第5次中山町総合計画・後期5か年基本計画

第5次中山町総合計画
―みんなで創る
なかやまプラン―
後期5か年基本計画
平成28年3月
山形県中山町
目
第3部
第1章
次
基本計画 ................................. 1
安心できる健康・福祉・子育て応援のまちづくり · 1
1.健康づくりの総合的推進 ········································· 1
2.地域福祉の充実 ················································· 4
3.子育て支援の充実 ··············································· 7
4.高齢者支援の充実 ·············································· 11
5.障がい者支援の充実 ············································ 15
6.社会保障等の充実 ·············································· 18
第2章
安全で自然にやさしい快適な生活環境づくり ···· 21
1.自然環境の保全と公園・緑地の整備 ······························ 21
2.上・下水道の充実 ·············································· 24
3.ごみ処理とリサイクルの推進 ···································· 27
4.消防・防災体制の充実 ·········································· 29
5.防犯・交通安全の充実 ·········································· 32
第3章
定住と交流を生み出す生活基盤づくり ·········· 35
1.土地の有効利用 ················································ 35
2.住宅基盤の整備 ················································ 38
3.道路・公共交通の充実 ·········································· 41
4.情報化の推進 ·················································· 45
第4章
豊かで活力に満ちた産業づくり ················ 48
1.農業の振興 ···················································· 48
2.商工業の振興 ·················································· 52
3.観光の振興 ···················································· 55
第5章
人が輝く教育・文化・スポーツのまちづくり ···· 58
1.学校教育の充実 ················································ 58
2.生涯学習社会の形成 ············································ 63
3.スポーツの振興 ················································ 66
4.伝統文化・遺産の保存・継承・活用 ······························ 70
5.青少年の健全育成 ·············································· 73
6.地域間交流の推進 ·············································· 76
第6章
みんなで進める協働のまちづくり ·············· 79
1.男女共同参画の推進 ············································ 79
2.地域コミュニティ・ボランティア活動等の充実 ···················· 82
3.協働によるまちづくりの推進 ···································· 86
4.健全な自治体経営の推進 ········································ 90
第7章
まちづくりの戦略プロジェクト ·················· 94
1.戦略プロジェクトの設定 ········································ 94
2.各戦略プロジェクト ············································ 96
参考資料 ··········································· 103
1.第5次中山町総合計画・後期5か年基本計画策定のための推進体制 103
2.中山町政策推進会議等の開催状況 ······························· 108
第3部
基本計画
第3部
第1章
基本計画
安心できる健康・福祉・子
育て応援のまちづくり
1.健康づくりの総合的推進
現状と課題_
少子高齢化が進む中、ますます健康志向が強くなっています。
壮年期死亡の減少、健康寿命の延伸、生活の質の向上に向け、特
に予防を重視した取り組みが必要となってきています。また医療
ニーズは高度化・多様化しており地域医療体制の充実が望まれま
す。感染症に対しては、既存の感染症に加え、新型インフルエン
ザなど新たに認知された感染症に対する対応が必要です。
本町ではこれまで健康づくりの拠点として平成 13 年に保健福
祉センターを開設し、各種健診(検診)・健康教育・健康相談・
食生活改善などの健康増進事業及び母子保健事業、予防接種・感
染症予防事業などを進めてきました。また、町内医療機関及び医
師会の協力により日曜当番医制度を継続するとともに、山形定住
自立圏共生ビジョン事業の休日及び夜間における診療体制の充実
策として山形市休日夜間診療所及び山形市歯科医師会休日救急歯
科診療所の利用普及啓発活動を実施しています。
今後とも医療と保健が連携した総合的な健康づくり事業の一層
の充実に努めていく必要があります。
なお、地域医療に携わる医師不足が全国的な問題となっている
中、本町においても安定した医師確保が喫緊の課題となっていま
す。
1
第3部
基本計画
主要な施策_
①地域保健医療対策事業の推進
○休日・夜間の医療に対しては、医師会と連携し、日曜当番医制
度を継続するとともに、山形市休日夜間診療所及び山形市歯科
医師会休日歯科診療所の利用について普及啓発していきます。
○各種健診(検診)については、会場・健診(検診)内容・送迎
等を考慮し、受診しやすい体制を整えていきます。
○町内歯科医師・関係機関等と連携し、乳幼児のむし歯有病者率
の低下を目指します。
○感染症に対して、予防接種・広報等による予防に努め、感染症
発症時は関係機関と連携し、蔓延防止対策を進めます。
②健康づくり推進事業の推進
○フェスティバル、健康教育、健康相談、食生活改善事業等を通
じ、疾病の発症予防及び重症化予防に取り組むとともに、積極
的に健康寿命を延ばすための適切な食事や運動、禁煙などの健
康増進や介護予防に関する取組みを町民、事業所等に働きかけ
を行います。
○健診(検診)の受診率を上げ、早期発見・早期治療に結びつけ
ます。また、健診(検診)未受診者対策を強化し、特に壮年期
への働きかけを行います。
○食生活改善推進協議会等地区組織については、食育や地産地消
など食生活の改善が注目されており、町民のライフスタイルを
勘案しながら、組織の強化及び地区への普及活動を図ります。
○健康相談事業の充実を図り、必要時は関係機関やサービスの紹
介等を行うなど関係機関と連携し、きめ細やかな対応を目指し
ます。
③計画的な施策・事業の推進
上記の点を踏まえた各種施策・事業を効果的に進めていくため、
「健康なかやま21(第2次)」を定期的に見直します。
2
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
医療対策事業
乳児健診等事業
予防接種事業
感染症予防事業
健康増進事業
事業の概要
医師会との連携による医療体制の整備・日曜当番医制度
の継続・山形市休日夜間診療所利用の普及啓発
乳幼児健診・歯科検診及び歯科相談・むし歯予防のため
の取り組み
定期予防接種の実施・任意予防接種に対する助成の拡
大・予防接種に対する周知と情報提供
既存の感染症及び新しく認知された感染症に対する対応
各種健康診査・健康教育・健康相談・食生活改善推進事
業
健康なかやま21
(中山町健康増進計
計画推進・中間評価の実施
画)策定事業・同計
画推進事業
介護予防活動実施団体の育成・支援、介護予防運動指導
介護予防事業の推進
者の派遣
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
大腸がん検診受診率
乳がん検診受診率
子宮頸がん検診受診率
3歳児むし歯有病者率
%
%
%
%
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
55.7
39.7
33.2
53.9
64.4
42.6
36.1
25.0
60.0
73.0
63.0
36.0
65.0
48.0
41.0
20.0
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・自らの健康管理のために、定期健康診断を受診し、健全な食生活を送
ります。
・医療費の適正化のためかかりつけ医を持ち、症状に応じて医療機関を
受診します。
・講演会、教室へ積極的に参加し、健康管理意識を高め、自分の健康は
自分で守るという観点に立って、日 頃から自主的な健康づくりやいき
がいづくり、介護予防に取り組みます。
・地域における健康づくり活動を実施します。
・安全で質の高い医療を提供するとともに、健康づくり事業をさらに推
進します。また、救急医療や医療機関等相互の連携による効率的な医
療を提供します。
・事業所での健康診査、労働環境の向上に努めます。
3
第3部
基本計画
2.地域福祉の充実
現状と課題_
地域社会において、民生委員・児童委員及び主任児童委員は、
地域の高齢者や障がい者、児童などに関する問題の早期発見に努
め、行政や社会福祉協議会等への情報提供を行うなど、関係機関
とのパイプ役として活動しています。
社会福祉協議会では、地域の高齢者や障がい者に対する幅広い
サービスや事業、地域福祉の担い手の育成事業を展開しています。
また、高齢者に関する不安や心配ごとなどについては、地域包
括支援センターが総合相談窓口となり、行政と連携してその対応
にあたっています。
しかし、若い世代が減少しており、出生数や合計特殊出生率も
年々低下するなど少子高齢化や核家族化、ひとり親世帯の増加な
どが進行し、価値観の多様化や地域社会とのつながりの希薄化と
ともに、地域活動に参加しない人が多くなっています。このよう
な中、障がいのある人も無い人も、子どもから高齢者まで、地域
のつながりを強め、お互いに支え合えるような地域社会を形成し
なければなりません。このため、より多くの福祉活動への参加を
促進する、地域福祉体制をつくることが必要となります。
主要な施策_
①民生委員・児童委員の地域活動支援の推進
定例会の開催、各種研修会への参加の推進を通じて民生児童委
員協議会の活性化を図り、民生委員・児童委員の地域活動への支
援を行います。
②社会福祉協議会活動への支援
社会福祉協議会が取り組む事業により、町民が主体的に行う活動
を通じて社会貢献ができるよう、援助、助言、情報提供を実施しま
す。
③福祉意識の高揚と福祉ボランティアの育成
○町民が地域の中で支え合いながら共に生きる風土を醸成するた
め、福祉教育等の充実を図り、町民の福祉意識の高揚に努めま
す。
4
第3部
基本計画
○また、ボランティア情報の提供体制の確立や福祉ボランティア
団体の登録・育成を進めるとともに、地域の課題に取り組む住
民組織の仕組みづくりや育成支援を検討します。
④災害時等要配慮者対策の推進
2004 年(平成 16)の豪雨や台風による犠牲者及び 2011 年(平
成 23)の東日本大震災による犠牲者の半数が 65 歳以上の高齢者
でした。このため、高齢者、障害者、乳幼児、妊婦、傷病者など
災害時に自力で避難することが困難な人についての名簿を作成し、
発災時における避難支援の円滑化を図るとともに要配慮者の援護
のための支援計画を策定します。
⑤在宅医療・介護サービス提供体制の構築
団塊の世代が後期高齢者となる 2025 年を展望すると病床の機
能分化・連携、在宅医療・介護の推進、医師・看護師等の医療従
事者の確保・勤務環境の改善、地域包括ケアシステムの構築と
いった「医療・介護サービス提供体制の改革」が急務となってい
ます。このため、在宅・医療介護サービス提供体制の構築を図り
ます。
⑥婚活事業実施団体への支援
出生率低下の原因の約7割が未婚化、晩婚化の進行によるもの
と言われています。このため、出会いの場を提供する婚活事業で
ある村山広域婚活サポート事業や町民を対象とする婚活事業実施
団体への支援を実施します。
主要な事業_
事業名
民生委員・児童委員の活動支
援
社会福祉協議会との連携、活
動支援
事業の概要
地域福祉や児童の健全育成に向けた民生委
員・児童委員の活動に対する支援
地域福祉活動の核として町の社会福祉協議会
との連携強化及び活動支援
ボランティア活動支援事業
ボランティア団体や福祉団体の育成支援
高齢者などの心配ごとの相談所を開設する事
業
※
地域のセーフティーネット の 支 援 が 必 要 な 人 の 見 守 り な ど 、 身 近 な 地 域 で
仕組みづくりの支援
支え合う仕組みづくりの支援
心配ごと相談所開設事業
※
セーフティーネット:支援を必要とする高齢者、障がい者等が地域で自立した生活を
送れるように、地域において見守り、援助等を行う公私の連携体制。
5
第3部
事業名
災害時における要配慮者対策
事業
在宅医療・介護サービス提供
体制の構築
婚活事業実施団体への支援
基本計画
事業の概要
避難行動要支援者名簿の作成・支援計画の策
定
在宅医療・介護連携事業を実施するための在
宅医療・介護サービス提供体制の構築
やまがた出会いサポ-トセンタ-・村山広域
婚活サポ-ト事業や町民を対象とする婚活事
業実施団体への支援
「中山町地域福祉計画」推進
計画の見直し・普及事業の実施
事業
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
社会福祉協議会 の
ボランティア団 体 団体
登録数
避難行動要支援 者
支援計画の登録 者
人
数
地域福祉活動へ の
%
参加率
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
26
19
28
30
0
53
150
300
24.4
19.0
28.8
33.3
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・地域における福祉活動やボランティア活動に積極的に参加します。
・ 高齢者・障がい者を理解、尊重し、社会参加に関しての支援を行いま
す。
・高齢者・障がい者及びその家族は、可能な限り、積極的に社会参加
を行います。
・避難行動要支援者及びその家族は、積極的に 避難支援計画の作成に協
力します。
・緊急時に適切な対応ができるよう応急・救命手当方法の知識を学びます。
・近隣の高齢者・障がい者を理解し、積極的に支援します。
・避難行動要支援者に対しては、地域でも積極的に避難支援します。
・地域で活動するボランティアの育成や活動支援を行います。
・要援護介護者や障がい者及びその家族が不安や悩みごとについて相
談できる体制をつくります。
・緊急時に適切な対応ができる体制をつくります。
6
第3部
基本計画
3.子育て支援の充実
現状と課題_
核家族化や女性の就労率が高まり、家庭での子育てが難しく
なっており、子育てについての経済的負担の軽減を含めて、子ど
もを安心して生み育てられる環境づくりが求められています。
本町では、なかやま保育園が平成 15 年4月に 200 名定員で開
設しました。その後、定員を 220 名に増やし、早朝・延長保育も
充実するなど、本町は安心して働ける環境が充実している町とし
て評価されています。
平成 27 年4月に中山町子ども・子育て支援事業計画がスター
トし、6か月未満児保育、病後児保育などが新たな課題となって
います。更に早朝・延長保育の充実、一時保育の拡大や子育て支
援センター機能の充実、保育園・幼稚園・放課後児童クラブ・放
課後子ども教室 をはじめとする地域の実情に応じた多様な保育
サービスの充実、医療費など経済的負担の軽減拡大などを図って
いくことが必要となっています。
また、保育の質の維持・向上や子育てニーズに応じたサービス
の提供を行うため、保育園管理運営体制の整備と機能強化が求め
られています。
一方で小さい時から乳幼児に接するなどの機会のないまま親に
なるケ-スが増えてきていることから、育児不安・産後うつ・乳
幼児虐待等の予防のためのきめ細やかな支援も求められています。
このため、本町では各種教育・相談事業の充実を図っているほ
か、町保健師・母子保健推進員による訪問活動を重視した個別支
援を行っています。特に重点支援が必要なケ-スについては養育
支援訪問事業を実施しています。さらに本町では妊娠中から訪問
機会を設け、発達段階に応じたきめ細やかな対応や指導、支援な
ど迅速な対応に努めています。
今後は、妊娠期から子育て期までの妊産婦、母親の総合的な相
談窓口の設置を目指し、切れ目ない支援と乳幼児虐待の予防、早
期発見、早期対応の充実等に努めていく必要があります。
7
第3部
基本計画
主要な施策_
①保育サービスの充実
○早朝 ・ 延長保育、一時保育の充実に努めます。
○自然とのふれあいや思いやり、たくましい心、生き生きとした
明るい子どもを育む養護と教育の充実を図ります。
○保育内容の充実を図るため、保育士の確保と資質向上に努めま
す。
②子育て支援の充実
○なかやま保育園に設置されている子育て支援センターの開設時
間の多様化や子育て情報の発信の充実など、子育て支援事業の
充実に努めます。
○子育て中の就労者や主婦などを会員として、地域における育児
の相互援助活動を行うファミリー・サポート・センター事業を
実施します。
③母子保健事業の推進
○パパママ教室・離乳食教室・ふれあい食体験事業等の各種教育
(教室)の充実に努めます。
○母子手帳交付時や各種健診時、教育時や訪問時など随時、相談
事業の実施を行います。特に、発達障がい児の相談業務の充実
に努めます。
○乳幼児虐待の予防と早期発見・早期対応のため、関係機関の連
携体制の充実を図ります。
④食育の推進
食べる力を育む食育の啓発を促進し、正しい食事の摂り方や望
ましい食習慣の定着を図ります。
⑤経済的負担の軽減制度の継続及び新規創設
○子どもの医療費については、町独自に順次対象範囲の拡充を行
い、平成 26 年4月からは中学3年生までの入院・外来医療費
の完全無料化を実施しているところです。今後とも、本制度を
継続していくとともに、子育て世代の経済的負担をさらに軽減
するため、医療給付の拡大を図ります。
○特定不妊治療費助成事業、妊娠・出産費用助成事業、出産祝金
支給事業、子育て支援金支給事業、多子世帯の保育料軽減事業、
放課後児童クラブ利用料軽減事業、ファミリー・サポート・セ
ンター利用料補助事業、未熟児養育医療給付事業等の新たな助
成制度の導入や制度の充実により、対象となる方の経済的負担
の軽減を図ります。
8
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
中山町子ども・子育て支援事業
計画の推進
保育園管理運営体制の整備と機
能強化
緑豊かな環境づくり事業
保育園における養護と教育の充実
子育て支援センター事業
ファミリー・サポート・セン
ター事業
母子保健事業
食育啓発事業
子育て支援医療給付事業
特定不妊治療費助成事業
妊婦・出産費用助成事業
出産祝金支給事業
未熟児養育医療給付事業
子育て支援金支給事業
多子世帯の保育料軽減事業
放課後児童クラブ利用料軽減事
業
子育て世代包括支援センタ-事
業
事業の概要
子育て支援に関する総合的な指針である中
山町子ども・子育て支援事業計画を推進す
る
1歳未満児保育や一時保育等の子育てニ-
ズに対応した保育園管理運営体制の整備と
機能強化
園庭の環境づくり事業
健やかな子どもたちの育ちを支えるため、
豊かな人間性の育成を目標とし、愛情豊か
で思慮深い保育を行う
子育てに関する相談や情報交換、交流事業
等を実施し、子育てを総合的に支援する
