講義ノート12(PDF:734KB)

東大システム創成学科
平成16年度 前期
ヒューマンモデリング
XII 認知・エコロジカルインタフェース:
認知・エコロジカルインタフェース
適応インタフェース
コミュニケーション,創造支援
(財)エネルギー総合工学研究所
㈱日立製作所
氏田 博士
1
アフォーダンス原義(Affordance)
•知覚心理学者 J.J.Gibson (1904-1979) によって作られ
た造語
(動詞 afford 「∼を与える」 に由来)
•アフォーダンスとは 「環境が構造的に持つ情報」
•リアルアフォーダンス(real affordances)
(無意味なものも含む)すべてのアフォーダンス
•知覚されたアフォーダンス (perceived affordance)
リアルアフォーダンスのうち、ユーザが 「有益である」
と知覚する(perceive)ような アフォーダンス
2
状況認識(Situation Awareness)の
情報処理モデル(Wickens, 1993)
Situation
Awareness
Displays
Workload
Effort
Attention
& Perception
Working Prediction
Memory
Retrievable
Unretrievable
Mental
Model
Performance
Procedural
Knowledge
Action Skills
Complexity
Long-term
Memory
Tools
3
ダイナミックな意思決定における状況認識(SA)
のモデル(Endsley, 1995)
■System Capability
■Interface Design
■Stress & Workload
■Complexity
■Automation
Task/System Factors
Feedback
SITUATION AWARENESS
State of the
Environment
Perception of
Comprehension
Elements in Current of Current
Situation
Situation
Level 1
Level 2
Projection of
Future
Status
Decision
Performance
of
Action
Level 3
Individual Factors
■Goals & Objectives
■Preconceptions
(Expectations)
Information Processing
Mechanisms
Long Term
Memory Stores
■Abilities
■Experience
■Training
Automaticity
4
状況認識(SA)の定義
定 義
出 典 パイロットの、彼の現在‘世界’に関する全般的な評価
Gibson & Garrett,
1990
where:場所の認識(自身の空間内における位置、目標との間の位置関係)
what:アイデンティティ認識、敵の存在とその目標に関するパイロットの認識、
エンジン状態や飛行性能パラメータ等のシステム状態に関する認識
who:責任の所在や自動化に関する認識、‘誰が担当者か’に関する知識
when:時間的な認識、ミッション展開のような事象の発生に関する知識
→疑似ピラミッド構築(頂点にwhen、底辺にwhere, what, who)
Harwood, Barnett,
& Wickens, 1988
動的なシステムや環境に関して継続的に情報を抽出し、
その情報を包括的な心的表象(mental picture)形成のために
事前に持っていた知識と統合し、その表象を将来の事象に関する
知覚、予測、注意のために用いること
Wickens, 1995
ある時間や空間における環境要素の知覚、
その意味の解釈、それらに関する近未来の予測を含む
Endsley, 1995
5
状況認識(SA)のモデル(首藤、2000)
将来の状況に関する
状況イメージ
予想された
将来イメージA
予想された
将来イメージB
行為決定 に
関する
記憶情 報
知覚
情報
状況 解釈に
関 する
記 憶情報 既 存の
既 存の
まと まり
将来の状況
に関する
イメージ 目 標
既存 の
まとま り
既存の
ま とま り
go a l
シ ステム
状態
個別
情報
まと まり
仲間 の
状態
個別
情報
現在の状況
に関する
イメージ
システム
状態
注意の範囲
(作業記憶)
過去の状況
に関する
状況イメージ
システム
状態
状況認識
(SA)
予想された
将来イメージC
仲 間の
状態
自分 の
状態
etc.
目標
go a l
自 分の
状態
e tc.
自分の
状態
仲 間の
状態
e tc.
