プライマーレスでプラスチック、金属との一体成形を実現 LIMS Liquid Injection Molding System ® 液状シリコーンゴム自己接着材料 自己接着材料とは、金属および熱可塑性樹脂に短時間で接着可能な材料で、 2色成形やプライマーレスでのインサート成形を行うことにより、金属または樹脂との一体成形体を実現します。 製造工程の短縮化や自動化が可能となり、生産性の向上と製品の高品質化をはかることができます。 主な特長 ● 2色成形やインサート成形による一体成形が可能 ● 部分接着など複雑な樹脂構造に合わせた設計が可能 ● 成形の自動化が可能 ● プライマー塗布、 乾燥など工程時間を短縮化 ● 溶剤を使用しないため作業環境が安全 主な用途 ● 輸送機 ● 電気・電子部品 ● 一般機械 ● フィルム など プラスチック成形工程の短縮化と製品の高付加価 信越シリコーンでは、ポリカーボネート (PC)、ポリブチレンテレフタレート (PBT)、ポリフェニレンオキシド (PPO)などに 優れた接着性を有するシリコーン自己接着材料に加えて、ナイロン66(PA66)、ナイロン6(PA6)などの ポリアミド (PA)および金属に、優れた接着性を示す自己接着材料を新たにラインナップ。 いずれも各樹脂との接着耐久性にも優れた性能を発揮します。また、FDA、BfR、Class Ⅵ、低分子シロキサン対策品もあります。 自己接着LIMS材料 ラインナップ シリコーンゴムと異材質の複合部品を開発する観点から、各種自己接着材料をラインナップしています。 自己接着LIMS材料 KE -2097- 30∼60A/B PC樹脂 & PBT樹脂用 FDA & BfR対応 低分子対応 KE -2096 - 40∼60A/B PA樹脂 & 金属用 Class Ⅵ KE -2090-20∼70A/B PC樹脂 & PBT樹脂用 Class Ⅵ KE -2090 -5、10A/B PC樹脂 & PBT樹脂用 低硬度品 ●PC樹脂:ポリカーボネート樹脂 ●PBT樹脂:ポリブチレンテレフタレート樹脂 ●PA樹脂:ポリアミド樹脂 自己接着LIMS材料の使用方法 1.汎用LIMS材料(KEG-2000シリーズなど) で数十ショット成形後、自己接着材料に変更します。 2.界面活性剤(食器用洗剤など)の希釈液(5∼10%) を金型表面に塗布、拭き取り後、 ショットごとにフッ素系離型剤(ダイフリー/ダイキン製) を塗布し、塗布回数を減らします。 下図で示した離型メカニズム (推定) のように、 初期段階では金型へ接着または密着する可能性が高いですが、 繰り返し成形することで、 金型表面に離型層のようなものが発生し、材料の離型が容易になると推測されます。 ■ 自己接着LIMS材料の金型との離型メカニズム (推定) 接着または密着作用 金型 初期段階は、金型へ接着または密着 シリコーンゴム 接着作用から離型作用へ変化 接着助剤 金型 シリコーンゴム 接着助剤 繰り返し金型に接することにより、 接着作用から離型作用に変化 値化を実現する液状シリコーンゴム自己接着材料 ■ KE-2090-40A/Bの金型脱型力の違い (金型材質による違い) ■ KE-2090-40A/BとKE-1950-35A/B(汎用LIMS材) の金型脱型力の違い 金型による脱型時Air圧 (MPa) 金型による脱型時Air圧 (MPa) 0.330 0.210 硬質クロムメッキ 0.270 ニッケルボロンメッキ 0.240 STAVAX (SUS系) Air圧 (MPa) Air圧 (MPa) 0.300 0.210 0.180 0.150 0.120 0.090 0.180 硬質クロムメッキ KE-1950-35A/B 0.150 硬質クロムメッキ KE-2090-40A/B 0.120 0.090 0.060 0.060 0.030 0.030 0 10 20 30 40 50 0 50 100 ショット数 150 200 250 300 ショット数 ■ 各種被着体に対するせん断接着力 (KE-2096-40A/B) ■ 接着耐久性 KE-2090-50A/BとPC樹脂 4 せん断接着力 (MPa) せん断接着力 (MPa) 8 6 4 2 85℃/85%RH 3 2 1 110℃ 