早稲田大学大学院経営管理研究科経営管理専攻(専門職学位課程

早稲田大学大学院経営管理研究科経営管理専攻(専門職学位課程)
設置の趣旨等を記載した書類
①
設置の趣旨及び必要性
1.教育上の理念、目的
日本企業のグローバル対応の必要性を背景に、ビジネス教育のグローバル化は急速な進展
を見せている。ビジネス教育のグローバル化とは、地力に勝る欧米ビジネススクールがその
国際影響力をさらに増大させることを意味する反面、企業幹部及びビジネス系高度専門職業
人養成のためのビジネス教育が各国及び各地域の持ち味を活かした形で高度化し、多極化す
る可能性も意味している。実際、シンガポール、香港、韓国、中国そしてインドにおいても、
国際競争力のあるビジネススクールが登場してきている。一方、アメリカやヨーロッパのビ
ジネススクールは、21 世紀の「複雑で洗練されたグローバル化」にフィットした組織能力
とネットワークを構築するために海外のビジネススクールとの連携を積極的に展開してい
る。
早稲田大学には平成 27 年 4 月 1 日現在、商学研究科ビジネス専攻(専門職学位課程)と
ファイナンス研究科ファイナンス専攻(専門職学位課程)が、主に職業人あるいは職業経験
を有する人を対象とする専門職大学院として存在し、それぞれが独自に運営されてきた。
MBA 取得者を対象とする労働市場が未発達の我が国においては、一定の専門性を持つこと
が昇進や転職に有利なこともあり、こうした小規模かつ焦点を定めた「ブティック型 MBA」
の展開はそれなりに効果的であった。しかし、今後、企業幹部及びビジネス系専門職を養成
する専門職大学院であるビジネススクールの社会的役割が徐々に拡大する必要性と可能性
を考えれば、現況を打開する対応が必要である。
建学以来、
「進取の精神」と「東西文明の調和」を重んずる早稲田大学は、ビジネス教育
におけるこうした環境変化に対応するとともに、国際水準の専門知識を「規模と範囲」の両
面から達成しうるカリキュラム、教員及び組織を実現するために、商学研究科ビジネス専攻
とファイナンス研究科ファイナンス専攻とを統合し、新たに大学院経営管理研究科経営管理
専攻(専門職学位課程、以下「本研究科」とする)を設置するものである。
本研究科は、早稲田大学が建学の精神としてその教旨に掲げてきた「学問の独立、学問の
活用、模範国民の造就」に則り、学問と実務の融合を目指し、経営管理の専門家として必要
な高い倫理観を備え、経営に関する高度な専門知識及びビジネスにおける幅広い応用能力を
有する人材の育成を教育上の理念とする。
また、本研究科は、
(1)ビジネス及びファイナンスに関する高度な専門・実務教育、
(2)
関連諸領域の高度な知識の修得、(3)ビジネス及びファイナンスのプロフェッショナルの
リカレント教育、(4)グローバルなビジネス環境への対応、を教育上の目的とする。
上記目的を実現するために、本研究科においては、相互に共通する選択科目等を持つ、ビ
ジネス系科目の修得を中心とする MBA(Master of Business Administration)プログラムと
ファイナンス系科目の修得を中心とする MSc in Finance (Master of Science in Finance)
プログラムを設置する。
(1)ビジネス及びファイナンスに関する高度な専門・実務教育
ビジネス及びファイナンスに関する高度な専門・実務教育は、
配当した授業科目において、
経営、ファイナンス、会計をはじめとするビジネス関連の学問領域における先進的な理論と
その実務への応用について教授することで達成される。
(2)関連諸領域の高度な知識の修得
ビジネス及びファイナンスの関連諸領域の高度な知識の修得は、
ビジネス及びファイナン
スについての諸学問領域のみならず、それらの関連諸領域である経済学、経営工学等の学問
領域についての授業科目をも配当し、関連する幅広い領域にわたる理論を学生たちに理解さ
せることで達成される。
(3)ビジネス及びファイナンスのプロフェッショナルのリカレント教育
ビジネス及びファイナンスのプロフェッショナルのリカレント教育は、実務経験のある学
生たちが、本研究科の授業科目に基盤を置きながら、自らの実務経験・実務知識を体系的に
整理・再構築することで達成される。
(4)グローバルなビジネス環境への対応
グローバルなビジネス環境への対応は、
現在のビジネスを取り巻く諸問題の中で不可避の
テーマである。本研究科では、他研究科との連携も図りながら、グローバルなビジネス環境
において必要な概念や理論を教授し実務への応用を検討する。
2.どのような人材を養成するのか
(1)養成したい人材像
本研究科では、日本及びアジアの国々のビジネスリーダー(高度職業人)を養成する。当
研究科には、後述するように MBA プログラムと MSc in Finance プログラムの二つのプロ
グラムを設置するが、前者は最終的に CEO(最高経営責任者)、後者は最終的に金融スペシ
ャリストやファイナンスに強い経営幹部(CEO や CFO<最高財務責任者>)を目指す者を
中心的に養成するものである。
MBA プログラムには、全日制グローバル、1年制総合、夜間主総合、夜間主プロフェッ
ショナルの4つのコース
(サブプログラム)がある。
これらのコースの養成したい人材像は、
上述したように、最終的に CEO(最高経営責任者)を目指すものであることは共通するが、
以下のような違いがある。全日制グローバルは、グローバルに活躍する人材と事業承継者な
どを主に養成する。1年制総合は大企業の幹部候補者などを主に養成する。夜間主総合は、
ビジネスの全分野の知識を基に企業幹部や経営者を目指す者、新規事業のプロジェクトマネ
ージャーやベンチャー企業の創業者などを養成する。夜間主プロフェッショナルは、事業企
画(戦略やマーケティング)、人事、ファイナンスなど経営の特定の分野に精通した上で企
業幹部や経営者を目指す者などを養成する。
(2)修了後の進路及びその見通し
本研究科を修了した学生の進路については、次のように考えている。主に、1年制総合と
夜間主プロフェッショナルが受け入れる企業・政府機関などからの派遣者は派遣元に戻るこ
とになる。また、在職しながら夜間主の二つのコースに在籍する学生はそのまま勤務を続け
ることが多いと考えられる。それ以外の学生は、多国籍企業、アジア地域に展開する企業、
国内外の民間シンクタンク、コンサルティング企業や、金融分野の企業、ハイテク企業、消
費財・サービス企業、スタートアップ企業等のマネジメント、マーケティング部門、財務部
門担当などに就任することが予想される。主に、全日制グローバルに属する事業承継候補者
は、修了後そのまま事業を承継することも想定される。
また、
ベンチャー企業の設立またはその経営チームに参画する者がいることも想定される。
昼間主に属する外国人留学生については、派遣元への帰還はもちろん、そのまま個人起業
に臨むなどの可能性のほか、日本企業、アジア地域を始めとした外国企業、グローバル展開
する金融系企業、あるいはその他グローバルに活動を展開している企業、中央・地方政府、
各国研究機関、NPO などへの就職も予想できる。また、近年の企業の国際化への対応をみ
ると、大企業等においては、その多くが「外国人専門職等の採用を増やすまたは検討する」
としている状況に鑑みれば、外国人留学生の日本国内での就職の可能性も考えられる。
この他、本研究科の修了生が、高度職業人教育を踏まえた上で研究者となることを目的と
して、本学の大学院商学研究科博士後期課程をはじめとして、博士後期課程に進学すること
も考えられる。
② (修士課程の設置の場合)修士課程までの構想か、又は、博士課程の設置を目指し
た構想か。
今回の届出により専門職学位課程を設置することとし、
博士後期課程の構想は現時点では
無い。
③ 研究科、専攻等の名称及び学位の名称
本研究科は、ビジネスとファイナンスに関する高度な専門・実践教育を行うことから、そ
の名称及び学位の名称を次のとおりとする。専攻の名称は、学問分野としてのファイナンス
を含む広義の「経営管理」を意味する。MBA プログラムは、経営の全分野に通じる者に与え
る学位として広く普及している「経営管理修士(専門職)」
(Master of Business Administration)
を学位名称とし、MSc in Finance プログラムは数量分析を必要とする性質及び主にファイ
ナンスの知識を修得する趣旨から、主にヨーロッパやアジア圏で広く普及している「ファイ
ナンス修士(専門職)」(Master of Science in Finance)」を学位名称とする。
研 究 科 の 名 称 :
専 攻 の 名 称 :
学 位 の 名 称 :
入
設
④
学
置
定
時
員
期
:
:
経営管理研究科
Graduate School of Business and Finance
経営管理専攻
Major in Business Administration
経営管理修士(専門職)
Master of Business Administration (MBA)
ファイナンス修士(専門職)
Master of Science in Finance (MSc in Finance)
255名(収容定員 510名)
平成 28 年(2016 年)4 月 1 日
教育課程の編成の考え方及び特色(教育研究の柱となる領域(分野)の説明も含む)
1.教育課程の編成理念
近年、
社会人を中心に、一度身につけた知識を絶えず新しいものに更新し続けるとともに、
さらにこれを深め、
追求し続けたいというリカレント教育に対する需要が高まってきている。
このような社会からの要請のもと、高等教育機関、とくに大学院が、高度の専門性、知識を
持った高度職業人を養成し、教育・研究の成果等を広く社会に還元することは非常に有効で
あると考えられており、教育上の理念及び目的で述べたように、本学ではいち早く、高度職
業人の養成を第一の目的として、教育・研究をおこなってきた。
これらの状況に鑑み、これまで大学院商学研究科ビジネス専攻において展開してきたビジ
ネス教育の実績と、
大学院ファイナンス研究科において展開してきたファイナンス教育の実
績を基盤とし、本研究科には、ビジネス系科目の修得を中心とする「MBA(Master of Business
Administration) プ ロ グ ラ ム 」 と フ ァ イ ナ ン ス 系 科 目 の 修 得 を 中 心 と す る 「 MSc in
Finance(Master of Science in Finance)プログラム」を設ける。また、相互に共通する選
択科目を設ける。前者は将来の経営管理層及びビジネスの各分野のプロフェッショナルの養
成に重点を置き、後者は国際社会を舞台に企業・シンクタンク・官公庁等で広く活躍する財
務・金融のスペシャリスト養成を行う教育課程を編成する。
MBA プログラム(昼間主)には日本語科目及び英語科目を設置し、どちらの言語でも修了
できるようにし、MSc in Finance プログラムは、英語科目を設置し、英語のみで修了でき
るようにする。MBA プログラム(夜間主)には主に日本語科目を設置する。これらの多様な
プログラムにより、グローバルな環境で活躍できる人材を育成する。
2.教育課程の編成(カリキュラム)
本研究科には、多様なバックグラウンドをもった者が入学してくると想定される。ビジ
ネスに関する基礎的な学識をすでに相当程度有している者は、基礎的な学識を再認識するこ
とに加え入学まで関係の少なかった学問領域の基礎を履修することで、専門的な新しい概念
や理念をより深く理解することができる。一方、学部までの教育課程においてビジネス及び
ファイナンスに関する基礎知識を学んだことのない者は、入学後基礎的な学識を修得するこ
