常陸那珂公共下水道台帳作成業務委託 特 記 仕 様 書 平成25年4月

常陸那珂公共下水道台帳作成業務委託
特 記 仕 様 書
平成25年4月
ひたちなか・東海広域事務組合
施設課下水道管理グループ
常陸那珂公共下水道台帳作成業務委託
特 記 仕 様 書
第1章 総則
第1条 適用範囲
1 本特記仕様書は,「常陸那珂公共下水道台帳作成業務委託」(以下,「本業務」という。)に
適用し,実施に必要な作業方法を定めるものである。
第2条 目的
1 本業務は,ひたちなか・東海広域事務組合(以下,「甲」という。)が過年度に敷設した下水
道施設につき,既存下水道台帳(アナログ),竣工図書,資料等の結果に基づき,施設平面図編
集・施設データ(図形データ及び属性データ)の入力を行い,これらの情報を一元管理できる下
水道台帳管理システムを導入することにより,甲の下水道維持管理事務の効率化・災害時の早期
復旧等の支援を行うことを目的とする。
第3条 準拠する法令等
1 本業務の実施にあたり,受注者(以下,「乙」という。)は本仕様書によるほか,下記の関係
法令及び規則に準拠して作業を行うものとする。
(1) 測量法
(2) 測量法施行規則
(3) 下水道法
(4) 下水道維持管理指針
(5) 下水道台帳管理システム標準仕様(案)・導入の手引き((社)日本下水道協会)
(6) 公共測量作業規程
(7) 個人情報保護法
(8) 国土空間情報活用推進基本法
(9) 国土交通省作業規程の準則
(10) 地理情報標準(JPGIS)
(11) ひたちなか・東海広域事務組合財務規則及び諸規則
(12) その他の関係法令等
第4条 疑義
1 本仕様書に記載のない事項又は疑義を生じた事項については,甲乙で協議を行うものとする。
第5条 作業の実施
1 作業の実施に先立ち,着手届,作業実施計画書,工程表,管理技術者届及び照査技術者届等を
提出し,甲の承認を受けるものとする。
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第6条 管理技術者及び照査技術者
1 本業務を実施するにあたり乙は,本業務の意図及び目的を十分に理解し,技術面の管理を行う
ために,以下の資格・経験を有した管理技術者及び照査技術者を選任・配置するものとする。な
お,乙は,契約前に配置技術者の経歴書を作成の上,甲に提示し,承認を得なければならない。
管理技術者と照査技術者の兼任は認めないものとする。
(1) 管理技術者
①県内他自治体における下水道台帳デジタル整備及び下水道台帳管理システム構築業務にお
いて,管理技術者として従事した経験を有する者
②自社に在籍しての下水道台帳デジタル整備及び下水道台帳管理システム構築業務の経
験があり,かつ統合型GIS整備に関する経験を有する者
(2) 照査技術者
①空間情報総括監理技術者資格を有する者
第7条 保守体制
1 乙は本業務遂行にあたり,後述する下水道台帳管理システム稼動後の保守に関連し,以下の体
制が構築されていなければならない。
(1) システム保守コールセンター(電話・E-Mail)の設置
第8条 工程管理
1 乙は工程表に基づき作業を実施し,進捗状況を随時甲に報告するとともに関係機関と連絡を密
にし,適正な工程管理を行うものとする。
第9条 貸与資料
1 甲より貸与する資料について乙は,破損,滅失,盗難等事故のないよう十分注意し,慎重に取
扱うものとする。また,業務完了後速やかに返納するものとする。
第10条 秘密の保持
1 乙は,本業務の実施中に知り得た秘密を第三者に漏らしてはならない。
第11条 打合せ議事録ほか
1 乙は,業務の打合せや業務期間中の甲からの指示・承諾又は協議した事項について打合せ議事
録を作成・提出し,甲乙相互に確認した上で保管するものとする。また,乙は,業務の実施状況
を逐次記録し,甲から要求があった場合には,その実施状況記録を速やかに提出しなければなら
ない。
第12条 セキュリティ対策ほか
1 本業務において乙は,甲の情報保護および情報漏えい防止の観点及び環境保護の観点より,以
下の第三者機関による情報保護認証等を全て受けていなければならない。乙は管理責任者ならび
に保管場所を定め,情報を適切に取り扱うとともに厳重に管理しなければならない。なお,乙は,
契約前に下記の認証取得証明書を甲に提示し,承認を得なければならない。
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(1) ISO9001(品質マネジメントシステム)
