ホテルスタッフとの接点、その品質は満足度を高める

報道用資料
2014 年 11 月 26 日
新規開業ホテルはスタッフ対応力に改善の余地あり
2014 年日本ホテル宿泊客満足度調査
<当資料の要約>

ホテル滞在を快適にする各種サービスの充実やホテルスタッフの気配り、笑顔は顧客の満足度、再宿泊
の意向を高める。

新規開業ホテルは今後も増加。ハードに対する高評価が総合満足度を押し上げるものの、予約やチェッ
クインのプロセス、スタッフの対応力では改善の余地あり。

各部門の第1位は、ザ・リッツ・カールトン(9年連続)、富士屋ホテルチェーン、JR 九州ホテルズ、
スーパーホテル
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社 J.D. パワー アジア・パ
シフィック(本社:東京都港区、略称:J.D. パワー、代表取締役社長:鈴木 郁)は、2014 年日本ホテル宿泊客
満足度調査の結果を発表した。
当調査結果において宿泊客の満足度が高まる要素について整理した。フィットネスや浴場施設、ランドリーサー
ビス、ゲスト案内サービス、インターネット接続など、ホテルの提供するサービスを利用した宿泊客の満足度は
利用しなかった宿泊客よりも 40 ポイント(1,000 点満点)ほど高い。さらに、複数以上のサービスを利用した場
合の満足度は 70 ポイントほど高まっている。館内の施設や備品、スタッフによるサービスを利用することで滞在
はより快適なものになり満足度は大きく高まることがわかった。
◆滞在中のサービス利用、スタッフとの接点が満足度を高める◆
ホテルスタッフとの接点、その品質は満足度を高める
800
700
600
1泊35000円以上部門
1泊9000円~15000円未満部門
1泊15000円~35000円未満部門
1泊9000円未満部門
500
スタッフとの接点なし
J.D. パワー アジア・パシフィック
スタッフとの接点あり
いつも笑顔であった
1
また、宿泊客は滞在中に様々なシーンでホテルスタッフと接する機会があるが、レストランで対応するスタッフ
とのやり取りや客室廊下ですれ違う清掃スタッフからの挨拶などホテルスタッフとの接点があった宿泊客の満足
度は接点のなかった場合よりも高く、高価格帯ホテルでは 50 ポイント以上、低価格帯ホテルでも 30 ポイント以
上高まることがわかった。さらに、スタッフが“いつも笑顔であった”場合には、接点があった場合の満足度を
さらに 50 ポイントも高めている。スタッフの笑顔ある対応は満足度を引き上げるのである。この満足度の高まり
によりそのホテルに“また宿泊したい”という意向は 1.5 倍ほどになることも明らかとなった。ホテルにとって
提供するサービスやスタッフと宿泊客との接点、そしてその品質は欠かせない要素であるといえる。
当調査で対象としている 142 ブランド 2089 棟のホテルのうち、44 棟が昨年 2013 年7月~2014 年6月までに新規
で開業し本年調査の対象となった(当社調べ)。その 44 棟の新規開業ホテルに対する満足度は既存ホテルの満足
度を上回るが、ハードウエアである「客室」「ホテル施設」に対する高評価が総合満足度を押し上げているに過
ぎない。宿泊予約やチェックインでのトラブル件数が多く挙がり、ホテルスタッフの“あたたかく親切な対応で
あった”との回答割合は既存ホテルを下回る。予約やフロントの体制やスタッフの接客力が開業の時点で充分に
整っている状況とは言い難く、新規開業ホテルの顧客対応力は改善が必要である。
2014 年の新規開業ホテルは年末までの予定も含めて 51 棟である。2015 年にはさらに 41 棟の開業が予定されてお
り(当社調べ)、新規開業は今後も増え続ける見込みである。さらに熾烈になることは避けられない競合環境の
中、宿泊客が滞在をより快適に過ごすことができるよう各種サービスを充実させ利用を促すことや、ホテルスタ
ッフのゆきとどいた気配りや声掛けといった配慮が宿泊客の満足度を高め、ひいては顧客を囲い込むことに繋が
るといえよう。
◆各部門の第1位はザ・リッツ・カールトン、富士屋ホテルチェーン、
JR 九州ホテルズ、スーパーホテル◆
各部門における総合満足度ランキングは次のとおりとなった。
<1泊 35,000 円以上部門>
ランキング対象となった9ホテルブランドのうち、ザ・リッツ・カールトンが 776 ポイントで、9年連続第1位
となった。ザ・リッツ・カールトンは、「予約」「客室」「F&B」「ホテル施設」「ホテルサービス」において当
部門トップの評価となった。第2位は帝国ホテル(767 ポイント)で、「チェックイン/チェックアウト」「料金」
において当部門トップの評価を得た。第3位は、ウェスティン(714 ポイント)であった。
<1泊 15,000 円~35,000 円未満部門>
ランキング対象となった 30 ホテルブランドのうち、富士屋ホテルチェーンが 718 ポイントで、第1位となった。
「F&B」「チェックイン/チェックアウト」「ホテルサービス」で当部門トップの評価を得た。第2位はルネッサ
ンス(717 ポイント)であった。「客室」「予約」で当部門トップの評価であった。第3位はロイヤルパークホテ
ルズ(710 ポイント)で、「ホテル施設」の評価が当部門トップとなった。
