知的画像処理に関する研究 ~画像検索技術~ 蓄積された膨大な画像データから所望の画像データを見つける画像検索 研究の背景と目的 大橋 剛介 に関する研究は,画像認識の応用研究の一つとして,盛んに行われている。 画像検索のなかでも,線画による手書きスケッチ画像を利用した画像検索 は,入力の容易さ,利用者の自由度の高さゆえ,開発が望まれているもの の,その自由度の高さが,開発を難しくしている。そこで,本研究では,手書き スケッチ画像を入力することで所望の画像を効率良く検索する画像検索シス テムを開発することを目的としている。 工学研究科 准教授 提案するスケッチ画像検索では,入力されるスケッチ,すなわち,2 値の線 ■ キーワード 画像に対して特徴量抽出を行うので,画像データベース中のすべての画像に 対して,特徴量抽出の前処理としてエッジ検出を行う必要がある。そして,そ ・ 画像処理 ・ 画像検索 ・ 画像センシング ・ 感性評価 のエッジに対して特徴量抽出を行い,特徴量がデータベース画像のインデッ 研究の概要 ・ 画像認識 クスとして特徴量データベースに保存される。入力されたスケッチに対して特 徴量抽出を行い,これを特徴量データベースに保存された画像データベース の特徴量と比較することにより,検索結果を出力することで画像検索を実現 する。位置,大きさ,回転に不変な画像特徴量を抽出可能にしている点に特 ・ 画像品質評価 長がある。また,適合性フィードバックを用いて,人間の主観と画像特徴量と ・ 高画質化 のギャップ(セマンティック・ギャップ)の軽減に成功している。 ・ カラーイメージング ◎研究段階・・・( 着想 ・ 基礎 ・ 応用 ・ 開発 ) ・ ■ 技術相談に応じられる関連分野 特筆すべき研究ポイント: 位置,大きさ,回転に不変な特徴量抽出を実現 ・ 画像処理 人間の主観と画像特徴量とのギャップ(セマンティック・ギャップ) ・ 画像認識 の軽減に成功 ・ 画像検索 ・ 画像センシング ・ 不可視情報の可視化 ・ 非破壊検査 ・ 感性工学 セールスポイント ・ 超音波画像処理 ・ 新規研究要素: (世界初あるいは日本初など) 線画による手書きスケッチを用いた画像検索 ・ 従来技術との差別化要素・優位性: 手書きスケッチ入力による画像検索の実現(利用者の自由度の 高さゆえ,開発が難しい.) 人間の主観と画像特徴量とのギャップ(セマンティック・ギャップ) の軽減に成功 ・ 特許等出願状況: 画像検索装置等 膨大な画像データ 画像内容検索 イメージ図 図1 画像検索の概要 入力スケッチ 特徴量 特徴量抽出 1位 2位 照合 原画像 出力 エッジ画像 3位 特徴量 エッジ検出 特徴量抽出 図2 画像検索の処理の流れ 応用、企業化 ・ 対象分野: インターネットの検索エンジン 非破壊検査などの産業応用 今後の展望 医用画像応用(診断支援など) ・ 企業化または商品化のイメージ: 携帯電話,デジタルカメラ,インターネットなどにおける画像検索応用 ・ 企業貢献度と内容: 画像処理は手軽に利用できるようになっていますが,汎用的な画像処理技術は確立されていない ため,対象(目的)に応じて,適切な方法を開発する必要があります。 ■ その他の研究紹介 ・ 高画質化に関する研究 ・ 画像品質評価に関する研究 ・ 画像処理による外観検査に関する研究 ・ カラーイメージングに関する研究 など
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