ドイツ連邦食料・農業省プレス公告 Bundesministerium für Ernährung und Landwirtshaft NO 9 NO9 2015・2・28 1 人口変動の中にある農村地域の強化 連邦政府は、多様な奨励プログラム、イニシアチブそしてモデル計画によっ て、革新的な手法を奨励している。人口変動は、これから 10 年間で深刻に変 化する。”人口安定のための私の貢献は、生活の質的向上、チャンス並びに参 画ー取組みの可能性を奨励し、その上、人口変動の非常に異なっている地域間 での生活関係の同価値を保つことである”と、連邦大臣シュミットは述べた。 連邦政府は、人口安定戦略の領域において、家族の生活段階で教育、労働、 名誉職から健康まで、人口変動を配慮して具体化している。 連邦政府の重点テーマ 連邦食料・農業省は、連邦政府の人口戦略の中で特に重点テーマ「人口変動 地域を強化ー町と農村における生活向上」並びに「若者が人口変動地域を強化 する」で、農村地域強化の視点で特別な刺激を奨励する。2013 年以来、農村 発展の奨励財政に関して、総合的な農村発展(特に地域マネジメントとむらの 再生)が、これまでの政策の中で重要な視点として取り上げられている。 連邦プログラム「農村の発展」は 2015 年にスタートし、農村地域発展のため の革新的な取り組みが試し、そして奨励している。さらに魅力的な生活空間と しての農村地域を保持し、そして構造的に弱い地域を支援するために、同時に 連邦政府の人口戦略実施のために貢献を果たす。モデルーデモンストレーショ ン計画並びにコンクールは、非農業にも合わせた計画に重点をおいている。連 邦プログラムの重要な部分は、新しいモデル計画「活気ある農村」である。構 造的に弱い農村地域のための政策、そして自ら革新的な考え方とその実践につ いて、地域財政の基礎のもとに、地域で決定する現地での企業的人々を、対象 としている。 -1- その際、地域での人口変動に対応して地域での価値創造を高め、農村地域で の就業を確保し、同時に人口減少の歯止めを具体化することで、現地での人口 変動を積極的に回避する、構造的に弱い農村地域を支援する。このプロジェク トのスタート段階と評価段階に関して、科学的な規準をベースに 39 の郡が選 定された。2015 年 6 月に中立の審査委員会が、この中から 10 ~ 13 のモデル 地域を選定する。3 年の奨励段階が、2015 年 7 月からスタートする。連邦農業 省は、2018 年 6 月末までに全体プロジェクト期間において、モデルプラン「活 気ある農村」でもって、1 地域 120 万ユーロ(約 1 億 6,080 万円)から 150 万 ユーロ(約 2 億 100 万円)の財源を充当する。 農村地域における人口変動の結果に関する研究強化 ブラウンシュバイクにある連邦付属チューネン農村地域研究所は、昨年人口変 動と社会的、経済的、居住構造的な調査に関する、多様な研究を実施した。そ の際、生存のための備えの問題に対する挑戦と解決の方法(例えば職業上の可 動性、災害予防または医療上の備え、村と小さな町々の発展、ボランテイアで の参画並びに地域労働市場のような)を研究し、そして重要な対策における科 学的な政策への助言を準備する。 連邦政府の人口戦略 連邦政府と人口戦略具体化のパートナーとの共同活動は、過去の立法期間内 において、既に重要な取組みを行い、成果を挙げている。「人口変動下にある 地域の強化」作業グループは、特に該当する地域の特徴づけのための、基準を 説明する文書を提出した。その際、連邦とパートナー両者の行動分野における 地域の挑戦が、生存への備えと地域経済を、決定づけることは明らかである。 2012 年に各州、市町村、労使、団体、経済、科学そして実践パートナーの参 加のもとに、管轄分野と全体的な対話―作業プロセスが始まった。これは、第 18 立法議会任期の中で、継続されそして深化される。 その際、連邦農業省が特に重点テーマとしている「人口変動の中の地域を強 化するー町と農村の生活向上を奨励する」、並びに「青年が将来を創る」でも って、各州への視点と特徴づけを強化する。2015 年 9 月 22 日と 2017 年春の 2 つの広範な人口サミットにおいて、その時まで様々なレベルで続けられる議論 と、具体的な活動の方法を共に実施し、共同で策定する成果を紹介する。これ に並行して連邦政府は、人口変動の具体的な対策のために、管轄を越えた政府 の行動を深化し、そして連邦政府の人口戦略をさらに継続する。 -2- 2 我々は共同で作物保護を改善しリスクを減少させる 連邦大臣は、新たに設立する科学諮問委員会のより良き成功のための、国内 行動プランを望んだ。連邦農業大臣シュミットは、ベルリンで農薬の持続的使 用の国内行動プラン(作物保護のための国内行動プラン)のための、科学諮問 委員会設立会議を招集した。17人のメンバーは、農業経済、統合的な作物保 護、有機農業、水資源保護、飲料水、生態系の多様性、自然保護、環境毒物学 並びに労働ー農薬使用者保護の領域の指導的専門家である。 彼らは、政府に作物保護の国内行動プランのさらなる発展と実践を、考慮し て助言する。”我々は、共同で作物保護の方法を改善すること、人間と動物へ のリスク、そして自然のバランス崩壊のリスクを減らすことに、共同で作業し なければならない。しかし、農業者、園芸家、林業家もまた効果的な農薬使用 を、可能にしなければならない。その際、連邦農業省は研究のみならず、特に 現場の実践に尽力する。実践においても変更と改善をもたらす場合に、研究結 果はなお成果多いものとなる。デモンストレーション経営のモデル計画は、我 々が多くのエネルギーを費やしているところの、連邦農業省の統合的作物保護 の、実践的な実行を支援すべきである”と、シュミットが述べた。 背景情報 作物保護国内行動プランは、EU ー法規準に従っている。全ての加盟国は、自 らの国における条件を背景に、そのような行動プランを策定する。ドイツの行 動プランは、農薬の使用によって人間、動物そして自然のバランスに生ずるリ スクを、さらに減らすことを目的にしている。例えば、自然バランスのリスク に対して、2023 年までの広範な政策パケットの支援でもって、約 30%減少さ せる。この科学諮問委員会は、国内行動プランの手段を活用して、リスク減少 に際しての持続的な改善を得るために中立的に行動し、そして連邦政府に助言 する。 -3- 3 今週の数字:市場用果物の分野において、果実の収穫が前年比で36,8 %増加した。 市場用果物の分野における果実収穫が、2014 年対比で 36,8%増に達した。全 体で昨年約 128 万t収穫された。その際、収穫された果実の 87,1%が、リンゴ の割合である。サクランボは、ドイツ全域で 4,5%、プラム/西洋スモモが 4,4%、 ナシが 3,5%、そしてレーヌクロード/ミラベル(訳注・西洋スモモの一種,フ ランス・ロレーヌ地方が主産地)が 0,5%の結果であった。 リンゴの主な生産地は、ニーダーザクセン州が 342,707 t,次いでバーデン・ ヴュルテンベルグ州が 327,634 tである。ドイツにおいて最も多く栽培されて いるリンゴ品種は、エルスター(Elstar)である。ドイツにおけるリンゴの収 穫量は、2014 年に約 110 万tで、ナシの収穫量 4 万tよりも 25 倍強多い。リ ンゴの 69,3%がデザート用として、28,2%が家庭での加工用ないし工場用果物 として供給される。ナシは 64,7%が果物売り場に、そして 30,4%が加工用に供 給される。 2015・3・2 青森中央学院大学 中川 一徹 -4- 訳
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