オーストラリア市場: ギリシャ悲劇とアジアからの便り

2015 年 6 月 29 日号
Australian Markets Weekly
ウィークリーマーケットレポート

ギリシャ悲劇とアジアからの便り
市場ではギリシャに関する予想外のニュースで週が明けた。
26 日に中国の株式市場が急落したが、その余波の中、週末に
中国は金利を更に引下げ、数行の銀行に対する預金準備率を引
下げサプライズとなった。
2 週間に渡ってアジアを訪問したが、本レポートではその印象
を報告する。またその他、来週の重要な指標の発表や行事を以
下にまとめる。今週は、当然ギリシャ動向に市場の注目が集ま
る。
AUD/USD- past week
0.785
0.780
0.775
 欧州連合(EU)、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金
(IMF)の 3 機関「トロイカ」はこの延期された救済策の期
限は 6 月 30 日だと述べた。週末、IMF のラガルド専務理事
は国民投票はいずれにせよ 30 日以降無効になる救済案につ
いて行われることになってしまうと述べ、次のステップに関
する不透明感が更に高まった。
 ECB はギリシャへの緊急流動性支援を先週 26 日の水準に据
え置いた。
 ECB と FRB は市場を落ち着かせる為の一般的な発言を既に
行っている。
0.770
0.765
0.760
0.755
0.750
Source: Bloomberg
0.745
22-Jun
23-Jun
24-Jun
25-Jun
26-Jun
29-Jun
週末と 29 日の朝の出来事を以下に要約する。

 ギリシャから IMF への 15 億ユーロの返済が 6 月 30 日に期
限となり、デフォルトする可能性が高い。
 ニューヨーク連銀総裁のビル・ダッドリーは週末フィナンシ
ャルタイムズのインタビューに答え、米国では経済回復が続
いている兆候が最近見られ、9 月の利上げは視野に入ったが、
ギリシャ情勢が「かなりのワイルドカード」であると述べた。
世界市場の安定が連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを始
める為の大前提であるのは明らかである。
豪ドルは下値を抜けると思われたが、その後安定

29 日朝、ギリシャは資本流出を防ぐ資本規制を発表した。
ギリシャの銀行と株式市場は今週休止することになった。
先週、ギリシャと債権者との交渉が難航したが、ギリシャ
のチプラス首相は突然交渉を中断し、方針を変更して 7 月
5 日の日曜日に債権者が要求する厳格な条件で改革を受け
入れるかどうかを決める国民投票を行うことを決めた。
政府と公共サービスの状況が流動的であるため、政府が確
実に国民投票を行えるかは不明である。本来、国民投票は
財政問題に関して行われるものでは無い為、この種の国民
投票の有効性にも問題がある。
Key markets over the past week
AUD
AUD/CNY
AUD/JPY
AUD/EUR
AUD/NZD
Last
0.7667
4.76
94.4
0.696
1.119
% chg
w eek
-0.8
-1.2
-1.3
1.8
-0.8
RBA cash
3y sw ap
ASX 200
Iron ore
WTI oil
Last
2.00
2.27
5,448
62.0
58.8
bp / %
chg w eek
その後の為替市場を見ると、取引開始時にユーロが急落し、米
ドルと日本円が下支えされた。豪ドルは 29 日朝の取引で
0.76 割れをトライしたが、26 日のニューヨーク引けの水準
まで回復した。投資家が安全資産を求め、米国債と各国国債
市場は上昇した(利回りは低下)。市場は全体的に、比較的
落ち着いていたが、株はやや低く寄り付いた。
ギリシャとユーロの将来に関しての疑問点は既に論じられてお
り、何通りかの結果が考えられる。今週、我々は引き続きどの
ような動きがあるか、発表を待ち続ける。
今週はギリシャ動向とそれに対する市場の反応に限らず、27
日に中国では数行の銀行に対して預金準備率が引下げられ、同
時に 1 年物貸出金利と預金金利は 25bp 引下げられた。中国株
式市場は今年前半には上昇していたが、26 日には 7.4%の下落
となった。
ギリシャ情勢が懸念されていることもあり、29 日朝の市場で
はリスク回避の動きが高まり、中国株式市場の下落に伴って対
策が発表されたのは当然と言える。
0
1
-2.9
1.1
-2.6
So urce: B lo o mberg

