Sanwa Comtec Business Partners World BCN 誌(ビジネス・コンピュータ・ニュース)2009.2.2∼9 号 より 「IBMiマニフェスト」を宣言 オフコンを中心に機器販売やソフト開発を手がけている日本 IBM 販社が「IBMi マニ フェスト」を宣言した「IBMi マニフェスト委員会」を設置、賛同企業を募って積極的に 活動を進めている。なぜ、今になってオフコンをアピールすることになったのか、目指 す道は何なのか。委員会の中核として活動している Sler に話を聞いた、 根強い「オフコンのニーズ」 IBMiマニフェスト委員会」に賛同した Sler のなかで、中核はミガロとトッパンエムアン ドアイの 2 社。加えて、日本 IBM 関連の販社団体でいくつか代表や理事などを務めている三 和コムテックの柿洋晋一郎社長が委員会をフォローしている。 委員会を設立した理由について、ミガロの上甲将隆社長は「AS/400 は時代とともに名称が 変わっているものの、昨年で 20 周年を迎えている。これを機に、改めて日本IBMと販社であ るわれわれがユーザー企業に対する保守などサービスを拡充しなければならないと判断したた め」としている。 「ΛS.400」の歴史を振り返ると、2005 年に「IBMi v6R1」と名称が変わり、今では「IBM Power Systems」として新しいハードウェア・プラットフォームに生まれ変わっている。メー カーが先進技術を駆使して新しいプラットフォームを市場投入するのはいいが、「一方に従来の プラットフォームで満足しているユーザー企業も数多くいる。そのユーザー企業が懸念してい るのは、メーカーのサポートが切れるのではないかということだ。そこで『マニフェスト』と いう言葉を使い、ユーザー企業の不安を取り除く」と、三和コムテックの柿澤社長はアピール する。そのような経緯から、賛同企業を募ることにしたのだ。募集の仕方は「ダイレクトメー ルを送る方法をとった」(ミガロの上甲社長)という。委員会での具体的な取り組みとして、 まずは PR 活動を重視することを目的に、賛同企業から 1 社あたり 10 万円程度を集め、日本 経済新聞に賛同企業 71 社の連名で全面広告を掲載。その際には日本IBMも「協力」という 形で委員会の活動を支援することとなった。 日本IBMのオフコンを導入している国内のユーザー企業数は、1 万 2000 社程度といわれ ている。そのユーザー企業と日本IBMのオフコン販社は、「長くつき合っており、パートナ ーシップを築いているようなもの」と、三和コムテックの柿渫社長は語る。また、「時代の流 れをみると国内オフコン市場は縮小傾向だが、ニーズは決してなくならない。ユーザー企業の ニーズがある限り、マーケットを広げていきたい」との考えを示している。さらに、世界同時 不況が米国から国内 IT 業界にまで波及しつつあるなか、「 日本発 の取り組みとして、わが 国が元気であることをアピールしたい」との考えもあるようだ。オープン化が主流になってい る現在、時代と逆行する動きのようにもみえる。とはいえ、変わらざるものもある。今回の IBMi マニフェスト委員会の動きには、既存顧客に適した製品・サービスの提供により生き残ろうと する姿が垣間見える。 (佐相彰彦)
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