多様な子育てニ-ズに対応するため、相互
援助活動の利用支援を行う。
衛生教育・健康相談・家庭訪問・要支援者
の把握と支援
発達段階に応じた食に関する学習や情報提
供の推進、地産地消を活かした料理づくり
などの体験活動、子ども参加型の取り組み
など、食育を啓発する
対象者の医療費(食事代を除く)自己負担
の全部を町が負担することにより、子育て
世代の経済的負担を軽減するとともに、医
療給付の拡大を図る
特定不妊治療(体外受精及び顕微授精)を
受けている夫婦に対して、県の助成に上乗
せしその治療費の一部を助成する
妊婦健診や出産費用等への助成を拡大し、
妊娠・出産に伴う経済的負担を軽減する
子育てに伴う経済的負担を軽減するため、
出産該当世帯に出産祝金を支給
養育のため、入院が必要と認められた未熟
児に対し、必要な養育医療に要する費用を
支給する
子育てに伴う経済的負担を軽減するため、
子育て支援金を支給
多子世帯の経済的負担の軽減を図るため、
保育料を軽減(幼稚園を含む)
一人親や共働き世帯の経済的負担の軽減を
図るため、放課後児童クラブ利用料の軽減
を拡大
妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援
の実施
9
第3部
基本計画
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
早朝、延長 保育の
受入れ数
一時保育の 1人あ
たりの月利用日数
子育て支援セン
ターの利用者数
養育支援訪問員数
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
人
早朝保育 9,256
延長保育 14,121
11,814
19,584
9,500
14,300
9,700
14,500
日
12
29
15
18
人
3,565
5,765
3,800
5,800
人
10
9
10
10
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・子育て支援センターなどへ積極的に参加します。
・児童の健全育成のため、家庭の養育力の向上を図るために子育てに関
する心配事や悩みを相談により解消します。
・愛情と責任をもって子育てを行います。
・地域における交流機会を設け、地域が(子どもを)育てる意識 を醸成
し子育て支援を行います。
10
第3部
基本計画
4.高齢者支援の充実
現状と課題_
わが国では、世界的にも例を見ない速さで少子高齢化が進んで
おり、5人に1人が高齢者、10 人に1人が 75 歳以上人口という
「本格的な高齢社会」となっています。また、高齢者のいる世帯
は全世帯の4割、そのうち「一人暮らし」・「夫婦のみ」世帯が過
半数となっています。今後も、いわゆる「団塊の世代」の高齢化
などもあり、高齢者人口は増加し、高齢化はさらに進むものと予
想されています。
本町においても、およそ3人に1人が 65 歳以上の高齢者、お
よそ6人に1人が 75 歳以上の高齢者となっています。また、介
護保険の要介護(要支援)認定を受けている方については、およ
そ5人に1人という状況になっています。今後、更に高齢者人口、
要介護(要支援)認定者数は増加するものと予想されます。
このような中、高齢者に関する様々な問題や心配ごとの総合相
談窓口として、地域包括支援センターを設置して対応しつつ、一
方で高齢者の生きがい対策事業を実施し、高齢者の状況(状態)
にあった、各種サービスを提供してきました。また、介護保険事
業においても円滑に運営されてきています。
しかし、今後ともこれまで行ってきた各種事業やサービスの一
層の充実を図り、高齢者が住みなれた地域や家庭で、社会の一員
として自立した生活を送るため在宅を基本とした各種サービスの
提供はもとより、できる限り要介護状態等とならないよう、介護
予防と生活支援を行っていかなければなりません。
また、介護の必要になった方については、これまで同様、ニー
ズに合った様々な在宅介護サービスを提供しつつ、介護施設の整
備等も合わせて行っていく必要があります。
11
第3部
基本計画
主要な施策_
①高齢者の社会参加の促進
生涯学習活動やスポーツ・レクリエーション、ふれあい交流な
どの多様な活動の機会や交流の場の拡充及び就労支援を図ること
で、高齢者の生きがいづくりを進め、一層の社会参加の促進に努
めます。
②高齢者の自立支援サービスの拡充
一人暮らしの高齢者及び高齢者のみ世帯に対し、在宅福祉サー
ビスを提供し、施設入所することなく在宅で暮らしていけるよう、
高齢者の自立を支援します。
③介護保険サービスの充実と介護予防の推進
○介護施設の基盤整備について、介護保険事業計画に基づき、民
間活力を活用して整備を図ります。
○介護保険制度の適切利用の支援と介護予防事業の推進に努めま
す。
④高齢者のための医療制度の円滑な運営
○高齢者医療制度の円滑な運営を図るとともに、健康診査の受診
率の向上に努めます。
⑤高齢者の相談、支援体制の充実
高齢者に関する相談や心配ごと、高齢者虐待、権利擁護など
については、地域包括支援センターが総合窓口となり、行政と
連携して支援を行います。
⑥地域で高齢者を支えるネットワークづくりの推進
地域で高齢者を支える体制の充実を図るとともに、高齢者を
支える活動を行う団体に対する支援を行います。
⑦地域包括ケアシステム構築の推進
介護が必要になった高齢者も、住み慣れた自宅や地域で暮ら
し続けられるように、医療・介護・介護予防・生活支援・住ま
いの確保などのサービスを有機的に結び付け、地域住民や介護
ボランティアなどの地域資源を活用した支援体制の整備構築を
行います。
12
第3部
基本計画
⑧高齢者生活支援対策の推進
健康管理、買い物支援、所在確認などICTを利用し、高齢
者の日常生活支援を推進します。
⑨計画的な施策・事業の推進
上記の点を踏まえた各種施策・事業を効果的に進めていくた
め、国の制度改正を踏まえて「高齢者保健福祉計画」、「介護保
険事業計画」を定期的に見直します。
主要な事業_
事業名
事業の概要
介護保険法に基づく法定サービス等に係る
介護保険サービス給付事業
給付事業
高齢者の介護予防や介護保険の総合的相談
介護予防事業
支援事業(地域支援事業)等
特別養護老人ホーム施設等整備補助のほ
在宅福祉一般事業
か、在宅高齢者が安定した生活を送るため
の各種事業
老人クラブ活動への助成や敬老会事業への助成・
高齢者生きがい対策事業
(社)シルバ-人材センターの組織強化の
ための支援
「 高 齢 者 保 健 福 祉 計 画 」、「 介 護 定 期 的 な 「 高 齢 者 保 健 福 祉 計 画 」、「 介 護 保
保険事業計画」の策定
険事業計画」の策定事業
高齢者の日常生活支援対策としてICTを
高齢者生活支援対策事業
利用した生活支援サービスを利用できるシ
ステム(ポ-タルサイト)の構築
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
老人クラブへの加
入者数
シルバー人材セン
ターへの加入者数
地域包括支援セン
ターの総合相談支
援等受付け件数
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
人
1,001
516
1,000
1,000
人
135
148
165
190
件
842
687
900
950
0
1
3
10
地域住民主体の介
教室
護予防事業教室数
13
第3部
基本計画
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・高齢者の社会参加に関しての手助け、支援を行います。
・地域における福祉活動やボランティア活動に積極的に参加します。
・自分の健康は自分で守るという観点に立って健康生きがいづくりに取
り組みます。
・介護予防事業や地域支援事業に積極的に参加します。
・健康管理意識を高め、日頃から自主的な健康づくりや生きがいづく
り、介護予防に取り組みます。
・高齢者の社会参加(地域活動)を支援します。
・公民館等、活動の場を提供します。
・一人暮らしの高齢者の見守りについて団体(民生児童委員等)・
地域との連携、行政との協働で、支援していきます。
・地域の福祉の担い手として活動します。
14
第3部
基本計画
5.障がい者支援の充実
現状と課題_
近年、障がい者やその家族を取り巻く環境は大きく変わってき
ており、措置制度から支援費制度への移行に続き、平成 18 年度
には障害者自立支援法が施行されましたが、この法律は現在さら
なる見直し検討が進められています。
本町では「障害者基本法」に基づく第2次中山町障がい者福祉
計画を平成 25 年3月に策定し、障がい者が豊かで充実した生活
をおくることができる社会を実現するため、総合的な支援を提供
できる施策を実施してきました。「障害者総合支援法」に基づく
中山町障がい福祉計画については、平成 27 年3月に第4期計画
を策定し、障がい福祉サービス・相談支援及び地域生活支援事業
の提供体制の確保に向けた取り組みを行っています。
今後、障がい者の社会生活や就労を考えるうえで、障がい者に
住み良い町は町民の多くの方々にも住みやすい町との理念のもと、
地域社会での受け入れ環境整備を推進する必要があります。
ノーマライゼーション ※ の理念のもと、障がい者の主体性と自
主性が尊重され、住み慣れた地域で安心して快適に暮らせる社会
を築いていくよう努めなければなりません。
さらには、身体・知的・精神の3障がいに加えて、難病や発達
障がい ※ 、高次脳機能障がい ※ など、これまでの障がい認定基準
では捉えきれない方々や、その家族などを対象とした対策に取り
組んでいく必要があります。
※
※
※
ノーマライゼーション:障がい者や高齢者などが、他の人々と同等の権利を享受し、
地域で普通の生活を営むことを当然とする考え方のこと。
発達障がい:学習障がいや注意欠陥・多動性障がいなど、認知・言語・社会性・運動
などの機能に障がいが生じることで、乳幼児から幼児期にかけて現れることが多い。
高次脳機能障がい:病気や怪我などで脳に損傷を受け、言葉や記憶、計算、行為、空
間認知など複雑な脳の機能に障がいが生じること。
15
第3部
基本計画
主要な施策_
①地域で生活するためのまちづくりの推進
<生活の支援>
○相談体制の充実(相談窓口の充実、関係機関との連携強化)を図り
ます。また、権利擁護の推進(成年後見制度 ※ の普及等)を図ります。
○年金や助成、手当等の給付制度など、経済的な負担軽減に係る
制度等の充実、啓発活動の推進を図ります。
<保健・医療・福祉の支援>
○障がいの発生予防、早期発見に努めます。また、障がい児を持
つ家庭の支援体制の強化や子育ての不安軽減対策を推進します。
○在宅福祉サービス、訪問看護サービス、日中活動系サービス、
居住系(入所支援等)サービスの充実に努めます。
②社会的自立と社会参加を促進するまちづくりの推進
<療育・教育の支援>
○相談体制の充実(適切な療育指導、保護者への相談カウンセリ
ング等)や障がい児保育、特別支援教育の充実に努めます。
○関係機関との連携強化により、社会への移行支援の充実に努めます。
<就労支援や社会参加の推進>
○町内企業への障がい者雇用の啓発に努めるとともに、福祉的就
労の場の整備を進めます。また、福祉的就労の場でつくられた
製品の販路拡大支援に努めます。
○障がい者団体との協力体制の充実に努め、外出支援の充実や交
流事業、ボランティア活動の充実拡大に努めます。
③住みよい福祉のまちづくりの推進
○公共施設等のバリアフリー化、ユニバーサルデザイン ※ の整備
促進に努めます。特に、歩道等の段差解消を推進します。
○災害発生時の支援体制等の検討を進めます。
○広報誌等による啓発活動の充実や福祉教育の推進を図ります。
④計画的な施策・事業の推進
上記の点を踏まえた各種施策・事業を効果的に進めていくため、
「障がい者福祉計画」「障がい福祉計画」を定期的 に見直します。
※
※
成年後見制度:判断能力の不十分な方を保護するため、一定の場合に本人の行為能力
を制限するとともに本人のために法律行為を行う、または本人による法律行為を助け
るものを選任する制度。
ユニバーサルデザイン:障がいの有無、年齢等にかかわらず、すべての人にとって使
いやすい形状や機能が配慮された造形や設計。
16
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
事業の概要
障がい者福祉計画・障がい福祉計画を定期的
障がい者福祉計画・障がい福祉
に見直し、各種施策・事業を効果的に推進す
計画の策定・推進
る
心身障がい(児)者の社会参加や交流、安定
心身障がい者福祉事業
した生活に寄与するための事業
地域特性や障がい者の状況に応じ、取り組む
地域生活支援事業
国県補助事業
障害者自立支援法に基づく法定サービス等に
障がい者自立支援事業
係る給付事業等
一般事業所で就労が難しい障がい者が、働い
地域活動支援センタ-管理運営
たり作業したりすることのできる通所事業所
事業
を運営する事業
重度心身障がい(児)者の医療費(食事代を除
重度心身障がい(児)者医療給付事
く)自己負担の一部または全部を町が負担す
業
ることにより、経済 的負担を軽減する
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
相談窓口箇所数
福祉的就労の場
箇所
箇所
平成 21 年度 平成 26 年度
(実績)
(実績)
3
0
4
1
平成 27 年度
(中間目標)
平成 32 年度
(目標)
4
1
5
1
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・宅内バリアフリー化の推進に努めます。
・必要とする障がい福祉サービスを利用し、可能なかぎり自立と社会参
加を行います。
・障がい者等支援を要する人に配慮した行動を実践します。
・障がい者の社会参加に関しての手助け、支援を行います。
・地域における福祉活動やボランティア活動に積極的に参加します。
・企業の福利厚生レベルを高めるとともに、安定した雇用機会の創出と
障がい者の積極的な雇用を行います。
・障がい者が利用しやすい環境を整備します。
・障がい者等利用者の立場に立って、安全で使いやすい施設建設や改善
を行います。
・障がい者が参加できる活動機会をつくるとともに、参加を促進しま
す。
17
第3部
基本計画
6.社会保障等の充実
現状と課題_
わが国では全国民が、何らかの医療保険及び年金保険の制度に
加入し、病気やけがをした場合は医療保険により、老齢になった
り障がい者になったり生計中心者を失ったときは年金保険によっ
て、それぞれ必要な給付が受けられる態勢になっています。
国民健康保険は自営業者、農業、無職者等、他の公的医療保険
の適用を受けていない者が対象となります。
生活習慣病の増加や被保険者の高齢化、医療技術の高度化等に
より、わが町の国民健康保険は、依然、厳しい財政運営を強いら
れる環境にあります。平成 30 年度からは、市町村国保の財政運
営の主体が県に移行するなど、制度はじまって以来の大改革が控
えており、関係機関と連携しながら、円滑な移行を図るとともに、
なお一層の医療費適正化努力を行っていく必要があります。
国民年金制度は、老後だけでなく万が一の障がいや死亡の際に、
所得保障を行い国民生活の安定を図るものです。また、この制度
はすべての国民を対象とし、現役世代が高齢者世代を支えるいわ
ゆる「世代間扶養」の仕組みにより国民全体が助け合う制度です。
しかし、近年の急速な少子高齢化や経済の低成長等、制度が前提
としていた社会条件が大きく変化しています。今後は広報活動の
充実を図り、国民年金制度の周知徹底を図る必要があります。
生活保護制度は、様々な事情で生活に困っている人々に対して
その生活を保障する制度であるとともに、自立支援を目的として
います。高齢化、核家族化等の社会的要因や経済・雇用情勢の影
響を受け、被保護世帯は増加傾向にあることから、 セーフティ
ネットである生活困窮者制度の取組みを強化する必要があります。
主要な施策_
①国民健康保険事業の健全化の推進
医療保険制度の周知を行うとともに、被保険者が安心して医療
の提供を受けられるために、ジェネリック医薬品の使用促進や
「デ-タヘルス計画」に基づく保健事業の推進による医療費適正
化に努めて歳出の抑制を図るとともに、保険料収納率の向上によ
る歳入の確保に努めるなど、収支両面からの一層の経営努力を引
き続き行います。
18
第3部
基本計画
また、平成 30 年度から県と市町村が共同して国保運営を行う
制度改正を踏まえ、円滑な移行を図りつつ、それまでの間、県が
定める「広域化等支援方針」に基づく共同事務等の実施により、
国保運営の効率化を推進します。
②国民年金の啓発
国民年金制度に関する広報紙やパンフレットを活用し、町民の
理解と認識を深めるとともに、申請や届出を行う窓口として、身
近な相談場所となるよう年金相談の充実に努めます。
③低所得者福祉の推進
生活保護世帯の経済的自立と生活意欲の向上を促すため、関係
機関と連携し相談体制の充実に努めるとともに、生活困窮者制度
の取組みを強化します。
主要な事業_
事業名
事業の概要
各種社会保障制度啓発広報事業
リーフレットの全戸配布などによる広報
財産差押、臨戸訪問、個別相談などによる
収納対策の強化
生活困窮者の自立に向けた支援
国保税未納者対策事業
生活困窮者自立支援事業
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
国 保 税 収 納 率
( 現 年 度 収 納
%
率)
生活保護からの
自 立 件 数 ( 累 世帯
計)
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
93.1
95.4
非該当
辞退
0
2
2
94.1
95.4
1
2
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
・勤労意欲をもち、健康な心と体を維持し、生活します。
・健康管理意識を高め、自主的な健康づくりを行います。
・年金に加入し保険料を支払います。
・早期に健康等阻害要因を回復し、就労して自立に努めます。
19
第3部
地
域
・
団
体
・
事
業
者
基本計画
○社会福祉協議会
・生活困窮者に対し一時的な小口資金や生活福祉資金の活用を図りま
す。
○民生委員
・地域の代表として、町民からの生活相談を受けて行政につなぎます。
また、行政と連携して生活保護世帯の自立を支援します。
20
第3部
第2章
基本計画
安全で自然にやさしい快適
な生活環境づくり
1.自然環境の保全と公園・緑地の整備
現状と課題_
中山町のみならず日本は自然の豊かさが暮らしを支えており、
後世まで伝えなければなりません。また、自然環境の保全は地球
温暖化対策など世界的な課題となっています。
本町では、これまで生け垣設置を奨励したり、国道や町道の植
栽帯に花や植物を植えたりするなど緑化推進と景観美化活動を実
施しています。また、住民参加による「きれいな川で住みよいふ
るさと運動」を実施したり、国や町が主体となり最上川や石子沢
川堤防のパトロールや除草を行ったりして、良好な河川環境の保
全や不法投棄防止に努めています。
今後は、これらの活動を町全体に広めていくことが課題といえ
ます。また、不法投棄防止についても、環境保全監視員によるパ
トロールの強化や、広報等により未然防止に努める必要がありま
す。さらに、「地球温暖化対策の推進に関する法律」の規定に基
づく町の実行計画により、地球温暖化防止対策を推進することが
求められます。
本町の公園・緑地については、最上川中山緑地やお達磨の桜公
園など多くの公園を整備しています。特に最上川中山緑地は、
キャンプ、サッカー、グラウンドゴルフ愛好者などにより町内外
から多くの利用者が見られます。しかし、小規模な公園の一部で
は荒れた施設(空き地)となっているところもあり、利用しやす
い施設にするための維持管理体制の改善等が必要となっています。
21
第3部
基本計画
主要な施策_
①自然環境保全活動の推進
○今後とも町広報・お知らせ版や小中学校等を通じて町内各地や
子ども達にも「きれいな川で住みよいふるさと運動」への参加
を呼びかけ、活動の全町的な拡大に努めます。
○生け垣設置の奨励と併せて「道路花いっぱい事業」の啓発活動
を充実し、町内緑化を推進します。
○河川・水路の整備や堤防の除草・パトロールを通じて河川環境
の保全を図ります。
②不法投棄防止対策等の推進
○不法投棄パトロールや環境保全監視員の配置により、不法投棄
防止に努めるとともに、不法投棄物の速やかな回収を図ります。
○衛生組合との協働により身近な生活環境浄化活動を推進し、清
潔な生活環境の維持確保に努めます。
③地球温暖化防止対策の推進
町の地球温暖化対策実行計画に基づき、温室効果ガス排出量の
削減目標の実現に向けて啓発活動を推進します。
④再生可能エネルギー設備の導入促進