ギリシャ時間 28 日の深夜時点で ATM は火曜まで停止とな
ったが、その後はギリシャの ATM で現金引き出しが 1 日
60 ユーロに制限される予定だ(外国人観光客は対象で無い
様子)。

当然、夜中からの ATM の停止に備えて、週末、ATM には
長い列ができた。
National Australia Bank Research | 1
Australian Markets Weekly
アジアからの便り

RBA はこれ以上の利下げを行わないはずである。低金利で
はコモディティー価格を引き上げられないし、主要鉱業投
資プロジェクトの完成も止められない。しかし、低金利は
特定の不動産市場に更なる流動性を与え、これ以上の刺激
策は必要無い。RBA は米国の利上げを待ち、豪ドルの下落
を待つべきである。

豪ドルは緩やかにではあるが更に下落しそうである。弊行
では 2015 年末で 0.74 を予想している。米国の政策金利の
利上げで米国金利が上昇すれば、長期利回りはゆっくり上
昇すると予想される(ギリシャ情勢によるが、弊行では 9
月と 12 月に 2 回の利上げを予想している)。

中国の景気減速と鉄鉱石供給の大幅増加により、鉄鉱石価
格には当面下落圧力がかかりそうである。しかし、その他
に中国がオーストラリア経済に与える影響は良い内容が多
い(例えば、中国人観光客数の増加、中国人による不動産
投資等)。

オーストラリアの住宅市場は地域間の差が大きい。鉱業中
心の州では不動産価格は大きく下落したが、シドニーとブ
リスベンでは上昇し続けている。特に鉱業に依存している
州の都市(ダーウィンとパース)では価格と家賃が下落す
るリスクが高まっている。全国的な大きな調整(過剰供給、
高金利、高失業率)が無く、シドニーでは需要が大幅に蓄
積している。しかし、これはすべての地域や都市に当ては
まるわけではない(特に鉱業へのエクスポージャーが大き
い州には当てはまらない)。
以下は 2 週間に渡るシンガポール、香港、日本、中国訪問を
通じて感じたオーストラリア経済に関する印象である。

全体的に、市場参加者は最近のオーストラリア準備銀行
(RBA)の動きと意図に混乱している。RBA の動きを読む
のが難しく、RBA からのメッセージに市場は混乱している。
多くがこれ以上の金融緩和を望んでいない。

鉱業が弱く、非鉱業とオーストラリア経済全体の停滞も長
引くだろうという見通しが広がっている。

中国経済がオーストラリアとオーストラリアの不動産価格
に与える影響に関する質問が多い。殆どの投資家が中国経
済は各当局の予想以上に減速した為、中国では更なる金融
緩和が行われるだろうという意見である。最近、中国の株
式市場が急落したが、これは中国に悪影響を及ぼすという
意見も多い。各国の不動産市場では既に、中国人の投資が
大幅に増加したことで価格が急上昇したが、中国人の不動
産投資により現地人が住宅購入できないという話が多く出
た(例えば、香港とカナダにおけるケース)。シンガポー
ルは最近外国人に対して 15%の印紙税を導入した為、中国
人の資金はオーストラリアに流入したかもしれない。全体
的に、オーストラリアの不動産価格は香港、シンガポール、
上海に比べ未だ比較的安い。

中国の経済成長が投資から消費主導になったことで、どの
ような投資が恩恵を受けるかが注目されている。

南シナ海の島々の統治権に関する問題は今回訪問した地域
の投資家の関心事である。オーストラリアは中国との経済
的な繋がりが強く、同時に米国とは政治・防衛面での繋が
りがあり、難しい状況にあると認識されている。

殆どの機関投資家とファンドマネージャーが豪ドルは更に
下落すると予想しているが、個人投資家は RBA に通貨安誘
導についての話は止めて欲しいと思っている(投資におい
て為替ヘッジをしない傾向がある為)。一旦 FRB が利上げ
を開始すれば米ドルは上昇すると一般的に認識されており
(豪ドルは下落)、利回りと通貨高を狙って米国に更に資
金が流入するはずである。

米国で利上げが始まれば、長期の利回りが上昇するという
点で投資家の意見は一致しているが、世界的な状況を見る
と利上げは穏やかなペースで行われるはずである。

ギリシャ情勢が最終的にどうなるかに関しては意見が分か
れているが、市場は恐らく少し楽観しし過ぎで、、問題が
短期的であったとしても、短期的なリスクを過小評価して
いるという話が多く聞かれた。

