LEDライティング台湾 2012

●ホープ紹介
日本貿易振興機構
(ジェトロ)
徳島貿易情報センター
重松 広美さん
ジェトロは中小企業等の海外販路開拓を支援すること
を目的に活動している組織です。現在、海外に 77 事務
所、国内に 36 事務所あります。経済のグローバル化や
To k u s h i m a
本コーナーでは、徳島経済産業会館入居団体相互の絆を深めるととも
徳島
館
会
業
に、中小企業の皆さんに信頼され、親しみのある会館を目指して、ホ
経済産
り
だよ
ットな情報をタイムリーに発信していきます。
No.
349
LEDライティング台湾 2012
(6/19∼21)
台湾の台北世界貿易センター南港
展覧館で開催されたアジア最大級
のLED関連見本市に、県内6社の
関連企業が LEDバレイ徳島 とし
て出展し、世界各地からのバイヤー
と商談を行った。また、LEDシティ
フォーラムでは、徳島県から LED
王国徳島 を情報発信した。
少子高齢化等日本の将来を見据えて多くの企業が輸出・
o f
海外進出への関心を高めており、ジェトロ徳島にも日々
多様な相談が寄せられています。
現在、私は県内企業の貿易投資相談をお受けしたり、
等を担当しています。県内中小企業の方が、海外・貿易
情報を少しでも円滑に入手できるようサポートさせて頂
いております。また、地方のオンリーワン商品を発掘し
て、それを多くの海外バイヤーへ紹介し、
「徳島」ブラ
カメ等周りのものは何でもラインストーンでデコってい
徳島には昨年の8月に着任しまして、もう1年が経と
うとしています。徳島での楽しみは、美味しいコーヒー
ます。光り輝くデコは、気持ちを高めてくれますのでマ
ストアイテムです。
ショップ巡りと果物・野菜の直売所巡りです。最近のヒ
徳島の中小企業の皆様、「輸出をしたいけれど何から
ットはバジルの束買いです。他県では枚数売りされてい
手をつけたらいいか分からない」
、という初歩的なご
るバジルがこちらでは束で買うことができます。香りも
質問でもけっこうですので、貿易・海外進出へご関心
高く、これで作ったジェノベーゼソースは格別で当分は
のある方はお気軽にジェトロ徳島(電話:088-657-
まりそうです。このような環境は料理好きの私にはたま
6130、Email:[email protected])までお越しください。
りません。また、趣味は “ デコ ” です。携帯電話、デジ
スタッフ一同お待ちしております。
「とくしま BCP 支援センター」を設置しています
県内企業におけるBCP策定推進を目指し、徳島経済産業会館(KIZUNAプラザ)を「とくしまBCP支援センター」と位置づけ、県を含む各
団体において相談窓口を設置し、BCP策定相談や指導、金融支援の紹介等を実施しています。お気軽にご相談ください。
団体名
担当部局
電話番号
徳島商工会議所
経営支援部
088-653-3211
徳島県商工会連合会
経営支援課
088-623-2014
徳島県中小企業団体中央会
連携推進課
088-654-4431
(公財)とくしま産業振興機構
経営支援部
088-654-0103
徳島県商工労働部商工政策課
政策調整担当
088-621-2316
徳島県商工労働部企業支援課(金融支援に関する相談)
金融担当
088-621-2318
※開設時間 平日 9:00~17:00
お
知
ら
せ
8 月より徳島経済産業会館のホームページがさらにパ
ワーアップ!各入居団体の専門家リストや募集中の事業
の紹介コーナーを追加します。どうぞご活用ください。
【URL http://www.kizuna-plaza.jp/】
企業情報とくしま
8 月号 No.349 平成 24 年 8 月 1 日
編 集 後 記
梅雨が明けた途端ものすごい暑さです
ね。少し外に出るだけでもふらふらにな
りそうです。電力供給が厳しいこともあって、皆さん節電に
取り組まれていると思いますが、適度に冷房するなど熱中症
にはくれぐれもお気をつけください。(い)
●発行所:公益財団法人とくしま産業振興機構 総務企画部
〒 770-0865 徳島市南末広町 5 番 8 - 8 徳島経済産業会館 2 階
TEL.(088)654-0101 ㈹ FAX.(088)653-7910
●印刷所:株式会社松下印刷
〒 771-1156 徳島市応神町応神産業団地 5-1
TEL.(088)641-4611 ㈹ FAX.(088)641-3540
T h e
ンドを認知してもらえるように日々努めています。
B u s i n e s s
海外の有望バイヤーを四国へ招聘した商談会の開催業務
Information
海外規制・制度・市場に関するセミナーを開催したり、
C ontents
02 徳島の企業
04 経営革新にチャレンジ
山本光 学(株)
(株)ナルト工芸
06
08
ファンド利用企業紹介
10
11
12
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15
16
LEDライティング台湾2012レポート
別冊
県内企業の景況調査
ファンドコーディネーター紹介
企業情報
とくしま
公益財団法人
徳島県の6月補正予算の紹介
とくしま産業振興機構
URL : http://w w w.our-think.or.jp/
E-mail : [email protected]/
とくしまあったかビジネス認定企業紹介
徳島県主要経済指標
徳島の知って役立つ産業情報
徳島城下町の歴史点描
徳島経済産業会館だより
8
2012
August
月号
徳島城下町の歴史点描
第二八回
嘉永期城下町の新たな賑わい
文学博士 三好 昭一郎
道具に至ル迄此品あげて 算 へが
として人気が高かったことも、こ
して、滝の祇園会に併わせた興行
と称して竹に虎の店付大看板を出
として鍜冶屋町中より一廻り船橋
町橋筋角の唐津屋之明家ニ而賑ひ
て
たし、店先に押並べ声さわがし
の史料の中で散見できる。若干そ
十七日廿日等の夜也、又三日市
る、 五 日 市 は 毎 月 八 日 十 二 日
に三 日市と唱へて同じく大市始
て安売の大市始る、又鍜冶屋町
人びとを誘い込む、新たな動きが
景に、徳島市中にも大市が立って
未曽有の激動期を迎える動向を背
まさに阿波でも日本史のうえでも
この三年後には黒船騒動、三〇
年 後 に は 版 籍 奉 還 と い う よ う に、
ガレ芝居(浪速節)有之、此駒
境内には大坂吉田駒吉のチョン
陀渡り野豹と看板す、又妙典寺
看板す、又一ヶ所には是も阿蘭
又 一 ヶ 処 は 阿 蘭 陀 の 猛 獣 鬼牛 と
七面 鳥 杯 始 め 色 々 の 唐鳥 を 集 む
物三ツあり、内一ヶ所は孔雀・
弘化三年(一八四六)六月の
ことである。持明院境内に見せ
変貌を遂げている。
下の世相もこの頃になると大きく
こに見ることができよう。徳島城
段に出るようになったことを、そ
力を期待するなどして、大胆な手
るように、商人たちも、また集客
餅搗見物人群集夥し」と記してい
之代りなりと云始ル程ニ、買人並
は練物(春日神社の恒例行事)杯
あきな
市中の賑わいについて紹介しよ
う。嘉永三年(一八五○)の内町
く呼ばわり 商ふを買いもとむる
し虎屋虎鎮頭を製してひさぐ、七
では毎月八日十二日廿日等の夜
見られ、当時は盆踊りなども盛り
吉と云もの始めの名岩吉と号し
とらちんとう
と新町に設けられた露店の大市に
れらを紹介しよう。
也、右ハ薬師、観音、大師、地
上がっていることに注目したい。
とくふせじょうひかえ
人、見て行く人、さらに往来も
蔵 等 参 詣 人 多 し 日 限 を 撰 ム 也、
ンガレ芝居興行之三味線は吉田
おびただ
つ い て、
『徳府世情控』は次のよ
右大市家々の店売のミにあら
さて、内町や東新町(鍜冶屋町)
の五日市や三日市は、明治も末期
亀吉と号して駒吉の妻、尤も最
ための必需品として瞬く間にヒット商品
となった。この時につけていたブランド
など
が後に「SWANS(スワンズ)」ブラン
もちつき
代だったこともあり、魚介類などを採る
や まち
スポーツ用サングラスについては、冒
じ
は多くのスイマーに使われている。
は「 曇らないスキーゴーグル」を発
か
スキーゴーグルの生産だ。1971 年に
おおいち
中メガネの生産を行った。食糧難の時
おにぎゅう
当社の創業は 1911 年、レンズ加工
の仕事から眼を護る保護メガネをセルロ
みっかいち
たが、戦後は手元に残った資材で水
やひょう
イドを使った防じんメガネを生産してい
これあり
のスイミングゴーグルを発売し、現在で
えら
る「くもり止めレンズ」や「度付対応」
当社が本格的に取り組み始めたのが、
にちげん
ゴーグルを発売。その後、世界初とな
む人口が増えてきた。まず、その中で
当正月富田正覚院においてチョ
キーや水泳、ゴルフなどレジャーを楽し
やたい
グ人口も増えてきた。当社では 1974
めいめい
各方面から高く評価されている。
おし
「SWANS(スワンズ)」ブランドのサ
おきみせ
トネスクラブの増加と相まって、スイミン
月早々より盆中迄有之、是盆踊或
ず、町筋の軒下へ諸方より屋台
となると、南中の町で開業してい
上 の 美 婦 に し て 永 く 興 行 の 処、
また、人々の健康志向の高まりとフィッ
ドの安全衛生保護具は、産業界でも
うなぎ
「YAMAMOTO(ヤマモト)
」ブラン
やきうり
名な 3 人のアスリートに共通しているモ
ノ。それは 3 人とも当社で生産している
さかな
戦前から戦時中にかけては、セルロ
