家計行動のパネル統計 ~ 『消費生活に関するパネル調査』 一 平成5年版

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い つ ハがゲいドひマバリめ
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ISSN.。g,5つ。58
i統計資糊一ズ掴・
家計行動のパネル統計
一『消費生活に関するパネル調査』一
平成5年版(1993)一平成9年糎(1997)
北村行伸
一橋大学経済研究所附属
日本経済統計情報センター
ヒ
2002
絵.
てマサ ぎ
統計資料シリーズ:No.54
家計行動のパネル統計
一「消費生活に関するパネル調査」一
平成5年版(1993)一平成9年版(1997)
北村行伸
一橋大学経:済研究所附属
日本経済統計情報センター
2002
Statistical Data and Documentation Series 54
Statistical Analysis of The Japanese Panel Survey on
Consumers by The Institute for Research on Household
Economics: 1993-1997
edited and compiled by
Yukinobu Kitamura
統計資料シリーズの発刊に際して
日本経済統計文献センタ巴は、1971年以来統計データの整備・加工・システ
ム化について新しい活動を開始した。この活動は、1800年代以降の日本経済に
関する統計資料の発掘所在調査を行い、統計原データを一定の基準において連
続する系列として整理採録し、またこれらのデータを加工して経済分析上有用
な統計量を推計し、さらにそれらをシステム化してデータ・バンクとしての機
能を発揮し、すべての研究者に情報を提供して共同利用の実をあげることを目
標としている。
このようなセンターの活動にともなって、統計文献に関する調査や統計デー
タの整備・開発が行われるが、それらの成果を発表し、広く統計データ利用者
の便宜に供することとした。ここに「統計資料シリーズ」として発表するもの
がそれである。
上述のセンターの活動には、その対象によっては、きわめて長時間の作業を
必要とするものもあるレ、また比較的短時間にそれを完了することのできるも
のもあり、作業成果は必ずしも定期的に得られるわけではない。したがって、
このシリーズは定期的に刊行するわけではなく、センターの活動の進展にとも
ない、成果のまとまった段階で随時発表する予定である。
1972年12月8日
日本経済統計文献センター長★
石 川
★1988年4月8日付で「日本経済統計情報センター」と改組された。
滋
はしがき
財団法人家計経済研究所は、平成5年からわが国で初めての本格的なパネ
ル調査である『消費生活に関するパネル調査』を実施し、順次データを公開して
きた。
この調査は、若年女性の生活実態を、収入・支出・貯蓄、就業行動、結婚・出
産、家族関係などに関して経済学、社会学、家政学、心理学などの分野の研究
者の協力を得て、多面的な研究の基礎資料として集められているものである。こ
の調査の最大の特徴は同一個人の行動を長期にわたり追跡しようとするパネル
調査だということである。この調査を用いることによって、個人の行動の変化を、
時系列要因、ライフサイクル要因、コーホート要因、個別要因に分解することが
でき、より精緻な分析が可能になる。
財団法人家計経済研究所では『消費生活に関するパネル調査』を実施する
度に、調査票と単純集計の結果および、その調査を用いた研究結果を報告書と
して刊行してきている。各週の報告書はこのデータを利用しようとする者にとって
の基本文献であり、調査票の内容を知るためにも必ず参照すべきものである。し
かし、本調査を実際に利用してみて、各年の調査内容を記述した報告書とは別
に、パネル調査の性質上、各回共通して調査されている変数と各回独自の調査
変数が一目で区別できるような変数表があればパネルデータの利用者にとって
はこの上なく便利であることが判明した。一橋大学経済研究所附属日本経済統
計情報センターで財団法人家計経済研究所の許可を得、そのような変数表を
作成し、解説を加え、とりまとめたものが本資料である。
『消費生活に関するパネル調査』の利用に関しては、消費生活に関するパネ
ル調査研究会主査の樋口美雄教授(慶事義塾大学)からお誘いを受け、国立
社会保障人口問題研究所(厚生労働省)における厚生科学研究費補助金研究
「少子化に関する家族・労働政策の影響と少子化の見通しに関する研究」に参
加したことをきっかけとしている。樋口美雄教授には、この分野の研究に導いて
いただき、データ利用も可能にしていただいたことに対して、この場を借りて、感
謝の意を表したい。また、財団法人家計経済研究所には、本調査の利用を許可
していただき、またこちらからの様々な質問やお願いに対して常に親切に対応し
ていただいたことに対して感謝の意を表したい。なお『消費生活に関するパネル
調査』の利用に関しては財団法人家計経済研究所に問い合わせ、使用許可申
請を提出し、認可される必要がある。
本資料の製作にあたっては、塚田武重、朝倉啓一郎、馬場路子、坂本和靖
各氏の協力を得ている。とりわけ、実質的な作表作業は坂本和靖氏が行なった
ことを記して感謝の言葉としたい。
平成14年3月
北村’行伸
目 次
統計シリーズの発刊に際して
はしがき
石川滋
北村行伸
第1部調査の概要と統計的意義・……・…………・……………
1.調査の概要…・……………・・…………・・……・…・・…
2.統計的意義・……………………………・……………
第2部調査内容の検討…・・……………・………………・・…
1.個人的属性………・……・…・・…・……………………
2.出産・子育て…・…………・…・・…………・……・…・・…
3.世話・相続・………………・・…・……………・・……・…
4.出来事…・…・…………・…………・…・…・・…………
5.生活意識……………・・…・・…………・………………
6.仕事・……………・…・……・…・………・……・……・
7.家計・・………………・………・・………・………・_.
8.住居…・……………・・…………・・……・……・……・
9,ローン・・………………・…・……・・…・……………・・,・
10.生活時間…・…………・…・・………・………・…・…・…
11.結婚費用……・……・……・・……・…………・…・・……
12.結婚……………・・…・・…………………………・…
13.子ども・…・………・…・…・………・……・・……………
14.自己啓発……・……・……・………・・………._.__.
15,性格特性……・……・……・…・……・………・・……・…
16,友人関係………・・………・………・・………・・…・……
17.趣味・娯楽…・………・……・…………__...__._
18.価格破壊…………………………・…・……・…・…・…
19.買い物行動…………・・……・・…・……………・・……・
20.景気動向と消費………………・……………・…・・……
21.保有・消費…・……………・・………・………・・….__
第3部変数一覧表…・……・………・・………・・…・・…・……・
1.個人的属性……・…・………・・……・…………・…・・…
2.出産・子育て……・……・・…………・……・……・…・…・
3.世話・相続…………・……・・…………・………………
4.出来事・・………………・………・………・・…・………
5.生活意識・…………・……・…………….…●’……●…’
6.仕事・…………・……・・__.____...____
7.家計・……・…………・……・…__._._.__._
&住居・……・…………・……____.....____
9.ローン・…………・……・・………………・………・・…・
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10.生活時間…・……・………・・…・……………・…・…・…
11.結婚費用・………………・・……・…・………・…・…・…
12.結婚………・………・・……・・…………・・……・……
13,子ども………………・……・・…………・…・…………
14,自己啓発・………………・・………………・・…………
15.性格特性……・………・…・………・・………・…・……・
16.友人関係・…………・……・・……・…………・……・…・
17.趣味・娯楽…・…………・…・・………・………・…・……
18.価格破壊………・………・・……・・…………・・………・
19.買い物行動・…・……………・………・…・……・……・・
20.景気動向と消費…・………・………………………・…・
21.保有・消費………・……………………・……・…・……
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【参考文献】・………・…・…・…・……………・・…・…・・…・…・209
(図表)
表A調査内容………・………・……・・…………・…・…・…
表1−1本人の年齢別人口構成……………………………・・
表1・2配偶変化…………・…・…・……………・・…・……
表1・3夫の年齢別人口構成………・…・……・・……………
表1−4家族人員数…・……・………・……・…………・・…・
表1・5世帯変動…………・・……・……・…………………
表1・6子どもの人数・………………・………・・………”…
表1・7長子の就学状況………・……・…・・…・……………・
表1・8末子の就学状況…………………………・……・…・
表1・9本人の学歴………・………・・……………・・…・…・
表1−10本人の所有資格……………………………………
表2・1出産費用平均額・………………・……・………・…・・
表2・2出産費用賄い方法…・……………・・…………・……
表2・3産前・産後休暇、育児休暇……・…・・…・・…・・…・……
表2・4出産に伴う就業変化・・………………・……………・・
表3・1遺産相続平均額……………………・………・……・
表4・1本人の出来事・……………・…・・…………・……・・D
表4・2重い病気、精神的問題が生活に与えた影響……………・
表4・3治療費の:負担方法…・…・…………・……………・…
表4・4家族の出来事・…………………………………・…
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表6・3職務・・….……●●’”…●…●’●●.●’”●’.●…’●’……●…
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表6・4本人の就業状態……………・…・・……・…………・・
表6・5本人の労働時間(時間/週) ………………・……・…・
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31
表4・5家族の出来事に対する対処法…………・・……・…・…・
表5・1生活の中で重視する点・………………・・…・…・……・
表5・2生活満足度…・………・……・…………・…………
表6・1勤務先の業務分類……・…………・・………………・
表6・2就業変化……・・…………・……………・…………
表6・6本人の労働日数(日/年) ・…・…・…………………・・
表6−7年収分布……・………・…・……………・…………
表6・8貯蓄分布……・………・…・・…・……………・・……
表7−19月の家計の平均支出額……・…・………・・…………
表7−29月の家計の平均貯蓄額……………・………………
表7・3平均年収(本人) ・…・………・・……・………………
表7−4年収階級別分布(本人) …………………・・………・・
表7・5配偶者控除に関する認知………・………・・…………
表7・6働き方の変化……………・・……………・・……・・…
表7−7年収階級別分布(他の世帯員) ……・…………………
表7−8個人貯蓄……・……・……・……・………・…・……・
表7・9世帯貯蓄(有配偶のみ) …・…………・……・………・・
表7・10本人の税金・社会保険料・…・………・………・……・・
表7−11他の世帯員の税金・社会保険料・…・……………・…・・
表7・12コーホート別人数・……・・………………・…………
表7・13コーホート別就業者人口 ・………・………・・………・・
表7・14コーホート別年収(平均値・中央値)・・…………・…・…
表7−15コーホート別個人貯蓄保有率…・…………・…・……・・
表7・16コーホート別個人貯蓄(平均値・中央値) ……・………・・
表7−17コーホート別世帯貯蓄保有率(有配偶者のみ) …………
表7・18コーホート別世帯貯蓄(平均値・中央値、有配偶者のみ)…・・
表7−19コーホート別貯蓄目的(第1位)、有配偶……………・…・・
表7・20コーホート別貯蓄目的(第1位)、無配偶・………………
表8−1住居の所有関係……………・・…・・………・・………
表8・2親との居住関係・…………・……・・…………………
表8・3世帯構成(有配偶) …………・……・・………………
表8−4世帯構成(無配偶) …・・……………・………………
表9・1住宅ローン借入平均残高(有配偶) …………・…・・……
表9・2住宅ローン借入平均残高(無配偶) ・………………・・…
表9・3住宅ローン以外のローン借入平均残高(有配偶) ・・………
表9・4住宅ローン以外のローン借入平均残高(無配偶) …・・……
表10・1本人の生活時間(平日)……………・……………・・
表10・2本人の生活時間(休日)……………・……………・・
表11−1結婚費用賄い方法…・・……………・……………・・
表11・2結婚費用の使途・…………・……・…・…・…………
表12・1無配偶者の結婚に対する意識……………・…・・…・…
表12・2未婚理由…………・……・・…………・……・・…・・
表12・3結婚したくない理由……………・・…・…・・…・……・・
表12・4結婚に向けての行動…・………・……・…・…………
表13・1子どもが欲しいか………………………・…………
表13・2生む条件……………・………・……………・…・・
表14・1学校・カルチャースクール・通信教育を受講した理由(有配偶)……
表14・2費用負担者(有配偶)………・……・…・……………
表14・3学校・カルチャースクール・通信教育を受講した理由(有配偶)……
表14・4費用負担者(無配偶) …・………・……・……………
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表15・1学歴とうつ気分……・…・………・………・…・……・
表15・2住居変化とうつ気分・………………………・………
表15・3居住都市規模とうっ気分…………・…・…・………而
表15−4職業とうっ気分・……・…………・…………・……・・
表16・1友人の平均人数・………………・・………・………
表16・2求める友人のタイプ(有配偶) ……・…・………・・……
表16・3求める友人のタイプ(無配偶) ・…・……………・…・…
表17−1鑑賞的趣味・…・……………・…………・…・…._
表17−2行動的趣味……・・…………・……………・・…・…
表17・3スポーツ…・…………・…・………………………
表17・4旅行…・……・………・……………・……………
表18・1価格破壊商品の購入品目と購入揚所…………・…・…・
表18・2低価格で売られていると買いたくない商品・…・…………
表19・1買い物の際に重視する点(有配偶)………・………・…・
表19・2買い物の際に重視する点(無配偶)…………・……・・…
表19・3買い物を行う場所(有配偶) ……・………・…・………
表19・4買い物を行う場所(無配偶) ・……………・…・………
表20−1景気動向が気になるか(自分の仕事との関連)…………・・
表20・2景気指標(本人の職種別) ……・・……・……………・
表21・1耐久消費財の保有率……・…………・………・……
表21・2耐久消費財の平均消費量と平均価格……………・…・・
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第1部
調査の概要と統計的意義
1.調査の概要
『消費生活に関するパネル調査』は、財団法人家計経済研究所1が作成したも
のである。調査対象者は、調査初年度(1993年)に満24∼34歳であった、
1500人の若年女性となっており、調査形式は、同一個人に毎年1回追跡調査
を行うパネル調査となっている。彼女たちを調査対象とした目的は、対象者の多
くが結婚・出産などの世帯変動を迎える時;期にあたり、多様なライフスタイルを観
察することが出来るからであるとされている2。調査項目は、消費・支出・貯蓄、就
業行動などの経済的なものに留まらず、生活意識や家族関係にまで至り、トピッ
クス項目では同時期に施行された(あるいはされる予定の)政策に対する意識調
査を行うなど多岐に及んでいる(表A参照)。調査票も、①有配偶者票、②無配
偶者票、③新婚票3の3種類に分れており、個人だけではなく、配偶者・親など
に関しても細かい質問を行なっている。調査内容の詳しい検討については第2
部を参照されたい。
この調査は、質問項目が多岐にわたっているため、その数も多く、自記式によ
る「留置法」という調査法をとり、毎年10,月1日∼10,月31日目1ヶ月の問に質
問票に記入してもらっている。サンプルの抽出方法は、層化2段無作為抽出が
行われており、i)全国を8ブロック4に分類し、 h)各ブロック内を、都市規模、
①13大都市5、②その他の市、③町村に分類している。各都市規模別の層にお
ける推定母集団6の大きさにより、年齢構成・配偶関係を考慮して1500人の標
本を比例配分している。このサンプルをコーホートAと呼ぶ7。パネル調査の常
で暦年脱落者が少しずつ出て、第5年度(1997年)には1255人にまで減少し
1財団法人家計経済研究所は、1986年に、内閣総理大臣(主務官庁:経済企画庁(現在は内閣府))の
認可を受けて設立されている。設立の目的は、家計や家庭が、長寿化・サービス経済化・情報化・国際化
などの影響に対してどう対応しようとしているのか、生活者の視点に立って調査研究を進め、充実した国
民生活の実現に寄与することである。
2永井(2000)p.130。
3新婚者には「有配偶者票」と「新婚票」の2つの質問票に回答。
4北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州。
5札幌市、仙台市、千葉市、東京都区、横浜市、川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、
北九州市、福岡市。
6コーホートA(1993∼1997年度)の場合1992年4月1日現在の24歳∼34歳の人口数、コーホート
Bの場合1996年3月31日現在の24∼27歳の人口数。
7調査の回収率は第1年度は41.4%であり、それ以後については約95%の高水準を維持している。
一3一
てきた。
そこで、第5年度よりコーホートBとして500人の標本を新たに加えた。サンプ
ルの抽出方法は以前とほぼ同じであり、1996年3,月31日時点で24−27歳の
女性を比例配分した8。
表A調査内容
経年項目
世帯構成
労働環境
就業移動
収入管理
トピックス項目
1993年度 配偶者控除、学歴・資格、居住歴、
生活上の出来事、両親について
1994年度 趣味・娯楽、景気、性格特性、
貯蓄・資産
自己啓発(就学)、子供
住居
ローン(住宅ローン、それ以外のローン)
クレジットカード利用
1995年度 買い物行動、価格破壊、金銭意識
生活行動(生活時間、休日、家事労働)
生活意識(価値観、満足度)
1996年度 民法改正(夫婦別姓)、配偶者控除・手当、
子供の養育費、性格特性、自己啓発
友人関係
親との関係
1997年度 最終学歴、本人職歴、子供
結婚
家具・家庭電化製品の保有・購入・購入予
ig98年度 性格特性、買い物行動、
1999年度 地域振興券
本調査のサンプルは親との同居者が他のデータと比べると若干多く、逆に単
身世帯のサンプルが少ないというバイアスが生じていることが知られている9。そ
の理由の一つとして、対象者自身への質問項目だけでなく、その親(または配
偶者とその親)の経済的条件、履歴などの質問項目があるため、対象者は近親
者と連絡を取り合うなど面倒な手続きを行わなければならないことが考えられる
10。それだけでなく、「留置法」の場合、調査員が被調査対象者かその世帯人に
直接接触できなければ、調査票の配布も回収も行えない。昼は会社、夜間、休
日も比較的自由に過ごしている、単身者は留守がちで、調査員が捕捉しにくか
8パネルBの調査の回収率は第1年度は343%であり、それ以後については約90%水準を維持してい
る。
9出生動向基本調査(全国の年齢18歳以上50歳未満の独身者を対象した調査、国立社会保障・人口
研究所)では、20歳代後半の無配偶女性の同居率は、70%強(1992年)、80%弱(1997年)であったの
に対して、本調査では、毎年平均80%強のサンプルが自分の親と同居している。
10その他にも、重川(1997)では、欠票率と関係があるものとして、配偶状況の変化、本人の収入(夫婦
の合計収入)を挙げている。世帯統計における回答拒否層については、溝口(1992)に詳しい。
一4一
つたことも、同居者にサンプルが偏った理由と考えられている。
しかし、このことはこれまで『家計調査』などでは把握しづらかった、親と同居し
ている成人有業者・未婚者層(世帯内独身者)の経済行動を観察することが出
来ることも意味している。このデータを特性を上手く活かすならば、最近「パラサ
イト・シングル」11として、親と同居することで、基本的生活を親に依存している未
婚者の行動などを研究することが可能になる12。
2.統計的意義
この調査がわが国の統計調査の中で先駆的な点は同一の経済主体(個人、
家計)について長期間にわたり追跡したパネル調査であるということである。実
際、女性の労働供給や結婚・出産行動は就業状態や収入、家族構成、同居の
有無などに影響を受けている。これらの要因はクロスセクションでも時系列でも
変化するが、それぞれの変動要因を分解して、女性がある種の経済行動をとる
時、あるいは経済意思決定をする時に、個人的理由は別にして(コントロールし
て)共通に影響を与えている要因だけを抽出することが出来れば、従来用いて
きたクロスセクション調査や時系列調査だけでは分離不可能であった個別バイ
アスを除去した推計ができることを意味している。
Baltagi(2001)やHsiao(2002)はパネル調査の一般的利点として次のような
点を挙げている。
(1)パネルデータには時系列データやクロスセクションデータだけではコントロ
ールできない個体別の多様性が含まれており、それをコントロールすること
で標本に含まれる共通の効果を知ることができる。
(2)パネルデータは膨大なクロスセクションデータを複数年にわたって結びつけ
たものであり、その情報量は極めて大きい。これによって、多重共線性の問
11山田(1999)によれば「学卒後もなお、親と同居し、基礎的社会生活条件を親に依存している未婚者」
と定義されている。
12国立社会保障・人口問題研究所(2001)『世帯内単身者に関する実態調査』は、親と同居している独
身者について詳しく取り上げている。
一5一
題は解消され、推計上の自由度は増し、推計の不偏性は向上する。
(3)パネルデータを用いることによって、異時点間の最適化行動をミクロレベル
で捉えることができる。
(4)個票を用いた調査にはマクロの集計誤差やバイアスは含まれていない。
同時にパネル調査の限界あるいは問題点として次のような点が挙げられてい
る。
(1)パネル調査に限られたことではないが、標本抽出の問題は大きい。どのよう
な基準で標本を選んでも、回答拒否に一定の傾向があれば、サンプル・セ
レクッション・バイアスが生じることになる。調査の中でどれぐらい記憶に頼る
かでも回答に含まれる誤差が違ってくる。また調査の頻度や調査期間も統
計の質に影響を与える。
(2)ある経済行動を選択しない(例えば労働供給をしない)という自己選択(self
selectivity)を行えば、その選択を行っていた場合に得られるであろう潜在
的経済的成果(例えば賃金)はデータには現れてこないという問題はどうし
ても避けられない。
(3)回答拒否(nonTe sponse)や脱落サンプル(attrition)も不可避iである。
(4)クロスセクション方向の標本数に比べれば、時系列方向の観察点は極めて
短い。
これらの問題はパネル調査の重要性を否定するものではなく、むしろこれらの問
題に対する様々な対応策がパネルデータ分析の手法の改善につながっている
のである。
欧米諸国では、この調査に先駆けて多くのパネル調査が行われてきており、そ
れらのデータを使った極めて実用的な実証研究が数多く発表されてきている。
以下では諸外国のパネル調査の実態を紹介しておこう13。
アメリカでは、ミシガン大学がPanel Study of Income Dynamics(PSID)と
13ここでの情報はBaltagi(2001、第1章)に依拠している。
一6一
して1968年に4802家計(約31000人)に対して、毎年、所得・社会扶助受給・
税金・世帯内移転・家族構成・労働供給・住宅・人種・健康状態などの社会経済
変数(累積約5000変数)に関する様々な質問を行ってきた。
オハイオ州立大学とアメリカ連邦政府統計局によるNational Longitudinal
Surveys of正abor Market Experience(NLS)は5っの人口階層別に調査を行って
いる。すなわち、(1)1966年時点で45−49歳であった男性(5020人)、(2)1966年
時点で14−24歳であった男子(5225人)、(3)1967年時点で30−44歳であった女
性(5083人)、(4)1968年に14−21歳であった女子(5159人)、(5)1979年に14−24
歳であった若年男女、このサンプルはNLSY79と呼ばれ、1986年には彼らの子
供も含まれるようになった。また追加的に1996年に12−16歳の若者が1997年調
査からNLSY97として加えられた(12686人)。経済変数としては学歴、職歴、結
婚・出産、教育投資、育児補助、薬物使用、アルコール依存など労働供給サイ
ド側の様々な情報が含まれている。
カナダでは1993年からカナダ統計局(Statistics Canada)が15000家計(約
31000人)を対象にThe Canadian Survey of Labor Income Dynamics(SLID)を
集めはじめた。
ヨーロッパには、1984年からドイツの5921家計を調査しているThe German
Social Economic Panel、1985年からベルギーの6471家計について調査してい
るThe Belgian S㏄io㏄onomic Pane1、フランスで1985年より715家計(後に2092
家計に拡大)を対象としているThe French Household Panelがある。ハンガリーで
は2059家計を対象にThe Hungarian Household Panel(1922−96)、イギリスでは
1991年から5000家計を対象にThe British Household Panel Survey(BHPS)が
毎年調査を行っている。オランダではThe Dutch S㏄io−Economic Panel(ISEP)
が1984−97年にオランダ統計局によって調査され、ロシアでは1992年にThe
Russian Longitudinal Monitoring Survey(RLMS)が経済改革の効果を調査する
目的で行われた。スイスでは1999年から5074家計(7799人)を対象にThe
Swiss Household Pane1(SHP)が集められている。ルクセンブルグでは1985年よ
り2012家計(6110人)を対象にThe Luxembourg Panel Socio−Economique
“Liewen zu Letzebuerg”(PSELL)が調査されはじめ、1994年には対象が2978
家計(8232人)に拡大された。
一7一
欧州委員会統計局(EuroStat)は1994年よりThe European Community
Household Panel(ECHP)を集めている。オーストリア、フィンランド、スウェーデン
を除く欧州連合加盟国を対象に調査されている。ECHPはヨーロッパ各国の既
存のパネル調査と統合され、国際比較可能なデータベースとして整備されつつ
ある。
パネルデータ分析の手法は最も活発に研究開発されている分野であり、日進
,月歩の勢いで新しい成果が公表されている。同時にパネルデータ分析の基本
的な手法については計量経済学の教科書(例えばGreen(2000)、
Wooldridge(2000))でも扱われ、パネルデータ分析に特化した研究書(例えば、
Maddala(1993)、Baltagi(2001)、Hsiao(2002)、M五tyゑa and Sevestre(1996)、