予想されていたより早いタイミングで RBNZ(ニュージー
ランド準備銀行)が緩和を決定しサプライズとなった。更
なる緩和が予想され、今後豪ドルは NZ ドルに対してアウ
トパフォームするだろう。
オーストラリアに関するプレゼンテーションは以下のような多
くのテーマを含むものであった。

現在、非鉱業経済は RBA の予想より好調である(恐らく、
低金利、原油安、住宅建設回復を反映している)。よって、
特に労働市場での鉱業セクターの軟化を相殺している。
RBA や弊行の予想と大きく違い、失業率は現在やや低下し
ている。
今週発表される指標
ロンドンで RBA 総裁が 30 日に「中央銀行の役割の変化」とい
うスピーチを行う(日本時間午後 5 時 40 分)。経済や政策に
関する新たな洞察を述べるかもしれないが、理事会が 1 週間
以内に迫っており、そこまでの内容には触れられないかもしれ
ない。「独立した調査・諮問グループであり公的機関と民間セ
クターの間の確かな意見交換のプラットフォームである」公的
通貨金融機関フォーラム(OMFIF)へのランチ講演会で行われ
る予定である。
最初に発表される指標は 30 日の RBA の 5 月民間部門信用であ
る。融資増加率は過去 6 か月間、前月比平均で 0.5‐0.6%であ
ったが、4 月には 0.3%に低下した。増加率が低下したのは、
住宅用融資を含む各主要カテゴリーが軟化した為である。所有
者居住用へも投資用住居へも貸出増加率は 0.1%低下した。融
資全体は 0.4%まで戻ると我々は予想している。新規投資が実
行されるのに時間が必要であり、予算で小規模事業による設備
投資の償却の対象が事業規模 200 万豪ドル以下になったこと
もあり、事業融資が大きく影響を受けるとは思えない。また
30 日は週次 ANZ-Roy Morgan 消費者信頼感指数と HIA 新築住
宅販売が発表される。住宅販売は 3 月の四半期に累積で 7.3%
増加したのち、4 月の売上は更に 0.6%増加し、下支えされた。
7 月 1 日には AiG 製造業 PMI (前回 52.3)が発表される。そ
の後 CoreLogic RP Data の 6 月住宅価格が発表される。先月の
0.9%低下から 1.0%上昇へと回復するだろう。そして、5 月の
建設許可件数が発表されるが、住宅建設計画に市場は注目して
いる。今月は 2%の上昇を予想しており、全都市だけでなく、
ここまで急上昇したメルボルンとシドニーでの集合住宅の開発
計画に注目が集まるだろう。統計局による第 1 四半期のエン
ジニアリング建設報告では、完成近い LNG プラントの主なエ
ンジニアリング工事計画がどれだけ縮小しているかが分かるだ
National Australia Bank Research | 2
Australian Markets Weekly
ろう。そして、5 月 RBA のコモディティー価格指数がその午
後に発表される。
7 月 2 日には 5 月の貿易統計と 5 月の NAB オンライン小売統
計が発表される(7 月 3 日発表の ABS(オーストラリア国家統
計局)小売売上高に先立って発表される)。4 月の入国者数と
出国者数は観光客の流れだけでなく、移住純流入数の増加が、
人口増加に貢献しているヒントとなる。
貿易収支の発表に関しては、4 月に過去最大の 39 億ドルの赤
字となった後、赤字額は減少していると弊行は予想している。
今月は物品の輸入が減少し(5%減少)、鉄鉱石出荷は増加し
ていないとしても強い為、貿易収支は大幅に改善しているはず
である。赤字額は 30 億と我々は予想しているが、赤字額がそ
れより小さくてもサプライズとならないだろう。
それから市場は 5 月の ABS 小売売上高に注目している。全体
から細部に渡る要因があり、5 月の小売売上は好調と予想され
る。全体的に連邦予算に対する反応は良く、労働市場、消費行
動、家計所得の増加率には更なる改善が見られる。5 月には市
場予想より速いペースである 0.6%の増加を弊行では予想して
いる。また、4 月は前月と同じであったことから、そこから増
加しているはずであり、市場予想である 0.5%増加より良い結
果が期待される。
そして、当然市場はギリシャの国民投票と、強いと予想されて
いる最新の雇用統計に注目している。
[email protected]
[email protected]
National Australia Bank Research | 3
Australian Markets Weekly
各国の主な経済指標 発表スケジュール
Time
NAB
Country Economic Indicator
Period
Forecast
Consensus
Actual
Monday, 29 June 2015
JN
Industrial Production MoM/YoY
May P
JN
Retail Sales MoM
May
UK
Mortgage Approvals
May
EC
Business Climate Indicator
Jun
GE
CPI MoM / YoY
Jun P
CA
Industrial Product Price MoM
May
US
Pending Home Sales MoM / YoY
May
1.0%/..
US
Dallas Fed Manf. Activity
Jun
-16
Tuesday, 30 June 2015
NZ
Building Permits MoM
May
UK
GfK Consumer Confidence
