平成 21 年 4 月 27 日 行政監視委員会 ○白眞勲君 民主党の白眞勲でございます。 先日、四月八日の当委員会で政策評価の現状等について総務省から説明がありましたが、 その政策評価のうち、外国人が快適に観 光できる環境の整備に関する政策評価 書というのを拝見しましたので、これに 関連してちょっと質問をさせていただ きたいと思います。 国土交通省にお聞きいたします。 政府は、ビジット・ジャパン・キャンペ ーンとして、訪日外国人旅行者数を平成 十三年の五百万人から平成二十二年ま でに倍増させるという目標を立ててい ましたけれども、平成二十二年という、 あと約一年ですよね、今年平成二十一年 ですから、あと一年。これ、特に世界的 な景気の悪化で目標の達成というのは 困難な状況にあるような感じもするんですけれども、その辺についていかがでしょうか。 ○副大臣(加納時男君)白眞勲委員の御質問にお答えさせていただきたいと思います。 先生御指摘のとおり、訪日外国人旅行者を二〇一〇年に一千万人にしようということで 努力してきたところでございますけれども、今、これも委員御指摘のとおり、世界的な 景気後退等もありまして、昨年の後半以降、これがだんだん悪くなりまして、第四・四 半期にはかなり落ち込み、昨年は全部で八百三十五万人と約前年並みにとどまったとこ ろでございます。本年に入りましても、この一―三月、前年同月と比べまして約二七% の減少ということになっております。こういった状況から、二〇一〇年に一千万人に向 けて努力はしているものの、これの達成は非常に厳しい状況に入っているというのが実 態でございます。 ○白眞勲君 私は、平成十九年の三月十三日の予算委員会で、この件について当時の国 土交通大臣に質問をしたんですけれども、当時も相当厳しい数字で、こなすのに大変な んじゃないかなと、この一千万人ですね。ところが、当時の国土交通大臣は、必ず達成 しますと言い切ってしまいまして、私もちょっと心配になって、万が一、これ達成でき なかったらどうするんでしょうかというふうに聞いたんですね。そしたら、国土交通大 臣が、武士に二言はないわけでございますと、これ予算委員会でこう発言したんですよ。 そこまで言っておいて、今難しい状況だって、これどう責任を取るおつもりでしょうか。 ○副大臣(加納時男君) 私、当時その衝には、直接大臣ではなかったものですから、 あれではございますけれども、代わっ て申し上げたいと思うんですが、その 当時、今先生おっしゃったように平成 十九年三月というのを見てみますと、 今思い起こしますと、当時の勢いは、 まさに二〇〇三年の五百万から、翌年 は六百万、次は七百万、八百万と、こ ういうふうにどんどん上がってきて おりまして、二〇〇七年の当時の勢い はもう八百万は十分に行くと。事実、 二〇〇七年度は八百三十約五万、さっ き申し上げた数字とちょっと違うん ですが、さっき申し上げたのは八百三 十五万一千、二〇〇七年は八百三十四 万七千ですから、アバウトで言うとほ とんど同じ数字ですが、その二〇〇七 年で八百三十五万。そうすると、二〇〇八年は当然九百数十万と行って、二〇〇八年、 二〇〇九年と来て、二〇一〇年には行くだろうということはだれしもがそう思っており ました。 私どもそれは願っておりましたし、そうなると確信しておりましたけれども、何と昨年 の後半から失速をしまして、それが急激に落ち込んでいるというのは、全く予想を超え た世界的な同時不況、経済悪化によるものであるということもまた事実でございます。 ○白眞勲君 私は当時から、予想を超えたと今おっしゃいましたけれども、だれしもそ う思っていたと言うんですけれども、私はその質問の際にも、むしろそんなことをおっ しゃって、武士に二言はないなんとおっしゃると危ないんじゃないかなと。 当時、私、議事録見てくださいよ、為替の問題とか、それからSARSみたいなことが あったらとか、何が起こるか分からないからと私の方が指摘しているんですよ。私も分 かっていたにもかかわらず、国土交通省はそのリスクヘッジを全く認識していなかった ことが私は問題だと指摘しているんですよ。