Wooldridge(2002))も次々に出版され、頻繁に改訂されている。
また、労働経済学、公共経済学、消費者行動、企業経済学、国際経済学、開
発経済学などの分野ではパネルデータ分析を用いた膨大な実証研究が行われ
ている。これらの分野では、まずパネルデータが利用可能であるかどうかが研究
成功の鍵となっている。
マクロ経済学ではミクロ経済学的基礎づけの重要性が認識されているが、パネ
ルデータの利用はミクロ経済学の統計的基礎付けを与える作業であると考える
ことができる(ミクロ計量経済学)。すなわち、マクロ経済学は理論と実証の両面
からミクロ経済学の基礎づけを与えられ、より幅広く頑強なものになっていくこと
が期待され、また実際にそれを目指す方向で研究が進んでいるのである。
本資料で紹介する『消費生活に関するパネル調査』も、日本国内だけではなく
国際的に広く利用され、それが経済政策形成に役立ち、パネルデータ分析の
理論を発展に貢献し、また本調査自体のデータの質的改善に結びつくようにな
ることが期待されている。
一8一
第2部 調査内容の検討
1.個人的属性
各サンプルの基本的属性は次の通りである。有配旧記は、66.8%(1993年)か
ら、78.1%(1997年号と調査期間中の5年間で、12%近く上昇している(表1・1)。
結婚確率(当該期の新規有配偶者1その年初の無配偶者総数)については、パ
ネル1(1993年)からパネル2(1994年)の結婚者数:(結婚確率14)は48人
(9.6%)、パネル2(1994年)からパネル3(1995年)では52人(12.5%)、パネル
3(1995年)からパネル4(1996年)では44人(12.9%)へと上昇した後、パネル4
(1996年)からパネル5(1997年)は26人(8.8%)へと下落している(表1−2)。ここ
では、(1)1993年から1996年にかけて結婚適齢期のコーホートが増えたこと、
(2)1993年時点に25歳であった比較的若年年齢コーホートが、調査期間中に
それぞれ39名と最も多くの脱落者を出していることに注目したい。このコーホー
トは、調査期間中に結婚適齢期にあり、その中から大量の脱落者が出たことが
1996年忌ら1997年での結婚率の下落に結びついていると解釈できる。表1−3
として夫の年齢別人口を付しておいた。
表1・1本人の年齢別人口構成
1993年
年齢
24歳
Q5歳
Q6歳
Q7歳
Q8歳
Q9歳
R0歳
R1歳
R2歳
R3歳
R4歳
R5歳
R6歳
R7歳
R8歳
各合計
1994年
単位:人数
1995年
1996年
1997年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配田無配偶 有配山月配偶
39
110
U3
V7
U7
X3
P10
P10
P04
98
65
50
44
37
28
23
20
X1
P47
P01
49
V2
W4
U9
X6
W9
93
75
49
41
41
31
P08
P05
13
10
1002 498
59
W2
W7
72
58
38
25
U9
X6
W5
32
39
28
19
P04
21
P01
18
P01
18
W8
P39
11
12
X8
W3
14
10
P36
11
1000
415
1000
341
72
W1
W5
V0
X6
W5
P03
X3
X4
W3
P32
57
48
35
29
32
26
20
14
14
7
13
994
295
(%)
(66・8) (33・2)
(70.7)(29.3)
(74.6)(25.4)
(77・1)(229)
総合計
1,500
1,415
1,341
1,289
14結婚者数!前年の無配偶者数×100。
一11一
年齢別
欠落者数
75
W4
W2
U8
X6
W3
48
38
38
28
27
24
P04
19
P5
W7
X0
W2
P24
16
16
7
13
R0
P8
975
274
26
R9
Q2
Q1
Q2
Q3
P5
Q0
(78.1) (21・9)
1,249
251
表1・2配偶変化
単位;人数,(%)
変化内容
93年→94年
この1年に結婚
48 (3.4)
未婚継続
有配偶継続
離死別継続
この1年に離死別
96年→97年
52 (3.9)
44 (3.4)
26 (2・1)
375(匿6.5)
299 (223)
245 (19.0)
212 (17・0)
952 (67.3)
948(70.7)
949 (73.7)
949 (76ρ)
38 (2.7)
34 (2.5)
39 (3.0)
48 (3.8)
2 (0.1)
8 (0.6)
11 (0.9)
14 (1・1)
0 (0.0)
0 (0.0)
1 (0.1)
その他
合計
95年→96年
94年→95年
1,415(ioO.0)
0 (0・0)
1289(100.0)
1ρ41(100.0)
1,249(100・0)
表1−3夫の年齢別人口構成
1995年
年齢
∼26歳以下
Q7∼29歳以下
R0∼32歳以下
R3∼36歳以下
R7歳∼
合計
単位:人数,(%)
1994年
84 (8.4)
94 (9。4)
1995年
1996年
1997年
112 (11・2)
128 (12・9)
135 (13.8)
P62 (16.2)
P74 (17.4)
P78 (17.8)
P78 (17・9)
P74 (17.8)
Q34 (23.4)
Q32 (23・2)
Q22 (222)
Q24 (225)
Q14 (2L9)
Q94 (29.4)
Q83 (28,2)
Q73 (27。3)
Q62 (26・4)
Q56 (26,3)
Q28 (22.8)
Q17 (21・7)
Q15 (21・5)
Q02 (20・3)
P96 (20.1)
1,002(100.0)
1,000(100・0>
1,000(100.0)
994(100.0)
975(100.0)
次に家族人員数をみると、無配偶サンプルの1人暮らし者数は、この5年間で
21.9%増加している(表1・4)。無配偶サンプルの全体が50.0%減少していること
と照らし合わせると、加齢に伴い、自立する傾向にあるように思われる。しかし、
表1・5をみると、「離婚・別居して別の世帯を形成」する無配偶者が増加したこと
が1人暮らし者の増加の原因であったことがわかる。「親の家から出て、独立し
た世帯を形成」する無配偶者は、1996年をピークに減少している。
表1・4家族人員数
1993年
人数
1人
Q人
R人
S人
T人
U人∼
合計
単位:人数
1994年
1995年
1996年
1997年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
1
39
0
28
0 32
1 39
1 32
X4
53
X4
48
V6
45
P94 151
Q75 158
Q04
Q67
134
124
P86
113
P88 101
P66
90
Q03
51
Q32
25
Q73
Q06
Q40
93
P95
Q25
39
16
Q69
Q02
Q46
Q76
Q10
Q46
64
24
12
341
994 295
P13
1,002
53
74
30
498
1,000
415
1,000
一12一
W8
45
73
24
13
975 274
表1・5世帯変動
単位:人数
93年→94年
95年→96年
96年→97年
子どもが生まれた
135
0
136
0
125
0
85
0
eを引き取った
@5
0
@5
0
@8
0
T
1
「帯員が単身赴任から
@0
0
@1
1
@3
1
Q
0
増加 Aってきた
eの家に入って、同居世
ムを形成
サの他による増加
単身赴任で転出した
減少
94年→95年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
変化内容
P3
1
P3
5
@8
4
P2
7
P2
16
P0
17
@6
5
U
9
2
0
2
1
0
2
0
10
P9
1
P2 21
W
14
P4
9
?Sによる減少
X
9
P 10
P9
10
P2
5
サの他による減少
R
1
P0
9
U
5
T
1
46
0
51
0
43
0
25
0
O
2
P
8
P
11
O
12
P7
5
S3
7
R6
8
P0
4
364
774
272
784
241
「帯員が転出して減少
あなたが結婚して別の世
ムを形成
?ネたが離婚・別居して別
独立 フ世帯を形成
eの家から出て、独立した
「帯を形成
特になし
764
合計
1,025 399
1,059 351
1ρ57 299
814
231
992
279
回答方法:複数回答
表1・6には、子どもの人数を載せてある。まずこの5年間における、子どもの数
別の有配偶者の推移をみると、1人(28.6%→21.8%)、2人(41.8%→45。9%)、
3人以上(14。5%→21.7%)となっており、70%弱の夫婦が子どもを2人以上育
てていることがわかる。また無配偶者では、1993年に7.0%の無配偶者(35人)
に子どもがいるが、そのほとんどが離婚・死別したサンプルであり、非嫡出子を
持つ無配偶者はわずか3人であった。その後も非嫡出子は増えることはなかっ
た。このことは、未婚のまま子どもを育てることはまだ稀であることを示している。
表1−6子どもの人数
1993年
人数
いない
P人
Q人
R人∼
単位:人数
1994年
1鋼)5年
1996年
1997年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
151
463
135
380
129
303
114 254
102 226
Q87
23
Q72
23
Q41
25
Q13
29
S19
P45
9
3
S31
P62
8
4
S50
10
Q32
S51
S48
13
P80
3
Q12
975
6
274
合計
一13一
26
11
P97 4
994 295
表1・7、1−8は、それぞれ長子、末子の就学状況を示してある。有配偶者の長
子に注目してみると、調査開始年(1993年)に、小学校以上の子供がいる世帯
は37.0%(小学校高学年以上では、13.0%)であったが、4年後(1997年)には、
61.3%(同、36.5%)にものぼっている。小学校に上がり始めると、塾や習い事な
ど、いろいろと子どもにかける経費が大きくなることを示しており、家計費の中で
徐々に子どもの関連の支出割合が高くなることが予想できる。
表1・7長子の就学状況
1993年
学 年
中学生以上
ャ学6∼4年生
ャ学3∼1年生
S歳以上で未就学
P∼3歳
O歳
合 計
単位:人数
1994年
1995年
1堅)6年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
17 1
134
18
55
8
93
12
31
4
P56
10
P85
12
X4
8
P25 9
P74
10
Q04
11
Q14
12
Q18
10
Q19
11
Q16
8
Q00
Q61
V5
9
5
1
Q10
Q32
T3
5
5
0
Q03
6
P97
S2
4
0
P90
P59
S5
6
2
0
P80
P32
Q6
8
2
0
851
35
865
35
871
38
880
41
873
48
表1・8末子の就学状況
1993年
掛 年
単位:人数
1995年
1994年
1996年
1997年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配年無配偶
2
1
2
25
10
4
9
20
4
5
36
6
9
65
11
86
12
12
104
11
129
10
148
11
162
12
161
7
190
376
135
9
6
0
10
219
10
10
186 4
415
9
133 0
135 380
213
409
324
3
302
3
123
0
84
1
『129
303
114 254
102
226
341
994 295
975 274
中学生以上
小学6∼4年生
小学3∼1年生
4歳以上で未就学
正∼3歳
0歳
185
1
851
35
85
無回答
合 計
1堅)7年
1,000
1
415
1ρ00
7
10
調査対象物の学歴についてだが、本サンプルでは、高校卒が最も多く、短大・
高専卒が続いている(表1・9)。学歴別で、この5年間での欠落率について高い
ものからみると、中学卒が26.0%、短大・高専卒が19.0%、大学・大学院卒が
17.2%、高校卒が14.9%、専門・専修学校卒が14.7%となっている。学歴と欠
落率との相関はみられない。
一14一
表1・9本人の学歴
単位:人数
1993年
学 歴
1994年
1995年
1996年
1997年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
58
19
74
30
71
20
67
17
S81
168
S78 137
S65
118
S56
104
S54
98
P64
95
P70
76
P73
62
P70
55
P72
49
P86
97
P91
75
P94
64
P86
58
X0
78
X6
64
P04
52
P02
47
2
@3
3
@3
3
994
295
975
274
中学校
mZ
齧蛛E専修学校
Z大・高専
蜉w・大学院
P91 111
s明
@4
W8
72
92
2
@4
合 計
1,000
25
2
@4
415
表1−10では、本人が所有している資格について記載している。それぞれ保
有率が高かった資格は15、有配偶では「簿記2級以上」(33.0%)、「教員」
(18.3%)、「英検2級以上」(14.1%)、「保母」(13.8%)、無配偶では「簿記2級以
上」(13.5%)、「教員」(9.6%)、「英検2級以上」(8.2%)となっている。有配偶、無
配偶双方において、「教員」、「保母」の資格を有するものが多く、なんらかのサ
シプル・セレクション・バイアスがあるように思われる。
表1・10本人の所有資格
資
格
単位:人数
有配偶
無配偶
全体
1
0
1
2
8
10
53
12
16
69
4
16
2
0
2
4
4
8
4
1
5
44
82
62
18
62
48
28
130
0
0
0
0
0
0
行政書士
社会保険労務士
中小企業診断士
公認会計士
税理士
建築士
0
0
0
0
0
0
0
0
0
インテリア・コーディネーター
消費生活アドバイザー
理容師、美容師
情報処理技術者
タクシーやバスなどの営業用運転免許
医師・歯科医師
薬剤師
看護婦・保健婦
歯科衛生士
歯科技工士
臨床検査技師
社会福祉士、介護福祉士
栄養士、調理師
教員
保母
日過士
司法書士
英検2級程度以上
簿記(2級以上)
その他
持っていない
合
計
1121,
回答方法:複数回答
15「その他」を除く。
一15一
90
0
0
0
0
0
0
1
0
1
1
0
1
1
0
1
27
7
11
9
38
3
3
6
63
148
156
448
41
67
82
203
104
215
238
651
543
1,664
16
2.出産・子育て
出産にあたって必要であった経費については表2・1に挙げてある。経費の合
計金額は52∼55万円となっており、項目別で見たとき、病院に支払う金額が全
体の8割近くを占めている。
表2−1出産費用平均額
費用項目
病院
邇剽p品
Y後の手伝い
サの他
合 計
単位:万円
1994年
1995年
1996年
1997年
39.05
40.83
44.64
43.94
W.16
W.10
V.07
T.82
Q.57
Q56
Q31
Q.95
Q.66
P.18
P.22
Q.14
52.44
52.66
55.24
54.86
その費用賄い方法は、1995年を除けば、出産したサンプルの7割弱が、自分
たちの収入・貯金を主な賄い方法としている(表2・2)。その次に多かったのは、2
割強の健康保険や互助組合などの出産給付であった。両家の親からの援助を
足した「親からの援助」は、6.7%(1994年)から9.6%(1995年)へと上昇するが、
それ以降32%(1996年)と減少、再び6.0%と上昇するものの、10%以下にとど
まっている。
表2・2出産費用賄い方法
方 法
自分たちの収入・貯金
あなたの親からの援助
夫の親からの援助
健康保険や互助組合などの出産給付
お祝い金
借金
その他
無回答
合 計
単位:人数,(%)
1994年
1倶)5年
92(68ユ)
75(55・1) 83(66・4)
1996年
1(0・8)
19卯年
57(67.9)
7(5・2)
5 (3・7)
2(1・5)
8(5,9) 3②4)
5 (48)
30(22・2)
35(25・7) 29(23・2)
19(22・6)
1 (1・2)
4 (3ρ)
9(6.6)
40・2)
3 (3.6)
0 (Qρ)
1(0・7)
1(P・8)
0 (0・0)
0 (0・0)
1(0・7)
1(0・8)
0 (0・0)
0(0・0
2 (15
135(100・0)
*主要な方法を一つだけ選択する。
一16一
3 ②・り
136(100・0)125(100・0
0 0・0)
85(100・0)
産前・産後休暇、育児休暇については表2・3に記載されている。産前・産後休
暇取得者は、57,7%(1994年)、64.9%(1995年)、52.1%(1996年)、61.3%
(1997年)となっており、約6割前後が取得している。平均取得期間は、産前休
暇は5,32週間から5.20週間へと微減しており、産後休暇は8.96週間から9.93
週間へと増加しており、産前休暇に比べて産後休暇の方が3週間ほど長くなっ
ている。時系列で見た時、両者ともそれほど大きな変化はないが、産後休暇の
方は若干ながら増加していることが見て取れる。
育児休暇取得率16は、43.3%(1994年)、48.8%(1995年)、52.0%(1996年)、
58.8%(1997年目と年々上昇の一途を辿っている。これは、育児休業制度が浸
透しっっあることを示唆している。育児休暇を取得した者の84.6%(1994年)、
80.0%(1995年)、76.9%(1996年)、90.0%(1997年)が「育児休業」を休業形態
として選択しており、残りの10%以下が「育児時間」を選択している。「育児休暇」
の平均休業;期間は、6.8ヶ月(1994年)、8.2ヶ,月(1995年)、8.6ヶ,月(1996年)、
9.5ヶ月(1997年目と、産後休暇と共に着実にその数字を伸ばしている。また
「育児時間」の平均は、1.0∼1.25時間1日となっており、非常に短い。
表2・3産前・産後休暇、育児休暇
1995年
1996年
57.7
64.9
52.1
61.5
(30/52)
(37/57)
(25/48)
(16/26)
産前休暇(週間)
5.32
5.89
5.30
5.20
産後休暇(週間)
8.96
8.63
9.26
9.93
取得率(%)
産前産後
休暇
取得率(沿
育児休業選択率(%)
育児休業
1997年
1994年
育児休業(カ月)
育児時間選択率(瓢)
育児時間(時間/日)
43.3
48.8
52.0
58.8
(13/30)*1
(20/41)*2
(13/25)
(10/17)*3
84.6
80.0
76.9
90.0
(11/13)
(16/20)
(10/13)
(9/10)
6.75
8.21
8.58
9.5
7.7
5.0
7.7
0.0
(1/13)
(1/20)
(1/13)
(0/10)
1.00
1.25
1.00
1.00
*1利用形態について無回答が1名。
*2利用形態について無回答が3名。
*3利用形態について無回答が1名。
16この母数は、この1年で出産を経験した者のうち、出産を契機に仕事をやめた者を除いている。
一17一
次に出産行動が、労働生活にどのような影響を与えたかを考察した。出産サン
プルの就業変化について表2・4に示した。離職率は出産サンプル全体の15%
弱だが、これを就業者サンプルでの割合に換算すると、各年、36.7%、33.9%、
44.7%、40.0%と大きくなる。就業していたものの4割が労働市場から撤退した
ことになる。
表2−4出産に伴う就業変化
単位:%, (該当者/出産人数)
1994
継続就業(同一企業)
継続就業(自営家従)
転職(企業変更)
画面就業
(無業→雇用就業)
新規就業
(無業→自営家従)
離職(雇用就業→無業)
離職(自営家従→無業)
無業(無業→無業)
無回答
1995
1996
1997
17.8
22.8
17.6
15.3
24/135
31/136
22/125
13/85
4.4
2.4
3.5
4/135
6/136
3/125
3/85
0.7
1.5
0.8
2.4
1/135
2/136
1/125
2/85
3
1.5
0.7
1.2
2/135
1/136
1/85
1.5
0.7
1.2
1/136
1/85
2/135
11.1
12.5
16.0
10,6
15/135
17/136
20/125
9/85
2.2
2.2
0.8
3.5
3/135
3/136
1/125
3/85
60,7
55.1
62.4
62.4
82/135
75/136
78/125
53/85
1.5
2/135
3.世話・相続
遺産相続平均額については表3−1に載せてある。各項一二に見ておくと、(1)
「家や土地」は1000万円∼4000万円と非常にばらついており、時系列だけで
はその推移の意味を見出すことは難しい。(2)「預貯金」は4年間通じて、565.5
∼1096.0万円となっており、(1)と同じことが言える。(3)遺産として「株式・債権」
17を受け取ったのはパネル3(1995年)に3サンプルしかいない。ちなみに平均
17質問票には「株式など債券」と記載されている。
一18一
額は733.3万円となっている。(4)「その他」も(3)同様にパネル3(1995年)にし
か相続者(平均額350.0万円)がいない。相続者の平均額は、親族の死亡による
相続者の数がそれほど多くはないため、また相続額にかなりのばらつきがあり、
平均額はかなり分散している。
表3・1遺産相続平均額
相続内容
家や土地
預貯金
株式・債権
単位:万円,(相続者数)
1994年
1995年
1996年
1997
4000.0
2550.7
1000.0
2400.0
i2)
i33)
i2)
i5)
733.3
565.5
1096.0
590.0
(3)
(32)
(6)
(5)
0.0
733.3
0.Q
0.0
i0)
i3)
i0)
i0)
0.0
350.0
0.0
0.0
その他
(0)
(4)
(0)
(0)
なし
(2)
一 幽
一 一
(39)
冒 冒
(4)
一
一
(4)
*1「平均金額」では、金額について無回答であるサンプルは母数に加えなかった。
*2「相続人数」では、金額について無回答であるサンプルは除去していない。
4.出来事
1年以内に起きた、本人の出来事は表4−1に示されている。調査期間を通じ
て、調査対象者の約40%が出来事があったと答えている。配偶別に分けてみる
と、有配偶では、「PTAや生協、その他サークル・団体の役員を引き受けた」が4
年間(1994∼1997年)を通じて、一番多い出来事であった。また無配偶では、
1994∼1996年忌で「習い事を始めた」、1997年は「転職」が一番に多い出来事
であった。
一19一
表4−1本人の出来事
単位:人数,(%)
1994年
内
容
就職
転職
退職
大学(院)や専門学校に入学
習い事を始めた
PTAや生協、その他サークル・
団体の役員を引き受けた
重い病気
うつ状態など精神的な問題が
あった
ローンやクレジヅトなどで消費者トラフ“ル
にあった
事故や災害に遭った
その他の特別なことがあった
なし
1995年
19卯年
1996年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
91
73
22
i9・1) (鋤
51
69
48
i5・1) (11・6)
63
5
5
64
147
8
23
17
14
7
4
27
60
561
19
i3・4) (5・6)
59
12
i6・0) (2・9)
1
((L8) (o.3)
34
21
i2・7) (5・1)
9
(0・9) (2.6)
8
(o・7) (1動
8
i1・8) (2.3)
9
(L7) (3.4)
8
(16・9) (2・3)
18
12
i2・3) (2.9)
50
i6・9) (14.7)
169
(14・7) (1.9)
3
i0・0) (0.9)
69
75
i6・4) (1&1)
16
i5・1) (4・7)
0
i0・5) (1.2)
34
i6・9) (10.0)
51
21
i6・3) (5・1)
17
i7・3> (5・0)
15
i5・9) (4・4)
567 203
237
i56・1) (57.1)
i56・7) (59.5)
71
27
i7・1) (9・2)
63
28
i6・3) (95)
64
24
i6・4) (8・1>
2
2
i0.2) (0・7)
75
36
i7・5) (12・2)
204
8
(205) (2・7)
18
8
i1.8) (2・7)
13
12
(1・3) (4・1)
7
3
(o・7) (1①
19
8
i1・9) (2・7)
61
12
i6・1) (4・1)
533 182
i536) (61・7)
70
16
i7.2) (5・8)
51
45
i52) (16・4)
43
10
i4.4) (3・6)
2
3
i02) (1・1)
58
44
i59) (16.1)
199
12
(20.4) (4・4)
18
10
i1.8) (3・6)
14
9
(1.4) (3・3)
4
3
(04) (1・1)
30
10
i3.1) (3・6)
57
16
i5.8) (5・8)
549 148
i56・3) (54・0)
回答方法:複数回答
*(%)は、複数回答であるため、ここに示されている%を足し合わせても、100%とはならないことに注意
する。(例:1994年に有配偶サンプル(1000人)の中で「就職」したサンプルは、91人である。つまり、有
配偶者の9.1%が就職したことを指す。)
次に、「重い病気」、「うっ状態などの精神的問題」が本人の生活にどのような
影響を与えているかについては、表4−2に示した。病気による変化した項目の中
で、「長期入院」、「その他」が全体的に多かった。他の項目としては、無配偶で
比較的多くのサンプルが「退職」を選択していた。全年度を通じて、「特に変化な
し」が最も多い割合を占めている。これは、それほど病状が重たくはなかったとい
うことなのか、それとも病気にあたっての十分な備えをしていた結果なのか、ここ
一20一
では判断がっかない。
表4・2重い病気、精神的問題が生活に与えた影響
単位:人数,(%)
1995年
1994年
1996年
1997年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
退職
離婚や別居
休学や退学
同居(親の家に戻った)
長期入院
その他
なし
合計
3
4
i8.1) (16.7)
0
2
i0・0) (8の
0
0
i0.0) (OD)
1
1
i2・7) (4・2)
3
5
i8・1) (20・8)
14
4
i37・8> (16・7)
16
8
i43・2) (33.3)
37
24
i100・0)(100D)
1
1
i3.8) (5・9)
1
2
i3.8) (11・8)
0
1
i0・0) (5・9)
2
2
i26・9) (11・㊥
2
3
i7.7) (17.6)
13
7
i50・0) (41・2)
26
3
17
i100・0)(100・0>
3
2
2
i6.3) (10・0)
0
0
i0・0) (0・0)
1
i7・7) (5・9)
7
4
i125) (15・0)
2
6
7
i34・4) (35・0)
32
0
0
iOD) (0・0)
1
0
i2・9) (0・0)
20
i100・0)(100・0)
1
i38・2) (6・7)
9
3
i219) (15.0)
11
0
13
4
i18・8) (20・0)
7
0
iOD) (0・0)
1
i6・3) (5・0)
2
i8.8) (13・3)
4
i265) (26・7)
8
8
i235) (533)
34
15
i100D)(100.0)
回答方法:複数回答
では療養期間中に、だれが治療費を負担してくれたのだろうか(表4・3)。配偶
別に見ると、有配偶者の多くは、夫の収入か本人の収入で賄っている。その他
に公的給付金や保険金などで支えられている。無配偶者では、本人の収入や
親の収入が中心となっている。特に親の収入の割合が高まっている。有配偶、
無配偶とも夫や親などの収入・貯蓄が、公的給付や保険給付に比べて多いこと
は、リスク分散機能として家族の役割の重要性を示唆している。
一21一
表4・3治療費の負担方法
単位:人数,(%)
1994年
負担方法
夫の収入や貯蓄
あなたの収入や貯蓄
親の収入や貯蓄
(夫)やあなたの資産売却
親の資産売却
民間の保険給付や保険金の解約
1997年
有配偶 無配偶 有配偶 無配偶 有配偶 無配偶 有配偶 無配偶
30
:::
i78.9)
11
18
曹X・0)