(2) ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)
(3) ISO15001(プライバシーマーク)
(4) ISO14001(環境マネジメントシステム)
第13条 成果品の対する責任
1 乙は,検査完了・引き渡し後であっても乙の過失又は疎漏に起因する不良箇所が発見された場
合には,乙の負担において速やかに成果品の訂正,補足等を行わなければならない。
第14条 成果品の帰属
1 本業務の成果品の帰属に関する諸権利は以下の通りとする。
(1) ソフトウェアの帰属
①本業務において構築したソフトウェアの所有及び使用権は,成果品が納入された時点で乙
から甲へ譲渡される。
②ソフトウェアのうちGISエンジンおよびパッケージ型ソフトウェアに関する部分の諸権利
は,乙または当該ソフトウェアの製造元に帰属する。成果品の納入により乙は甲によるソ
フトウェアの所有及び使用を許諾する。
(2) GISデータの帰属
①甲が貸与した資料に基づく成果品の著作権・所有権等の諸権利は,甲が保有する。
②甲がデータを自由に加工・編集・配布することを乙は了承する。また,乙は,甲にデータ
提供を求められた場合には,本業務で作成するデータ形式及びOpen GIS認証のソフトウェ
アで利用できるデータ形式にて提供を行うものとする。
③営利・非営利を問わず,乙が成果品を甲の事前の承諾を得ずに他の目的で利用することを
厳禁とする。
第15条 システムプログラムに関する権利
1 本業務における成果をインストールするシステムプログラム権利は以下のとおりとする。
(1) 本システムの著作権については開発者に帰属し,使用権については甲に帰属するものとする。
(2) 本システムのプログラム活用または改良があった場合でも,原則としてその著作権はプログ
ラム開発者に帰属するものとする。
第16条 その他事項
1 前条までに定めた総則について,乙が違反や虚偽報告等の不正行為を行ったことが明らかに
なった場合,甲は諸規則及び関連法令等に則り,乙に対して措置を講じる。
第17条 委託期間
1 本業務の委託期間は,契約締結の翌日より平成26年 3月15日までとし,納品先は,ひた
ちなか・東海広域事務組合施設課下水道管理グループとする。
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第2章 作業概要
第18条 作業概要
1 本業務の作業概要は,次のとおりとする。なお,現地調査については行わないものとする。
(1) 計画準備
42㎞
(2) 資料収集整理
42㎞
(3) 施設平面図編集(汚水)
18㎞
(4) 施設平面図編集(雤水)
24㎞
(5) 施設データ入力(汚水)
18㎞
(6) 施設データ入力(雤水)
24㎞
(7) 属性データシート作成
42㎞
(8) 施設平面図出力
100面
(9) 調書作成
42㎞
(10) 下水道台帳管理システム導入 1式
第3章 下水道台帳作成
第19条 計画準備
1 乙は,本業務遂行のための工程計画の作成及び人員編成,機材調達,各種関係機関への申請手
続き等を行い,円滑な業務遂行のための準備を行うものとする。なお,本業務における打ち合わ
せ協議(3回を予定)についても本項に含むものとする。
第20条 資料収集整理
1 乙は,甲より貸与する既存下水道台帳図・竣工図・出来形調書等の各種資料及び事業区域内自
治体である,ひたちなか市・東海村より必要資料の収集・借用・整理を行うものとする。なお,
本業務を遂行するに際して,借用した各種資料(データ等)の変換等の必要が生じた場合は,全
て乙の負担において変換作業を行うものとする。
第21条 施設平面図編集(汚水)(雤水)
1 施設平面図編集とは,甲及び事業区域内自治体より貸与する都市計画基本図を出力・基図とし,
既存下水道台帳図,竣工図,出来形調書を基に,各種下水道施設の位置を詳細に記入する作業を
いう。また,下水道台帳に必要な事項を整理編集し,図形データ入力のための素図を作成するも
のとする。なお,事業区域内自治体より借用する都市計画基本図データにつき,本業務で作成す
る下水道台帳整備において不足する地形等があった場合は,乙の負担により図化もしくは事業区
域内自治体への調整相談を行うものとする。
第22条 施設データ入力(汚水)(雤水)
1 施設データ入力とは,前条までに作成された施設平面図編集図につき都市計画基本図データ上