6
エコロジカルインタフェース
∼機能ベースのインタラクションデザイン∼
1.インタラクションモデル
a.相互作用の7段階 b. 認知モデル
2.生態主義的認知論
a.メンタルモデル b.アフォーダンス c.外界にある知識
3.機能モデリング
a.抽象度段階 b.機能素と機能マクロ c.機能モデリング
4.エコロジカルインタフェース
a.機能の幾何学的表示 b.情報表示画面の設計 c.直接操作
安全で効率がよく使いやすい人工物は、外見からそのものの状態
や操作方法が「自然と」わかるもの
7
シグナル、サイン、シンボル,
Rasmussen
5 C
5
1
0
0
B
A0
C
B
A
5
D
D
1
0
1
0
0
シグナル
サイン
シンボル
ダイアルノブを回し
て針を設定指示の点
に調節する
もしバルブが開いており、
指示値がCならば: OK
指示値がDならば: 流量調整
もしバルブが閉じて
いるのに流量がゼロ
でないならばどこか
で漏洩しているかも
しれない
もしバルブが閉じており、
指示値がAならば: OK
指示値がBならば: メータの
校正
F
V
pipe
valve
8
RasmussenのSRKモデル
目 標
知識ベース
行 動
シンボル
同 定
タスク決定
計 画
再 認
状態とタスクの
連 合
蓄積された
タスク用の
ルール
ルールベース
行 動
サイン
スキルベース
行 動
サイン
特徴形成
感覚入力
自動化された
感覚運動パターン
シグナル
行 為9
Multi‐level Flow Model for Process Plant
(Lind, M.1992)
Structure 1
So1
Tr1
B1
Tr2
Tr3
B2
St1
A
So2
C
G1
A
C
G2
Tr9
A
B3
Tr4
Tr5
C
Tr6
C
Si2
Tr7
Si3
Si1
C
G3
Tr8
A
C
G8
A
C
G4
A
C
G5
A
C
G6
A
Tr11
Si4
Tr13
St2
Tr14
Tr12
Si5
B6
Tr16
St3
G7
Structure 3
B4
So3
Tr10
Br1
Structure 2
Tr19
So5
C C
So4
A
Tr17
B7
Tr18
Si6
G9
C
Source
Mass
Energy
Sink
Store Balance Transport
Barrier
Relation
Condition Achieve
C
A
Goal
A
G10
10
Ecological Interface Design for DURESS
(Vicente, k.J., 1990)
0
HTR
10
Win
Ein
100
E
V
0
Wout
0
T
50
Eout
11
メンタルモデルの空間(海保を改訂)
抽象
(概念)
熟練者
説明レベル
How
(方法)
初心者
具象
(表現)
部分
Wh y
全体 (目的)
説明の型
対象レベル
12
人間の能力レベルに応じた適応インタフェース
能力獲得の五段階(D reyfus & D reyfus, 1990)
視点
判断
関心度
1 ビキナー
文脈不要
なし
分析的
状況を客観視
2 中級者
文脈不要と
なし
分析的
状況を客観視
意識的選択
分析的
状況把握と判断は客観的
状況依存
3 上級者
文脈不要と
状況依存
経験に基づく
分析的
状況依存
5#エキスパート
文脈不要と
判断は客観的
経験に基づく
直観的
判断は客観的
状況に没入
(
状況依存
状況に没入して事態を把握
機
器
イ
メ
|
ジ
集
約
総
合
情
報
機
能
階
層
(
4#プロフェッショナル 文脈不要と
結果には主観的関心
詳
細
情
報
(
認知要素
(
能力段階
適応インタフェースに要求
される表示内容+
(
プ
ラ
ン
トイ
メ
|
ジ
ゴ
|
ル
オ
リ
エ
ン
ト
(
# 協調運転において人間に要求される能力
* エコロジカルインタフェース:対象に応じた適応を考慮(対象依存の表示法:メータ表示,ランキンサイクル表示等)
* 適応インタフェース :プラント状況(緊急度)及び運転員の指向(対象イメージ)・能力と
心理・生理的条件(ストレス/ワークロード)に応じた適応を考慮
—心理・生理的条件とプラント状況はアダプティブ
—指向・能力はカスタマイズ+
—共通情報(大画面)は事前規定
+教育システムに要求される表示内容と同一の内容
13
PNS (Plant Navigation System) の位置づけ
対
象
と
す
る
支
援
内
容
アクシデント
マネージメント
徴候ベース手順
E RSS
緊急時支援システム
SPD S
安全指標
表示システム
PN S
E PG S
徴候ベース緊急時ガイドラインシステム
E O PTS
事象徴候
緊急時手順
表示システム
事象ベース手順
保守作業
S SS
安全支援システム
参考情報 参考情報 参考情報
参考手順 強制手順
提示情報の種類
14
Example of PNS (Plant Navigation System) display
