テレビ事業 テレビ事業の 事業の変遷① 変遷① ~家電量販店? 家電量販店? 2011.2.13 最近、パイオニアの薄型テレビが中国の店頭で人気を集めている。 もし、「??」と思った人がいたら、電機業界や中国市場に詳しい人かもしれない。 実は、パイオニアは 2010 年 3 月に自社開発を中止してテレビ事業から撤退しているのである。 光源に発光ダイオード(LED)を採用した 26~46 型までの 6 機種を発売しており、「画質がきれい」 と購入者の評判も上々だ。年間 100 億円の売上を目指すという。 これらはニセモノではなく、れっきとした正規品。発売元は、蘇寧電器(そねいでんき、SUNING)。 中国国内で 190 の都市に 941 店舗を有する家電小売販売会社である。 「中国企業 500 社ランキング」で 59 位、日本においては 2009 年に家電量販店のラオックスを買収 したことで知られる。 蘇寧電器は、生産をEMS(電子機器の受託製造サービス)に任せ、製品戦略については自社で 担当する。こういった事業形態は既存のテレビメーカーの手法と何ら変わりない。むしろ、来春まで にあと 11 機種発売する機動力の高さは本家テレビメーカー顔負けである。 そして日本でも。 ケーズデンキを展開するケーズホールディングスは、2010 年 11 月にアメリカ家電小売大手ベスト バイのPBブランドの液晶テレビを発売した。 ケーズデンキは 2007 年末にベストバイと商品購入契約を締結し、日本市場に同社PB製品を投入 してきたが、いよいよ本丸のテレビについても家電PB製品の登場である。 先ほど登場した蘇寧電器。中国市場でパイオニアブランドの薄型テレビが成功すれば将来的には ラオックスあたりでパイオニアのテレビが発売されるかもしれない。 新しいカタチでの製品復活である。(笑 食品、衣料業界等ではもはやPBは何ら珍しいことではないが、家電業界においても海外勢も巻き 込んで従来の業界・役割を超えた合従連衡が進んでいくのだろう。 言うまでもなく、テレビメーカー(電機メーカー)受難の時代である。 有機EL・3D・インターネットTV等の新たな付加価値で勝つのか、徹底したコスト(量産)競争で勝 っていくのか。 新たな付加価値といっても、こっちはこっちで、韓国勢(サムソン、LG等)との果てしない戦いが待 っている。 あるいは、製品設計・開発や部材/資本財に特化してアセンブリーからは撤退? ソニーの 11 年 3 月期のテレビ出荷計画は前期比 60%増の約 2,500 万台。これでもテレビ事業は 今期赤字見通しである。家電エコポイントという追い風があったのに。。ちなみに 7 年連続赤字であ る。パナソニックもしかり。通期で 3 年連続赤字の見込みらしい。 2011 年もやっぱり電機業界からは目が離せない。新技術の動向、業界再編、海外勢の動き、 etc。。 ところで、蘇寧電器のパイオニアブランドの使用料は、5 年間で数億円らしい。。 え、年間 1 億円ぐらい?もちろんパイオニアブランドが中国で広がるので、パイオニア自身にもメリッ トはあるでしょうが。。 ブランド価値についてはいろいろな考え方・見解があるので詳細コメントは避けますが、【安いです よね?】 (F) 当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ダーウィンキャピタルパート ナーズ株式会社(以下当社)が作成したものであり、特定の有価証券の勧誘および投 資顧問契約の勧誘等を目的とするものではありません。また本情報に基づいて行わ れる判断について、当社は一切の責任を負いませんので、投資にあたっては利用者 自身の判断になされるようお願いいたします。
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