くじゃく
や ら の置店を押ならべて、銘々
る夜店にその伝統が継承されてい
是が為に日々大入大評判を取れ
加価値のある製品を開発している。
し
付ゴーグルや熱線入りゴーグルなど付
て使ってもらうことを第一に考えている。
ほし が
人々の「安全」を確保し、「安心」し
ル獲得をした有森裕子選手、この有
こし かけ ちゃ みせ
タ五輪女子マラソンで 2 大会連続メダ
国の人の眼を驚かしぬ。
に肴・焼売・鰻・名酒・くだも
る。 こ の 付 近 に は 信 富 座・ 稲 荷
り、又此度も大あたりなりとぞ、
お客様のニーズに対応すべく、ファン
正月より通町三丁の間、横町
うち まわ
はしづめ
いつかいち
とな
打廻り橋詰まで五日市と唱へ
の腰懸茶店・珍製の餅・干菓子
座・中座などの興行に併せて開業
必ず売れることを証明した。それ以降、
扱い分野も拡大。様々な環境で働く
ま
電動式の防じんマスクの開発へと取り
年のバルセロナ五輪・96 年のアトラン
こ
ダルを獲得した野口みずき選手、1992
こびきのたぐい
ニーズに即した付加価値のある製品は
くし
めがね、レーザー光用の保 護 眼 鏡、
もの
100 周年を迎えた。
からどり
或 は 麺 類・ 引 粉 之 類 又 は 小 間
したものと考えられている。それ
市 中 の 賑 わ い は 幕 末 に 向 け て、
ますます隆盛を極めたが、それは
東大阪市に本社があり、昨年、創業
しちめんちょうなど
物・櫛・かもじ・塗物類、金物類・
に対して既に古くから市中の賑わ
売。海外でも高評価を得たこの製品は、
年のアテネ五輪 女子マラソンで金メ
てのべ
イドで製作したことがきっかけ。大阪府
オ ラン ダ
古道具・瀬戸物類・植木・手延
よこ まち
し難き程、其群衆の夥しき事他
かぞ
法 政 大 学 法 学 部、 文 学 部 卒 業、
佛教大学大学院修了、文学博士
日本史学協会会員、法政大学史
学会議員、藍住町文化協会会長
うに記している。
1929 年 徳島市生まれ
中学、高校、大学教員、
藍住町歴史館長等を経て
現在は自由業
商家にも及んでいったらしく、「新
かご
年に既存の技術を応用して、スイミング
当社の歴史
当社の製品は、スポーツや産業分野など幅広い用途に使われている
その後、産業界の発展と共に当社
三好 昭一郎
いを見せていた年中行事の一つと
おけ
一方、高度経済成長期を経て、ス
ングラスを使用しているということだ。
広い元町通りも、当時は狭い街並み
だった。
ドにつながる「スワン印」の水中メガ
(みよし しょういちろう)
麦物類・桶類・籠類・安き物様
徳島工場外観
15
企 業 情 報 と く し ま No.349
企 業 情 報 と く し ま No.349
2
の製品も JIS 規格の遮光眼鏡や安全
プロゴルファー 石川遼選手や 2004
五輪選手も愛用する “SWANS” ブランド
山本光学株式会社
ネだったわけである。
徳島の 企 業
企業 DATA
代表取締役
山本 直之
会社概要
スワンズ・コミュニケーションセンターに寄せられた声は、当社の製品づくり
に活かされている。
●会社名:山本光学株式会社
●代表者:山本 直之
●所在地:大阪府東大阪市長堂 3 丁目 25 番 8 号
●電話番号:06-6783-0232
●FAX:06-6781-7320
●創 業:1911 年(明治 44 年)
●資本金:2 億 3,088 万円
●従業員:255 名
●URL:http://www.yamamoto-kogaku.co.jp/
頭でも触れた 1992 年のバルセロナ五
る作業との連携により、さらに弊社製
けとなっており、今や当社のモノづくり
輪開催直前に、日本陸連からの要請で
品の独自性・付加価値が高められると
の屋台骨を支える存在となっている。
取り組み始めたことがきっかけ。この時
考えたためだ。
に開発したスポーツ用サングラス「ガル
3 つ目は、インフラの長期的計画を
ウィング」はグッドデザイン賞を受賞した
把握していたこと。進出当時は大鳴門
今後の取り組み
だけではなく、多くのアスリートが競技中
橋が開通していただけだったが、すで
一方、お客様と直接コミュニケーション
にサングラスをかけるきっかけとなった。
に明石海峡大橋の計画を把握してい
をとる場として「スワンズ・コミュニケーショ
それ以降、ゴルフやフィッシング、自
た経営トップの判断もあって、進出を決
ンセンター」を東京・大阪に 3 店舗設
転車などそれぞれの分野に特化した製
断した。今では神戸淡路鳴門自動車
置している。実際に使用する顧客の声
を聞くことで、製品開発につなげている。
品を開発。「SWANS」ブランドはトッ
道が開通したお陰で、本社だけでなく、
プアスリートの方だけでなく、健康をこよ
淡路島の工場との往来も多くなり、さら
なく愛する皆様にも愛用されている。
に綿密な連携が取れるようになった。
徳島工場設置の目的・経緯
当社が徳島県土成町(現阿波市)
の土成工業団地に進出したのは今から
25 年前の 1987 年。進出の動機として
は次のようなものがあった。
1 つ目は、
既存の工場では手狭になっ
また、非常に多くの消費者が自分の
健康を意識している。
「とくしまマラソン」
そして、最後は地元自治体のフォ
などに見られるマラソンブームもその 1
ロー体制。工業団地が造成されて間
つだと思われる。当社では、そのような
もなかったこともあり、当社が進出する
人たちにサングラスの必要性などの啓
際には、様々なフォローを受けることが
蒙活動を行っている。
できたことである。
徳島工場の位置づけ
当社は「Protecting For You(安
全文化の創造)
」
を 21 世紀の事業テー
マおよび企業メッセージとしている。労
働災害やスポーツをする人々の身体の
てきたこと。当時、当社の工場は東大
現在、徳島工場では、ISO9001 に
阪の本社に隣接する大阪工場と兵庫
よる品質管理の下、スイミングゴーグル
安全でより快適な生活環境をサポートし
県淡路島の 2 ケ所のみだった。しかし、
や産業用保護具の他、レンズの生産
ていきたい、というのが当社の目標だ。
お客様からの要望にお応えするために
を行っている。徳島工場の稼動により、
みならず、ライフスタイル全般にわたり、
社長の山本直之氏は、
「「安全」「安
は、さらに大規模な設備を有する工場
当社の「ものづくりネットワーク」はさら
心」「健康・快適環境」をこれからも
が必要となったわけだ。
に充実し、技術とデザインの融合をさ
提供することが当社の使命だと思って
らに加速させることができるようになっ
おります。この 100 年間培ってきた技
淡路島の工場との連携によるシナジー
た。工業団地内に工場棟 3 棟を有し
術をさらに磨き、次の 100 年、そして
効果が図れると考えたこと。大型設備
ている徳島工場は、規模・設備の充
未来へつなげていきたい。」と決意を
による大量生産と熟練の技を必要とす
実度からも当社の主力工場の位置づ
新たに語った。
2 つ目は、既存工場であった兵庫県
企 業 情 報 と く し ま No.349
3
経営革新にチャレンジ
株式会社ナルト工芸
会社概要
玄関用のスツールを開発
住宅の上り框等の玄関部材を製造する当社では、玄関
で高齢者が立ち上がりや靴の着脱に苦労していること
に着目し、玄関用のスツールを開発した。高齢者や福
祉・医療向けに新たな市場開拓を目指している。
代表取締役
河野 伸幸
●会社名:株式会社ナルト工芸
●代表者:河野伸幸
●所在地:板野郡北島町北村字鍋井 2-14
●電話番号:088-698-5440
●FAX:088-698-5425
●創 業:昭和 46 年(1971 年)
●資本金:600 万円
●従業員:12 名
●URL:http://www.n-kg.jp/
リー住宅が普及したことで、玄関の
段差が少なくなり、框に対する需要
が減少し、また以前のように框の強
度が求められなくなってきたこと
で、新たな商材の開発の必要性を感
じていた。また、業者間取引ばかり
に依存するのではなく、自ら消費者
の意見に耳を傾け、直接消費者に販
売するルートを開拓したいと考えて
いたのである。
社長は、バリアフリーは住環境
の段差の解消には役立ったが、反
面、靴の着脱が不便なところに着目
した。玄関用の椅子を置き、そこで
接客できないかと思案することにな
北村太郎八須工業団地にある本社工場
セクターである株式会社アワードの
上がり框の
専門メーカー
和 50 年頃からは、取引先から玄関
黒河昭一社長に相談したところ、東
物をやってみないかという勧めもあ
京の椅子デザイナ-である井上昇氏
り、玄関周りの建築部材の製造を始
を紹介され、接触を深めていく。
日本の住宅は、湿気から家を守る
めた。それ以来、玄関周りに特化し、
丁度その頃、黒河社長から徳島文
ため地面から 55cm から 60cm 位の
後付け框や可動式踏み台を製造し、
理大学で社会人向けの椅子講座があ
高さにある。床や畳の高さに合わせ
大手ハウスメーカーへのOEM供給
り、井上デザイナーが講師に来られ
て、廊下や玄関の高さも決まってく
体制を確立していった。
ることを聞き、まずは河野光夫会長
る。その上がり口の段差部分に取り
株式会社に組織改称したのは、平
が受講した。受講した感想を聞いた
付けられているのが上がり框。玄関
成 18 年。 徳 島 市、 松 茂 町 を 経 て、
社員からは「それは面白そうだ」と、
で「お上りください」というのはこ
現在地の北島町の工業団地に移転し