Jun
AU
ANZ Roy Morgan Weekly Consumer Confidence Index
Jun-28
AU
HIA New Home Sales MoM
May
NZ
ANZ Business Confidence
Jun
JN
Labor Cash Earnings YoY
May
AU
RBA Credit Aggregates MoM/YoY
May
0.4%/6.0%
0.5%/6.1%
NZ
Credit Aggregates, Household YoY
May
GE
Unemployment Rate
Jun
6.40%
UK
Current Account Balance
1Q
UK
GDP QoQ/YoY
1Q F
AU
RBA's Stevens Gives Speech at OMFIF Function in London on "The Changing Landscape of Central Banking"
EC
Unemployment Rate
May
EC
CPI Estimate YoY
Jun
0.20%
EC
CPI Core YoY
Jun A
0.80%
CA
GDP MoM / YoY
Apr
US
ISM Milwaukee
Jun
US
S&P/CS 20 City MoM/YoY SA
Apr
1%/4.95%
US
Chicago Purchasing Manager
Jun
50.0
US
Consumer Confidence Index
Jun
96.7
Wednesday, 1 July 2015
AU
AiG Perf of Mfg Index
Jun
JN
Tankan Large Mfg Index/All Industry Capex
2Q
12/5.3%
AU
CoreLogic RP Data House Px MoM
Jun
CH
Manufacturing/Non-Manufacturing PMI
Jun
CH
Non-manufacturing PMI
Jun
AU
Building Approvals MoM/YoY
May
2%/15.2% 1.3%/14.5%
AU
Engineering Construction
Q1
JN
Markit/JMMA Japan Manufacturing PMI
Jun F
CH
HSBC China Manufacturing PMI
Jun F
AU
RBA Commodity Price Index SDR, MoM/YoY
Jun
GE
Markit/BME Germany Manufacturing PMI
Jun F
EC
Markit Eurozone Manufacturing PMI
Jun F
UK
Markit UK PMI Manufacturing SA
Jun
US
MBA Mortgage Applications
Jun-26
US
Challenger Job Cuts YoY
Jun
US
ADP Employment Change
Jun
205K
US
Markit US Manufacturing PMI
Jun F
US
Wards Total Vehicle Sales
Jun
17.10M
US
Construction Spending MoM
May
0.50%
US
ISM Manufacturing
Jun
53.0
NZ
Dairy Auction, early am NZT
Thursday, 2 July 2015
JN
Monetary Base YoY
Jun
NZ
QV House Prices YoY
Jun
NZ
ANZ Commodity Price, NZ$ terms
Jun
1.50%
AU
Trade Balance
May
-3000M
-2250M
AU
NAB Online Retail Sales index, MoM/YoY
May
AU
NAB Well Being Index
Q2
AU
Overseas arrivals and departures
Apr
EC
ECB account of the monetary policy meeting
US
Nonfarm Payrolls/Unemployment rate
Jun
223K/5.4%
US
Initial Jobless Claims
Jun-27
CA
RBC Canadian Manufacturing PMI
Jun
US
ISM New York
Jun
US
Factory Orders
May
0.0%
Friday, 3 July 2015
US
Independence Day holiday
AU
AiG Perf of Services Index
Jun
AU
Retail Sales MoM
May
0.6%
0.5%
CH
HSBC China Services/Composite PMI
Jun
GE
Markit Germany Services/Composite PMI
Jun F
EC
Markit Eurozone Services/Composite PMI
Jun F
UK
Markit/CIPS UK Services/Composite PMI
Jun
Previous
GMT
AEST
1.2%/0.1%
0.4%
68.1K
0.28
23.50
23.50
8.30
9.00
12.00
12.30
14.00
14.30
9.50
9.50
18.30
19.00
22.00