とが専門的な選択科目や論文の作成のために必要である。
これらの状況に鑑みて、本研究科では、前述の教育課程編成の理念に基づき、学生の学修
計画における自由度を高めるために、段階的な学習を明示することとし、講義科目としては、
必修コア科目を必修として設置し、選択必修コア科目及び選択科目を設置する。
また、MBA プログラム修了者及び MSc in Finance プログラム修了者に対して経営のプロ
フェッショナルとして求められる、
優れた問題解決能力及びその成果を論理的に説明する能
力を、特定の課題に対して具体的解決策を導出するための研究活動のプロセスを通じて、育
成することを目的に、専門研究を必修として設置する。
MBA プログラム昼間主コース及び MSc in Finance プログラムについては主として平日昼
間に配置する科目を、MBA プログラム夜間主コースについては、主として平日夜間及び土曜
日に配置する科目を、それぞれ履修することで、修了に必要な単位を修得できるように授業
科目の配置に配慮する。
入学時期は4月及び9月とし、MSc in Finance プログラムは9月入学、MBA プログラム(全
日制グローバルコース)は4月及び9月とし、それ以外は4月入学とする。コース毎に募集
人員を設定している。4月入学者は主に日本語で、9月入学者は主に英語で履修するため、
十分な教育効果が得られるようそれぞれ授業科目の配置に配慮する。
なお、本研究科運営委員会において研究教育上有益と認めるときには、他研究科の授業科
目または学部の授業科目を履修し、
原則としてこれを修了に必要な選択科目の単位数に算入
することができるものとする。
(1)講義科目
1)MBA プログラム
(a)必修コア科目
必修コア科目は、MBA として最低限必要なビジネスに関する基礎的な学識を修得すること
を目的として設置する。すべての科目を2単位とし、修了要件として7科目14単位すべて
を修得することとする。
必修コア科目には、マーケティング、経営戦略、財務会計、ファイナンス、人材・組織、
グローバル経営、総合経営を設置する。
(b)選択必修コア科目
選択必修コア科目は、MBA として必要なビジネスに関する基礎的な学識を修得することを
目的として設置する。すべての科目を2単位とし、一部のコースを除き修了要件として3科
目6単位以上を選択必修として履修することとする。
選択必修コア科目には、企業データ分析、企業の経済学、管理会計、アントレプレヌール
シップ、技術・オペレーションのマネジメントを設置する。
(c)選択科目
選択科目は、多分野に渡る知識の修得及びグローバルな視点を獲得するために、以下の科
目を設置する。すべての科目を原則として2単位とする。
ア 一般選択科目
一般選択科目は、MBA として必要な高度な専門知識あるいは先端的な理論を修得すること
を目的とする。
一般選択科目には、総合経営系、マーケティング系、人材・組織系、グローバルビジネス
系、アントレプレヌールシップ系、アカウンティング系、ファイナンス系、技術経営系、研
究技法・思考法系の9つの科目系を設置する。これらの科目系は、ジェネラルマネジメント
能力育成のために必要な科目を広範かつ体系的に網羅している。
イ 日英科目
日英科目は、英語と日本語の双方で授業を行い、各言語に慣れ親しむとともに、文化の
違い、考え方の違いを学び、グローバルリーダーとして活躍するための素養を身につけるこ
とを目的として設置する。
ウ 海外開講科目
海外開講科目は、海外で開講する科目であり、実際に海外で授業を行い、現地企業の視
察等も含めてグローバルな環境に触れることで、視野を広げ、知見を養うことを目的として
設置する。
2)MSc in Finance プログラム
(a)必修コア科目
必修コア科目は、MSc in Finance として最低限必要なファイナンスに関する基礎的な学
識を修得することを目的として設置する。すべての科目を2単位とし、修了要件として7科
目14単位すべてを修得することとする。
必修コア科目には、Mathematics for Finance、Statistics、Microeconomics、Financial
Econometrics、Equity Investments、Corporate Finance、Fixed Income Investmenst を設
置する。
(b)選択必修コア科目
選択必修コア科目は、ファイナンスの高度な専門知識あるいは先端的な理論を修得する
ことを目的として設置する。すべての科目を2単位とし、修了要件として8科目16単位以
上を選択必修として履修することとする。
選 択 必 修 コ ア 科 目 に は 、 Derivatives Modeling 、 Advanced Microeconomics 、 Market
Microstructure、Real Estate Finance、Management of Financial Institutions、US &
European Financial System and Institutions、Applied Microeconometrics、Applied Time
Series Econometrics、Comparing Financial Systems、Corporate Governance、Mathematical
Finance、Venture Capital Financing、Asset Allocation を設置する。
(c)選択科目
MBA プログラムと共通する選択科目を任意で履修することとする。
(2)専門研究
専門研究は、
特定の課題に対してその課題の具体的解決策を導出するための研究活動のプ
ロセスを通じて、優れた問題解決能力の練成を目指す。この目的を達成するために、授業科
目として以下を設置する。学生は能動的に研究の遂行に必要な知識や方法論を摂取し、自ら
設定した課題についての研究成果を専門職学位論文またはプロジェクト研究論文にまとめ
る。この活動を通じて、学生の特定分野とその分野の現実問題に対する鋭い関心を研ぎすま
し、理論的認識を深めたり、合理的な問題解決能力の向上をはかる。
学生は講義で得た知識、及び専門研究における研究成果をもとに、特定の課題における理
論的考察を含む研究成果を専門職学位論文として、または事例研究やビジネス・プラン等か
らなる実践的研究成果をプロジェクト研究論文として集約する。
専門職学位論文の作成には
1.5年以上の専門研究、プロジェクト研究論文作成には1年以上の専門研究を必要とする
ものとする。
専門職学位論文は指導教員及び2名の副査により、論理性・独創性などの観点から審査さ
れる。プロジェクト研究論文は指導教員及び1名の副査により、論理性・実践性などの観点
から審査される。なお、これらの審査は、社会人学生、外国人留学生、新卒学生を区別する
ことなく、経営管理修士(専門職)またはファイナンス修士(専門職)の学位取得にふさわ
しい成果であるか否かの観点から行われる。
審査については、専門職学位論文は専門的な質疑応答を行うために口頭試問を、プロジェ
クト研究論文は実務的な発表能力のチェックを行うために研究発表(プレゼンテーション)
も含めた過程で、厳正に行う。審査に合格すれば、専門職学位論文は4単位を、プロジェク
ト研究論文は2単位を与える。
専門研究及び論文の種類、開始時期、履修単位数については、以下のとおりとする。
1)MBA プログラム
(a)演習
専門研究の一部として、全日制グローバルコース及び夜間主プロフェッショナルコー
スについて、1年次から6~8単位履修することとする。演習は、ビジネスの各分野につ
いて特定のテーマを設定して学習を行うもので、履修者が問題意識を深め、論文の課題設
定を適切に行うことを助けることを目的とする。
(b)プロジェクト研究
専門研究の一部として、1 年制総合コース及び夜間主総合コースについて、2年次から
プロジェクト研究(4単位)を履修することとする。ただし、1年制総合コースは1年次
から4単位履修することとする。プロジェクト研究は、具体的なテーマについて文献研究、
事例研究、
フィールドワークなどを個人またはグループとして行う。フィールドワークは、
企業を訪問したり、企業人をゲスト講師として招聘することで行う。
(c)研究指導
専門研究の一部として、全コースについて2年次から研究指導(0単位)を履修する
こととする。ただし、1年制総合コースは、1年次から履修することとする。研究指導は、
論文執筆の直接的指導を行うものである。研究指導は、必ずしも時間割にとらわれずに、
また各学生の論文進行状況に鑑みながら行われるという性質があるため、0単位とする。
(d)専門職学位論文またはプロジェクト研究論文
専門研究における研究成果をもとに、特定の課題における理論的考察を含む研究成果
を専門職学位論文として、事例研究やビジネス・プラン等からなる実践的研究成果をプロ
ジェクト研究論文として提出する。専門職学位論文は4単位、プロジェクト研究論文は2
単位とする。
2)MSc in Finance プログラム
(a)演習
専門研究として、2学期目以降から6単位履修することとする。
(b)研究指導
専門研究として、2年次から履修することとし、単位は与えない。
(c)専門職学位論文
専門研究における研究成果をもとに、研究成果を専門職学位論文として提出する。単
位は4単位とする。
3.教育課程の特色
(1)実務家教員の招聘
本研究科では、ビジネス及びファイナンスの分野において高度な専門性を持つ職業人の育
成のため、
ビジネス経験及び企業内研修講師等実務家への教育経験豊富な現行の専任教員に
加え、ビジネスの第一線で活躍する人材を客員教員として迎え、最新の企業事例、体験、及
び現在のビジネス及びファイナンス分野が抱えている問題について、
学生が教員と一体とな
ってその解決策を模索する機会を設ける。
(2)実学への取り組み
本研究科の教育課程には、
「高度専門職業人の養成に特化する」実学中心のカリキュラム
を設置したうえで、ディベート及びディスカッションを授業展開の柱とする。また、日本語
のみならず英語で行う科目を配置することにより、主言語以外による思考能力、交渉力の向
上を図ることを可能にする。
(3)履修言語
MBA プログラムのうち、全日制グローバルコースについては、日本語・英語どちらか一方
の言語による科目のみでも修了できるよう、科目配置に配慮する。また、同コースについて
は修了までに主な履修言語以外の言語能力を育成する言語科目制度を設ける。言語科目は、
主に日本語で履修する学生には、本学のグローバルエデュケーションセンターに設置されて
いる英語科目、主に英語で履修する学生には、本学の日本語教育研究センターの日本語科目
を対象とする。このほか、一度修得した MBA プログラム設置の必修コア科目・選択必修コア
科目(4月入学者は日本語、9月入学者は英語)と使用言語が異なる同一の科目(4月入学
者は英語、9月入学者は日本語)を翌学期以後に修得した場合も言語科目とする。言語科目
の履修目標は 8 単位以上とする(修了要件ではなく、強く履修を勧める履修指導を行う)
。
MSc in Finance については、英語の科目を配置する。
全日制グローバルと MSc in Finance 以外については、原則として日本語の科目を配置す
るが、一部英語科目も配置する。ただし、全日制グローバルの言語科目制度のような目標は
設けないが、国際社会に対応する能力を育成するため、主とする言語以外の科目も履修する
よう推奨する。
⑤ 教員組織の編成の考え方及び特色
本研究科の教員は、
新規採用の1名を除いてすでに本学の商学研究科ビジネス専攻または
ファイナンス研究科において、主として社会人を対象としたビジネススクールでの教育・研