i72・o)
4
10
i105)
22
=
i84・6)
i40①
5
7
i19・0)
4
i41.0)
9
i15・4)
23
=二
iア42)
10
11
O2.0)
i55・0)
1(3・2)
i52・9)
23
=
i76・7)
9
6
9
i20・0)
5
i45・0)
i60・0)
5
i16・7)
i33・3)
0
0
0
0
0
0
0
0
(0.0)
⑩0)
(0.0)
(o・o)
(0.0)
(o・o)
(o・o)
⑩o)
0
0
0
0
0
0
0
0
(0.0)
(o・o)
(鋤
(0・0)
(0・0)
⑩0)
(α0)
(0.0)
3(79)
2⑱・o)
公的な年金や医療給付、助成金
金
1996年
1995年
4
2
i15・4)
1(3.2)
i11.8)
3
2
i10.0)
5
i10・0)
i33・3)
5
4
5
2
5
2
9
0
(13.2)
(16・0)
(19・2)
(11・8)
(16.1)
(10・0)
(30.0)
(0.0)
1(2・6)
1(4.0>
0(0.①
0(o・o)
1(3・2)
0(o・o)
1(4ρ)
0(0・0)
0(0.0)
0(o・o)
0(o・o)
0(o−o)
0(o・o)
2(6・7)
0(o・o)
金融機関などからの借金
親などからの借金
2
i1α0)
1(2・6)
1(4・o)
1(3・8)
その他
1(5.9)
0(o・o)
1(5・0)
3
i10・o)
2
i13・3)
回答方法:複数回答
次に家族に起こった出来事について、表4−4で確認してみよう。有配偶では、
4年間を通じて、「受験や入学」、「重い病気」を出来事としているものが多い。無
配偶では、「重い病気」、「その他」の順で多い。総体的に「重い病気」が一番多
い出来事であった。
一22一
表4−4家族の出来事
単位:人数,(%)
1995年
1994年
出来事の内容
転勤や単身赴任
希望退職や失業
倒産・破産
重い病気
うつ状態など精神的な問題や登
校拒否にあった
ローンやクレジヅトなどで消費者トラフ“ル
にあった
事故や災害に遭った
受験や入学
その他
なし
1997年
1996年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
33
9
i3・3) (珍・2)
35
21
i3・5) (5.1)
6
2
io・6) (Q・5)
58
26
i5・8) φ・3)
8
4
(0・8) (LO)
11
0
(1・1) Φ.o)
36
6
(3・6) (1・の
64
8
i64) (1.9)
24
20
i2・4) (4.8)
760
331
ミ6.0)(79.8)
42
8
F2) (2・3)
32
17
i3・2) (5・0)
1
0
i0・1) (0.0)
55
18
i55) (5・3)
6
7
(0・6) (2.1)
9
2
(o.9) (α6)
37
17
(3・7) (5.0)
81
16
i8・1) (4.7)
32
20
i3・2) (5.9>
731 250
i73・1)(73.3)
38
8
i3・8) ②7)
28
11
i2・8) O・7)
2
0
i2・0) (0.0)
55
15
i5・5) (5・1)
9
1
(0・9) (0.3)
10
0
(1・0) (0.0)
32
6
(3・2) (卑・0)
92
7
i9.3) (2.4)
26
13
i2.6) (4.4)
736 241
i7生0)(81・7)
27
4
i2.7) (1・5)
41
4
i4・2) (15)
2
1
i02) (0・4)
49
18
i5.0) (6・6)
9
2
(0.9) (0・7)
5
1
(0.5) (0・4)
33
3
(3・4) (1・1)
85
6
i8.7) (2・2)
31
12
i3.2> (4・‘り
719 226
i73.7)(82・5)
回答方法:複数回答
その場合、どのような対応がなされていたのだろうか。多くは貯金を取り崩した
という回答であったが、ここでも無視できないのは、家族あるいは兄弟の経済的
援助や手助けなどで対応した者が多いということである。保険給付、公的給付な
どより、「自己保険」、または家族を頼みとしている傾向が強い。
一23一
表4・5家族の出来事に対する対処法
単位:人数,(%)
し1”4年
対処方法
1995年
重996年
1997年
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
貯金を崩した
48
5
53
9
51
9
76
7
資産売却
1
0
4
82
0
0
3
0
親やきょうだいの経済的援助を受けた
18
4
17
1
22
1
13
2
親戚、知人から借金した
2
0
5
2
2
1
4
0
金融機関から借金した
11
1
13
2
12
1
11
2
公的期間から借金した
4
0
7
0
0
0
7
0
民間保険を解約した
民間保険の給付を受けた
6
1
4
0
2
1
4
2
18
2
18
4
16
1
.18
5
労災保険などの社会的保険給付を請求
14
3
9
0
5
1
9
1
5
1
7
3
7
1
6
4
38
15
37
10
47
10
45
9
オた
公的機関や専門機関へ相談した
親やきょうだいの手助けや相談にのっ
トもらった
友人の手助けや相談にのってもらった
15
8
26
6
23
10
18
10
宗教者に相談した
その他
4
0
1
0
0
0
0
1
6
6
4
2
8
3
6
1
なし
105
46
回答方法:複数回答
一24一
115
53
117
25
109
20
5.生活意識
生活の中で重視している点については、表5・1に示してある。有配偶、無配偶
ともに、「住む」ことに関して、高い点数がついている。配偶別の特長として、有
配偶では、「育てる」が相対的に重視されている。またほとんどの評価項目で、有
配偶者が無配偶者よりも高い点をつけているという結果となっている。
そして、無配偶は、「働く」に重点を置いている。1993年時点では、わずかに
有配偶のほうが高く点数をつけているが、それ以降は、無配偶の方が高い点数
をつけている。「遊ぶ」に関しても、無配偶の方が高い点数をつけているが、「働
く」に比べてそれほどの差はない。また注目すべき点は、「パラサイトシングル」の
存在などを考慮すれば、無配偶者の方が「費やす」項目を高く評価していると予
想されたが、結果は逆で有配偶者の方が高くなっていた。しかし、1997年度、
無配偶女性の平均年齢が3L6歳になる頃から、両者に点数が僅差になってき
ている。
表5−1生活の中で重視する点
1993
重要な点
住む(住居・住環
境・犯罪防止など)
1994
且995
己
1.64
1.63
1.51
1.49
1.45
1997
199‘
目
平均
己
1.53
1.44
1.55
1.50
工.53
1.52
1.54
1.48
1.33
1.45
1.34
1.43
1.43
1.43
1.45
1.24
1.40
129
!.39
主28
1.39
1.36
1.60
1.20
1.52
1.01
1.58
0.98
1.53
1.03
1.31
健康・福祉サービ
1.37
1.27
121
1.14
129
L15
127
1.14
1.23
X)
遊ぶ(余暇・余暇施
設・余暇支出など)
LO8
1.1B
0.87
1.08
Q.90
1.04
0.90
0.92
1.00
O.95
0.89
0.79
O.80
O.79
0.79
0.85
0.79
0.83
0.67
0.59
O.64
0.61
0.68
Q.52
0.64
U6
1.10
L19
1.10
1.18
LO9
費やす(収入・支
出・資産・消費生
?j
働く(賃金・労働時
間・就業機会・労働
環境など)
育てる(子どもの
ための支出・教育
{設・教育環境に
一 w
ついて)
癒す(医療・保険・
学ぶ(大学・生涯教
育施設・文化財・学
K時間なと)
、
交わる(地域交流・
奉仕活動)
O.76
0.66
各年平均
1.30
L22
一 一
*各回答を以下のように点数化する。:非常に重要=+2、どちらかといえば重要=+1、どちらともいえな
い=0、どちらかといえば重要ではないニー1、まったく重要でない=一2。
一25一
次は、日々の生活に感じる満足度であるが、1993年から1997年にかけて、
有配偶、無配偶ともに満足していたサンプル18の割合が、それぞれ7.8%、
2.8%減少している(表5・2)。特に、有配偶者では、「とても幸せ」と答える者の割
合が、7,1%も減少している。代わって、「どちらでもない」と回答する者の割合が
増えた。
表5−2生活満足度
単位:人数,(%)
1993
満足度
とても幸せ
有配偶
172
(172)
483
まあまあ幸せ
どちらでもない
少し不幸
とても不幸
無回答
全体
65
(13ユ)
187
(482) 076)
222
曹Q2)
91
144
(孕8恥
82
i9・1) (16.5)
34
18
i3,4) (3・6)
0
1994
有配偶
2
ion)
(o,4)
1002
498
(100・0> (10鋤
91
44
(10・6)
488
174
125
57
3
i9,9)
25
13
O・1)
Q.5)
2
4
i0,3) (0.5)
1000
曹Q.9)
99
i11.1) (13.7)
32
64.2)
229
i275) (30・1)
i32)
(10.1)
542
(侶8) (41・9)
111
有配偶
101
(9・1)
275
1996
1995
配禺
415
iQ・4)
1000
(100・0) (100・0)
偶
31
(9・1)
149
(43・7)
104
(505)
43
(12・6)
13
(3・8)
1
(o・3)
341
(100・0) (100・0)
18「とても幸せ」、「まあまあ幸せ」と回答したもの。
一26一
配禺 無配偶
101
30
(102) (102)
530
143
(535) (侶5)
255
曹Tフ)
80
79
(26.8)
36
?E0) (122)
23
i2.3)
5
i0・5)
994
6
(2・0)
1
(0・3)
295
(100n) (100・0)
1997
有配偶 無配偶
98
(10.1)
463
(475)
259
曹U.6)
121
i12.4)
31
27
(9・9)
104
(38・0)
87
(31・8>
41
(15.0)
12
i3・2) (捕
3
3
io・3)
(1・1)
975
274
(100D) (100・0)
6.仕事
本人勤務先の業務分類については表6・1に載せてある。構成比率は、無業
40%、有業60%弱、自営その他10%弱となっている。無業者の比率は
42.20%(1993年)から40.67%(1997年)と微減し、逆に自営その他が
727(1993年)から9.53(1997年)へと微増している。また有業者の比率は
57,80%(1993年)から59.33%(1997年)と殆ど変わらないが、その内訳では卸
売・小売業、サービス業、公務員で増加が見られ、鉱業、建設業、運輸・通信業、
電気・ガス・水道・熱供給業などで減少が見られる。
全体を傭瞼したとき、労働移動は極めて低い。実際、各年毎の職業移動(無
業移動19は除く)をみると、就業サンプルのうち毎年約75.0%が同一企業あるい
は自営家従に継続就業しており大きな労働異動は観察できない(表6−2)。しかし
結婚サンプルに限ってみると、結婚当該年に50%以上が職業移動しており、そ
の40%近くが離職し、特に事務職、販売サービス業従事者がその対象となって
いる。このことは結婚が労働市場に与える影響が大きいことを示している。
職務は表6−3に示してあるが、最も多かったのは事務職、次いで販売サービ
ス業となっており、これらだけで有業サンプル全体の50%以上を占めている。
これを同時期の『労働力調査年報』における25∼39歳の女子労働人口と比
較すると、以下のような結果となった。本サンプルの割合の方が、1)事務職は
2%ほど高く、2)、教員の割合も本サンプルの方が3%ほど高い。また本サンプ
ルの教員は『労働力調査年報』の教員よりも定義が狭いので、さらに高くなること
が推測できる。逆に、1)専門職と自由業の割合で2%ほど低く、2)販売サービス業
従事者の割合で2%ほど低い、3)農林漁業従事者で1.5∼2%ほど低くかった。
総じて、両者間でそれほど差異はなかったものの、教員の割合は高い。
・9無業継続=無業→無業。
一27一
表6−1勤務先の業務分類
1994
1993
1995
人数
人数
人数
μ1
無業
633
42.20
伽1
584
41.27
10b
40.57
脳)
57BO
831
99.9
58.73
797
100.1
56.33
農林業
5
O.6
0.33
3
0.4
O.21
2
0.3
0.15
漁業・水産業
3
0.3
0.20
3
0.4
O.21
4
G.5
0.30
鉱業
4
0.5
0.27
3
0.4
0.21
3
O.4
0.22
38
44
2.53
4.3
2.54
33
4.1
2.46
有業
867
建設業
製造業(出版印刷を含む〉
133
15.3
8.87
%
124
14.9
8.76
1ユ5
14.4
8.58
卸売。小亮業
147
17.O
9.80
148
17.8
10.46
145
18.2
10.81
金融・保険・不動産莱
73
a4
487
72
8.7
5.Q9
63
7.9
運輸・通信巣
25
2.9
1.67
28
3.4
1.98
21
2.6
1.57
5
α6
0.33
3
0.4
0.21
2
0.3
0.15
228
26.3
15.20
2Q8
25.0
14.70
196
24.6
14.62
81
9.3
5.40
84
10.1
5.94
83
10.4
6.19
その他
6
0.7
0.40
2
0.2
0.14
4
0.5
0.30
無回答
10
1.2
0.67
10
L2
0.71
8
1.0
0.60
7.27
1Q7
7.56
118
148
100.00
1,415
100.OO
1,341
電気・ガス・水曜・熱供給粂
サービス業
公務
営家従その他
109
12.6
1,50Q
1996
12.9
1997
人数
人数
⑯
(%〉
無業
41B9
540
508
有業
40.67
(%)
66)
749
100.1
58.11
741
農林業
3
0.4
α23
3
0.4
0.24
漁業・水産業
3
0.4
0.23
2
0.3
O.16
鉱業
1
0.1
0.08
1
0.1
Q.08
100.1
59.33
建設業
製造業(出版印刷を含む)
31
41
2.40
31
4.2
2.48
116
15.5
9.00
111
15.0
8.89
卸売・小売桑
14玉
18.8
10.94
148
20.0
11.85
金融・保険・不動産業
56
7.5
4.34
58
7.8
464
運輸・通信業
21
2.8
1.63
15
2.0
1.20
2
0.3
Oユ6
1
0.1
0.08
179
23.9
13B9
166
22.4
13.29
79
10.5
6.13
83
11.2
6.65
その他
0
0.0
0.00
2
0.3
0.16
無回答
1
0.1
0.08
1
0.1
0.08
116
15.5
9.00
119
16.1
100.00
1249
電気・ガス・水道・熟供給業
サービス業
公務
営家従その他
△
附
544
ρ4)
6る}
1,289
一28一
9.53
100.00
470
8.80
100.00
表6−2就業変化
単位:人数,(%)
93年→鋼年
94年→95年
95年→96年
96年→卯年
543(38.4)
528(39・4)
491(38.1)
488(39.1)
V6(5,4)
V6(5.7)
V9(6・1)
X1(7.3)
転職
新規就業
82(5.8)
80(6.0)
87(6.7)
756,09)
@
@
無業→雇用者
無業→自営家従
91(6.4)
71(5.3)
60(4.7)
69(5・5)
P81.3
Q21.6
Q41.9
P81.4
@
雇用者→無業
83(5・9)
74(5.5)
80(6.2)
56(45)
@
自営家従→無業
X(0・6)
W(0.6)
P6(6.2)
P5(1・2)
490(34.6)
461(34.4)
444(34.4)
437(35.0)
23(1.6)
21(1・6)
8(0.6)
0(0.0)
1415100.0
1341100.0
1289100.0
1249100.0
谷
継続就業
@
@
同一企業
自営家従
離職
無業継続
無回答
A
一29一
表6−3職務
1993
人数
1994
㈹
人数
1995
㈹
1996
㈹
人数
1997
㈹
人数
㈹
人数
農林漁業(自営者)
5
0.6
2
0.2
0
0.0
0
0.0
0
0.0
農林漁業(家族従業
8
09
14
1.7
12
1.5
14
1.9
17
2.5
14
1.6
11
1.3
15
1.6
11
1.5
12
1.6
52
6.0
侶
5.8
鱒
5.8
52
6.9
47
6.3
12
1.4
10
1.2
11
1.4
12
L6
16
22
0
0.0
0
0.0
2
0.3
1
0.1
1
0.1
6
0.7
3
0.4
5
0.6
2
0.3
2
0.3
95
11.0
98
11.8
85
10.7
78
10.4
72
9.7
61
7.0
58
7.0
54
6.8
54
7.2
57
7.7
341
59.3
502
56.3
273
345
238
3L8
240
32.4
98
11.3
108
13.0
101
12.7
109
14.6
111
15.0
157
18.1
155
18.7
159
19.9
151
202
139
18.8
12
14
19
2.5
29
3.6
メ)
小規模ゆ人以下1の
商莱・工業・サービ
ス業(自営者)
小規模国人以司の
商業。工業・サービ
ス業(家族從業者)
自由業(開業医、弁
護士、箸述業、宗教
ニ.茶華道・鐸踊の
教授など)
管理職(会社・団体
の部長以上、官公庁
の課長以上など)
専門職(病院勤務医
師、研究員、大挙助
闊ネ上、裁判官な
ヌ)
技術職(技術者,プ
ログラマー,看護婦,
栄養士など)
教員(小・中・高校、
専修学校,各種挙
Z、幼稚園、保育園
など)
事務職(一般事務、
営業社員、銀行員な
ヌ)
技能・作業職(工員、
警察官、電話交換
閨Aワープロ作業
者、職人など)
販亮サービス職店
員、外交員、理・美容
t、ウェイトレス、ボー
ムヘルパーなど)
自宅で賃下馴内
E)
その他の仕事
合計
冒
冒
■
雪
冒
雪
璽
一 雪
一
一
一
6
0.7
3
0.4
7
0.9
27
3.6
27
3.6
867
100.0
831
100.0
797
100.0
685
100.0
679
100.0
次に就業状態別に分類を行った(表6−4)。無配偶の約70%が、「常勤」として
働いているが、有配偶になるとこれが20%以下にまで落ち込む。これより、結婚
をする、あるいは子どもを持つことが、職業形態を「フルタイム就業」から「パート
就業」あるいは無業に転換させていることを示唆している。この5年の推移を見
たとき、大きな変化は、有配偶者における無業の割合が、58.0%から48.9%と
10%減少している点にある。その分、「ハ.一ト・アルバイト」、「自営・家族従業員」、
「常勤」の順に働く有配偶者の割合が伸びている。
労働時間と労働日数についても挙げておいた(表6−5、6−6)。配偶別における
一30一
特徴的な違いは、「ハ。一ト・嘱託」に就いている者の週就業時間、年就業日数の
違いに現れている。有配偶者の「パート・嘱託」就業者の70∼80%近くが34時間
以下(週当たり労働時間)であるのに対して、無配偶では、34時間以下の者は16
∼36%しかいない。その分、無配偶者の70%近くが、「常勤」の者と同じくらいの
時間を働いている。労働日数についても、無配偶者の「バート・嘱託」の多くは「常
勤」並みに働く傾向がある。
表6・4本人の就業状態
単位:人数,(%〉
1993
1994
1995
1996
無 禺
349
164
常勤
i16.4)
i70.1)
55
144
バート・ア1レパイト
(11.0)
(14・4)
20
嘱託
21
i42)
i2・0)
86
自営・家族従業員
17
i34)
i8.6)
52
581
無業
i58.0)
i10,4)
2
3
不詳
186
241
偶
178
i18⑤
i70.7)
i179)
297
180
i18・0)
i71.6)
162
(16,2)
46
10
i4.3)
90
14
546
174
i65.4)
i17.8)
43
207
(146)
②t2)
12
15
i1.2)
i5.5)
103
13
i4.4)
34
505
i50.8)
0
1
5
105
35
477
i11.9)
i48.9)
1
0
0
i0.5>
i0.5)
i0.3)
io.o)
i0.3)
i0.0)
i0.0)
40.4
20.4
30.3
00.0
50.5
20.6
00.0
σ0.0
00.0
00.0
1002
498
P00.00
P00.00
1000
415
1000
341
994
295
975
274
P00.00
P00.00
P00.00
P00.00
P00.00
P00.00
P00.00
P00.00
単位:人数
1995
19
55
0
4
65
0
P1
P23
R3
P0
69
31
8
12
0
0
0
6
P4
82
0
P26
35
R2
5
0
P0
10
5
4
V
Q02
W1
R
パート・嘱託 不詳
4
19
35
4
2
0
勤 パート・嘱託 不詳
0
0
0
0
2
84
85
34
0
0
0
5
P0
P35
90
93
33
0
Q4
R
3
2
0
0
Qユ
2
0
1
P62
32
U0
5
0
T
2
1
Q
0
0
0
一31一
0
0
0
且997
常勤 パート・嘱託 不詳
5
X
P02
S5
3
7
R
1996
常勤 パート・ 託 不詳
8
U
常勤 パート・嘱託 不詳
2
V
P42
1995
199
常
1997
1996
常 パート・ 託 不詳
3
配
ウ回答
31
i11.3)
i0.6)
常勤 パート・嘱託 不詳
∼21時閤
Q2∼34時間
R5∼48時間
S9時間以上
i5.1)
i0.4>
有配偶
ウ回答
14
i10.8)
表6・5本人の労働時間(時間/週)
∼21時間
Q2∼34時間
R5∼48時間
S9時間以上
48
(175)
10
i10,4)
i10.0>
166
i60,6)
i3.4)
14
510
i51.0)
2
11
i1.1)
無配偶
193
i4.1)
97
38
6
1i
i9.7)
i9.2)
i54.6)
(19.8)
i3,2)
i1.0)
i3,4)
i9.0>
197
(1u)
(18.7>
18
13
i1.3)
38
187
(11、1)
1997
禺
i0,3)
無回答
合計
禺
2
13
31
6
0
0
0
0
ユ
1
常勤 パート・嘱託 不詳
0
W
8
10
D
0
P19
39
R7
4
0
0
Q
2
0
表6・6本人の労働日数(日/年)
有配偶
∼99日
100∼199日
200∼224B
225∼249日
250∼274日
275日∼
無回
単位:人数
11
30
15
パート・ 託
27
0
65
0
25
0
常
6
1997
1996
1995
1994
パート・託 不詳
勤 パート・ 託 不計
常勤 パート・嘱託 不
9
22
46
66
0
0
39
0
10
46
0 .
23
70
0
24
74
0
23
24
12
18
0
0
0
0
18
31
0
!5
49
28
0
44
42
0
41
33
13
12
0
0
47
17
0
11
5
3
4
33
18
0
53
27
11
10
0
0
24
49
42
28
11
12
6
14
0
33
0
36
13
0
2
2
0
;人数
1994
配偶
勤 パート・嘱託 不
∼99日
100∼199日
200∼224日
225∼249日
250∼274日
275日∼
無口答
5
16
41
86
96
48
5
1995
常 パート・ 託 不詳
0
0
12
38
5
0
26
5
13
10
66
13
0
56
玉3
0
69
10
0
46
8
0
62
32
9
2
0
0
11
2
1
5
1
1
0
0
1
io
7
9
7
G
0
0
0
5
2
0
パート・ 託 不詳
5
6
7
13
16
1997
置996
0
0
0
勤 パート・ 託 不
1
8
26
57
52
6
13
4
21
9
0
0
0
0
0
19
8
0
3
2
0
職業形態と年収分布20の関係については表6−7に載せてある。全ての職種、
全ての年次について、無配偶者の方が既婚者より平均年収は高い。このことか
らいくっかの推論ができる。すなわち、(1)結婚すれば所得が低下すると考えれ
ば、上昇婚による経済的安定の魅力が低下した(女性の社会的進出問題)と考
えられるし、(2)既婚者は所得が低いので結婚しているのであって、原因と結果
が逆である(サンプル・セレクション・バイアス問題21)とも考えられる、(3)あるいは、
配偶者(夫)の所得との合計を見れば既婚者の所得低下の意味がわかる(ダグラ
ス・有沢の法則22)という考え方もあり得る。これらは所得と結婚が一方的な因果
関係にあるのではなく、本質的には双方向の関係にあることを示している。
20サンプルの中に年収・貯蓄として、無回答の者は除いた。
21調査期間中に結婚したサンプルを除いて、それ以前に結婚しているサンプルの場合、有配偶者の結
婚前(出産前)と結婚後(出産後)の退職・職務形態などの変化は観察できない。
22主な所得稼得者、すなわち核所得者(例えば、夫)の所得水準と非核である妻や子どもの有業率には
逆相関関係がある(ダグラス=有沢の第一法則)。
一32一
表6−7年収分布
人数
パート
嘱託
自営・家族従業員
無業
不詳
その他の職業
パート
嘱託
自営・家族従業員
無業
不詳
その他の職業
パート
嘱託
自営・家族従業員
無業
不詳
その他の職業
パート
嘱託
自営・家族従業員
無業
不詳
その他の職業
無配偶
有配偶
年
152
134
19
76
543
3
3
平均金額標準偏差 人数 平均金額標準偏差
129,13
336
67.81
57.47
53
176.13
115.04
91.37
54.66
20
227.40
112.38
91.24
132.85
17
177.59
99.20
27.17
75.22
49
154.04
129.67
170.00
70.71
150.00
212.13
283.09
152.33
6753
100.00
100.00
930
82.04
128.16
165
286.16
142.89
144
10
70
497
6
3
895
296.91
102.43
2
2
479
290
44
260.65
12L14
307.58
114.11
166.70
90.74
17
216.06
83.20
234.64
7092
53.18
169,00
137.88
115.18
113.34
12
199.92
14.79
58.23
109.18
118.59
58,50
62.11
34
2
148.00
11.31
46つ0
64.21
134.42
83,82
133.01
307.02
135.30
399
239
267.20
168
175
9
85
476
5
3
921
326.29
106.08
8250
55.63
37
188つ5
102.82
147.44
124.95
11
227.36
96.29
116.87
135.49
14
214.93
94.35
73.33
139.62
176.43
90.69
142.73
34
1
2
338
162
182
10
78
450
320.17
140.59
12.08
36.60
35.27
103.33
45.09
270.00
一一一
107.50
10.61
283.09
132.71
79.73
57.32
189
40
187.85
98.97
131.20
79.77
10
243.80
97.00
133.82
140.99
34957
123.09
105.66
59.04
12
35
224.33
17.60
95.89
126.40
97.56
142.96
286
286,36
150.18
360,63
113.45
185.30
109.00
882
159
340.20
151.18
185
76.82
49.74
162
44
嘱託
10
160.60
6920
15
259.33
71.55
自営・家族従業員
90
114.52
133.47
255.43
173.21
431
15.92
57.34
14
31
86.10
124.40
875
9952
266
288.38
パート
無業
不詳
その他の職業
149.31
151.95
*ここでの「人数」は、無回答(’9999’)となっているものは除いた人数となっている。
表6−8では、職業形態と個人貯蓄分布について載せてある。無配偶者に比べ
て、有配偶者の貯蓄額が低いのは、1)結婚で貯蓄を使ったこと、2)個人貯蓄より.