これについてどう思われますか。 ○副大臣(加納時男君) 大変残念に思います。また、遺憾に思っております。まさに 世の中、何が起こるか分からない。白眞勲先生は非常にそういったことに洞察力がある し、その時点での御指摘は非常に鋭かったと思っております。 そういう点では、我が省としましては、不明を恥じるといいますか、まさかこんなこと になるとは思わなかったというふうに、これは私自体も国土交通省の外にいた、自民党 の政調の方におりましたけれども、この話を聞いたときに一千万は堅いなと、こう思っ ておりましたので、それは不明を恥じるといいますか、まさかここまでのことが起こる とは思わない。 それは、当然のことながら、何が起こっても対応を考えなければならないのは当然でご ざいますから、御質問にはまだ出てまいりませんけれども、じゃどうするのかというこ とについてはいろいろな対策を考えておりますが、当時不明であったのではないかとい うのについては、残念ながら、私どもとしては更なる注意深い発言をすべきだったのか なと今本人に代わって反省をしているところでございます。 ○白眞勲君 私自身は今、私のことを褒めているような感じがしているんです。別に私 は褒めてもらおうと思っているわけじゃないんですよ。この目標に対して、そんなに私 は気にしているわけじゃないんですよ。要するに、多くの外国のお客さんが日本で楽し んでもらい、日本のイメージを向上させることこそが各国への友好関係がつながり、か つ相互理解につながって、あるいは国内観光産業の活性化にも結び付くというふうに思 っているんで、私は逆に余りにも国土交通省が数字にこだわっていませんかというのを 御指摘したいんですよ。数字以上に重要なことがあるんじゃないか、中身の問題なんで すね。 例えば、韓国からの旅行者数、これ激減しています、最近。それは今おっしゃいました ように、為替環境の変化によるものだと私は短絡的に考えない方がいいんじゃないかと 思うんですね。もちろんそれは重要な部分であり、今まで政府がやってきたマーケッテ ィングはそれよりも本当に良かったのかという反省も必要だと私は思うんですよ。人数 を集めるのも重要だけれども、より重要なのは質の高い旅行者を世界から集めること。 世界的に見たらお金持ちは現在の経済情勢でもしっかり旅行されていますよ、楽しんで いるんですね。韓国でもゴルフですよ、これ、国内で冬できないから。だから、金持ち はやっぱり日本に来て、高い高いと言いながら日本でゴルフやっているんですね、時差 もない日本だから楽しめる。そういうことを研究する逆にいいチャンスだというふうに も私は思っているんですね。そういう観点から私は質問しているんですね。別に、国土 交通省を責めるわけじゃない。ただ、そういう観点から質問をしているんですね。 ちょっと短く答えてくださいよ。またすぐ対策になると、だらだら長くするから。そう じゃなくて、短く。やっぱり、それについてそのとおりでございますかどうかだけでい いから答えてください。 ○政府参考人(本保芳明君) それでは短くお答え申し上げますが、数だけではなくて 質が重要だということは先生御指摘のとおりだと思っております。 他方で、数の面でも努力は必要だということで、副大臣の方からも数も大事にしている ということで申し上げた次第でございます。 ○白眞勲君 そういう中で、 この首都圏の空港、羽田と成 田空港についてちょっとお 聞きしたいんですけれども、 先ほど平成十九年三月十三 日の予算委員会、これ麻生当 時の外務大臣が私にこうお っしゃっているんですよ。埼 玉、東京、千葉、神奈川等々 でヒンターランドとして三 千三百万人ぐらいですよね、 つまり人口がね、合計で。人 口でいえば三千五百万人く らいかなと、それでインター ナショナル空港が一つしか ない都市というのは世界中 ありますか、そういうことから聞いてみたらどうですかって、私に質問のやり方を教え てくれたぐらいです。 