町の施設における太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の
導入の推進を図るとともに、再生可能エネルギー設備の導入に関
心の高い町民や事業者に対し、国等の助成制度を活用し、その普
及を促します。
⑤公園・緑地の整備と適切な管理の推進
○公園内に設置している老朽化した遊具等の計画的な更新、修繕
を進めます。
○魅力ある公園を形成するため、計画時点からの地域住民の参加
を図るとともに、地域協働による施設整備及び維持管理の推進
に努めます。
22
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
川をきれいにする運動
生け垣設置奨励補助事業
事業の概要
河川清掃や草刈により環境を美化する
生け垣設置に対する補助金の交付
環境保全監視員と連携し、不法投棄の防止
パトロールや投棄物回収を実施する
快適な生活環境を構築するため、衛生組合
と連携し各種事業を展開する
最上川中山緑地管理やお達磨の桜公園管理
等
自然環境保全事業
生活環境保全事業
公園管理事業
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
河川愛護活動の参加
人
人数
道路花いっぱい事業
箇所
植栽箇所数
不法投棄ごみ回収量
t
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
3,208
3,226
3,370
3,521
5
5
7
9
13.6
12.1
12.9
12.2
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・地球温暖化対策推進に向けた取り組みを推進します。
(省エネルギー型家電製品の購入、冷暖房温度の適正化、待機時消費電
力の削減、公共交通機関の利用、エコドライブの実施、低公害車の購
入、ゴミの削減と分別の徹底、立体(壁面・屋上)緑化の導入…など)
・身近な自然の保護活動・ふれあい活動に参加します。
・環境学習に参加します。
・公園に親しみ、活用するとともに、維持・管理に参加します。
・緑化運動に参加します。
・地球温暖化対策推進に向けた取り組みを推進します。
(省エネルギー型機器購入、冷暖房温度の適正化、新エネルギーの導
入、夜間電力の利用、エコドライブの実施、低公害車の購入、ゴミの
削減と分別の徹底、立体(壁面・屋上)緑化の導入…など)
・森林を適正に管理します。
・自然環境に配慮した開発を行います。
・公園に親しみ、活用するとともに、維持・管理に参加します。
・緑化運動に参加します。
23
第3部
基本計画
2.上・下水道の充実
現状と課題_
水道は、住民生活や都市活動の基盤をなす施設です。本町では、
最上川中部水道企業団(山形市、山辺町、中山町で構成)からの
給水で町の大部分をカバーしていますが、一部簡易水道による給
水地区もあります。普及率は概ね 100%となっており、今後は適
切な維持管理に努めていくことが主要な課題となります。
下水道についても、本町では向新田、達磨寺、長崎、いずみ、
あおば、及び小塩地区において平成元年度から公共下水道の整備
を開始し、事業認可面積 296.1ha のうち 284.9ha の整備が完了し
ています。これは、市街地をほぼ網羅する整備状況です。但し汚
水の処理に関しては、町独自の下水処理施設はなく、山形県が管
理運営する最上川流域下水道へ接続して汚水を処理しています。
また、岡、土橋、柳沢、及び金沢地区においては、農業集落排水
事業を実施しており、各地区に設置した処理場において汚水を処
理しています。
公共下水道及び農業集落排水ともに整備がほぼ完了したため、
既存の施設を維持管理することが今後の主要な課題となります。
特に、農業集落排水は、最も早い岡地区では昭和 60 年から供用
を開始するなど、施設の老朽化が懸念されます。現在、町では施
設の更新に代わり、公共下水道へ接続して汚水を処理する事業を
進めています。
また、本町の水洗化率は、平成 26 年度末で、公共下水道は
83.2%、農業集落排水は 81.6%にとどまっており、快適な住環
境を確保するためにも、より一層の水洗化率向上を図ることが必
要です。
主要な施策_
①災害時における飲用水確保対策の充実
災害時における飲用水確保のため、上水道と簡易水道の連携強
化を図ります。
24
第3部
基本計画
②公共下水道事業の充実
○施設の効率的な維持管理に努めるとともに、町民の下水道接続
への理解を深め、水洗化率の向上を図ります。
○下水道長寿命化計画を策定し、公共下水道施設の延命化を図り
ます。
③農業集落排水事業の充実
○施設の効率的な維持管理に努めるとともに、一部区域において
は処理場の更新にかわり、公共下水道区域へ接続する事業を進
め、持続的で効率的な汚水処理を行います。
○町民の農業集落排水施設への接続率を高め、水洗化率の向上に
努めます。
④雨水排水対策の推進
○雨水排水の計画的な整備について検討します。
主要な事業_
事業名
農業集落排水事業
公共下水道事業
事業の概要
農業集落排水処理施設の適正な維持管理
公共下水道の適正な維持管理
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
水洗化率
(公共下水道)
水洗化率
(農業集落排水)
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
%
80.2
83.2
85.0
87.0
%
77.9
81.6
83.0
91.0
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
・節水に努めます。
・浄化槽を使用している場合は、浄化槽の適切な維持管理を行い、早期
に切替えを行います。
・公共下水道及び農業集落排水の供用開始区域内で未接続世帯は、早期
の接続に務めます。
25
第3部
地
域
・
団
体
・
事
業
者
基本計画
・節水に努めます。
・浄化槽を使用している場合は、浄化槽の適切な維持管理を行い、早期
に切替えを行います。
・異物(油や生ゴミなど)を流さないよう、生活排水に注意します。
26
第3部
基本計画
3.ごみ処理とリサイクルの推進
現状と課題_
これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄という「使い捨ての
社会」から「循環型社会」への移行が求められています。循環型
社会を実現するためには、3R(リデュース:発生抑制、リユー
ス:再使用、リサイクル:再生利用) を進めることが不可欠と
なっています。
本町においては、ごみ8分別収集の周知徹底や生ごみ処理器の
購入助成など3R運動の推進等から、町内の一般廃棄物の排出量
は年々減少していますが、一層の減量化を図るために、平成 22
年7月に家庭系ごみの有料化を実施しました。今後さらに、町民
だけでなく、町内事業所や店舗等に対して事業系ごみの減量化や
リサイクルの徹底を働きかけていく必要があります。
ごみは、山形広域環境事務組合等で処理していますが、エネル
ギー回収施設(新清掃工場)の早期完成が課題となっています。
主要な施策_
①ごみの適正処理の推進
今後とも山形広域環境事務組合等との連携を図り、エネルギー
回収施設(新清掃工場)の建設やリサイクルセンターの活用等に
より効果的かつ適正にごみの処理を進めます。
②ごみの減量化と再資源化の推進
○3R運動についての町民への意識啓発に努め、分別収集の徹底
や子ども会等への資源回収奨励金の交付などにより住民主導の
リサイクル運動等を促進し、ごみの減量化と再資源化を進めま
す。
○生ごみの水切り徹底や生ごみ処理器等購入助成金の周知を図っ
て、ごみの減量化に努めます。
27
第3部
基本計画
○町内各事業所、店舗等に対して、事業系ごみの減量化、リサイ
クル化の徹底を働きかけます。
③し尿・浄化槽汚泥の適正処理
し尿・浄化槽汚泥は年々量が減っていますが、今後とも町や山
形広域環境事務組合及び収集業者間の連携により適正な処理を継
続します。
主要な事業_
事業名
事業の概要
ごみ減量化・リサイクル推進事 町民一人ひとりがごみの適正分別・適正排
業
出する環境を整備しごみの減量化を図る
可燃ごみ及び不燃ごみを収集運搬し処分す
ごみ収集、処分事業
る
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
町民一人一日平
均排出ごみ量
一般廃棄物のリ
サイクル率
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
g
783
740
740
700
%
18.0
20.5
21.0
24.0
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・3Rを実践し、ごみの分別・減量を確実に実施します。
・資源回収活動への参加に努めます。
・騒音、悪臭等を出さない生活を行います。
・不法投棄は行いません。
・環境美化活動に積極的に参加します。
・3Rを実践し、ごみの分別・減量を確実に実施します。
・地域での資源回収活動に努めます。
・公害関係法令を遵守して事業活動を行います。
・地域での不法投棄防止活動を進めます。
・地域の良好な生活環境を維持するため、環境美化や環境保全活動を行
います。
28
第3部
基本計画
4.消防・防災体制の充実
現状と課題_
近年、地球温暖化が原因と言われる気象状況の変化や、土地利
用状況の変化による保水・遊水機能の低下などにより、これまで
よりも水害発生の増加が懸念されます。
本町はかつて水害の町と呼ばれ多くの被害を受けてきましたが、
近年の河川整備等によりその発生は激減しています。特に、本町
を取り囲む最上川及び須川等には全て築堤が行われ、現在も計画
的に河川改修が進められています。内水被害対策として昭和 61
年度に石子沢川排水機場が整備され、平成 21 年度にはポンプが
増設され排水能力が強化されています。また、町民の防災意識の
高揚により各地区で自主防災組織が作られています。
一方、長年、町の悲願であった「消防常備化」の体制が平成
23 年 12 月から整備され、消防事務(救急搬送業務含む)を山形
市に委託し、火災等の災害時には町消防団と連携して対応してい
ます。
また、全国的な消防団力の低下は本町にも当てはまり、団員数
の減少・高齢化・サラリーマン化による実消防力は以前に比較し
大幅に低下している中、冬期日中常備消防隊を設置し火災等の災
害に備えるとともに、地域による自主防災組織の結成・活性化に
よる基礎防災力の強化に取り組んでいます。
しかし、今後の大規模災害等の発生に備えた消防の高度化・専
門化、迅速な救急体制の整備及び災害時の応援消防との連携強化
等の幾つかの課題を抱えています。
29
第3部
基本計画
主要な施策_
①防災対策の充実
○国や県に対し、ハード・ソフト両面での河川や治山・砂防事業
の整備促進・機能充実を図るため積極的に要望活動を実施しま
す。
○気象等の情報を迅速に収集することに努め、万全の体制をもっ
て災害等の発生に対処します。
○内水被害発生を緩和するための施策を検討するとともに、排水
施設整備に努めます。
②消防力の機能強化
消防力の 向上 を図るため、 本町 エリア を管轄する山形市消防
本部天神白川出張所の機能強化等を山形市に働きかけます。
③自主防災組織の整備
自主防災組織を全地区で整備し、かつ、その活動を活性化させるこ
とで、町民が安心して暮らせるよう努めます。
④消防団の強化
少子化により、通常の団員数の大幅な減少は避けられない問題
ですが、勤務地団員などを活用し、消防団体制の強化に努めます。
⑤地域防災計画等の整備
○地域防災計画については、水防計画、避難判断マニュアル、避
難所運営マニュアル等の整備を行うとともに、随時、必要に応
じ見直し修正を実施していきます。また、計画的に防災訓練等
を実施します。
○災害用の備蓄食料については、継続的に補充を行うとともに流
通機関、小売店との連携を強化し、災害時のスムーズな食料供
給に努めます。
○有事の際に町民を安全かつ迅速に避難させるために国民保護計
画に定めるマニュアルを策定し、計画に基づき訓練等を行いま
す。
30
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
河川・砂防施設等の整備促進
石子沢川排水機場管理事業
冠水対策事業
防災行政無線等管理事業
事業の概要
最上川、石子沢川、新堀川等の一級河川に係
る治水事業及び西部山麓部の治山・砂防事業
等のハ-ド・ソフト両面での整備促進
河川増水時の排水ポンプ運転や日常点検業務
道路冠水を緩和する排水施設整備
発災時に使用する通信手段の確保及び周知に
使用するサイレン維持整備
発災時の非常食糧を備蓄する
防災会議、防災訓練等の実施
消防団員の確保や消防団活動の充実強化
非常用食糧の備蓄
防災事業
消防団運営事業
自主防災組織の育成 及び活動の
自主防災組織の新規設立や活動の強化
強化
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
自主防災組織組織率
防災訓練実施回数
%
回
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
55
6
70
11
75
12
90
15
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・「自らの身は自らで守る」という意識をもち、避難場所・避難経路の
確認、地域防災訓練などへの積極的な参加を行うとともに、災害発生
時には、防災機関が行う防災活動に連携・協力します。
・住宅の耐震化、家具の転倒防止対策に努めるとともに、非常持ち出し
品や飲食料の備蓄をします。
・近隣住民との連携を取り災害時には声を掛け合い協力しあいます。
・自主防災組織の結成や防災訓練の実施、防災資機材の整備に努めま
す。
・地域での緊急連絡体制や要配慮者を守る体制を確立します。
・顧客や従業員の安全確保、業務の早期再開に努めるとともに、地域へ
の貢献の役割を認識し、防災体制の整備や事業所の耐震化、防災訓練
の実施に努め、災害時には、ライフラインの確保などに全面的に協力
します。
・消防団入団促進に協力します。
・機能別消防団員制度により消防団活動を補完します。
31
第3部
基本計画
5.防犯・交通安全の充実
現状と課題_
世界的な経済不安や生活環境の変化などにより多種多様な犯罪
が発生しています。
本町における犯罪発生件数は横ばい状態ですが、凶悪な事案の
発生も無く、自転車盗難や窃盗等の軽犯罪が殆どを占めています。
これまで県警に委嘱された防犯連絡員を中心に啓発を行うととも
に、防犯連絡員と地区の代表等により、戸別訪問をして啓発活動
を行っています。犯罪のない明るい町を目指すための防犯施設の
整備として防犯灯の整備と電気料の補助を行っています。
また、複雑多岐にわたる消費者問題に対応するため、山辺町と
の共同で、専門的知識を有する消費生活相談員を配置するととも
に、特に高齢者を対象とした啓発活動の実施や消費者団体の育成
に努めています。
本町における交通事故発生件数は横ばいですが、国道 112 号交
差点での衝突事故や追突事故が殆どを占めています。本町の高齢
者被害は比較的少数ですが、今後高齢者ドライバーの増加ととも
に交通事故の件数も増加が見込まれることから、高齢者を対象に
交通安全意識の啓発を進めていく必要があります。
主要な施策_
①防犯対策の推進
○犯罪の未然防止を図るため施設、防犯灯の整備等を計画的に整
備します。
○こんばんは作戦(家庭訪問)や山形警察署との連携を図り、各
種防犯事業を実施し「犯罪のない明るい町」を目指します。
②消費者対策の推進
○消費者問題の専門相談員を配置し、啓発活動や相談活動を充実
し、消費者の保護と被害の未然防止に努めます。
32
第3部
基本計画
○特に高齢者を対象とした啓発活動の充実や消費者団体の育成に
努めます。
③交通安全対策の充実
○高齢者や幼児・児童・生徒に対する交通安全教室を実施し、事
故を未然に防止するための安全教室を行います。また、地区交
通安全協会等の団体活動を支援し、地域・家庭ぐるみで交通安
全意識の高揚を図ります。
○運転者に対しては、街頭等で啓発を実施し交通安全意識の高揚
を図ります。事業所に対しては、交通安全教育を行うように働
きかけます。さらに、家庭、地域、事業所、関連機関と連携し
て飲酒運転の根絶に努めます。
○カーブミラー等の交通安全施設の整備や維持管理の充実を図り、
事故件数の減少を図ります。
主要な事業_
事業名
防犯啓発事業
防犯灯設置事業
消費者行政関係事業
交通安全専門指導員・交通指導
員の設置事業
かもしかクラブの設置事業
交通安全意識の普及高揚事業
交通安全施設設置事業
事業の概要
各種団体への補助金等
地区の設置する防犯灯(含むLED化)へ
の補助
相談員の配置
交通安全啓発や通学時交通安全のため設置
幼児交通安全啓発を行う
学校、地区、高齢者等の交通安全啓発
カーブミラー等の設置
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
消費生活相談員数
交通安全啓発件数
かもしかクラブ加入率
人
件
%
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
1
137
69
33
1
138
59
1
140
75
1
140
80
第3部
基本計画
みんなで目指そう協働の指針_
住
・交通安全専門指導員と連携した地域安全活動を行います。
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・子どもや高齢者等の安全確保のため、自主的な地域安全活動に取り組
みます。
・防犯パトロールの実践で犯罪を抑止し、青少年育成活動に取り組みま
す。
34
第3部
第3章
基本計画
定住と交流を生み出す生活
基盤づくり
1.土地の有効利用
現状と課題_
土地は、住民生活や社会活動における最も基盤となる資源であ
り、地域発展を図るためには、土地を高度かつ有効に利用してい
くことが必要です。
本町では、これまで豊かな自然環境との調和を図りつつ、農業
をはじめ、商工業の振興、宅地開発、教育・文化の振興、福祉の
充実等を推進する土地利用に努めてきました。
また、無秩序な開発等の防止を図るため、都市計画区域や農業
振興地域を設定するとともに、法令等に基づき適切な指導・規制、
監視に努めてきました。
今後、全国的に人口減少が進むと予測される中、県都・山形市
に隣接し、県内外の主要地域を結ぶ交通アクセス条件に恵まれて
いる立地条件等を背景に、基本構想に掲げた土地利用の「基本方
針」を踏まえ、長期的かつ総合的な土地利用に取り組む必要があ
ります。
特に、人口減少と少子・高齢化が著しい地方都市においては、
地域の活力を維持するとともに、医療福祉・商業等の生活機能を
確保し、高齢者が安心して暮らせるように地域公共交通と連携し
たコンパクトなまちづくりを進めることが課題となっています。
主要な施策_
①自然と調和したまちづくりの推進
自然環境や景観の保全を基本に計画的な開発や土地の有効利用
に努め、自然と調和したまちづくりを進めます。
35
第3部
基本計画
②農地と住宅地の混在防止
農地と住宅地の混在を防止するため、新たな宅地開発等に際し
ては周辺環境への影響を勘案した開発を誘導していきます。
③快適な市街地環境の形成
居住者の高齢化や若年層家庭の定住促進に対応できるようユニ
バーサルデザインの考え方に基づいたまちづくりや生活排水処理
の整備を進めるとともに、防災・防火対策に配慮したまちづくり
や空き店舗等の有効活用に取り組み、快適な市街地環境の形成に
努めます。
④農地及び林地の保全
遊休農地や荒廃林地の利用・整備を促進し、農地及び林地の保
全を図ります。
⑤コンパクトシティの構築
公共施設の適正配置や複合施設化及び地域公共交通の円滑な確
保により、コンパクトシティ ※ の構築を推進します。
⑥美しい景観づくりの推進
町民と行政の協働により、水辺や森林、田園及び歴史文化の景
観の保全に努め、道路、公園、公共施設の美化や花いっぱい運動
の展開により、本町ならではの魅力ある美しい景観づくりを推進
します。
※
コンパクトシティ:都市的土地利用の郊外への拡大を抑制すると同時に、中心市街地
の活性化が図られた生活に必要な諸機能が近接した効率的で持続可能な都市を意味し
ます。
36
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
国土利用計画推進事業
コンパクトシティ構築推進事業
美しい景観や住環境の保全事業
事業の概要
土地利用の具体的な内容を定めた国土利用
計画の推進
役場庁舎、中央公民館等の公共施設の適正
配置や複合施設化のためのコンパクトシ
ティ整備計画の策定
道路、公園、公共施設等の美化や花いっぱ
い運動の展開
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
市街化区域内未利用