次の年には社長はじめ 3 人が受講し
のためなのだ。簡単な用であれば主
た際に、社名も株式会社ナルト工芸
た。土、日曜日を利用しての 4 ヶ月
人は正座し、お客は框に腰をかけて
に変更した。
間のコースだった。そこで人間工学
接客するのが日本住宅の習慣だ。
当社はこの上がり框の専門メー
カーで、前身は河野工芸。創業者の
4
る。そのようなとき、徳島市の第三
靴の着脱の不便性に着目
やマーケティングを学び、玄関周り
の椅子の開発に向かったのである。
玄関椅子の開発
河野光夫現会長は、鉄工技術をも
河野伸幸社長は 2 代目。平成 10
ち、同級生の大工から家具の情報を
年から当社業務に従事し、平成 18
得て、昭和 46 年には、傘立て・小
年に社長に就任した。ユニバーサル
最近の住宅の玄関は狭い。椅子を
物家具の事業所を立ち上げた。昭
デザインが主流にあり、バリアフ
玄関に固定して置くとスペースを
企 業 情 報 と く し ま No.349
木の暖かみを活かしたデザインが特徴の
「玄関スツール」
収納性を重視した
「高級折りたたみ玄関椅子」
熟練した職人の手により、高品質な製品が生み出されている
とってしまう。開発に着手した当時
しているのは、子供や高齢者がけが
貢献したい」との経営理念の実現で
には、玄関に置く専用の椅子はなく、
をしないように配慮したもの。外側
もあった。
また、市場に出ていたスツールは、
のムクの貼りは木の独特の温かみを
デザイン優先で、座面奥行きが浅く、
意識したもので、小さな気配りが凝
実際の座り心地が悪いという状況
縮した製品といえる。井上デザイ
だった。人間工学を勉強すると、椅
ナーにデザインしてもらったが販売
当社が開発した上がり框の構造は
子に座ってから立ち上がる時には、
先として社長は「膝や腰に痛みを持
平成 23 年に特許を取得し、今回開
動作特性である重心移動の不安定性
つ顧客層、高齢者や妊婦、身体障害
発したスツールで 3 点、折りたたみ
は、脚部や腰部への筋的負担を増大
者の方に使ってもらいたい」と考え
椅子で 1 点の意匠登録も取得した。
させる。座るという行為よりも「立
たのである。
今回の商品開発につなげたのは知的
ち上がる」行為に苦痛を感じている
平成 22 年 11 月には、IFFT展
財産やデザインばかりではない。長
ことがわかった。
示会(国際家具見本市)へ出展した。
年蓄積した職人技が新商品開発を支
そこで、平成 20 年には、立ち上
この見本市は家具においては国内で
えている。一つ一つの寸法を綿密に
がり易さをコンセプトにした折りた
最も著名な展示会であり、徳島県
作り、パーツを隙間なく張り合わせ
たみ椅子の開発に着手し、2 年間試
のとくしま経済飛躍ファンドを活用
る技術、同じように塗っても木の濃
行錯誤した後、試作し完成した。河
して、翌平成 23 年 11 月の同展にも
淡で塗装の状態は異なり、どんな色
野会長や社員達のアイデアを商品化
出展したところ、社長は「反応が良
にも対応する微妙な色の調整技術・
した。座面は跳ね上げ式の構造で、
かっただけでなく、お客様から小さ
塗装技術、長尺物を扱う設備と技術。
高さは 38cm で、小柄な高齢者に使
な玄関でも置けるように奥行きを
これらがあるからこそ開発できた商
いやすい。側板や座面は内部を空洞
もっと小さくしたらどうかとのご意
品だ。
にし、重さは 7 キロ程度と軽量化に
見をいただき、商品の改良につな
今回の新商品開発で、ものづくり
も配慮した商品だ。
がった」という。高齢者向きのギフ
技術にデザイン性を加味した福祉器
次いで手掛けたのが玄関スツー
ト、ネット販売業者等に通販会社を
具として消費者の手ごたえを得た社
ル。座面の高さは 42cm で、場所を
通じて販売することになった。
長は、
「玄関周りに特化した当社な
とらないよう奥行き 32cm のコンパ
社長は、
「地元の人からの問い合
らではの商品であり、高齢者や妊婦、
クト設計で、シンプル・モダンを意
わせが多く、病院やデイケアーの場
ブーツを履く若い女性、身体障害者
識したデザインとした。ナラ材の持
にも置いていただけた。それを見て
など幅広い層の方に長く使っていた
つ木の温かみを生かしたデザインが
来られる人もいる」と話す。これ
だけたらうれしい」と語っている。
特徴だ。長時間座ってもストレスを
は、社長にとっては、「木材のもの
感じないよう長く使ってもらえる椅
づくりを通して健康で快適な生活を
子を目指したものだ。取っ手を丸く
実現する企業となり、地域の発展に
ものづくり技術が支える
企 業 情 報 と く し ま No.349
5
ファンド利用企業紹介
《 LED バ レ イ 推 進 枠 》
とくしま経済飛躍ファンドは、新たな時代
設されたものであり、中小企業者等が行う、新
業の実施に必要な経費の一部を助成するもの
とくしま経済飛躍ファンドには、3つの枠
成23年 度 ま で にLEDバ レ イ 推 進 枠63件・
件・68百万円、合計174件・624百万円の
本コーナーでは、とくしま経済飛躍ファン
《 地 域 資 源 活 用 枠 》
株式会社光環境デザイン
株式会社エコテック
代表取締役
代表取締役
大栗 克俊
会社概要
会社概要
●会社名:株式会社光環境デザイン
●住 所:阿南市宝田町平岡 899-34
●TEL:0884-24-7511
●URL:http://ledled.jp/index2.html
●会社名:株式会社エコテック
●住 所:板野郡松茂町豊岡字山ノ手 16-7
●TEL:088-699-8311
●URL:http://ecotecinc.jp/index.html
氏
ファンドの活用内容
ファンドの活用内容
当社は平成19年度、20年度にファンドの助成を受け、光
ガゼボドームの商品化およびその販売に使わせていただ
きました。
当社は平成23年度にファンドの助成を受け、ボイラー炉内
壁面輻射増進塗料の開発に使わせていただきました。
ファンド申請のきっかけ
既存の塗料を改良して付加価値をつけたいと考えていた
ところ、県職員の方からファンド募集をご紹介いただいた
のがきっかけです。
LEDを使った事業を考えていたものの、開発には多く
の費用がかかることからどうしようかと考えていたとこ
ろ、ファンドの募集を知り、応募しました。また、申請
を通じて事業コンセプトの見直しや経営計画の整理がで
き、目標をクリアすることが当社にとってもメリットに
なると考えました。
自社製品の強み
ファンドを使って開発した「ガゼボドーム」は、他社に
はないもので、イベント会場などからの引き合いも多い
です。また、毎年改良を加え、イルミネーションの点滅
パターンもバリエーションを増やし、ノウハウの蓄積を
図っています。
ファンド申請のきっかけ
自社製品の強み
新塗料の開発に当たっては、県立工業技術センターにご協
力いただきました。
開発した塗料は、
特殊な成分を配合する
ことで熱の吸収率を高め、ボイラーの炉内に塗ることで炉
壁の放射熱を増やし、
燃料消費を節約することができます。
また、
施工費用も比較的安いことから、
すぐに投資を回収す
ることができます。
苦労した点
デザイナーの板東孝明氏のデザインを形にするのが難し
かったです。また、屋外に設置することが多いので、防
水や風対策が大変でした。
完成した塗料の販売先の開拓には苦労しましたが、県立農
業研究所の協力を得て実験データを取り、燃焼状態を見
える化することで、主要顧客のハウスミカン農家にも受け
入れられつつあります。また、徳島県庁の空調用ボイラー
や石井町のいしいドームにも採用されるなど、少しずつミ​
カン農家以外への採用も広がっています。
今後の方針
今後の方針
LEDイルミネーションというと、どうしてもクリスマス
など冬場の売り上げが中心になりますが、これからは年
間を通じて売れるものも作っていきたいです。
今後は農林分野でミカンやキュウリなどのハウス農家への
販売を広げていくとともに、旅館や温泉など、ボイラーを
使っているほかの業種にも売り込んでいきたいと思います。
苦労した点
6
益田 茂明
氏
企 業 情 報 と く し ま No.349
の変革を切り開く産業を創造し、地域経済の活性化を図るために創
商品・新技術の開発、経営革新等の先進的な取り組みに対して、事
である。
(LEDバレイ推進枠・地域資源活用枠・農商工連携枠)があり、平
253百万円、地域資源活用枠88件・303百万円、農商工連携枠23
助成を行っている。
ドを活用して、独創的な事業を行っている事業者を紹介する。
《 農 商 工 連 携 枠 》
旭商事株式会社
氏
会社概要
●会社名:旭商事株式会社
●住 所:鳴門市撫養町黒崎字松島 21
●TEL:088-685-0720
●URL:http://asahitamago.jp/
ファンドの活用内容
当社は平成22年度、23年度に地域資源循環型ビジネス研究
会との連携対としてファンドの助成を受け、大豆及び大豆
副産物を活用した地域資源循環型システムによる糖尿病患
者食のための食材開発や、水産資源のブランド化商品の開
発に使わせていただきました。
ファンド申請のきっかけ
当社では、
自社農場でタマゴを生産していますが、
厳しい競
争の中で自然環境への配慮を製品の差別化につなげられな
いかと考えたのが、
ファンドに応募したきっかけです。
自社製品の強み
主にニワトリの飼料に使われている大豆やトウモロコシ
はほとんどを輸入に頼っており、
その大半は遺伝子組み換