Alarm
Trend chart
Start position
Grid-typ e
diagram
Present
position
Plant block
diagram
Goal position
15
Functions to be attached to education system
Total System
Individual System
Target Function
Element
Function
Entertainment
Amusement
Comfort
Voluntary
Satisfaction
Intention
Comprehension
Attention
Attractive
CAI
Ambition
Story
Competition
Surprise
Experience
Individuality
CAI Extracting
users' Motivation
Intelligent
CAI
Variation
Good Interface
Easiness
Conventional
Function of CAI
Instruction due to
Understanding
Level
Good Education
Content
Simple
Interactive
Education Material
Mutual
Conversation
Understanding
Level
Comprehension
Cooperation
Student Model
16
ACAI
17
ICAI
18
HF研究の方針と方法論
実験・フィールドワーク
特定の目的の基礎実験
ー確立した手法
ー心理学実験
ー実験計画法
緊急時対応のシミュレータ実験
ー自然観察
ー多目的
ー認知特性・クルー協調
ー定量・定性
通常時のH Fデータ収集
ー訓練シミュレータ
ーフィールド研究
ー統一的な分析
ーエラー・リカバリ
技術の方向性
自動化
運転支援システム(O SS)
ヒューマンインタフェース
協調支援
現場情報
--> ガイドライン
専門家の挙動
認知特性
緊急時対応
チームの協調
応答時間
--> ガイドライン・評価指数
H RA
コミッション・リカバリ
状況依存性
--> PSA 適用
組織・社会・文化
理論・モデル
確率ネットワークモデル
ー自動化・センサ
信頼性理論
定量・定性モデル
ー思考実験
ーモデルシミュレーション
ー認知過程・メンタル
A I/C SE
H R A モデル
信頼性評価手法
19
シミュレータ実験の特徴
実験のタイプ 目的 重要事項 ○通常時のHFデータ蓄積 訓練・プラントデータ データの定義
(フィールド研究、訓練シミュレータ) エラー・リカバリ率 データ量
−統一的な分析 分析方法
○緊急時対応実験 安全評価への反映 実機条件との相似性
(準実験) 認知特性の把握 一次データ収集
−自然観察 緊急時対応の把握 (ビデオ・トレンド・メモ)
(民俗学的手法) チーム協調の把握 二次データ:
評価のばらつき
○個別基礎実験 目的に応じた詳細観察 実験計画法
(実験室実験) 統計
−確立した手法(心理学的手法)
20
Comparison of four categories of crew communication type observed in experiments
and related leadership type proposed by Misumi
pM
Su p e r v is o r
Tu r b in e
op e ra t o r
Au x ilia r y
op e ra t o r
Re a c t o r
op e ra t o r
Re a c t o r
op e ra t o r
Bo ld : S t r o n g c o n n e c t i o n
Fin e : W e a k c o n n e c t io n
Tu r b in e
op e ra t o r
Re a c t o r
op e ra t o r
Bo t t o m - Tig h t Up
Co u p lin g
Tu r b in e
op e ra t o r
Au x ilia r y
op e ra t o r
: I n s t r u c t io n f lo w
: I n f o r m a t io n f lo w
Au x ilia r y
op e ra t o r
Lo o s e To p Co u p lin g Do w n
Su p e r v is o r
pm
PM
Su p e r v is o r
Su p e r v is o r
Tu r b in e
op e ra t o r
Au x ilia r y
op e ra t o r
Re a c t o r
op e ra t o r
Pm