時間がないので、より詳しくちょっとお聞きしますけれども、これほどの首都圏、人口 規模の世界の中で、欧米路線では成田A滑走路一本しか使えないということでよろしい ですね。確認です。 ○政府参考人(前田隆平君) お答え申し上げます。 大型の航空機、今国際線のために供用している空港において、成田空港の四千メートル 滑走路がその長距離便のために使用されております。 ○白眞勲君 ですから、欧米路線で実際に旅客機が飛べているのは成田A滑走路一本し かないんですねということを聞いているんですけれども、お答えください。 ○政府参考人(前田隆平君) 現在使われております成田空港の四千メートル滑走路で ございます。 ○白眞勲君 これだけの大きな人口規模の中で、世界の先進国の中で、成田A、つまり 一本しかない滑走路がある都市というか、そういう地域はありますか。 ○政府参考人(前田隆平君) 子細にすべての都市についてチェックしたわけではござ いませんが、複数の滑走路、長大な滑走路を擁している都市というのは多数あるという ふうに認識しております。多数あると、長大な滑走路について、複数の長大な滑走路を 擁している空港を持っている都市というのはあるというふうに認識しております。 ○白眞勲君 私が聞いているのは一本しかないところはどこかあるかと聞いているん です。 ○政府参考人(前田隆平君) 現在どこの都市が一本しかないということについて、私 自身が認識しているわけではありません。(発言する者あり)私が承知している限りで はございません。 ○白眞勲君 先日のフェデラルエクスプレス機の成田空港の事故でA滑走路が使用で きなくなっておりましたよね。これで一日以上相当な大混乱が生じたと。これでは日本 の国際的信用度がた落ちだと思うんですね。こんなところで国際会議が開けるかという 意見まであると。そういうことを雑誌に書かれているわけですね。私は、この深刻さ、 どの程度認識しているのでしょうか。これはちょっと大臣、お答えください。 ○副大臣(加納時男君) 御指摘のとおり、重要な都市に一本しかないというのは非常 に残念だと思っております。 ○白眞勲君 今度二〇一六年には東京でオリンピックを開こうじゃないかということ で、それぞれ誘致活動に今一生懸命取り組んでいるわけなんですけれども、そういう中 で、これ東京オリンピックはコンパクトなオリンピックですと、こう言っているわけで すね。確かに、半径八キロ以内に九七%の競技施設を配置するということなんだけど、 重要なのは、ここに来るお客さんたちがこの滑走路一本で、もしそれがつぶれちゃった らどうなっちゃうんですかということを考えたら、極めてこれは深刻な問題だと思うん で、私、ここにオリンピックの招致の人たちがいないからよかったなと思っているんで すよ。これ、変な話ばれたら、あっ、いた、これはばれたら大変なことになる、私、そ う思うんですね。 そういう観点から、これ本当に国土交通省さん、やっぱりこれも一種のリスクヘッジが 足りてないんじゃないのかなと。いろいろなそれは今までの経緯、言いたいことあるで しょう。航空局長の顔を見ると、もっと言いたいこといっぱいありそうな顔しています よ、今までの状況を考えてくれという顔をしていますよ。しかし、実際問題として一本 しかないという現実もあるわけじゃないですか。 私はそういう中で、尾身財務大臣、これもやっぱり当時ですよ、予算委員会で、国内空 港と国際空港を一緒にしなければならない、おっしゃっていただき、今回、国土交通省、 羽田の新滑走路の供用に合わせて国際便を三万回なり羽田に持ってくると。私は、遅き に失したといえども評価できると思います。 ただ、私は、政府が国内、国際線の枠を決めるんではなくて、もう市場に、ニーズに合 わせて自由に航空会社が路線を国際にするか国内にするか決めればいいものだと思っ ている。それこそが利用者の利便性の向上に資するものだと思います。ここで、国土交 通省にお聞きします。国内、国際線の枠を国が決めている先進国はありますか。 ○政府参考人(前田隆平君) 国内線と国際線の配分については、特に国際線について は二国間の取決めによって便数等が決まりますので、国際線の枠というのはそれによっ て決定されている国はあると思います。 ○白眞勲君 いや、私が言っているのは、同じ空港の中で国内と国際線の枠を分けてい る国はありますかと聞いているんですよ。国が決めていますかと聞いているんですよ。 ○政府参考人(前田隆平君) 国際線についていろいろ発着調整等を行っている空港は ございますので、そこの空港については国際線の枠というのはその限りにおいて決まっ ているというふうに認識しております。 ○白眞勲君 じゃ、それはどこですか。 ○政府参考人(前田隆平君) ヨーロッパ等のふくそうしている空港、例えばヒースロ ー空港等においては、国際線の枠というのは空港の能力に制約があるという範囲におい ては決定しているというふうに考えております。 ○白眞勲君 私の知っている限り、ヒースロー空港はもうオープンスカイ政策を取って いるんではないだろうかというふうに思うんですけれども、いかがですか。 ○政府参考人(前田隆平君) イギリスは基本的にオープンスカイ政策の方向に向かっ ているということは承知しております。 ただ、国際線、ヒースロー空港というのも完全なふくそう空港でトータルの発着枠とい うのが決定されている空港でございますので、発着枠の上限というのは決まっていると いうふうに考えております。 ○白眞勲君 いや、私の言っているのは上限じゃないですよ。国内と国際で枠を決めて いますかと聞いているんです、ヒースロー空港。 今、ヒースロー空港と局長さんおっしゃったじゃないですか。局長さん、ヒースロー空 港が国内と国際線の枠は別々にあるとおっしゃったじゃないですか。それは違うんです かと聞いているんですよ、それは。違うんですか。 ○政府参考人(前田隆平君)ちょっと答弁が不正確でしたので正確に申し上げますが、 枠というものを決定しているという意味ではございません。 ○白眞勲君 それはおかしいじゃないですか。今までうそついていたの、それじゃ私に。 今、国内線と国際線の枠を決めているところはヒースロー空港だと言っていて、今度は それを撤回するのはどういうことなんでしょうか。おかしいじゃないですか。 ○政府参考人(前田隆平君) トータルの便数というものが上限がございますので、そ の中で国際線について何便分、国内線について何便分というのがヒースロー空港におい ても決まっているということを申し上げたわけでございます。 先生がおっしゃっている趣旨が、例えば羽田について、国際線について何万回使わせる ということを今方針として私どもやっておりますが、それと同様のことをやっているか ということであれば、ヒースロー空港においてはそれをやっておりません。 ○白眞勲君 確認ですが、いないんですね。ということは、世界のどこにあるんでしょ うか。 ○政府参考人(前田隆平君) 私の承知している範囲では、今回私どもが考えている羽 田空港で何万回を上限に使わせるというようなことについて行っている国はございま せん。 ○白眞勲君 つまり、世界で唯一日本だけが国内と国際を分けて国が決めているという ことじゃないですか。分かりませんよ、それは。後進国のどこかの国でやっているかも しれない。少なくとも先進国の、いわゆる航空先進国みたいなところではということに なりますと、私はもう少しこのオープンスカイ政策というものに重点を置いていくべき なんじゃないか。もちろん、日本も羽田と成田以外はそうやっているんだと言われれば そうかもしれませんが、やっぱりアジアの新興国家に旅客も貨物もどんどん抜かれてい るという危機意識もここで私はないんじゃないかと思うんですね。 ところで、今後、供用開始ですね、今回の。羽田空港の昼間の時間帯は国内線需要に適 切に対応しつつ、これは前原さんの答弁書に出ていたんですね、国内、国際双方の需要 の伸びを勘案して、都心に近いという羽田空港の利便性を生かせる路線を中心にして国 際線の増加を推進していくこととしているとしていますが、つまり今後は、今は三万回 だけど、これからは増やそうというつもりもあるということだと私は認識したんですね。 