私が指導しているのは小学1年生 ブの 選 手 に 私 が い つ も 聞 く 言 葉。 とした秋田スピードスケートクラ 何だと思う?」小・中学生を対象 「練 習 し た 後 に 大 切 な こ と っ て ケート競技をしているのは現状で スキー王国の秋田でスピードス の目標です。 ンピック選手を育てるのが私の今 れたこの環境から秋田県産のオリ 秋田の質の高いお米や野菜、恵ま 身 体 を つ く る の は 食 で あ り 栄 養。 きました。競技会当日には、おに でもご飯を炊いて食べることがで 優れもの。これのお陰で海外遠征 飯器があり電圧も調整してくれる ベルクッカー」という携帯用の炊 する」方法。便利な時代で「トラ 米を入れ、携帯用の炊飯器を持参 ツケースの隙間に小分けにしたお 先輩に教えてもらったのが、 「スー 面も多くありました。そんなとき ぱりご飯を食べたい!」という場 す。そうなると勝負時には、 「やっ 続くと、チカラが湧いてこないので なかったのに、そんな日が数週間 2、3日くらいなら全然気になら 食 べ ら れ な い 環 境 が あ り ま し た。 ンやパスタなど、お米をなかなか 外遠征で、国によっては主食にパ ました。時には数カ月にわたる海 しさまざまな経験をさせてもらい ルドカップなど、国際大会に出場 私は、日本代表に選出されワー しています。 14年4月から指導者として活動 えていきたいという思いから20 たことを秋田の子どもたちに伝 かし私が選手生活の中で経験し と し て は ま だ ま だ 新 米 で す。し 育ててくれた作物をいただき、心 農業に携わる皆さんが一生懸命 ことを教えてもらいました。 と、全ての経験が自分の糧になる たけれど、うれしいこと悔しいこ にこだわって負けは認めたくなかっ をします。私も現役時代は、勝負 で挫折や悔しさ、さまざまな経験 スポーツは、目標に向かう過程 長できないのです。 おろそかになっては心も身体も成 は、紛 れ も な く「食」 。そ こ が、 ます。子どもたちの体を育てるの 陸上トレーニングに取り組んでい の競技力向上のために、春からの 向け、体力練習、技術練習、選手 今も、冬のスケートシーズンに てほしいと思っています。 に大きな夢を持って成長していっ 感謝しながら、秋田の子どもたち スポーツができています。全てに が作り出す食に支えられ、健康に たちも、秋田のきれいな水と空気 だと思います。私が指導する選手 頼、おいしさにつながっているの の絶え間ない努力が食の安全、信 集まっています。農業に関わる人々 が高く、安全な日本の食に関心が ム。お寿司などヘルシーで栄養価 たものでした。 か ら 中 学 3 年 生。 「ご は ん を し っ は十数人。それでもウインタース ぎりを会場まで持参し、体調を万 す。私 自 身 も 2 0 1 4 年 ま で 選 かり食べて栄養を取ることで ポーツの環境が整っている秋田の そして今は世界的な日本食ブー す!」選手たちは元気に応えてく 可能性は無限大。私は氷の上を時 身ともに成長した選手たちが、秋 手 と し て 活 動 し て お り、指 導 者 れ ま す。み ん な 育 ち 盛 り な の で、 全にして滑走。スポーツ選手にとっ 秋田からオリンピック選 手 を 育てる たくさん練習で滑った後は、ごは 速 キロで滑走できるスピードス 森 哲平 んもたくさん食べて、おおいに成 スピードスケート元日本代表 んな厳しいトレーニングをしても 長して欲しいと願っています。ど に伝えていきたいと思っていま ケートの魅力を秋田の子どもたち にもとても大切なものだと実感し て「食」は、体力的にも、精神的 を夢見て、日々指導していきます。 田から世界に羽ばたいていくこと 50 JAグループへの シリーズ 第 102 回 ●もり・てっぺい 1984年北海道生まれ。秋田市在住。小 学1年生からスピードスケート競技を始め る。苫小牧工業高校時代インターハイ1万 メートル3位、東洋大学時代、 日本学生氷 上選手権大会5,000m、10,000m優勝、 ユニバーシアード・イタリアトリノ大 会 10,000m4位。2008年~2013年ワール ドカップ日本代表、2011年冬季アジア・カ ザフスタン大会、チームパシュート優勝。 2012年国民体育大会 (岐阜県) 5,000m 優勝。2014年3月現役引退。2014年4月 より秋田スピードスケートクラブ指導者とし て小中学生を中心に指導している。 14 kakehashi
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