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に下水道施設の属性データ及び図形データ(ベクターデータ)を入力する作業をいう。入力仕様
は下記の通りとする。
(1) 図形データ,属性データは,人孔,管渠,桝・取付管おのおの独立したデータとして作成す
るものとする。
(2) 属性データと図形データ関連付けは,キー情報で行うものとする。作成するキー情報は,以
下の通りとする。
①人孔:図面番号+人孔番号
②管渠:上流側(図面番号+人孔番号)+下流側(図面番号+人孔番号)+流下優先度
③桝・取付管:上流側(図面番号+人孔番号)+流下優先度*桝番号+枝番
(3) 入力整備するGISデータは,事業区域内自治体の下水道台帳データ形式である,MQX形式・
BDS形式及び互換性のあるSHAPE形式の3種類にて整備するものとする。
第23条 属性データシート作成
1 属性データシート作成とは,「下水道管理指針」に基づく施設属性項目入力のためのデータ
シートを作成する作業をいう。
2 入力されたデータについては論理チェックを行うものとする。作成する属性内容は下記の通り
とするが,既存資料より判明しない属性が存在した場合はその対応方法を甲,乙協議にて決定す
るものとする。
(1) 人孔
①キー情報
②処理区コード
③排除方式
④区間番号
⑤施工業者
⑥竣功年月日
⑦人孔種別,人孔機能
⑧地盤高
(2) 管渠
①キー情報
②処理区コード
③排除方式
④区間番号
⑤施工業者
⑥竣功年月日
⑦管渠機能,管渠断面,管渠材質
⑧管径,勾配,延長
⑨上下流管底高
⑩起点有無
⑪流下矢印有無
⑫副管有無
(3) 桝・取付管
①キー情報
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②処理区コード,処理区分区コード
③排除方式
④桝種別,桝深
⑤逓加距離
⑥取付管管径,取付管延長
⑦施工業者
第24条 施設平面図出力
1 施設平面図出力とは,入力した施設データを静電プロッター等により,合成紙にカラー出力す
ることにより作成する作業をいう。なお,出力図の縮尺については,S=1/500とし製本まで行うも
のとする。
第25条 調書出力
1 調書出力とは,作成した属性データについて,分類集計して出力する作業をいう。原則として
様式は,(社)日本下水道協会「下水道維持管理指針」に定められたものとするが,記載事項等に
ついては甲,乙協議を行うものとする。なお,作成する調書は,以下のとおりとする。
(1) 総括調書
(2) 管渠延長調書
(3) マンホ-ル及び桝調書
第4章 下水道台帳管理システム導入
第26条 下水道台帳管理システム機能要件
1 導入する下水道台帳管理システムは,他自治体で複数の稼動実績を持つ信頼性のあるシステム,
かつ複数のデータフォーマットのインポート・エクスポートが可能なシステムとし,事業区域内
自治体で稼動している下水道台帳管理システム(Sonic WEB・GENAVIS等)と互換性があるシステ
ムとする。また,それに加えて,以下の機能を有し,かつ将来に向けたシステム拡張性を有した
ものとする。
(1) 基本機能
①拡大・縮小(任意範囲指定/一定倍率),任意縮尺指定,画面移動が可能なこと。
②図面番号指定で図面検索が可能なこと。
③事業区域のメッシュを指定して図面検索が可能なこと。
④住所を指定して図面検索が可能なこと。
⑤目標物を指定して図面検索が可能なこと。また,任意に目標物を追加登録が可能なこと。
⑥住所,氏名,電話番号等の情報より図面検索が可能なこと。
⑦竣工図等のファイリングデータ,ビデオ映像,音声をWindows対応の市販ソフトで作成し
たファイルで取込み・施設位置と関連付けて格納でき,施設情報とファイリングデータが
同一画面上で表示可能なこと。なお,ファイリングデータは利便性を考慮して,データ
ベースへの格納を行わず管理すること。
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⑧空中写真・写真画像データ等が格納・表示可能なこと。
⑨マウス位置の施設内部属性をマップチップに表示可能なこと。表示項目は選択可能なこと。
⑩画面の拡大・縮小に伴う任意の縮尺に応じ,常時スケールバーと縮尺表示が可能なこと。
⑪画面上の距離・面積を計測可能なこと。
⑫入力した地図上のメモ図形をクリックすることにより,文書・CAD・画像データ等が画面
上に表示可能なこと。
⑬地図上の任意範囲を指定することにより,CADで使用可能なデータ形式(DXF形式等)の
データ出力が可能なこと。