その際に、だれがどのようにしてこれ決めるんですか。 ○政府参考人(前田隆平君) 二〇一〇年の十月の四本目の 滑走路の供用段階で、先生御 指摘のとおり、昼間の時間帯 に関しては三万回を国際線、 国際定期便のために使うとい うことを決めております。 その後については、これまで の方針として、これまでとい うか、これまでに決定された 方針としては、国内線、国際 線双方の需要の伸びを勘案し て、国内線について何便、国 際線について何便に使わせる ということを決めていくとい うことになっております。 ○白眞勲君 つまり、それは今後、弾力的に考えていくということでよろしゅうござい ますか。 ○政府参考人(前田隆平君) 国内線、国際線双方の伸びを勘案してということでござ いますので、将来、それがどういうふうに伸びていくかということについて現時点では はっきりしたことは申し上げられませんが、今回、二〇一〇年十月については三万回、 その後については双方の伸びを勘案して決定していくということでございますので、そ れは国際線の回数が三万回を超えて羽田空港において使用されるということは十分可 能性としてはあると思います。 ○白眞勲君 いや、私が聞いているのは、これ、だれが決めるのかと聞いているんです よ。だれが決めるんですか。 ○政府参考人(前田隆平君) これは、国土交通省の方で、国際線の伸び等、あるいは 各国の意向等、いろんな二国間交渉の推移等、これを勘案して決めさせていただきたい と考えております。 ○白眞勲君 やはり、今後は国だけではなくて、様々な業界ですね、非常にここら辺フ レキシブルに、ある意味すばしこくやっていった方が私はいいと思うんですよ。どんど ん需要というのは、今も加納副大臣がおっしゃっていました、急に円高になったり円安 になるだけで、あるいは今後どういうことが起きるか分かりませんと、そういう中で弾 力的に運用していく必要性があるんですね。ですから、私は、様々な業界ですよ、例え ば旅行 業界とか、あるいは特に首都圏というんであるならばビジネス旅客という観点からすれ ば、企業の関係者などから意見を十分に聞いて、もちろん航空会社はそうでしょう、航 空会社、キャリアーは重要ですから、航空会社ももちろん聞いて、オールジャパンでも う限られた発着枠を、これはもう資源ですよ、一種の、この資源を有効活用してほしい。 これ、副大臣、どうでしょうか。今の話聞いていらっしゃったと思うんですけれども、 いかがでございますか。 ○副大臣(加納時男君) ちゃんとお話は承っています。 それで、まさに今の論点、大事な論点だと思うんですけれども、私は基本的に自由主義 者ということもありまして、自由に物事を市場で、マーケットで決めていくのが大好き な方でありますが、少なくとも今のワンポイントの御質問にだけ答えます。 国際線と国内線の枠を、これを例えば航空会社に任せるとか、そういうのは私はちょっ と反対であります。というのは、理由は二つあって、一つは、国内的なことでいえば、 もし自由に枠を決めていいよということになりますと、これはどうしてもより採算のい いところに行く、あるいは、短くしますけれども、国内の地方路線を切っちゃうという ふうに動くということになりますと、これで国際線の方にシフトとするということでは 非常に困る。もう一つ、国際的には、国際間のこれは交渉事でございます。政府間交渉 でありますから、政府間交渉として国交省が責任を持って当たる。 ただし、まさに御指摘のとおり、旅行業界とか航空会社とか民間の意見を十分に聞いて 対処したいと思います。 ○白眞勲君 そこがポイントだと思うんですね。 ですから、やはりみんなの意見を聞きながらこれやっていくべきだというふうに思いま すが、もう一度そうですねということ、そうですということだけでいいから、答えてく ださい。 ○副大臣(加納時男君) おっしゃるとおりであります。 ○白眞勲君 ありがとうございます。 そこで、お手元の資料をちょっと御覧いただきたいんですけど、これは成田空港の経営 というものについて三会社の損益計算書比較というのを見ていただきたいんですが、こ こで、私、作っていてあれって思ったんで、ちょっとここだけまず聞きます。 