究経験を有している。これまで両研究科では、
各分野の第一線で活躍している人材を、国籍、
性別、信条、障がいを理由とするいかなる差別も行わずに、採用しており、また、学界プロ
パーの人材のみではなく、官公庁・国際機関・実業界などで活躍して来た人材を専任もしく
は客員教員の形で確保している。
広く優秀な人材を集めるために、教員募集は原則として公募によることとしている。定年
退職者が出た場合の後任人事に際しては、専任教員の年齢構成がバランスの取れたものとな
るよう若手教員の確保に留意している。なお、二言語併用教育体制をさらに充実させるため
に、日本人教員の採用にあたっても、研究内容の審査のほか、原則として英語による教育が
可能であることを条件としている。
本研究科の専任教員は、設置の趣旨に鑑み実務家教員の割合が高いが、全教員の半数以上
は博士学位または Ph.D を取得しており、大学院として一定の研究機能を果たし、また理論
と実務の架橋となる専門職大学院の目的を達成するための十分な研究能力を保有している。
専門職大学院教育の中枢となる専門職学位論文、
プロジェクト研究論文の指導については
原則として専任教員が行う。
なお、教員の定年は「早稲田大学教員任免規則」において満70歳と規定されているが、
完成年度までに定年退職を予定する教員は配置しておらず、
継続的な指導が可能となってい
る。
⑥
教育方法、履修指導、研究指導の方法及び修了要件
1.教育方法、履修モデル
本研究科に、主に昼間開講(土曜日を含む)の科目を履修する昼間主コースと主に夜間・
土曜日開講の科目を履修する夜間主コースを設置する。
昼間主コースに、MBA プログラムと MSc in Finance プログラムを設置する。入学時期は
全日制においては、MBA プログラムの2年制が4月及び9月、1年制が4月、MSc in Finance
プログラムは9月とする。
夜間主コースに、MBA プログラムを設置する。夜間主には「総合」コース(サブプログラ
ム)と「プロフェッショナル」コース(サブプログラム)を設置する。夜間主の入学時期は、
4月のみとする。
「プロフェッショナル」コースに「マネジメント」専修と「ファイナンス」
専修を設置する。
上記を系統的に示すと以下のとおりである。
(1)昼間主(MBA プログラム)
1)2年制昼間主コース(全日制グローバル)
2)1年制昼間主コース(1年制総合)
(2)昼間主(MSc in Finance プログラム)
(3)夜間主(MBA プログラム)
1)2年制夜間主コース(夜間主総合)
2)2年制夜間主コース(夜間主プロフェッショナル)
①マネジメント専修
②ファイナンス専修
なお、全日制グローバルと MSc in Finance についてはグローバル視点の獲得のために、
交換留学の機会を選択できるようにする。また、海外大学との提携による2つのダブルディ
グリー制度を設けている。Nanyang Business School(シンガポール)との提携による「早
稲田-ナンヤンダブルディグリー」制度は、修了要件は1年制昼間主コースに準じるものと
し、Ecole Supérieure de Commerce de Paris(フランス)との提携による「早稲田―ESCP
ダブルディグリー」制度は、修了要件は2年生昼間主コースに準じるものとする。
(1)昼間主(MBA プログラム)
原則として実務経験者を対象とし、標準修業年限を2年とする2年制コースと、一定の実
務経験(常勤者として満3年以上の実務経験)を経た者を対象とする1年制コースを設置す
る。
1)2年制昼間主コース(全日制グローバル)
1年目に修了に必要なコア科目(必修7科目、選択必修3科目以上)をほぼ修得し、2年
目は選択科目を中心に履修する。2年間にわたる専門研究(演習と研究指導)を行い、専門
職学位論文作成を行う。
原則として実務経験者を対象とし、標準修業年限は2年とする。コースの名称は「全日制
グローバル」とする。入学時期は、4月及び9月とする。4月入学は主に日本語で学ぶ学生
を想定し、9月入学は主に英語で学ぶ学生を想定するが、両者とも日本語科目と英語科目を
まぜて履修することもできるようにする。
2)1年制昼間主コース(1年制総合)
1年間に集中してコア科目(必修7科目、選択必修3科目以上)と選択科目(最低10科
目)を履修し、1年間の専門研究(プロジェクト研究と研究指導)を選択的に行い、プロジ
ェクト研究論文作成を行う。
常勤者として満3年以上の実務経験を経た者を対象とし、標準修業年限は1年とする。コ
ースの名称は「1年制総合」とする。入学時期は、4月入学のみとし、主に日本語で学ぶこ
とを想定する。
(2)昼間主(MSc in Finance プログラム)
1年目に修了に必要な必修コア科目(7科目)をほぼ修得し、選択必修科目は、1・2年
目に履修し、選択科目は2年目を中心に履修する。1.5年間にわたる専門研究(演習と研
究指導)を行い、専門職学位論文作成を行う。
入学に関して実務経験があることを要件としない。標準修業年限は2年とする。プログラ
ムの名称は「MSc in Finance」とする。入学時期は、9月入学のみとし、英語で学ぶこと
を想定する。
(3)夜間主(MBA プログラム)
常勤者として満3年以上の実務経験を有するものを対象とし、標準修業年限は2年とする。
コースの名称は「夜間主総合」とする。夜間主(MBA プログラム)に、相対的にジェネラル
マネジメントを追求するコース(総合)と相対的に専門性を追求するコース(プロフェッシ
ョナル)を設ける。入学時期は、4月入学のみとし、主に日本語で学ぶことを想定する。
1)2年制夜間主コース(夜間主総合)
1年目に修了に必要なコア科目(必修7科目、選択必修3科目以上)をほぼ修得し、2年
目は選択科目履修と1年間の専門研究(プロジェクト研究と研究指導)を行い、プロジェク
ト研究論文作成を行う。
入学時期は、4月とし、主に日本語で学ぶことを想定する。
2)2年制夜間主コース(夜間主プロフェッショナル)
常勤者として満3年以上の実務経験を経た者を対象とし、標準修業年限は2年とする。コ
ースの名称は「夜間主プロフェッショナル」とし、本コースにマネジメントの主要各分野等
にフォーカスする「マネジメント専修」と、特にファイナンス分野にフォーカスする「ファ
イナンス専修」を設ける。マネジメント専修には、さらにビジネスの各分野等に対応する「モ
ジュール」を複数設置する。設置モジュールは、産業界の変化に応じて適宜見直すが、本研
究科の完成年次においては、経営戦略、競争戦略、事業創造とアントレプレナー、人材・組
織マネジメント、グローバルビジネスの経営戦略、グローバルビジネス戦略、マーケティン
グと新市場創造、マーケティング・マネジメントとする。
1年目に修了に必要なコア科目(必修7科目)をほぼ修得し、2年目は選択科目を中心に
履修する。
「マネジメント専修」は2年間にわたる専門研究(演習と研究指導)
、専門職学位論文作
成を行う。
「ファイナンス専修」にはファイナンスモジュールのみを設置し、1.5年間にわたる専
門研究(演習と研究指導)
、プロジェクト研究論文作成を行う。
両専修とも、MBA プログラムに共通するコア科目(必修7科目)を履修し、同時に選択科
目として設置されている科目の中から各モジュールが指定した科目(モジュール専門科目)
を、3科目以上履修することを履修指導する。
入学時期は、4月入学のみとし、主に日本語で学ぶことを想定する。
2.修了要件
本研究科においては、講義科目及び論文の作成を含めて、全プログラムについて50単位
以上の修得を修了要件とする。論文に、
「専門職学位論文」と「プロジェクト研究論文」を
設ける。全日制グローバル、MSc in Finance、夜間主プロフェッショナル(マネジメント専
修)は専門職学位論文の作成を必須とする。1年制総合、夜間主総合、夜間主プロフェッシ
ョナル(ファイナンス専修)はプロジェクト研究論文の作成を必須とする。
「演習」は、ビジネスの各分野について特定のテーマを設定して学習を行うもので、履修
者が問題意識を深め、論文の課題設定を適切に行うことを助けることを目的とするものであ
り、全日制グローバル、MSc in Finance、夜間主プロフェッショナルの必須科目とする。
「プ
ロジェクト研究」は、具体的なテーマについて事例研究、フィールドワークなどを個人また
はグループとして行うものであり、
プログラムの特性から事例研究やフィールドワークを必
要とするコース(1年制総合、夜間主総合)の必須科目とする。
研究指導は、論文執筆の直接的指導を行うものであり、全プログラムの全コースに設け
る。
以下に各プログラムの修了要件を一覧表として示す。(表中、夜間主プロとは夜間主プロ
フェッショナルを意味する。)
必修コア科目:7 科目(MBA プログラム)
全日制
1年制
コース区分
グローバル
総合
科目名
マーケティング
経営戦略
財務会計
ファイナンス
人材・組織
グローバル経営
総合経営
夜間主
総合
夜間主プロ
(マネジメント専修、
ファイナンス専修)
必修(7 科目 14 単位)
必修コア科目:7 科目(MSc in Finance プログラム)
コース区分
MSc in Finance
科目名
Mathematics for Finance
Statistics
Microeconomics
必修
Financial Econometrics
(7 科目 14 単位)
Equity Investments
Corporate Finance
Fixed Income Investments
選択必修コア科目(MBA プログラム)
全日制
コース区分
グローバル
科目名
企業データ分析
企業の経済学
管理会計
アントレプレヌールシップ
技術・オペレーションの
マネジメント
1年制
総合
夜間主
総合
3 科目 6 単位以上
選択必修コア科目:8 科目以上(MSc in Finance プログラム)
コース区分
MSc in
科目名
Finance
Derivatives Modeling
Advanced Microeconomics
Market Microstructure
Real Estate Finance
Management of Financial Institutions
US & European Financial System and Institutions
8 科目 16 単位
Applied Microeconometrics
以上
Applied Time Series Econometrics
Comparing Financial Systems
Corporate Governance
Mathematical Finance
Venture Capital Financing
Asset Allocation
夜間主プロ
(マネジメント専修、
ファイナンス専修)
履修は任意
選択科目
全日制
グローバル
MSc in
Finance
1年制
総合
夜間主
総合
日英科目と海
外開講科目か
ら、3 科目 6
単位以上
一般選択科目
から 4 科目 8
単位以上
選択科目
から 24 単
位以上
履修は任意
選択科目から 10 科目
20 単位以上
言語科目を 8
単位以上
(履修指導)
専門研究科目
コース
区分
科目名
演習
夜間主プロ
マネジメン ファイナ
ト専修
ンス専修
全日制
グローバル
MSc in
Finance
8 単位
(1,2 年次)
6 単位
(*)
1年制
総合
夜間主
総合
選択科目
から 28 単
位以上
上記のうち所属モジュ
ールが指定する科目か
ら 3 科目 6 単位以上
(履修指導)
夜間主プロ
マネジメ ファイナ
ント専修 ンス専修
8 単位
6 単位
(1,2 年次)
(*)
プロジェクト研究
4 単位
4 単位