も、家計全体としての貯蓄に比重を置いているからだと推測できる。詳しくは、後
述するが(11.結婚費用、12.家計)、結婚をするにあたって、「自分の貯蓄」から
一33一
75∼100万円ちかく捻出したり、結婚後は、「家計貯蓄」として、自分を含めた家
族のための貯蓄が生じることが個人貯蓄が低くなる原因であると思われる。
表6・8貯蓄分布
年
有配偶
平均金額 標準偏差
人数
パート
88
163.77
182.34
297
228.66
203.04
58
92,14
116.88
36
144.36
141.00
17
320.41
11
17455
33
163.09
嘱託
自営・家族従業員
無業
不詳
948,8948.60
142,35
186.98
43
221
その他の職業
i34.72
92
186.66
111.25
73
5
自営・家族従業員
44
215
丁一
パート
嘱託
自営・家族従業員
無業
不詳
その他の職業
144.10
3193,33225.02
嘱託
その他の職業
135.54
422
パート
無業
不詳
無配分
人数 平均金額標準偏差
154.79
267.00
146.31
125.28
216750187.38
396
217.66
196.96
21t40
269
281.09
246.82
139.00
30
176.90
182ゆ33
48.79
16
236.88
154.27
167.44
11
19255
152.58
182.27
24
189.08
86.00
1
25.00
1
450.00
王 14屯
202.61
117.91
239.64
:==
895
199.90
21442
351
260.34
238.65
109
180.09
187.28
218
323.67
273.20
107.14
140.52
25
196.00
77
6
19L67
66.46
9
245.56
164.22
289.10
43
180.47
222.43
11
180.91
93.96
217
159,12
216.73
21
232.38
248.21
1、。ll:ll
3
921
226.67
=
190.88
21457
23650
286
299,20
265.35
92
220.33
220.18
172
388.95
331.15
パート
82
121.95
嘱託
7195.71157.99
自営・家族従業員
無業
不詳
159.69
47
195.11
214
182.34
251.55
882
234.06
274.27
31
26957
嘱託
自営・家族従業員
無業
不詳
192.90
23250
11
190.00
22
26t36
王 4兜
その他の職業
パート
8
245
93
89
235,16
236.37
113,93
147.09
9
53
199
111,11
337.22
168.21
279.68
105.26
259.91
二=二
309.19
384.65
308.72
214.85
217.07
144.43
144
33
12
280.83
41397
185,85
313.22
11
196.36
113.95
200,35
268,59
17
207.65
230.77
その他の職業
875
227.69
26830
217
329.68
*1ここでの「人数」は、無回答(’9999’)となっているものは除いた人数となっている。
*2個人貯蓄の平均金額
一34一
299.32
7.家計
本パネル調査では、毎年9月の家計の平均収支について調査されている(表
7・1、7・2)。家計支出額は19万円から21万円へと微増し、平均貯蓄額が6.5
万円から7.9万円に増加している。その内訳をみると、子どものための支出や子
どものため貯蓄が大きな伸び率を見せている。この理由として、先述したように、
1993年に、小学校以上の子供がいる世帯は37.0%(小学校高学年以上では、
13.04%)であったが、4年後(1997年)には、61.3%(同、36.5%)にものぼってい
ることが挙げられる。これは、ライフステージとして、教育費や仕送りなど義務的
な消費に対する支出、あるいはそのための貯蓄が増加していることを示してい
る。
表7−19,月の家計の平均支出額★1
計
家族共通の
@支出
妻のための
@支出
単位:千円
1993年
1994年
1995
1996
1997年
196.39
203.69
209.29
211.30
213.15
123.53
12851
126.99
126.68
13057
11.33
1155
13.76
13.01
12.73
0.71
1.65
1.02
1.30
30.97
32.05
32.65
33.74
31.77
19.39
22.17
24.67
25.78
27.39
11.17
9.41
11.21
12.10
10.70
キャリアアヅフ。の
スめの支出*2
夫のための
@支出
子供のための
@ 支出
それ以外のた
@めの支出
一 一
*1有配偶家計の全回答者平均
*2資格取得や職業のため
一35一
表7−29,月の家計の平均貯蓄金額★1
1993
計
家族共通の
@ 貯蓄
ネのための
@ 貯蓄
vのための
@ 貯蓄
q供のための
@ 貯蓄
サれ以外のた
@めの貯蓄
1994
1995
単位:千円
1996年
1997
65.22
72.26
76.33
75.92
79.22
33.32
36.72
36.61
36.70
40.36
V.03
W51
X59
X.37
X.51
P2.13
P3.29
P4.05
P4.07
P3.75
P0.60
P1.31
P3.27
P3.25
P3.56
Q.14
Q.43
Q.81
Q.53
Q.79
*1有配偶家計の全回答者平均
次に平均年収23であるが、本人年収は配偶別で差が出ていることがわかる(表
7・3)。有配偶者が微増しているものの、170万円前後であるのに対して、無配偶
者が300万円ちかく稼得している。この理由としては、有配偶者が、育児・家事
に追われ、フルタイム就業が難しく、パートや嘱託などの非正規就業に勤めてい
る割合が高いことや、また、配偶者特別控除の枠に規定されているためと考えら
れる。表7−4に示したように、年収がある者24の50%弱が100万円以下の所得と
なっている。これには、「103万円の所得税の壁25」、また「130万円の年金の壁
26」が所得を増加させるインセンティブを損ねていると推測できる。では、実際、
彼女たちが、配偶者控除に対して、自分たちの労働行動にどう反映させている
のだろうか。
23母数には、無回答者、所得0円のものは含まなかった。
24無回答も除く。
25被扶養者(主婦)の年間給与所得が103万円まで非課税であるので、その額を超えないように労働供
給を抑制する傾向をさす。
26年収が130万円を超えると、厚生年金料、健康保険料などの社会保険を、扶養者とは独立して、負担
しなければならないので、その額を超えないように労働供給を抑制する傾向をさす。
一36一
表7・3平均年収(本人)
有配偶
本人
ウ配偶
夫
単位:万円
1993年
1994年
1995年
1996年
16550
Q6850
169.74
167.72
171.42
175.91
Q76.20
Q93.51
R0658
R05.62
476.33
495.18
530.22
538.62
558.16
=
414.65
420.89
413.80
358.19
W07.82
V57.26
V26.83
U87.63
有配三
他の世帯員
1997年
ウ配偶
*所得が稼得している者の平均(無収入は除く)
表7・4年収階級別分布(本人)
単位:人数
1993
年収額
なし
有配偶 無配偶
469
14
1995
1
有配偶 無配偶
453
13
∼50万円未満
96
10
94
13
50∼100万円未満
100∼150万円未満
150∼200万円未満
111
50
13
50
111
15
42
32
39
37
200∼250万円未満
250∼300万円未満
300∼400万円未満
400万円以上
無回答
49
77
28
81
37
32
29
四
50
70
51
147
54
126
合計
37
50
43
51
72
19
105
16
1002
498
1(XX) 415
有配偶 無配偶
423
12
110
g
131
12
60
19
26
24
37
44
26
49
56
107
52
62
1997
1
有配偶
無颪隅
有配偶
無配偶
380
19
380
107
2
1(D
15
8
120
10
124
8
65
16
61
16
33
34
32
63
48
14
48
33
87
59
27
Zア
35
29
%
46
67
22
74
67
79
3
112
7
100
8
1㎜
341
墜)4
Z)5
975
274
本調査では、1993年度に配偶者控除に関する制度についての質問を行って
いる27。その結果、制度の存在を、まったく知らなかった者は、全山配偶者中
7,6%に過ぎなかった(表7・5)。その他の人たちは、何らかの形で配偶者控除制
度について知っており、その知っている者のうち、その制度が働き方に影響を与
えたと答えたものは、約20%とそれほど多くはかなった。では、実際にどのような
行動変化があったのかについてみると、「年収を考え、一定額内におさまる仕事
を選択」した者が変化があった者のうち66.9%、次いで「一定額内に抑えるため
勤務日数を減らした」というものであった(表7−6)。このことから、配偶者控除制度
は、常勤からハ.一ト・嘱託などの非正規就業への就業形態の転換を実質的に促
しているといえよう。
27質問の形式が異なるが、1996年度においても行われている。
一37一
表7−5
配偶者控除に関する認知
夫の会社から
厚生年金、健
z偶者手当が
@て控除を
けられない @でない
N保険・失業
ロ険に加入
所得税によっ
回答内容
775
回答率
i回答者数/全有配偶者)
単位:%
iア77/1002)
525
6t2
i526/1002)
回答率
一定額内におさ
ワる仕事を選択
66.9
P19/178
@かった
7.6
i613/1002)
表7・6 働き方の変化
変化内容
何も知らな
i76/1002)
単位:%
勤務B数を
クらした
27
S8/178
一日の時閥を
@減らした
169
R0/178
繋購聡駕・r謬簸仕翻套;を
0.6
P/178
1.1
2/178
0,6
1/178
19.1
R4/178
また、他の世帯員28の平均所得でも、配偶別で差がでている。これは、無配
偶者の方に、異常に高い年収があるサンプルが含まれていただけでなく、表7・7
で示したとおり、有配偶の他の世帯員は、多くが無収入になっており、所得も少
ない階級に偏っていることにも起因している。おそらく、こうした違いの背景には、
有配偶者の他の世帯員(親など)の年齢が高くなっており、現役を退いているか
あるいは、再就職してるため、年収が下がっているのではないかと考えられる。
28夫婦、子ども以外の世帯員をさす。またここでは夫婦のみ、夫婦と子のみの家計を非該当扱いにして
いる。
一38一
表7・7年収階級別分布(他の世帯員)
単位:人数
有配偶
年収額
なし
∼300万円未満
300∼400万円未満
400∼500万円未満
500∼600万円未満
600万円以上
無回答
合計
1994年
1996年
1997露
57
93
23
112
96
24
15
15
15
12
35
103
20
32
134
26
87
373
374
367
76
106
21
1995年
92
91
25
12
10
45
110
380
7
無配偶
1994年
1995年
1996年
1997年
なし
15
18
∼300万円未満
300∼400万円未満
400∼500万円未満
500∼600万円未満
600万円以上
無回答
50
30
29
26
28
36
18
15
169
55
41
22
27
22
131
33
14
37
26
14
99
29
合計
374
294
237
年収額
24
7
26
113
249
次に個人貯蓄の本人貯蓄金保有率をみると、有配偶者が50%弱なのに対し
て、無配偶者が80%以上となっている(表7・8)。しかし、有配偶者の世帯預貯金
保有率は約85%であり、世帯貯蓄として、自分の分を確保しているので、個人
の貯蓄が低いわけではない(表7・9)。また、有配偶者は、有価証券や積立保険
などの形態での保有率が低い。
表7・8個人貯蓄
単位:(%),万円
1993年
本人預貯金保有率
本人貯金金額
本人有価証券保有率有配偶
本人有価証券金額
本人積立保険保有率
本人積立保険金額
本人預貯金保有率
本人貯金金額
本人有価証券保有率無配偶
本人有価証券金額
本人積立保険保有率
本人積立保険金額
1994
1997
1995年
1996年
(44,5)
(44.7)
(46.1)
(44・8)
(46.7)
134.72
152.65
158.24
180.61
186.75
(4.4)
(5,0)
(4.3)
(4.3)
(47)
P63.55
P55.89
P95.37
P75.50
P66.98
(45.7)
(49.4)
(48・8)
(50.0)
(48.7)
82.49
92.16
112.39
109.83
122.64
(815)
(85.1)
(85.0)
(83.7)
(79.6)
217.66
360.34
299.20
337.22
329.68
(8.8)
(10.4>
o・4)
(10.2)
(9・9)
P97.65
Q06.83
Q57.19
P75.67
P72.22
(64.7)
(ア1.1)
(70・4)
(70.2)
(69・0)
76.70
90.27
103.20
107.84
138.63
一39一
表7・9世帯貯蓄(有配偶のみ)
@保有率
「帯預貯金
@ 金額
「帯有価証券
@保有率
「帯有価証券
@ 金額
1995
1994
1993
世 預
単位:(沿,万円
1996
1997
(83.9)
(86.1)
(85.3)
(86.6)
(86.1)
R06.58
R25.25
R60.37
R84.06
S08.23
i11.6)
i13.0)
i12.2)
i13.1)
i13.0)
Q57.23
Q80.82
Q90.50
R04.19
Q93.72
税金・社会保険料29の支払いでは、有配偶の場合、支払っていないものが約
60%、無配偶では、10%となっている(表7−10)。これは専業主婦が第三号被保
険者となっているためと考えられる。また、他の世帯員の場合、有配偶、無配偶
ともに支払わないものが増加している(表7・11)。これは、年を経るごとに両親が
定年を迎え、税金・社会保険料を支払う側から年金を貰う側へと変化しているこ
とを示している。
表7・10本人の税金・社会保険料
1993
昨年1年分
ス均保険料
先月1か月分
ス均保険料
なし
無回答
全体
128
1994
129
199
134
1
140
単位:人数,(%),万円*1
1997
149
配偶
昨年1年分
ス均保険料
S7.6
S3.3
S6.7
S7.4
S5.3
昨月1か月分
210
186
148
123
114
i422)
i44.8)
i434)
i41・7)
i41.6)
R.49
R.47
R.87
R93
SD3
46
41
36
34
32
i92)
マ,動
i10句
i11.5)
i11.7)
R2.4
R5.9
Q&3
R4.1
R47
U2
122
124
131
t23
i112)
i122)
i124)
i132>
i1Z6)
Q.97
Q.59
R29
R22
R56
ス均保険料
571
543
552
595
なし
モ鋤
191
i54句
i552)
206
1go
c2盆
P20Ω
c99
10α2
1000
P00.0
P00.0
i6ゆ
1000
P00.0
P00ρ
P00.0
975
107
i391)
i15.3)
703
1997
i42.0)
i14,1)
ソ21)
1996
124
i396)
i13.4)
160
1995
135
i36.6)
i129)
e16豊
994
1994
152
i38.4)
i12.8)
鶴(566)
1993
191
無回答
全体
51
36
22
14
goΩ
A⊃
气カ
P4・⊃
341
295
274
P00.0
P00.0
P00.0
P00.0
P00D
498
415
*1「昨年1年分」、「先月(9月度)1ヶ月分」納入者のみ
29税金=所得税、住民税など、社会保険料=健康保険料、公的年金保険料、雇用保険料などをさす。
一40一
21
カ・7Σ
表7−11他の世帯員の税金・社会保険料
1994
無 {
68
昨年1年分
ス均保険料
昨月1か月分
ス均保険料
全体
{
61
i16・6) 040)
i16・3)
U0.4
46
V9.1
T0.3
1997
{
無 噛
89
無 {
64
07・6)
81
i17・4)
(345)
68
T4.3
46
i12・1) (28・1)
i11・3) β2・0)
i12・3)
(28・7)
i12.5) (22・1)
S,39
10.10
S.67
9.15
T.32
8.30
S.84
9.64
34
114
24
125
20
126
37
i26・1)
無回答
120
f 無
62
100
i17・9) (32.1)
99
なし
単位:人数,(%),万円*1
1996
1995
1279
105
(9.1)
42
108.7
121.0
46
94
タ3.4)
O0・6) ⑱.2)
167
115
155
76
142
S3.9
30.7
S1.6
5.9
S0.0
380
374
373
294
374
P00.0
100.0
P∞.0
100.0
P00.0
95.3
52
i34.3) (15・7)
⑱・4)
131
65
R5.7
27,
237
367
235
100.0
P00.0
100,0
60
5.3
*1「昨年1年分」、「先月(9月度)1ケ月分」納入者のみ
次にコーホート毎に、同じ内容についてみておきたい。これによって、ライフコ
ースの変動過程、世代間での違いなどを考察していく。まず、コーホート毎人数
は表7−12に挙げてある。
表7・12コーホート別人数
年 齢
コーホート5(1967.6g)
コーホート4(1965.66)
コーホート3(1963.64)
コーホート2(1961.62)
コーホート1(195g−60)
合 計
単位:人数
1993年 1994年
452
262
268
257
261
422
247
253
243
250
1995年
396
236
238
231
240
1996年
1997年
378
227
234
215
235
365
219
230
209
226
1500
1415
1341
1289
1249
就業者人口は、コーホート5において、大きく減少している。これは、20歳代
後半から30代前半まで、出産・育児期という生殖家族過程にあたり、労働市場
からの離脱現象がその要因とみなすことができる。それ以外のコーホート2、3、4
では微減という結果となっているが、これは、晩婚化・未婚化に伴い、出産育児
期が伸びたことが考えられる。最後にコーホート1では、微増している。これは
30歳代後半になり、育児期間を経たサンプルが、労働市場に戻ってきたことを
示している。
一41一
表7−13コーホート別就業者人口
年 齢
1993年 1994年 1995年
278
コーホート5(1967.69) 312
コーホート4(1965−66) 140
コーホート3(1963.64) 140
コーホート2(1961−62) 128
コーホート1(1959−60) 147
合 計
単位:人数
143
140
119
151
867
19%年 1997年
204
249
138
220
134
131
125
154
128
115
152
129
139
116
153
797
749
741
831
次に年収の平均値と中央値を表7・14に示した。調査期間中で、若いコーホー
ト4、5は、年収が減少しており、コーホート1、2、3では年収が増減している。こ
れは、前述の通り、20歳代後半から30歳代前半にあるとされる出産育児期に
伴い、労働市場から離脱し(所得が0円となる)、そして育児が一段落してから、
再び復帰している過程を示している。
表7−14コーホート別年収30(平均値・中央値)
単位:万円
1993年 1994年 1995年 1996年 1997年
年 齢
コーホート5
平均値
184.54
175.23
169.83
169.36
(1967−69)
(中央値)
(200)
(180)
(150)
(137)
ρ8)
コーホート4
平均値
153.77
147.4
144.47
146,17
147.32
157.63
(1965−66)
(中央値》
(130)
(93)
(84)
(84)
(80)
コーホート3
平均値
12741
123.0
136.5
130.67
132.1
(1963−64)
(中央値)
(60)
(50)
(53)
(42)
(64)
コーホート2
平均値
106.21
103.97
115.64
117.54
123.47
(1961−62)
(中央値)
00)
0)
(35)
(38)
(48)
コーホート1
平均値
110.12
123,68
125.69
138.01
147.23
(1959−60)
(中央値)
(27・5)
(50)
(60)
(75)
(82)
全 体
平均値
142.76
(中央値)
8
140.37
142.34
88
80
84
144.04
6
143.55
次に個人貯蓄保有率であるが、若いコーホートほど保有率が高いことがわかる。
これは、若いコーホートほど、無配偶者が多いため、後述する「世帯貯蓄」といっ
た貯蓄意識がないため、個人のための貯蓄割合が高まっていると推測できる。
個人貯蓄額は、若いコーホート4、5では、中央値と平均値の伸び率の差が大き
30ここでは年収0円のサンプルも含んでいる。
一42一
い、これは、コーホート内での格差が広がっていることを示している。この理由と
して考えられるのは、これらのコーホートは、他のコーホートよりも結婚確率が高
く、結婚費用のために、貯蓄が取り崩されたことが考えられる。
表7−15コーホート別個人貯蓄保有率
年 齢
単位:%
1993年半1994年半 1995年 1996年
コーホート5(1967−6g)
コーホート4(1965−66)
コーホート3(1963−64)
コーホート2(1961−62)
コーホート1(1959.60)
全 体
1997年
64.8
65.6
62.4
57.1
55.6
56.9
60,7
62.3
60,8
58.0
55.6
55.7
56.3
51.7
51.7
51.8
49.0
48.5
48.4
50.2
49.0
45.2
46,3
48.1
52.7
56.8
56.5
56.0
53.7
53.9
表7・16コーホート別個人貯蓄(平均値・中央値)
年 齢
1993年
単位:万円
1994年 1995年 1996年 1997年
コーホート5
平均値
144.93
173.19
191.47
223.68
(1967−69)
(中央値)
(100)
(120)
(130)
(135)
(130)
コーホート4
平均値
195.42
231,15
22697
236.1
246.16
(1965−66)
(中央値)
(150)
(136)
(150)
(145)
(130)
コーホート3
平均値
211.64
221.22
252.46
261.41
248.82
(1963−64)
(中央値)
(150)
(100)
(115)
(110)
・(150)
コーホート2
平均値
168,13
204.45
216.85
235.15
227.28
(1961−62)
(中央値)
(100)
(100)
(100)
(100)
(100)
コーホート1
平均値
183.8
201.25
187.26
235.4
208.47
(1959−60)
(中央値)
(104)
(150)
(150)
(100)
全 体
平均値
(中央値)
(100)
17487
100
200.99
110
212.65
130
130
236.46
234.36
233.74
120
世帯貯蓄31率は、個人貯蓄保有率に比べて非常に高いことが窺われる。各コ
ーホート、加齢に伴いその割合を高めている(表7−17)。コーホート5では、期間
を通じて、約8σ%の有配偶サンプルが世帯貯蓄を保有しており、30歳代後半に
かかるコーホート2のパネル4(1996年)、パネル5(1997年)やコーホート1で
は、ほぼ90%弱が保有している。この差をどう考えるべきか、その一つの要因と
31夫婦及び子供のものとしてお持ちの家族全体の貯蓄を差す。個人貯蓄も含む。
一43一
して、後述する貯蓄目的の変化が考えられる。コーホート5では、「レヅヤーのた
め」や「特に目的はないが貯蓄としていれば安心だから」という選択的貯蓄の意
識が高かったが、それ以外のコーホートでは、逆に「レヅヤーのため」に貯蓄を意
識するものが減少し、「夫婦の老後の生活に備えるために」や「子どもの教育費」
ために貯蓄するという、必要に駆られて行われる貯蓄が増えている。
表7−17コーホート別世帯貯蓄保有率(有配偶者のみ) 単位:%
年 齢
1993年 1994年 1995年
コーホート5(1967.69)
コーホート4(1965.66)
コーホート3(1963−64)
コーホート2(1961−62)
コーホート1(1959−60)
全 体
1996年 1997年
78.2
81
82.3
81.9
815
855
86.1
85.5
86
87.7
89.8
86.2
87.2
87.2
81.7
84.6
85.4
83.4
90.4
86.4
86.1
885
87.7
88.8
89.8
83.9
86,1
85.3
86.6
86.1
表7・18コーホート別世帯貯蓄(平均値・中央値、有配偶者のみ) 単位:万円
年 齢
1993年 1994年 1995年 1996年 1997年
233
2735
186.9
325.6
217.4
コーホート5
平均値
(1967−69)
(中央値)
(127,5)
(120)
(150)
(200)
(180)
コーホート4
平均値
2755
290.2
336.2
361.3
3843
(1965−66)
(中央値)
(200)
(200)
(200)
(250)
(230)
コーホート3
平均値
2965
299.9
335.7
346.8
322.4
(1963−64)
(中央値)
(200)
(1go)
(175)
(200)
(200)
コーホート2
平均値
319.6
343.1
4075
392.9
497.8
(1961−62)
(中央値)
(200)
(250)
(300)
(270)
(300)
コーホート1
平均値
408.6
446.1
485.4
537.7
521.5
(1959−60)
(中央値)
(300)
(300)
全体
平均値
(中央値)
(300)
306.6
(300)
325.2
(200)
(200)
360.4
(200)
(300)
384.1
(250)
408.2
(230)
コーホート毎の貯蓄目的(第1位)を表7・19、7−20に示した。配偶別にわけて
みると、有配偶の場合、全体として以下の特徴があらわれる。1)調査期間を通じ
て、「マイホーム取得のために」を貯蓄目的の1位とするサンプルが総じて10%
弱の減少している。2)「子どもの教育費のため」が最も重要と考えたサンプルが
期間中に3.9%(コーホート2)∼8。7%(コーホート4)増加している。コーホート
一44一
別に見た場合の差異は、「夫婦の老後の生活に備えるために」を1位とした割合
は、最も若いコーホート5を除いた、すべてのコーホートで増加する結果となっ
ている。
調査期間中、すべてのコーホートにおいて、「マイホーム取得」という目的から、
子供教育費のためという人的資本投資へ意識が大きく変化していることがわか
る。
次に無配偶の場合、1)「結婚資金」を最も重要視する割合が、コーホート4を
除いて、10%以上と大幅に減少している。その減少幅は、年齢が高いコーホート
ほど大きい。2)最も若いコーホート5では、「特に目的はないが貯蓄としていれ
ば安心だから」の割合が増加しているが、他のコーホートでは、大幅にこの割合
が減少している。これは、加齢に伴い、将来に対するプランを持つようになって
いること示していると思われる。3)有配偶に比べて、「病気、災害、その他不時
の出費に備えるため」に貯蓄目的とする者が多い。これは、夫やその親類など
頼りにできる人間が相対的に少ないからと考えられる。保険機能としての家族の
重要性をここでも垣間見ることができる。3)コーホート1、2、5において、「子ども
の教育費」の割合は上昇している。
表7−19コーホート別貯蓄目的(第1位)、有配偶
単位:%
コーホート4
コーホート5
夫婦の老後の生活に備えるため
病気、災害、その他不時の出費
ノ備えるため
子どもの教育費に
子どもの結婚資金に
マイホームの取得のため
耐久消費財の購入資金に
1993年 1994年 1995年 1996年
7.8
11.7
109
83
1997年 1993年 1994年 1995年
95
6.0
79
6.1
1996年 1997年
10.8
11つ
8.9
8.8
10.1
9.7
129
14.9
15.8
14.5
15.7
13.5
19.0
18.0
21.5
21.4
24.9
22.6
31.5
30.3
27.7
31.3
1.7
1.5
1.8
0.4
1.2
0.6
0.6
1.2
0.6
0.6
37.4
32.7
33.8
35.3
31.5
29.2
25.5
26.1
25.9
22.1
0.6
1.7
2.9
3.1
2.5
3.7
1.8
1.8
4.8
1.2
レゾヤー資金に
0.6
2.0
1.8
1.7
2.5
3.0
0.0
1.8
2.4
1.2
納税資金に
独立自営のための資金
特に目的はないが貯蓄をいてい
0.0
0.0
0.4
0.0
0.4
0.0
0.0
0.6
0.0
0.0
黷ホ安心だから
遺産として残すため
その他
無回答
全体
回答者数(人〉
0.6
2D
2.6
1.7
2.1
2.4
1.8
1.2
t8
1.8
69
13.2
10.1
12.2
9.1
119
6.1
6.1
8.4
10.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
2.8
1.5
1.3
0.0
3.0
0.6
1.2
1.8
1.8
8.9
9.8
4.8
29
2.1
4.8
8.5
6.1
3.6
6.1
