平成20年9月30日 各 位 テ イ カ 株 式 会 社 広帯域電磁波吸収繊維シート開発の件お知らせ (1)開発経緯 近年の携帯電話、無線LAN、デジタル家電などの普及には著しいものがあり、今 後この傾向はさらに加速するものと予測されます。 これら機器の高機能化に伴い、動作周波数帯は、より高周波領域が利用されること となります。そのため、電波環境は益々複雑化し、電磁波干渉による原因不明の電子 機器誤動作や情報漏洩などへの対策が急がれるところであります。 今回当社が開発しました電磁波吸収繊維シートは、ナノ粒子レベルの導電性ポリマ ーを繊維表面に均一に形成させる技術と高導電化する技術を組み合わせたものであ り、防衛大学校通信工学科において吸収特性の確認、適切なアドバイスをいただきな がら設計開発を進め、完成に至りました。 (2)開発品の特徴 本開発品は、カーボンや金属等を含まない有機物のみで構成されているため、軽量 性、フレキシブル性を併せ持つシート材であります。 特定周波数に吸収ピークを持たないことから、極めて広帯域の電磁波吸収シートと しての用途が期待されます。特に10GHz以上の高周波領域における吸収性能に優 れており、シート材を複数枚積層することにより、吸収性能をコントロールすること ができます。さらに、シールド性を高める設計も可能であり、シールド性と吸収性の 両方をバランスよく設計したシート材を提供することもできます。 (3)今後の市場展開 本開発品は、今年10月より本格的に市場展開を行い、電磁波干渉抑制用途、無線 LANなどによる情報漏洩防止用途、その他広帯域で電磁波吸収を必要とする用途等 への市場展開を図っていく予定であります。 本開発品の生産は、当社において行い、当初の生産能力は3,000㎡/月で、需 要増に応じて生産能力の増強も視野に入れております。3年後の売上高は、5億円/年 を目指しております。 本開発品に関する問合せ先 大阪市大正区船町1丁目3番47号 大阪研究所 担当:江上 賢洋、鈴木 邦夫(℡06-6555-3260) 以上 -1- 電磁波吸収繊維シート 電磁波吸収繊維シート 外観(500×500mm品) 特長 ・広帯域での高い電磁波吸収特性(特にミリ波領域) ・不織布であるため、軽量・フレキシブル ・重ね合わせにより電磁波吸収量を調整可能 *高導電処理によりシールド性能も付与可能 お問い合わせ先: テイカ株式会社 大阪研究所 第3グループ Tel:06-6555-3260 Fax:06-6555-3261 ○電磁波吸収 特性データ(500×500×22mm品) マイクロ波領域における電磁波吸収特性 電磁波吸収特性(4-8GHz/円偏波−入射角30°) 0 減衰量 /dB -5 -10 -15 -20 -25 -30 4 5 6 7 8 周波数 /GHz マイクロ波帯域対応品(22mm厚) ※本データは保証値ではありません。 ○電磁波吸収 特性データ(500×500×7mm品) ミリ波領域における電磁波吸収特性 電磁波吸収特性(26-110GHz/TM波−入射角30°) 0 減衰量 /dB -5 -10 -15 -20 -25 -30 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 周波数 /GHz ミリ波帯域対応品(7mm厚) ※本データは保証値ではありません。
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