<1泊 9,000 円~15,000 円未満部門>
ランキング対象となった 17 ホテルブランドのうち、JR九州ホテルズが 672 ポイントで第1位となった。「ホテ
ル施設」において当部門で最も高い評価を得た。第2位はリッチモンドホテルズ(669 ポイント)で、「客室」「チ
ェックイン/チェックアウト」「予約」において当部門トップの評価を得た。第3位はカンデオホテルズ(666 ポ
イント)で、「料金」「F&B」において当部門トップの評価となった。
<1泊 9,000 円未満部門>
ランキング対象となった 16 ホテルブランドのうち、スーパーホテルが 654 ポイントで第1位となった。「客室」
「チェックイン/チェックアウト」「予約」において当部門で最も高い評価を得た。第2位は、チサンイン(637
ポイント)であった。第3位はコンフォート(634 ポイント)であった。
当調査は、日本全国のホテルグループ・チェーン 142 ブランドを対象に、宿泊者のホテルでの経験やサービスに
対する満足度を調べるもので、全国の 18 歳以上の男女を対象にしている。9回目となる今年の調査は、直近1年
間に宿泊したホテルについて 2014 年8月にインターネット調査にて実施し、20,840 人から回答を得た。
当調査では、ホテルの提示する正規宿泊料金や客室面積をもとに「1泊 35,000 円以上」「1泊 15,000 円~35,000
J.D. パワー アジア・パシフィック
2
円未満」「1泊 9,000 円~15,000 円未満」「1泊 9,000 円未満」の4つの部門に分け、それぞれにおける宿泊客
満足度を測定している。本年調査において各部門の詳細定義を変更した。その内容は次の通り。
1泊 35,000 円以上部門
: 正規料金の最多価格帯 35,000 円以上
1泊 15,000 円~35,000 円未満部門 : 正規料金の最多価格帯 15,000 円以上 35,000 円未満
1泊 9,000 円~15,000 円未満部門 : 正規料金の最多価格帯 9,000 円以上 15,000 円未満
もしくは最多価格帯が 9,000 円未満かつ最多客室面積が 15 ㎡以上
1泊 9,000 円未満部門
: 正規料金の最多価格帯 9,000 円未満かつ最多客室面積が 15 ㎡未満
宿泊客満足度の測定にあたっては、「予約*1」「チェックイン/チェックアウト」「客室」「F&B(料飲)*2」「ホ
テルサービス*3」「ホテル施設」「料金*4」の7つのファクター(要素)を設定し評価を得ている。各ファクター
における複数の詳細項目に関する宿泊客の評価をもとに、総合満足度スコアを算出した(1,000 ポイント満点)。
*1 予約
*2 F&B
: 電話及びウェブサイトを通じホテルもしくはホテルグループ・チェーンに直接行った予約の評価
: 「1 泊 9,000 円未満」部門では、レストラン・バー・ラウンジ施設を附帯しないホテルブランドを
考慮し「朝食」として提供される料理や施設全体の評価を採用
*3 ホテルサービス : レジャー/フィットネス施設、スパ、ビジネスセンター等、附帯施設やサービス全体の評価
*4 料金
: 客室料金、通話料金、F&B 料金など滞在中に費やした費用全体の評価
*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべて J.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。
<株式会社 J.D. パワー アジア・パシフィックについて>
当社は米国 J.D. パワーの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として 1990 年に設立された。
自動車業界を始め通信、IT、
金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。尚、J.D. パワーで
はシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、
フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイト
http://japan.jdpower.com まで。
<J.D. パワーについて>
マグロウヒル・フィナンシャルの一部門である J.D. パワー(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、
パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケテ
ィング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。
<マグロウヒル・フィナンシャルについて>
マグロウヒル・フィナンシャル(NYSE:MHP)は国際的な金融並びに商品市場に対する信用格付、ベンチマーク、情報・分析サ
ービスを提供する事業を行う金融情報サービス企業である。
主なブランドはスタンダード&プアーズ レーティングサービス、