こく
え作物です。商品化した
「穀 たま」は、遺伝子組み換えでは
ない国産大豆のおからや国産米を飼料に用いて、1㎡あた
り約4羽と、ゆとりのある空間で鶏を飼育し、豊かなコクと
風味が自慢です。また、鶏ふんを資料用の田んぼや畑の肥
料として使うことで、
資源の循環にも役立てています。
苦労している点
タマゴは生産量を調節できないため、売れる分だけ作ると
いうことができません。そのため、安定的な販売先を確保
することが重要です。
今後の方針
紹 介
当機構には、
できるだけ多くの中小企業者等がとく
しま経済飛躍ファンドを活用していただけるよう、
3名のファンドコーディネーターを配置している。
それぞれ、
民間経験を有する専門性の高いコーディ
ネーターであり、
気軽にご相談いただきたい。
LEDバレイ推進枠担当
新見英昭
代表取締役
山根 幸二
ファンドコーディネーター
ファンドを活用して商品開発を行ったことで商品に説得
力がつき、信用力も高まりました。また、農家やスーパーと
のつながりもでき、農商工連携ができることは大変ありが
たいです。今後は、さらに連携を進め穀たまの販売拡大に
向けてがんばっていきたいです。
とくしま経済飛躍ファンド
(LEDバレイ推進枠)は、21世紀
の光源であるLEDを利用した光産
業の集積をめざす「LEDバレイ構
想」の実現に向け、新商品の開発や
新技術の開発などの事業に対して必要経費の一部を助成し
ています。現在までに60件余りの助成実績があり、徳島
から全国に向けてLED関連製品を発信したり、新規事業
を推進できる企業が増えてきました。
今後節電意識の高まりを背景にLED製品の普及が急速
に進む一方で、国内外の市場競争は激しさを増していま
す。事業拡張の一環として、市場ニーズを捉え、LED関
連製品をスピーディに市場に投入するため、LEDファン
ドを有効に活用して頂ければと思います。また、技術・開
発・販売など県内の各支援機関や企業との連携についても
ご相談ください。
地域資源活用枠担当
濱口能章
とくしま経済飛躍ファンド(地
域資源活用枠)は、「徳島こそ」
「徳島ならでは」の地域資源を活
用した新製品・技術開発等のため
の助成制度です。事業化に向けた
経費の一部を助成し、競争力を有し、徳島県の産業振
興、地域経済の活性化を図るのが目的です。私はそのフ
ァンドの発掘やフォローアップを行います。
助成対象は、新商品・技術開発支援事業、創業支援事
業、経営支援事業、ブランド化支援事業、人づくり支援事
業、にぎわいづくり支援事業など多岐にわたります。現場
目線で取り組み、事業化に向け、少しでもお役に立つこと
ができれば、うれしい限りです。
農商工連携枠担当
一内 隆
とくしま経済飛躍ファンド(農
商工連携枠)は、豊富で多様かつ品
質に優れ、安全な「農林畜水産物」
と、中小企業が有する高い加工技術
を連携させる農商工連携に対して、
新商品・技術開発また販路開拓等に
対して経費の一部を助成します。最終的には連携商品を販売
することにより、地域経済の活性化を図ることが目的です。
私はそのファンド申請の案件発掘やブラッシュアップ、
フォロー等を行います。
徳島には、肥沃な農地そして恵まれた漁場また祖先から
受け継がれた森があります。その強みを生かした商品作り
また販売のお手伝いが出来ることをうれしく誇りに思いま
す。連携により目的に向かって進む時にお気軽に相談して
下さい。
企 業 情 報 と く し ま No.349
7
徳島県の6月補正予算の紹介
災害対応力・防災力の強化
1. 再生可能エネルギー等導入推進基金事業 1,200,000 千円
県民環境部 環境首都課
国では、東日本大震災や原子力発電施設の事故を契機としたエネルギー需給の逼迫を背景に再生可能エネルギーを活用
した自立 ・ 分散型エネルギーの導入による災害に強く環境負荷の小さい地域作りを全国に展開している。
県においても、
「自然エネルギー立県とくしま推進戦略」を策定し、自然エネルギーの導入を推進している。
自然エネルギーを導入した災害に強いまちづくりを推進するため、「環境創造基金」を積みましするとともに、この基金
を活用し、防災拠点に対する自然エネルギーや蓄電池の導入を促進する。
主な事業
・防災拠点や災害時に機能を保持すべき県や市町村の公共施設に太陽光発電や蓄電池を導入する
・災害時に機能を保持すべき病院、駅舎、宿泊施設等の民間施設に対し、太陽光発電や蓄電池等の導入を支援する
・風力発電等を行う民間事業者に対し、事業実施等に係る利子を補給する
2. 集団移転貸付制度(地震防災対策資金 ) の創設
商工労働部 企業支援課
企業が耐震補強や内陸部へ移転する場合、
「地震防災対策資金」で対応しているが、
「防災対策としての集団移転」への
メリットがなく、ばらばらになる恐れがあり、生産性向上等の効果を期待して集積している企業において、移転によりこ
うした効果が失われないよう「集団移転」の支援が必要となっている。
このため、企業によるBCPへの取り組みの一環として、沿岸部の工業団地等の集団移転を支援するため、「地震防災対
策資金」に、津波浸水対策を目的とした集団移転貸付を創設する。
新たな取組み
・5者(企業)以上で集団移転すると、現行の融資期間(設備資金)を10年以内から15年以内に延長
・保証料率を0.2%から0.1%に引き下げ、有担保の場合は無料
節電対策緊急支援
3. 緊急低炭素型自家発電設備等設置モデル事業 100,000 千円
電力需給の逼迫に対応し、
「電力の
創出」に加えて、
「低炭素化」及び「光
熱費削減」の 3 つの目的を同時に達
成するため、クリーンで省エネルギ
ーとなるコージェネレーション設備
や燃料電池設備等を導入する中小企
業等を支援する。
・補助率は3分の1
・上限500万円
4. 自然エネルギー立県とくしま
推進資金 5,000 千円
県民環境部 環境首都課
省 エ ネ 設 備 導 入 を促進するため、
既存融資制度を活用し、対象設備に
コージェネレーション設備や燃料電
池設備等の発電施設、省エネ型空調 ・
冷凍機器等の「節電枠」を明示すると
ともに、融資枠を 1 億円拡大する。
8
企 業 情 報 と く し ま No.349
県民環境部 環境首都課
県では、
「南海トラフの巨大地震」への不安、
「電力需給の逼迫」などの課題に、迅速に対応し、県民の不安解消に
向けた施策を展開するため、6月補正予算を編成した。このうち、企業支援、経済対策に関係のある事業を紹介する。
5. 攻めの省エネ施設導入支援事業 7,000 千円
県民環境部 環境首都課
家庭や小規模事業所における省エネ対策を推進するため、徳島県地球温暖化防止活動推進センターに各種制度の活用に
関するワンストップサービス窓口を設置するとともに、キャンペーンの実施等を行う。
6. 中小企業エコナビゲーター派遣相談事業 8,000 千円
商工労働部 企業支援課
節電の要請がある中、中
小企業からは、企業の特性
に応じたきめ細やかな対応
が必要であるとの声が寄せ
られている。
中小企業の省エネによる
経営改革の推進を支援する
ため、専門家による企業の
特性に応じた個別相談や省
エネ対策についての実証実
験を行うとともに、出前講
座 に よ る PR・ 普 及 啓 発 を
実施する。
7. 電力リスクに対応した新たな支援制度の創設
商工労働部 企業支援課
電力リスクを抱えた企業の企業活動や雇用を守る対策が急務となっているため、企業の自家発電施設の新増設、再稼働
等に対する支援制度を創設する。
主な内容
・対象:県内企業の電力リスク対策及び県外企業の県内移転
自家発電施設の新増設、再稼働
新規地元雇用3人以上(ただし県内立地企業は雇用の維持で可)
・業種:製造業(1,000㎡以上)、情報通信関連業(コールセンター、データセンター等)
・購入:補助率1/5以内、限度額3,000万円
・リース(5年以上の契約):最初の1年間10/10以内、2年目以降5年目まで5/10以内限度額600万円
・期間:平成24年6月~平成25年3月
県内産業の着実な育成
8. マリンピア沖洲太陽光発電所建設事業 735,000 千円
企業局 電力課
東日本大震災を契機として、太陽光、風力、小水力などの環境負荷の少ない自然エネルギーへの期待が一層高まってい
ることから、電力の安定供給、二酸化炭素の削減、自然エネルギーの普及啓発に貢献するため、マリンピア沖洲廃棄物最
終処分場跡地に出力 2,000kw の公営企業として西日本初となるメガソーラーを建設する。また、あわせて小松島港赤石地
区への建設方針が示されている。
企 業 情 報 と く し ま No.349
9
「LEDライティング台湾 2012」出展レポート
〜LEDバレイ徳島として出展、来訪者は600名以上〜
工業株式会社をはじめとする日本
企業も多数出展しており、世界の
LED 産業がアジア市場に熱い視線
を向けていることが伺えた。
盛況だった徳島県ブース
徳島県のブースでは、阿波製紙
(株)の紙製放熱フィン、サン電子
工業(株)の防犯灯や大型照明、
(株)
シナジーテックの植物栽培用照明、
高槻電器工業(株)の紫外線ライト、
ビ ザ ン コ ム( 株 )の シ ョ ー ケ ー ス、
(有)ワイ・システムズのウェーハ
検査装置などを展示した。台湾を
中心に各国からの来場者やバイヤ
徳島県ブースのスタッフ
ーなど 600 名以上が訪れ、各社の
LEDバレイ徳島として海外初出展
PIDA(台湾光産業技術振興協会)
主催によるアジア最大級の LED 関
