で でんきのチカラ 実現する 次 世 代 建 築 空 間 ▲ SERIES 》 技術編05》 エコキュート・ ソーラーヒート(太陽熱集熱器対応型エコキュート) PR 太陽熱集熱器対応型エコキュ ートがついに商品化 空気の熱と太陽の熱を活用する省エネ給湯機のト ップランナー 気の熱と太陽の熱という2つの再生可 能エネルギーを活用した給湯システム が、東京電力、デンソー、矢崎総業の い合わせが多く寄せられた。 太陽熱利用を可能にした 天候予測機能と学習機能 3社により開発・商品化され、この2月に 「実際は、エコキュートは割安な夜間の 矢崎総業から 「エコキュート・ソーラーヒー 電気でお湯をつくるため、日が出る頃に ト」 として発売になった。ヒートポンプの は1日分のお湯がつくられている。した 原理を利用してお湯を沸かす 「エコキュー がって昼間に使える太陽の熱を生かすこ ト」は、太陽で暖められた空気の熱を給 とができず、組み合わせは困難でした。 湯エネルギーに充て、投入した電気エネ ただ弊社では、再生可能エネルギーと ルギーの3倍以上の熱エネルギーが得ら 家庭から出る排熱などを総合的に組み 約50% 削減 約70% 削減 (-650kg) (-860kg) 1000 日本政府が国際公約とした、CO2など の温暖化ガス25%削減を実現するために は、住宅部門の省エネは不可欠です。 給湯は家庭の消費エネルギーの約3分の 1を占めており、 「給湯の省エネ」 がCO2排 出量削減の大きなポイントと言えます。こ 矢崎総業株式会社 矢崎資源株式会社 環境エネルギー機器本部 環境システム事業部 事業推進部 主管 環境システム 開発センター 主管 落合 俊秀 氏 相曽 一浩 矢崎グループ/創業は1941年。 自動車用ワイヤーハー ネスを中心に、メーターなどの自動車部品の製造・販売 を手がける大手自動車部品サプライヤー。 自動車用ワイ ヤーハーネスのシェアは世界トップクラスを誇る。創業以 来、環境に配慮した経営を貫いており、1974年に太 陽熱利用による冷暖房システムを世界に先駆けて実現 するなど、太陽熱利用のパイオニアとして知られている。 ム開発センター主管・相曽一浩氏) 100% 66% 48% 30% 0 氏 れを背景に、東京電力では2001年から、 従来型燃焼式 従来型燃焼式 エコキュート エコキュート・ 給湯器 給湯器 ソーラーヒート + ソーラーシステム ●給湯負荷:IBEC Lモード43℃換算湯量(421ℓ/日)+風呂保温(6.7MJ/ 日)/給水温度、外気温度:JRA4050:2007R ●従来燃焼式給湯器(都市 ガス)の効率:80% ●CO2排出原単位:都市ガス2.28kg-CO2/m3、電気 0.339kg-CO2/kWh ●従来型燃焼式給湯器とソーラーの負担比率:熱 源器60%、 ソーラー40%/太陽熱集熱器:4㎡、東京地区、南0℃、傾斜30℃ /ソーラーシステム:300ℓ「矢崎総業調べ」 省エネ性と環境保全性に優れた給湯機 型エコキュート) の商品化にこぎ着けたわ エコキュートの普及に取り組んできました。 けです。4㎡の太陽熱集熱器を使った場 私どもでは、さらに給湯部門の省エネ 合、通年エネルギー消費効率は5.0と非 化を進めるため、再生可能エネルギー利 常に高く、省エネ性の高いエコキュートの 用の今後の可能性を探り、矢崎総業さま 中でも、まさにトップランナーのシステムが とデンソーさまとの共同開発による 「エコキ 誕生したことになります。 ュート ・ソーラーヒート」 (太陽熱集熱器対応 習機能によって、給湯における電気、 システムをご利用いただいている場合 社はどのようにして夜間の “空気の熱+ 空 気の熱、 太 陽の熱の3つのエネル は、その太陽熱集熱器を 『エコキュート・ 電気” と昼間の “太陽の熱” を組み合わせ ギー利用の最適化を図っています。 仮 ソーラーヒート』に使用することもできま たのだろうか。 に天候予測がはずれた場合は、新しい す。今後は貯湯タンクユニットのバリエー れる高効率な給湯システムとして定評が 合わせ、ムダなく活用する技術の開発 矢崎総業は太陽熱利用のパイオニア 「貯湯タンク内では水は下部より給水さ プログラムに切り替わり、その家庭で通 を進めており、こうした研究から太陽熱 として1974年に太陽熱利用による冷 れ、熱いお湯は上部に貯まっている。 常必要な湯量を確実に確保できるよう り、矢崎総業にはエコキュートと太陽熱 集熱器対応型エコキュートの可能性を 暖房システムを世界に先駆けて実現し 昼間の太陽熱を生かすには、夜間、ヒー 設定されています」 (相曽氏) 温水器を組み合わせられないかという問 探っていました」 (矢崎資源 環境システ た。 