(1 年次) (2 年次)
研究指導
単位は付与しないが、半期毎に合否判定
(2 年次、1 年制総合は1年次)
プロジェクト研究
2 単位
2 単位
2 単位
論文
(1 年次) (2 年次)
(2 年次)
専門職
4 単位
4 単位
学位論文
(2 年次)
(2 年次)
(*)MSc in Finance 及び夜間主プロ(ファイナンス専修)は1年次の 2 学期目以降から履修
するものとし 6 単位修得
修了に必要な単位数
全日制
MSc in
グローバル
Finance
1年制
総合
50 単位以上
夜間主
総合
夜間主プロ
(マネジメント専修、
ファイナンス専修)
3.履修モデル
各コースの履修モデル(履修計画の一例)を示すと以下のとおりである。
(1)全日制グローバル
年
次
学
期
1年次
春
学
期
秋
学
期
2年次
春
学
期
秋
学
期
科目名
科目区分
マーケティング、財務会計、人材・組織、ファイナンス
技術・オペレーションのマネジメント、企業の経済学
マネジメント・ゲーム、マネジメント・ディレンマ:日
本 語 と 英 語 に よ る ケ ー ス 討 議 、 Organizational
Strategies of Japanese Companies in Asia、競争戦略
のフロンティア
演習
経営戦略、グローバル経営、総合経営
企業データ分析、アントレプレヌールシップ
ビジネスのためのクリエイティブ・プロセスと倫理、金
融市場と企業財務戦略、ファミリービジネスの経営 B:
ライブケースを利用した深堀り、生産財マーケティング
演習
必修コア科目
選択必修コア科目
日英科目、海外開講
科目及び一般選択科
目
1年次
春
学
期
2
年
次
秋
学
期
日英科目及び一般選
択科目
専門研究
グローバル・ビジネス・リーダーの育成と活用、マーケ
ティング・リサーチ、組織デザイン、ビジネスコーチン
グ、ファミリービジネスと国際化、組織における人間行
動、意思決定の経済性分析、コンサルティング実践
一般選択科目
演習、研究指導
経営戦略の策定、サービスデザイン
専門研究
一般選択科目
演習、研究指導、専門職学位論文
専門研究
(2)MSc in Finance
年
学
次
期
秋
学
期
専門研究
必修コア科目
選択必修コア科目
科目名
科目区分
Mathematics for Finance、Statistics、Microeconomics、
Financial Econometrics、Equity Investments、Corporate 必修コア科目
Finance、Fixed Income Investments
US&European Financial system and institutions
選択必修コア科目
Derivatives Modeling、Advanced Microeconomics、Market
Microstructure、Real Estate Finance、Management of
選択必修コア科目
Financial Institutions、Applied Microeconometrics、
Corporate Governance
選択科目
Japanese Management
演習、研究指導
専門研究
Comparing Financial Systems、Mathematical Finance、 選択必修コア科目
Applied Time Series Econometrics
春
学
期
マネジメント・ディレンマ:日本語と英語によるケース
討議
日英科目
演習、研究指導
Venture Capital Financing、Asset Allocation
ビジネスのためのクリエイティブ・プロセスと倫理
演習、研究指導、専門職学位論文
専門研究
選択必修コア科目
日英科目
専門研究
(3)1 年制総合
年
学
次
期
春
学
期
1年次
秋
学
期
科目名
科目区分
マーケティング、財務会計、人材・組織、ファイナンス
必修コア科目
企業の経済学、技術・オペレーションのマネジメント
マネジメント・ゲーム、企業提携戦略、コンサルティン
グ実践、戦略的人材組織マネジメント、戦略的人材組織
マネジメント
プロジェクト研究、研究指導
経営戦略、グローバル経営、総合経営
企業データ分析、管理会計、アントレプレヌールシップ
M&A 戦略、新規事業開発とビジネスモデルとマーケティ
ング、サービスデザイン、IT 戦略マネジメント、経営戦
略の策定、ファイナンスと経営管理、ターンアラウンド・
マネジメント
プロジェクト研究、研究指導、プロジェクト研究論文
選択必修コア科目
1年次
(4)夜間主総合
年
学
科目名
次
期
マーケティング、財務会計、人材・組織、ファイナンス
春 企業データ分析
学 マネジメント・ゲーム、Organizational Strategies of
期 Japanese Companies in Asia、プロジェクト研究エッセ
ンス
経営戦略、グローバル経営、総合経営
秋 アントレプレヌールシップ、技術・オペレーションのマネジ
学 メント
期 グローバル人事管理、デジタル時代の事業革新、ファイ
ナンスと経営管理、プロジェクト研究エッセンス
企業の経済学
事例で学ぶベンチャー・新規事業の創造、グローバル
春
M&A のマネジメント、経営学研究法(MBA 編)
、ロジ
学
カルシンキング & ネゴシエーション、ビジネスコーチ
期
ング
プロジェクト研究、研究指導
秋 スタートアップ・ファクトリー、マーケティングと新市
学 場創造、経営者の意思決定
期 プロジェクト研究、研究指導、プロジェクト研究論文
選択科目
専門研究
必修コア科目
選択必修コア科目
選択科目
専門研究
科目区分
必修コア科目
選択必修コア科目
選択科目
必修コア科目
選択必修コア科目
選択科目
選択必修コア科目
2年次
選択科目
専門研究
選択科目
専門研究
1年次
(5)夜間主プロフェッショナル[マネジメント専修]
年
学
科目名
次
期
マーケティング、財務会計、人材・組織、ファイナンス
春
実践全社戦略、経営学研究法(MBA 編)
、
学
リーダーシップ論A、ベンチャー・ファイナンス
期
演習
経営戦略、グローバル経営、総合経営
秋
トップマネジメントと経営イノベーション、リーダーシ
学
ップ論B、企業の経済学
期
演習
デジタル時代の経営戦略、競争戦略研究、サービス・マ
春
ネジメント、ビジネス思考法、実践競争戦略、
学
応用財務会計
期
演習、研究指導
秋 財務分析と財務管理
学
演習、研究指導、専門職学位論文
期
2年次
(6)夜間主プロフェッショナル[ファイナンス専修]
年
学
科目名
次
期
1年次
春
学
期
秋
学
期
2年次
春
学
期
秋
学
期
マーケティング、財務会計、人材・組織、ファイナンス
企業データ分析、企業の経済学、会社法Ⅰ(経営管理と
組織再編)
、ビジネス英語
経営戦略、グローバル経営、総合経営
コーポレート・ファイナンス、エクイティ・インベスト
メント、デリバティブ、債券インベストメント、
、計量経
済学
演習
組織の経済学、ファイナンスのための計量分析、マクロ
経済学の基礎、ヘッジファンド、マーケット・マイクロ
ストラクチャー、
演習、研究指導
コーポレートファイナンス理論と企業価値評価、不動産
とファイナンス、金利デリバティブ原理とクレジットリ
スク
演習、研究指導、プロジェクト研究論文
科目区分
必修コア科目
選択科目
専門研究
必修コア科目
選択科目
専門研究
選択科目
専門研究
選択科目
専門研究
科目区分
必修コア科目
選択科目
必修コア科目
選択科目
専門研究
選択科目
専門研究
選択科目
専門研究
4.研究指導の方法
指導教員の下、全日制グローバルと MSc in Finance においては「演習」と「研究指導」、
1 年制総合と夜間主総合においては「プロジェクト研究」と「研究指導」
、夜間主プロフェ
ッショナルにおいては「演習」と「研究指導」を通じて専門職学位論文またはプロジェクト
研究論文作成に向けて指導を行う。なお、MSc in Finance・夜間主プロフェッショナル(フ
ァイナンス専修)においては、分野の性質に鑑み半年単位で選択する演習テーマを変更可能
とする。
5.学位論文の審査方法等
本研究科では、学位論文である「専門職学位論文」及び「プロジェクト研究論文」に対し
て以下の方法で審査を行い、論文の質の担保に努めている。
(1)専門職学位論文
学生 1 名に対して主査(指導教員)1名と副査2名の計3名で論文審査を行う。また、
論文提出後に主査・副査による論文口述試験を行い、主査・副査の3名の審査結果の合算に
より合否を決定する。審査項目を予め明確に設定し、学位論文として相応しい質と量、内容
と水準を求める。
(2)プロジェクト研究論文
学生 1 名に対して主査(指導教員)1名と副査1名の計2名で論文審査を行う。また、
論文提出後に主査・副査による公開審査会(プレゼンテーションの審査)を行い、主査・副
査の2名の審査結果の合算により合否を決定する。なお、公開審査会は本研究科の在学生に
も公開するものとする。審査項目を予め明確に設定し、学位論文として相応しい質と量、内
容と水準を求める。
いずれの論文についても、企業派遣等の学生が指導教員の承認を得て非公開を選択しない
限り、すべて図書室にて閲覧可能とし、また、早稲田大学リポジトリへの登録によって社会
に広く公開することもできるものとする。
6.成績評価の方法
本研究科では、出席、課題提出状況及び定期試験等を総合的に勘案して成績を評価する。
各科目の成績評価は、A+,A,B,C,F の 5 段階に分ち、A+,A,B,C を合格とし、F を不合
格とする。ただし、日英科目及び言語科目としてのコア科目履修、研究指導などは、P 及び
Q の 2 段階に分ち、P を合格とし、Q を不合格とする。これは、日英科目及び言語科目につ
いては主な履修言語と異なる語学の能力レベルが履修意欲の妨げにならないようにするた
めであり、研究指導は、その内容の性質から合否のみの評価が適切と考えるからである。
7.履修科目の年間登録上限
本研究科では、個々の授業科目に対して学生が十分な予習・復習時間を確保するため、
修了要件である 50 単位に照らし合わせて、全日制グローバル、MSc in Finance、夜間主総
合、夜間主プロフェッショナルにおいては 44 単位を、1 年制総合においては 68 単位を年間
登録上限とする。
8.他大学における授業科目の履修
本研究科入学後に海外大学院等に留学し修得した科目については、
所定の審査を経て修了
に必要な単位として認定することができる。具体的には、学生は、当該科目の内容が記載さ
れたシラバス、海外大学院等の成績証明書及び成績区分表を提出し、本研究科は、提出書類
の内容を審査し、修了に必要な単位として認定することが可能かどうかを決定する。
⑦
施設・設備等の整備計画
(1)校地、運動場の整備計画
早稲田大学は、早稲田キャンパス(東京都新宿区)
、戸山キャンパス(東京都新宿区)、西
早稲田キャンパス(東京都新宿区)、所沢キャンパス(埼玉県所沢市)、本庄キャンパス(埼
玉県本庄市)、北九州キャンパス(福岡県北九州市)を主な拠点とし、附属学校等を合わせ
て 240 万㎡を超える校地を有する。
本研究科は早稲田大学早稲田キャンパスの既存の校地等を利用する。
早稲田大学早稲田キャンパスには、早稲田大学の 6 学部、10 研究科を設置しており、
125,994 ㎡の校地等を共有している。
(2)校舎等施設の整備計画
本研究科は早稲田大学早稲田キャンパスの既存の校舎等を利用する。
本研究科は、主に早稲田キャンパスの 11 号館(2009 年竣工)ならびに 26 号館(2006 年
竣工)を中心に展開する。
すべての専任教員は学内ネットワークへのアクセスが可能な個室の研究室を有し、個人研
