映画『ロビン・フッド(2010)』 ロビン・フッドと言えば、 「森にこもり、悪代官を懲らしめ、貪欲な僧侶の金を奪い、貧 民に施したという」義賊だと思っていた。この映画はロビンがそんな義賊になるまでを描 いたものでとても面白かった。映画は「暴政と不平等な法により 人々が苦しめられた時 代――」で始まり、ヘンリー2世の妃エレオノール、その子リチャードとジョン、フラン ス王フィリップなどが現れる。なんと、弓の名手であったロビンは第三回十字軍に加わっ ていたのだ。 ご存じのように、第三回十字軍でイングランドの兵を率いたのは、獅子心王リチャード 1世。彼はイェルサレムの奪還には失敗したものの、アッコンの町は取り返し、イングラ ンドへ帰る途上にあった。母国を出て 10 年近く経っていたのだ。しかし、フランスに入り、 ある城を攻めた時、その城の兵が放った矢が王の喉に突き刺さり、勇敢な王は敢え無く落 命する。王冠をイングランドへ持ち帰る役目を担ったのは、ノッティンガムの騎士ロバー ト・ロクスリー。しかし、ロバートの一行はフランスのブロセリアンドの森で待ち伏せに あう。王が死んだことを知り、自分たちだけで帰っていたロビンと仲間たちは、待ち伏せ の現場に遭遇し、瀕死のロバートを発見。彼は自分の剣をノッティンガムの領主である父 親に届けて欲しいとロビンに頼む。ロビンは引き受ける。 ・・・ 1991 年に製作された『ロ ビン・フッド』とはだいぶ異なる。 スタッフは『グラディエイター』の監督のリドリー・スコットと主役のラッセル・クロ ウ、そして『エリザベス』でエリザベス1世を演じたケイト・ブランシェット。彼女の役 はロバートの妻マリアンである。
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