P: P e rform a nce
Ca p i t a l : Go o d
M : M a in t e n a n c e
S m a ll : P o o r
21
新技術の影響
故障の真の原因が不透明
−プラント側・システム側・検出器側
運転員に対する概念的な隔たりが、
内面的にも外面的にも悪い影響を及ぼす
„ 新型プラント
„ 既存プラントに新技術の部分導入
„ 自動化レベルの向上
„ 制御システムの増強
„ コンピュータベースのヒューマンインタフェース
„ 運転支援システムの導入
„ 複雑なコンピュータシステムの導入
„ 知識工学応用
22
ヒューマンモデリングやシミュレータ実験に
基づく技術の方向性の検討
○インタフェース形態
−設計者事前決定:共有情報(大画面)
−カスタマイズ :個人情報、運転員特性ー要求ベース
−適応 :個人情報、運転員特性・プラント状況
○情報共有・共通認識の支援
−大画面・発話情報・安全パラメータ・気付き事項
○仮説生成・検定過程の支援
−推論・予測・クルー間情報交換・現場情報・メンタルモデル
○自動化形態
−設計者事前決定:現状 ――>自動化範囲の拡大
-適応 :プラント状況に応じた自動化レベル
○プラント・制御システム・インタフェース設計方法論
−トップダウンアプローチ:人間中心設計
−ボトムアップアプローチ:協調運転方式
−技術中心主義アプローチ:全自動化
○教育・訓練
−新人・普通・高度・専門家
23
HF研究におけるモデル
定 性
A I/C SE
定 量
確率的
エラー・リカバリ
(R eason)
認知特性
(R asm ussen)
緊急時対応
(C O C O M )
状況依存性
(C R E A M /A T H E A N A )
組織
(R asm ussen)
メンタル
(C A M EO ) (Furuta)
(ISPR A ) (W H )
認知過程
-確率ネットワーク
(U jita) (O R N L )
H RA
第一世代
TH E R P
H CR
TRC
チーム協調
(C R IE PI)
自動化(センサ)
(Inagaki)
協調運転
(U jita)
第二世代
A TH E A N A
CREA M
M ER M O S
* 概念モデル:図表として表現された理解の内容
24
休み
ここでひと休み
25
CSCW
(Computer Supported Cooperative Work)
計算機利用の共同作業環境
人間・技術・社会の3つの側面を持つ
同期 非同期 集中 会議支援システム 作業引継ぎ支援
分散 NVE 共同論文執筆
26
原子力プラントにおける協調運転支援
同じ時間 違う場所
Who
W here
現場運転員−運転員
*保守員−運転員
現場−中操
W hen
異常時
*通常時
W hat
現場対応
*遠隔監視
H ow
ハンディ・モニタ(双方向)
現場ITV( 〃 )
監視ロボット( 〃 )
仮想現実感利用
臨場感共有
データグローブ+ゴーグル
同じ時間 同じ場所
同じ時間 違う場所
運転員−当直長
当直長−安全技師
中操
中操−緊急時支援室
異常時
異常時
意志決定 by当直長
診断、対応処置 by運転員
意志決定
主要イベント・パラメータ共有
(SPDSの活用)
共有情報/個人情報切分け
同室会議支援利用
主要イベント・パラメータ共有
(SPDSの活用)
画面/音声共有
遠隔会議支援利用
コンセンサス作り
遠隔意志決定
大画面+CRT
SPDS+音声
違う時間 同じ場所
運転直引継 ボード→大画面
メッセージボード
27
遠隔意志決定支援(SPDSの改良)
中央操作室
緊急時対策本部室
当直長
本部室要員
支援グループ
SPDS用CRT
SPDS
SPDS用CRT
主要プロセス量イベント
中操用CRT
電話連絡
現
状
理
想
異常時意志決定者不明瞭
外部連絡多
騒音・外乱
緊急時のみの体制
(有効利用されていない)
電話連絡
指示
管理体制の明確化
意志決定の明確化
外部連絡不要
外乱無
診断機能
運転員も意志
決定に関わる
双方向性
マルチメディア
支援ツール
*音声
異常時の支援に活用
外部連絡
予測機能
支援グループ
会話
SPDS+中操
*SPDS用大画面
中操用CRT
*:新規
主要イベント
*共用CRT
プロセス量・イベント
詳細情報
画面切換
双方向
SPDS用CRT
*中操用CRT
*共用CRT
28
ブロードバンド社会でのコミュニケーション
Q.ブロードバンド社会で今より悪くなるのは?
ネットワークを使った犯罪が増える
ネットワークを使った犯罪が増える可能性がある
・ブロードバンド社会での新しい
コミュニケーションの在り方の確
立
・動画を使った虚偽情報のまん延
・他の人間との直接的な
コミュニケーション能力の低下
・人と人とのコミュニケーション
における必要以上のトラブルや社
会的な混乱の回避
人と人との距離に
変化が生じる
プライバシーが脅かされる
Q.ブロードバンド社会で今より悪くなるのは?
