科 目 名 科目分類 担当教員名 ローマ字 漫画論 社会情報学部-マスメディアコース 田中 東子 Tanaka Touko 1.ねらい 戦後日本の代表的なポピュラー文化として、日本の漫画は発展してきました。その結果、漫画は、「ソ フト・パワー」として現在日本の産業を支える重要なコンテンツになっています。日本ではどうして、 こんなにも漫画文化が普及したのでしょうか? その歴史的な文脈を探りながら、わたしたちの社会や 文化、日常生活の中で漫画が果たしてきた役割を文化社会学的な視点から考察します。そのために、広 く社会学、歴史学、文化研究、メディア論、表象論、文学理論など、分析のために役立つ理論や方法論 を毎週の講義を通じて紹介していきます。最終的には、受講者が実際にレポートなどを作成する際に使 えるような知識を学んでもらうことが本講義の目的となります。また、制作現場が実際にはどのように 展開されているかを学んでもらうために、実際に漫画の制作や批評に関わっている方を招いて特別講義 も行います。 2.内容 1.ポピュラー文化として漫画をどう考察するか 2.戦後漫画の歴史(1)手塚治虫と「虫プロ」 3.戦後漫画の歴史(2)少年漫画の世界 4.戦後漫画の歴史(3)少女漫画の世界 5.漫画と表象(1)―ジェンダーの視点から 6.漫画と表象(2)―人種の視点から 7.漫画と表象(3)―〈恋愛〉の視点から 8.漫画と表象(4)―ファッションの視点から 9.漫画と表象(5)―〈世界観〉の視点から 10.漫画と産業(1)―漫画はどのように生産されているか? 11.漫画と産業(2)―「クール・ジャパン」と漫画のグローバル化 12.漫画制作の現場から(1)―特別講師による講義 13.漫画制作の現場から(2)―特別講師による講義 14.パロディと著作権―表現の自由と二次創作に関する最近の論争から 15.まとめ 特別講師の講義日程によって、順番については多少の変更があります。 3.評価 出席25%、授業ごとに提出するミニレポート25%、学期末テスト50%で総合して評価する。 4.教科書・推薦書(著者名・書名・出版社名) 〈推薦書〉 大塚英志+ササキバラ・ゴウ『教養としての〈まんが・アニメ〉』講談社現代新書 吉村 和真 (編)『漫画の教科書―漫画の歴史がわかる60話』臨川書店 米沢嘉博『戦後少女漫画史』ちくま文庫 伊藤公雄『漫画のなかの「他者」』臨川書店 その他、必要に応じて、授業の中でテキストとプリントを配布します。
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