2013年度開講科目 調査実習概要報告書 1/1 2014 年 05月 07日 科目担当者氏名 科目担当者連絡先 (メールアドレス) 連絡責任者氏名 科目設置機関名 鈴木正隆 金城学院大学 人間科学部 多元心理学科(心理学科 社会心理学専 攻) 大山 小夜 授業科目名 多元心理学演習(1) 科目認定番号 KJGb-131009-0 受講者数 20 人 Ⅰ. 調査実習に関するコメント 学生が果たした役割や実習全般に対する感想など : 本授業では、生理学実験、心理学実験を通して、ヒトの生理、心理に関する種々の実験結果を数値化し、解析(有意差検定)のため の統計的基本手法を身につけること、また、学生集団を対象として、心理・行動様式に関する質問紙の作成、調査の実施、分析、結 果の考察までの一連の作業を経験することを目的とした。実験・調査等によるデータを用い、解析作業に関して一連の流れを理解す ることで、調査、統計に関しての興味とより深い理解が可能であった。 Ⅱ. 調査の企画・設計 (デザイン) 1.調査のテーマ/領域 : 前期はヒトの反応時間を測定し、条件の違いによる差を検定する生理心理学的実験、後期は人間心理に関する質問紙調査を実施し、 データの解析、結果の考察までを行った。 2.調査の内容/概要 : 聴覚、視覚刺激の2種類の刺激に伴う反応時間のを記録し、刺激の種類の違いに伴う反応時間の差について検討した。加えて、ユー モアに関する質問紙調査を行い、因子分析をおこなった。 3.調査の範囲/対象 (量的調査の場合は母集団と標本数及びサンプリングの方法を、質的調査の場合は対象者選定の理由を必ず記入) : 前期の実験は、学生自身を被験者として行った。後期は、キャンパス内の学生の協力を得て実施した。統計には、データの正規性に 関する基礎理解が必要であり、前期の過程でその数学的意味を生データの解析を通して学ばせることを考え、さらにその発展として 有意差検定の方法を学ばせた。後期においては、多変量のデータ解析の一手段としての因子分析の基礎理解とその一連の手法を学ば せた。 4.主な調査項目 : ヒトの音刺激と光刺激による反応時間の差、をそれぞれt−検定を用いて検討した。因子分析に関しては、ユーモアの構成因子(遊 戯性、攻撃性)を探るために上野(1999)により開発された50項目よりなる質問紙を用いた。 Ⅲ. データ収集の方法と結果 5.データ収集 (現地調査)の方法 : トーン(音)刺激とフラッシュ(光)刺激を与え、どちらもできるだけ素早く反応する(指先の屈曲動作)という課題を与え、両条件の平均値を比較した。 因子分析は、ユーモアにたいする態度についての質問紙(上野 1993)を用いて、因子を取り出すまでの一連の過程を実際の調査データを用いて行った。 6.調査の実施時期・調査地・調査員の数 : 反応時間においては、20名の受講者自身が被験者となり、解析までを行った。因子分析は本学学生124名を調査対象者とし、受講者 が手分けして調査を行った。 7.収集したデータの量と質への評価 (量的調査の場合は有効回収票及び回収率を必ず記入) : 反応時間に関しては、同一被験者に対する2条件での客観量(時間)に関しての有意差検定によった。因子分析は遊戯的ユーモア、攻撃的ユーモ ア、支援的ユーモアに関連する計50の質問項目に対して各5段階評定を用いて回答させた。124名に行った結果、回答に欠損が見られた者を削除 し、117名に対して分析を行った。 Ⅳ. データ分析の方法と結果 8.データ分析/解釈の方法 : 2条件(聴覚刺激と視覚刺激)におけるそれぞれの平均値を有意差検定(対応のある2つの小標本に対するt−検定)した。因子分析に おいては、上野(1993)が提唱したユーモアの志向尺度の妥当性を検討した。 9.調査の成果 (調査から得られた主な知見など) : 反応時間実験においては、2条件で有意差がみられなかった。これは一般的に知られる報告と異なることから、その背景(実験方 法、被験者数、実験条件等)に関して学生に考えさせることを通してより厳密な実験のあり方について学ばせた。因子分析に関して は上野(1993)の提唱した因子(遊戯的ユーモア、攻撃的ユーモア、支援的ユーモア)が本学学生においてどの程度確認されるのか を焦点に解析を行った。主因法を用いて抽出された因子の構成、固有値、寄与率においてほぼ上野の結果を支持するものであった。 10.報告書刊行の予定と概要 : 学期末レポートを課した。
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