の イ ベ ン ト で あ る こ と が 伺 え る。
商品の説明に聞き入り、見積依頼
本年は副総統の呉敦義氏が挨拶に
やサンプル提供などを求められる
立たれた。
場面が多数見受けられ、今後の商
連見本市「LED ライティング台湾
同展示会には、台湾を含む 19 カ
2012」 が、 去 る 6 月 19 日 ~ 21 日
国・地域から 250 社を超える企業
の 3 日間、台北世界貿易センター
が出展し、うち海外メーカーが 25
南港展覧館で開催され、(公財)と
%を占め、特に中国大陸のメーカ
くしま産業振興機構と徳島県新産
ーが昨 年 か ら 50 % 増 加 し て い る。
業戦略課、県内の LED 関連企業 6
展示内容とし
社が「LED バレイ徳島」として出展、
ては、植物工場
徳島県の取り組みや各社の新製品
など照明関係以
などを展示・PR した。「LED バレ
外の分野も目立
イ徳島」としての海外出展は今回
った。同時開催
が初めて。
の展示会と合わ
せて 4 万人以上
4万人以上の来場者
同展示会はオープニングセレモ
10
の来場者が訪
れ た。 世 界 的
ニーに総統もしくは副総統が必ず
な LED 企業や、
出席するとのことで、国を挙げて
本県の日亜化学
企 業 情 報 と く し ま No.349
台湾副総統 呉敦義氏
談成立の足掛かりとなることが期
待される。
LEDバレイ構想を世界に発信
また、徳島県の「LED バレイ構
想」を世界へ向けて発信するべく、
同時開催された「LED シティフォ
ーラム」において、県の柏木利幸
新産業技術戦略担当室長が「LED
バレイ徳島」の取り組みについて
講演を行った。地域一体となった
本県の取り組みは、海外の方々に
LEDバレイ徳島の動画
(日亜化学工業㈱の大型ディスプレイ)
も関心をもって聞いていただいた。
出展企業 6 社からは、「自社製品
に対する意見が聞けた」「他社製品
の情報収集やニーズの把握ができ
た」「販売ルート開拓・人脈づくり
などに役立った」などの感想をい
ただき、「LED バレイ徳島」の海外
展開の第一歩として非常に有意義
なものとなった。
LEDシティフォーラムで講演する
柏木新産業技術戦略担当室長
とくしまあったかビジネス認定企業紹介
平成24年度とくしまあったかビジネス事業で認定を受けた4企業を紹介します。
とくしまあったかビジネス事業とは
特産品や文化等の徳島県特有の資源や、個人のユニークな能力・経験等を活かした優れた創業計画を「あったかビジネス」として規模や業
種にかかわらず広く計画認定し、地域に根ざした創業を県や関係機関が支援するものです。創業コーディネーターによる支援を行っており
ますので、起業を目指す方、第二創業で再チャレンジを目指す方は、お気軽にご相談ください。 随時、お申込みを受け付けております。
●認定企業一覧
企業・創業者名
業種
事業内容
創業年月
うずしおメディカル(株)
代表取締役 前畑健二
その他の小売業
大手企業では出来ない、低価
格で既存システム内に追加
できる医療機器の販売・賃
貸業
平成24年1月
(株)ローカルアクション
代表取締役 平松 玲
無店舗小売業
徳島の食品食材を、主に関東
方面へ販売するネット販売
事業
平成24年3月
(7月開業)
(株)ワイズ
代表取締役 西野美保子
インターネット付随
サービス業
顧客の要望に応じて、販促・
発送管理も行うWebショッ
プ管理及びホームページ制
作業
平成22年7月
(株)アデプトメディカル
代表取締役 森崎健二
その他の小売業
各メーカー、医療業者と連携
し、迅速な対応が可能な最新
医療機器等の販売業
平成24年7月
企 業 情 報 と く し ま No.349
11
徳島県主要経済指標
1 生産関連
p=速報値
r =訂正値
項目
全 国
年月
ウェイト
前年比
前年比
前年比
︲
︲
︲
100.0
104.5
107.4
103.8
81.1
94.4
92.2
%
1.3
4.5
2.8
▲3.4
▲21.9
16.4
▲2.3
平成23年 1 月
2 月
3 月
4 月
5 月
6 月
7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
96.0
97.9
82.7
84.0
89.2
92.6
93.0
93.6
89.9
90.5
90.1
93.6
平成24年 1
2
3
4
95.2
94.1
95.3
95.8
平成17年
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
資料
月
月
月
月
5 月
鉱工業生産指数(平成17年=100)
四 国
化学工業
徳島県
電気機械
一般機械
工 業
食料品・飲料・
飼料工業
家具工業
3,591.9
2,043.7
576.7
1,071.7
164.3
100.0
104.1
105.9
105.1
90.4
98.3
100.4
%
2.9
4.1
1.7
▲0.8
▲14.0
8.7
2.1
100.0
108.3
114.7
117.1
107.2
123.7
130.7
7.4
8.3
5.9
2.1
▲8.5
15.4
5.7
100.0
105.6
110.6
106.0
110.5
113.3
106.4
100.0
125.6
144.3
168.9
149.1
218.3
266.8
100.0
100.5
98.2
102.9
68.7
83.9
83.4
100.0
95.7
105.7
112.5
109.3
96.9
98.3
100.0
82.2
76.4
67.6
56.6
57.6
50.5
3.5
2.9
▲13.1
▲13.6
▲5.5
▲1.7
▲3.0
0.6
▲4.0
▲3.3
▲4.0
▲4.1
94.5
97.5
98.4
102.0
100.9
97.7
98.3
102.6
100.5
99.4
97.0
99.5
1.7
1.9
2.5
▲0.3
2.1
▲0.9
▲1.5
2.6
3.0
4.1
▲0.4
▲1.6
118.7
130.6
133.3
138.7
141.0
132.8
123.5
130.1
138.4
123.6
123.0
132.1
19.2
8.6
9.7
▲1.3
11.2
4.7
▲2.4
2.1
11.2
12.0
▲0.2
▲3.0
81.1
113.1
110.1
116.1
121.4
112.6
101.6
100.5
116.6
94.6
97.1
118.0
250.1
278.0
270.6
276.7
287.3
267.7
249.0
269.6
293.2
249.6
246.7
257.5
84.6
76.8
91.4
78.5
75.3
93.0
85.2
103.7
75.4
82.5
82.6
72.2
97.9
106.2
113.6
111.9
118.3
85.3
89.3
90.6
86.2
106.5
87.0
91.1
61.9
50.3
55.4
50.6
46.0
49.7
49.3
47.2
48.2
43.8
47.6
51.7
▲1.3
1.5
13.9
13.4
98.4
98.0
102.1
104.6
▲2.2
1.9
▲2.7
3.3
109.4
130.9
130.5
147.4
▲11.1
6.0
▲3.4
5.8
68.5
89.5
110.7
139.2
242.8
311.1
280.4
297.1
70.3
76.6
77.2
77.3
97.7
110.8
91.9
86.8
50.7
55.9
60.8
57.9
92.4
経済産業省
6.2
100.0
1.9
四国経済産業局
県統計調査課
注)鉱工業生産指数は季節調整済、前年比は原指数比較
P速報値
2 住宅・公共工事・金融
p=速報値
r =訂正値
項目
年月
平成17年
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
12
新設住宅着工
戸 数
床面積
全 国
徳島県
徳島県
(前年比)
前年比
前年比
%
%
1,236,175
4.0
4,977
▲4.2
▲2.1
1,290,391
4.4
5,202
4.5
6.2
1,060,741
▲17.8
4,445
▲14.6
▲18.7
1,093,485
3.1
4,068
▲8.5
▲3.6
788,410
▲27.9
3,773
▲7.3
▲8.6
813,153
3.1
3,822
1.3
4.5
834,117
2.6
3,375
▲11.7
▲9.0
平成23年 1 月
2 月
3 月
4 月
5 月
6 月
7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
66,709
62,252
63,419
66,757
63,726
72,687
83,398
81,986
64,206
67,273
72,635
69,069
平成24年 1
2
3
4
5
資料
65,984
▲1.1
66,928
7.5
66,597
5.0
73,647
10.3
69,638
9.3
国土交通省
月
月
月
月
月
企 業 情 報 と く し ま No.349
2.7
10.1
▲2.4
0.3
6.4
5.8
21.2
13.9
▲10.8
▲5.8
▲0.3
▲7.3
295
274
288
278
290
317
346
269
195
268
230
325
1.4
▲18.0