人と直接会って話す機会が減る
Q.ブロードバンド社会で今より望ましくなるのは?
コミュニケーションの機会が増える
Q.ブロードバンド社会で今より悪くなるのは?
プライバシーが侵害される
日経コミュニケーションが実施したアンケート調査
ブロードバンド会社で、
今より望ましくなる点と悪くなる点を
聞いた結果(複数回答)
29
総回答数は2936人
テレワークは広がる?
「本来勤めるべき場所として割り当てられたヘッドオフィスがありながら
も、毎日そこに通勤するかわりに、定期的あるいは不定期に自宅やサテラ
イトオフィス等で勤務すること」
(日本サテライトオフィス協会)
出先/屋外
交換網
自宅
メインオフィ
ス
専用線
電話、電子メール、
ファックス、テレビ会議、
テレビ電話、モニタ画面
サテライト
オフィス
30
テレワークで行われる業務
(出典:日本サテライトオフィス協会
日本のテレワーク人口調査研究報告書
(平成8年度版)
31
テレワークは役に立つ?
(1)勤務者メリット
・通勤時間の大幅な短縮
生産性の向上、通勤疲労の解消)
家族との団欒の増加、地域との交流増加
(2)企業メリット
・オフィスコスト、通勤補助コストの削減
・生産性の向上
・地理的に離れた人を集めたプロジェクトが可能
(3)社会的メリット
・勤務地、勤務時間に制限のある人に対する雇用創出
・地域の活性化
・個人企業家の育成
32
対面コミュニケーションと
コンピュータ支援コミュニケーション
対面コミュニケーション
コンピュータ支援
コミュニケーション
不適切な振る舞
特徴:社会的な関係の構
築・維持に向いている
異常な
感情表現
特徴:ビジネスライクな
業務に向いている
コミュニケーション上の情報欠落
(感情,文脈,表現,抑揚)
All Rights Reserved. Copyright (c) ,2001, Hitachi,
33
対面コミュニケーションと
コンピュータ支援コミュニケーション2
対面コミュニケーション
コンピュータ支援
コミュニケーション
不適切な振る舞
対面コミュニケーション
特徴:社会的な関係の構
では、話し手の意図の9
築・維持に向いている
3%は、声の調子と顔の
表情で伝えられる。
(Meherabian 1971)
異常な
感情表現
NYでFAXを受け取った時にはノー
といったかもしれない。しかし、同
特徴:ビジネスライクな業務
じ提案をヨーロッパで対面で受け取っ
に向いている
たらイエスと答えたかも知れない。
だから、わが社は現場での対面議論
コミュニケーション上の情報欠落
を前提とする。
(感情,文脈,表現,抑揚)
(元ITTT会長)
All Rights Reserved. Copyright (c) ,2001, Hitachi,
34
決定権を持つグループにおける最初の発言
最初に発言する割合
90%
80%
70%
60%
50%
地位の高い
メンバー
地位の高い
メンバー
地位が低い
一般メンバー
40%
30%
20%
地位が低い
一般メンバー
10%
対面会合
電子メール
電子メールによる会議の48回のうち38回で、
誰かのメッセージを受け取る前に複数のメンバーが自分の意見を述べた
電子メールをみんなに送った(Dubrovsky,Kiesier,andSethna)
35
電子対話と対面対話
違う時間
3つの場面の情
報を融合して利
用可能
電子対話
分散プロジェクト
グループ記録帳
違う場所
同じ場所
TV会議
同じ時間
対面会合
36
ITへの
投資
37
《IT活用のポイントのまとめ》
„
„
„
„
„
„
„
„
1)ITは、知をデータ化するためではなく、新たな知を創造す
るために使う
2)ITは、情報空間を適切にナビゲーションするために使う
3)ITは、膨大な情報を人間が認知できるよう整理するために
使う
4)ITは、情報を処理するためだけではなく、「編集」するた
めに使う
5)ITは、ビジネスに役立つ知識の地図(マップ)を描くため
に使う
6)ITは、知的労働の生産性とマネジメントの質を向上させる
ために使う
7)ITは、目的を実現するための継続的な改善のスパイラルを
作るために使う
8)ITは、気づきを生み、未来を評価するために使う
38
知識創造プロセスモデル(野中)
連結化
総合場
表出化
対話場
内面化
実践場
形式知
暗黙知
知識創造
スパイラル
共同化
創発場
39
『知力経営』(野中郁次郎、紺野登)
40
まとめ
インタフェースは、人間の認知の特徴やアフォーダンス
や状況に適応すべき
•認知インタフェース
•エコロジカルインタフェース
•インタフェースは、人々のコミュニケーションや人間
の創造を支援すべき
41
参考文献
„
„
„
„
„
„
„
„
„
„
ヒューマンインタフェース:田村博編, オーム社出版局
ユーザ工学:黒須正明, 他著, 共立出版,
認知的インタフェース:黒須正明
プロセス認知工学:古田一雄、海文堂、1998.