地面積
ha
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
35.3
➘
➘
➘
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・居住まわりの生活環境の維持に努めます。
・美化運動に参加します。
・自然と都市的環境との調和を大切にした土地利用に協力します。
○地権者
・法律を遵守して秩序と調和が保たれた土地利用と管理に努めます。
・美化運動に参加します。
・町の方針に沿った土地利用に協力します。
○開発業者
・法律の遵守だけでなく、地域住民との対話やモラルの維持を図りま
す。
37
第3部
基本計画
2.住宅基盤の整備
現状と課題_
わが国の人口は平成 17 年以降減少を続けるとともに、少子・
高齢化が進んでいます。また、大都市を中心とした都市への人口
集中が進行し、地方は限界集落が増加するなど人口が減少してい
ます。
本町においても、人口は平成 12 年の 12,573 人をピークに減少
傾向に転じていることから、恵まれた地理的条件を有効に活かし、
定住の基盤となる住宅用地の確保を図る必要があります。
老朽化した住宅は、地震による倒壊の危険性等が懸念され、居
住者の生命に係る重大な問題であることから改築や耐震補強など
早急な整備が課題となっています。町営住宅のうち、中原住宅に
ついては築 46 年と老朽化が進んでいるため、早急な改築が課題
となっています。
このため、今後の災害等の発生にそなえて、町民の理解と協力
のもとに木造住宅の耐震化を推進していくとともに中原住宅につ
いては、経済的に厳しい若い世代向けの低廉で良質な住宅として
改築を図る必要があります。
また、町外からの人口流入を図るため、住宅建築、購入費等に
対する三世代同居・近居を推進するための助成制度の創設など定
住環境の整備が課題となっています。
一方、空き家の増加は、全国的に問題となっており、本町にお
いても周辺環境に悪影響を及ぼす空き家なども出てきています。
平成 27 年5月に空き家対策の推進に関する特別措置法が全面施
行されたことにより、積極的な対策の実施が期待されています。
また、本町では、平成 25 年度に空き家の老朽度等を判定し、
空き家台帳を整備するとともに、平成 27 年度には危険空き家の
発生の防止や空き家の利活用促進策の一つとして空き家バンクを
開設しています。
38
第3部
基本計画
主要な施策_
①住宅の耐震化の促進
○中山町木造住宅耐震診断士派遣事業を推進し、一般住宅の耐震
化改修等を促していきます。
○特に、高齢者世帯を対象に高齢者住宅減災対策事業と高齢者の
みの世帯の住宅訪問アドバイス事業等を推進し安全な住宅づく
りを進めます。
②町営住宅整備等維持管理事業の推進
○中原住宅については、若い世代向けの低廉で良質な優良賃貸住
宅として整備します。
○町営住宅については今後も適切な維持管理を継続します。
③定住促進のための住宅確保対策の推進
○民間事業者による住宅地開発や優良田園住宅整備事業への支援
を行います。
○若年世帯の町内への移住・定住を促進するため、空き家リ
フォーム補助の拡充や空き家バンクを実施し、空き家の利活用
促進を図ります。
○県内外から本町に移り住む世帯の住宅建築、購入費等に対する
三世代同居・近居のための助成制度の創設を図ります。
主要な事業_
事業名
町営住宅整備等事業
住宅基盤整備事業
事業の概要
経済的に厳しい若い世 代向けの低廉で良質な
優良賃貸住宅の提供を図るための新たな町営
住宅の建設及び既存町営住宅の維持管理
民間事業者による住宅地開発や優良田園住宅
の建設促進を図るための支援、住宅リフォ-ム
補助、太陽光発電システム設置補助等
三世代同居・近居推進対策事業
三世代同居・近居を推進するための住宅建築、
購入費等に対する補助等
空き家利活用推進事業
空き家のリフォ-ム補助や空き家の紹介による
定住環境の整備
39
第3部
事業名
基本計画
事業の概要
耐震診断士の派遣、耐震工事の補助、木質シェ
ルタ-購入等
木造住宅耐震化推進事業
みんなで目指そう値_
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
成果指標の名称
単位
木造住宅耐震化率
空き家バンク登録件数
空き家バンクを利用し
た売買・賃貸借成約件
数
%
件
61.2
‐
69.0
‐
89.7
‐
件
‐
‐
‐
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・町内外の方へ優遇制度のPRを行います。
・空き家情報の提供と登録を行います。
・優遇制度のPRに努めます。
・空き家の情報を提供します。
・安全性と快適性に優れた住宅を供給します。
40
➚
10
5
第3部
基本計画
3.道路・公共交通の充実
現状と課題_
道路・公共交通は人々の生活にとって欠くことのできない社会
基盤といえます。
道路について本町では、これまで特に次の点に重点をおいて整
備を進めてきました。
○国道や県道等基幹道路の整備に併せそれを補完する道路の整備
○狭く通行しづらい道路の解消や通学路の歩道整備
○安全な通行を確保するための破損箇所の早期補修や修繕など日
常的な維持管理
○冬期間の安全な通行を確保するための車道と歩道の除雪
○国道や県道等基幹道路の整備・拡充について、各種協議会や同
盟会等に参加し早期実現に向けた要望活動の実施
なお、東北中央自動車道の新たな区間の供用開始に伴い、東北
中央自動車道を観光に活かす取組みとして「道の駅」の整備も大
きな課題となっています。
今後は、このように整備されてきた道路の適切な維持管理がま
すます重要な課題として浮上しています。さらに、歩道が未整備
である道路の対策が必要であるほか、特に橋梁の架け替えや補修
が大きな課題となっています。 また、各地区が自然災害等で分
断・孤立しないような道路整備・保全を進めていく必要がありま
す。
公共交通については、これまで本町において次のような取り組
みを進めてきました。
○JR東日本への鉄道利便性向上についての要望
○町営バス(コミュニティバス)の運行
今後とも高齢者を中心とした交通弱者の生活交通の確保と、地
域にあったより利便性の高い公共交通ネットワークの構築を図っ
ていく必要があります。
41
第3部
基本計画
○広域公共交通ネットワークの構築の検討
少子・高齢化の進行に伴いニーズが多様化する中で、地域で安
心して生活するためにはデマンド乗合タクシー ※ などの新たな展
開による運行拡充も大きな課題となっています。
主要な施策_
①道路の整備
○国道や県道及び都市計画道路等基幹道路の整備促進を図るため
に積極的に要望活動を実施します。特に、朝夕の交通渋滞が激
しい国道112号中山町~山形市間バイパスの整備を促進する
よう強力に運動を展開します。
○国道112号関連施設として「道の駅」整備の実現化を図りま
す。
○新たな町道の整備については、その必要性を十分調査し、住民
の意見を十分聞き取ったうえで決定します。
○通行の安全確保を図るための道路維持・補修を適切に実施しま
す。
○地域間分断防止や事業経費の平準化を図るため、既存橋梁を長
寿命化させる補修修繕を計画的に実施します。
○冬期間でも安心して通行できるように車道及び歩道の除雪を実
施します。
○除雪や排雪時に効率的に対応できるよう除雪機械拡充や雪捨場
等社会資本整備を進めます。
○基幹道路と連絡する道路の拡幅改良工事を実施します。
○自然災害等不測の事態に備える体制を整えていきます。
※
デマンド型乗合タクシ-:一種の「乗合タクシ-」のようなものですが、近年、全国
的に増えており、タクシ-会社と自治体が協力して運営を行っているのが一般的です。
運賃は、タクシ-よりも低料金となっており、タクシ-とバスの良いところを組み合
わせた公共の乗り物となっています。
42
第3部
基本計画
②広域交通機関への要望活動の実施
JR、山交バス株式 会社 、山形空港 などに対し運航路線の維
持・確保と利便性の向上について要望を行います。
③生活交通機能の強化
交通弱者の生活交通機関としてコミュニティバス機能を強化し、
その運行経費を見直し健全化を図るとともに、既存のバス路線に
加え、デマンド型乗合タクシーの導入など、利便性の向上と日常
生活機能の確保を図ります。
主要な事業_
事業名
国県道等整備促進要望活動事業
道の駅整備事業
町道維持・補修事業
町道橋梁改修・長寿命化事業
道路除雪等事業
地域公共交通事業
災害時道路対策
事業の概要
国道112号中山町~山形市間バイパス及び
国道458号の整備促進のための要望活動
国土交通省により登録された休憩施設と地域
振興施設が一帯となった道路施設である「道
の駅」建設に向けた整備計画の策定
道路機能の維持、景観美化
老朽化した橋梁の改修・長寿命化工事
冬期間の道路通行の確保及び安全確保及び町
内から発生する排雪の雪捨場整備事業
町営バス事業の運行改善と新たなデマンド型
乗合タクシ-の運行による利便性の向上
大規模自然災害等に備えた体制の整備
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
橋梁長寿命化対策
済み橋梁数
町道除雪率
(車道)
町道除雪率
(歩道)
町営バス利用者数
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
橋
0
3
7
14
%
79
78
79
79
%
88
89
90
100
人
13,115
11,877
14,500
13,000
43
第3部
基本計画
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・道路へ伸びた枝切や枯葉処理など清掃活動や緑化に協力し、道路環境
整備活動に参加します。
・道路事業の実施に際しての説明会や公聴会に参加し、住民の立場から
意見を述べます。
・運行上の安全性の確保と他の公共交通機関との連携による快適性、利
便性の向上を図ります。
・町民ニーズに即したバスの運行を、安全性を第一として実施します。
・交通環境のバリアフリー化に努めます。
・道路事業の実施に際して、住民の意見を計画等に反映します。
44
第3部
基本計画
4.情報化の推進
現状と課題_
情報化社会の進展により、パソコン、スマートフォン、並びに
インターネットは急速に普及し、家庭では、情報収集のほか、オ
ンラインショッピング等様々な目的で利用されています。また、
平成 28 年1月からのマイナンバー制度の開始により、社会保障、
税、災害対策の分野で効率的に情報管理することで、複数の機関
が保有する個人の情報が同一人の情報であることが確認できるよ
うになり、町民の利便性向上や行政の効率化等が期待されます。
本町の光ブロードバンドとケーブルテレビサービスについては、
エリアのほぼ 100%が整備され、情報通信基盤は充実しています。
町民アンケート調査では、町のホームページを見たことがある
人は約3割にとどまっているとの結果も出ているように、パソコ
ン等を利用する町民と利用しない町民との格差、多様なニーズへ
の対応、また、防災や福祉分野への活用促進などの検討課題があ
ります。
今後は、個人情報保護のための対策強化を図りながら、山形県
電子申請システムや施設予約システムの利用を推進するなど、恵
まれている情報通信基盤の効果的かつ有効な活用を一層進めてい
くことが求められています。
45
第3部
基本計画
主要な施策_
①地域情報化の推進
○山形県施設予約システムの利用を推進し、公共施設のインター
ネット予約を可能とするなど、行政サービスの向上と、町民の
豊かな生活の実現を目指します。
○各種情報サービスを安全かつ円滑に利用・運用するため、情報
セキュリティ対策を推進します。
○山形県の産業、雇用、防災、教育、文化、保健、福祉、医療、
エネルギー、観光、スポーツ振興等のあらゆる分野においてI
C T の 利 活 用 を 推 進 す る た め 、“ い つ で も ”“ 誰 で も ”“ 簡 単
に”インターネットに接続できる「山形方式」の公衆無線LA
N ※ を山形県、県内市町村、民間事業者等の連携事業により町
内主要施設への整備を推進します。
②行政情報提供の拡充
町ホームページにおける行政情報の内容の拡充を図り、町民へ
の情報提供の充実強化を図ります。
主要な事業_
事業名
地域情報化の推進事業
地域情報発信事業
公衆無線LAN ※ 整備事業
※
事業の概要
電子システム運用等
インターネット活用による情報発信、町ホーム
ページの更新等
山形県や県内市町村と連携して「山形方式」に
よる公衆無線LAN(Wⅰ-Fⅰ)について新
たな情報基盤として整備
公衆無線LAN:ノ-トパソコン・スマ-トフォン・タブレットコンピュ-タといっ
たモバイル機器の所有者が、主に外出先や旅行先で、誰でも無線LANを利用してイ
ンターネットに接続出来るサービスです。
46
第3部
基本計画
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
町ホームページアクセ
ス件数
町ホームページをみた
ことのある住民の割合
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
件
86,400
139,513
93,000
150,000
%
30.2
34.5
40.0
50.0
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・広報やホームページなどへ目を通し、行政情報への関心を高めます。
・広報やホームページを活用し、情報の収集に努めます。
・パブリックコメント制度、町民アンケート、町政座談会などを利用
し、政策・施策の形成過程に参画します。
・町の魅力や資源のPRに協力します。
・行政情報を地域住民に伝えます。
・行政との情報共有に努めます。
47
第3部
第4章
基本計画
豊かで活力に満ちた産業づ
くり
1.農業の振興
現状と課題_
我が国の農業情勢は、各種農産物価格が下落傾向をたどる中で、
燃料や飼料等の生産資材が高騰し収益性が悪化したことなどによ
り、農業所得は減少しています。
また、政府は、平成 27 年 10 月のTPP(環太平洋パートナー
シ ッ プ )協 定 交 渉 の 大 筋 合 意 を 受 け 、 農 林 水 産 分 野 に つ い て は
「強くて豊かな農林水産業、美しく活力ある農山漁村づくりに向
けた体質強化対策」「重要5品目対策」等のTPP協定の実施に
向けた総合的な政策対応に関する基本方針を決定していますが、
今後、本町農業についても深刻な影響が懸念されています。
本町においては、これまで農業生産基盤や農業施設の整備、農
地の利用集積の推進、良質な農産物の生産や販路拡大の支援によ
り農業振興を図ってきましたが、農業従事者の減少・高齢化、遊
休農地の増加など、厳しい状況にあります。
このような状況の中で、本町農業の維持発展を図り優良な農地
を守り、次世代に引き継ぐことが重要です。
このことから、産出額の増大を図り、農家の経営所得の安定と
魅力ある農業を確立するため各種事業を展開するとともに、新規
就農者や認定農業者、集落営農組織を育成していくことが必要で
す。
また、比較的条件の良い農地については、農地利用集積などに
より担い手の規模拡大につながるように支援を図り、山麓山間部
の農地や森林は、土砂流出防止や水資源かん養など多面的な機能
を有していることから、 今後とも耕作放棄地対策や森林整備を
図って行くことが不可欠です。
48
第3部
基本計画
主要な施策_
①新規就農者の確保と人材、組織等の育成
これからの町の農業を背負っていく、新規就農者や認定農業者、
集落営農組織を人・農地プランに位置付け、地域農業の担い手と
なる経営体の育成を図ります。
②農業所得の安定と遊休農地対策の推進
○農地の売買、貸借、農作業受委託の拡大など中間管理事業等に
よる農用地利用集積を推進し、優良農地の確保に努め、担い手
の面的な集積による規模拡大を図ります。
○特に遊休農地については、農地管理指導の徹底や農地利用集積
の推進、体験農園など新たな活用の促進などにより、農地の有
効利用を図ります。
③農業生産基盤・施設の整備
○水田については、減反政策の廃止が決まり、主食用米以外の生
産を拡大する等、今後は需要に対応した経営が求められます。
本町では 30a区画の生産性の高い基盤、施設が整備されてお
り、高能率機械の利用と合わせ効率的かつ適正な土地利用を図
ります。
○畑地については、農道整備を除いた基盤整備がほとんど行われ
ていないことから、集落営農組織などを中心とした利用集積に
よる団地化を図りながら、畑地の管理体制を確立します。
○農業施設については計画的な整備と更新を図っていきます。
④主要農産物の生産振興
○水稲については、大豆・飼料用米等の作物を組み合わせ、水田
の生産力を活かした生産性の高い水田営農を推進し、良質で安
全なおいしい米の生産を図ります。
○果樹については、改植・新植等により既存園地の生産性向上と
産地形成を進め、省力・低コスト生産による経営所得の安定を
図ります。
○野菜・花卉については、重点品目を絞り込み、銘柄の確立及び
統一化、生産販売体制の整備を推進して、一層の生産拡大と産
地形成を図ります。
○畜産については、農家数は減少しているが、需要に見合った効
率的な生産振興を図りながら、耕種農家との連携により、堆肥
49
第3部
基本計画
の適正な処理と有効利用を図り、収益性の高い安定した畜産経
営を推進します。
⑤販売・流通体系の整備
消費者から信頼される安全・安心・高品質な農産物の提供や農
業団体・生産組織による販路拡大・宣伝活動を支援、地産地消を
推進します。
⑥6次産業化の推進
農業者等が農産物の生産だけでなく、生産者自らがその産物を
加工するなどして積極的に新商品開発を試行できる場所や機会を
支援し、自ら販売まで行う6次産業化を推進します。また、農家
レストランなどの農業経営の多角化に取り組めるよう支援を行い
ます。
⑦ICTを活用した地域農業 ※ の振興
農業の現場における計測などで得られる多くのデータを蓄積・
解析することで、高い生産技術を持つ篤農家の知恵を人材育成や、
小規模農家も含む多数の経営体で共有・活用すること等による収
益向上等を図るICT農業を推進します。
⑧市民農園や週末農業等の普及
サラリーマン家庭などにおけるレクリエーションとしての自家
用野菜・花の栽培・高齢者の生きがいづくり、児童・生徒の体験
学習などの多様な目的での市民農園や週末農業についても農地の
有効利用や農業振興に効果があることからその普及を推進します。
⑨山林資源の活用
山林については、大気の浄化や水資源のかん養などの公益的機
能を踏まえ、長期的な視点に立って造林・保育事業や緑化を推進
します。
※
ICT利活用農業の先進事例:
ア 圃場管理の一種としてのICTを活用した施設園芸(イチゴやトマトの栽培)
イ 地図情報利用の農業日誌・圃場管理
ウ 圃場管理の一種としてのド-ム型植物工場
50
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
新規就農者の確保と人
材、組織等の育成
果樹畑作振興事業
水田営農振興事業
事業の概要
新規就農・経営継承総合支援事業の取組みや農業青年
組織等の研修事業に対する支援、認定農業者への支援
生産組織への支援
生産組織、協議会等への助成
町内農産物を加工した6次産業化商品開発研究、販売
に対する支援
ICTを活用した農作物栽培条件の最適化や生産技術
のデ-タ化等による消費者ニ-ズに対応した生産を行
う生産組織・認定農業者への支援
森林整備活動に支援
6次産業化推進事業
ICTを活用した地域
農業の振興
林業振興事業
みんなで目指そう値_
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
成果指標の名称
単位
認定農業者数
新規就農者数
遊休農地面積
賃貸借による農地
流動化率
6次産業化の支援
件数
人
人
ha
44
1
60.6
45
3
88
49
2
➙
53
2
➙
%
14.7
19.6
23.7
32.7
件
-
-
-
1
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・地産地消事業の推進に協力します。
・農業生産に理解を深め、町として地域と農業の共存に取り組むことに
協力します。
・質が高く、安全な農林水産物を生産します。
・消費者に対して農産物情報の提供に努めます。
・地産地消事業の推進に協力します。
51
第3部
基本計画
2.商工業の振興
現状と課題_
国際的な金融経済情勢から、隣接地域における商業地域の拡大
まで、激しい変化の中で、本町ではこれまで次のような緊急経済
対策を実施してきました。
○緊急雇用対策事業による雇用創出
○商工会への助成や各種制度を活用した中小企業への支援
○購買意欲の増加、商工業の活性化を目指して商品券発行事業へ
の支援
さらに産業振興策として特産品の開発支援、企業誘致活動の推
