
N キーを使用して起動する 52
クライアントコンピュータ , Mac OS X
NetBoot 起動イメージを選択する 51
NetBoot のインストールイメージを選択する 52
さ
サーバスの状況
Mac OS X の NetBoot クライアントを監視する 54
86
索引
∼とデフォルトの起動イメージ 48
必要なサービス 23
ディスクレスクライアント
設定 51
ディレクトリアクセス
起動イメージに設定する 31, 36
と
同期させる
イメージをソースと∼ 33
ね
ネットワークインストール
イメージを作成する 35, 40
作成する 38
∼の内容を表示する 40
インストールを自動化する 39
ふ
カスタムパッケージを作成する 38
負荷分散
パッケージの概要 37
ネットワークインストールを自動化する 39
は
パッケージ
イメージに追加する 38
NetBoot と∼ 55
よ
容量の計画
NetBoot 23
ソフトウェア・アップデート・サーバ 68
概要 37
索引
87