1 JJME2005 2 背景 脳波のアルファ波帯域に着目 したBrain Computer Interface 堀 潤一* 徳武 篤志‡ 潤一*† 篤志‡ 斉藤 義明* 宮川 道夫* 義明* 道夫*† *新潟大学工学部 †新潟大学超域研究機構 ‡新潟大学大学院自然科学研究科 コミュニケーションは人が基本的な生活 を行う上で必須のもの 末期ALS(筋萎縮性側索硬化症)など神経性 難病者のためのインタフェースとして 脳波(EEG) 脳波(EEG)を用いたインタフェース (BCI: Brain Computer Interface) 点 け !! JJME2005 JJME2005 3 JJME2005 4 BCI (Brain Computer Interface) 運動関連脳電位を用いたBCI(Ide, 2001) 視覚誘発脳波P300を用いたBCI(Yamada, 1996) 左右掌握運動時の脳波 視覚刺激を提示し,目的の文字を選択 8~13Hzの周波数帯域 β波に比べて振幅が大きい 安静時(リラックス状態)に出現 興奮時にα波は周期性を失う⇒α波阻止 β波を用いたBCI(MCTOS) → → 額の3点で脳波を検出 リラックス時(α波) 刺激提示の待ち時間が必要 背景雑音の影響を受け易い JJME2005 5 システム概要 多チャンネル信号処理 フィルタ処理 瞬目・雑音除去 !! α波帯域に着目したBCIの開発 JJME2005 6 フィルタ処理 頭部に貼付した多チャンネル電極から脳波を検出 周波数特性,空間分布を考慮し特徴抽出 ムッ 興奮時(β波) ON! 原波形 8-13Hz BPF 絶対値処理 amplitude [μV] α波阻止(α波ブロック) ON! 包絡処理 出力 time [s] 1 JJME2005 7 JJME2005 8 多チャンネル信号処理 評価方法 電極情報を組合せることにより,確度の向上を図る チャンネル1 出力 意思区間 論理積 意思状態を意図的に作成し,その際の脳波を記録 システムで,ON/OFFを検出 意思区間内に出力あり,意思区間外に出力なしを正出力 意思区間内 ON!! 意思区間外 トリガ信号 チャンネル2 出力 意思区間のみで出力 確度 正出力数 = JJME2005 9 JJME2005 10 意思作成タスク 実験 検出条件: 自動的な イメージ 他動的な イメージ a a. b c 円筒形のものを見て「動け」とイメージ b. 点滅灯に伴い消えたら「点け」とイメージ c. 点滅灯に伴い点灯したらボタンを押すイメージ d. 被験者が自発的にボタン押す動作 e. 閉眼状態で被験者が自発的にボタン押す動作 5次バンドパスフィルタ:8~13Hz 包絡区間長: 0.5s 組合せ数:2~4チャンネル 組合せ:論理積,論理和,排他的論理和 電極配置(国際10-20法) 意思タスク 11 回数:各50回 意思区間内:5秒以内,意思区間外:5秒以上でランダム JJME2005 12 周波数スペクトル eye blink detected α-wave blocking 電極 F4 脳波計:日本光電EEG-1100 サンプリング周波数 : 1kHz 被験者:20歳代健常男性5名 座位開眼安静状態 処理条件 JJME2005 Fz 検出波形(移動) intention ×100[%] 全合図回数 組合せ数:2~4チャンネル 組合せ :論理積,論理和,排他的論理和 比較 O1 O2 0 eye blink 10 20 30 40 50 Hz 意思区間外 trigger 10 [μV] 5 [Sec] 0 10 20 30 40 50 Hz 意思区間内 α波[8~13Hz] ,β波[30~50Hz]付近で変化 2 JJME2005 13 JJME2005 包絡区間長による確度 タスクb(点灯イメージ),α波の場合 100% 90% 80% 70% 60% 50% タスクb(点灯イメージ),α波の場合 100% 84% 80% 74% 84% 1電極 2電極 3電極 抱絡区間長 90% 確度 確度 電極数と電極配置 14 4電極 0.1秒 0.2秒 0.3秒 0.4秒 0.5秒 80% 70% 60% 50% O1⊕ P4 C4 C4・P4+O1 単一電極 C4・P4+O1・O2 2電極 3電極 電極数 電極数の増加に伴い確度向上 JJME2005 15 JJME2005 タスクによる確度の変化 16 被験者による違い・再現性 1電極 2電極 3電極 4電極 被験者A 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 1電極 電極数 α波帯域の場合 確度 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 2電極 3電極 4電極 電極数 1電極 β波帯域の場合 JJME2005 a タスクによりα波阻止が起こる区間が変化 最適電極配置による精度,操作性の向上が必要. 他動的なイメージ(動く,点く等) :意思区間内で起こる 自動的なイメージ(ボタンを押す等):意思区間外で起こる 伝達意思の種類の検討が必要 イメージと動作,開眼時と閉眼時でほぼ同じ現象 評価 開発システムの客観的評価法(確度)の検討 1電極 2電極 aⅡ aⅢ b bⅡ 3電極 4電極 電極数 bⅢ c d a b c cⅡ d 18 まとめ 脳波のα波帯域を考慮した多チャンネル組合 せ処理により,BCI構築を試みた. 実験の結果 タスクc,d,eがほぼ同じ結果 4電極 JJME2005 考察 電極数を増加させることにより確度が向上. 3電極 α波の場合 17 2電極 電極数 α波では,タスクa,b →確度の向上 c,d,e →確度の低下 α波の方がβ波より50%から離れる タスクc,d,eでほぼ同じ結果 被験者B 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 確度 確度 確度 (包絡区間長0.4秒) 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 4電極 周波数帯域は8~13Hzが有効 組合せ数に伴う確度の向上が見られた 他動的タスクと自動的タスクに違いが見られた 最高確度88.7%が得られ,システムとして有用 今後の課題 使用電極の限定 解析システムの改善 3
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