進等に取り組んできましたが、依然として、産業の低迷状態が続
いており、今後とも次のような対応を図っていく必要があります。
○町内における雇用の場の減少により町外通勤・人口流出を生み
出していることから、企業誘致など雇用創出に努める必要があ
ります。
○今後の超少子高齢社会を見越したライフスタイルの変化を捉え、
ライフラインとしての地域に根差した小売店の確保と買い物弱
者対策を講じ、ICT技術 ※ を活用しながら、人と人とのふれ
あいを向上させる取組みを行う必要があります。
○特産品の開発が効果的に展開できるよう環境整備を進める必要
があります。この中で、中山町情報・物産館の機能・スタッフ
を活かし、特産品の育成からブランド化まで牽引していく体制
づくりが必要となっています。
※
ICT技術:コンピュ-タ-やデ-タ通信に関する技術を総称的に表す語。情報通信
技術。
52
第3部
基本計画
主要な施策
①労働者への支援
○労働者の労働環境と福利厚生事業等の福祉対策の充実を図るた
めに、融資制度や保証料への補給等を行います。
②中小企業等への支援
○創業支援や起業家育成など新たな産業の育成と、既存産業の事
業承継支援や後継者育成など、優良事業者の持続的な経営支援
を行います。
○農工商連携の場づくりやアドバイザーの派遣など、加工特産品
や製品開発を促進するための支援を行います。
○県信用保証協会を通した中小企業への支援を行います。
③工業団地における企業(産業)立地の促進
○製造業を中心とした雇用効果のある優良企業の誘致を図り、雇
用の場の創出拡大を図ります。また、既存企業との交流を図り
ます。
○資金調達のための融資制度の充実を進め、計画的な利用促進を
図り支援を行います。
④地域密着型の新しい仕組みづくりと支援
○買い物弱者への対応や町内産業の活性化につながる仕組みを商
工会や商店街と検討し、その実現を支援します。
○既存商店の活性化や地域の賑わいづくりにつなげていくため、
商品券など地域振興の事業を実施する事業者等を支援します。
○地域と事業者・農家をつなぐ場として、また、特産品等商品開
発の牽引役として中山町情報・物産館の機能強化を図ります。
⑤観光と連携した商業振興の推進
○地元の農産物等を活用した商品や名物料理づくりに取り組むな
ど、観光振興と連携した産業振興を図っていきます。
53
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
事業の概要
労働者の福祉対策の充実や人材育成とスキル
労働者福祉対策事業
アップを図るため、研修会の開催や融資制度及
び保証料への補助の充実
なかやま西部工業団地等への雇用効果のある製
企業誘致の促進
造業を中心とした企業誘致の促進
関係機関と連携した就職情報や就職相談会等の
若者雇用対策事業
情報提供
産業間・業種間の連携等の推進、起業家・
商工振興事業
後継者育成など中小企業の持続的成長の支
援
プレミアム商品券助成事業の実施や商業機
商業機能の強化や集積のための
能の集積による商店街機能再生のための整
支援
備計画の策定
町内の産物と町内外の人々をつなぎ、特産
情報・物産館管理運営事業
品をブランド化していく牽引役としての機
能強化
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
西部工業団地進出
企業数
創業者数
商品開発支援数
単位
企業
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
4
人
品
6
0
0
13
13
5
5
みんなで目指そう協働の指針_
住
・町内での消費・買い物に努めます。
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・インターネットを活用した事業や情報発信事業、新商品の開発など新
産業分野の研究に努めます。
・商店街の環境整備を行います。
54
第3部
基本計画
3.観光の振興
現状と課題_
国では平成 20 年に観光庁を設置し、さらに平成 25 年に観光立
国推進閣僚会議を立ち上げ「観光立国実現に向けたアクション・
プログラム」をまとめ、訪日外国人旅行者数 2000 万人の早期実
現、2020 年東京オリンピック・パラリンピックを契機とした観
光立国への一層の推進を目指しています。
本町でも、これまで全国かぶと虫相撲大会、元祖芋煮会 in 中
山等イベントの開催や中山町観光協会による観光パンフレットの
作成、情報媒体を活用した観光PR、案内看板設置等観光地整備
を行ってきました。また、他市町と連携した広域観光ルートの作
成及びPRを行っていますが、東日本大震災の影響や、旅行形態
の変化、訪日外国人旅行者のゴールデンルートへの一極化などに
より観光入込者数は横ばい傾向にあり、全町的な観光振興方針・
体制を確立し、旅行者へ魅力的な観光情報パッケ-ジとして届け
る能力を高めていくことが必要です。
「ひまわり温泉ゆ・ら・ら」は、平成5年に開業し、老朽化が
進んでいる状況であり、計画的な改修を進めていますが、安定し
た運営のための集客に繋がるサービスの向上とともに、施設・設
備の魅力アップや機能付加のための本格的なリニューアル改修が
課題となっています。
また、平成 27 年 11 月現在で、全国に 1,079 か所ある「道の
駅」については、交通量が豊富な本町でも地域振興の観点から早
期整備が期待されています。
主要な施策_
①地域連携による観光交流振興体制の確立
中山町の魅力を発掘・活用し、まちづくりへつなげようとする
団体やグループの活動が広がっており、この活動を支援し、ネッ
トワーク化を促進し、新たな観光交流振興体制の確立を図ります。
55
第3部
基本計画
②広域観光の推進
県内の経済や農業、観光、交通、報道関連の民間団体と県内各
市町の連携が進められています。これらの動きと連動して、広域
的に中山町の観光や物産のPRを行い、知名度を高める取組みを
行います。特に、村山総合支庁と管内市町が連携した村山地域へ
の誘客拡大に向けた企画事業や観光協議会等を通じた広域観光ル
-トの設定を実施し、村山地域の観光資源を相互に積極的なPR
を行います。
③町観光の推進
○イベントによる町のイメージアップと町内に経済効果がもたら
されるような企画事業を展開します。
○文化施設や宿泊施設などの観光資源への支援を進め、旅行業者
へプロモーションを図ることにより商品化を促し、観光誘客を
図るなど、観光産業の基盤強化を図ります。
また、特産品の
観光客や他地域へのPRを図り、物産の販路拡大・事業化を推
進します。
④「ひまわり温泉ゆ・ら・ら」の改修
計画的な施設の改修を実施するとともに、町民や利用者が安ら
げる空間の提供と利便性の向上のための機能強化や施設・設備の
本格的なリニューアル等を実施します。
⑤「道の駅」の整備
交通の要衝である中山町内の豊富な交通量を活かして整備を推
進する「道の駅」に併せ、休憩・情報発信、特産品等の物産販売、
伝統・郷土料理の販売などの機能のほか、児童遊戯施設や商業施
設など賑わいを生み出す機能を複合した施設の整備を推進し、交
流人口の増加と雇用創出を図ります。
⑥観光資源の整備
柏倉住宅やJR左沢線最上川橋梁などの文化財等を観光資源と
し、その周知広報を進め交流人口の増加を図ります。
56
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
事業の概要
観光客の農商業への誘導や交流・定住の契機とす
観光交流振興計画策定事業
る振興方針を策定する
村山総合支庁と管内市町が連携した村山地域への
広域観光推進事業
誘客拡大に向けた企画事業や観光協議会等を通じ
た広域観光ル-トの設定や観光PRの実施
町内観光施設の宣伝及び整備、各種イベントを開
町観光事業
催し、観光誘客を図る
ひまわり温泉ゆ・ら・らのリニュ-アルや露天風
ひまわり温泉管理運営事業 呂の新設、厨房レストラン機能等の拡充による利
用者の増大と適正な管理運営を図る
「道の駅」併設施設の整備 「道の駅」の併設する複合機能施設の整備計画を
推進
策定する
柏倉家住宅やJR左沢線最上川橋梁などの文化財
文化財等の観光資源活用
等を観光資源として活用し、交流人口の増大を図
る
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
観光客入込客数
観光振興満足度
千人
%
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
308
10.8
312
6.1
315
➚
331
➚
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・観光イベントへ参加します。
・観光ボランティアとして活動します。
・歴史・文化資源に対する認識を深めます。
・中山町の魅力を発信します。
・一人ひとりが本町の歴史や食文化など観光資源を理解し広くPRをし
ていきます。
・魅力ある地域づくりへの参加をします。
・地域での歴史・文化資源を活かしたまちづくりを進めます。
・文化の発信に努めます。
・町の観光PR活動及び誘客活動に協力します。
・観光協会は、観光振興に関する多面的な活動を行います。
57
第3部
第5章
基本計画
人が輝く教育・文化・ス
ポーツのまちづくり
1.学校教育の充実
現状と課題_
本町では学校教育の重点目標として「わかりやすくて力のつく
授業の創造」、「望ましい人間関係の育成」、「教育環境の充実」、
「心の教育の充実」、「健やかな体の育成」の5項目を掲げ、各学
校の特色を生かした学校経営と確実な教育成果の達成に努めてい
ます。また、小中連携を行うことにより児童生徒の望ましい人間
関係を育むとともに、地域と連携した活動で児童生徒のふるさと
意識の形成と家庭・地域の教育力の強化を支援しています。
今後、一層学校教育の充実を図るために次のような課題に対応
していく必要があります。
○確かな学力を育成するために、身に付けたい資質や能力を明確
にしながら,学校組織として意図的・計画的な教育活動を行っ
ていく必要があります。
○いじめや不登校や問題行動等の未然防止と早期発見、適切な対
応、早期解消を図るとともに、家庭、幼保小中連携を充実し、
地域・社会の人々とのかかわりを強めていく必要があります。
○豊かな心の育成を目指し、自他を認め合う「いのち」の教育の
推進と学社連携・融合 ※ による教育の充実を図るとともに、日
本の伝統文化と町の豊かな自然や地域文化とのふれあいを推進
していく必要があります。
○情報化社会の進展に対応するため、授業での ICT 機器の活用を
積極的に図るとともに、情報社会におけるルールや情報モラル
に関する教育の推進を図る必要があります。
○特別な配慮を要する児童生徒が増加傾向にあることから、特別
支援教育支援員を充実する必要があります。
○就労困難世帯やひとり親家庭が徐々に増加していることから、
学校教育における保護者の負担軽減について検討する必要があ
ります。
※
学社連携・融合:学校や社会教育が共に施設・設備や指導者など両者の教育資源を有
効に活用して行ったり、一体となって取り組んだりする教育・学習活動。
58
第3部
基本計画
○長崎小学校と豊田小学校は、築 35 年以上が経過して施設の老
朽化が進んでおり、全面的な改築の時期を迎えています。
主要な施策_
①中山町総合教育会議の設置
○町長と教育委員会が地域の教育の課題やあるべき姿を共有する
とともに、教育に関する「大綱」をもとにしながら、より一層
児童生徒・保護者・地域等の考えや願いを反映した教育行政の
推進を図ります。
○児童・生徒等の生命・身体の保護等,緊急の場合に講ずべき措
置について協議し、迅速かつ適切に対応します。
②「確かな学力」の向上策の推進
○「探究型学習」の推進を図り、児童生徒自ら課題を見付け、自
ら考え、主体的・協働的に解決する授業を創造することにより、
児童生徒の「確かな学力」の向上に努めます。
○すべての児童生徒がわかる喜びや学ぶ意義を実感できるために、
特別支援教育(ユニバーサルデザイン)の視点をふまえた学習
活動と「個に応じた指導」の推進に努めます。
○グローバル化に対応した英語教育を実現し、英語を用いたコ
ミュニケーション能力の育成を図るため、外国人の外国語指導
助手の確保に努めます。
③学校・家庭・地域の教育力の強化
○生徒指導・教育相談等を生かした指導や組織的な対応を実施す
ることにより、いじめや不登校、問題行動の未然防止と早期発
見、適切な対応、早期解消に努めます。
○幼保小中連携の充実により、子ども理解を一層深め、子どもの
発達段階に応じた指導を行います。
○学校と家庭との連携を深め、望ましい家庭教育を啓発するとと
もに、学校と家庭、地域で共同した教育活動を行います。
④「いのち」の教育、健康・安全教育の推進
○「いのち」の教育を教育課程の全体計画に位置づけ、生命の誕
生や成長の喜びを実感する体験を通して生命の尊重と慈しむ心
を育成し、生命に対する畏敬の念と慈しむ態度を養います。ま
た、異性の違いと特徴を理解し、互いに尊重する態度を養いま
す。
○子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付
けるために食を通じた健康教育の指導に取り組み、また、学校
における食育の生きた教材となる学校給食の充実を図るため、
地場産物の活用を推進します。
59
第3部
基本計画
○学校における危機管理体制を充実していくとともに、中山町通
学路交通安全プログラムに基づいた安全確保に向けた取組や、
地域学校安全指導員の主導によるボランティアの見守り活動確
保など地域ぐるみの学校安全体制を強化します。
⑤「豊かな心」の育成
○「道徳の時間」を充実させ、道徳的心情、判断力、実践意欲と態
度などの道徳性を養います。
○読書時間の確保や、読み聞かせの実施など読書活動を推進し、
読書を通して様々な考えや世界に触れるとともに、豊かな心を
養います。
○学社連携・融合により社会教育と連携し様々な体験活動、交流
活動の充実を図るとともに、町の豊かな自然、地域文化・歴史
とのかかわりを通して、郷土に誇りを持ち、地域とつながる心
を育てます。
○日本の伝統文化の理解を深め、継承・発展に向けた教育の充実
を図ります。
⑥教育相談事業等の推進
スクールカウンセラーや教育相談員、特別支援教育支援員等の
配置により、多様化する教育現場に適切に対応します。
⑦中山中学校の整備
中山中学校旧校舎の解体工事やグラウンド及び外構工事を実施
します。
⑧ICT教育・環境の推進
○情報を適切に選択・活用する能力を育成するとともに、情報化
社会におけるルールや情報モラルについての理解を深める指導
を行います。
○情報化社会の進展に対応するため、ICT機器の効果的な活用
を図ることができる環境整備に努めます。
⑨小中学校の施設維持整備
○長崎小学校、豊田小学校ともに築 35 年以上を経過しており、
施設の老朽化が見られるため、今後も継続して施設修繕を行う
とともに、大規模改修や改築について検討を進め、児童の学習
環境の向上に努めます。
○中山中学校新校舎の施設環境維持を図り、生徒の学習環境の向
上に努めます。
⑩保護者の教育費負担の軽減策の推進
○私立幼稚園就園奨励費を拡充するなどして、保護者の負担軽減
を図ります。
○準要保護等児童生徒支援事業について、援助内容等制度の充実
について検討します。
60
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
事業の概要
教育の条件整備など重点的に講ずべき施策に
中山町総合教育会議に係る事業
ついて協議・調整する
ス-パ-アドバイザ-を派遣し、教師の指導
学力向上推進事業
力向上を図る
外国語指導助手による英語授業の支援や教材
外国語教育への支援事業
の整備
地域の人材、自然等を生かして体験活動、交
学社連携事業
流活動を行う
地域ぐるみの学校安全体制整備 地域学校安全指導員を配置し、地域の安全体
事業
制作りを推進する
多様化する学校現場の現状に対応するため教
教育相談事業
育相談員等を配置する
中山中学校旧校舎の解体工事やグラウンド及
中山中学校整備事業
び外構工事の実施
教育のICT化に向けた環境整 ICT機器を活用した教育の環境整備とネッ
備事業
トワ-クを構築する
小中学校の施設維持整備及び長崎小学校空調
小中学校施設維持整備事業
設備改修を実施する
幼児教育の振興と保護者の経済的負担軽減の
私立幼稚園就園奨励費補助事業
ために支援を行う
準要保護等児童生徒援助事業
就学困難な児童生徒に支援を行う
児童生徒の食に対する理解や関心を高め、望
食育推進事業
ましい食習慣と栄養バランスの取れた食生活
の形成に向けて、食育を推進する
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
学校教育環境に対す
る満足度
小中学校の耐震化率
学校給食食材の中山
町産品の割合(重量
ベース)
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
%
22.9
34.8
28.5
34.2
%
57.9
66.7
100
100
%
15.6
14.0
➚
25.0
61
第3部
基本計画
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・持っている知恵や技能、地域の学習財(宝)などを、学校教育の場へ
提供します。
・家庭における基本的な生活習慣、躾が身に付くよう努めます。
・食育の充実など、子どもの健康づくりに努めます。
○児童・生徒
・あいさつ運動に積極的に取り組みます。
・思いやりの心を持って学校生活を送ります。
・いじめ撲滅のために,自主的に取り組みます。
・交通安全を身に付け、お互いに注意し合い、楽しい学校生活を送りま
す。
・学校との連携を図り、地域全体での学校運営に努めます。
・地域における児童生徒の健全育成を支援します。
・「こども110番」の家登録や地域ボランティアによる見守り活動を
支援し、登下校時の児童生徒の安全確保のための協力を行います。
62
第3部
基本計画
2.生涯学習社会の形成
現状と課題_
生涯にわたる学習機会の充実のためには、学校教育・社会教
育・家庭教育等、多様な学習機会を確保することが必要となりま
す。そのため、都道府県、市町村の各自治体においても、学校・
家庭・地域が連携・協力した教育の推進、図書館の振興、教育の
情報化の推進など学習機会の提供に向けて施策が行われ、生涯学
習社会の形成のための体制づくりを進めています。
本町においては、生涯学習の重点目標として「生涯学習を実践
できる『環境づくり』」、「町民が集い、学び合い、助け合うこと
ができる『機会づくり』」、「互いに支え合い、まちづくりに貢献
できる『ひとづくり』」、「特色ある文化の創造」の4項目を掲げ、
生涯学習の場として中央公民館を拠点とする講座・教室等を開催
しています。その他にも、県や他自治体で実施する生涯学習事業
の情報を提供することにより、町民の生涯学習機会の提供を行っ
ています。
今後は、これまで行ってきた事業をさらに充実するとともに、
中央公民館の施設環境の整備に努め、減少傾向にある現在の中央
公民館を拠点とする講座・教室等の参加者の増加を図るため、現
在の講座・教室等を見直し、新たに各世代のニーズに応じた講
座・教室等を開催するなど事業内容を検討していく必要がありま
す。
また、平成 24 年 3 月に整備された町立図書館「ほんわ館」に
ついては、「開かれた図書館」として貸し出し数も順調に伸びる
など町内外の住民に幅広く利用されていることから、引き続き図
書館機能の充実や蔵書数の増が課題となっています。
生涯学習社会の形成を図るため、町民が『生きがい』を求め、
ともに『学び合い』『助け合える』生涯学習体制の実現を目指し
ます。
63
第3部
基本計画
主要な施策_
①生涯学習推進体制の充実
すべての町民に対して学習機会や情報提供の充実、学習指導体
制の充実を図るなど、地域づくり、まちづくりに寄与できるよう
生涯学習推進体制の充実に努めます。
②生涯学習のための基盤強化
町民の誰もが利用しやすい施設への整備を行うことにより、生
涯学習のための活動基盤の充実を図ります。
③各種サークル等への支援
各種サークルや芸術文化団体等の活動充実に向けた支援に努め
ます。
④中央公民館各種事業の充実
高齢者や女性、児童を対象とした事業のほか、青少年から成年
層まで に対する事業の充実に努めるとともに、専門的な講座や
芸術鑑賞機会の創出等 について取り組みます。また、事業成果
の発表の場の充実に努めます。
⑤図書館管理事業
誰でも気軽に利用できる「開かれた図書館」として、図書館機
能の充実や蔵書数の増加に 努めるとともに、図書館を適切に管
理し町民の読書活動を推進します。
主要な事業_
事業名
中央公民館整備事業
生涯学習団体支援事業
生涯学習推進事業
図書館管理事業
事業の概要
町民の誰もが利用しやすい公民館に整備する
各種サークルや芸術文化団体等の支援
中央公民館各種事業の充実
図書館の機能維持と適切な管理により読書活動を推進
64
第3部
基本計画