究室の周辺には共同研究や会議を行う共同研究室を設ける。また、すべての教室は、講義・
演習等の授業形式に合わせた什器の選定・配置をしており、プレゼンテーション等が可能な
PC、AV設備を有し、すべての教室から本学学内ネットワークへの無線アクセスが可能と
なる情報環境が整備されていることから、充分な教育効果を得られると考えられる。
(3)図書等の資料及び図書館の整備計画
本研究科は、早稲田大学早稲田キャンパスの既存の図書館等を利用する。
早稲田キャンパスには、本学の創立と同時に設置された図書館である「中央図書館(延床
面積約 28,000 ㎡、蔵書数約 250 万冊)」、社会科学系の研究図書館である「高田早苗記念研
究図書館(延床面積約 3,600 ㎡、蔵書数約 50 万冊(うち外国図書 32 万冊)
」を有し、本研
究科の教員・学生の研究教育に資する。中央図書館の開館時間は月曜日から土曜日の 9:00
~22:00、日曜日の 10:00~17:00、高田早苗記念研究図書館の開館時間は、月曜日から土曜
日の 9:00~22:00 となっており、本研究科の昼間主、夜間主いずれの学生も不便を感じるこ
となく利用することができる。図書資料の検索は OPAC システムが稼働しており、全学の所
蔵資料が一元的に検索できる。これらの資料へのアクセスは学内環境があれば、いつでもど
こからでも可能である。
⑧ 既設の学部(修士課程)との関係
本研究科は、既設の商学研究科ビジネス専攻とファイナンス研究科を統合するが、これら
の組織は基礎とする学部を持っておらず、本研究科も基礎とする学部を持たない独立研究科
として設置する。
商学研究科ビジネス専攻とファイナンス研究科は本年度をもって学生募集を停止する。
既設の商学研究科ビジネス専攻とファイナンス研究科に所属する教員は、
原則として全員
が本研究科に転籍する。
なお、既設の商学部、商学研究科、会計研究科と本研究科は、合わせて商学学術院を構成
する。
経営管理研究科
経営管理専攻
商学研究科
商学専攻
ビジネス専攻
ファイナンス研究科
ファイナンス専攻
⑨
入学者選抜の概要
1.入学者受入方針<アドミッション・ポリシー>
早稲田大学では、『学問の独立』の教育理念のもと、一定の高い基礎学力を持ち、かつ知
的好奇心が旺盛で、本学の理念である進取の精神に富む、勉学意欲の高い学生を、わが国を
はじめ世界から多数迎え入れている。
本研究科は、グローバルな環境下で活躍する将来のビジネスリーダー・経営幹部及びマネ
ジメント・ファイナンス分野のプロフェッショナル人材の育成を目指し、多様なニーズに対
応する複数のコース(サブプログラム)を設置する。
グローバルビジネスリーダーとして必要な知識と能力を育む「全日制グローバル」、グロ
ーバルに活躍するファイナンスのプロフェッショナルを養成する「MSc in Finance」、ジェ
ネラルマネジメントを中心に学ぶ「1年制総合」と「夜間主総合」、特定の専門分野を中心
にマネジメントに関する高度な専門知識を修得する「夜間主プロフェッショナル」の5つの
コースがある。
各コースの特徴にあわせて一定期間の実務経験等の出願要件を設定し、それぞれ書類審査、
筆記試験(小論文)、口述試験等によって入学者を選考する一般入試を実施する。
「全日制グ
ローバル」及び「MSc in Finance」では、国際的な標準となっている GMAT または GRE
スコア提出を原則として義務付けた AO 入試を実施する。
「全日制グローバル」においては親
族等が企業を経営し、将来的にその企業を承継する予定の者を対象とした事業承継者入試も
実施する。
2.選抜方法及び選抜体制
<一般入試>
日本語を主な履修言語とするコース(サブプログラム)を対象とする一般入試は、原則と
して秋、冬の2回実施する。第一次選考として「書類審査」及び「筆記試験(小論文)」、
第二次選考として「面接」を行う。受験生は出願時に志望コースを1つ選択し、コース別に
選考を行うものとする。「夜間主プロフェッショナル」については、専修及び志望モジュー
ルを1つ選択し、専修・志望モジュール別に選考を実施する。出願後のコース及びモジュー
ル変更は不可とする。日本語を母語とする者、もしくは高等教育機関(大学以上)において
日本語を主な履修言語として学位を取得した(取得見込みも含む)者以外については、JLPT
N1 の合格証明書提出を出願要件に加える。
<企業派遣入試>
「全日制グローバル」、「1年制総合」及び「夜間主プロフェッショナル ファイナンス
専修」において、企業派遣入試を行う。上場企業もしくはそれに準ずる企業が学費の全額を
負担する志願者を対象とする。その選考方法は一般入試に準ずるものとする。
<AO 入試>
「全日制グローバル」、「MSc in Finance」を対象とする入学選考で、出願時の提出書
類により総合的に審査する。具体的には入学願書、大学以降の成績証明書及び卒業証明書、
志願者評価書(推薦状)2通、エッセイ及び大学院入学共通テスト(GMAT または GRE)
のスコアレポート等の提出を求める。「全日制グローバル(4月入学)」については JLPT
N1 の合格証明書、「全日制グローバル(9月入学)」及び「MSc in Finance」については
英語の語学証明書類(TOEFL, TOEIC, IELTS のいずれか)の提出を義務付け、そのスコ
アを選考上考慮する。但し、各言語を母語とする者、もしくは高等教育機関(大学以上)に
おいて該当言語を主な履修言語として学位を取得した(取得見込みも含む)者については、
その言語についてそれらの提出は不要とする。
選考は年の複数回のローリング方式で行う。選考においては、複数の AO 委員によって客
観的に提出書類を審査する体制を整える。
<事業承継者入試>
「全日制グローバル」において、親族等が企業を経営し、将来的にその企業を承継する予
定の者を対象にした選考制度。提出書類は4月入学においては一般入試、9月入学において
は AO 入試と基本的に同様であるが、企業を経営する親族からの推薦書の提出も必須とする。
「全日制グローバル(4月入学)」においては、書類審査において上記推薦書を加味した審
査を行った上で、一般入試と同様の筆記試験及び面接試験(日本語)を行う。「全日制グロ
ーバル(9月入学)」においては、出願時の提出書類に基づく「書類審査」、「筆記試験(英
語で出題・解答)」、「面接試験(英語)」をもって総合的に選考を行う。大学院入学共通
テスト(GMAT または GRE)のスコアレポート提出は任意とする。
<学内推薦入試>
「全日制グローバル(9月入学)」及び「MSc in Finance」を対象とする学内推薦入試
は、入学直前の9月もしくはその年の3月に早稲田大学の学部を卒業見込の在学生を対象と
する。提出書類は AO 入試と同様とし、大学院入学共通テスト(GMAT または GRE)及び
学部在学中の GPA について一定の条件を設定する。選考は年に複数回のローリング方式に
より行い、複数の AO 委員によって客観的に提出書類を判定する体制を整える。英語を母語
とする者、もしくは高等教育機関(大学以上)において英語を主な履修言語として学位を取
得した(取得見込みも含む)者以外については、英語の語学証明書類(TOEFL, TOEIC,
IELTS のいずれか)の提出を義務付け、その内容についても選考上考慮する。
3.社会人の受け入れ
本研究科では、グローバルな環境下での将来のビジネスリーダー・経営幹部及びマネジメ
ントやファイナンス分野での専門を極めたプロフェッショナルを育成することを教育目標
とする観点から、各コースにおいて、受験資格を設ける。
1年制総合、夜間主総合、夜間主プロフェッショナルにおいては、教育効果の観点から実
務経験から来る問題意識を持つ者に対象を限定して授業を行うことを意図して、
「入学まで
に常勤者として満3年以上の実務経験」を有することを条件とし、それ以外の者について受
験資格を付与しない。
事業承継者や留学生も対象とする「全日制グローバル」においては「満3年以上の実務経
験を有することを望ましい」とし、実務経験を出願の前提条件とはしない。「MSc in
Finance」においては、必修コア科目及び選択必修コア科目について実務経験を必ずしも前
提としない教育方法を想定するため、実務経験を出願条件としない。
4.留学生及び科目等履修生の受け入れ
本研究科では、「全日制グローバル」、「MSc in Finance」について、積極的に留学生
を受け入れることを目指す。
併せて、海外大学院との協定により若干名の交流学生、及び文部科学省奨学生等を受け入
れるほか、本研究科修了者(商学研究科ビジネス専攻及びファイナンス研究科修了者等を含
む)を中心に科目等履修生を受け入れる予定である。科目等履修生の受け入れにおいては、
大学院教育に支障のない範囲で行うこととする。
⑩
「大学院設置基準」第 2 条の 2 又は第 14 条による教育方法の実施
(ア)修業年限
本研究科は、2年を標準修業年限とする。
(イ)履修指導及び研究指導の方法
入学時のガイダンスにおいて、修了要件を示し、適切なタイミングで、必修コア科目、
選択必修科目、選択科目を履修するように指導する。なお、演習等を担当する教員は、各年
度または各学期の始めに学生が履修する科目の登録に当たり、科目登録指導を行う。
(ウ)授業の実施方法
本研究科における授業の実施方法は、
教室において担当教員が対面する授業形式または演
習形式とする。春学期及び秋学期のセメスター制とし、各学期の授業回数は 1 科目当たり
15 回とする。在職している社会人が通学しやすいように、平日の夜は7時限(19:00~20:30)
及び8時限(20:35~22:05)に、土曜日は1時限(9:00~10:30)
、2時限(10:40~12:20)
、
3時限(13:00~14:30)及び4時限(14:40~16:10)、5時限目(16:30~18:00)、6時限
目(18:15~19:45)
、7時限目(20:00~21:30)に授業科目を設置するように時間割を編成
する。
(エ)教員の負担の程度
本研究科を担当する教員は、昼夜開講制の教育、様々な研究プロジェクト、ならびに学内
委員会活動にも従事するので,負担については過重にならないよう配慮する。教員の希望を
配慮しながら時間割を編成し、特に夜間と平日の両方を担当する教員について、授業曜日に
関する調整を行う。また、土曜日の勤務については年度ごとに適宜担当者の変更を心掛け、
特定の教員に負担が集中しないようにする。
(オ)図書館・情報処理施設等の利用方法や学生の厚生に対する配慮、必要な職員の配置
本研究科に所属する学生のために夜間事務所を設置し、平日は 22:00 まで事務の取り扱
いを行う。また、学生ラウンジは 22:30 まで利用可能である。
本学の図書館は、授業期間中であれば中央図書館が 22:00 まで、研究図書館である高田
図書館は 22:00 まで開館している。また、本研究科が属する商学学術院には大学院生のた
めの読書室があり、授業期間中は 22:00 まで開室している。
情報処理施設に関しては、本学 22 号館におけるコンピュータ・ルームが 365 日 24 時間体
制で利用可能となっている。
(カ)入学者選抜の概要
MBA プログラム夜間主コースでは、社会人を対象とした入試を行う。出願資格は、学士の
学位を取得していることまたは外国において通常の 16 年間の学校教育を修了していること、
及び、入学時点において常勤者として満3年以上の実務経験を有していることである。第一
次試験において、入学志願者から提出された研究計画書、志望理由書の内容及び小論文形式
の筆記試験によって判定し、第一次試験合格者に対して第二次試験(口述試験)を行う。第