以後30年以上にわたり太陽熱活 トポンプでつくる湯量をコントロールして、 (資料提供:矢崎総業) エコキュート・ソーラーヒートのシステムイメージ 「エコキュート・ソーラーヒート」 は太陽熱集熱器、ヒートポンプ、貯湯タンクの 3つのユニットで構成される。通常4.5kWのヒートポンプには370ℓの貯湯タン クが適当であるが、 「エコキュート・ソーラーヒート」 は太陽熱利用を想定し420ℓと なっている。今後はタンクのバリエーションも増やしていく予定だ。太陽熱集熱 器の熱媒は7年で交換されるようなメンテナンスプログラムが用意されている 貯湯タンクユニット内は、上部にヒートポンプの熱交換器、下部に太陽熱と風呂熱回収の熱交換器が組み込まれている。タンク 内のお湯は上下で高温と低温の層に分かれる。通常、湯の取り出し口は高温の上部に設けられているが、 「エコキュート・ソーラー ヒート」 は上部の高温の湯は風呂の追炊き用に確保し、太陽熱と風呂熱でつくられた湯を優先的に使えるよう、中間にも湯の取り 出し口があるのが特徴。集熱状況や給湯使用状況を学習しながら、年間を通して上下の熱交換器の熱を融通し合い、バランス 良くエネルギーを利用できるような運転プログラムが組み込まれている (談) 用に取り組んだ歴史がある。では、同 ある。この技術が実用化された当初よ (写真:石原写真事務所) 東京電力株式会社 生活エネルギーセンター デザインセンター 氏 1500 500 昨年7月に発表され話題になった、空 東京地区 集熱器面積:4㎡ kg-CO2/年 もっとも省エネ性能の高いエコキュートの誕生 水谷 知裕 CO2の排出量を約70%も削減 2001年に発売開始した「エコキュート」は、優れた省エネ性と環境保全性が高く 評価され、昨年10月末で国内メーカーの総出荷台数200万台を突破した。従来 の燃焼式給湯器と比較してCO 2排出量を大幅に削減できるエコキュートを、さら に進化させるシステムが2月に発売になった。太陽熱活用と風呂熱回収機能を備 えた矢崎総業の「エコキュート・ソーラーヒート」である。それを実現したのは、空 気の熱と太陽の熱という再生可能エネルギー利用をさらに活用する技術だった。 COLUMN ● 昼間に自然エネルギーの太陽熱でお湯 をつくる余地を残しておく必要がありま ションを増やして行くことも考えています」 (矢崎総業環境エネルギー機器本部環 境システム事業部主管・落合俊秀氏) 風呂熱回収機能で エネルギー効率アップへ 「エコキュート・ソーラーヒート」のユ ニークな点は、風呂の残り湯から回収し た熱も給湯に使っていることだろう。 空 す。しかし、昼間の太陽熱を十分確保 「エコキュート・ソーラーヒート」は従来の 気の熱と太陽の熱でつくるお湯の熱を できないと湯量が不足してしまうおそれも エコキュートのシステムに加えて、太陽 再び給湯に使う風呂熱回収機能と、天 あるので、翌日の太陽熱集熱量を夜の 熱集熱器を設置する必要がある。 「通常 候予測や各種学習機能によってヒート 間に予測しなければならない。これを実 の太陽熱集熱器は2×1mが基本モジュ ポンプと太陽熱利用の最適化を図るこ 現するために搭載したのが天候予測機 ールですが、太陽光発電と違和感なく とで、CO2排出量のさらなる削減と省エ 能です。また、集熱量は太陽熱集熱器 併設できるように1m角のタイプも用意 ネを実現する、画期的な給湯システム の設置方法や大きさ、地域の気候にも し、太陽光発電同様に屋根に直付け が誕生したのである。 「エコキュート・ソー 左右されるので、固有の条件下での集 施工できるワイヤレス固定設置による施 ラーヒート」は、創業以来引き継がれて 熱量を学習する機能を備えました。さら 工も可能です。また、既に弊社の太陽 きた矢崎総業の環境に対する志が結実 に各家庭の給湯使用量を記録する学 熱集熱器、貯湯タンク分離型ソーラー した製品と言えるだろう。 お問い合わせ先 東京電力株式会社 営業部 生活エネルギーセンター 営業推進グループ www.tepco-switch.com TEL.03-6373-1111(代表) ●「エコキュート・ソーラーヒート」製品に関するお問い合わせ 矢崎総業株式会社 環境エネルギー機器本部 環境システム事業部 事業推進部 TEL.053-426-3815
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