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.6
179
205
228
238
241
168
165
165
166
164
・
1,8
一45一
コーホート2
コーホート3
1993年 1994年 1995年
夫婦の老後の生活に備えるため
病気、災害、その他不時の出費
ノ備えるため
子どもの教育費に
子どもの結婚資金に
マイホームの取得のため
耐久消費財の購入資金に
1996年 1997年 1993年 1994年 1995年 1996年 1997年
12.3
9.6
13.8
17.0
17.1
11.2
11.2
13.6
155
15.8
17.7
20.8
13.8
20.2
19.3
15.4
14.6
14.6
17ユ
12.4
22.7
23.4
29.1
22.9
289
23.8
24.3
26.1
27.8
27.7
1.5
0.5
0.5
0.5
1.1
0.5
1.0
1.0
α5
1.1
27.6
22.3
23.3
24.5
19.3
31.3
27.2
26.1
27.3
24.3
t1
2.0
a5
2.1
3.2
1.1
0.0
0.0
1.0
0.0
レジャー資金に
1.5
1.0
1ユ
05
0.0
0.0
1.0
2.5
t1
1.7
納税資金に
独立自営のための資金
特に目的はないが貯蓄をいてい
0.0
05
0.5
0.0
05
0.0
0.0
0.0
0.5
0.6
黷ホ安心だから
1.0
1.0
1.1
0.5
0.5
1.9
1.5
1.5
1.6
1.1
7.9
11.2
9.0
5.3
5.9
6.1
10.7
5.5
4.3
7.9
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.5
0.0
0.0
0.0
1.0
1.6
1.6
3.7
0.0
1.0
1.0
0.0
0.6
遺産として残すため
その他
無回答
全体
5.9
6.1
4.2
3.7
2.7
9.8
7.8
6.5
4.3
5.6
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
回適者数(人)
203
167
189
188
187
214
206
199
100ρ
187
コーホート1
1993年 1994年 1995年 1996年 1997年
夫婦の老後の生活に備えるため
病気、災害、その他不時の出費
ノ備えるため
子どもの教育費に
子どもの結婚資金に
マイホームの取得のため
耐久消費財の購入資金に
14.7
13.7
15.5
18.6
16.5
16.7
14.6
14.9
20.9
16.5
29.0
28.6
33.3
32.6
35.4
0.4
0.9
0.0
0.5
0.5
23.4
20.3
19.2
149
14.1
1.3
1.3
0.9
1.4
t5
レシ“ヤー資金に
1.7
1.3
t4
0.0
0.5
納税資金に
独立自営のための資金
特に目的はないが貯蓄をいてい
0.0
0.9
0.5
05
0.0
2.6
0.9
1.8
2.3
0.0
4.8
4.8
4.6
7.4
6.3
0.0
0.0
0.0
O.0
0.0
0.0
0.4
05
0.0
0.5
黷ホ安心だから
遺産として残すため
その他
無回答
全体
8.7
10ユ
7.8
7.0
3.9
103.0
100.0
100.0
100.0
100.0
回答者数(人)
238
227
219
215
206
一46一
177
表7・20コーホート別貯蓄目的(第1位)、無配偶
単位:%
コーホート4
コーホート5
1993年
1994年 1995年
1996年 1997年 1993年 1994年 1995年
4.9
1.8
12.7
6.6
10.9
40.8
39.3
43.6
5.3
3.7
5.6
8.2
5.5
3.2
4.3
3.7
4.2
8.2
10.9
5.6
64
3.7
2.8
4.9
5.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.2
2.1
2.4
1.1
2.4
0.0
3.3
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
O.0
0.4
0.9
1.8
1.4
0.8
1.1
4.9
2.8
0.0
3.6
179
18.9
17.9
25.0
21.8
17.0
17.1
21.1
21.3
16.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
2.2
2.8
1.2
2.1
2.4
3.2
0.0
0.0
0.O
0.0
5.9
5.5
6.0
3.6
65
7.4
6.1
7.0
3.3
1.8
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
273
217
168
140
124
94
82
71
61
55
1996年 1997年
1993年
1994年
5.9
4.6
3.0
5.7
4.0
2.1
レジャー資金に
8.4
9.7
9.5
11.4
8.9
6.4
50.2
46.5
50.6
39.3
36.3
45.7
5.1
4.6
4.2
4.3
8.1
1.1
4.1
1.8
2.9
1.5
1.4
3.0
2.1
0.0
0.0
0.0
1.5
0.9
0.0
結婚資金に
日置、災害、その他
s時の出費に備えるため
マイホームの取得のため
子どもの教育費に
子どもの結婚資金に
老後の生活に備えるため
納税資金に
独立自営のための資金
特に目的はないが
剪 をいていれば安心だから
遺産として残すため
その他
無回答
全体
回答者数
1996年 1997年
1tO
439
耐久消費財の購入資金に
2.8
コーホート2
コーホート3
1993年 1994年 1995年
3.7
1995年 1996年 1997年
耐久消費財の購入資金に
1.5
0.0
2.0
2.2
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
レジャー資金に
6.2
7.1
6.1
4.3
9.3
4.7
8.1
9.4
0.0
6.3
24.6
30.4
30.6
19.6
14.0
37.2
32.4
21.9
17.9
12.5
10.8
89
20.4
30.4
16.3
7.0
16.2
18.8
10.7
9.4
4.6
7.1
4.1
8.7
7.0
2.3
5.4
9.4
3.6
3.1
1.5
5.4
2.0
4.3
0.0
4.7
10.8
6.3
17.9
34.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
3.1
α0
0.0
3.1
3.6
4.1
8.7
14.0
14.0
8.1
9.4
21.4
6.3
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
3.6
0.0
35.4
32.1
24.5
15.2
30.2
23.3
13.5
21.9
21.4
15.6
0.0
0.0
0.0
0.O
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.5
1.8
4.1
0.0
2.3
0.0
0.0
0.0
0.0
3.1
結婚資金に
病気、災害、その他
s時の出費に備えるため
マイホームの取得のため
子どもの教育費に
子どもの結婚資金に
老後の生活に備えるため
納税資金に
独立自営のための資金
特に目的はないが
剪 をいていれば安心だから
遺産として残すため
その他
無回答
全体
回答者数
3.1
10.8
3.6
2.0
6.5
7.0
7.0
5.4
0.0
3.6
6.3
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
65
56
49
46
43
43
37
32
28
32
一47一
コーホート1
1993年 1994年 1995年 1996年 1997年
耐久消費財の購入資金に
0.0
0.0
OD
0.0
α0
レゾヤー資金に
4.3
0.0
0.0
5.0
0.0
13.0
8.7
9.5
10.0
0.0
21.7
8.7
19.0
0.0
10.0
結婚資金に
病気、災害、その他
s時の出費に備えるため
0.0
13D
95
20.O
15β
26.1
17.4
28.6
30.0
35.0
0.0
0.0
0.0
0.0
OD
8.7
8.7
0.0
15.0
10.0
.納税資金に
0.0
0.0
0.0
5.0
OD
独立自営のための資金
特に目的はないが
剪 をいていれば安心だから
遺産として残すため
その他
無回答
全体
回答者数
0.0
00
0.0
0.0
G.0
17.4
21.7
9.5
15.0
10.0
0.0
マイホームの取得のため
子どもの教育費に
子どもの結婚資金に
老後の生活に備えるため
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
5.0
8.7
21.7
23.8
0.0
15.0
100.0
100.0
100.0
100.0
10α0
23
23
21
20
20
8.住居
住居の所有関係については、表8・1に載せてある。無配偶者の約70%が「持
ち家」となっているのは、無配偶者の約80%が親と同居しており、親の「持ち家」
という場合がほとんどだからである。年々、親と別居する傾向が高まるとともに、
「持ち家」率も下がってきている。有配偶では、持ち家率が53.4%(1993年)から
65.8%(1997年)に伸びてきている。これも、表8・3と照らし合わせるとわかるよう
に、親と同居する世帯が28.3%(1993年)から37.1%(1997年)と8.8%伸びて
いることが大きな要因と考えられる。
一48一
表8−1 住居の所有関係
単位:人数,(%)
1993
持ち家
民間の賃貸
公営・公団・
公社等の賃貸
社宅・寮
その他
535
375
i53.4)
i75・3)
合計
鯉⑤∼・2)
1997
199
315
593
252
569
201
642
183
ミ5.恥
i59,3)
i739>
i53.9)
U8.1
i65・鋤
i66.8)
273
57
242
50
218
(272)
(11.4)
(242)
(12・〔り
(21,8>
妬
198
55
175
52
(135)
(21.0)
(18・6)
(179)
(19.0)
106
47
109
40
104
36
92
34
78
37
(10.6)
(9,4)
(10,9)
(9.6)
(10、4)
(10,6)
(9.7)
(11.5)
(8.0)
(13.5)
74
9
i7.の
i1,8)
80
79
7
i8,0)
i1.7)
83
6
i7.9)
i1.8)
4
i8.8)
i1.4)
6
5
2
6
0
2
0
1
0
(1.2)
(5.の
(0.5)
(0.6)
(o.o)
⑩2)
(0.0)
(0・1)
(0,0)
4
i0.3)
1002
i100.o)
i0.8)
498
i100.0)
1
2
i2.〔D
1000
i100.0)
0
it2)
415
i100.0)
1
i0,0)
i0、3)
1
0
io.o)
i0.3)
1000
341
944
295
975
274
i1∞D)
i100.0)
i100.0)
i100・0)
i100.0)
1994
1995
373
439
372
361
366
284
366
230
361
207
i88・2)
i37・2)
i87ρ)
i36.6)
i83・3)
ミ6.8)
i78.0)
i37.0)
i75.5)
P53
i15.3)
?S
ウ回答
合計
1997
1996
ミ7・2)
゚隣居住
緒Z
0
O.0)
i100.0)
同居・準同居
繼L以外に
0
io.o)
単位:人数,(%)
1993
緒Z
2
Uり.7)
11
表8−2親との住居関係
ッ一都道府県
79
i8.1)
(1,1)
3
無回答
1995
1994
R14
@8
i1.6)
@16
P60
i16.0)
R26
i31・3)
i3.2)
i32,6)
P30
Q2
P34
i4.の
i13.4)
iユ3・0)
@3
iQ・3)
Q9
@4
io.8)
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i0.4)
@4
@9
P63
i2.2)
@19
i4.6)
@18
i4.3)
i161>
R22
Q2
R29
i6.5)
i33.1)
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P60
i2.6)
P43
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P35
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P28
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A9)
i1.8)
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I.2)
i0.2)
i0.3)
i0.3)
i0.0)
ioユ)
1002
498
1000
415
1000
341
994
295
975
274
i100.o)
i100.0)
i100・0)
i100,0)
i100・0)
i100,0)
i100・0)
i100.0)
一49一
i100・0)
i100.0)
i0,0>
表8−3世帯構成(有配偶)
夫婦のみ
v婦と子
eと夫婦
eと夫婦と子
サの他
合計
単位:人数,(%)
1993年
112
1994年
94
1995年
1996年
87
1997年
95
i11勾
T11
i94)
i9.5)
Q.8)
i7.8)
T26
T32
T33
T32
i51・0)
i52.6)
i53.2)
i53.6)
i54.6)
Q2
R8
R1
Q6
Q4
A2)
Q61
i3.8)
O.1)
A6)
O.5)
R34
R35
R40
R37
曹U・1)
i33.4)
i335)
i3生2)
i3生6)
@8
@7
@8
@6
i0.8
I7)
I8>
I6)
1002
1000
1000
994
975
P00.0
P00.0
P00.0
P00.0
P00.0
X6
X,6)
表8・4世帯構成(無配偶)
単身
親と同居
子と同居
親と子と同居
その他*1
合計
76
単位:人数,(%)
1993年
32
1994年
27
1995年
32
1996年
39
1”7年
39
O・→
I5>
i9.4)
i13.2)
i14.2)
423
341
262
209
181
i84.9)
Q2.2)
i76.8)
i70.8)
i66.1)
13
14
15
19
22
A6)
O紛
i4.4)
i64)
i8.0)
20
22
21
26
モ8)
i6.5)
i7.1)
i9.5)
8
13*2
10*2
7*2
6
1.6
3.1
2.9
2.4
2.2
22
ラ)
498
415
341
295
274
P00.0
P00.0
P00.0
P00.0
P00.0
*1その他は「単身」+α(例:祖父母・兄弟・その他)の場合
*2ここでは1名だけ子供とその他と暮らしているサンブル
ー50一
9.ロ・一ン
住宅ローン借入れ率は、有配偶では、26.8%(1994年)、30.7%(1995年)、
33.4%(1996年)、37.3%(1997年)へと上昇している(表9−1、9・2)。無配偶の中
でも、人数は少ないものの、比率で見るとこの5年間で0.2%から4.4%と、住宅
ローン借入れが増えている。
次に、住宅ローン以外のローンの借入れ率は、全年度を通じて有配偶者で
は平均40%弱、無配偶者では20%前後となっている(表9・3、9−4)。平均借入
れ残高の多い借入れ項目として、有配偶では「借金の返済」、「乗用者の購入」、
「生活費の補填」となっており32、無配偶では、「乗用車の購入」、「借金の返済」、
「病気・不慮の事故」などが挙げられる。平均残高が多いものとして、双方とも似
通っている項目が見られた。しかし、注意しなければならない点として、第1に、
1994年度において、「借金の返済」が527.5万円と他の年度と比べて非常に大
きな額となっている。これは、2,520万円と飛びぬけて大きいサンプルが1凹い
るためであった。第2に、生活費の補填の変動なのだが、1996年度では、900
万円のサンプルが1人いたため大きな額となり、1997年度では、それほど大きな
額のサンプルはいなかったのだが、サンプル数が3人と少なく、300万円のサン
プルに引っぱられる形となった。本調査は、特に無配偶者のサンプル数が少な
いため、平均を取る際、外れ値に左右されてしまう。この点には大きな注意を払
う必要がある。無配偶者の「病気・不慮の事故」に変動が生じているのは、各年
のサンプルが毎年違う人間が.1人、1人、2人、1人となっているおり、ほとんど
全体の平均とはなりえておらず、三年、病気になるものが違えば、その額も大き
く異なる可能性がある。無配偶サンプルは調査年を減るごとにサンプルが大きく
減少していったため、細かい分類をするとこういつた問題が生じてくる。
32「その他」を除いた場合。
一51一
表9・1住宅ローン借入平均残高(有配偶)
有配偶
1994
1995
26.8
30.7
単位:保有率*1,万円
1996
1997
i268/100(り
i307/1000)
33.4
O32/994)
土地の購入
1259.1
1447.3
1386.4
1118.2
Z宅の購入
囎ィの建築
P8515
P992.7
Q091.1
Q087.1
P638.0
P518.9
P520.9
奄S28.6
U29.5
W51.3
X12.1
V60.8
O.0
O.0
O.0
O.0
1734.9
1852.9
1848.4
1870.1
保有率
揄?z
ハ荘の購入
全体
37.3
i364/975)
*1有配偶者全体に対する借入れ保有者に割合。
表9・2住宅ローン借入平均残高(無配偶)
無配偶
保有率
単位:保有率*1,万円
1994年
1995年
1996年
0.2
1.2
3.1
i1/415)
i5/341)
1997年
4.4
i9/295)
i12/274)
2700.0
土地の購入
0.0
0.0
750.0
Z宅の購入
囎ィの建築
O.0
P900.0
Q038.3
P895.6
V80.0
R00.0
O.0
P450.0
揄?z
O.0
U00.0
R35.0
O.0
ハ荘の購入
O.0
O.0
O.0
O.0
780.0
755.0
1516.7
1993.3
全体
*1無配偶者全体に対する借入れ保有者に割合。
表9・3住宅ローン以外のローン借入平均残高(有配偶)単位:保有率*1,万円
有配偶
保有率
乗用車の購入
耐久消費財の購入
衣料類などの購入
1994年
1995年
19%年
38.8
37
37.9
1997年
36.1
O52/975)
i388/1000)
i370/1000)
i377/994)
143.3
130.2
126.4
128.0
32.4
33.3
455
32.90
30.7
49.9
52.3
27.9
趣味・レジャー・交際費
45.8
48.2
69.3
54.4
教育費
38.6
24.2
455
26.4
結婚費用
126.0
92.3
94.4
65.3
病気・不慮の事故
生活費の補填
借金の返済
その他
77.8
37.9
10.6
18.3
1135
79.2
71.7
76.1
337.1
201.6
202.0
105.3
327.4
128.3
177.8
248.7
全体
230.2
206.1
1925
188.7
*1有配偶者全体に対する借入れ保有者の割合を指す。
*2各項目ごとで、無回答、0円のサンプルを除去した。
一52一
表9・4住宅ローン以外のローン借入平均残高(無配偶) 単位:保有率*1,万円
無配偶
保有率
乗用車の購入
1995
199
195
22.9
1996
22.4
1997
20.1
Q1/415)
ミ8/341)
F6/295)
i55/274)
69.7
83.0
72.8
86.4
耐久消費財の購入
235
0.0
19.7
75D
衣料類などの購入
22.1
25.6
24.6
48.3
趣味・レジャー・交際費
447
27.6
32.8
43.1
教育費
17.0
83.7
25.0
45.0
0.0
38.0
0.0
0.0
92.0
72.0
39.0
24.0
36.0
46.4
126.9
133.3
5275
102.3
40.5
59.0
結婚費用
病気・不慮の事故
生活費の補填
借金の返済
その他
30.0
全体
96.3
325
1065
40.0
97.2
78.3
96.8
*1有配偶者全体に対する借入れ保有者の割合を指す。
*2各項目ごとで、無回答、0円のサンプルを除去した。
10.生活時間
ここでは、4ヶ年分の生活時間について、概略を紹介したい。調査票では、生
活時間を義務的な時間(「通勤・通学」、「仕事」、「勉学」、「家事・育児」)、自由
時間(「趣味・娯楽・交際など」、「交際・つき合いなど」)、生活基礎時間33の3つ
に分類している。配偶別に分けたとき、両者の際立った違いは、無配偶者の「趣
味・娯楽・交際など」に充てられる時間が、有配偶に比べて長いことである。しか
も、その差は、平日は約40分間、休日の場合4時間以上とさらに広がっている
ことが分ける。また、この傾向は、大都市圏であるほど差がおおきくなるという結
果となっている34。逆に有配偶者が「趣味・娯楽・交際など」に充てる時間が少な
い理由として、専業主婦の娯楽時間の少なさが影響している。休日といっても、
学校や会社が休みとなることによって、子どもや夫は家にいることとなり、家事労
働から解放させることにはならないことに注意する必要がある。
33上記以外の睡眠、食事、入浴、身の回りの用事などを指す。
34本田重美(1994)、p.163。
一53一
このデータを用いて、さらに年齢階層別、あるいは業務別などにわけて分析を
行えば、労働が与える家事労働への影響を、また夫の生活時間を利用して、夫
婦間の家事労働代替の計量分析を行うことができる35。また、無配偶に関しては、
親との同居・別居に分けて、義務的な時間(家事など)の差から、彼女たちの親に
対する依存度などを測ることができる。
表10−1本人の生活時間(平日)
有配偶
1994年
通勤・通学
42分
仕事
6時間28分
勉学
1時間09分
家事・育児
6時間56分
趣味・娯楽・交際など 1時間27分
交際・つき合い
1時間26分
1995年
1996年
無配偶
1994年
1997年
1995年
44分
42分
6時間38分 6時間35分
1時間06分 1時間08分
7時間59分 7時間45分
2時間33分 2時間43分
目45分
1時間1i分 1時間11分
6時間32分 8時間23分 8時間31分
1時間07分 1時間22分 1時間26分
!0時間31分 10時間27分
10時間28分
1996年
1997年
1時間14分 1時間11分
8時間27分
8時間27分
1時間16分 1時間11分
2時間11分 2時間26分
7時間36分 1時間49分 2時間03分
2時間47分 1時間35分 3時間19分
一一 1時間59分 _一
3時間23分
3時間27分
上記以外の睡眠、
食事、入浴、
9時間22分
身の口りの用 など
9時間15分 10時間千分
10時間39分 10時間29分
*1994年の「趣味・娯楽・交際」などは、「趣味・娯楽」を指す。
出典;家計経済研究所(1995−98)『消費生活に関するパネル調査一第2年度∼第5年度』、大蔵省印刷
局
表10−2本人の生活時間(休日)
通勤・通学
仕事
勉学
r家事・育児
趣味・娯楽・交際など
交際・つき合い
上記以外の睡眠、
食事、入浴、
1994年
34分
有配偶
1995年 1996年 重997年
58分
18分
58分
無配偶
1994年
47分
1995年
55分
1996年
1997年
1時間!7分
37分
3時間53分
1時間46分
7時間13分
2時間42分
1時間56分
3時間15分
1時間16分
8時間23分
4時間37分
3時間52分
1時間25分
8時間2i分
4時間38分
3時間03分
1時間27分
8時間14分
4時間46分
2時間45分
1時間44分
2時間32分
3時間03分
4時間56分
4時間21分
1時間57分
3時間24分
8時間22分
4時間30分
1時間37分
3時間27分
7時間47分
4時間04分
1時間38分
3時間48分
7時間54分
10時間00分
11時間28分
11時間21分
エ1時間20分
10時間32分
12時間38分
13時間01分
12時間45分
身の口りの 事など
*1994年の「趣味・娯楽・交際」などは、「趣味・娯楽」を指す。
出典:家計経済研究所(1995−98)『消費生活に関するパネル調査一第2年度∼第5年度』、大蔵省印刷
局
11.結婚費用
結婚費用の賄い方法は、本人(妻)と夫を分けてみた場合、以下のようなことが
わかる(表11−1)。本人の場合、1995年が343.8万円と高めに出ているがそれ
35本田重美(1995)、p.215。
一54一
以外の年ではだいたい300万円弱を結婚費用として支出している。その内訳と
しては、1/3は自分の貯金から、半分近くが親からの援助・借入れに頼る形を取
っている。夫の場合は、結婚費用合計平均金額は妻と変わらないものの、本人
(妻)に比べて、自分の貯蓄から支払う分が毎年30万円近く高い。また、親から
の援助・借入れはやや小さく4割強となっている。本人、夫ともに結婚費用を賄う
方法として、親からの援助・借入れは大きな割合を占めていることがわかる。
以上のようにして、集めた結婚費用は実際に、どのような使途に使われてきた
のだろうか(表11・2)。本人(妻)の場合、挙式披露宴、家具・電気製品、着物・装
飾品の3項目で平均費用が高くなっており、夫の場合は、挙式披露宴、新婚旅
行、婚約記念品など結婚のためだけに必要なものに多くの費用をかけている。
また住居も本人(妻)に比べて10万円以上多く支払っている。夫は家具・電気製
品、着物・装飾品の支出を大きく抑えて、それ以外の支出に充てている。
表11−1結婚費用賄い方法
表11−2結婚費用の使途
単位:万円
単位:万円
1994 *1
1995 η
1996 串2
1997 η
1994 判
本人
自分の貯蓄
親の援助
親から借入
親以外の援助
親以外から借入
金融機関から
リ入
お祝い金
その他
合計
夫
104.98
90
14697
164.5
136.57
3.08
24.35
0.00
4.00
0.00
1.89
0.17
0.00
0.00
0.77
0.00
2.08
29.84
49.98
53.14
75.6
婚約記念品
113,16 その他婚約関係
7.0 挙式披露宴
0.8 伸人へのお礼
6.4
新婚旅行
家具・0.00
1.47
0.00
13.51
263.82
343.8
297.19
43,52
4
着物・装飾品等
住居 *3
250.48
その他
合計
103.19
158.54
12422
100,60
夫
110.85
67.15
91.73
74,68
婚約記念品
親から借入
4.58
2.72
0.59
6,8
その他婚約関係
親以外の援助
3.17
0.00
3.03
0.00
挙式披露宴
親以外から借入
1.04
0.00
0.00
1.2
仲人へのお礼
6.05
0.00
5.56
19,36
38.26
55.61
69.14
お祝い金
その他
合計
1997 ホ2
新婚旅行
家具・47.64
1.44
0.00
0.00
268.57
284,022
294.27
0.00
23632
644
9.08
4.76
4.17
5.2
9.66
1.2
85.45
138.5
11129
105.4
3.45
5.8
4.8
3.4
19.78
244
19.02
15.96
87.45
94.58
84.07
79.8
55.57
82.78
36.76
21.24
3.19
3ユ
5.78
5.12
4.57
13.8
7.85
10
270.6
377.26
213.34
250.48
29,996
39.54
30.73
27.6
13.09
14.54
13.63
3.6
132.57
142.82
150.95
124.2
7.12
758
7.83
4.6
40.72
43.06
31.41
30.8
19.2
23.5
17.32
21.08
8.36
電気製品等
自分の貯蓄
リ入
1996 寧2
本人
77.51
親の援助
金融機関から
1995 宰2
電気製品等
着物・装飾品等
5.04
3.76
4.44
3.72
住居
19.35
16.76
20.78
17.52
その他
合計
6.64
0.7
4.15
3.2
273.69
292,226
248.24
236.32
★11994年以前に結婚(初婚)した際の費用
★11994年以前に結婚(初婚)した際の費用
杷各年の新婚サンプルの結婚費用
★2各年の新婚サンプルの結婚費用
槍引越しの費用・礼金・敷金・不動産の手数料を含む
一55一
12.結婚
まずは無配偶者の結婚に対する意識についてまとめてみた(表12・1)。最も多
かったのが、「今はしたくないが、いずれはしたい」であり、年を経るごとにその割
合が減少し、50.8から43.4%へと減少しているものの、割合としては一番高い。
また表12−2にあげた未婚理由の70%が「まだ結婚したい人に出会っていない
から」であり、この多く無配偶者は「もっといい人がいるかもしれないシンドロー
ム」を抱いていることを確認することができる。また、加齢に伴い、結婚に対して
否定的な回答(「必ずしもしなくてよい」、「したくない」)が増加している。前者が
17.8%から24.8%、後者は2.7%から7.3%へと伸びている。
表12・1無配偶者の結婚に対する意識
単位:人数,(沿
1997
1994
1995
まもなく結婚することが
決まっている
52
43
21
16
(125)
(12.6)
(7.1)
(5.8)
65
52
47
48
すぐにでもしたい
(15.7)
(15.2)
(15.9)
(175)
内容
今はしたくないが、いずれ
はしたい
必ずしもしなくてよい
したくない
1996年
211
172
145
119
(50.8)
(50.4)
(492)
(43・4)
74
67
67
68
i17・8)
i19.6)
i227)
i248)
11
7(2.1)
i2・7)
205
無回答
一56一
00.0
13
20
i⑭
i7.3)
20.