S&P Capital IQ、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス、プラッツ、クリシル、J.D. パワーである。世界 27 カ国に約 17,000
人の従業員を有する。詳細はウェブサイト www.mhfi.com まで。
<当調査に関するお問合わせ先>
(株)J.D. パワー アジア・パシフィック
コーポレート コミュニケーション
住 所:
東京都港区虎ノ門 5-1-5 メトロシティ神谷町(〒105-0001)
電 話:
03-4550-8060
FAX:
03-4550-8152
e-mail:
[email protected]
<ご注意>
本紙は報道用資料です。(株)J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く本資料に掲載されている情報および結
果を広告または販促活動に転用することを禁止します。
J.D. パワー アジア・パシフィック
3
J.D. パワー アジア・パシフィック
2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM
宿泊客満足度ランキング
1泊35,000円以上部門
(1,000ポイント満点)
パワー・サークル・
レーティングTM
500
600
700
800
ザ・リッツ・カールトン
776
帝国ホテル
767
部門平均
720
ウェスティン
714
ホテル オークラ
713
ハイアットリージェンシー
713
インターコンチネンタルホテル
シェラトン
ザ・プリンス
ホテル ニューオータニ
708
705
695
690
注) アンダーズ、グランドハイアット、コンラッド、ザ・ペニンシュラ、シャングリ・ラ、スイスホテル、セントレジス、パーク
ハイアット、フォーシーズンズホテル、ブライトンホテル、マリオット、マンダリン オリエンタルは少数サンプルのた
めランキングには含まれていません。
出典: J.D. パワー アジア・パシフィック 2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM
レーティングの説明
ベスト
ベター
アベレージ
それ以外
本紙は報道用資料です。J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く、本資料に掲載されているデータを広告
および販促活動に転用することを禁止します。
報道で本資料に使用されている図表およびグラフを引用する際には、必ず、調査レポート発行者および出典
(J.D. パワー アジア・パシフィック 2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM)を明記して下さい。
パワー・サークル・レーティングTMはJ.D. パワーの調査から得られた結果を基に作成されています。
詳しくはhttp://japan.jdpower.com/ja/ratings-awards-jaへ。
J.D. パワー アジア・パシフィック
4
J.D. パワー アジア・パシフィック
2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM
宿泊客満足度ランキング
1泊15,000円~35,000円未満部門
(1,000ポイント満点)
500
富士屋ホテル
ルネッサンス
ロイヤルパーク
ホテル アソシア
東急ホテル
小田急ホテル
リーガロイヤルホテル
東急リゾート
ヒルトン
ホテル 日航
メトロポリタンホテル
ラビスタ
ANAクラウンプラザ
グランドプリンス
ホテル モントレ
京王プラザホテル
部門平均
ホテル グランヴィア
東京ドームホテル
都ホテル
ロワジールホテル
エクセルホテル東急
ビューホテル
全日空ホテル
ダイワロイヤルホテル
小涌園
プリンスホテル
ベストウェスタン
阪急阪神第一ホテル
ホテル 京阪
東武ホテル
600
パワー・サークル・
700
800
レーティングTM
718
717
710
704
698
697
697
695
691
689
684
679
678
667
667
666
663
660
659
655
653
646
642
640
635
635
634
633
632
625
617
注)アートホテルズ、クレストンホテル、クロスホテル、グランヴィリオホテル、ザ・ビー、チサングランド、チサンリゾート、
ノボテル、パレスホテル、ホテル マロウド、メルキュール、ラディソン、レム、レンブラントホテル、ロイヤルパインズ
は少数サンプルのためランキングには含まれていません。
出典: J.D. パワー アジア・パシフィック 2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM
レーティングの説明
ベスト
ベター
アベレージ
それ以外
本紙は報道用資料です。J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く、本資料に掲載されているデータを広告
および販促活動に転用することを禁止します。
報道で本資料に使用されている図表およびグラフを引用する際には、必ず、調査レポート発行者および出典
(J.D. パワー アジア・パシフィック 2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM)を明記して下さい。