8.3
25.8
0.3
▲18.1
1.8
24.0
▲50.1
▲21.9
▲32.4
▲19.4
7.7
▲14.3
3.4
14.1
▲2.2
▲8.5
5.4
23.7
▲43.6
▲26.5
▲26.9
▲14.2
324
255
287
231
263
県住宅課
9.8
▲6.9
▲0.3
▲16.9
▲9.3
1.5
1.1
▲6.1
▲15.1
▲0.4
※県下
建設保証取り扱高
件数
(件)
県下
信用保証実績
請負金額
(百万円)
前年比
件数
(件)
保証承諾額
(百万円)
前年比
5,163
4,645
4,112
3,983
4,678
4,438
3,735
153,353
142,850
112,798
106,341
113,409
105,539
107,315
%
▲5.5
▲6.8
▲21.0
▲5.7
6.6
▲6.9
1.7
7,660
6,925
7,027
8,069
7,683
6,198
5,326
65,207
58,385
66,461
90,651
86,027
66,302
58,932
%
▲25.2
▲10.5
13.8
▲36.4
▲5.1
▲22.9
▲11.1
251
258
309
259
141
224
330
343
362
393
399
466
7,093
5,904
9,940
15,873
4,157
8,991
11,076
9,613
9,599
8,498
9,398
7,173
▲11.4
▲18.6
▲20.2
69.0
8.4
▲17.8
4.3
15.5
▲15.6
▲5.0
33.3
▲2.2
382
420
781
406
432
466
375
351
415
405
425
468
4,399
4,968
10,725
4,175
3,484
4,332
3,840
3,596
4,757
4,750
4,089
5,817
▲4.7
7.3
51.7
▲15.7
▲43.0
▲32.8
▲26.1
▲21.1
▲19.5
9.1
▲30.1
▲11.9
318
4,088
384
10,640
277
11,125
282
12,483
207
3,522
西日本建設保証(株)
▲42.4
80.2
11.9
▲21.4
▲16.3
323
3,885
424
4,727
544
7,634
381
3,511
416
3,898
県信用保証協会
▲11.7
▲4.9
▲28.8
▲15.9
11.9
3 倒産・労働・雇用
p=速報値
r =訂正値
項目
全 国
(負債1,000万円以上)
年月
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
倒 産
件 数
負債額
徳島県
(百万円)
前年比
徳島県
13,245
14,091
15,646
15,480
13,321
12,734
85
69
73
60
56
46
27,083
27,357
14,648
15,242
9,582
7,811
16.1
1.0
▲46.5
4.1
▲37.1
▲18.5
平成23年 2 月
3 月
4 月
5 月
6 月
7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
987
1,183
1,076
1,071
1,165
1,081
1,026
1,001
976
1,095
1,032
5
5
2
1
4
4
4
5
3
6
2
723
783
260
40
803
310
480
1,290
1,230
467
240
平成24年 1
2
3
4
5
6
資 料
985
1,038
1,161
1,004
1,148
975
6
2,112
8
3,151
6
439
4
380
1
550
6
1,283
東京商工リサーチ
月
月
月
月
月
月
所定外労働時間指数
(5人以上・平成22=100)
全 国
徳島県
消費者物価指数
平成22年=100
※有効求人倍率
全 国
徳島県
全 国
徳島市
106.7
90.8
100.0
101.0
94.8
93.7
96.2
74.9
89.1
95.6
1.06
1.04
0.88
0.47
0.52
0.68
0.93
0.87
0.75
0.59
0.74
0.91
100.7
100.7
102.1
100.7
100.0
99.7
99.6
99.6
101.3
100.4
100.0
99.8
26.8
▲50.1
▲61.8
▲92.4
▲71.6
▲39.2
▲15.0
19.1
784.9
55.7
3.0
101.4
102.5
100.6
94.7
97.8
100.8
97.0
101.0
104.2
105.2
108.3
100.5
104.0
101.6
94.7
91.2
90.0
87.6
91.2
92.3
95.8
99.3
0.62
0.63
0.61
0.61
0.63
0.64
0.66
0.67
0.67
0.69
0.71
0.79
0.84
0.84
0.86
0.87
0.91
0.93
0.93
0.92
0.93
0.91
99.5
99.8
99.9
99.9
99.7
99.7
99.9
99.9
100.0
99.4
99.4
99.6
99.8
99.9
99.9
99.9
99.8
100.0
100.3
100.3
99.5
99.4
78.2
335.8
▲43.9
46.2
1275.0
59.8
99.0
102.0
106.9
105.9
99.0
86.0
91.9
96.5
100.0
0.73
0.75
0.76
0.79
0.81
0.92
0.93
0.94
0.91
0.90
99.6
99.8
100.3
100.4
100.1
99.6
99.7
100.0
100.0
99.8
厚生労働省
県統計調査課
厚生労働省
徳島労働局
総務省
注)※年度 P速報値
4 物価・消費
p=速報値
r =訂正値
項目 国内企業物価指数
(平成22年=100)
全 国
年月
全国
(前年比)
平成17年
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
%
100.0
102.2
101.1
105.7
100.1
100.0
101.5
%
▲0.6
▲0.9
0.2
▲1.2
▲5.6
▲2.0
▲0.9
平成23年 1 月
2 月
3 月
4 月
5 月
6 月
7 月
8 月
9 月
10 月
11 月
12 月
100.6
100.7
101.3
102.1
101.9
101.9
102.2
102.1
101.9
101.1
101.0
101.0
100.9
101.1
101.6
101.7
101.2
100.6
日本銀行
平成24年 1
2
3
4
5
6
資 料
月
月
月
月
月
月
家計消費支出
(2人以上世帯のうち勤労者世帯)
大型小売店販売額
徳島(前年比)
衣料品
身の回り品
合計
飲食料品
全 国
徳島市
前年比
▲1.5
1.1
0.6
▲2.0
▲8.5
▲3.3
0.6
▲2.8
▲1.8
▲2.0
▲7.2
▲14.0
▲6.6
1.5
▲0.8
8.3
2.4
▲4.7
▲9.8
▲5.2
▲0.2
▲1.5
1.8
4.3
1.6
▲5.0
▲0.3
0.1
▲0.4
1.0
▲6.5
▲0.9
▲1.3
0.5
1.9
▲1.8
▲2.5
▲0.5
▲1.6
0.5
▲0.7
0.7
▲0.8
0.2
1.5
▲0.2
1.5
▲6.3
▲1.6
▲0.5
▲0.8
6.1
▲1.9
4.8
▲7.4
2.3
2.0
▲4.0
0.8
▲2.4
▲4.3
▲1.5
▲1.7
11.2
▲0.8
▲3.8
▲10.2
▲2.1
2.2
▲4.4
0.2
▲3.2
▲5.7
▲4.1
▲0.7
14.7
▲2.4
▲2.1
2.1
▲1.2
0.5
0.1
1.1
▲8.7
3.0
▲0.4
▲0.4
6.0
317,907
283,611
314,117
324,744
301,174
286,056
309,356
309,078
298,931
314,275
295,066
351,861
▲1.2
▲0.6
▲10.9
▲2.1
▲0.7
▲3.9
▲2.3
▲4.5
▲2.8
▲2.0
▲4.7
7.0
291,236
284,734
340,595
306,584
301,819
271,756
317,273
308,583
361,548
301,279
255,685
307,694
▲16.9
▲20.9
13.7
▲7.9
▲2.4
▲16.1
4.1
▲4.8
3.6
▲10.8
▲25.4
▲15.4
0.1
1.2
6.0
0.2
▲0.2
5.5
7.4
5.3
6.2
2.8
8.1
9.0
10.4
10.7
3.6
10.2
10.0
11.1
5.1
3.4
5.3
8.7
4.7
6.2
3.2
309,483
292,949
329,671
301,948
304,653
▲2.6
3.3
5.0
▲7.0
1.2
303,831
309,808
300,476
385,952
334,174
4.3
8.8
▲11.8
25.9
10.7
経済産業省
四国経済産業局
%
▲0.6
▲2.8
1.0
0.5
▲1.8
▲0.2
▲3.0
(円)
378,161
343,339
330,051
344,898
314,892
333,236