31.1
表12・2未婚理由
理由
仕事がおもしろくて、結
婚に目が向かない
勉強がおもしろくて、結
婚に目が向かない
現在の生活に満足
結婚前にやっておきたい
ことがあるから
まだ結婚したい人に出
会っていないから
恋人とつきあっている
が、まだ結婚に踏み切れ
ネい
親の期待する結婚相手を
見つけるのが難しいから
その他
単位:人数,(%)
1994年
28
1995年
1996年
15
18
19
(10.1)
(6.7)
(9の
(11・4)
2
1
0
⑩ゐ
⑩4)
(鋤
1997年
0
(0・0)
84
69
56
46
(3αつ
(30・8)
(29勾
(2陶
67
58
37
28
餌・3)
¢5・9)
(19勾
(16.8)
181
147
130
117
(650
(650
(6η
σ0.1)
64
47
35
33
¢3④
¢1・0)
(1&1う
(19.8)
22
16
9
11
(6・O
の)
(47)
13
12
17
6
4
54
8
3
(8・0)
棉つまで選択できる。
「必ずしもしなくてよい」あるいは「したくない」と答えた者の結婚をしたくない理
由36として、表12−3にあげたような結果がでた。その理由は、「現在の生活に満
足」、「結婚によって生活が向上するとは限らないから」の2項目に集中
している。これらの回答は、高学歴化に伴い、女性自身が男性と同じかそ
れ以上の所得を頭筋できるようになったことや、同居している親の方がは
るかに彼女たちと同年代の男性よりも所得が高いため、彼らと結婚するこ
とで敢えて自分たちの消費生活を引き下げたがらないことを反映してい
るのではないだろうか。
363つまで選択できる。
一57一
表12・3結婚したくない理由
理由
仕事していく上で障害と
なるから
現在の生活に満足
結婚によって生活が向上
するとは限らないから
経済的に自立しているの
で、あえてする必要がな
い
対等なハ。一トナーとしてやつ
ていける人が少ないから
結婚という形にとらわれ
ず異性と付き合う方がよ
い
結婚に興味がない
結婚制度に疑問を感じる
単位:人数,(%)
199
2
(2.4)
41
(48.2)
40
(47.1)
5
(5.9)
1995
6
(8.1)
1996
9 9
(1t3)
1997
6
(68)
40
39
47
(54.1)
(48.8)
(534)
30
(40.5)
9
(12.2)
33
35
(41.3)
(39.8)
8
7
(10.0)
(8,0)
22
23
25
(29.7)
(28.8)
(284)
21
26
24
(32.9)
28.4
(325)
12
16
i14ユ)
i21.6)
36
(42.4)
28
9
(10.6)
78.2
9
(12.2)
810.8
9(11.3)
(27.3)
15
i17.0)
8
(10.0)
78.8
6
(6.8)
66.8
その他
丁目まで選択できる。
また、結婚したいと考えている者が、それに向けてどのような行動をとっている
かについては、表12−4に挙げた。そこで多かった行動は「恋人と結婚について
話し合った」、「親戚や家族の紹介で見合」などであった。結婚を考えっっも、実
際には何もしなかった者は47.7%(1993年)から60.9%(1997年)へと増加して
いる。
一58一
表12・4結婚に向けての行動
行動内容
親戚や家族の紹介で見合
友人の紹介で見合
友人や親戚に男性の紹介
を頼んだ
この1年の間に、結婚紹介
の会に加入した
1年以上前から結婚紹介の
月目継続加入
結婚情報誌
恋人と結婚について話し
合った
婚約をした
その他
何もしなかった
1994年
60
i145)
33
(8・0)
43
(10・4)
5
(1・2)
3
(0・7)
9
(2・2)
98
(23・6)
29
(7・0)
10
(2・・り
単位:人数,(%)
1995
39
1996
35
i11・4)
i11.9)
20
23
(5・9)
36
(10・6)
5
(1・5)
3
(Q.9)
7
(2・1)
78
(22.9)
19
(5・6)
5
(1・5)
(ア・8)
31
(10・5)
5
(L7)
3
(1.⑦
3
(1・(D
1997年
25
i9・1)
24
(8.8)
23
(8・の
3
(1.1)
3
(1.1)
3
(1・1)
52
42
(17・6)
(153)
17
(5・8)
6
(2・o)
8
(2・9)
3
(1・1)
198
182
165
167
S7.7
T3.4
S8.4
U0.9
回答方法:複数回答
13.子ども
子どもが欲しいかどうかについて、1994年と1997年の質問が行われている。
配偶別に分けてみると、有配偶では「欲しい」または「条件によっては欲しい」と
答えた者は57.8%(1994年)から44.2%(1997年)へと減少している(表13−1)。
無配偶では、84.3から719%へと減少しているが、相対的に欲しいと思ってい
るものが多い。有配偶者にはすでに子どもがいて、現在育児中などのサンプル
が多いため、積極的に次の子どもを欲しがらないという理由があると考えられる。
次に、「条件によっては欲しい」と答えたものの条件をみる(表13・2)。有配偶
の場合、73.8%(1994年)、63.2%(1997年)と、「生活費に余裕ができたら」を理
由とするものが最も多く、「夫や家族が協力してくれるなら」、「住居が広くな
ったら」が続いている。無配偶でも、「生活費に余裕ができたら」、「夫や家
族が協力してくれるなら」が理由の上位を占めている。これらの回答は、
妻に育児負担が一手に任されてしまう現状を反映している。また、「保育
一59一
所や保育ママなどの社会制度が利用できれば」が上記の選択肢より少なく
なっており、育児が外部委託だけでは補いきれないことを示唆していることは
興味深い。
また、子どもが欲しくないと回答した人の理由をみると、有配偶では「教育費・
養育費の負担が大きい」、「子どもを一人前に育てるのは難しい」(以下、
「育てるのは困難」)、無配偶でも、「育てるのは困難」と答えた者が最も多か
った(表13・3)。両者の相違は、経済的負担という現実的問題に対する認識
の違いにある。また有配偶では「体力的に大変だから」という理由から約
50%が生むことに対して否定的な立場を取っている。この選択肢は無配偶
側にないので、一概には言えないが、有配偶サンプルは相対的に年齢も高
いことが一つの要因となっていると思われる。
表13−1子どもが欲しいか
欲しい
1994年 1997年
288
有配三
Q63
U3.37
条件によっては
143
52.19
欲しくない
@ 欲しい
1994年 1997年
203
i28・80) (20.82)
ウ配偶
単位:人数,(%)
290
228
421
1994年
544
1
1997年
0
i29.00)
(23.38)
i42.10)
(55.79)
i0.10) (0.00)
@87
54
@61
73
@4
Q0.96
19.71
P4.70
26.64
表13・2生む条件
生活費に余裕ができたら
住居が広くなったら
仕事を続けられるなら
夫や家族が協力してくれるなら
保育所や保育ママなどの社会制
度が利用できれば
O,96、
4
1.46
単位:人数,(%)
1997
199
その他
無回答
1994年 1997年
214
i73,79)
42
i48,28)
144
i63,16)
20
i37,04)
96
13
74
7
(33.10)
(14.94)
(32.46)
(12.96)
42
i14.48)
153
i52.76)
17
i19.54)
53
i60.92)
36
i15,79)
116
i50.88)
8
i1481)
31
i57.41)
55
16
52
2
(18.97)
(18.39)
(22.81)
(3.70)
39
i13.45)
回答方法:複数回答
一60一
15
i17.24)
41
i17.98)
13
i24.07)
14.自己啓発
ここでは、1994年、1996年に行われた、学校37、カルチャーセンター38、通信
教育などへの受講に関する調査結果を概観する(表14−1、14・3)。配偶別にみ
たとき、学校や通信教育の受講率はそれほどの違いはないが、カルチャーセン
ターの場合、有配偶の受講率は15%、無配偶は30%以上となっている。
それぞれの受講理由については以下のような結果となっている。
1)学校:有配偶、無配偶とも「これからの仕事に役立ちそうな知識や資格を得
るために」が一番多い理由であった。また無配偶では、1994年から1996年に
かけて、「これまでの仕事を発展させるために」という理由も大きく伸びている。こ
れは、学校での受講者の労働市場への参加意欲、転職意欲の高さを示してい
る。
2)カルチャーセンター:有配偶、無配偶とも「健康・体力作りのため」、「芸術・芸
能趣味を高めるため」などの余暇時間の充実のためといった傾向が強い。
3)通信教育:学校への受講理由と同様に有配偶、無配偶とも同じような理由
が挙げられている。
次に、受講のための費用負担者について、表14・2、14・4に示してある。
1)学校:有配偶では42.9∼63.6%の者が自分で支払っており、残りを夫や親
に頼っている。公的助成は利用していない。無配偶の場合は、80%弱が自分で
費用を賄っている。
2)カルチャーセンター:60%弱のサンプルが自分で、そして30%以上の者が
夫に負担してもらっている。無配偶者では、余暇的要素が強いためか、親からの
援助が少ない。90%以上の者が自分で支払っている。
37各種学校、専門学校、大学などをさす。
38その他に、スホ『一ツクラプ、生涯学習講座などが含まれる。
一61一
表14・1学校・カルチャースクール・通信教育を受講した理由(有配偶)
学校に通った人
1994年
1996年
受講者数
2.2%
1994年
13.1%
2.8%
通信教育
1996年
筋チャースクール
1側)6年
15.8%
i131/1000) i157/994)
i22/100Q)
i28/994)
18.2%
17.9%
3.3%
59.1%
46.4%
4.5%
1994年
4.1%
4.6%
サ1/1000)
i46/994)
25%
14.6%
17.4%
2.3%
45%
51.2%
54.3%
3.6%
α0%
0.6%
0.0%
0.0%
13.6%
28.6%
9.9%
10.2%
22.0%
21.7%
13.6%
14.3%
15%
1.9%
7.3%
0.0%
9.1%
7.1%
3.1%
45%
4.9%
10.9%
18.2%
14.3%
28.2%
35.0%
17.1%
19.6%
0.0%
0.0%
48.1%
43.9%
2.4%
10.9%
13.6%
21.4%
25.2%
229%
噌 騨
一 一
45%
0.0%
13.0%
10.8%
冒 ■
騨一
0.00%
10.7%
9.9%
10.2%
一 一
一 一
0.0%
0.0%
0.8%
3.8%
■ 冒
甲一
45%
10.7%
5.3%
10.2%
一 一
一 一
理由
これまでの仕事を
ュ展させるために
これからの仕事に
役立ちそうな知識
竡相iを得るため
ノ
進学の準備のため
ノ
教養を身に付ける
スめに
高度な勉強がした
「から
自分の視点をつく
閧スいから
芸術・芸能・趣味を
b゚るため
健康・体力作りのた
゚
時間を充実させる
スめ
打ち込めるものが
しいから
家庭・日常生活に関
する知識や技能を
得るため
社会貢献のための
知識や技能を得る
ため
その他
回答方法:複数回答
一62一
表14・2費用負担者(有配偶)
学校に通った人
1996年
1994年
受講者数
2.2%
1994年
13.1%
2.8%
i22/1000)
i28/994)
通信教育
カルチャースクール
1996年
15.8%
i131/1000) i157/994)
1994年
4.1%
1996年
4.6%
i41/1000)
i46/994)
■ 一
, 一
一 一
一 一
■ ,
一 一
一 冒
一 一
一 一
曹 一
一 一
一 一
費用負担者
自分
14/22
12/28
74/131
勤め先
0/22
2/28
0/131
90/157
0/157
夫
4/22
12/28
42/131
51/157
親
4/22
0/28
4/131
1/157
公的助成
その他
0/22
0/28
3/131
1/157
0/22
0/28
2/131
3/157
一63一
表14・3学校・カルチャースクール・通信教育を受講した理由(無配偶)
学校に通った人
通信教育
カルチャースクール
1994年
1996年
1994年
1996年
1994年
13.0%
4.75%
33.5%
41.0%
65%
6.8%
Q8/415
P7/295
P39/415
P21/295
Q7/415
Q0/295
17.9%
29.4%
1.4%
4.1%
29.6%
25.0%
これからの仕事に役
立ちそうな知識や資
格を得るために
39.3%
58.8%
5.0%
6.6%
25.9%
50.0%
進学の準備のために
3.6%
0.0%
0.0%
0.0%
3.7%
5.0%
32.1%
29.4%
14.4%
15.7%
14.8%
30.0%
3.6%
17.6%
1.4%
0.0%
7.4%
5.0%
10.7%
5.9%
2.9%
5.0%
11.1%
10.0%
0.0%
0.0%
30.2%
37.2%
25.9%
25.0%
0.0%
0.0%
49.6%
47.1%
3.7%
5.0%
17.9%
5.9%
24.5%
22.3%
− 冒
一 一
10.7%
5.9%
12.2%
9.1%
一 一
一 一
10.7%
5.9%
7.2%
6.6%
需 冒
一 一
0.0%
0.0%
0.0%
2.5%
雪 一
一 幽
14.3%
5.9%
65%
5.8%
一 一
一幽
冬講者数
1996年
理由
これまでの仕事を発
Wさせるために
教養を身に付けるた
゚に
高度な勉強がしたい
ゥら
自分の視点をつくり
スいから
芸術・芸能・趣味を高
゚るため
健康・体力作りのた
゚
時間を充実させるた
゚
打ち込めるものが欲
オいから
家庭・日常生活に関
する知識や技能を得
るため
社会貢献のための知
ッや技能を得るため
その他
回答方法:複数回答
一64一
表14・4費用負担者(無配偶)
受講者数
費用負担者
@ 自分
@ 勤め先
@ 親
@ 公的助成
@ その他
学校に通った人
1994年 1996年
1994年
1996年
1994年
1996年
13.0%
33.5%
4LO%
6.5%
6.8%
4.75%
i28/415)(17/295)
22/28
13/17
O/28 0/17
T/28 1/17
P/28 2/17
O/28 1/17
通信教育
カルチャースクール
i139/415)(121/295)
130/139
P/139
U/139
P/139
i27/415)(20/295)
114/121
3/121
4/121
0/121
P/139 0/121
15.性格特性39
ここでは、1994年、1996年に行われた、性格特性に関する調査の概略を紹
介する。調査では60項目に及ぶ精神状態、性格傾向、心身のストレスについて
の質問を行った。内容は大きく分けて5っに分かれている。
1)気分について(Q1∼14):ここでは、欝(うっ)気分になりやすいか、躁(そう)気
分になりやすいかという性格傾向の確認を目的としている。
2)いくつかの神経症的傾向について(Q15∼29、 Q32):対人恐怖、強迫神経
症、自己顕示、ヒステリー、虚栄心について尋ねている。
3)飲酒について(Q30∼31):アルコール依存の傾向があるかについて、尋ねて
いる。
4)ストレス、心身症の傾向について(Q33∼58):疲れやすい、睡眠不足から心
身症の傾向、胃痛、便秘がち、腰痛などの体調不順から身体像を描き出す
ことを、目的としている。
5)病気および既応(Q59∼60):過去に大きな病気をした経験があるか、また現
時点で病院治療を施されているかについて尋ねている。
分析結果としては、「全般に、思った以上に負荷がかかっており不健康」、「中
39この節は、野田正彰(1995)、同(1997)に拠っている。
一65一
学卒業者に心身の負荷が強い」40ことが挙げられている。
ここで得られた回答を、配偶別、家族人員数別、地域別、年齢別などでグルー
プ分けされている分析結果については、野田(1995)に詳しくまとめられている。
本節でも、野田(1995)、(1997)にならって、うつ気分に焦点をあて、基本属性
別に分けて、その特徴を捉えようとした41。配偶関係、学歴、職業形態、都市規
模、親との同・別居、コーホート、子どもの数など様々な場合分けを試みたが、特
徴的だったものは、学歴別における中学校学者の負荷が相対的に大きいことで
あった(表15・1)。しかし、学歴とうっ気分は必ずしも負の相関を示している訳で
はなく、大学・大学院卒の者は短大・高専卒よりもうつ気分になる割合が大きくな
っている。
表15・1学歴とうつ気分
単位:%,人数
歴
●
1994年
意思決定苦 45.4
1996年
1994年
1996年
1994年
多レ
1996年
38.1
32.5
32.7
33.3
無感情
247
22.6
10.9
11.4
11
8.9
イライラ
64、9
65.5
63,1
64.5
67,9
64.9
84
615
560
246
225
97
口
短大・高専
学歴
意思決定苦
1994年
25.1
無感情
85
イライラ
回導者数
59
283
1996年
24
大学・大学院
30.7
その他
1994年
1996年
1994年
29.2
28.2
50
1996年
66.7
8.1
14.3
10.3
16.7
16.7
56.2
58,9
61.5
83.3
50
258
168
156
6
6
住居変化では、新居に転居したサンプルは「イライラして落ち着かない」割合
が大きい(表15・2)。
40野田(1995)p.298。
41利用した問題は以下の3つである。1)「身の回りの小さいことでも意思決定するのがしんどくなることが
ある」=「意思決定苦」2)「喜びにしろ悲しみにしろ、感情が湧いてこないようで苦しかったことがある」=
「無感情」3)「イライラして、なぜか落ち着かなくなる」=「イライラ」
一66一
表15・2住居変化とうっ気分
単位:%,人数
新規購入
1994年
30.6
意思決定苦
無感情
(同一住居)
1994年
1996年
33.3
31.8
30.9
40.7
20
11.6
9.6
33.3
4.8
73.3
62
60.9
77.8
76.2
45
795
750
27
21
66,7
36
無感情
イライラ
回答者数
1994年
30.4
11.9
63.8
494
1994年
ロ
借家継続
意思決定苦
(買換)
1996年
11,1
イライラ
回答 数
持ち家継続
持ち家継続
(借家→持ち家)
・ち家→借家
1994年
1996年
1996年
1996年
9.5
無回答
1994年
1996年
30.9
32.4
29.5
44.8
12.6
2.9
4,5
6.9
25
50
63.7
41.2
65.9
75.9
37.5
421
34
44
29
8
都市規模別では、都市に比べて、町村の方がうつ気分に高いるサンプルの
割合が高い(表15・3)。一般的には都市生活の方がストレスが溜まりやすく、精
神衛生上よくないと考えられているが、ここでは逆の結果となっている。
表15・3居住都市規模とうっ気分
13
単位:%,人数
1994年
344
306
790
719
1996年
100
意思決定苦 29.4 28.8 30.9 29.9 37,0 34.2
無感情 10.8 10.8 12.2 11.4 12.1 9.9
イライラ 63.4 63.4 61.1 61.6 66.9 63.9
回答者数
その他
町・
その の
1994年 1996年 1994年 1996年 1994年 1996年
0
100
281
263
1
ある程度のサンプル数があるものに限定して42、職務別で見ると、自由業の割
合が最も小さく、逆に最も高かったのは、小規模(9人以下)の商業・工業・サービ
ス業(家族従業者)、従事者の割合が高かった(表15・4)。
42ここではサンプル数が2桁以上の職業に限定した。
一67一
表15・4職業とうっ気分
職業
単位:%,人数
小規模(9人以下)の商業・ 自由業(開業医,弁護士,
小規模(9人以下)の商業・工
業・サービス業(自営者}
農林漁業(家族従業者)工業・サービス業(家族従 著述業,宗教家,茶華道,
業者)
1994年
意思決定苦 57.1
無感情
7.1
イライラ
71.4
1996年
14
口
舞踊の教授など)
1994
1996年
!994
1996年
1994
1996年
33.3
71.2
30
20
40
52
10
12
42.9
36,4
27.3
41.7
38.5
14.3
27,3
0
12.5
17.3
57ユ
14
63,6
36.4
66.7
ユ1
11
48
0
58.3
・業馨一罪灘:ラ㍗・欝蕩潮岬婁懲囎磯籔籔ラ犠
1994年
意思決定苦 32,7
無感情
13,3
イライラ 61.2
98
回答者数
1996年
1994
1996年
1994年
30.8
34.5
33.3
23.8
29
34.3
9
8.6
7.4
1996年
1994年
1996年
1t3
11.3
15.7
11,9
564
63.8
55.6
61,9
62.2
60.2
64.2
78
58
54
302
238
108
109
29.4
販売サービス業(店員,外交
職業 員,理・美容師,ウェ什以,ホーム自宅での賃仕事(内職)
へ脳。一など)
意思決定苦
1994年
32.9
無感情
8,4
イライラ
回答者数
63.2
1996年
155
1994年
1996年
33.8
42.1
14.8
132
5.3
11,1
62.9
68.4
44.4
151
19
27
一般的に、就職や結婚や出産などイベントを多く迎える、若年層の方がうつ
病にかかりやすいとされているが、コーホート別でみてもそれほど大きな違いは
現れなかった。
16.友人関係43
まず、知り合ったきっかけ別に友人の数を表16・1に示した。配偶別にみると、
全体の友人の平均人数は同じか、有配偶者の方がやや多い結果となっている。
さらに友人の性別にみると、1)女友達は、調査期間中に16.9人から15,3人
(有配偶)、16.2人から14.3人と減少している。出会ったきっかけ別では、両者と
も、「幼なじみや学校時代にできた」友人が一番多く、6.2人から5,2人(有配偶)、
7.8人から6.0人(無配偶)と年々その数は微減している。あとは、無配偶の場合、
‘「仕事を通して」、「趣味やボランティア活動を通して」が続いている。有配偶では、
43ここでいう「友人」とは、調査対象者と1対1の関係で付き合いがある(会ったり、電話で話したり、文通し
たりする)友人と定義している。グループ交際の場合は含まない。
一68一
「仕事を通して」、それと同じくらい「子どもを通して」がきっかけとなっている。
2)男友達は、2.6→2.0人(有配偶)、5.7→5.0人(無配偶)と女友達全体と比べ
て少なく、115∼113程度になっている。有配偶者が男友達と出会ったきっかけは、
「夫を通して」、「仕事を通して」、「幼なじみや学校時代に出来た」の3つに集中
しているが、各平均は1人にも満たない。また無配偶者では、やはり有業者が多
いためか、「仕事を通して」の友人が最も多い人数となっている。
次に、いま求めている友人のタイプについて、表16−2、16・3に記載した。有配
偶では「気軽なおしゃべりや一緒に遊ぶ」、「視野が広がり、刺激を受けるような
話ができる」タイプの友人が望まれている。その友人の性別に関しては、同姓で
ある割合が高い。また、有配偶の3割以上が「現在の友人関係で満足している」
といった結果になっている。
無配偶では、「視野が広がり、刺激を受けるような話ができる」タイプの友
人を望んでおり、ここから積極的に外に出て人との関わりを持ちたいという傾向
が推測できる。求める友人の性別は、ほとんどのタイプにおいて「両方」である割
合が高くなっている。
表16・1友人の平均人数
単位:人数
199
有配偶 無配偶
女
女
幼なじみや学校時
代に出来た
仕事を通して
有配偶 無配偶
女
女
有配偶 無配偶
女 女
有配偶 無配偶
女 女
7.8
5.4
6.7
5.4
6.2
5.2
0.7
1.9
0.5
1.6
0.6
1.4
05
3.6
5.4
3.3
5.0’
3.5
49
3.2
O.6
2.2
n.5
2.2
O.6
1.9
O.5
15
0.9
1.7
0.9
2.1
0.9
05
0.1
0.8
0.1
0.7
0.1
0.9
1.0
0.6
0.9
0.6
0.9
α6
0.8
0.6
0.9
動を通して
0.2
子どもを通して
1997
6.2
趣味やボランティア活
友人を通して
1996
1995
α6
O.1
32
0.1
L8
1.7
α8
O.1
0.7
O,1
0.6
O.1
3.3
0.3
3.3
0.4
3.3
0.4
0.1
0.01
0.1
0.03
0.2
0.06
0.03
0.02
(以前の)夫を通し
0.7
0.01
0.6
0.04
0.6
0.02
0.6
0.8
0.1
0.6
0.1
0.6
α03
0.5
近所に住んでいる
ことがきっかけで
ユ.6
α2
1.6
0.2
1.5
0.3
15
合計
4.9
0.2
て
その他
6.0
1.4
0.03
0.3
0ユ
0.04
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.2
0.1
0.1
0.2
α1
0.1
0.1
O.03
0.1
ソ0玉
0,1
O.02
0.1
O.01
0.04
16.9
16.2
15.8
16.0
14.9
15.3
14.3
Q.6
5.7
Q.2
Q.2
4.9
Q.0
5.0
149
5.5
*0人も含めた平均人数
一69一
表16・2求める友人のタイプ(有配偶)
気軽なおしゃべり
竏齒盾ノ遊ぶ
悩みなど、心を打
ち明けて話し合え
525
る
視野が広がり、刺
激を受けるような
話ができる
女
女
男
男
男
両方
全体比*1
2.9
梠ォしている
両方
男
全体比*1
両方
どちらでも
どちらでも
どちらでも