パワー・サークル・レーティングTMはJ.D. パワーの調査から得られた結果を基に作成されています。
詳しくはhttp://japan.jdpower.com/ja/ratings-awards-jaへ。
J.D. パワー アジア・パシフィック
5
J.D. パワー アジア・パシフィック
2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM
宿泊客満足度ランキング
1泊9,000円~15,000円未満部門
(1,000ポイント満点)
パワー・サークル・
レーティングTM
500
600
700
JR九州ホテル
672
リッチモンドホテル
669
カンデオホテルズ
666
ダイワロイネットホテル
665
三井ガーデンホテル
665
ホテル JALシティ
655
ドーミーイン
650
ホテル メッツ
645
京急EXイン
641
部門平均
640
ホテル リソル
628
東急イン
624
相鉄フレッサイン
623
サンルート
617
ホテル ヴィラフォンテーヌ
612
ワシントンホテル
612
ハートンホテル
611
ホテル ユニゾ/ユニゾイン
800
600
注) オークラフロンティア、グランドパーク、ザ・クレストホテル、東映ホテル、ファミリーオ、フィフティーズ、フォルクローロ、プレミア
イン、ベッセルホテル/ベッセルイン、ホテル クラウンパレス、ホテル グレイスリー、ホテル シーラックパル、ホテル スカイ
コート、ホテル トラスティ、ホテル パイプのけむり、ホテル ビスタ、ホテル フジタ、ホテル マイステイズ、ホテル 東急ビズ
フォート、ホリデイ・イン、レオパレスホテル、ロッテシティホテルは少数サンプルのためランキングには含まれていません。
出典: J.D. パワー アジア・パシフィック 2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM
レーティングの説明
ベスト
ベター
アベレージ
それ以外
本紙は報道用資料です。J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く、本資料に掲載されているデータを広告
および販促活動に転用することを禁止します。
報道で本資料に使用されている図表およびグラフを引用する際には、必ず、調査レポート発行者および出典
(J.D. パワー アジア・パシフィック 2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM)を明記して下さい。
パワー・サークル・レーティングTMはJ.D. パワーの調査から得られた結果を基に作成されています。
詳しくはhttp://japan.jdpower.com/ja/ratings-awards-jaへ。
J.D. パワー アジア・パシフィック
6
J.D. パワー アジア・パシフィック
2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM
宿泊客満足度ランキング
1泊9,000円未満部門
(1,000ポイント満点)
パワー・サークル・
レーティングTM
500
600
700
スーパーホテル
654
チサンイン
637
コンフォート
634
ヴィアインホテル
630
ホテル 法華クラブ
629
ホテル ルートイン
626
西鉄イン
620
部門平均
614
アークホテル
612
アパホテル
611
HOTEL AZ
609
ホテル・アルファ-ワン
609
チサンホテル
602
東横イン
600
R&Bホテル
800
594
ワシントンホテルプラザ
591
スマイルホテル
590
注) アーバンホテル、イーホテル、ウィングインターナショナル、グッドイン、グリーンリッチホテル、コートホテル、三交
イン、トーコーシティホテル、パールホテル、ブルーウェーブイン、ホテル 1-2-3、ホテル No.1、ホテル アク
ティブ!、ホテル アセント、ホテル アベスト、ホテル エコノ、ホテル セレクトイン、ホテル パールシティ、マン
テンホテル、リッチホテル、ルートイングランティアは少数サンプルのためランキングには含まれていません。
出典: J.D. パワー アジア・パシフィック 2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM
レーティングの説明
ベスト
ベター
アベレージ
それ以外
本紙は報道用資料です。J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く、本資料に掲載されているデータを広告
および販促活動に転用することを禁止します。
報道で本資料に使用されている図表およびグラフを引用する際には、必ず、調査レポート発行者および出典
(J.D. パワー アジア・パシフィック 2014年日本ホテル宿泊客満足度調査SM)を明記して下さい。
パワー・サークル・レーティングTMはJ.D. パワーの調査から得られた結果を基に作成されています。
詳しくはhttp://japan.jdpower.com/ja/ratings-awards-jaへ。
J.D. パワー アジア・パシフィック
7