一次試験及び第二次試験の結果を総合的に審査・選考して入学者を選抜する。なお、試験は
土日祝日に実施することで社会人に配慮する。
⑪ 管理運営
(1)研究科運営委員会について
早稲田大学では、「早稲田大学大学院学則」第 20 条において、各研究科に運営委員会を
置くこと及び運営委員会を組織する者を規定している。また、「早稲田大学学術院規則」第
8 条において学術院に教授会を置くことを、
「早稲田大学学術院規則」第 12 条及び「早稲田
大学大学院規則」第 4 条において研究科に研究科運営委員会を置くことを規定している。
本研究科では、本研究科を本属とする専任教員等で構成する運営委員会を設置し、教育課
程に関する事項、講義科目を担当する教員の嘱解任等に関する事項、入学試験に関する事項
及びその他本研究科に関する重要事項について審議する。
教員人事については、運営委員会において人事計画を策定・審議し、その後、商学学術院
教授会の議を経て学長としての総長が決定する。
本研究科の予算については、大学院学則第 21 条第 2 項で定めるところによって本研究科
運営委員会が審議する。
(2)研究科運営のあり方
大学全体の方針等については、本研究科が属する商学学術院教授会の決定に従う。一方、
本研究科にのみ関する案件・事項については、運営委員会において決定する。
⑫
自己点検・評価
本学では、大学全体として、教育・研究を自主的に改革し、その一層の充実と発展を図る
ため、全学的・総合的に自己点検及び自己評価を行い、併せて第三者による評価を実施する
ために、
「大学点検・自己評価委員会」を平成 11 年 11 月に設置した。この委員会は、点検・
評価項目及び方法の設定ならびに変更、自己点検及び自己評価の実施、第三者評価実行委員
会の設置と評価の実施、点検・評価報告書の作成、点検・評価結果の公表を職務としている。
大学点検・評価委員会において決定した自己点検・評価項目及び方法等に基づき、自己点
検・評価が平成 12 年 10 月から実施され、平成 13 年 3 月に終了した。また、これに続き平
成 13 年 7 月から第三者評価を実施し、平成 14 年 1 月に第 1 回大学点検・評価を終了した。
この「自己点検・評価報告書―総括集―」及び「第三者評価報告書」は、平成 15 年 1 月よ
り本学ホームページに掲載され一般に公開されている。
また、平成 16 年度より本学の 2 回目の点検・評価を実施し、平成 18 年度に(財)大学基
準協会による認証評価を受け大学基準に適合していると認定された。
平成 23 年度から 3 回目の点検・評価を実施し、平成 24 年度には自己点検・評価報告書を
作成した。平成 25 年度に公益財団法人大学基準協会による認証評価を受け、大学基準に適
合していると認定された。
本学の大学点検・評価に関する情報は、以下に公開をしている。
(http://www.waseda.jp/kyomubu/tenken.html)
また、本学の各学部・研究科ではそれぞれの組織内に自己点検委員会を設け、大学全体の
自己点検活動ならびに組織における自己点検活動に取り組んでいる。
⑬
認証評価
(ア)認証評価を受ける計画等の全体像
本研究科の母体の一つとなる商学研究科ビジネス専攻は 2011 年度に一般社団法人
ABEST21 から、もう一つの母体であるファイナンス研究科は 2013 年度に公益社団法人大学
基準協会から、それぞれ経営系専門職大学院としての認定を受けている。
本研究科は、開設後5年以内である 2020 年度までに、一般社団法人 ABEST21 を受審機関
として経営系専門職大学院の認証評価を受けることを決定しており、
これにむけて本研究科
内に自己点検評価委員会(仮称)を設け、毎年の教育活動について自ら点検し評価する予定
としている。
(イ)認証評価を受けるための準備状況
本研究科は、すでに一般社団法人 ABEST21 に出向き、研究科設立の概要や予定を伝達し、
当該受審年度に向けて対応していただくことの了解を得ている。
(ウ)認証評価を確実に受けることの証明
(別紙資料の通り)
⑭
情報の公表
1.基本的な情報の公表
本学では、大学暦、大学組織図、年度別の事業計画書と事業報告書、年度別の大学財政の
状況、早稲田大学校規(寄附行為)や学則等の主な規約、点検評価の報告書等の大学の基本
的な情報について、Web により公開している。
(http://www.waseda.jp/top/about/disclosure)
2. 教育における情報の公表
本学では、大学の理念である「教旨」をはじめ、各学部・研究科における「ディプロマ・
ポリシー」、
「カリキュラム・ポリシー」
・
「アドミッション・ポリシー」を、Web あるいは学
生に配付される学部・研究科要項において公開している。また、シラバスシステムを Web
で公開している。
(http://www.waseda.jp/top/about/disclosure/organization-and-purpose)
3.研究面における情報の公表
本学では、昭和 59 年より早稲田大学における学術活動の成果を年次報告として公開して
いる。内容は、
(1)教員、研究員個々の研究成果、
(2)大学の研究助成成果、(3)科学
研究費補助金獲得状況、
(4)国際交流事業のうち研究者交流の状況、
(5)学位授与状況等
である。
これらは、平成 8 年よりインターネット上で公開しているが、平成 13 年度からは、
「研究
者データベース」(https://www.wnp7.waseda.jp/app/ip/ipi0201.html)として研究者自身
が Web により研究業績(著書、発表論文等:日本語版・英語版)や研究成果を随時更新し提
供している。
また、この「研究者データベース」では、本学のプロジェクト研究所(早稲田大学の専任
教員が核となり、共同研究を前提とする研究課題と、
目的達成に必要な研究期間とを設定し、
外部資金等により運営し、
評価しながら活動を行う機動的な研究組織)、
各種研究成果報告、
特許出願、担当科目に関する情報を統合的に検索することも可能である。本研究科は、本学
と同様に、教育研究活動全般について、その社会的な責任を果たすために情報開示を行う。
⑮
教育内容等の改善のための組織的な研修等
本学では、かねてより教育内容等改善のための取り組みを進めていたが、大学全体として
推進体制を一層強化するために平成 19 年度に FD 推進委員会を設置し全学的な FD のあり方
等の検討を行い、平成 20 年度に FD 推進センターを設置し、より組織的な FD 活動に関する
対応をおこなってきた。
平成 26 年 2 月に、大学の理念(存在意義、役割、高等教育のあり方)を常に考究すると
ともに、大学のあるべき将来の姿をデザインし、実践できる体制を目指し、FD 推進センタ
ーと遠隔教育センターを改組して、大学総合研究センターを設置した。その中に、ICT・遠
隔教育を基盤とした教育手法、その他先駆的な教育手法に関する研究開発・普及促進等を行
う教育方法研究開発部門を置くこととした。
1.セミナー
平成 14 年度から新任教員を対象に新任教員セミナーを実施し、大学の教育目標、教育シ
ステム、情報環境、学生対応、研究推進、人事諸制度等について紹介をおこなっている。そ
の際、遠隔地キャンパス(北九州キャンパス)の教員には、TV 会議システムにより配信し
ており、現地での参加も可能である。また、全教員を対象に IT 活用教育のための支援をお
こなっている。平成 19 年度からネットワークによる授業支援ポータルシステムが本格稼動
したことに伴い、サポート体制を整備して、教員の利用を促している。
また、平成 20 年度より、英語での授業を既に実施している、あるいは今後その予定があ
る専任教員を本学の米国内協定校に派遣し、教授法、英語によるプレゼンテーションスキル
講座の受講、授業見学と模擬授業等を実施する米国派遣 FD プログラム研修を実施している。
さらに、平成 24 年度からは米国派遣 FD プログラム研修の内容のうち教授法を中心として、
1日で受講できる FD プログラムを開始した。
平成 25 年度はその内容を半日コースに再編成
して、受講者に配慮した。
2.学生による授業評価
教員による自主的な授業評価は各箇所で独自におこなってきたが、平成 13 年度からは全
学共通設問を用いた学生による授業評価を実施している。開始時の平成 13 年度と平成 25
年度で実施科目数を比較すると約 1,300 科目が約 12,000 科目に増加し、平成 25 年度の対象
学生数は延べ 35 万人を超えている。
なお、実施方法は、開始当初は授業形態別に分けたマークカード方式による形式であった
が、平成 16 年度からは Web 方式に変更するとともに、集計結果が担当教員にフィードバッ
クされ、教員の判断で学生への公開が可能な仕組みとした。また、教員から履修者の授業評
価結果に対するコメント機能をもち、授業評価を行うだけでなく、教員と学生の双方向コミ
ュニケーションを図るツールとして活用が可能となった。
しかし、Web 方式に変更したことで、学生の回答率が年々低下する傾向が出てきたため、
平成 21 年度より、Web 方式とマークシート方式のどちらかを教員が方式を選択できるよう
にした。なお、大学総合研究センターでは、回答率が高いマークシート方式による授業評価
を推奨している。
3.WASEDA e-Teaching Award 及び早稲田大学ティーチングアワードの実施
平成 24 年度より ICT を活用した授業の Good Practice を表彰する「WASEDA e-Teaching
Award」を開始した。この制度の目的は、①ICT、特に LMS(Learning Management System)
やネットワークを活用し教育的効果を挙げている Good Practice の共有、②優れた取組への
表彰による教員のモチベーションの向上に伴う、
より質の高い教育の提供と学習効果の向上
への寄与、③優れた教育事例の公開による本学の教育内容の透明化と社会的な理解・評価の
獲得の3点である。本学に設置された開講全科目のうち、オンデマンド授業、ネットワーク
活用型交流授業、その他 LMS や ITC を活用した授業を対象とし、非常勤講師も含めて本学の
授業を担当する全ての教員が候補者の資格を有することとした。
また、上記「WASEDA e-Teaching Award」とは別に、平成 26 年度より「早稲田大学ティー
チングアワード」を新設した。この制度の目的は①優れた教育方法と創意工夫の普及により、
教育のさらなる向上をはかる、②優れた教育を実践した教員を褒賞する、③学生授業アンケ
ートの活用と活性化を図り、その質の向上を目指す一環とする、の3点となる。本学の正規
科目クラス(複数教員が担当する科目を含む)の担当教員(非常勤講師を含む)が対象で、
総長が表彰する「早稲田大学ティーチングアワード総長賞」と学術院長が表彰する「早稲田
大学ティーチングアワード」の2種類がある。
4.全学共通 GPA 導入と成績評価のあり方に関する検討
大学全体の教育の質保証の取組の一環として、平成22年度入学者より全学共通のGPAを導
入した。また、FD推進委員会において、学部教育における成績評価のあり方について、学内
の成績評価の公平性と客観性の確保を念頭に置きつつ検討を行い、平成25年7月開催の教務
担当教務主任会において成績評価基準に関する申し合わせを行った。
5.学生対応の充実
平成21年度より、成績不振等の修学上の問題を抱える学生の原因や背景を、面談等を通し
て把握するとともに、個々の原因や背景に応じた対応を行う全学的な体制を整えてきた。平
成22年度には、
本学保健センター所属の心理専門相談員を講師とする学生との面談時の心得
