結石破砕装置

医用治療機器学Ⅱ
第8回:結石破砕装置
第8回のテーマ
¡  「結⽯石破砕装置」
¡  結⽯石破砕装置の原理理・構造、適応、取り扱いと安全管
理理について学ぶ。
前回出した予習課題
高校の数学などの教科書で、以下の
図形をどのようにあらわすか、調べて
おいてください。
¡ 
¡ 
¡ 
¡ 
放物線
楕円
円
結石
¡ 腎結石・尿路結石
¡  腎臓・尿管・膀胱などに結石
ができる
¡ 胆石
¡  胆嚢、胆管に石ができる
図は旭川厚生病院、西大阪病院のWEBページから
過去問題から
第25回国家試験
【25P17】腎臓・泌泌尿尿器学 答(2)
尿尿管結⽯石症について正しいのはどれか。
a. 30〜~50歳代の男性に多い。
b. 我が国における罹罹患率率率は増加傾向にある。
c. 左尿尿管に多い。
d. 結⽯石は単純エックス線写真で描出されない。
e. 無機成分としてシュウ酸カルシウムの頻度度が⾼高い。
1. a、b、c 2. a、b、e 3. a、d、e 4. b、c、d 5. c、d、e
胆石の治療
¡ 経口溶解療法(薬で溶
かす)
¡ 体外衝撃波破砕療法
(振動で破壊)
¡ 胆嚢摘出術(切る)
¡ 開腹手術
¡ 腹腔鏡下手術
超音波・結石破砕装置
¡ 結石の破砕
¡  体内に挿管する型
¡  体外から衝撃波を送る型
¡  細かくなった結石は尿とともに
排出される
¡  尿路結石に適用される
中⽥田泌泌尿尿器科病院様:http://www.nakata-uro.com/stone.html
ESWL
¡ Extracorporeal Shock Wave Lithotripsy
¡ 体外衝撃波結石砕石術
¡ 体外から衝撃波を照射する
¡ 「衝撃波」≠「超音波」
¡ 「衝撃」を発生させるメカニズムは様々
音波と衝撃波
¡ 教科書 P174
¡ 音波:圧力が連続的に変化する
¡ 衝撃波:圧力の変化が一度に起きる
¡ 断熱圧縮と断熱膨張
¡ 爆発など、音速を超える現象がある場合に発生
Sonic Boom
¡ 超音速の飛行機
¡  機首で発生した「衝撃波」が地表に到
達して起こす「爆発音」
¡  音の発生源は、音速を超えて移動し
ている。
¡  波動は音速でしか伝わらない
¡  ⇒ 振動が一度に到着する
¡ 「衝撃波」は、機首だけではなく、
機体周辺で発生
¡ 「物体」の移動速度が「媒質の振
動伝播速度」を超えた時に発生
する
衝撃波(圧力)の集中
¡ 回転楕円体 + 衝撃波
¡  教科書:P179
¡  二つの焦点がある立体図形
¡ 圧電素子(超音波) + 球面
¡  1点から距離の等しい点の集合体
¡  伝播する間は「音波」だが、焦点部分で「衝撃波」
が発生する
¡ 振動平板(電磁振動版) + パラボラ(回転
放物面)
¡  平行に入射するビームを、1点に集める図形
¡  焦点で衝撃波が発生
http://www.engineering-eye.com/rpt/c_shockwave/popup/
04_1/25_02.html
パラボラ(回転放物面)の場合
平行して入射するビームを一点に集約する。
パラボラ:回転放物面
http://www1.odn.ne.jp/~yaswara/parabola.html より
カップリング方式
¡ 教科書:P180
¡ メンブレン式 (Membrane=膜)
¡  衝撃波発生源の容器を膜でふさぎ、患者の体に密着さ
せる
¡ バスタブ式
¡  体ごと、水の中に入る。
¡  (教科書では、「従来は使用されていた」...と)
¡ 生体の音響インピーダンスがほとんど水に等し
いため、効率よく衝撃波を体に到着させるため
に音響インピーダンスをほとんど同じにする。
機器について
¡  教科書P173
¡  使⽤用禁忌:妊婦、コントロール不不能な出⾎血傾向患者
動脈瘤
¡  腎結⽯石については、⺟母指頭⼤大以下ではESWLが第⼀一選択
¡  ⼼心電図同期回路路が必要
ESWL以外の衝撃波利利⽤用
¡  PNL: Percutaneous Nephro-Uretero-lithotomy
¡  経⽪皮的腎尿尿管砕⽯石術
¡  教科書P183
¡  切切開せずに体外から腎臓に管を通し、砕⽯石装置を挿⼊入
¡  TUL: Transurethral Uretero-lithotripsy
¡  経尿尿道的尿尿管砕⽯石術
¡  尿尿道から挿管する
¡  結⽯石破砕と排⽯石も⾏行行う。ESWLでは尿尿や胆汁とともに
体外に排出される。
過去問題から
第25回国家試験
【25A35】医⽤用治療療機器学 答(2)
体外衝撃波結⽯石破砕装置について誤っているのはどれか。
a. 尿尿管結⽯石の照準は超⾳音波照準⽅方式が適している
b. ⼼心電図同期装置が必要である。
c. 衝撃波は液体中で発⽣生させる。
d. 腹部⼤大動脈瘤患者には使⽤用禁忌である。
e. 腸⾻骨稜稜上縁より下部の尿尿管結⽯石に適⽤用する。
1. a、b 2. a、e 3. b、c 4. c、d 5. d、e
内視鏡用砕石装置(1)
¡ 教科書:P184〜187
¡ 超音波砕石装置
¡ 振動エネルギーそのもので砕石する
¡ 振幅:30~100μm
¡ レーザ砕石装置
¡ Ho:YAG砕石装置 (波長2100nm)
¡ 色素レーザ砕石装置 (波長504nm)
¡ アレキサンドライトレーザ (波長755nm)
¡ レーザによる「水中衝撃波」で砕石
内視鏡用砕石装置(2)
¡ 電気水圧破石術(EHL)
¡ Electro Hydraulic Lithotripsy
¡ 水中放電による水中衝撃波
¡ 出血・火傷・穿孔の危険性
¡ 圧搾空気(ハンマ砕石装置)
¡ 空気圧 0.5bar~2.5barの範囲で使用する
第9回の予習
物の性質で、
¡ 
¡ 
¡ 
沸点、凝固点、気化熱
などの言葉の意味を調べておいて下さい。