~コトバから文字へ~ その1

園長室だより
2015 年 3 月 03 日
第19号
鎮西学院幼稚園
園長
西村暢彦
家庭と幼稚園が子育てを語り合い、学びあい、手を携えていきましょう。
「愛の家族」として、どの子も、やさしく、たくましく育つことを願いながら。
~コトバから文字へ~
その1
年長・そら組さんで、わたしと園児で「コトバ遊び」をしています。これは、
“ひらがな”を書く
ために必要な力を身につけさせるためです。小学校への入学に向けて、少しでも手助けができれば
と実施しています。
かな文字を書くのに必要な3つの力
1.単語の一つ一つの音(音節)を、はっきり認識する力(1つ目の力)
・かな文字には漢字のような意味がないので、同じ音節のどの単語にも使われます。
山⇔やま 柿⇔かき 川⇔かわ
皮⇔かわ
○京子ちゃんは、
「きょうこ」とは書けるけど、
「こきょう」と書けません。 なぜ?
・
「京子」は「キョーコ」という音で、
「キョー」という音と「コ」という音が組み合わさってい
ます。
この組み合わせを逆にすると「コキョー」という音になります。
・京子ちゃんは、
「キョーコ」という音の自分の名前全体を「きょうこ」と書くと覚えていたので
す。
・
「キョー」という音をひらがなで「きょう」と書き、「コ」という音を「こ」と書くというよう
に、自分の名前を音(音節)とひらがなを結び付けて覚えていれば、音の順序が逆になっても、
「こきょう」と書くことができるはずでした。
○そら組では、次のようなコトバ遊びをしています。
<3音節の単語を認識する>
(園…園長 子…園児)
・園:「タンタンタン」と言いながら手を叩く。
子:(園長のあとに続けて)
「タンタンタン」と言いながら手を叩く。
(3音節の単語を写真や絵で見せながら)
園:「き、つ、ね」
(言うときは、いつも手を叩きながら)
園:タンタンタン
子:き、つ、ね
子:タンタンタン
園:す、い、か
子:す、い、か
園:タンタンタン
子:タンタンタン
園:りんご
子:りんご
園:タンタンタン
子:タンタンタン
園:うさぎ
子:うさぎ
絵や写真を見せながら「たぬき、ちくわ、さかな、つくえ、とまと」などと続けました。
園:ほかに、3つの音のコトバが、なにがある?
この問いかけに、子どもたちはいくつもの単語をあげました。
その中に、
「ぶどう」や「ボール」がありました。
さて、これらは、3つの音(音節)のコトバでしょうか?
ちなみに、
「とけい、どうろ、そうじき」は、いくつの音(音節)でしょう?
次第に明らかになります。
「ぞう」は?