有資格者の転職動向 - MS

有資格者の転職動向
公認会計士・税理士・弁護士
No
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1
会計士/税理士に求められる能力
2
公認会計士編
業界別平均年収/転職活動時の留意点
3-4
3
税理士(&科目合格者)編
業界別平均年収/転職活動時の留意点
5-7
4
弁護士に求められる能力
5
弁護士編
事務所別平均年収/転職活動時の留意点
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2
8
9 - 10
初版 2015年6月25日
1.会計士/税理士に求められる3つの能力
会計・税務関連の人材においては自身のスキルUPに加え、ポジションに応じた
能力を身につけることが年収UPへの近道となります。
特に中堅以上の監査法人、税理士法人になると内部も組織化される傾向があ
り、若手スタッフ/マネジャー/パートナーという階層ごとに年収水準が異なり
ます。また、一般企業に関しても一般社員/課長/部長/役員と役職が上がるご
とに年収もUPしますので“いかに作業者ではなく管理者へと成長して行くか”
がキャリアアップ&年収UPを考える上でも鍵となります。
では、若手スタッフ/マネージャー/役員・パートナーとレベルアップしていく
につれて、具体的にはどのようなことを期待されるのでしょうか。
下記の職階別に求められる能力・やるべきことを、是非参考にして頂ければと
思います。
実
務
能
力
対象 | スタッフ
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
力
対象 | マネージャー
経
営
感
覚
対象 | 役員・パートナー
・経験できていない仕事に積極的に取り組み職務領域を広げる
・積極的に資格取得などに取組み、体系的な知識を得る
・マネージャー職以上の人の働き方を研究し、可能な限り率先して手伝う
・部下や後輩の業務の管理・指導を行い、教育研修などに取り組む
・業務の効率化、難易度の高い実務の習得など、スタッフ以上のパフォーマンス
を出す
・会社の方向性を理解し、経営層と現場スタッフの潤滑油的役割を担う
・数字の管理だけではなく、業績を高める施策を提案・実行する
・他部門と協調又は交渉が出来る調整力とネットワーク作りをする
・経営方針、部署の目標や存在意義を決め、実行する(させる)
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初版 2015年6月25日
2.業界別平均年収ランキング | 公認会計士編
近年、会計人のキャリアパスが大きく多様化したことによって、公認会計士の年収水
準に格差が生じてきています。今後、キャリアアップを目指して行く方にこそ知って頂
きたい業界別年収ランキングをご紹介します。
是非今後の活動にお役立て下さい。
マネージャーにおける平均年収ランキング
業界
年収
総評
1位
ファンド・投資銀行
1500 ~ 2500 万円
公認会計士のマネージャーの平均年収
2位
コンサルティングファーム
1100 ~ 1500 万円
は、ファンド・投資銀行が1位。金融業界
3位
BIG4監査法人
1000 ~ 1300 万円
は国際的なM&Aや大型な投資案件をマ
ネジメントする業界だけに年収水準も高
4位
一般企業(経営企画)
800 ~ 1200 万円
5位
中堅・中小監査法人
800 ~ 1000 万円
ングファームもM&Aや事業再生、IPO支
6位
一般企業(経理)
750 ~ 1000 万円
援等、高度な案件を扱うため高年収と
7位
税理士法人
700 ~ 1000 万円
くなっています。また、2位のコンサルティ
なっています。
スタッフにおける平均年収ランキング
業界
年収
総評
1位
ファンド・投資銀行
800 ~ 1000 万円
若手層においてもファンド・投資銀行を
2位
BIG4監査法人
600 ~ 850
万円
筆頭に高年収となっています。また
3位
コンサルティングファーム
600 ~ 800
万円
4位
一般企業(経理)
550 ~ 750
万円
コンサルティングファームに関しては
5位
中堅・中小監査法人
500 ~ 700
万円
M&AやIPO、事業再生などの案件が豊
6位
一般企業(経営企画)
500 ~ 650
万円
BIG4監査法人は現在の好景気の影響
もあり年収水準も上昇傾向にあります。
富なため、コンサルタントの稼働率が
高まり報酬もUPしているようです。
7位
税理士法人
400 ~ 600
万円
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2.年代別動向/転職活動時の留意点 | 公認会計士編
■ 20~30代の動きが活況であり、比較的高めの年収水準
比較的若めの求職者が多く、34歳以下が6割以上の割合を占めました。
監査法人でインチャージを経験したシニアアソシエイト層が転職動機を高
年代別動向
めていると考えられます。年代別の求職者の平均年収を見ると、29歳以
下が614万、30~34歳が693万、35~39歳が810万、40~44歳が933万、
45歳以上が840万という推移となっています。
■監査法人を卒業した後のキャリアプランを見定める!