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
生涯学習関連の講座・
教室の数
生涯学習関連の講座・
教室の参加者数
1年間に町の講座や教
室等を利用して生涯学
習活動をした人の割合
生涯学習環境に対する
満足度
図書の蔵書数
図書の貸出冊数
単位
事業
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
8
5
➚
12
人
1,258
599
➚
2,000
%
13.1
12.1
15.0
20.0
%
11.5
20.3
15.0
20.0
冊
冊
24,040
17,388
46,654
66,344
37,000
23,000
60,000
70,000
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・学びを通じていきがいを見つけるとともに、自己実現をめざし、その
学んだ成果をまちづくりに活かします。
・各種講座・教室へ参加するとともに、企画立案へも積極的に参画し、
生涯学習施設を積極的に利用します。
・学び合う仲間づくりを進めます。
・各種講座・教室の情報を地域住民に提供し、積極的な参加を働きかけ
ます。
65
第3部
基本計画
3.スポーツの振興
現状と課題_
スポーツは、各年代にわたる健康の保持増進、体力の向上のみ
ならず、青少年にとっては、人間形成に多大な影響を与えるなど
心身の健全な発達に大きな役割を果たすことが期待されています。
また、最近の中高年層における健康寿命への意識や健康志向の
観点からウォーキングやペタンク、スポーツ吹き矢等の軽スポー
ツへの関心も年々高まっています。
一方、世界的なスポ-ツの祭典である 2020 年東京オリンピッ
ク・パラリンピック競技大会の開催が決定し、開催に向けた施設
整備や関係団体と連携した競技力の向上などが課題となっており、
本町においても一定の役割が期待されています。
本町では、「スポーツで心豊かな人生と明るい町づくり」を目
標に、これまでより多くの人が、年齢や適性に応じたスポーツ活
動を行える環境を整え、地域スポーツ活動を推進するためスポー
ツ教室・大会の開催、指導者の養成を進めてきました。また、体
育施設は、総合体育館に管理人を配置し、町内の全てのスポーツ
施設の手続きを 1 か所で行えるなど、効果的な運営を図っていま
す。さらに、体育協会、スポーツ少年団などのスポーツ団体への
育成援助と普及強化に努めるとともに、誰もが生涯を通して継続
的にスポーツを楽しむことを目的に、平成 21 年に設立された非
営利団体である「NPO法人中山総合スポーツクラブ」と連携を
とり、生涯スポーツの普及に努めてきました。
また、プロ野球に身近に触れ合う機会が多く、その運営を当町
のボランティアで行うなど、自分が行うスポーツだけでなく、観
るスポーツ、支えるスポーツとして身近になっています。
このように、スポーツには、競技力向上、人生の楽しみ、人と
の触れ合い、健康増進など多様な目的や効果があることから、さ
らに事業を推進し、「町民 1 人 1 スポーツ」を目指します。
今後は、さらに多くの人がスポーツ活動を行えるようになるた
めのソフト面の整備充実に努め、特にこれまでのスポーツ教室に
加え、中山総合スポーツクラブと連携し、町民のニーズに合った
スポーツ教室等の開催に努めていく必要があります。また、体育
66
第3部
基本計画
施設は、これまで以上に有効な使い方を検討し、効果的に運営し
ていく必要があります。
主要な施策_
①スポーツ活動の日常化の推進
〇“するスポーツ”の観点から、充実したスポーツ施設を活用し
ながら、各種スポーツ大会やスポーツイベントの開催など、ス
ポーツに親しむ機会の充実・創出を図るとともに、体育協会と
連携し、誰もが気軽に楽しめるスポーツ教室、大会を開催しま
す。
○“観るスポーツ”の観点から、プロスポーツ等の開催情報の提
供をはじめ、町民がスポーツ観戦する機会の創出に努め、ス
ポーツ振興やスポーツを通じた交流を図ります。
〇“支えるスポーツ”の観点から、スポーツ推進委員の研修派遣
を行い、生活スポーツ推進員と連携をとりながら地域のスポー
ツ活動を支えるなど、生涯スポーツ体制の強化を図ります。ま
た、スポーツボランティアの発掘・育成に努め、生涯スポーツ
体制の広がりにも努めます。
②スポーツ少年団の組織強化及び指導者養成
スポーツ少年団への活動育成支援による各部の強化とともに、
スポーツ少年団指導者等の研修派遣を行い、指導力の強化に努め、
青少年の健全育成を図ります。
③スポーツ施設の効果的運営
〇既存の体育館、野外運動場、プール等のスポーツ施設が安全で
安心して利用できるよう、施設維持管理の徹底を図ります。ま
た、町民がより気軽に利用できる体育施設環境を整備します。
〇町民のニーズに対応した施設整備を行います。
④中山総合スポーツクラブとの連携
多様なスポーツ教室等を開催する中山総合スポーツクラブと連
携し、町民のスポーツ人口の増加を図ります。当町の生涯スポー
ツ推進の一翼を担う中山総合スポーツクラブの事業が充実・発展
するよう、協力支援していきます。
⑤2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の推進
2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会について
は、競技力の向上や円滑な運営に向けて、スポ-ツ関係団体と連
67
第3部
基本計画
携して支援するとともに、本大会を契機として本町スポ-ツ活動
の更なる活性化を図ります。
また、2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の
事前合宿候補地についても各競技団体と連携しながら情報提供や
本町への誘致活動を推進します。
主要な事業_
事業名
事業の概要
健康志向や健康づくりなど町民のニーズに
各種スポーツ大会、スポーツ
合った各種スポーツ大会、スポーツ教室の開
教室開催事業
催
体育協会支援事業
体育協会への活動支援及び補助
「スポーツ推進委員」「生活スポーツ推進員」
地域スポーツ活動推進事業
の配置、各種スポーツの指導・研修の開催
スポーツ少年団支援事業
スポーツ少年団への活動支援及び補助
町民グラウンド、町民プ-ル、町民テニスコ
-ト、屋内ゲ-トボ-ル場、ひまわりグラウ
体育施設管理事業
ンドゴルフ場、最上川中山緑地の運動場等の
利用拡大に向けた施設整備と管理運営
一般町民への小中学校体育館・グラウンドの
学校体育館開放事業
開放事業
中山総合スポーツクラブ支援 中山総合スポーツクラブ事業が充実・発展す
事業
るための支援事業
競技力の向上や円滑な運営に向けての支援、
2020 年東京オリンピック・パ
本大会を契機としたスポ-ツ活動の活性化、
ラリンピック競技大会
事前合宿候補地の誘致活動
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
成人が週1回以上のス
ポーツ活動をしている
人の割合
スポーツ教室数(体育
協会、中山総合スポー
ツクラブ開催合算)
単位
%
教室
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
19.3
21.5
35.0
50.0
11
17
21
24
68
第3部
基本計画
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・自らが持つ知識や技能を、スポーツ活動に活かします。
・活動し合う仲間づくりを進めます。
・町民組織・グループ活動へ積極的に参加します。
・日頃からスポーツやレクリエーションを自ら実践し、健康づくりに役
立てます。
・地域での講座や教室の開設に努めるとともに、地域住民の積極的な参
加を働きかけます。
・地域のコミュニケーションを図るための、スポーツやレクリエーショ
ン事業を実施します。
・活動情報を幅広く提供し、仲間づくりを進めるとともに、他のグルー
プなどとの交流に努めます。
69
第3部
基本計画
4.伝統文化・遺産の保存・継承・活用
現状と課題_
芸術文化は、人々に感動や生きる喜びをもたらして人生を豊か
にするものであると同時に、社会全体を活性化させる上で大きな
力となるものです。また、文化財は、長い歴史の中で生まれ、育
まれ、今日まで守り伝えられてきた貴重な財産です。
本町においても、芸術文化に親しんだり、町の歴史を学んだり
することに加え、貴重な文化遺産を保存、継承、活用していくこ
とは町を理解し、郷土愛を育むために非常に重要であることから、
様々な芸術文化活動に努めています。
これまで、県指定天然記念物「お達磨のサクラ」樹勢回復事業
や、県指定有形文化財「柏倉家住宅」の維持保存のための援助、
民俗芸能の継承団体、芸術文化活動団体、町の歴史研究団体への
活動支援などを行ってきました。
特に、「柏倉家住宅」については、引き続き、歴史ある生活や
文化を体験する場として保全していくとともに、貴重な観光資源
としても有効活用することが課題となっています。
また、歴史民俗資料館においては、国指定重要有形民俗文化財
「岩谷十八夜観音庶民信仰資料」の展示・保存のほか、町内の郷
土資料の収集、歴史遺産の保存活用をしています。近年には町の
歴史を理解するための資料として「中山町史」上・中・下巻を発
刊しました。
他にも、子どもたちの芸術文化体験活動の推進のため、文化庁
が支援する「伝統文化子ども教室」を活用し、子どもを対象に活
動する町内の伝統文化活動団体に支援を行っています。また、N
PO等による文化財保護事業も町では積極的に支援しています。
しかし、町民が伝統文化や民俗芸能を継承し取り組んでいく上
で、それを支援・指導する指導者の高齢化や継承する人材が減少
70
第3部
基本計画
してきていることから、今後、指導者の育成のほか、継承してい
く人材の育成を図ることが必要です。
また、歴史民俗資料館は、町の文化継承の拠点として利便性向
上と機能充実を図る必要があります。
主要な施策_
①芸術文化団体の育成
伝統文化、民俗芸能継承団体、芸術文化協会への活動支援を
行っていきます。また、子どもたちの芸術文化体験活動の推進の
ため、子どもを対象に活動する町内の伝統文化活動団体の育成・
支援を行っていきます。
②文化財の保存・活用
「お達磨のサクラ」の保護、増殖、樹勢回復に努め、「柏倉家
住宅」など、現在保有する国・県・町指定文化財の保護・活用と
ともに、新たな文化財の指定や資料の収集を行い、その保護と活
用を図ります。また、昔から伝えられてきた伝統文化や民俗芸能
の保存・継承に努めます。
③歴史民俗資料館事業の充実
現在実施している歴史体験教室や古文書解読講座を充実し、町
の歴史や文化財に触れ合う機会の創出に努めます。また、歴史民
俗資料館では郷土の考古、歴史民俗、芸術文化、農耕文化資料や
最上川舟運資料を収集し、これらの展示と保管に努めます。
④中山町史「別巻」の準備
中山町史「下巻」の発刊から後の中山町の歴史について編さん
した、中山町史「別巻」の発刊に向けた準備に努めます。
71
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
事業の概要
伝統文化、民俗芸能継承団体、芸術文化協
会への活動支援
お達磨のサクラ樹勢回復、柏倉家住宅など
文化財の保護・活用、伝統文化や民俗芸能
の保存・継承
歴史体験教室、古文書解読講座等の開催、
郷土資料の収集、展示、保管
中山町史「別巻」の発刊に向けた準備
芸術文化団体の育成
文化財の保存、活用
歴史民俗資料館事業
中山町史「別巻」の準備
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
町民アンケートにおけ
る文化遺産の状況に対
する満足度
芸術環境に対する満足
度
歴史民俗資料館主催教
室・講座の参加者数
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
%
21.6
17.1
25.0
30.0
%
12.7
9.8
15.0
18.0
人
46
35
➚
80
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・芸術・文化に興味を持ち、自ら芸術・文化活動を行います。
・地域文化を子どもたちへ伝えます。
・文化財を大切にし、保存・伝承活動に参加します。
・地域における歴史・文化を、地域住民に積極的に伝えます。
・地域での芸術文化発表機会を設けます。
・地域における芸術・文化活動の振興、地域間の文化交流に努めます。
72
第3部
基本計画
5.青少年の健全育成
現状と課題_
少子高齢化や国際化、携帯電話やインターネットなど情報化社
会が広がる中で、青少年を取り巻く状況においては、いじめや引
きこもり、少年犯罪の深刻化など様々な問題が発生し、青少年の
健全育成は、日々重要性を増しています。
本町では、青少年育成推進員や青少年育成町民会議、子ども会
育成会などの団体が組織的に青少年の健全育成活動を行っていま
す。また、ボランティア団体等が小中学生を対象とした体験型活
動を行っています。
今後はこれまでの事業の充実を図るとともに、各団体との連携
の強化を図るほか、学校・家庭・地域が一体となって、青少年健
全育成に取り組む必要があります。また、青少年の社会参加活動
を促進するため、ボランティアサークルの育成・支援を図る必要
があります。
また近年の動向として、適切な遊び・生活の場を与え、子ども
たちの健全育成を図るとともに、児童生徒の安全な活動拠点を設
け、地域の方々の参画を得ながら、地域社会の中で、心豊かで健
やかに育まれる環境づくりが求められています。
このため、本町では放課後児童クラブとして、長崎小学校区に
ある民間の「まどか園」 を支援し 、豊田小学校区に公設民営の
「豊田地区放課後児童クラブ」(通称たかとりクラブ)を設置し
ています。また、平成 19 年度からは、放課後こども教室を実施
しています。さらに、平成 20 年度から要保護児童対策協議会設
置要綱を定め要保護児童の早期発見、対応を行っています。
今後とも現在の放課後児童クラブへの支援を継続しながら、子
育てニーズに対応した施設整備や運営方法について、総合的に検
討する必要があります。さらに、学校、幼稚園、保育園との連携
による要保護児童の早期発見が課題となっています。
73
第3部
基本計画
主要な施策_
①青少年育成団体への支援
PTA、青少年育成町民会議、子ども会育成会、スポーツ少年
団等、各種団体の活動の活性化と連携の強化を図ります。
②青少年育成推進事業の充実
ふるさと少年教室などの中央公民館事業の推進を図り、青少年
育成推進員の活動を強化します。
③青少年ボランティアサークルの育成・支援
青少年の社会参加活動を促進するため、町内の中高校生で組織
するボランティアサークルの育成や活動に対する支援を図ります。
④放課後児童クラブ・放課後子ども教室の運営支援
○放課後児童クラブの運営を支援していきます。
○放課後子ども教室については、子育てニーズに対応した施設整
備や管理運営方法を総合的に検討し、計画的な整備に努めます。
⑤要保護児童対策の推進
学校、幼稚園、保育園との連携により、要保護児童 ※ の早期発
見・対応体制の確立を図って適切な対応に努めます
主要な事業_
事業名
青少年育成団体支援事業
青少年育成推進事業
放課後子どもプラン事業
要保護児童対策事業
※
事業の概要
青少年育成町民会議や子ども会育成会な
ど、団体の活動の活性化を図る
青少年育成推進員の活動や公民館事業の充
実を図る
子どもたちの安全で健やかな居場所づくり
を推進するために、放課後児童クラブや放
課後子ども教室の運営・支援、施設の老朽
化に対応した改修の促進
要保護児童への適切な保護支援
要保護児童:虐待を受けた児童や不登校児童など支援を必要とする児童。
74
第3部
基本計画
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
青少年ボランティ
アサークル加入数
放課後児童クラブ
の利用者数
放課後子ども教室
の利用者数
青少年健全育成環
境に対する満足度
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績) (中間目標) (目標)
人
9
0
➚
43
➚
人
13,121
12,996
➚
15,000
人
2,004
1,655
2,500
3,500
%
14.7
18.3
➚
30
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・地域の子どもたちとの交流に努めます。
・地域での青少年健全育成・環境づくりに努めます。
・地域全体で子どもたちを見守り、子どもたちがのびのびと育つ地域環
境づくりに努めます。
・子どもたちと交流できる機会を積極的に設けます。
・未成年者へたばこ・酒・有害図書等を販売しません。
75
第3部
基本計画
6.地域間交流の推進
現状と課題_
交通や通信手段の発達により、人・モノ・情報等のあらゆる分
野の交流が飛躍的に拡大している一方で、人口減少や少子高齢化
の問題が深刻化しています。こうした中、人口減少に伴う対策で
ある出生率の向上や転出の抑制以外に、東京等の大都市から若者
や移住希望者が本町に定着する、より積極的な人口増加のための
対策が重要な課題となっています。
本町においては、最上川フェスタ、全国かぶと虫相撲大会、元
祖芋煮会 in 中山等の行事を実施しており、県内外から多数の参
加者があります。最上川フェスタに関しては、寒河江市・大江町
と連携を図っています。
また、地域活性化や防災対策、観光振興の面でも県内外の市町
村との交流事業を積極的に推進する必要があります。
国際交流事業については、誰もが国際交流に参加できる基盤づ
くりが必要となっています。
主要な施策_
①国内外交流事業の充実
○近隣市町村と情報交換の場を設け連携を強化するとともに、町
民・企業・団体等と協力し、地域資源を活用した魅力的な交流
事業を企画し、交流人口の増加を図ります。
○交流施設を活用し、スポーツ団体等の合宿や各種大会の誘致を
図り、交流事業の活性化につなげていきます。
○災害時相互応援協定を締結した宮城県松島町や仙山交流連携推
進事業の対象となっている宮城県内市町村との交流を積極的に
展開し、防災対策や観光振興を図ります。
○日本三大芋煮として平成 26 年度から交流のある愛媛県大洲市、
島根県津和野町については、芋煮を通じた食文化の交流を継続
します。
○グローバルな人材育成につなげるため、国際文化に触れること
ができる情報の提供に努めます。
○機会をとらえて国内外の都市に観光パンフレット等を送り、町
の文化や歴史・特産品等をPRしていきます。
○中山町出身者で構成される「東京中山会」との連携・交流を今
後とも続けていきます。
76
第3部
基本計画
②移住対策事業の推進
○移住希望者に対し、県のホームページ「すまいる山形暮らし情
報館」を活用し情報発信を行っていくとともに、町への移住を
首都圏等でPRするため、ふるさと暮らし情報センターへのチ
ラシの設置、移住セミナーや相談会への参加、全国移住ナビへ
の登録等、本町へのUJIターン ※ を促進するための情報提供
の強化を図ります。
○県内外から本町に移り住む世帯の住宅建築、購入費等に対する
定住支援制度を新たに創設するとともに、山形県と県内市町村
連携による奨学金返還助成制度の実施などにより県内外からの
移住や人材の確保を図ります。
○移住を希望する高齢者の受け入れ拠点として国及び山形県が実
現化を目指す日本版CCRC構想 ※ については、人口減少対策
と地域活性化策の切り札として大きな関心を呼んでおり、本町
での可能性調査を実施します。
主要な事業_
事業名
事業の概要
近隣の市町と連携して 最上川フェスタ等を開催
最上川活用地域活性化事業
する
災害時相互応援協定を締結した宮城県松島町と
県境を越えた市町村との連携
の交流促進及び仙山交流連携推進事業の 推進の
を促進
ほか、芋煮文化を通じた関係市町との交流促進
国際交流推進事業
国際化に関する情報の提供
関係機関と連携して東京等の大都市圏からの移
UJIタ-ン推進事業
住希望者に向けた情報提供の強化や奨学金返還
助成制度による県外からの人材確保
県内外から本町に移り住む世帯の住宅建築、購
定住支援事業
入費等に対する助成
移住を希望する高齢者の受け入れ拠点として国
日本版CCRC構想の導入検
及び山形県が実現化を目指す日本版CCRC構
討
想について可能性調査の実施
東京中山会交流事業
東京中山会総会への参加及び物産品の PR
※
UJIタ-ン:Uタ-ンは地方出身者が再び出身地に移り住むこと。Jタ-ンは地方
出身者が出身地には戻らず、都市と出身地の間の地域に移り住むこと。Iタ-ンは都
市で生まれ育った者が地方に移り住むこと。
※
日本版CCRC構想:高齢者が移り住み、健康時から介護・医療が必要となる時期ま
で継続的なケアや生活支援サービスをうけながら、社会活動等に参加するような共同
