南アフリカ地域における AIDS対策 M1 沖山 翔(61017) ~背景~ サハラ以南のアフリカには世界のHIV感染 者の3分の2以上が集中 AIDSによりアフリカでは毎年250万人が死 亡し、人口増加率がマイナスに転じている 国も少なくない 貧困や紛争の影響もあり平均寿命が短い 上位7カ国はいずれもサハラ以南に存在 1 ~目的~ ネ ソト オ エ シ ジ ン ラレ バ ラ ス ワ ジ ザ レ ンド ア ン ビ ゴ ン ア ブエ 41.0 40.0 39.0 38.0 37.0 36.0 35.0 34.0 33.0 32.0 31.0 ラ 平均寿命 以下6カ国より、特にアンゴラ、ザンビア、 ジンバブエの3国についてAIDS蔓延の現 状を明らかにする アンゴラ 人口:1410万人 成立:ポルトガルより1975年に独立 HIV感染者率:3.9% 経済力:国民1人あたりGNI 710ドル 紛争:1975-2002年に大きな内戦 国民1000人あたりの医師数 0.1人 日本の二国間ODA:2547万ドル 2 ザンビア 人口 1090万人 成立:イギリスより1964年に独立 HIV感染者率 16.5% 経済力:国民1人あたりGNI 340ドル 紛争:大きな物は無し 国民1000人あたりの医師数 0.1人 日本の二国間ODA:1425万ドル ジンバブエ 人口 1290万人 成立:イギリスより1965年に独立 HIV感染者率 24.6% 経済力:国民1人あたりGNI 480ドル 紛争:大きな物は無し 国民1000人あたりの医師数 0.5人 日本の二国間ODA:356万ドル 3 AIDS蔓延の原因 国民が正しい知識を持っていないことによる 不用意な性交渉が最大の原因 人々の流動性の高さと売春による相乗効果 経済的問題 男性優位社会 性的暴力 エイズのタブー視 AIDSへの対処の現状 国際的な援助により、医療設備は徐々に 整いつつある ジェネリック・アンチレトロウィルス医薬品も それなりに廉価で製造 が、それだけでAIDSは克服できない HIV感染者を一人ひとり治療するだけでな く、マクロな視点からHIV感染の拡大を阻 止する試みが重要 4 国家としての対策 いずれの国でも政府による無料のアンチレトロ ウィルス治療が行われている 日本のアフリカに対する2003年の二国間ODAは 約5億3000万ドル(アメリカは46億4000万ドル) で、二国間ODA全体に占める割合は8.8%であ る 金銭的援助の他にはJICAを中心とした保健・医 療の分野での研修員受入、専門家派遣など アフリカ他国の例 ウガンダのようにHIV対策を積極的に政府 が行い、90年代前半から感染者数が減少 に向かっている国もある ムセニベ大統領による“ABCD method”、 学校での性教育の普及活動の成果 5 日本が目指す援助 AIDS蔓延を防ぐには若者が正しい性感染症につい ての知識を持たなければならない。 今後日本が行うに当たって望ましい援助は、学校の 設立である。 学校の質も大事だが、まずは量(校数)が重視されるべき → 地理的問題 (居住地から近くなければ通わない) → 金銭的問題 (時間があれば教育を受けるより働きたい) 学校設立の際に教師となる人材も不可欠。 ex. 日本から人材を派遣する ex. 現地の人材を日本で育成して国へ返す ~結論~ AIDSの拡大を防ぐには治療の提供だけで は不十分 教育を通じて地域住民の意識を変えなけ ればならない 日本がこれから行うべき援助は・・・ ウガンダの成功に倣う 物的援助よりも人的援助。技術協力が有効 6 ~参考資料~ アフリカには、希少価値のある切手を政府 が発行することによって外貨の大きな収入 源としている国がある。以下にAIDS撲滅 運動の一環として発行された切手を掲載 する。 (資料提供:東京大学 北村聖教授) 7
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