監査法人を卒業した後のキャリアは公認会計士にとって非常に重要。
M&Aや事業再生に強いFAS業界、企業の決算と税務の指導をする税理
転職活動時
の留意点
士法人、加えて上場企業の経理やIPO準備企業でのCFO候補など選択
肢が広がりつつあります。選択肢が複数あるだけに動き出す前に転職ス
キームをしっかりと検討する必要があるでしょう。
年代別 年収分布
転職活動者割合
~29 歳
30~34 歳
35~39 歳
40~44 歳
5%
45~ 歳
1000万
求職者平均年収
800万
11%
31%
600万
21%
400万
200万
32%
万
~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~ 歳
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3.業界別平均年収ランキング | 税理士編
近年、会計人のキャリアパスが大きく多様化したことによって、税理士の年収水準に
も格差が生じてきています。今後、キャリアアップを目指して行く方にこそ知って頂き
たい業界別年収ランキングをご紹介します。是非今後の活動にお役立て下さい。
有資格者における平均年収ランキング
総評
業界
年収
1位
BIG4税理士法人
750 ~ 1000 万円
2位
資産税特化型事務所
700 ~ 950
万円
税理士の平均年収は、BIG4税理士法人が1
位。また、近年台頭しつつある資産税特化型
事務所も平均年収が高く、事業承継コンサル
ティングまで手掛けることが出来ると1000万円
3位
SPC特化型事務所
700 ~ 900
万円
4位
中堅税理士法人
650 ~ 850
万円
近くの年収となるようです。
その他、ファンド組成や運営をサポートするよ
うなSPC特化型事務所も総じて年収水準が高
5位
一般企業(経理)
650 ~ 800
万円
6位
個人会計事務所
500 ~ 700
万円
い傾向ですが、当分野に関してだけは資格必
須ではないという点は特徴的です。
科目合格者における平均年収ランキング
1位
業界
年収
BIG4税理士法人
550 ~ 750
総評
万円
科目合格者の年収ランキングでもBIG4税理
士法人が1位となりました。一般企業の経理
2位
一般企業(経理)
450 ~ 650
万円
3位
SPC特化型事務所
400 ~ 600
万円
4位
資産税特化型事務所
400 ~ 550
万円
職に関しては、資格の有無は関係なく年齢に
対する給与”年齢給”が支給されるため、上場
企業を筆頭に良い水準となっています。また、
SPC特化型事務所も資格の有無に関係なく
昇格が出来るという特徴もあるため、科目合
5位
中堅税理士法人
350 ~ 550
万円
6位
個人会計事務所
300 ~ 450
万円
格者層の中では高年収の方が多いという傾
向があります。
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3.年代別動向/転職活動時の留意点 | 税理士編
■30代の中堅層の動きが活況、年収の増加傾向は緩やか
30代の中堅層の求職者が多く、30~39歳が5割近くの割合を占めていま
年代別動向
す。税理士の有資格者は公認会計士よりも年齢層が高めであることが伺え
ます。年代別の求職者の平均年収を見ると、29歳以下が539万、30~34歳
が565万、35~39歳が682万、40~44歳が649万、45歳以上が804万という
推移となっています。
■税理士の採用ニーズが急上昇、以前よりも選択肢が豊富
会計事務所に加えて企業内経理の求人も増加中。また会計事務所も個人
転職活動時
の留意点
事務所だけでなく中堅税理士法人、資産税特化型事務所、国際・金融分野
に強い事務所等で税理士の採用ニーズは高まっているようです。
※会計事務所業界では採用ハードル(転職回数や経験)を緩和する動きも
顕在化しているため、転職しやすい市場となっています。
転職活動者 割合
~29 歳
30~34 歳
35~39 歳
年代別 年収分布
40~44 歳
45~ 歳
1000万
求職者平均年収
800万
18%
20%
600万
15%
400万
25%
200万
22%
万
~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~ 歳
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3.年代別動向/転職活動時の留意点 | 税理士科目合格者編
■20~30代の動きが活況だが、年収水準はやや低めに推移
科目合格者の転職市場において、求職者側は比較的若めの方が多く、
年代別動向
34歳以下が5割以上の割合を占めています。
年代別の求職者の平均年収を見ると、29歳以下が387万、30~34歳が
438万、35~39歳が450万、40~44歳が603万、45歳以上が667万という
推移となっています。
■税務申告+αの経験を積めるかで年収水準は大きく異なる
科目合格者の採用ニーズは、会計事務所業界を中心に底堅い状況。
転職活動時
の留意点
特に記帳代行や月次巡回、税務申告等の定型業務を任せる求人が大多
数となっていますが、そのような環境では年収の上限が低めに設定さ
れています。年収UPを目指すのであれば、資金繰り支援や相続・事業
承継、M&A支援などコンサルティング要素の高い案件を扱う事務所が
最適です。
求職活動者 割合
~29 歳
30~34 歳
35~39 歳
年代別 年収分布
40~44 歳
14%
45~ 歳
1000万
求職者平均年収
800万
28%
600万
15%
400万
18%
25%
200万
万
~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~ 歳
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4.弁護士に求められる3つの能力