体を意味します。
77
第3部
基本計画
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
地域間連携の事業数
単位
事業
最上川フェスタ参加者
数
人
東京圏等からの移住者
数
人
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
3
4
4
5
167
中止
180
200
0
20
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・町や各種団体が取り組む交流活動の実施に協力します。
・町内在住外国人との交流に努めます。
・町外の関係団体等との交流機会の拡充に努めます。
・町で取り組む各種交流事業やUJIターン者の受け入れ活動等に協力
します。
78
第3部
第6章
基本計画
みんなで進める協働のまち
づくり
1.男女共同参画の推進
現状と課題_
全国的な少子高齢化の進展や経済活動の成熟等の社会情勢の急
激な変化に対応していく上で、男女の性別にかかわりなく、とも
に助け合うことで互いの個性や能力を発揮できる社会づくりがす
すみ、あらゆる分野において女性の社会進出が進んでいます。
本 町 に お い て も 、「 審 議 会 ・ 委 員 会 等 委 員 の 選 任 に 対 す る 指
針」を策定し、女性委員の割合が委員総数の 30%以上になるよ
う努め てきましたが、その結果、近年は 目標を超える 登用率と
なっています。
今後一層、男女共同参画の意識啓発の強化を図るとともに、
様々な分野における女性の登用拡大を図っていく必要があり、そ
のためには、指針となる「男女共同参画計画」を推進していく必
要があると考えられます。
また、男女共同参画意義の基本は人権意識であり、現在、虐
待・いじめ・種々のトラブル・人間性が欠如した事件が増加、深
刻化するなか、人権意識の啓発や身近に支援してくれる人権擁護
委員の活動がますます重要なこととなっています。
79
第3部
基本計画
主要な施策_
①男女共同参画意識の啓発
○男女共同参画週間等の各種事業について、ポスターの掲示やお
知らせ版等への掲載により町民の男女共同参画意識の普及向上
を図ります。
○仕事と家庭生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を実践普
及する優良企業の取り組みを促進します。
②社会活動への女性参画推進
○女性の子育てや再就職の支援、企業への育児・介護休業などの
普及啓発等によって、女性が働きやすい環境を整えていきます。
○町内各種団体の現状を把握し、山形県や山形市が設置している
男女共同参画センターで開催されるセミナーや講演会への参加
促進等により団体の育成を図ります。
○女性リーダーの育成を図るとともに、審議会・委員会等での女
性委員の割合が委員総数の 35%以上となるよう取り組んでい
きます。
③男女共同参画社会づくりの推進
○「男女共同参画計画」を推進し、男女が対等な社会の構成員と
して、あらゆる分野でお互いに尊重し協力し合える「男女共同
参画社会」の実現を目指していきます。
○ドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力)やセクシャル・
ハラスメント等の相談・支援体制を整備していきます。
④人権擁護活動の推進
○町民の人権意識を高揚するとともに、生命の大切さ、協働する
心を養うため人権意識の啓発を推進します。
○人権擁護活動の中心となっている人権擁護委員には定年制度が
あることから後継者の確保に努めます。
80
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
事業の概要
企業における仕事と家庭生活の調和(ワ-
ク・ライフ・バランス)を実践普及する優
男女共同参画啓発事業
良企業の取り組み促進や社会活動への女性
参画の推進、男女共同参画社会づくりを推
進するための啓発活動
「男女共同参画計画」推進事業
計画の見直し・普及事業の実施
山形市男女共同参画センタ-の 定住自立圏形成協定に基づく山形市男女共
広域活用
同参画センタ-“ファーラ”の広域活用
人権擁護事業
人権意識の高揚啓発
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
審議会への女性登
用率
人権啓発事業数
男性向け料理教室
参加者数
単位
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績) (中間目標) (目標)
%
19
32
27
35
回
4
4
5
6
人
16
0
30
50
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・家族がお互いに協力し、家事、子育て、介護等を行います。
・お互いを社会の対等なパートナーとして認め合い、尊重します。
・男女共同参画の視点を持ち、協働への意識を高め実践します。
・だれもが能力を発揮できる職場環境をつくります。
・雇用における男女の均等な機会と待遇を確保します。
・仕事と家庭の両立支援のための環境づくりを行います。
・性別役割分担意識に基づく慣習等を見直し、地域における男女共同参
画を推進します。
・事業所内での人権学習、人権啓発を実践します。
81
第3部
基本計画
2.地域コミュニティ・ボランティア活動等
の充実
現状と課題_
人口減少と少子高齢化が進む中、核家族化の進行、町民の行動
範囲の広域化、就業構造の変化、住民参加の低下などにより、人
と人とのつながりが希薄化し、基礎的コミュニティである自治会
が弱体化しています。しかし、現在ではボランティア活動やNP
Oに参加することが交流を深める一つのきっかけとなっており、
ボランティア団体やNPO法人の活動が積極的に評価されてきて
います。
本町においては、福祉関係では町社会福祉協議会が中心となり、
相互の交流と連携を図りながら、町民のボランティア団体の育成
支援と活動の支援をしております。また、福祉に限らず多様なボ
ランティア活動が展開されておりますが、今後とも一層NPO・
ボランティア団体の育成を図るとともに、コミュニティ活動の活
性化につなげていく必要があります。
また、住民主体の地域づくりを支援するために、町としても積
極的に施策を展開していくことが必要であり、特に地域住民が話
し合う場の提供と町民の問題意識の喚起、情報提供、NPO・ボ
ランティア・企業との連携・協働の促進、人的支援、財政的支援
等について検討をする必要があります。
主要な施策_
①地域コミュニティの再生
○地域コミュニティ活性化計画を普及推進し、地域コミュニティ
活動の活性化と地域リーダーの育成を図ります。
○住民主導のまちづくり推進事業やコミュニティ助成事業の充実
を図るとともに、町民に向けて助成事業情報の提供の充実に努
めます。
82
第3部
基本計画
○地域コミュニティの活性化や集落機能を再生するため、農村集
落を対象として小さな拠点の形成 ※ を推進します。
○地域おこしの活動や住民への生活支援など、地域力の維持・強
化を推進していくために「地域おこし協力隊」などの外部人材
の活用を検討します。
②ボランティア団体等の育成
○ボランティア活動推進基本計画を策定し、ボランティア団体等
の育成とボランティア活動を支援します。
○ボランティア活動やNPO活動に関する総合窓口を整備するな
ど、相談・情報提供体制を充実 します。また、今後もボラン
ティア団体・NPO法人等の様々な活動に対する支援に努めま
す。
○住民主体によるまちづくりが幅広く展開できるよう、活動主体
となっているボランティア団体、NPO法人、地域コミュニ
ティ組織などのネットワーク化を促進し、地域内の多様な連携
づくりを図ります。
③コミュニティ施設等の維持管理の推進
自治会や利用団体を中心に、地区内のコミュニティ施設の維持
管理や法定外公共物(里道や水路など法令に縛られていない公共
物)の草刈や清掃活動の実施、地区の衛生・防災・美観に対する
意識の高揚を図っていくよう促していきます。
※
小さな拠点の形成:地域住民の主体的な参画の下で「小さな拠点」の形成に向け将来
像の合意形成を図り、集落生活圏において必要な生活サービスの提供や収入を得るた
めの事業が将来に渡って、継続出来る持続的な仕組みを構築するものです。
83
第3部
基本計画
主要な事業_
事業名
事業の概要
山形創造NPOネットワーク参
住民参加と協働の地域づくりノウハウを得る
加事業
まちづくり研修会の開催やまちづくり推進事
まちづくり推進事業
業の実施による住民の自主的なまちづくりへ
の支援
地域コミュニティ活性化計画推
計画の普及推進
進事業
地域コミュニティや集落再生のための生活
小さな拠点の形成
サービスの提供
ボランティア活動推進基本計画
計画策定と計画推進
策定事業・同計画策定事業
里道・水路清掃運動
法定外公共物管理の実施
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
ボランティア団体数 団体
NPO法人数
団体
コミ ュニ ティ 施設 の
人
年間利用者数
まち づく り推 進事 業
件
補助金実施件数
やっ てみ っべ 活動 支
件
援補助金実施件数
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
43
1
不明
1
50
2
60
3
38,312
35,932
39,000
40,000
21
23
40
0
8
10
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
・ボランティア・コミュニティ活動への積極的な参加を図ります。
・地区組織の強化に努めます。
・公募される審議会や委員会委員へ積極的に応募し、提案します。
・パブリックコメント制度などを利用し、政策形成や計画策定過程に参
画します。
・社会貢献活動へ積極的に参加します。
・個々の能力などをコミュニティ活動へ活かします。
84
第3部
地
域
・
団
体
・
事
業
者
基本計画
・従業員がコミュニティ活動や社会貢献活動に参加できる環境づくりに
努めます。
・行政や地域の課題に関心を持ち、協働への意識を高め、まちづくり事
業の実践に努めます。
・政策形成や計画策定において、それぞれの立場で積極的に参画しま
す。
・行政との協働のまちづくりを推進するとともに、まちづくりへの積極
的な提案をします。
・地域の課題を踏まえた自主的・主体的なまちづくり活動を進めます。
・コミュニティ活動への地域住民の参加をうながします。
・コミュニティ活動のリーダー育成に協力します。
・地域外国人と相互に理解し合い、尊重し合える環境をつくります。
・地域外国人との交流を図る事業を進めます。
85
第3部
基本計画
3.協働によるまちづくりの推進
現状と課題_
少子・高齢化の進展、地域経済の低迷や厳しい町財政運営が続
く中で、福祉や防災など町民が安全で安心して暮らせるまちづく
りの実現のための課題は、複雑・多様化しています。これらの課
題を解決するためには、町民や地域、さらには関係諸団体などが
力を合わせ、適切な役割分担を検討しつつ協働のまちづくり ※ へ
の取り組みを進めることが必要不可欠です。協働によるまちづく
りは、町民にとってもその達成感から町への愛着や行政施策への
満足度を向上させる大きな足がかりとなります。
今後一層、住民参画による協働のまちづくりを推進していくた
め、協働に関する総合的な推進体制の確立や行政情報の共有化を
進めるための広報広聴活動、情報公開制度の充実など、協働のま
ちづくりを推進する仕組みを構築する必要があります。
主要な施策_
①協働のまちづくりの指針・体制の確立
町民や住民団体及びボランティア団体等と行政とが対等なパー
トナーシップを築けるよう、協働のまちづくり推進に関する総合
的な指針・制度を検討し、その体制整備を図るとともに、町民と
行政がお互いに情報を共有することができるシステムや協働事業
に参画する人材の育成システム等の構築を図ります。
※
協働のまちづくり:地域社会を構成する多様な住民(地域住民、自治会など地縁型の
組織、特定のテーマで活動するNPOボランティア、社会福祉法人などの公益法人、
町内に事業所を持つ民間企業や商工団体・農業団体、町内の事業所・施設で働く人
等)が、お互いに連携・協力し合うとともに、行政との協働関係を築きながら、地域
の社会的課題の解決とまちづくりに取り組んでいく仕組みづくりと営み(プロセス)
のこと。
86
第3部
基本計画
②住民参画の機会の拡充
各種審議会や意見公聴会などにおいて、十分に町民の意見が反
映され、また提案等が行えるよう、多様な場での住民参画機会の
拡充を図ります。
③地域と行政とのネットワークづくり
行政職員と地域住民や自主的活動団体等との連携を強化し、協
働により、まちづくり課題の解決を図るとともに、地域と行政職
員のネットワークの構築に努めます。
また、山形大学をはじめ、大学などの高等教育機関やNPO法
人などの活動を積極的に受け入れながら、交流・連携を通じて本
町の活性化やまちづくりの推進を図ります。
④広報・広聴活動の充実
<広報紙及びホームページの内容の拡充>
○町民との情報共有のため、内容の充実へ向けた検討や区長(広
報連絡員)との連携強化に努め、町民の関心の深い情報や多様
な情報の掲載を行い、利便性の高い活用できる情報媒体として
の構築に努めます。
○ホームページによる迅速な情報提供を行うため、システムの確
立と職員の研修を実施し、ホームページを利用した情報取得の
促進を図ります。
○携帯電話など多様な情報媒体による伝達システムについても検
討し、手軽に情報の取得ができる環境づくりを進めます。
<広聴活動の充実>
○町民が意見や要望などを気軽に提案できる体制を整備し、町政
座談会など町民との対話の機会の拡充や、広聴活動の充実に努
めます。
○意見公募(パブリックコメント)やアンケートなど、多様な方
策での町民意識の把握に努めます。
87
第3部
基本計画
⑤情報公開の推進
情報の共有による開かれた町政を推進するため、行政情報管理
の充実を図り、情報公開にあたっては、個人情報保護条例に基づ
き、個人情報の適正な取扱を徹底しつつ情報公開を行い、行政運
営の透明性を推進します。
主要な事業_
事業名
事業の概要
協働のまちづくりの指針・制度・組織を確
協働のまちづくり体制確立事業
立するための活動の実施
職員及び町民を対象とした各種研修会の実
協働のまちづくり人材育成事
施及び町民との連携強化を図る啓発活動を
業・啓発事業
実施する
パブリックコメントを推進するとともに、
広聴事業
町政座談会を通じ地域の課題や状況を共有
する
人材育成やまちづくりのための大学などの
大学などの高等教育機関やNP
高等教育機関やNPO法人との交流・連携
O法人との交流
事業の展開
「 広 報 な か や ま 」 月 1 回 発 行 、「 お 知 ら せ
広報事業
版」月2回発行。全世帯及び事業所に配布
する
地域情報発信事業
インターネット接続、ホームページ更新
みんなで目指そう値_
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
成果指標の名称
単位
町政座談会開催数
パブリックコメント
実施回数(累計)
町ホームページアクセ
ス件数(再掲)
まちづくり 人 材 育 成 研
修の実施回数
回
0
0
7
7
回
0
1
5
10
件
86,400
139,513
93,000
100,000
回
0
0
2
3
88
第3部
基本計画
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・地域社会を支える主体である町民が、個々の能力等を地域のために還
元します。
・ 行政課題や地域の課題に関心を持ち、協働への意識を高め、実践しま
す。
・公募される審議会や委員会に積極的に参加します。
・町の行財政への関心を持ちます。また、財政状況について理解を深め
ます。
・地域の課題・問題について地域住民が関心を持ち、町内会、NPOや
ボランティア団体を活用し、コミュニティでの課題解決に努めます。
・ 行政課題や地域の課題に関心を持ち、協働への意識を高め、実践しま
す。
89
第3部
基本計画
4.健全な自治体経営の推進
現状と課題_
本町では、厳しい財政状況や地域経済の状況等を背景に、簡素
で効率的な行財政システムを構築し、自らの行財政運営について
透明性を高め、公共サービスの維持向上に努めるなど積極的な行
政改革に取り組んでいます。
第5次中山町行政改革大綱及び実施計画(平成 23 年度~平成
27 年度)では、行政の情報化や定員適正化の推進、人事評価制
度の導入や町単独補助金の見直しなどを実施しましたが、今後は、
時代のニー ズに合った第6次中山町行政改革大綱及び実施計画
(平成 28 年度~平成 32 年度)の策定が課題となっています。
また、公平・公正な社会の実現、行政の効率化、国民の利便性
の向上を目的とした、マイナンバー制度 ※ が平成 28 年 1 月 1 日
より運用されるなど、国及び地方における行政システムの大改革
が予定されています。
一方、平成 23 年 7 月の山形定住自立圏の形成に関する協定締
結を受けての山形定住自立圏共生ビジョン連携事業では、休日及
び夜間における診療体制の充実、子育て支援センターの相互利用、
ナラ枯れ被害防除事業、消防事務委託、地域公共交通ネットワー
クの構築、山形市男女共同参画センターの広域利用、職員研修の
拡充など広域連携の取組みが実施されています。
また、上記以外にも山形県後期高齢者医療広域連合による後期
高齢者医療事業、山形広域環境事務組合によるエネルギー回収施
設建設事業や廃棄物の処理、最上川中部水道企業団による上水道
事 業 の 実 施 、( 財 ) 山 形 県 下 水 道 公 社 に よ る 最 上 川 流 域 下 水 道
※
マイナンバー制度:マイナンバ-は、住民票を有するすべての住民に与えられた個人
番号で、1人に1つの 12 桁の番号が与えられます。社会保障・税・災害など行政の
手続きには、このマイナンバ-が必要となります。
90
第3部
基本計画
(山形処理区)下水道事業の実施など一部事務組合等による様々
な広域連携事業が実施されています。
主要な施策_
①効率的な行政経営と健全な財政運営の確立
○新たな行政改革実施計画を策定して、効率的な行政経営と健全
な財政基盤の確立を目指します。
○中長期の財政計画を継続して策定し、大規模事業への計画的対
応を図り、足腰の強い財政を目指します。
○決算審査や財政健全化判断指標の審査などを実施する監査体制
の充実に努め、町民に開かれた自治体経営を進めます。
②中山町定員適正化計画の推進
○新たな行政課題や町民のニーズに対応するため、時代の変化に
即した事務事業の見直しを行い、行政組織の再構築や職員の適
正配置による人材の有効活用を図るとともに、定員適正化計画
を推進します。
○民間への委託や指定管理者制度の活用が適当である事務事業や
施設の管理について、積極的に活用します。
③職員の人材育成等の推進
人材育成基本方針に基づき、職員を計画的に育成できるシステ
ムと環境を構築し職員の能力を最大限に引き出す能力開発を行う
とともに、人事評価制度、適材適所の人事配置などを通じて、職
員の意識改革を図り人材育成に積極的に取り組みます。
④安定的な財源確保
○町税については適正な賦課と納税対策の強化を図るとともに、
補助制度の有効活用等にも努め、効果的に財源確保を図ります。
○公有財産の有効活用を図るとともに、遊休財産については計画
的な売却等により財源確保に努めます。
○本町の「ふるさと寄附金制度」を全国に発信するとともに、ふ
るさと寄附金額の増収に向けた対策を強化します。
91
第3部
基本計画
⑤庁舎の整備
現在の役場庁舎は、築 49 年と老朽化し、また、手狭のため、
多様化する行政需要に対応出来ないことやワンストップ行政サー
ビス、災害対策本部機能など様々な点で課題があります。このた
め、新たな町のコアとなる公共施設等の集約化や適正配置を目指
すコンパクトシティ構築推進事業の中で総合的に検討します。
⑥広域連携の推進
現在の広域連合、一部事務組合、事務の委託などに加え山形定
住自立圏共生ビジョン連携事業などの広域連携事業に取り組み、
多様な行政課題の解決に向けた広域連携を強化していきます。
主要な事業_
事業名
行政改革の推進
行政情報化の推進
総合計画事業
広域連携の推進
人材育成事業
新地方公会計制度導入事業
事業の概要
行政改革大綱及び実施計画(第6次)の策定、実
施計画の見直し・推進
LGWANの活用、庁内行政情報系システムネッ
トワーク化の推進、マイナンバ-制度の普及・推
進、効率化のための自治体クラウド導入検討
第5次総合計画の推進、実施計画の策定、事務事
業評価等
山形定住自立圏共生ビジョン連携事業の推進及び
連携中枢都市圏の形成に参加(予定)
職員の研修や自己啓発の奨励、人事評価制度との
連携等
資産・債務改革の一環として、貸借対照表、行政