成田国際空港株式会社、真ん中のところが、これ売上げが千八百四十三に対して、左側 の経常利益、支払利息、減価償却、経費等、これ全部合わせても千六百四十六なんです ね。これ表、間違っているんじゃないですか。 ○政府参考人(前田隆平君) 大変お恥ずかしい話でございますが、これ経費の部分に ついて、前年度の数字そのままちょっと引き写したということがございまして、正確に は千十二億でございます。この表の経費等の八百十三という数字は誤りでございます。 ○白眞勲君 これ大変重要な数字なんですね。こういったものを国土交通省さんが、故 意にとは思いませんけれども、ちゃんとこれ表にしてくれないと全く全部不信感に塊に なっちゃうんですね。 それで、ちょっと見ていただきたいと思うんですけれども、これ関西空港とそれから中 部国際空港、それぞれのターミナルビルの延べ床面積と乗降客数をやると、成田国際空 港の経費と売上げ、非航空系収入、もうちょっとこれ稼いでもいいんじゃないかなと私 は思うんですよね、これ。これ余りにもちょっと商売うまくないんじゃないですか。 私、これ、何でこうなるんだろうなと思ったら、このNAAという会社なんですけれど も、成田国際空港株式会社、これ、相当な天下りの方がいらっしゃってきていますね。 五人だか六人だか来ているような気がしますけれども、やっぱりなかなか現実問題とし て、この天下っている人たち、つまり自分たちの先輩がそこにいらっしゃるのに、効率 的な経営の確保を監督官庁である国交省が本当にやれるんだろうかと。これについてい かがですか。 ○政府参考人(前田隆平君) まず、子会社についてお答え申し上げますが、これにつ いては成田空港会社、いろいろな仕事について、むしろ経費節減という観点からこの子 会社をつくって、人件費などを抑制して、専門性のある業務を分担させ、これによって 効率化を図っていった、その結果であるということでございます。 ○白眞勲君 いや、なかなか国土交通省さんがこういったもの、だから私も逆に大変だ と思うんですよ、こういうところに、先輩がいるところ。だから、私は、やっぱりこれ、 例えば会計検査院さん、今日いらっしゃっていますね。会計検査院さんにちょっとお願 いしたいんですけれども、是非この成田国際空港株式会社の内容を徹底的に精査して、 もう領収書一枚一枚全部徹底的に検査して、これ、節約義務をどんどん果たせるような 仕掛けにやっていくことがいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、是非 それをお願いしたい。ちょっとお願いなんですけれども、それをお願いします。 ○説明員(河戸光彦君) 成田国際空港株式会社は全額政府出資の法人でありまして、 会計検査院法第二十二条第五号の規定によりまして会計検査院の検査対象となってご ざいます。 検査に当たりましては、同社の契約も含めまして、成田国際空港株式会社法その他の関 係法令や、同社の定めた内規の趣旨に沿った適切な運営がなされているかなどにつきま して、合規性、経済性、効率性、有効性、その他の会計検査上必要な観点から検査を実 施しているところでございます。 会計検査院といたしましては、ただいまの御議論を踏まえまして、適切に検査を実施し てまいりたいと考えております。 ○白眞勲君 是非よろしくお願いしたいと思います。 是非、この羽田と成田、まあ関西の方もいろいろまだ問題点いっぱいありますけれども、 今日は時間の関係で羽田と成田についてお話ししましたけれども、是非これを何とか元 気な空港にしてもらいたい。そのためにもオールジャパンで是非、ちょっと今日は航空 局長さん、厳しく言いましたけれども、絶対恨まないようにしていただいて、私のこと を、やっていこうじゃありませんか。よろしくお願いします。 今日はありがとうございました。
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