や留意点に関する教職員向けセミナーを全学部で実施した。
また、平成22年度より、修学上の問題を抱える学生への指導に関して、全学部にアンケー
トを実施し、教務担当・学生担当教務主任合同会において情報の共有を図っている。なお、
平成23年12月の教務担当・学生担当教務主任合同会において、特に新入生が大学生活を円滑
に送るためのクラス担任の役割の重要性が確認され、クラス担任制度の実質化の方策の一案
として「クラスミーティング」の実施案が了承された。これを受けて、平成24年度より、4
月から9月までに毎月1回の割合で、1年次のクラスにおいてクラスミーティングを開催し
ている。
また、平成26年9月に発達障がい学生の支援部門の事務所を開設し、支援体制を整えた。
6.シラバスの改善
平成21年度中にシラバス・講義要項に関する課題を整理し、それぞれの位置づけを明確に
した。その上で、平成22年度以降、到達目標や成績評価方法など項目の追加や見直しを含め
たWebシラバスシステムの改修をおこなってきた。これにより、学生に詳細なシラバス情報
を通知するとともに、授業担当教員が授業実施から学生による授業評価アンケートを踏まえ
て個々の授業改善計画を次年度シラバスに反映するPDCAサイクルを整えている。
以
上
別資料1
早稲田大学教員任免規則
(1949年10月15日示達)
《所管:教務課長》
改正
2005年7月30日規約第05―27号の1
2005年11月1日規約第05―41号の2
2006年10月13日規約第06―31号の1
2008年4月4日規約第08―2号
2009年1月9日規約第08―53号の4
2009年1月19日規約第08―51号
2009年4月10日規約第09―6号
2009年11月11日規約第09―47号の1
2012年2月13日規約第11―9号の8
2013年3月29日規約第12―125号
2013年11月1日規約第13―45号の2
2014年3月28日規約第13―20号の7
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規則は、大学教員および高等学院教員の嘱任、休職および解任について定める。
(定義)
第2条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 大学教員 大学の教授、准教授、専任講師、特任教授、助教および非常勤講師
二 高等学院教員 各高等学院の教諭、兼担講師および非常勤講師
三 教員 大学教員および高等学院教員
四 専任教員 任期の定めのない教授、准教授および専任講師ならびに各高等学院の教諭
五 任期付教員 第17条第1項の規定により任期を定めて嘱任された教授、准教授および講師なら
びに助教
六 常勤教員 専任教員、特任教授および任期付教員
七 教授会等 学術院を本属とする者にあっては教授会(任期付教員および非常勤講師については、
早稲田大学学部規則(1949年9月15日示達)第5条の2、早稲田大学大学院規則(1976年教務達
第8号)第4条の3第2項および第3項ならびに学術院に属する研究所の研究所運営委員会に関
する規程(2011年規約第11―9号の11)第2条および第3条の規定により、教授会が、学部運営
委員会、研究科運営委員会または研究所運営委員会の議決をもって教授会の議決とすることとし
た場合にあっては、学部運営委員会、研究科運営委員会または研究所運営委員会)、いずれの学
術院にも属さない附属機関を本属とする者にあっては管理委員会、運営委員会または協議員会、
高等学院を本属とする者にあっては学科主任会、本庄高等学院を本属とする者にあっては教諭会
(本属)
第3条 学術院に属する学部、研究科または附属機関を担当する教員は、いずれかの学術院を本属と
する。
2 いずれの学術院にも属さない附属機関を担当する教員は、その附属機関を本属とする。
3 高等学院教員は、高等学院または本庄高等学院を本属とする。
4 高等学院教員が学部、研究科、附属機関または他の附属学校(以下「学部等」という。)を担当
することおよび学部等を担当する教員が各高等学院を担当することは、妨げない。
5 教員が同時に2以上の学部等を担当する場合(同一学術院に属する学部等を担当する場合を除く。)
の本属は、その都度、関係学術院または附属機関における協議を踏まえ、大学が決定し、本属以外
を兼担または兼務とする。兼務教員については、専門職学位課程にかかる兼務教員の取扱いに関す
る規則(2013年11月1日規約第13―45号の1)において定める。
第4条 学術院の本属教員が学校において役付きに嘱任される場合には、その学校においても本属教
員とすることができる。ただし、この場合の嘱任には、教授会の承認を得なければならない。
(在職期間の計算)
第5条 専任教員の在職期間は、本大学に専任教員として嘱任されたときから起算する。ただし、講
師給規程第2条第2号の規定による非常勤講師または早稲田大学助手規程、早稲田大学坪内博士記
念演劇博物館規則、研究所の規則もしくは研究教育センターの規則により嘱任された助手が、引き
1/7
続いて専任教員になった場合には、その者の専任教員としての在職期間は、同規定による非常勤講
師または助手に嘱任されたときから起算する。
2 特別研究生または職員であった者が、本大学に勤続して、専任教員となった場合には、その者の
専任教員としての在職期間には、特別研究生または職員としての在職期間の全部または一部を加算
することができる。
3 前項の規定により専任教員としての在職期間に算入する期間は、教授会等の議決を経て、大学が
決定する。
4 教員または助手の身分をもたないで、早稲田大学留学生規則(1950年12月15日制定、1967年4月
1日廃止)による留学生として海外に派遣され、引き続いて専任教員に嘱任された者の専任教員と
しての在職期間は、第1項の規定にかかわらず、留学生に命ぜられたときから、これを起算する。
5 前項の教員の在職期間の計算には、第21条第2号の規定を適用し、休職期間を算定する。
6 特任教授としての在職期間は、専任教員としての在職期間とみなす。
第6条 休職中の期間は、これを在職期間に算入する。ただし、海外出張または留学のために休職し
た期間および第21条第2号の規定によって休職の指定を受けた期間が、その期間を含む在職期間の
10分の1を超えるときは、その超過した期間は在職期間に算入しない。
第2章 嘱任
第1節 総則
(嘱任手続)
第7条 教員の嘱任は、教授会等の決議により、大学がこれを行う。
2 前項の教授会等の決議のうち、常勤教員の嘱任に係るものは、議決権者(教授会においては当該
学術院を本属とする任期の定めのない教授および准教授。以下この条において同じ。)の3分の2
以上が出席し、その出席者の過半数をもってしなければならない。この場合において、外国出張中
の者、休職中の者および病気その他の理由により引き続き2か月以上欠勤中の者は、議決権者の数
に算入しない。
(専任教員の要件)
第8条 専任教員には、定年に達するまでに10年以上専任教員として勤続可能な者を嘱任する。ただ
し、特別の事情がある場合は、大学は、教授会等の議決を経て特例を認めることができる。
(常勤教員)
第9条 常勤教員には、他に本務をもたない者を嘱任する。
2 常勤教員が、他に本務をもつようになった場合は、その身分は、これを非常勤講師に変更する。
ただし、大学は、教授会等の議決を経て特例を認めることができる。
(専門職大学院における特例)
第10条 前条の規定にかかわらず、平成15年文部科学省告示第53号第2条第2項の規定により専門職
大学院の専任教員とみなされる者については、他に本務をもつ者であっても、任期の定めのある教
授、准教授または講師として嘱任することができる。
第2節 大学教員
(教授)
第11条 教授には、次の各号のいずれかに該当する者を嘱任する。
一 研究上、教授上顕著な業績を挙げ、かつ、満5年以上、大学准教授の経歴を有する者
二 前号と同等以上の学識経験を有すると認められる者
(特任教授)
第12条 特任教授には、前条各号のいずれかに該当する者であって、かつ、次の各号のいずれかに該
当するものを嘱任する。
一 学識、経験、地位等に照らし、教授に準じて学生の教育指導に当たらせることが適当と認めら
れる者
二 年齢その他の理由により、教授会等の構成員としての義務を負わせることが適当でないと認め
られる者
(准教授)
第13条 准教授には、次の各号のいずれかに該当する者を嘱任する。
一 研究上、教授上の成績優秀にして、かつ、満2年以上、大学講師または助教の経歴を有する者
2/7
二 研究上の成績優秀にして、かつ、満5年以上、助手の経歴を有する者
三 研究上の成績優秀にして、かつ、助手と助教を合わせて満5年以上の経歴を有する者
四 前各号の該当者と同等以上の学識経験を有すると認められる者
(講師)
第14条 専任講師および非常勤講師には、次の各号のいずれかに該当する者を嘱任する。
一 研究上の成績優秀にして、かつ、満3年以上、助手の経歴を有する者
二 研究上の成績優秀にして、かつ、満5年以上、大学院に在学し、博士候補者の検定に合格して
いる者または博士課程における所要の研究指導を受けた者
三 前各号の該当者と同等以上の学識経験を有すると認められる者
(非常勤講師の嘱任)
第15条 非常勤講師は授業を担当する期間について学期ごとに嘱任する。ただし、年間を通じて授業
を担当する場合は、学年ごとに嘱任することができる。
(助教)
第16条 助教には、次の各号のいずれかに該当する者を嘱任する。
一 博士の学位を有する者またはそれと同等以上の学識を有する者
二 博士課程の所定の単位を全て取得した者であって、博士後期課程に3年以上または一貫制博士
課程に5年以上在学した者のうち、博士論文を提出せずに退学した者
2 前項に掲げる者のほか、教授会等が特に認めたときは、専門職学位を有する者を助教として嘱任
することができる。
(任期付教員)
第17条 教授、准教授および講師は、大学の教員等の任期に関する法律(平成9年法律第82号)に基
づき、任期を定めて嘱任することができる。
2 助教は、大学の教員等の任期に関する法律に基づき、任期を定めて嘱任する。
3 任期付教員の任期は、労働契約において明示するものとする。
4 任期付教員の任期に関して必要な事項は、別に定める。
第3節 高等学院教員
(教諭)
第18条 教諭には、教育職員免許法(昭和24年法律第147号)による中学校教諭または高等学校教諭の
担当する教科の免許状を有し、かつ、成績の優秀な者を嘱任する。
(兼担講師)
第19条 兼担講師には、学術院、附属機関または他の附属学校を本属する者を嘱任する。
(非常勤講師)
第20条 非常勤講師は、学年ごとに嘱任する。
第3章 休職
(休職)
第21条 教員が、次の各号のいずれかに該当したときは、休職にする。
一 傷病のため、引き続き欠勤して在職期間の10分の1の期間、在職5年未満の者については6か
月を経過したとき。この場合の休職期間は、在職期間の10分の1、在職20年未満の者については
24か月とする。
二 特別研究期間制度に関する規程または教職員の海外派遣等に関する規程によって海外に派遣さ
れた者が、派遣期間をこえて滞在しているにもかかわらず、期間延長の願出をしない場合、もし
くはその願出に対する許可を与えないことを相当と認めた場合には、大学が教授会等と協議の上、
休職の指定をしたとき。
三 刑事事件によって起訴されたとき。この場合の休職期間は、判決の確定するまでとする。
第22条 傷病その他適当の事由によって、本人から休職の願出があったときは、6か月を超えない範
囲内で、休職にすることができる。
2 前項の規定によって休職になった者が、休職期間の経過後、傷病のため引き続いて欠勤し、また