304,065
前年比
(円)
329,499
320,231
323,459
324,929
319,060
318,315
308,826
総務省
%
8.2
▲9.2
▲3.9
4.5
▲8.7
5.8
▲8.8
注)P速報値
企 業 情 報 と く し ま No.349
13
T
O
P
I
C
S
N
E
W
P
R
O
D
U
C
T
S
&
E
V
E
N
T
知って役立つ
徳島の 産業情報
平成24年6月11日〜平成24年7月10日
6月14日
宮崎椅子 海外展開を本格化
ミラノ見本市初出展
椅子メーカーの宮崎椅子製作所
(鳴門市)
が、海外への本
格的な進出に向け力を入れている。4月には、
イタリア・ミラノ
で開かれた世界最大級の家具見本市「ミラノサローネ」に初出
展した。海外で認知度を上げながら販路を広げていく考えだ。
「ミラノサローネ」は4月17日~ 22日の6日間開かれて来場
者は33万人、同社はうち4日間、作品を紹介した。同社の展示
スペースの来場者は1,000人を超えるなど好評で、「デザイン
とクオリティーの高さに驚いたといった感想が多く聞かれた」
と
自信を深めている。 (徳新)
「キャラクターで付加価値を」
徳島市で活用セミナー 商品開発・販促学ぶ
アニメなどのキャラクターを使った商品開発や販売促進について学ぶ「キャラク
タービジネス活用セミナー」が14日、徳島市南末広町の徳島経済産業会館であり、県
内の食品関連業者や自治体関係者ら約40人が参加した。
キャラクターコンテンツビジネス専門のマーケティング会社ハイチューブ(東京)
の松永芳幸社長が講演。商品開発にキャラクターを取り入れる場合のポイントとして
▽収益にかかわらず版権者に支払わなければならない金額と、自社のビジネス規模が
釣り合うかどうかの検討▽地域と結びついたキャラクターの採用-などを挙げた。
このほか県発明協会の青山幸司氏(知財総合支援窓口担当)が、キャラクタービジネ
スに関わる権利関係の基礎知識や、
トラブルを防ぐための契約時の留意点などについ
(徳新)
て解説した。 6月20日
6月22日
「地熱エアコン」販売
外気との温度差利用 節電効果を期待
販売好調 10年で4万本
コンクリ擁壁 気泡抜き取り器具
建設業のさくら環境都市建設(徳島市)は、地熱を利用した空調システ
ム「エコ風24涼舞」の販売を始めた。地中熱と外気の温度差を利用し、室
内冷暖房として使う「地熱エアコン」の一種で、節電効果が期待できる。
同社のシステムは、新築1戸建て住宅の基礎の地下2 ~ 3mに特殊加
工を施したパイプを6本埋設。地上2 ~ 3mからファンで吸気し、循環
させる。2時間程度で住宅内の空気が入れ替わる。地熱は年間を通して
あまり変化がないため、冬場は暖房、夏場は冷房として利用できる仕組
み。 (徳新)
建設会社・山全(三好市)のグループ会社が販売する、コンクリート擁壁
の表面から気泡を抜き取る器具「ピカコン」の売上が伸びている。簡単に気
泡を抜いて表面を滑らかに仕上げられ、耐久性向上などの効果があるため、
引き合い先は全国に広がる。公共事業が減少する中、販売数は2002年の発
売から約10年の累計で4万本を超えた。
生コンは容積比で通常3 ~ 6%の気泡を含む。山の斜面など型枠を斜め
に設置する場合、表面に多くの気泡跡が残る。このようなコンクリート表面
に沿ってピカコンの櫛状のピアノ線を数回上下させて当てれば、ピアノ線
に気泡がまとわりつき、90%を取り除くことができるという。 (徳新)
7月4日
7月6日
日亜化学 辰巳に最大の生産棟
車載・照明 LED 製造
太陽光発電向け舗装材 敷地雑草での効率低下防止
日亜化学工業
(阿南市)
は、LEDの世界的な市場拡大を見据え、
同市の辰
巳工場で、新しい生産棟の整備を進めている。建物の規模としては同社最
大となる見込みで、2013年5月の完成を目指す。
新生産棟は、鉄骨6階建て延べ7万3400㎡で、辰巳工場内で隣接する同
社最大の生産棟
(延べ約3万7000㎡)を大幅に上回る。中国など世界で今
後も需要の急増が見込まれる車載用LEDや照明用LEDを製造する方針だ。
LED出荷量は国内外の市場成長に乗り堅調に推移している。一方で韓国
勢など海外メーカーとの価格競争が激しさを増している。
このため生産基
盤の強化と効率化を積極的に進めており、12年も総額約700億円を投じ
(徳新)
てLED製造設備などを整えることにしている。
自然の土を原料とする舗装材を製造するワイ・ビー・ケイ工業(徳島
市)は17日、太陽光発電施設向けに敷地内の雑草が生えるのを防ぐ舗装
材を発売する。雑草が太陽光パネルの一部を覆うと発電効率が下がる。
一般の農薬は雑草が生えるたびに散布する必要があるが、舗装材は一
度敷き詰めればその後の管理は不要。
商品名は「ソーラーガード」。石炭火力発電所で排出される石炭灰を再
利用し、固化剤を配合して作る。軽量化により輸送費を圧縮したことで、
同社の自然の土を使う舗装材に比べ、価格を約半分にした。 (日経)
四国のトピックス 6月23日
四国のトピックス 6月30日
国産綿 100%寝具・肌着
ハートと徳島の NPO 来春に商品化
オーガニックコットン
(有機栽培の綿)
製品の製造販売を手掛けるハート(高
知市)は特定非営利活動法人とくしま有機農業サポートセンター
(徳島県小
松島市)
と連携し、国産の有機栽培綿を100%使った寝具類や肌着の製造
販売に乗り出す。
このほど国の農商工等連携促進法の認定を受けた。
とくしま有機農業サ
ポートセンターの構成員である徳島県阿波市の有機農業の生産者らが5月
に50㌃の遊休耕作地に綿花の種をまき、化学合成の農薬などを使わずに
綿花を栽培。11月までに収穫してハートに有機栽培綿を供給する。
(日経)
14
6月15日
企 業 情 報 と く し ま No.349
折り曲げられる燃料電池
タオルの上脇 電極に炭素繊維
今治タオルの上脇(愛媛県今治市)はタオルを織る技術を使って、炭素繊
維を電極とする燃料電池を開発した。繊維の特性を生かして、通常はできな
い折り曲げての発電が可能となる。着用すると腕や足の力を増強する
「パ
ワーアシストスーツ」
など、電源を曲面に設置する用途での活用を見込む。
今後は発電効率の改善などに取り組み、2015年ごろの実用化を目指す。
炭素繊維の電極は信州大学、愛媛県産業技術研究所と共同で開発し
た。折り曲げ可能な燃料電池の用途は、
リハビリや人命救助などのために
必要性が高まるパワーアシストスーツが有力。
このほか、電子ペーパーや災
害救助用のロボット、携帯電話を充電できる洋服など、
さまざまな分野への
(日経)
展開が期待できる。 徳島城下町の歴史点描
第二八回
嘉永期城下町の新たな賑わい
文学博士 三好 昭一郎
道具に至ル迄此品あげて 算 へが
として人気が高かったことも、こ
して、滝の祇園会に併わせた興行
と称して竹に虎の店付大看板を出
として鍜冶屋町中より一廻り船橋
町橋筋角の唐津屋之明家ニ而賑ひ
て
たし、店先に押並べ声さわがし
の史料の中で散見できる。若干そ
十七日廿日等の夜也、又三日市
る、 五 日 市 は 毎 月 八 日 十 二 日
に三 日市と唱へて同じく大市始
て安売の大市始る、又鍜冶屋町
人びとを誘い込む、新たな動きが
景に、徳島市中にも大市が立って
未曽有の激動期を迎える動向を背
まさに阿波でも日本史のうえでも
この三年後には黒船騒動、三〇
年 後 に は 版 籍 奉 還 と い う よ う に、
ガレ芝居(浪速節)有之、此駒
境内には大坂吉田駒吉のチョン
陀渡り野豹と看板す、又妙典寺
看板す、又一ヶ所には是も阿蘭
又 一 ヶ 処 は 阿 蘭 陀 の 猛 獣 鬼牛 と
七面 鳥 杯 始 め 色 々 の 唐鳥 を 集 む
物三ツあり、内一ヶ所は孔雀・
弘化三年(一八四六)六月の
ことである。持明院境内に見せ
変貌を遂げている。
下の世相もこの頃になると大きく
こに見ることができよう。徳島城
段に出るようになったことを、そ
力を期待するなどして、大胆な手
るように、商人たちも、また集客
餅搗見物人群集夥し」と記してい
之代りなりと云始ル程ニ、買人並
は練物(春日神社の恒例行事)杯
あきな
市中の賑わいについて紹介しよ
う。嘉永三年(一八五○)の内町
く呼ばわり 商ふを買いもとむる
し虎屋虎鎮頭を製してひさぐ、七
では毎月八日十二日廿日等の夜
見られ、当時は盆踊りなども盛り
吉と云もの始めの名岩吉と号し
とらちんとう
と新町に設けられた露店の大市に
れらを紹介しよう。
也、右ハ薬師、観音、大師、地
上がっていることに注目したい。
とくふせじょうひかえ
人、見て行く人、さらに往来も
蔵 等 参 詣 人 多 し 日 限 を 撰 ム 也、
ンガレ芝居興行之三味線は吉田
おびただ
つ い て、
『徳府世情控』は次のよ
右大市家々の店売のミにあら
さて、内町や東新町(鍜冶屋町)
の五日市や三日市は、明治も末期
亀吉と号して駒吉の妻、尤も最
ための必需品として瞬く間にヒット商品
となった。この時につけていたブランド
など
が後に「SWANS(スワンズ)」ブラン
もちつき
代だったこともあり、魚介類などを採る
や まち
スポーツ用サングラスについては、冒
じ
は多くのスイマーに使われている。
は「 曇らないスキーゴーグル」を発
か
スキーゴーグルの生産だ。1971 年に
おおいち
中メガネの生産を行った。食糧難の時
おにぎゅう
当社の創業は 1911 年、レンズ加工
の仕事から眼を護る保護メガネをセルロ
みっかいち