認知システム工学:E.ホルナゲル、古田一雄監訳、海文堂、
1998.
インタフェースの認知工学:J.ラスムッセン、海保博之監訳、
啓学出版、1998.
東工大特別講義「企業情報システム論」、矢島敬士
http://www.kitamura.qse.tohoku.ac.jp/~m.takahashi/
human/human6.files/frame.htm
http://hydro.energy.kyotou.ac.jp/Lab/staff/shimoda/lecture2000/
http://hands.ei.tuat.ac.jp/hilecture/
42
マズロー (Maslow,A.H.)欲求5段階説
自己実現の欲求
(潜在能力の発展)
尊敬と承認の欲求
(自尊心・名誉)
社会的(帰属・親和)
の欲求
ホーソンの実験
•1920年代
•ウェスタンエレクトリック社
•モチベーション・モラル
安全の欲求
(怪我や病気をしない)
生理的欲求
(食物/睡眠)
43
Noblesse Oblige 高い身分または地位には、
勇気、仁慈、高潔、寛大などの徳を備えねばならない
„センスと意欲と能力
„価値観の問題
自分の志を高く保つ
(恥を知る)
„マズロー
(Maslow,A.H.)
欲求5段階説
自己実現の欲求
44
レポート
(3週間以内に紙ベースで事務室提出)
„
ヒューマンモデリングに必須の、
問題意識、概念、思想、視点、体系、方法論、
等のキーワードを、
優先順位をつけて、
ちょうど20種類、
リストアップし、
それぞれについて数行程度の自分なりの説明を加える
„
感想、注釈、追加、提言、反論、疑問、等は大歓迎
45
おわり
46
一般的な知 識(LTM )
教 育・訓練
に基づく
知識
過去の
経験
etc.
情報処 理プロセス
次の
ルー プへ
行為の決定
状況の解釈
状況
(再)定義
情報入力
状況知識
検索
既
まと
用い
を
前 の ルー プか ら の
フ ィー ドバッ ク
外部情報
(刺激 )
状況認識(SA)と
情報処理のモデル
(首藤、2000)
行為知識
検索
存の
まり を
ず知 識
検索
知覚
(入 手 情 報の
選択)
既存 の
まとま り
まとま り
次の
行為 の
意思 決定
シ ミュ
レ ート
既 存の
ま と まり で
知 識を
検索
知覚
情報
行為決定
未 知の
方 策を
考案
状 況の
構築
状況解釈 に
関する
記憶情 報 既存 の
行動
行為結果
想定
既知 の
方策 を
抽出
現在の状況
に関する
イメージ
シ ステム
状態
仲間 の
状態
個別
情報
目標
go al
自分 の
状態
etc.
行動が
決まる
意識的な
行動
行動が
決まら
ない
将来の状況
に関する
イメージ
行為 決定に
関 する
記 憶情報
シス テム
状態
既 存の
まと まり
既存 の
まと まり
情動 的
行動
仲間の
状態
個別
情報
目標
go al
自分の
状態
etc .
将来の状況に関する
状 況 イメージ
注意の範囲
( 作 業記 憶 )
過去の状況
に関する
状 況 イメージ
シ ステム
状態
状 況認識
( SA)
予想された
将 来 イメージA
自 分の
状態
仲間 の
状態
etc.
予想された
将 来 イメージB
予想された
将 来 イメージC
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