科 目 名 科目分類 担当教員名 ローマ字 放送ジャーナリズム 社会情報学部-マスメディアコース 岡本 卓 Okamoto Takashi 1.ねらい マスメディアは世界、国家、社会を映す鏡である。しかし、鏡が曇っていてはそれらを正しく映し出 すことはできない。その結果、真に必要とされ役に立つ情報を人々に安定的に提供することが出来なく なり、最近のマスメディアは放送メディアも活字メディアも多くの難問を抱えている。 特に大きな影響力を持つに至ったテレビは、人々の生活にとって必要不可欠の社会装置でありながら 、『発掘!あるある大事典Ⅱ』のような捏造や視聴率至上主義の弊害、さらには政治(家)との関係の ありようなど、さまざまな課題に直面している。 放送ジャーナリズムは、影響力が大きいテレビは本当に人々の生活や仕事、研究(勉強)に役立って いるか、テレビ(の番組)は人々に“害”を及ぼしていないか、人々はテレビ(の番組)を本当に活用 しているか、といった視点にたってテレビについて考える場と位置付けたい。 また、テレビは報道機関でもある。言論・表現の自由や「知る権利」を中心とするジャーナリズムの 原理原則との狭間で試行錯誤を繰り返しているテレビ報道を検証し、テレビの社会的な機能や役割につ いて考える。 2.内容 1.ジャーナリズムとは~タイタニック号遭難から9・11米同時多発テロ・イラク戦争の今日まで 2.「放送」とは~届かなければ放送じゃない 「あまねく論」「ユニバーサルサービス」 3.放送と通信の融合(連携)~デジタル技術が可能にしたもの 4.放送被害とBPO~メディアスクラム 5.放送と政治~多様性の確保と所有規制問題 ケネディ対ニクソンTV討論から「小泉劇場」まで ベトナム戦争とマスメディア 放送の有事対応 6.言論・表現の自由&知る権利と制約~名誉毀損とプライバシーの保護 少年法と少年犯罪報道 放送(番組)基準 7.戦争報道のありよう~ベトナム戦争から9・11同時多発テロ&イラク戦争 テレビの戦争報道ガイ ドライン ”ロボット戦争”とペン&カメラの力 8.誰のための放送か~視聴率至上主義 以上のようなテーマについて、それぞれ1回ないし数回に分けて授業を行う。 3.評価 期末試験=60点、レポート(随時)=20点、出席=20点 計100点 合格は60点以上 4.教科書・推薦書(著者名・書名・出版社名) 教科書として授業で使う書物は特にない。資料はその都度配布する。 【推薦書】佐藤卓巳『メディア社会』(岩波新書) 平敷安常『キャパになれなかったカメラマン』(講談社) NHK放送文化研究所『放送の20世紀』(日本放送出版協会)
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