コスト計算書など4つの財務書類を作成・公表す
る
みんなで目指そう値_
成果指標の名称
単位
職員の提案による提
件
案採用件数(累計)
職員研修受講者数
人
町税の収納率
%
ふるさと寄附金額
千円
平成 21 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 32 年度
(実績)
(実績)
(中間目標)
(目標)
0
59
70
80
51
94.8
0
51
95.5
12,411
60
95.0
66
95.7
20,000
92
第3部
みんなで目指そう協働の指針_
住
民
地
域
・
団
体
・
事
業
者
・町の行財政への関心を持ちます。
・納税者の義務を果たし自主財源の充実に協力します。
・町からの業務委託や指定管理者制度等への対応に努めます。
93
基本計画
第3部
第7章
基本計画
まちづくりの戦略プロジェクト
1.戦略プロジェクトの設定
基本構想の第3章で示した基本施策の展開方向に基づく具体的
な施策内容は基本計画の第1章から第6章までに示しています。
これらの施策は新しいまちづくりの基本として総合的、体系的に
進めていくことが必要ですが、さらに基本施策間の連携による施
策効果の向上や相乗効果を戦略的に狙い、進めるべき施策群を
「まちづくりの戦略プロジェクト」と位置づけ、次のとおり4つ
の戦略プロジェクトを設定し、新しいまちづくりを牽引していく
こととします。
また、平成 27 年 12 月に策定した中山町まち・ひと・しごと
創生総合戦略の基本目標を達成するための重点プロジェクトにつ
いては、第5次中山町総合計画の基本構想・基本計画の一部とし
て、本町の経営資源(予算、人材、資産)の重点配分を行うとと
もに、最優先のプロジェクトとして位置付けています。
このため、中山町まち・ひと・しごと創生総合戦略の重点プロ
ジェクトについては、いずれのプロジェクトも後期5か年基本計
画の戦略プロジェクトに位置付け、整合化を図っています。
○中山町まち・ひと・しごと創生総合戦略
基本目標1
「なかやまの資源や立地条件を活かして雇用を創出」
基本目標2
「なかやまへ住もう・帰ろうの流れを創出」
基本目標3
「なかやまの若い世代の結婚・出産・子育ての希望を実現」
基本目標4
「なかやまの安全・安心な暮らしと広域連携によるまちづく
りの実現」
94
第3部
基本計画
戦略プロジェクト1
地域振興リーディング・プロジェクト ※
戦略プロジェクト2
みんないきいき 健康・スポーツ・交流のまちづくり
プロジェクト
戦略プロジェクト3
心豊かに子どもを育む 子育て応援・教育のまちづくり
プロジェクト
戦略プロジェクト4
定住環境創造ベッドタウン・プロジェクト
※
リ-ディング・プロジェクト:事業全体を進める上で核となり、先導的な役割を果た
すプロジェクトのこと。
95
第3部
基本計画
2.各戦略プロジェクト
戦略プロジェクト1
地域振興リ-ディング・プロジェクト
本町では、なかやまの資源や立地条件を活かして新たな雇用を
創出するとともに、税収の確保や地域経済の活性化を図るため、
なかやま西部工業団地への雇用効果の高い企業の誘致や新規創業、
複合的な機能を有する「道の駅」等の整備が課題となっています。
また、本町の特色であるコンパクトシティを一層推進するとと
もに、新たな町のコアとなる公共施設等の集約化や適正配置によ
り町民の利便性や行政サービスの向上を図る必要があります。
さらに、人口減少対策や団塊の世代が後期高齢者となる 2025
年問題に対応し、移住を希望する高齢者の受け入れ拠点として国
及び山形県が実現化を目指す日本版CCRC構想についても、本
町での可能性調査を実施し、その導入について総合的に検討する
必要があります。
戦略プロジェクトとして一体的に取り組むべき主要事業は、次
のとおりです。
<戦略プロジェクトの主要事業>
①企業誘致の促進
○なかやま西部工業団地への雇用効果のある製造業を中心とした企業
誘致の促進
②道の駅整備計画の策定
○中山町内の通過交通量を活かした道の駅機能に加え、直売所、飲食
店、ショピング広場、子どもの遊び場等の複合的機能を有する「道
の駅」建設に向けた整備計画の策定
③コンパクトシティ構築推進事業
○役場庁舎、中央公民館、保健福祉センタ-等 の複合施設化や適正配
置によるコンパクトシティ整備計画の策定
④日本版CCRC構想の導入検討
○日本版CCRC構想についての可能性調査の実施
96
第3部
基本計画
戦略プロジェクト2
みんないきいき 健康・スポーツ・交流の
まちづくりプロジェクト
本町には、最上川中山緑地公園やひまわりグラウンドゴルフ場
のほか、総合体育館、屋内ゲートボール場、町民グラウンド、町
民テニスコート、町民プールなど多様なスポ-ツ施設群とともに、
ひまわり温泉「ゆ・ら・ら」が立地しており、この地区一帯を
「ひまわり元気のさと」と呼んでいます。
ひまわり元気のさとは、スポーツやレクリェーション・イベン
ト・野外活動・温泉による保養などの目的で町民をはじめ、県内
外の人々に幅広く利用されています。
一方、最近のバランスの良い健全な食生活をしようとする健康
志向や健康ウォーキング、クアオルト、フィットネスクラブなど
の健康ブームも手伝って、運動を伴う健康づくりは大きな関心を
呼んでいます。
このため、本町においても、これらの地域資源を有効に活かし
ながら医療と保健、スポーツ、温泉施設が連携した健康づくりに
向けた仕組みづくりが課題となっています。
また、ひまわり温泉「ゆ・ら・ら」については、本町における
貴重な観光交流の拠点として、利用の拡大や経営の黒字化ととも
に、地場産業としての農業や商業、6次産業との連携した取組み
が求められています。
以上のことから、中山町政策推進本部を中心に連絡・調整を図
りながら、本プロジェクトを推進します。
戦略プロジェクトとして一体的に取り組むべき事業は、次のと
おりです。
97
第3部
基本計画
<戦略プロジェクトの主要事業>
①健康増進事業
○各種健康診査・健康教育・健康相談・食生活改善推進事業
②各種スポ-ツ大会、スポ-ツ教室開催事業
○健康志向や健康づくりなど町民のニ-ズ に合った各種スポ-ツ大会、
スポ-ツ教室の開催
③介護予防事業
○高齢者サロンの開設など地域における介護予防事業
④体育施設管理事業
○町民グラウンド、町民プ-ル、町民テニスコ-ト、屋内ゲ-トボ-
ル場、ひまわりグラウンドゴルフ場、最上川中山緑地等の運動場等
の利用拡大に向けた施設整備と管理運営
⑤観光交流振興計画策定事業
○観光客の農商業への誘導や交流・定住の契機となる振興方針を策定
⑥ひまわり温泉管理運営事業
○ひまわり温泉ゆ・ら・ら及び関連施設群のリノベ-ション計画等を
策定し、利用者及び交流人口の増加を図り 、経営の安定化に取り組
むことで適正な管理運営を行う
※
リノベ-ション:既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能
を向上させたり、付加価値を与えたりすること。
98
第3部
基本計画
戦略プロジェクト3
心豊かに子どもを育む 子育て応援・教育の
まちづくりプロジェクト
本町では、安心して結婚し、子どもを産み育てられるよう若者
の就職支援や婚活支援とともに、子育て世代の経済的負担の軽減
が大きな課題となっています。
特に、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援や子育てか
ら介護まで仕事と家庭が両立できる環境を整備する必要がありま
す。
また、約 60 年ぶりとなる教育委員会制度の大改革に伴う教育
委員長と教育長を一本化した新「教育長」の設置や「総合教育会
議」の設置、教育に関する「大綱」の策定などにより、教育行政
における責任の明確化や教育委員会の審議の活性化、迅速な危機
管理体制の構築、首長との連携強化などの効果が期待されていま
す。
本町は、心豊かな子どもを産み育む子育て応援や教育大綱が目
指す新しい地方教育行政の在り方としての教育のまちづくりを関
係機関が連携して推進する必要があります。
戦略プロジェクトとして一体的に取り組むべき主要事業は、次
のとおりです。
99
第3部
基本計画
<戦略プロジェクトの主要事業>
①子育て支援の充実
○保育園管理運営体制の整備と機能強化
○子育て支援センタ-事業及び子育て世代包括支援センタ-事業の充
実
○子育て支援医療給付事業の拡大及び妊娠・出産費用助成事業、出産
祝金支給事業、子育て支援金支給事業の創設
○多子世帯の保育料軽減事業や私立幼稚園就園奨励費補助事業などの
子育て費用の軽減対策
②学校教育の充実
○総合教育会議の推進
○学力向上推進事業や外国語教育支援事業、教育相談事業の充実
○幼保小中連携の充実による学校・家庭・地域の教育力の強化
○中山中学校整備事業、教育のICT化環境整備事業、小中学校施設
環境整備事業の推進
③健やかな子どもを育む地域づくり
○町民がお互いに支え合えるような地域社会の形成
○地域社会における児童生徒の学習・体験活動の推進
○青少年の社会参加活動を促進するボランティアサ-クルの育成
100
第3部
基本計画
戦略プロジェクト4
定住環境創造ベッドタウン・プロジェクト
本町でも、少子・高齢化が進展するとともに、人口の自然減や
社会減に伴い総人口が年々減少しており、地域経済や地域医療、
福祉、介護などへの様々な影響が懸念されています。
このため、本町の特色であるベッドタウンとしてのまちづくり
や公設及び民間による低廉で良質な住宅の供給を図るとともに、
定住支援制度の創設や関係機関との連携による移住希望者への積
極的な情報提供を図りながら、県内外の住民の本町への積極的な
移住を図ります。
また、民間事業者による住宅地開発や優良田園住宅整備事業へ
の支援、空き家の利活用、三世代同居・近居の推進等を通じ、新
たな人口の流入を呼び込む定住環境の創造を図ります。
戦略プロジェクトとして、一体的に取り組むべき事業は、次の
とおりです。
<戦略プロジェクトの主要事業>
①町営住宅等整備事業
○経済的に厳しい若い世代向けの低廉で良質な住宅の提供を図るため
の新たな町営住宅の建設及び既存町営住宅の維持管理
②定住支援事業
○県内外から本町に移り住む世帯の住宅建築、購入費等に対する助成
③住宅基盤整備事業
○民間事業者による住宅地開発や優良田園住宅の建設促進を図るため
の支援等
④空き家利活用推進事業
○空き家のリフォ-ム補助や紹介による空き家を利活用した定住環境
の整備
⑤三世代同居・近居推進対策事業
○三世代同居・近居を推進するための住宅建築 、購入費等に対する助
成
101
参 考 資 料
第3部
基本計画
1.第5次中山町総合計画・後期5か年基本
計画策定のための推進体制
図-1
推進組織体制について
中山町政策推進会議
模式図
【外部組織】
「後期5か年基本計画(案)」の調査・審議
【庁内推進体制】
中山町政策推進本部
「後期5か年基本計画(案)」の検討
本部長:町長
副本部長:副町長
本部員:教育 長・各課長
周
辺
市
幹
事
会
町
「後期5か年基本計画(案)」の検討
と
幹事:副町長、教育長、総務企画課長
の
連
携
プロジェクトチ-ム
「後期5か年基本計画(案)」の作成
関係各課の代表統括、統括等で構成
事 務 局(推進体制の連絡調整等)
担当:総務企画課企画財政グル-プ
103
第3部
表-1
区
推進組織体制の構成
分
組
織
名
(単位:人)
称
人
数
外部組織
中山町政策推進会議
15
庁内組織
中山町政策推進本部
10
〃
幹
〃
プロジェクトチ-ム
〃
事
表-2
NO
事
務
会
備
産・官・学・金・労
16
3部会体制
5
中山町政策推進会議委員名簿
1
国立大学法人山形大学
2
山形県村山総合支庁
3
中山町商工会
4
考
3
局
各種機関・団体名
基本計画
職
※順不同
名
人文学部副学部長
地域連携室長教授
総務企画部
地域振興課長
氏
名
摘
要
國方
敬司
会長・学術
富樫
健治
副会長・官庁
事務局長
渡辺
照夫
山形農業協同組合北部
営農センタ-
センタ-長
中川
弘幸
5
山形銀行長崎支店
支店長
四釜
晴好
金融業界
6
一般社団法人山辺青年
会議所
副理事長
鈴木
義人
青年団体
7
中山町商工会青年部
部長
佐竹
寿教
青年組織
8
山形建設労働組合中ブ
ロック
幹事
森谷
正幸
労働界
9
中山町社会福祉協議会
事務局長
澤
義正
福祉団体
10
中山町区長連絡協議会
評議員
横山
紀一
地縁団体
11
中山町女性団体連合会
中山町婦人会員
阿部美絵子
女性団体
12
中山町女性団体連合会
山形地区交通安全
協会長崎支部女性
部長
結城
女性団体
104
広美
産業界
(商工)
産業界
(農業)
第3部
NO
各種機関・団体名
職
名
氏
名
摘
13
公募
公募委員
押切
亨訓
町民
14
公募
公募委員
柴田
拓修
町民
15
公募
公募委員
志田
健
町民
表-3
区
1
本部長
町
2
副本部長
副町長
森谷喜代弘
3
本部員
教育長
石川
浩司
4
本部員
総務企画課長
橋本
修一
5
本部員
住民税務課長
佐東
秀治
6
本部員
健康福祉課長
野口
好一
7
本部員
産業振興課長
佐竹
貞二
8
本部員
建設課長
秋葉
政則
9
本部員
議会事務局長
髙橋
孝志
10
本部員
教育課長
髙橋
昌敏
NO
区
要
中山町政策推進本部員名簿
NO
表-4
基本計画
分
職
名
長
氏
佐藤
名
俊晴
摘
要
議長
中山町政策推進本部幹事会名簿
分
職
名
氏
名
1
幹事
副町長
森谷喜代弘
2
幹事
教育長
石川
浩司
3
幹事
総務企画課長
橋本
修一
105
摘
議長
要
第3部
表-5
NO
1
中山町政策推進本部事務局名簿
所属課・グル-プ名等
職
総務企画課企画財政G
名
統
括
総合戦略専門員
氏
名
摘
今野
修悦
事務局長
丹野
充
事務局員
2
〃
3
〃
主
査
今野
明人
事務局員
4
〃
主
任
荒木
一美
事務局員
5
〃
主
事
佐藤友里菜
事務局員
表-6
第7章
健康・福祉・子育て支援
第5章
教育・文化・スポーツ
戦略プロジェクト
【第1部会】
部員:6名
所属課・グル-プ名等
1
健康福祉課福祉G
2
健康福祉課子育て支援G
3
健康福祉課健康づくりG
4
5
6
教育委員会教育課学校教
育G
教育委員会教育課学校施
設整備G
教育委員会教育課生涯学
習G
担当分野:第4章
職
名
代表統括
鈴木
統括兼園長
統
氏
名
伸広
柏倉
浩子
主任指導主事
兼統括
荒井
孝
代表統括
西塔
雅典
齋藤
信幸
統
産業づくり
括
括
第7章
所属課・グル-プ名等
摘
要
部会長
鈴木真由美
副部会長
戦略プロジェクト
【第2部会】
NO
要
プロジェクトチ-ム名簿
担当分野:第1章
NO
基本計画
部員:5名
職
名
1
総務企画課庶務G
代表統括
2
住民税務課税務G
統
3
産業振興課産業振興G
統
氏
名
髙内
英二
括
太田
文彦
括
小野
喜博
106
摘
副部会長
部会長
要
第3部
NO
所属課・グル-プ名等
職
名
氏
名
4
産業振興課産業振興G
主
査
村山
聡
5
農業委員会事務局
主
査
多田
直晶
摘
基本計画
要
担当分野:第2章
生活環境
第3章
生活基盤
第6章
【第3部会】
協働によるまちづくり
第7章
戦略プロジェクト
部員:5名
NO
所属課・グル-プ名等
職
名
1
住民税務課住民G
代表統括
2
総務企画課情報防災G
統
3
建設課建設整備G
統
4
建設課下水道管財G
5
会計室
名
武田
光由
括
髙橋
孝広
括
佐藤
隆一
川瀬
勲
代表統括
室
氏
長
107
森谷真由美
摘
部会長
副部会長
要
第3部
基本計画
2.中山町政策推進会議等の開催状況
月
中山町政策推進会議
○第1回会議(6/22)
・委嘱状交付、「会長・
副 会 長 の 選 出 」、「 後
期5か年基本計画に
ついて(諮問)」、「推
進 体 制 」、「 策 定 ス ケ
ジ ュ ー ル 」、「 町 民 ア
ン ケ ー ト 調 査 」、「 今
後の日程等につい
て」審議
7
8
中山町政策推進本部
プロジェクトチーム会議
○第1回会議(5/27)
・「推進体制」、「策定ス
ケ ジ ュ ー ル 」、「 町 民
ア ン ケ ー ト 調 査
( 案 ) に つ い て 」、
「今後の日程等につ
いて」検討
5
6
中山町政策推進本部会議
○第2回会議(8/19)
・「町民アンケート調査
結 果 に つ い て 」、「 今
後の日程等につい
て」審議
○第2回会議(8/12)
・「これまでの経過等に
つ い て 」、「 町 民 ア ン
ケート集計結果(速
報)について」検討
108
○第1部会(6/15)①
○第2部会(6/15)①
○第3部会(6/15)①
・ 辞 令 書 交 付 、「 後 期 5
か年基本計画につい
て」、「推進体制」、「策
定スケジュール」、「町
民 ア ン ケ ー ト 調 査 」、
「 部 会 の 担 当 分 野 」、
「後期5か年基本計画
素案の作成手順」、「グ
ループ討議の進め
方」、「今後の会議日程
等について」検討・意
見交換
○第1部会(7/22)②
○第2部会(7/ 8)②
(7/29)③
○第3部会(7/30)②
・「 前 回 会 議 の 整 理 」、
「前期基本計画の検
証」、「今後の会議日程
等について」検討・意
見交換
○第1部会(8/18)③
○第2部会(8/20)④
○第3部会(8/21)③
・「 町 民 ア ン ケ ー ト 調 査
集計結果(速報)につ
いて」、「前期基本計画
の検証」、「次回の会議
日程等について」検
討・意見交換
第3部
月
9
10
11
12
基本計画
中山町政策推進本部
プロジェクトチーム会議
○第3回会議(9/29)
○第3回会議(9/14)
○第1部会(9/ 2)④
・「これまでの経過等に ・「これまでの経過等に ○第2部会(9/ 3)⑤
つ い て 」、「 前 期 5 か
つ い て 」、「 前 期 5 か ○第3部会(9/ 4)④
年基本計画の評価と
年 基 本 計 画 の 評 価 と ・「 前 期 5 か 年 基 本 計 画
検 証 に つ い て 」、「 今
検 証 に つ い て 」、「 今
の評価と検証につい
後の日程等につい
後の日程等につい
て」、「次回の会議日程
て」審議
て」検討
等について」検討・意
見交換
○第4回会議(10/26) ○ 臨 時 議 会 ・ 全 員 協 議 ○第1部会(10/13)⑤
・「これまでの経過等に
会(10/1)
○第2部会(10/14)⑥
つ い て 」、「 後 期 5 か ・「これまでの経過等に ○第3部会(10/15)⑤
年基本計画の主要事
つ い て 」、「 策 定 ス ケ ・「 こ れ ま で の 経 過 等 に
業 ( 案 ) に つ い て 」、
ジ ュ ー ル に つ い て 」、
ついて」、「後期5か年
「今後の日程等につ
「 推 進 体 制 に つ て 」、
基本計画の主要事業
いて」審議
「町民アンケート調
(案)について」、「次
査の結果について」
回の会議日程等につい
報告
て」検討・意見交換
○第4回会議(10/21)
・「これまでの経過等に
つ い て 」、「 後 期 5 か
年基本計画の主要事
業 ( 案 ) に つ い て 」、
「今後の日程等につ
いて」検討
○第5回会議(10/29)
・「第4回政策推進会議
の結果等について」
報告
○第1部会(11/24)⑥
○第2部会(11/25)⑦
○第3部会(11/30)⑥
・「 こ れ ま で の 経 過 等 に
ついて」、「後期5か年
基本計画(案)につい
て」、「その他」検討・
意見交換
○第5回会議(12/25) ○第6回会議(12/8)
・「これまでの経過等に ・「これまでの経過等に
つ い て 」、「 後 期 5 か
つ い て 」、「 後 期 5 か
年基本計画(案)に
年基本計画(案)に
ついて」審議
ついて」検討
・「後期5か年基本計画
について(答申)
中山町政策推進会議
中山町政策推進本部会議
109
第3部
月
中山町政策推進会議
中山町政策推進本部会議
○町議会・全員協議会
(12/16)
・「これまでの経過等に
つ い て 」、「 後 期 5 か
年基本計画(案)に
12
ついて(報告)
○第7回会議(12/21)
・「後期5か年基本計画
(案)について」検
討
○ 第 5 次 中 山 町 総 合 計 ○第8回会議(1/5)
画 ・ 後 期 5 か 年 基 本 ・「第5回中山町政策推
計画(案)に対する
進会議の結果等につ
パブリック・コメン
い て 」、「 後 期 5 か 年
1
ト(意見公募)の実
基本計画(案)」の決
施「1/15~2/15」
定 に つ い て 」、「 今 後
の日程等について」
検討
○町議会・全員協議会
(2/22)
・「これまでの経過等に
つ い て 」、「 後 期 5 か
年基本計画について
(答申)」、「後期5か
年基本計画(案)に
2
対するパブリック・
コメント(意見公
募)の結果につい
て 」、「 後 期 5 か 年 基
本計画(案)につい
て」報告
・「後期5か年基本計画
(案)」の承認
※(注)①:第1回目を標記しています。
110
基本計画
中山町政策推進本部
プロジェクトチーム会議