0 0 0 100 300 PC PA66 PPA AI SUS 時間 (h) ■ KE-2090シリーズの主な特性 (PC樹脂&PBT樹脂用) 製品名 KE-2090 - 40A/B KE-2090 - 50A/B KE-2090 - 60A/B KE-2090 -70A/B A材 400 340 450 600 B材 700 800 700 600 82/105 66/102 94/154 69/98 1.11 1.12 1.12 1.13 40 52 60 68 MPa 9.0 8.3 7.3 7.7 % 630 420 240 230 項目 粘度 Pa・s 硬化時間 T10/T90 sec 比重 25℃ 硬さ デュロメータA 引張り強さ 切断時伸び 硬化条件:120℃×5min (プレス) 硬化性測定条件:ロータータイプレオメータ (ODR) 120℃ (規格値ではありません) 自己接着材料ご使用にあたっての注意 ● 同じ樹脂でも重合方法や精製度、 添加剤の種類などによっては、 シリコ ● ポリアミ ド樹脂は、 吸水性が高いため成形前にあらかじめ乾燥することを ーンゴムの付加反応を阻害するもの、 また接着力が十分に発現できな いものもあるため、製品設計の際は、事前に使用する樹脂で接着テスト を行ってください。 ● 樹脂表面が汚れている場合は溶剤などで洗浄してください。 おすすめします。 また、 寸法安定性を得るための熱処理、 調湿処理をする 場合には、 成形手順、 条件に注意が必要となります。 ● 金型の材質や表面 (メッキ) の状態によって、 離型性に影響が出る可能 性があるため、 事前評価を実施してください。 ●ご使用前に製品安全データシー ト (MSDS) をお読みください。MSDSは 担当営業部署までご依頼ください。 液状シリコーンゴム自己接着材料についてのお問い合わせは 本社 シリコーン事業本部 〒100-0004 東京都千代田区大手町2-6-1 営業第三部 HCR・LIMSグループ (03)3246-5151 大 阪 支 店 〒550-0002 大阪市西区江戸堀1-11-4 日本興亜肥後橋ビル (06)6444-8226 名 古 屋 支 店 〒450-0002 名古屋市中村区名駅4-5-28 近鉄新名古屋ビル (052)581-6515 福 岡 支 店 〒810-0001 福岡市中央区天神1-12-20 日之出天神ビルディング (092)781-0915 ご用命は ● 当カタログのデータは、 規格値ではありません。 また記載内容 は仕様変更などのため断りなく変更することがあります。 ●ご使用に際しては、 必ず貴社にて事前にテストを行い、 使用 目的に適合するかどうかご確認ください。 なお、 ここで紹介す る用途や使用方法などは、 いかなる特許に対しても抵触しな いことを保証するものではありません。 ● 当社シリコーン製品は、 一般工業用途向けに開発されたも のです。医療用その他特殊な用途へのご使用に際しては 貴社にて事前にテストを行い、当該用途に使用することの 安全性をご確認のうえご使用ください。なお、医療用インプ ラント用には絶対に使用しないでください。 ●このカタログに記載されているシリコーン製品の輸出入に関 当社のシリコーン製品は品質マネジメント システムおよび環境マネジメントシステムの 国際規格に基づき登録された下記事業所 および工場にて開発・製造されています。 群 馬 事 業 所 ISO 9001 ISO 14001 する法的責任は全てお客様にあります。各国の輸出入に関 する規定を事前に調査されることをお勧めいたします。 直 江 津 工 場 ISO 9001 ISO 14001 ● 本資料を転載されるときは当社シリコーン事業本部の承認 武 生 工 場 ISO 9001 ISO 14001 (JCQA-0004 JCQA-E-0002) (JCQA-0018 JCQA-E-0064) を必要とします。 (JQA-0479 JQA-EM0298) http://www.silicone.jp/ C Shin-Etsu 2012.5 1 1.B.P. Printed in Japan.
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