22.30
0.00
0.30
22.45
23.05
23.30
1.00
1.00
1.30
1.30
3.00
7.55
8.30
8.30
8.40
9.00
9.00
9.00
12.30
13.00
13.00
13.45
14.00
8.45
9.05
9.30
11.00
11.00
11.30
11.30
13.00
17.55
18.30
18.30
18.40
19.00
19.00
19.00
22.30
23.00
23.00
23.45
0.00
23.30
23.50
0.00
1.00
1.00
1.30
1.30
1.35
1.45
6.30
7.55
8.00
8.30
11.00
11.30
12.15
13.45
14.00
14.00
14.00
9.30
9.50
10.00
11.00
11.00
11.30
11.30
11.35
11.45
16.30
17.55
18.00
18.30
21.00
21.30
22.15
23.45
0.00
0.00
0.00
49.8
54.0
-0.4%
23.50
0.00
1.00
1.30
1.30
1.30
1.30
11.30
12.30
12.30
13.30
13.45
14.00
9.50
10.00
11.00
11.30
11.30
11.30
11.30
21.30
22.30
22.30
23.30
23.45
0.00
49.6
0.0%
53.5/51.2
54.2/54.0
54.4/54.1
56.5/55.8
23.30
1.30
1.45
7.55
8.00
8.30
9.30
11.30
11.45
17.55
18.00
18.30
-0.9%
3.4%/13.4%
-20.8
-1.7%
1
114
0.6%
15.7
0.9%
0.3%/6.1%
5.80%
6.40%
-25.3B
0.3%/2.4%
0.90%
-0.2%/1.5%
47.7
0.98%/5.0%
46.2
95.4
52.3
12/-1.2%
-0.90%
50.2/53.2
53.2
-4.4%/16.3%
49.9
49.6
-1.5%/-19.5%
51.9
52.5
52
1.60%
-22.50%
201K
53.4
17.71M
2.20%
52.8
-1.30%
35.6%
9.0%
-2.7%
-3888M
1.5%/9.6%
280K/5.5%
Upcoming Central Bank Interest Rate Announcements
Australia, RBA
UK BOE
Japan, BoJ
Europe ECB
Canada, BoC
New Zealand, RBNZ
US Federal Reserve
7-Jul
9-Jul
15-Jul
16-Jul
16-Jul
23-Jul
30-Jul
2.00%
0.50%
0.0%-0.1%
0.05%
2.00%
0.50%
0.0%-0.1%
0.05%
3.00%
3.00%
2.00%
0.50%
0.0%-0.1%
0.05%
0.75%
3.25%
GMT: Greenwich Mean Time; AEST: Australian Eastern Standard Time
National Australia Bank Research | 4
Australian Markets Weekly
Global Markets Research
Group Economics
Peter Jolly
Global Head of Research
+61 2 9237 1406
Alan Oster
Group Chief Economist
+61 3 8634 2927
Australia
Economics
Ivan Colhoun
Chief Economist Markets
+61 2 9237 1836
David de Garis
Senior Economist
+61 3 8641 3045
FX Strategy
Ray Attrill
Global Co-Head of FX Strategy
+61 2 9237 1848
Emma Lawson
Senior Currency Strategist
+61 2 9237 8154
Interest Rate Strategy
Skye Masters
Head of Interest Rate Strategy
+61 2 9295 1196
Rodrigo Catril
Interest Rate Strategist
+61 2 9293 7109
Credit Research
Michael Bush
Head of Credit Research
+61 3 8641 0575
Simon Fletcher
Senior Credit Analyst – Fls
+61 2 89237 1076
Equities
Peter Cashmore
Senior Real Estate Equity Analyst
+61 2 9237 8156
Products and Markets, Hong Kong
Christy Tan
Head of Markets Strategy/Research Asia
+852 2822 5350
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201506 (OR&C 2015-101)
National Australia Bank Research | 5