は一旦復職の後、3か月以内に傷病のため引き続いて欠勤した場合には、その休職期間と欠勤した
期間とを通算して、前条第1号の規定を適用する。
(準用)
3/7
第23条 第7条の規定は、教員の休職について準用する。
第4章 退職および解任
(退職)
第24条 教員が、次の各号のいずれかに該当したときは、退職する。
一 定年に達したとき。
二 退職を願い出て、その手続きを完了したとき。
三 期間を定めて雇用されている場合において、その期間が満了したとき。
四 死亡したとき。
(退職願)
第25条 前条第2号の規定によって教員が退職しようとするときは、箇所長を経て、遅くとも退職希
望日の14日前に、退職願を大学に提出しなければならない。
第26条 教員の表彰および懲戒に関する規程(2005年7月30日規約第05―27号の3)第8条から第10
条までの規定によって査問に付された教員が退職願を提出したときには、その提出日から1か月間
は、退職意思の効力が発効しないものとする。
(定年)
第27条 教員の定年は、次の各号の区分に従い、当該各号に定める年齢とする。ただし、大学は、当
該教員が学年の中途において定年に達し、教授上支障がある場合には、その学年の終りに退職させ
ることができる。
一 大学教員 満70才
二 高等学院教員
ア 教諭 満65才
イ 兼担講師および非常勤講師 満70才
(選択定年)
第28条 前条の規定にかかわらず、専任教員は、選択定年制により、定年年齢を選択することができ
る。
2 選択定年に関する事項については、規程をもって別に定める。
(準用)
第28条の2 第7条の規定は、教員の退職について準用する。
(解任)
第29条 大学は、教員が次の各号のいずれかに該当したときは、解任する。
一 教員が学校教育法第9条各号に該当するに至ったとき。
二 教員の行為が表彰懲戒規程第5条第1項各号のいずれかに該当し、教授会等において懲戒処分
による解任をすべきと決定したとき。
三 教授会等において、教員としての職責を全うすることができないものと認め、解任することを
決定したとき。
2 大学は、教員が第21条第1号もしくは第2号または第22条第1項の規定による休職期間が満了し
たときは、解任することができる。ただし、傷病以外の特別の事情あるときは、教授会等と協議の
上休職期間を延長することができる。
(解任の決議)
第30条 前条第1項第2号および第3号の規定による解任の決議のうち、常勤教員の解任に係るもの
は、議決権者の3分の2以上が出席し、出席者の3分の2以上の同意を要する。
2 前項の決議については、准教授も議決権を有する。
3 第1項の定足数の算定にあたっては、外国出張中の者、休職中の者および病気その他の理由によ
り引き続き2か月以上欠勤中の者は、議決権者の数に算入しない。
第31条 非常勤講師は、引き続き嘱任する場合を除き、その嘱任期間の満了によって、当然解任とな
る。
附 則
第32条 本規則は、昭和24年10月15日から、これを施行し、同時に昭和22年7月20日施行の「教員任
免規程」は、これを廃止する。
第33条 本規則の施行前に嘱任された教授、助教授、講師または教諭は、それぞれ、これを本規則第
4/7
1章第2節および第2章の規定によって、嘱任されたものとみなす。
第34条 教務補助は、第7条第1項の適用については、これを非常勤講師とみなす。
第35条 本規則の施行前に嘱任された教員の在職期間は、第7条の規定に従って、これを調整する。
2 前項の規定による在職期間の調整は、特に設ける委員会の議を経て、これを行う。
附 則(昭和27年6月17日教達第6号)
この規則は、昭和27年4月22日から、これを施行する。
附 則(昭和27年6月17日教達第7号)
この規則は、昭和27年4月28日から、これを施行する。
附 則(昭和31年9月1日教達第2号)
1 この規則は、昭和32年4月1日から施行する。
2 この規則施行の際または施行後1年以内に旧規則による要件を具備する者については、この改正
規則第11条から第13条までの規定にかかわらず、旧規定によって教授、助教授または講師に嘱任す
ることができる。
附 則(昭和35年3月15日教務達第20号)
この規則は、昭和35年4月1日から施行する。
附 則(昭和35年4月23日教務達第2号)
この規則は、昭和35年4月7日から施行し、昭和35年4月1日から適用する。
附 則(昭和37年6月18日教務達第3号)
この規則は、昭和37年7月1日から施行する。
附 則(昭和40年10月19日人事達第3号)
この規則は、昭和40年10月15日から施行し、昭和40年8月1日から適用する。
附 則(昭和41年3月23日人事達第4号)
この規則は、昭和41年4月1日から施行する。
附 則(昭和42年2月16日庶文達第42号)
この規則は、昭和42年4月1日から施行する。
附 則(昭和43年4月1日庶文達第2号)
この規程は、昭和43年4月1日から施行する。
附 則(昭和44年5月19日教務達第12号)
この規則は、昭和44年5月15日から施行する。ただし、施行日前に、他に本務をもたない非常勤講
師が引き続いて専任教員となっている場合には、第7条第1項ただし書の改正規定にかかわらず、そ
の者の専任教員としての在職期間は非常勤講師に嘱任されたときから起算する。
附 則(昭和45年6月19日教務達第6号)
この規則は、昭和45年6月15日から施行する。ただし、第4条および第18条の改正規定は教育学部
において実技を担当する教員については、昭和45年4月1日以降に嘱任された者から適用する。
附 則(昭和45年7月20日教務達第8号)
この規則は、昭和45年7月17日から施行する。
附 則(昭和52年7月22日教務達第10号)
この規則は、昭和52年7月22日から施行する。
附 則(昭和53年4月1日庶文達第3号)
この規則は、昭和53年4月1日から施行する。
附 則(昭和54年7月16日教務達第5号)
この規則は、昭和54年7月16日から施行する。
附 則(昭和56年2月13日教務達第20号)
1 この規則は、昭和56年4月1日から施行する。
2 この規則施行以前に、早稲田大学助手規程(昭和27年4月24日教達第7号)および体育局助手規
程(昭和28年5月22日教達第6号)によって助手に嘱任された者ならびに早稲田大学助手規程の一
部を改正する規程(昭和56年2月13日教務達第19号)附則第4項の規定によって嘱任された者の、
第7条、第12条および第13条の適用にあたっては、改正前の規定を適用するものとする。
附 則(昭和57年2月15日庶文達第45号)
この規則は、昭和57年4月1日から施行する。
5/7
附 則(昭和57年7月15日教務達第5号)
この規則は、昭和57年7月15日から施行し、昭和57年4月1日から適用する。
附 則(昭和58年11月21日庶文達第42号)
この規則は、昭和58年11月21日から施行し、昭和58年10月15日から適用する。
附 則(昭和59年5月30日庶文達第9号の3)
この規則は、昭和59年6月1日から施行する。
附 則(昭和60年5月29日教一達第6号)
この規則は、昭和60年5月29日から施行し、昭和60年4月1日から適用する。
附 則(昭和62年2月27日教一達第14号)
この規則は、昭和62年2月27日から施行する。
附 則(昭和62年11月12日総文達第23号)
この規則は、昭和62年11月12日から施行し、改正後の各規則、各規程等の規定は、昭和62年6月1
日から適用する。
附 則(昭和63年10月4日総文達第35号)
(施行期日等)
1 この規則は、昭和63年10月4日から施行する。
2 改正後の各規則、各規程等の規定中次の部分の規定は、当該各号に掲げる日から適用する。
一 日本語研究教育センターにかかわる部分 昭和63年4月1日
二 情報科学研究教育センターにかかわる部分 昭和63年5月27日
附 則(昭和63年12月13日教務達第12号)
この規則は、昭和64年1月1日から施行する。
附 則(平成元年7月7日規約第89―19号)
この規則は、平成元年7月7日から施行する。
附 則[整理](1991年(平成3年)3月30日規約第90―75号)
この規則は、1991年(平成3年)4月1日から施行する。
附 則(1991年(平成3年)10月9日規約第91―47号)
この規則は、1991年(平成3年)10月9日から施行する。
附 則(1992年7月15日規約第92―22号の2)
この規則は、1992年7月15日から施行する。
附 則(1992年7月15日規約第92―25号)
この規則は、1992年7月15日から施行し、改正後の早稲田大学教員任免規則の規定は、1992年6月
1日から適用する。
附 則(1992年11月27日規約第92―43号)
この規則は、1992年11月27日から施行する。
附 則(1996年10月18日規約第96―47号)
この規則は、1996年10月18日から施行する。
附 則(1998年5月21日規約第98―21号の5)
この規則は、1999年4月1日から施行する。
附 則(2002年2月4日規約第01―52号の13)
この規則は、2002年4月1日から施行する。
附 則[整理](2003年3月27日規約第02―61号の1)
この規則は、2003年4月1日から施行する。
附 則(2005年7月30日規約第05-27号の1)
この規程は、2005年12月1日から施行する。
附 則[整理](2005年11月1日規約第05-41号の2)
1 この規則は、2005年11月1日から施行する。
2 この規則の施行前に第7条第2項の規定により専任教員の在職期間として加算された副手の在職
期間は、この規則の施行後も引き続き専任教員の在職期間とみなす。
附 則(2006年10月13日規約第06-31号の1)
この規則は、2007年4月1日から施行する。
6/7
附 則(2008年4月4日規約第08-2号)
この規則は、2008年4月4日から施行する。
附 則(2009年1月9日規約第08-53号の4)
1 この規則は、2009年4月1日から施行する。
2 次の各号に掲げる研究科を担当する教員に対するこの規則による改正後の早稲田大学教員任免規
則(次項において「新規則」という。)第5条第1項、第6条、第7条第3項、第15条第2号およ
び第18条の3の適用については、この規則の施行の日から1年を経過する日までの間は、当該研究
科の研究科運営委員会の議決をもって、当該各号に定める学術院の教授会の議決とみなす。
一 国際情報通信研究科、情報生産システム研究科および環境・エネルギー研究科 理工学術院
二 アジア太平洋研究科および日本語教育研究科 国際学術院
3 法務研究科を担当する教員に対する新規則第5条第1項、第6条、第7条第3項、第15条第2号
および第18条の3の適用については、当分の間、法務研究科の研究科運営委員会の議決をもって、
法学学術院の教授会の議決とみなす。
附 則(2009年1月19日規約第08-51号)
この規程は、2009年1月19日から施行する。
附 則(2009年4月10日規約第09-6号)
この規則は、2009年4月10日から施行する。
附 則(2009年11月11日規約第09-47号の1)
(施行期日)
1 この規則は、2010年3月1日から施行する。
(経過措置)
2 この規則の施行の際に現に高等学院教諭である者の定年については、なお従前の例による。
附 則(2012年2月13日規約第11―9号の8)
この規則は、2012年2月13日から施行する。
附 則(2013年3月29日規約第12―125号)
この規則は、2013年4月1日から施行する。
附 則(2013年11月1日規約第13―45号の2)
この規則は、2014年4月1日から施行する。
附 則(2014年3月28日規約第13―20号の7)
この規則は、2014年4月1日から施行する。
7/7