たが、戦後は手元に残った資材で水
やひょう
イドを使った防じんメガネを生産してい
これあり
のスイミングゴーグルを発売し、現在で
えら
る「くもり止めレンズ」や「度付対応」
当社が本格的に取り組み始めたのが、
にちげん
ゴーグルを発売。その後、世界初とな
む人口が増えてきた。まず、その中で
当正月富田正覚院においてチョ
キーや水泳、ゴルフなどレジャーを楽し
やたい
グ人口も増えてきた。当社では 1974
めいめい
各方面から高く評価されている。
おし
「SWANS(スワンズ)」ブランドのサ
おきみせ
トネスクラブの増加と相まって、スイミン
月早々より盆中迄有之、是盆踊或
ず、町筋の軒下へ諸方より屋台
となると、南中の町で開業してい
上 の 美 婦 に し て 永 く 興 行 の 処、
また、人々の健康志向の高まりとフィッ
ドの安全衛生保護具は、産業界でも
うなぎ
「YAMAMOTO(ヤマモト)
」ブラン
やきうり
名な 3 人のアスリートに共通しているモ
ノ。それは 3 人とも当社で生産している
さかな
戦前から戦時中にかけては、セルロ
くじゃく
や ら の置店を押ならべて、銘々
る夜店にその伝統が継承されてい
是が為に日々大入大評判を取れ
加価値のある製品を開発している。
し
付ゴーグルや熱線入りゴーグルなど付
て使ってもらうことを第一に考えている。
ほし が
人々の「安全」を確保し、「安心」し
ル獲得をした有森裕子選手、この有
こし かけ ちゃ みせ
タ五輪女子マラソンで 2 大会連続メダ
国の人の眼を驚かしぬ。
に肴・焼売・鰻・名酒・くだも
る。 こ の 付 近 に は 信 富 座・ 稲 荷
り、又此度も大あたりなりとぞ、
お客様のニーズに対応すべく、ファン
正月より通町三丁の間、横町
うち まわ
はしづめ
いつかいち
とな
打廻り橋詰まで五日市と唱へ
の腰懸茶店・珍製の餅・干菓子
座・中座などの興行に併せて開業
必ず売れることを証明した。それ以降、
扱い分野も拡大。様々な環境で働く
ま
電動式の防じんマスクの開発へと取り
年のバルセロナ五輪・96 年のアトラン
こ
ダルを獲得した野口みずき選手、1992
こびきのたぐい
ニーズに即した付加価値のある製品は
くし
めがね、レーザー光用の保 護 眼 鏡、
もの
100 周年を迎えた。
からどり
或 は 麺 類・ 引 粉 之 類 又 は 小 間
したものと考えられている。それ
市 中 の 賑 わ い は 幕 末 に 向 け て、
ますます隆盛を極めたが、それは
東大阪市に本社があり、昨年、創業
しちめんちょうなど
物・櫛・かもじ・塗物類、金物類・
に対して既に古くから市中の賑わ
売。海外でも高評価を得たこの製品は、
年のアテネ五輪 女子マラソンで金メ
てのべ
イドで製作したことがきっかけ。大阪府
オ ラン ダ
古道具・瀬戸物類・植木・手延
よこ まち
し難き程、其群衆の夥しき事他
かぞ
法 政 大 学 法 学 部、 文 学 部 卒 業、
佛教大学大学院修了、文学博士
日本史学協会会員、法政大学史
学会議員、藍住町文化協会会長
うに記している。
1929 年 徳島市生まれ
中学、高校、大学教員、
藍住町歴史館長等を経て
現在は自由業
商家にも及んでいったらしく、「新
かご
年に既存の技術を応用して、スイミング
当社の歴史
当社の製品は、スポーツや産業分野など幅広い用途に使われている
その後、産業界の発展と共に当社
三好 昭一郎
いを見せていた年中行事の一つと
おけ
一方、高度経済成長期を経て、ス
ングラスを使用しているということだ。
広い元町通りも、当時は狭い街並み
だった。
ドにつながる「スワン印」の水中メガ
(みよし しょういちろう)
麦物類・桶類・籠類・安き物様
徳島工場外観
15
企 業 情 報 と く し ま No.349
企 業 情 報 と く し ま No.349
2
の製品も JIS 規格の遮光眼鏡や安全
プロゴルファー 石川遼選手や 2004
五輪選手も愛用する “SWANS” ブランド
山本光学株式会社
ネだったわけである。
●ホープ紹介
日本貿易振興機構
(ジェトロ)
徳島貿易情報センター
重松 広美さん
ジェトロは中小企業等の海外販路開拓を支援すること
を目的に活動している組織です。現在、海外に 77 事務
所、国内に 36 事務所あります。経済のグローバル化や
To k u s h i m a
本コーナーでは、徳島経済産業会館入居団体相互の絆を深めるととも
徳島
館
会
業
に、中小企業の皆さんに信頼され、親しみのある会館を目指して、ホ
経済産
り
だよ
ットな情報をタイムリーに発信していきます。
No.
349
LEDライティング台湾 2012
(6/19∼21)
台湾の台北世界貿易センター南港
展覧館で開催されたアジア最大級
のLED関連見本市に、県内6社の
関連企業が LEDバレイ徳島 とし
て出展し、世界各地からのバイヤー
と商談を行った。また、LEDシティ
フォーラムでは、徳島県から LED
王国徳島 を情報発信した。
少子高齢化等日本の将来を見据えて多くの企業が輸出・
o f
海外進出への関心を高めており、ジェトロ徳島にも日々
多様な相談が寄せられています。
現在、私は県内企業の貿易投資相談をお受けしたり、
等を担当しています。県内中小企業の方が、海外・貿易
情報を少しでも円滑に入手できるようサポートさせて頂
いております。また、地方のオンリーワン商品を発掘し
て、それを多くの海外バイヤーへ紹介し、
「徳島」ブラ
カメ等周りのものは何でもラインストーンでデコってい
徳島には昨年の8月に着任しまして、もう1年が経と
うとしています。徳島での楽しみは、美味しいコーヒー
ます。光り輝くデコは、気持ちを高めてくれますのでマ
ストアイテムです。
ショップ巡りと果物・野菜の直売所巡りです。最近のヒ
徳島の中小企業の皆様、「輸出をしたいけれど何から
ットはバジルの束買いです。他県では枚数売りされてい
手をつけたらいいか分からない」
、という初歩的なご
るバジルがこちらでは束で買うことができます。香りも
質問でもけっこうですので、貿易・海外進出へご関心
高く、これで作ったジェノベーゼソースは格別で当分は
のある方はお気軽にジェトロ徳島(電話:088-657-
まりそうです。このような環境は料理好きの私にはたま
6130、Email:[email protected])までお越しください。
りません。また、趣味は “ デコ ” です。携帯電話、デジ
スタッフ一同お待ちしております。
「とくしま BCP 支援センター」を設置しています
県内企業におけるBCP策定推進を目指し、徳島経済産業会館(KIZUNAプラザ)を「とくしまBCP支援センター」と位置づけ、県を含む各
団体において相談窓口を設置し、BCP策定相談や指導、金融支援の紹介等を実施しています。お気軽にご相談ください。
団体名
担当部局
電話番号
徳島商工会議所
経営支援部
088-653-3211
徳島県商工会連合会
経営支援課
088-623-2014
徳島県中小企業団体中央会
連携推進課
088-654-4431
(公財)とくしま産業振興機構
経営支援部
088-654-0103
徳島県商工労働部商工政策課
政策調整担当
088-621-2316
徳島県商工労働部企業支援課(金融支援に関する相談)
金融担当
088-621-2318
※開設時間 平日 9:00~17:00
お
知
ら
せ
8 月より徳島経済産業会館のホームページがさらにパ
ワーアップ!各入居団体の専門家リストや募集中の事業
の紹介コーナーを追加します。どうぞご活用ください。
【URL http://www.kizuna-plaza.jp/】
企業情報とくしま
8 月号 No.349 平成 24 年 8 月 1 日
編 集 後 記
梅雨が明けた途端ものすごい暑さです
ね。少し外に出るだけでもふらふらにな
りそうです。電力供給が厳しいこともあって、皆さん節電に
取り組まれていると思いますが、適度に冷房するなど熱中症
にはくれぐれもお気をつけください。(い)
●発行所:公益財団法人とくしま産業振興機構 総務企画部
〒 770-0865 徳島市南末広町 5 番 8 - 8 徳島経済産業会館 2 階
TEL.(088)654-0101 ㈹ FAX.(088)653-7910
●印刷所:株式会社松下印刷
〒 771-1156 徳島市応神町応神産業団地 5-1
TEL.(088)641-4611 ㈹ FAX.(088)641-3540
T h e
ンドを認知してもらえるように日々努めています。
B u s i n e s s
海外の有望バイヤーを四国へ招聘した商談会の開催業務
Information
海外規制・制度・市場に関するセミナーを開催したり、
C ontents
02 徳島の企業
04 経営革新にチャレンジ
山本光 学(株)
(株)ナルト工芸
06
08
ファンド利用企業紹介
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LEDライティング台湾2012レポート
別冊
県内企業の景況調査
ファンドコーディネーター紹介
企業情報
とくしま
公益財団法人
徳島県の6月補正予算の紹介
とくしま産業振興機構
URL : http://w w w.our-think.or.jp/
E-mail : [email protected]/
とくしまあったかビジネス認定企業紹介
徳島県主要経済指標
徳島の知って役立つ産業情報
徳島城下町の歴史点描
徳島経済産業会館だより
8
2012
August
月号