無回答零2
無回答宰2
無回答零2
62.3
60.4
59.0
65.0
L3
1.4
0.8
23.8
5L8
23.4
5LO
23.3
1.3
48.6
19.0
12.6
14.7
17.0
0.0
0.2
0.0
0.4
65.4
61.4
61.1
60.3
195
17.6
14.3
L4
2.8
352
35.2
17.4
1.4
362
18.4
195
13.2
17.3
19.7
0.0
0.9
0.3
0.3
29の
26.7
30.1
33.2
40.6
3.2
49.4
39.7
2.2
50.8
35.6
1.7
47.9
35.1
27.8
30.2
31.9
0.0
0.2
0.2
0.0
51.7
19.2
25.0
47.4
13.8
0.0
2あ
26.9
30.0
0.0
0.0
2.8
25.0
1.9
21.1
34.5
50.0
46.4
31.6
0.0
3.8
3.6
0.0
一
− }
一
二二
二
::
一
現在の友人関係で
全体比*1
無回答零2
α0
その他
両方
女
どちらでも
2.6
49.3
1997
女
1.9
37.0
1996
1995
199
全体比*1
単位:%
二1
31.6
34.5
36.4
32.2
一 一
} 冒
一
一
一 一
一 一
−
一
一
一 ,
粗有配偶全体に対する割合
費2該当者に対する割合
回答方法:複数回答
一70一
■
表16・3求める友人のタイプ(無配偶)
199
全体比*1
気軽なおしゃべり
竏齒盾ノ遊ぶ
悩みなど、心を打
ち明けて話し合え
53.3
視野が広がり、刺
激を受けるような
話ができる
60.5
女
男
男
男
全体比*1
両方
どちらでも
2.4
両方
どちらでも
梠ォしている
両方
男
全体比*1
両方
無回答零2
どちらでも
無回答*2
163
16.2
16.3
16.4
9.5
10.3
8.8
10.5
T5.2
54.3
S8.6
54.2
S9.4
どちらでも
無回答*2
555
25.6
24.3
T2.6
20.4
0.0
05
0.0
0.0
22.2
27.8
24.2
21.6
50.6
6.0
39.0
48.1
11.4
5.1
33.6
41.4
32.1
40.9
20.9
17.3
29.3
26.1
0.0
0.8
0.0
0.0
29.0
7.5
6.6
7.5
4.0
3.3
4.2
61.0
62.8
52.8
56.3
53.6
4.6
63.1
54.3
27.5
36.0
355
α0
0.5
0.0
α0
0.0
40.0
36.4
20.0
30.0
10.0
2.9
10.0
335
0.0
3.7
455
20.0
1.8
40.0
60.0
30.0
18.2
20.0
10.0
10.0
0.0
0.0
〒
現在の友人関係で
全体比*1
女
無回答砲
0.0
その他
1997
女
6.3
る
1996
1995
女
19.0
38.1
単位:%
=
27.0
一
一
一
26.8
一
=1
:=
二二
25.5
一
23.7
一 一
冒
一
一
一
一
山
一 一
一
一
一
一
一
一
粗無配偶全体に対する割合
槍該当者に対する割合
回答方法=複数回答
一71一
17.趣味・娯楽44
この節では、1994年度にのみ行われた、趣味娯楽に関する調査に関する概
要を述べる。この調査項目は、総務庁『社会生活基本調査』の調査項目を参考
に作成されている。この調査では、趣味・娯楽を6分野(鑑賞的趣味、行動的趣
味、スポーツ、旅行、勝負ごと、その他)に分類している。
1)鑑賞的趣味:有配偶の回答率は、ビデオ映画鑑賞(1位)、読書(2位)、映画
鑑賞(3位)という結果であった。無配偶でも、映画鑑賞(1位)、読書(2位)、ビデ
オ映画鑑賞(3位)と同じような結果が得られている。
表17・1鑑賞的趣味
ロ答率
ビデオ映画鑑賞
読書
映画鑑賞
音楽鑑賞
美術鑑賞
演劇・舞踊鑑賞
野球観戦
サッカー観戦
年平均日
年平均費用(円)
有配偶
38.7%
31.51
ウ配偶
R6.1%
Q7.15
P9,130
有配偶
30.6%
105.25
25,680
ウ配偶
S2.3%
P2生96
S5,500
有配偶
21.7%
3.57
22,140
ウ配偶
T5.5%
W.26
Q4,740
有配偶
13.7%
41.14
28,090
S2,750
20,320
ウ配偶
R4.3%
R5.15
有配偶
9.0%
5.63
16,710
ウ配偶
Q6.6%
T.36
Q0,690
有配偶
8.(跳
2.44
24,190
ウ配偶
P7.2%
V.81
U4,700
有配下
7.2%
6.57
38,520
逕z偶
P4.4%
R.55
P8,630
有配偶
3.7%
3.97
27,240
ウ配偶
P2.4%
R.5
P8,480
出典:色川(1995)、図表H−6−8
2)行動的趣味:有配偶では、カラオケ(1位)、ドライブ(2位)、菓子作り(3位)、
無配偶では、カラオケ(1位)、ドライブ(2位)、華道(3位)という結果となっている。
ここでも、上位2項目が同じものであった。
44色川卓男(1995)の記述に拠っている。
一72一
表17・2行動的趣味
口
カラオケ
ドライブ
菓子作り
手芸
ファミコン
洋裁
料理
華道
’
年平均日数 年平均費用(円)
有配偶
26.1%
7.74
ウ配偶
S0.0%
P4.26
S6,620
有配偶
22.7%
20.29
115,680
ウ配偶
Q5.9%
Q6.60
X1,030
有配偶
12.1%
16.55
18,870
ウ配偶
P1.2%
S1.00
R0,470
有配悪
11.6%
41.07
20,580
U.2%
R0.75
R7,830
有配偶
11.0%
70.15
15,760
ウ配偶
P0.4%
W0.15
P6,760
有配偶
9.0%
31.52
27,650
ウ配偶
R.2%
R5.93
R5,380
有配偶
6.0%
67.35
156,460
ウ配偶
P1.9%
U7.71
X7,210
有配偶
4.0%
32.85
72,350
ウ配偶
P5.9%
R5.24
X6,980
?z偶
31,960
出典:色川(1995)、図表H−6−12
3)スポーツ:有配偶では、水泳(1位)、スキー(2位)、ボウリング(3位)、無配偶で
は、スキー(1位)、ボウリング(2位)、テニス(3位)となっている。
表17・3スポーツ
口
水泳
スキー
ボウリング
テニス
バレーボール
つり
ゴルフ
エアロビクス
}’
、〆 ’
年平均費用(円)
有配偶
13.5%
12.94
29,150
ウ配偶
P2.9%
Q5.06
R3,730
有配偶
125%
4.97
96,040
ウ配偶
R3.3%
V.42
X7,620
有配偶
12.5%
3.75
14,480
ウ配偶
Q0.9%
S.28
P3,420
有配偶
7.1%
14.68
19,840
ウ配偶
P5.7%
Q0.79
T2,500
有配偶
6.6%
34.34
11,150
ウ配偶
R5%
Q9.00
Q1,540
有配偶
6.0%
9.86
53,540
ウ配偶
R.2%
S.31
R2,310
有配偶
4.3%
9.33
72,110
ウ配偶
P0.0%
X.11
P00,260
有配偶
3.4%
46.69
56,210
ウ配偶
U.0%
S9.88
W0,430
出典:色川(1995)、図表H−6−16
一73一
4)旅行:ここでは、国内旅行か、海外旅行かのどちらにいったのか尋ねている。
国内旅行に行った人の回答率は、49.5%(有配偶)、56.7%(無配偶)、海外旅行
では、7.2%(有配偶)、27.1%(無配偶)となっている。これをみると無配偶女性の
83.8%が旅行に行っていることになっている。有配偶者は旅行に行く機会が少
ない傾向にある。その大きな理由として、経費の問題がある。海外旅行にかかっ
た経費をみればわかるとおり、無配偶が平均343,330円かけていくのに対して、
有配偶のそれは679,380円と2倍も高い。これは、無配偶者が費用の安あがり
な旅行をしていること、有配偶者は、子どもや親などの家族の分まで費用負担し
なければならないことがその原因と考えられる。また、気ままな一人旅とは違い、
子どもの世話をしながらの旅は精神的・肉体的にも負担が大きいことから、旅行
が忌避されている可能性もあるのではないだろうか。
表17−4旅行
口
国内旅行
海外旅行
}
平 日
年平均費用(円)
有配偶
495%
6.79
ウ配偶
T6.7%
W59
P63,590
有配偶
7.2%
8.33
679,380
ウ配偶
Q7.1%
P0.28
R43,330
188,420
出典:色川(1995)、図表H−6−20
18.価格破壊
価格破壊商品として、どのような商品を購入しているのか、またそれをどこで買
っているのかについては、表18−1に示した通りである。全体でみた場合、「酒
類」、「ジュース、コーラなどの飲料」、「米・生鮮食品などの一般食料品」の順で、
購入されているものが多い。配偶別に分けると、上位のものに関しては、それほ
ど大きな違いは見られないが、有配偶者では「紙おむつなどの育児用品」、「お
もちゃ・ファミコンソフトなどの玩具」などの育児用品、無配偶者では「パック旅行」を、
利用している者が比較的多い。これは、前者については、このサンプルの有配
偶者の多くが結婚し、子どもを生んでいるということから、また後者は、無配偶者
一74一
の余暇時間の使用方法の傾向として、近年、友人たちと「旅行」するものが多く
なってきたからであると理由づけることができる。
次は、逆に低価格だと購入したくない商品は何かについて、質問している(表
18・2)。その結果、一番多かったのは医薬品、その次は米・生鮮食品などの一般
食料品であった。基本的に自分自身の健康に関わるものに対しては、価格破壊
に対して否定的な反応がみられている。また、配偶別にみると、スーツ・コート・ワ
ンピース・ワイシャツ・ブラウスなどの衣料、バッグ・鞄・スーツケースなど身につけ
るものに関しては、無配偶者のほうが否定的であった。
表1&1価格破壊商品の購入品目と購入場所
場所
全体
品目
米・生鮮食品などの一般
食料品
ジュース・コーラなどの飲料
378
09・6)
531
05.6)
酒類
638
〔66.8)
トイレットへ。一バー・洗面用具な
ど日用品
スーツ・コート・ワンピース・ワイシヤヲ・
フ“ラウスなどの衣料
下着類・靴下などの小物
衣料品
靴・バガ・鞄・スーツケースなど
化粧品・装飾品・眼鏡
349
β65)
家具
自動車(自動車本体・ガリリ
スポーツ用品
パソコンなどの情報通信
機器
24
21
σ・9)
121
17
(233) α4・4)
38
9
(13コ) (12.5)
37
262)
17
197
θ,5)
2
(4・9)
196
⑫05)
’
7
σ.9)
174
5
(15,2)
4
(11.1)
56
曹O・6)
K84)
170
33
θ.3)
12
(6.1>
16
202
⑫卯) 27.1)
69
10
ρ12)
㊤42)
27
15
(2.8)
ン・自動車周辺機器など)
’、冗
〔182)
σ7・8)
酬製品・家電
一
@専門店
有配偶 無配偶
37
β.9)
41
(4・3)
32
o・4)
60
㊤・0)
2
(652) 00・0)
26
3
σ8・8) (75.0)
19
8
(633) (72.7)
12
3
㊤22) 03.3)
15
12
スーハ。一
有配偶 無配偶
173
38
06・9) (51・4)
239
48
66.2) (45,3)
73
σ4.0)
90
11
ρ.3)
18
02・5) (25・0)
23
8
(16・3) (24.2)
41
¢6.8)
15
8
(18.6)
6
iア・6)
19
β・0)
3
(17ユ)
9
(4・5)
0
@.o)
O
0〕・0>
2
(6,7)
0
①・0)
2
O・1)
3
デ杁カウントストア
(1.5)
①.o)
O
㊤.0)
0
98
(11・1)
1
28
〔32.2) 07β)
150
50
(35・3) (47・2)
314
83
(60.4) σ0.3)
140
42
σ0.5) 08.3)
23
5
(16.3) (15,2)
29
8
(19.0) (18.6)
44
14
i22、3) (7ユ)
38
27
(34.2) 臼5.8)
20
(唱.1) (9.9)
5
1
(2L7) 25・0>
3
0
ρ.1) (0,0>
8
①,0)
1
デパート
コンビニエンスストア
2
(26・7) σ8・2)
6
4
(26.1) (44.4>
2
0
2
0
3
0
0〕7) O・0)
10
4
(1.0) ㊤.0)
24) ρ,8)
Φ.9)
8
5
(15) (42)
1
0
04) σ〕・0)
D
O
0・0) Φ.0)
D
O
σ3,0) ρ,0)
0
0
O,0) ①,0)
0
0
⑩・0) ㊤・0)
D
O
①・0) Φ・0)
0
0
ρ.0) 0.0)
0
0
Φ・0) 0・0)
0
0
但.0) O.0)
0
0
0.0) 0.0)
0
0
4
2
1
o〕.9)
1
o〕・4) ρβ)
5
2
σβ) 偉・⑳
12
4
β.5) (12.1)
8
β.2)
17
2
(4、7)
4
タ・6) 2・0)
5
4
(4・5) (6β)
0
0
Φ・0) ⑩.0)
0
0
σ〕.0) ①.0)
0
0
ρ、0) ρ.0)
1
O,3)
3
1
3,1)
0
σ3,0) ①.0)
1
0
バック旅行
(6.3)
医薬品
9B
(103)
紙おむつなとの育児用品
191
20・0》
おもちゃ・ファミコンリフトなど
の玩具
〔46・9) 色2・9)
44
67
156
47
04.6) β5.0)
9
⑩・9)
2
06・D) σ0.0)
(163)
他
13
07・1) 廼6L9)
7
、
0
①・0)
(6・3)
4
㊤・2)
42
0
1
13
1
(14・3)
(6,3) (o.o)
26
{4β)
2
僻・6) (40・q)
θ・6)
0〕・0)
β.6)
1
◎0)
0
0・0)
通信販売
無回答
その他
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
89
0
単位:人数(%)
7
(33.8) 03.3>
74
1
(39・の σ0,0)
67
8
(49・3) 色0・O)
5
3
σ1・4) ㊤D.0)
Φ.0) 0,0)
1
0
(13) (D,0)
1
0
05) βD,0)
1
0
ρ.7) 々D.0)
D
O
ρ・0) 4D・0)
O・1) ⑩・0)
0
0
①・0) ⑩・0)
0
ρ.0)
5
0
①.q)
1
β.7) σ.0)
1
0
(143) ①・0)
0
0
㊤.0) ρ.0)
0
0
C〕・0) ρ・0)
0
0
㊤・0) O・0)
0
0
ρ.0) G〕.0)
41
11
¢9.1) 03,3)
55
20
05.9) (46.5)
17
5
i8・6) ⑫5)
9
6
(8・1) (10・2)
0
0
㊤・o) 0.o)
2
1
β.7) (乃.o)
1
0
β.0) O.0)
0
0
σ〕・0) σ〕・0)
0
0
㊤・0) 0・0)
1
1
O,1) O.6)
0
0
㊤・0> ㊤・0)
1
0
σ〕・5) ㊤・0)
2
0
(1.5> ρ,0)
0
1
ρ・0) ㊤0・0)
3
1
(1,0) (1.4)
1
1
①・2> (0・9)
2
0
Φ、4) (0.0)
3
1
(1.1> (1.4)
4
0
¢,8> (0,0)
7
σ.3>
3
i1・5>
7
1
(2.3)
0
O.0
3
(6、3) (5.1)
2
0
(1.0) (0.0>
1
0
σ.3) (0.0)
3
1
(9・1) 25.0)
0
0
①.0) (0.0)
2
1
β、7) σ1.1)
11
14
〔34.4) 00・0)
2
0
2.6) (0.0)
1
0
ρ.5) (0.0)
0
3
Φ.0) σ5,0)
0
0
①・0) (0・0)
回答方法=複数回答
★(%)は全体の割合は価格破壊商品の購入者(955人)がどの商品を購入しているかを指し、購入場所の
割合は、価格破壊商品を購入したサンプルが、それぞれの商品を買う際に、どの購入場所を利用してい
るかを指している。
一75一
1
0
①β) 0.0)
0
0
①・0) ρ・0)
0
1
ρ.0) ρ.8)
0
0
@.o) C〕.o)
1
0
Φ.7> Φ,0)
1
ρ.7)
O
n.0
0
0
①.0)
O
0.0
0
㊤.0) σ⊃.0)
0
0
4〕.0) ㊤.0)
o
o
σ⊃.0) ⑩.0)
0
0
ρ.0) ㊤.0>
0
0
Φ・0) ⑩・0)
0
0
C).o) ρ.o)
0
0
⑩.0) ㊤・0)
0
0
㊤.0) ρ.0)
0
0
Φ.0) Φ.0)
1
0
⑩7) ①.0)
0
0
Φ・0) ⑩・0)
表18・2低価格で売られていると買いたくない商品
単位:人数,(%)
全体
品目
米・生鮮食品などの一般
食料品
シ“ユース・コーラなどの飲料
酒類
トイレットへ。一ハ。一・洗面用具な
ど日用品
スーツ・コート・ワンヒ。一ス・ワイシャツ・
フ“ラウスなどの衣料
下着類・靴下などの小物
衣料品
靴など
ハ“ッグ・鞄・スーツケースなど
化粧品・装飾品・眼鏡
AV製品
家電
家具
自動車(自動車本体・ガソリ
ン・自動車周辺機器など)
スポーツ用品
パソコンなどの情報通信
機器
ハ。ック旅行
医薬品
紙おむつなどの育児用品
おもちゃ・ファミコンソフトなど
の玩具
他
特にない
267
有配偶
203
無配偶
64
(19.9)
¢0.3)
(18.8)
50
37
13
i3.7)
i3.7)
i3.8)
24
17
i1.8)
i1.7)
7(2.1)
6
4
2
(0.4)
(0.4)
(0.6)
179
121
58
(13.3)
(12.1)
(17.0)
63
38
25
(4.7)
(3,8)
(7.3)
83
56
27
(6.2)
(5.6)
(7。9)
112
74
38
(8.4)
(7.4)
(11.1)
131
96
35
i9.8)
i9.6)
i10.3)
128
95
33
(9.5)
(95)
(9.7)
169
126
43
(12.6)
(12.6)
(12.6)
134
101
33
(10.0)
(10.1)
(9.7)
204
156
48
(15.2)
(15.6)
(14.1)
18
11
i1.3)
i1.1)
7(2.1)
52
39
13
(3.9)
(3,9)
(3.8)
98
74
24
i7.3)
i7.4)
i7.0)
276
202
74
(20.6)
(20.2)
(21.7)
34
26
i25)
i2.6)
8(2.3)
6
3
3
(0.4)
(0.3)
(0.9)
4
2
2
(0.3)
(0.2)
(0.6)
553
426
127
41.2
42.6
37.2
回答方法=複数回答
一76一
19.買い物行動
家計が日常品を購入する際に重視する点については、表19・1、19・2に載せ
てある。有配偶では、「自分のバック・くつ」、「自分の衣料品」については、デザ
インを重視する傾向にある。「夫の衣料品」では、デザインと同等に品質を重視
している。無配偶の場合、有配偶に比べて、自分の衣料品や小物衣料品などを
購入する際に、価格は重要ではなく、品質やデザインにこだわる傾向がある。
次にどこで日常品を購入しているかについて、表19・3、19・4に挙げてある。有
配偶者は、無配偶者に比べて、自分用のバック・くつや衣料品のみならず、化
粧品にいたるまで、「スーパー」で購入するものが多い。これは、日常の食料品と一
緒に購入することができ、しかも安く手に入れることができることがその要因とし
て考えられる。無配偶者は、有配偶者よりもテシぐ一トを購入場所として選択する傾
向が強い。これは、先述したように品質やデザインを重視していることからも理解
できる。
買い物行動に関する分析は、石田(1996)が詳しい。
表19・1買い物の際に重視する点(有配偶)
ホ。イント
i目
自分のバッグ・くつ
自分の衣料品
自分の小物衣料品
夫の衣料品
夫の小物衣料品
子供の衣料品
シャンプー
化粧品
日常の食料品
単位:人数,(%)
価格
品質
知名度
流行
デザイン
アフターサービス
無回答
合計
126
262
22
29
548
1
12
1,000
(12・6)
(26.2)
(2.2)
(29)
(54.8)
(0・1)
(1.2)
(100・0)
108
163
18
48
649
1
13
1,000
(10,8>
(16・3)
(1・8)
(4.8)
(64.9)
(0.1)
(1・3)
(100・0)
233
435
17
6
292
3
14
1,000
(23・3)
(43・5)
(1・7)
(0・6)
(29・2)
(o・3)
(1・4)
(100・0)
106
414
24
24
418
1
13
(10・6)
(4t4)
(24)
(2.4)
(41・8)
(0.1)
(1・3)
269
464
14
9
231
0
13
(26.9)
(46.4)
(1・4)
(0.9)
(23.1)
(0.0)
(1・3)
134
227
26
36
435
1
12
(15・4)
(26・1)
(3・0)
(4・1)
(49・9)
(0.1)
(1・4)
1,000
(100.0)
1,000
(100・0)
871
(100.0)
329
589
39
13
16
1
13
1,000
(32・9)
(58.9)
(3・9)
(1・3)
(1・6)
(0.1)
(1.3)
(100・0)
153
724
70
10
13
16
14
1,000
(15・3)
(72.4)
(7.0)
(1・o)
(1・3)
(L6)
(1・4)
(100・0)
409
559
3
3
10
4
12
1,000
40.9
55.9
0.3
0.3
1.0
0.4
1.2
100.0
一77一
表19・2買い物の際に重視する点(無配偶)
ホ。イント
i目
価格
品質
21
115
i6.2)
i33・7)
自分のバッグ・くつ
自分の衣料品
自分の小物衣料品
子供の衣料品
シャンプー
17
74
i5.0)
i21.7)
4(1.2)
6(1.8)
44
169
i129>
i49.6)
7
知名度
流行
デザイン
10
186
i29)
i54,5)
22
216
i63.3)
341
4(1.2)
1(o.3)
341
5(1.5)
i100,0)
341
7(2.1)
1(o.3)
i100.0)
i33,4)
16
1(2.6)
合計
無回答
i100・0)
114
io.oo)
0(0功
アフターサービス
1(o.3)
i6.5)
0
6(1.8>
13
i18.4)
単位:人数,(%)
0(o.o)
38
1(2.6)
i100.0)
i42.1)
i34.2)
69
242
16
3
6
1
4
341
(18・0)
(63・0)
(4,2)
(0,8)
(1・6)
(o.3)
(1.o)
(100.0)
26
277
24
3
6
1
4
341
(7.6)
(81.2)
σ.0)
(0,9)
(1.8)
(o.3)
(t2)
(100.0)
化粧品
200
133
日常の食料品
R9.0
20.6
10.3
00.0
0(0.0)
341
51.5
P00.0
T8,
費「子供の衣料品」に関してのみ、子供がいるサンプル38人だけを対象としている。
表19・3買い物を行う場所(有配偶)
場所
i目
・自分のバッグ・くつ
自分の衣料品
自分の小物衣料品
夫の衣料品
夫の小物衣料品
子供の衣料品
シャンプー
一般小売店・
韻(3⑭
ディ効ウントスト
コンヒ“二以トア
@
デハ。一ト
ア
83
52
i8,3)
i52)
303
107
16
i30.3)
i10.7)
i1・〔り
155
242
i15.5)
i24,2)
417
87
25
i41,7)
i8.7)
Q.…9
鱒(4,0)
1
io,1)
3
i0.3)
0
io.oo)
168
303
78
i16.8)
i30,3)
i7.8)
238
167
36
i27、3)
i19.2)
i4.1)
2
4
3
io.3)
38
i3.8)
i461)
i9・9)
269
277
i27.7)
概(42⑤
295
133
i2蝸
i13,3)
345
65
i396)
i75>
389
303
10
33
(30.3)
(1.o)
(3.3)
135
63
i6,3)
38
798
24
3.8
798
4
7
i0.7)
28
Q.8)
(38.9)
i13.句
99
i269)
187
化粧品
K問販売
435
i02)
io.4)
通信販売・
i43局
461
(18.7)
鰯(蝋).(9
日常の食料品
スーハ。一
@ 専門店
単位:人数,(%)
妬
(4.6)
6(0.(の
2(02)
7
i0,7)
4
i0・4)
7
i0フ)
5
1,000
i100.0)
8
1
1
i0.8)
9(o.9)
io.oo)
0
iαoo)
2(0.2)
ち000
i100,0)
i0・1)
0
LOOO
i100.0)
11
LOOO
i1,1)
i100,0)
12
LOOO
i1.2)
i100.o)
10
871
i1,1)
i100◎
0
6
LOOO
(α6)
(100.0)
28
4
11
i1.1)
(Qoo)
Q.8)
0.4
10
26
2α7
22
合計
¢.o
曹O.7)
22
無回答
i1.0)
i0,(の
137
3
麟
io,1)
i13.7)
03
一78一
生協
106
10.
5
io.勾
0
Qoo
12
1,0CO
i1,2)
i100,0)
5
LOOO
α
100.0
表19・4買い物を行う場所(無配偶)
蜥
i目
自分のパヅグ・くつ
自分の衣料品
自分の小物衣料品
子供の衣料品
シャンプー
化粧品
日常の食料品
一般小売店・
スーハ。一
@専門店
ディ効ウントス
コンビニ以トア
7②1)
i風①
103
1(α3)
6(1.8)
178
通信販売・
K問販売
6(1.8)
i522)
9②o
10勾
i30.勾
0
Ioq)
72
49
i21.1)
i1⑭
6
デハ。一ト
@ ア
116
i15・8)
単位:人数,(%)
7(21)
0
U0{XD
5
1¢6)
i1a勾
81
1η
i2a8)
i372)
i29、9)
156
21
ig
i457)
i6勾
T6)
102
16
288
12
4
肌
3.