弁護士の方の場合、自身のスキルUPに加え、弁護士としての就業年数に応じた能力を
身につけることが年収UPへの近道です。特に大手から中堅の渉外系法律事務所や総
合系法律事務所になると内部も組織化される傾向があり、アソシエイト/シニア・アソシエ
イト/パートナーという階層ごとに年収水準が異なります。
また、一般企業に勤務される場合、若手スタッフ/マネージャー/役員と役職が上がるごと
に年収もUPしますので“いかに作業者ではなく管理者へと成長して行くか”がキャリア
アップ&年収UPを考える上でも鍵となります。では、若手スタッフ/マネジャー/パート
ナー・役員とレベルアップしていくにつれて、具体的にはどのようなことを期待されるので
しょうか。下記の職階別に求められる能力・やるべきことを、是非参考にして頂ければと
思います。
実
務
能
力
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
力
経
営
能
力
対象 | 弁護士経験5年未満
・弁護士の基礎的能力である、文書作成能力・事務処理能力を向上させる
・対応可能な職務領域を一つでも多く増やし、役職が上の人間から任せて
もらえる業務の幅を広げる
・後輩の指導・育成を通じ、チームで仕事をする場合のポイントを把握する
対象 | 弁護士経験5年~10年未満
・現場業務の効率化、難易度の高い実務の習得などスタッフ以上の
パフォーマンスを出す
・チームを効率的・有機的に機能させるためのポイントを把握し実行する
・組織の方向性を理解し、経営層と現場スタッフの潤滑油的役割を担う
対象 | 弁護士経験10年以上
・既存クライアントから新しい領域の仕事を獲得できるようになる
・経営者としての視点も持ち事業全体をマネジメントする
・各種会合への参加等を通じ、経済全体の動向を把握するとともに、
幅広い人脈を形成することで、ビジネスチャンスを掴む
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5.事務所別平均年収ランキング | 弁護士編
近年、弁護士のキャリアパスが大きく多様化したことによって、弁護士の年収水準に
格差が生じてきています。今後、キャリアアップを目指して行く方にこそ知って頂きた
い業界別年収ランキングをご紹介します。是非今後の活動にお役立て下さい。
パートナーにおける平均年収ランキング
業界
1位
外資系法律事務所
総評
年収
4000 ~
万円
パートナークラスになると、どんな案件を持っているの
かといった条件により年収の幅が大きく異なるため、ア
2位
日系大手渉外法律事務所
3000 ~ 万円
3位
総合系法律事務所
2000 ~ 万円
3位
新興系法律事務所
※弁護士法人 等
2000 ~
5位
一般民事系法律事務所
600 ~
ソシエイトの方に比べて年収の幅にかなりの違いが生
じます。2000万円前後の方から数億円の方まで、営業
力や今までにどのような人脈を構築してきたのかにより
収入の格差は非常に大きくなってしまっている状況で
す。パートナーになってからどれだけ努力できるかが今
万円
後ますます重要になってくると思われます。
万円
アソシエイトにおける平均年収ランキング
1位
業界
年収
外資系法律事務所
1200 ~ 3000
総評
弁護士の平均年収は、外資系法律事務所がトップ、次
万円
いで日系大手渉外法律事務所という順になっています。
両者にあまり差はなく、外資系の方がやや年収の上限
2位
日系大手法律事務所
1000 ~ 2500
万円
が高いという特徴があります。
総合系の法律事務所の場合、ブティック系の法律事務
3位
総合系法律事務所
800 ~ 1500
万円
所であれば、1500万円前後の年収ですが、民事系の
案件の割合が多いような事務所では800万円前後の方
4位
5位
新興系法律事務所
※弁護士法人 等
600 ~ 1200
一般民事系法律事務所
300 ~ 800
万円
が多く、同じ総合系法律事務所と言っても、給与にはか
なりの格差が存在します。
万円
一般民事系の法律事務所の場合、年収水準は上記の、
年収が400万円前後の方も多くいらっしゃいます。
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5.年代別動向/転職活動時の留意点 | 弁護士編
■20代から30代の求職者が多く、年収水準も高めをキープ
20代~30代の若手の求職者が多く、20代と30代で求職者全体の約9割を占めてい
ます。依然として法律事務所勤務の弁護士の方が多いですが、ワークライフバラ
年代別動向
ンスが確保でき、出産や育児との両立も可能な企業内において、弁護士として就
業することを希望する方も増加しています。
年代別の求職者の平均年収を見ると、29歳以下が606万、30~34歳が860万、35~
39歳が995万、40~44歳が1088万、45歳以上が920万という推移になっています。
■他者との差別化がポイント
20代から30代の方の場合、一つの求人ポジションに対して多数の応募がなされる
ため、他者との差別化がポイントとなります。この点、一般民事系の法律事務所
転職活動時
の留意点
を除き、法律事務所でも企業でも、語学力の有無は選考の上で大きなポイントと
なってきます。業務上、英語を使用する経験のない方であっても、TOEICでハイ
スコア(目安として800点以上)を有していればポテンシャルで評価していただ
けることがありますので、常に自身の語学スキルは磨いていきましょう。
転職活動者 割合
~29 歳
30~34 歳
8%
35~39 歳
40~44 歳
年代別 年収分布
45~ 歳
3%
1200万
求職者平均年収
1000万
800万
19%
42%
600万
400万
28%
200万
万
~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~ 歳
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