201
19
i5・(り
121
85
i355)
i24∼り
6(18)
3(7∼ら
7(2.1>
9(2.6)
纏
3(α9)
ミ(D
1⑩3)
4(1.2)
研(1a8)
56
2(0の
4
2⑩の
3(α∼り
0
0
3(Q9)
1(26>
i000)
0
6(18)
4(1⑳
17
341
38
i100の
341
i100.0)
3(ag)
i5(D
341
i100,0)
7
1
9
0
4
341
21
0.3
2.6
00
12
100.0
★「子供の衣料品」に関してのみ、子供がいるサンプル38人置けを対象としている。
20.景気動向と消費
1994年にのみ、人々の景気に関する認識を尋ねた質問項目がある。まず、
自分の仕事との関連で景気の動向が気になる者については、表20−1に載せた。
正規就業(62.7%)、パート(57.2%)、嘱託(48.4%)の順で、景気の動向を気にし
ているものが多いことがわかる。景気が上下する場合、柔軟に市場の需要に対
応することが求められ、その労働需要も大きく変化させねばならないことから、パ
ートや嘱託などの非正規就業者は、労働需給における緩衝材的役割を果たし
ているとみなされており、非正規就業者の方が景気に関して敏感かと予想される
が、ここでは逆の結果が出ている。
景気を意識する理由として、正規就業、パート、嘱託のすべてで、「収入・給
料・ボーナスに影響するから」という理由が多かった。それぞれの違いをみる
と、正規就業に比べて、非正規就業者が「解雇・退職勧告されるかもしれ
ないから」や「求職・転職の機会が増減するので」を選択する割合が非常
に高かった。これは、前述した非正規就業者の雇用の不安定さを反映して
いる。
次にどのようなことから景気の動向を感じ取るのかという点を、景気指標として
表20・2に載せてある。「特別に感じたことがない」と答えたものは、無配偶のパ
ート就業者、無配偶の自営・家族従業員以外はすべて10%以下であり、多くの
一79一
341
i10αの
i164)
1.
341
i1αユ0)
3(0∼り
iαoq)
1ゆ5)
舗
i100〔D
翌盾潤j
i57.9)
矧
24
0
Ioq)
i589)
22
0
iα(XD
生協
人が何らかの形で景気動向に関心を払っていることがわかる。その指標としては、
業務にかかわらず、「銀行金利の変化」、「物価の変化」などの項目が多い。身
近な日々の消費生活の部分で感じ取るという結果は、それほど驚くことはないが、
「企業の破産や経営者の自殺など」のテレビなどを通したセンセーショナルな情
報が高い割合となっていることは興味深い。
表20・1景気動向が気になるか(自分の仕事との関連)
正
靭
気になる
(62.7)
収入・給料・ボーナスに
影響するから
解雇・退職勧告され
るかもしれないか
ら
労働時間が増減す
るので
パー
119
(57・2)
単位:人数,(%)
その の
自 ・家
形態
15
67
0
4
1
(484)
(644)
(o.o)
(5α0)
(33.3)
236
58
7
24
0
4
1
(45.6)
(29・0)
(26恥
(23.8)
(o,o)
(57.ユ)
(100.o)
27
29
6
2
0
2
0
(5.2)
(1生5)
(23め
(2釣
(0、0)
(2a6)
(o◎
41
18
1
9
0
0
0
(7.9)
(9・0)
(3.8)
(8,9)
(o,o)
(o.o)
(o.o)
求職・転職の機会が
増減するので
54
36
6
4
0
1
0
(10.4)
(18・o)
(23.1)
(4・0)
(0.0)
(14・3)
(0、0)
売上・契約が増減す
るので
29
11
2
21
0
0
0
(5.6)
(5,5)
(7.7)
(20・8)
(o.o)
(o.o)
(oD)
借入金の金利が増
減するので
13
10
0
5
0
0
o
(2,5)
6.o)
(q.0)
(5.o)
(o.o)
(o角
(OD)
経営環境が悪化す
るので
96
23
4
33
0
0
0
(18.5)
(115)
(15.4)
(32・7)
(o.o)
(o,o)
(o.o)
6
2
G
2
0
0
0
(1.2)
(1,0)
(0.0)
(2・0)
(0.0)
(o.o)
(o.o)
その他
16
13
0
1
0
0
0
(3.i)
(6・5)
(o.o)
σD)
(o,o)
(oD)
(0ρ)
518
200
26
101
0
7
1
(100・0)
(10α0)
(100.o)
(100・o)
(100.0)
(100.0)
(100.0)
174
86
16
32
0
4
2
(36,5)
(41,4)
(516)
(30.8)
(o,o)
(50,0)
(66,7)
特別な理由はない
回答数
気にならない
仕事はしていない
無回答
2
2
0
2
583
0
0
(o.4)
1.0
(0.0)
(1.9)
(99、8)
(0.0)
(0,0)
2
1
0
3
1
0
0
0.4
0.5
0.0
2.9
02
0.0
O.O
粗有職者で仕事をしていないと答えているものは、「休職中」である。
松「気になる」理由については、複数回答であるので、「気になる」と回答した人数とは必ずしも同じにはな
らない。
回答方法=複数方法
一80一
表20−2景気指標(本人の職種別)
単位:人数,(%)
ノ 一
耀
株価の動向
銀行金利の変化
223
109
⑫2.3) (263)
461
179
(46・1> (43.1)
犯罪の発生件数
162
48
(162) (11.6)
公共工事の増減
39
24
(3.9) (5.8)
地価の動向
201
72
⑳1) (17.3)
物価の変化
490
1豹
(49.0) (45,…9
収入の変化
356
∼ろ
(35,(り (229)
仕事時間の長短
E5 49
(125)
仕事の忙しさ
1%
(11.8)
1σ7
(19・(⇒ (25.8)
企業の破産や経
営者の自殺など
234 1(P
②.4) (263)
その他
9
11
(0.9) (2.7)
特別に感じたこ
とはない
司
の
自宮・家族従業員
・
、曽
有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶 有配偶無配偶
67
%
(6.7) (6.3)
54
82
(30,⑦ (年7,0
81
134
(45,の (45,1)
20
28
(11.1) (9,つ
6
17
(3.3) (5.7)
30
46
(16・7) (155)
79
130
(43.9 (43,8)
50
71
¢7.助 (23.9)
16
38
(8・9) (12・8)
36
78
②).⑦ (26,3)
38
76
@1.1) (25.6)
4
2
(2.2) (0,7)
15
2
(8.3) (0.7)
36
E
⑫22) (26,1)
80
20
(49・4) (435)
32
7
3
10
(17、9) (ε1.7)
83
27
(512)(58.7)
69
7
(42・6) (15、2)
15
2
(9.3> (43)
47
12
222) (26,1)
1
3
0
0
(0,0) (0,0)
3
6
(23ユ〉 (33.3)
7
11
(53、8) (61.1)
4
2
(30.8) (11.1)
1
4
σ.乃 (孕22)
(15・4) (27.8)
2
6
(49) (13.o)
5
(15.4) (278)
1
(0.6) 65
8
8
(444)
2 5
8
②9.0)(17.4)
36
7
(23.ユ) (0.0)
0
(4、3) (65)
29
8
(615)
3
(19,8) (152)
7
4
(30.8) (38.9)
2
(7・7) (11・1)
0
1
(0.0) (5.(カ
回答方法=複数方法
一81一
11
2
(155)(143)
30
5
(42.3)(35.7)
10
0
(14ユ) (0.0)
7
1
(9.9) (7.1)
14
4
(19.7) (年8.6)
29
5
(40、8) (35.7)
22
5
(31.0) (35.7)
5
0
(7,0) (0.0)
29
7
(40.8)(蜜).o)
23
4
(32,4) (28,6)
0
1
(0.0) (7.1)
3
2
(42) (14.3)
115
6
(2t1) (15.8)
253
E
(46.3) (31.(り
92
13
(16.8) (342)
17
3
(3.1) (7.9)
116
6
②2) (15.8)
280
16
(51・3) (42・1)
200
9
(36.6) (23.7)
81
4
(148) (10.…り
77
9
(14.1> (≧}.7)
E7
11
(23.3) (28.9)
3
3
(05) (7.9)
39
2
(7.1) (5.3)
3
0
(13.6) (0.0)
8
0
(36.4) (0.0)
5
0
22.7) (0ρ)
2
0
(9.1) (0.0)
7
0
(31・8) (0・0)
10
0
(45.5) (0.0)
8
0
(36.4) (0、0)
6
0
(27.3) (0・0)
4
0
(18,2) (0.0)
4
0
(18.2) (0.0)
0
0
7(0.0) (0.0)
2
0
(9.1) (0.0)
0
0
(0.0) (QO)
1
0
(16、7) (α0)
0
0
(0.0) (QO)
0
0
(0.0) (α0)
2
0
(33.3) 〔o.o)
2
0
(33.3) (0.0)
3
1
(…沁.0) (50.0)
1
1
(16.7) (50.0)
1
0
(16.7) (α0)
4
1
(66,7) (50.0)
0
0
(0.0) (0.0)
0
0
(0,0) (0.0)
21.保有・消費
表21−1には耐久消費財の保有率の変遷について挙げておいた。全体的に有
配偶者の方が保有率が高いのは、本サンプルの無配偶者の約80%が親と同居
しており、両親の購入した耐久消費財を利用することができるからと推測できる。
「パラサイトシングル仮説」を唱える、山田昌弘は、パラサイトシングル45が基
礎的消費46が増やさないことから、「未婚不況」が生じていることを説いているが、
このサンプルでは確かに耐久消費財の保有率が低いことが確認できる。例外的
に、配偶別でも保有率が同じくらいの商品はTV、ラジカセなどであり、10%しか
差がない商品はステレオやビデオなどの娯楽用AV機器が挙げられる。無配偶
者のAV機器の保有率が高い理由として、個人観賞用に自分の部屋に機器を
置く傾向が強いこと、またそれらは、両親が購入したものを共同利用することに
飽き足らず、個人のこだわりや趣味のためなら支出するという消費性向が起因し
ていると考えられる。また、無配偶者の平均消費量と平均金額についてみると、
TV、ステレオ、ラジカセ、ビデオカメラ、乗用車については、有配偶者と同等あ
るいはそれ以上の価格の商品を購入している(表21・2)。これらは、自分の趣味
のためならお金をかける傾向が強い無配偶者の消費性向を映し出しているとい
えよう。
45学校卒業以降も、親と同居し、基礎的生活条件(住居費、電気・ガス代など)を負担してもらう世帯内単
身者を指す。
46洗濯機、電子レンジ、掃除機などの家庭電化製品や、自家用車、住宅などの購入・賃貸を指す。
一82一
表21・1耐久消費財の保有率
1993
単位:%
1994
1997
1996
1995
品目
有酉
己
無配
己
夕“イニンク“セット
63.9
5.0
65.2
23つ
69.4
24.3
69.0
26.4
70.1
27.0
食器棚
湯沸器
93.0
15.9
93.8
44.6
93.4
46.0
94.9
505
94.7
52.6
55.0
7.4
55.4
28.0
一
一
一
一
885
1LO
90.7
37.6
91.6
42.8
94.5
45.4
94.9
51.8
96.5
18.9
97.7
48.2
97.9
54.5
98.2
57.3
98.3
59.9
72
0.4
7.1
2.9
8.3
2.1
8.7
2.7
9.0
4.0
97.3
22.3
98.6
525
97.9
56.6
99.1
59.7
98.7
64.2
95.3
レンシ“
一
一
一
一
一
一
冷蔵庫
食器洗
掃除機
洗濯機
衣類乾燥機
布団乾燥機
15.9
96.6
47.2
96.9
49.3
97.5
55.6
95.2
60.2
24.5
L8
26.2
7.0
26.3
6.5
25.9
8.8
25.6
10.6
43.7
7.6
47.9
16.4
−
一
一
冒
『
一
一
一
冒
ミシン
71.6
25.7
735
43.1
74.5
43.4
74.3
43.4
74.8
47.1
扇風機
81.1
38.2
85.6
59.0
87.4
57.2
87.6
60.3
88.5
62.4
エアコン
79.6
29.7
835
52.3
86.1
54.5
86.7
54.2
87.5
59.1
ストーブ“
43.8
18.5
42.9
33.3
一
67.0
23.1
70.3
34.9
ヒーター
一
752
一
一
■
一
一
42.5
75.5
43.1
冒
冒
75.9
一
一
48.2
こたつ
80.1
33.3
80.1
50.4
79.ユ
54.0
77.3
53.2
76.1
522
TV
98.8
59.6
99.8
75.4
99.6
795
99.7
80.8
99.8
84.7
ステレオ
50.8
36.5
52.7
44.6
57.0
44.3
59.1
46.4
60.3
48.2
ラジカセ
48.9
492
54.2
55.9
59.3
58.7
63.3
61.4
65.7
60.2
ヒ“デオ
90.7
44つ
95.0
64.8
95.0
66.3
94.4
70.5
95.9
74.8
ビデ劫メラ
56.9
4.0
62.3
99.0
65.2
12.3
66.9
12.5
69.8
15.3
92.2
48.2
97.6
655
96.5
66.9
96.6
68.8
96.9
71.2
77.0
40.0
8L9
52.3
83ユ
56.0
84.1
53.2
85.6
544
91.4
46.8
93.2
56.4
945
54.5
94.9
50.2
95.4
52.9
TEL
自転車
乗用車
ゲーム
ワープロ
パソコン
FAX
PHS
一
一 一
一 一
一 一
60.7
27.6
64.8
27.5
68.0
32.1
一
一 一
一 一
T
40.4
39.6
415
37.6
44.0
39.1
一 一
一 一
一 一
一 『
16.4
9.4
23.9
12.9
29.9
15.0
一 ■
7 π
一 一
冒 胃
14.3
7.9
20.0
一
一 一
一 ■
¶ 一
17.2
6.4
40.4
7
一83一
125
285
27.6
16.8
59.3
50.7
表21・2耐久消費財の平均消費量と平均価格*1
単位:平均台数,(万円)
1994
配
ダイニング
セット
食器棚
・湯沸器
レンジ
冷蔵庫
食器洗
掃除機
洗濯機
1,0
1.O ’
(8.8)
(5.7)
1.ユ
1.0
1,1
1.0
(8.5)
i8.0)
(2・7)
ユ.0
iユ0.8)
ユ.1
i6.1)
1.0
1,0
1.0
(5.1)
(7.2)
(4,4)
1,0
1.0
1.0
ユ,0
iユ0.9)
ユ,0
i3.3)
1.0
(9.9)
…零
1.0
(2.0)
1.0
1,0
1.0
1ユ
i4.6)
(1.7)
i2.8)
(3・4)
ユ,0
1,0
1.0
1.0
(4.4)
i6,6)
(5.3)
1.O
ユ.0
1,0
_宰
ユ.0
σ,6)
_*
…率
1.1
(1エ5>
1.0
(9.5)
σ.9)
1,1
1.1
1.2
1.0
(1,7)
i1.6)
(1,4)
1.0
1.3
ユ.1
1.2
1.1
1.1
(6.1)
(13.0)
(19.6) (ユ3.4)
1.0
(ア.9)
1.2
i1.3)
1,5
(ユ8.7)
(5,7)
LO
1.ユ
1.0
(3.9)
(3.8)
ユ.0
(ユ0.0)
1.0
(1.6)
ユ.1
(ユ4,3)
1.1
1,0
(32)
(3・7)
1,0
1.O
i2・9)
(2,0>
i2.8)
(1.5)
i3.ユ)
1.0
1.0
1.ユ
1.0
1,0
(8.8)
(8,4)
(ユα4) (7.4)
1.0
(7.8)
ユ.0
(1.5)
ユ.0
(8.4)
1.0
ユ.0
(6.5)
(10.5)
(6.3) (5.9)
(5.7)
(5,8)
ユ.0
ユ.0
1,0
1.0
1,0
(2,5)
(2.9)
(ユ.9) (2,9)
(1,9)
(2.1)
1,0
1.0
1.ユ
1,0
1.0
(6,1)
(9.0)
(5.6) (5.2)
(4,2)
(4・4)
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
ユ,2
i2.9)
ユ,O
i1ウ2.9)
1.0
(2.の
ユ.0
ユ,0
iユ4・2)
1.0
(9.0)
一一一率
i6.5)
一一一寧
1,1
1.O
i3ユ) (1,7)
1.0
1.0
i6,9)
1.0
(5.1)
一一一*
(5.6)
一一一*
1.0
(9.0)
1.1
i1.i)
ユ.5
(ユ8.O)
1、O
(6.5)
1.0
(t3)
ユ,2
(12.5)
(5.3)
(2.2)
1,0
1.4
(8.ユ)
1.0
1.0
ユ.0
(4.0)
1.0
(1.5)
1.O
i1,3)
(5.の
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(13,2)
1.2
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(3,2)
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1.ユ
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1.0
(2.3)
ユ,1
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(2,2) (2.4)
(2,2)
(2.3)
1.0
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1.0
(12.5) (ユ5.4)
ユ,0
ユ.0
(3ユ.6) (25.9)
1,0
1.0
(6.B) (5,0)
PHS
i13,1)
ユ.1
(4.ユ)
1.0
FAX
1,0
(4,4) (3,7)
i2.9)
(3.3)
(129.2)
1.Q
1.6
1ユ
ユ.0
ユ.0
i14、2) (13,8)
1.4
(4,1>
ゲーム
パソコン
一一一累
i6.2)
i15,0)
ワープロ
一一一率
1,0
(5.8)
乗用車
ユ,0
i7,3)
(5,3)
(3.6)
自転車
一一.*
(10・7)
1.0
(18.4)
TEL
1.〇
i12.3) …寧
iユ4.8)
i6,6)
(12.4)
ヒ“テ“劫メラ
ユ,0
i12.9) (13.2)
一一一*
(ユ.2)
ピテ“オ
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ユ.0
i14.5)
1,0
i1ユ.7)
1.0
機
ラジカセ
(7.0)
(5.5) (4,2)
1.0
ステレオ
i13.1)
1.0
(ユ6.0)
(7.4)
一一一翠
TV
(7.3)
1.0
1,0
ユ.0
こたつ
1.0
1,ユ
1.0
σユ)
ヒーター
1.0
(17,2)
1997
配
(5,7)
布団乾燥
ストーフ“
工.0
有配
1.0
衣類乾燥
エアコン
1.0
(11.0) (6.0)
配
(2,0)
機
扇風機
有配
己
1,0
ミシン
1996
1995
(13.8)
1.ユ
(27.9)
1.O
(6,3)
(10.7)
1.0
(29.8)
ユ.O
(5.3)
1.1
(3・9)
1.ユ
i2.7)
1.1
(8.4)
ユ.0
(5.3)
ユ,0
(1.7)
1,0
(4.3)
1,0
i14,8)
1.9
(3.8)
1.1
i2.8)
ユ.1
1,1
(2.1)
1,1
(13,5)
1,ユ
(30.8)
1.D
(5,2)
1.0
ユ,2
1.1
t2
5.9
3.ユ
3.4
2,4
2.3
曹2「…鳶」:数量と金額ともに0の場合は「購入者なし」を指す。
蛤「…」:質問項目そのものがないことを指す。
一84一
(4.8>
一一一率
1つ
(6.7)
1.0
(ア,2)
ユ.0
(2.1)
1.0
(3.7)
1.O
(13β)
1.6
(2.5)
1.O
(2.3)
1,0
i200,4) (1872)
1,ユ
帆購入者平均購入量と購入平均価格。
1,0
一一一率
1.0
(2.0)
1.0
(1ユ,2)
1.0
(30,2)
1.0
(5.3)
1.1
24
第3部
変数一覧表
翠
翠
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瓢
e
叙
択
δ
卵恩
蝋
6
膳恩
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樋口美雄、岩田正美(編著)(1999)『パネルデータからみた現代女性:結婚・出
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古郡一子(1997)『非正規労働の経済分析』、東洋経済新報社。
本田重美(1994)「第H部第2章生活時間」、家計経済研究所(編)『消費生活
に関するパネル調査(第1年度)』、大蔵省印刷局、pp.148−179。
本田重美(1995)「第H部第5章生活時間」、家計経済研究所(編)『消費生活
に関するパネル調査(第2年度)』、大蔵省印刷局、pp.215∼246。
松浦克巳、滋野由紀子(2001)『女性の選択と家計貯蓄』、日本評論社
溝口敏行(1992)『我が国統計調査の現代的課題』、岩波書店。
山田昌弘(1999)『パラサイトシングルの時代』、ちくま新書。
Baltagi, BH.(2001)Ecoηo顧r’c Aηめ31∫{ガPαη81加∫α, New York:Jo㎞Wiley
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一210一
北村 行伸(きたむら・ゆきのぶ)
家計行動のパネル統計一『消費生活に関するパネル調査』
平成14年3月29日
編 者
発 行
北木寸そ了伸
一橋大学経済研究所附属
日本経済統計情報センター
〒186・8603 東京都国立市中2の1
電話(042)580・8391
印刷所
(有)啓文堂松本印刷
〒162・0041東京都新宿区早稲田鶴巻町565・12
電言舌 (03) 3203・4131
◎2002.The Info㎜ation and Documentation Centre for Japanese Economic Statistics,
The Institute of Economic Research,
Hitotsubashi University
統計資料シリーズ
1.藤野正三郎・秋山涼子『在庫と在庫投資:1880∼1940』,1973年1月
2.藤野正三郎・五十嵐副夫『景気指数:1888∼1940』,1973年3月
3。細谷新治『明治前期日本経済統計解題書誌:富国強兵篇(下)』,1974年3月
4.細谷新治『明治前期日本経済統計解題書誌:富国強兵篇(上の1)』,1974年3月
5,藤野正三郎・秋山涼子『証券価格と利子率:1874∼1975年』第1巻,1977年3月
6.『統計資料マイクロ・フィルム目録』第1巻,1977年3月
7。藤野正三郎・秋山涼子『証券価格と利子率:1874∼1975年』第2巻,1977年3月
8.細谷新治『明治前期日本経済統計解題書誌:富国強兵篇(上の2)』,1978年3月
9,『統計資料マイクロ・フィルム目録』第2巻,1978年3月
10.藤野正三郎『長;期経済統計(LTES)データベースの研究』,1978年3月
11.細谷新治『明治前期日本経済統計解題書誌:富国強兵篇(上の3)』,1978年7月
12。『日本・旧満州鉄鋼業資料解題目録(上)』,1979年3月
13.『日本・旧満州鉄鋼業資料解題目録(下)』,1980年2月
14,細谷新治『明治前期日本経済統計解題書誌:富国強兵篇(補遺)』,1980年3月
15.松田芳郎『明治期府県の総括統計書解題』,1980年3月
16.松田芳郎・有田富美子・大井博美『明治中期株式会社の構造』,1980年ll月
17。溝口敏行『長期経済統計(LTES)データベースの利用マニュアル』,1981年3月
18。『統計資料マイクロ・フィルム目録』第3巻,1981年3月
19.松田芳郎・大井博美『個別企業財務諸表データベース:明治中期より昭和前期:
鉄鋼・金属機械工業26社』,1981年3月
20.松田芳郎『明治中後;期企業・工場統合データベース編成技法』,1981年3月
21,秋山涼子『「勧業年報」による工業生産の推計(1):明治22∼24年(1889∼1891)』,
1981年10月
22.松田芳郎・大井博美・野島教之・杉山文子『個別企業財務諸表データベース:明治
中期より昭和前期:鉱業・造船・食品・化学工業等99社』,1981年12月
23.『「郡是・市町村是」資料目録』,1982年3月
24.大井博美『「勧業年報」等による群別米麦データファイル 明治11∼45年』,
1982年3月
25,『明治期における府県総括統計書書誌』,1982年3月
26.尾高燈之助・松田芳郎編『日本経済統計データベース編成の課題と方法』,
1983年3月
27.溝口敏行(監修)・大井博美・杉山文子『「勧業年報」等による群別米麦データファイ
ル(続)明治11∼45年』,1984年3月
28,松田芳郎編『日本の社会経済統計データベース需要動向調査結果報告書(概要編)』,
1984年3月
29,松田芳郎編『日本の社:会経済統計データベース需要動向調査結果報告書(詳細編)』,
1984年3月
30.『日本帝国領有期台湾関係統計資料目録』,1985年5月
3L『統計資料マイクロ・フィルム目録』第4巻,1987年6月
32.周防節雄『可塑的刊行形態の逐次刊行物目録データベース編成技法』,1987年6月
33.大久保恒治『現行政府統計調査データベース編成技法一「統計調査総覧」ファイル
による一』,1989年3月
34.秋山涼子『LTESデータベース解説』,1989年3月
35,松田芳郎・周防節雄・大久保恒治編『政府統計報告書統合書誌情報データベースの
編成』,1990年3月
36.松田芳郎・佐藤正広・木村健二『明治期製造業における工場生産の構造』,
1990年3月
37,松田芳郎・有田富美子・木村健二『明治期工場統計調査の復元集計1一総括編』,
1990年3月
38.松田芳郎・有田富美子・木村健二『明治期工場統計調査の復元集計H一明治35年
「工場通覧」復元集計表』,1990年3月
39.松田芳郎・有田富美子・木村健二『明治期工場統計調査の復元集計皿一明治42年
「工場通覧」復元集計表』,1990年3月
40.松田芳郎・安田聖・有田富美子『LTESデータベース検索システム解説』,1991年3月
41.松田芳郎・有田富美子・大久保恒治『大正8年会社統計表一「会社通覧」による復元
集計一1,総括編』,1992年3月
42,松田芳郎・有田富美子・大久保恒治『大正8年会社統計表一「会社通覧」による復元
集計一H,資本金規模別・産業別編』,1992年3月
43,松田芳郎・有田富美子・大久保恒治『大正8年会社統計表一「会社通覧」による復元
集計一IH,収益金・損金別編』,1992年3月
44.中村隆英・溝口敏行(編)『第二次大戦下 生活資材闇物価集計表』,1994年3月
45.『日本帝国 外地関係統計資料目録一関伊州・樺太・南洋群島編』,1994年3月
46,『日本帝国外地関係統計資料目録一朝鮮編』,1994年3月
47,『「郡是・市町村是」資料目録追録』,1994年3月
48.『日本帝国 外地関係統計資料目録一索再編』,1995年3月
49.佐藤正広編『栃木県那須郡武茂村・境村行政資料目録』,1998年1月
50,松田芳郎『第二次世界大戦下の労働移動一「労務動態統計調査」データー』,
1999年3月
51,安田聖『統計情報検索システム』,1999年3月
52,『美濃部洋次満洲関係文書目録一橋大学経済研究所附属日本経済統計情報センター
所蔵』,2000年2月
53.『旧日本植民地および「満洲」関係統計資料目録一橋大学経済研究所附属日本経済
統計情報センター所蔵』,2001年3月
54.北村行伸『家計行動のパネル統計一「消費生活に関するパネル調査」一』,2002年3月
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