⑭市販地図データ及び汎用地図(国土地理院数値地図,DMフォーマット)の取込みソフトが標準機
能として用意されていること。
⑮システム上で検索などにより出力されたデータは,参照や加工が容易なようにCSV形式ま
たはテキスト形式で読み込める形式に変更可能なこと。
⑯台帳図の凡例表示,検索された分類項目毎の色分け表示が可能なこと。
⑰Windows対応市販パッケージソフトに対して,本システムの図形データをクリップボード
経由,属性データはCSV形式でデータ転送が可能なこと。
⑱管渠データ等既存のデータを利用して,目的の異なる主題図を作成する機能を有すること。
主題図作成においては,別データを作成するのではなく,既存データをデフォルメするな
ど同期が図れること。
⑲本システムで運用するデータの座標系は,全て公共測量座標で管理できること。これによ
り外部データの取込み時,外部データの出力時に座標変換を行うことなく実施できること。
(2) 検索・集計機能
①図の表示項目を指定し,それらに関する属性情報を検索・表示可能なこと。属性情報に対
して検索条件を複数同時に与えることが可能で,条件を満足する施設を抽出し,該当地図
データを画面に強調表示が可能なこと。属性検索結果はCSVファイルに出力可能なこと。
②範囲を指定し,地図データ上でマウスを用いて,指定範囲内に含まれる任意の図形を抽出,
属性情報を全て検索・集計可能なこと。
③属性情報(管種・管径・竣工年度等)に基づいてランキング(色分け設定)を行い,地図
データを任意で色塗りさせて画面上に表示可能なこと。また,作成したランキング図をカ
ラープリンタへ出力可能なこと。
(3) 印刷機能
①任意の縮尺の図面を整飾(凡例,表題,方位,縮尺記号等)付で印刷可能なこと。
②範囲指定印刷:印刷範囲と用紙サイズを指定後,印刷が可能なこと。
③プレビュー画面で印刷の範囲の変更が可能なこと。
④印刷指定画面において簡易な操作で印刷角度(方位変更)調整が可能なこと。
⑤縮尺指定印刷:用紙サイズと縮尺決定後に印刷可能なこと。
⑥出力図上に予め用意されている整飾データを指定し編集が可能なこと。
⑦索引図画面より複数の図面を指定して一括印刷が可能なこと。
(4) セキュリティー機能
①パスワード機能と多様な使用権限の設定を行うことが可能なこと。アクセス管理のため,
アクセスログ蓄積対象情報をアクセスログとして記録可能なこと。
(5) データ仮登録機能
①編集権限を持つユーザが管路・弁栓類の図形及び属性データを「仮置きレイヤ」に入力・
編集・削除が可能なこと。
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第27条 ソフトウェア導入
1 乙は,下水道台帳管理システムとして以下の数量のソフトウェアを納入するものとする。
(1) GISエンジン
1ライセンス
(事業区域内自治体導入のGISエンジン(MAPQUEST)とデータ互換性があるもの)
(2) データベースソフトウェア(MS SQL Server)
1ライセンス
(3) アプリケーション(下水道台帳管理システム)
1ライセンス
(4) 住宅地図データ(ゼンリンZ-MAP「ひたちなか市」「東海村」)
1ライセンス
(5) ウィルス対策ソフト
1ライセンス
※ハードウェアについては,甲が別途調達を行う。
第28条 下水道台帳管理システム設定
1 甲が別途調達するハードウェアに,第3章において整備した下水道施設各種データ及び下水道台
帳管理システムを設定し,動作検証を行うものとする。下水道施設データ以外に設定するデータ
は以下の通りとする。
(1) 事業区域内自治体空中写真オルソフォト(ひたちなか市・東海村)
(2) 住宅地図データ(ゼンリンZ-Map)
(3) その他甲乙協議の上,必要と決定したデータ
第29条 操作マニュアル作成
1 本業務にて導入する下水道台帳管理システムの簡易操作マニュアルを作成し,電子媒体で納品
を行うものとする。
第30条 操作研修
1 導入する下水道台帳管理システムの操作研修を甲職員に対して行うものとする。
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第5章 納入成果品
第31条 納入成果品
1 納入成果品は,下記のとおりとする。
(1) 下水道台帳データファイル(MQX・BDS・SHAPE形式)
1式
(2) 調書データ
①総括調書
②管渠延長調書
③マンホール及び桝調書
(3) 下水道台帳製本
1式
1式
1式
1冊
(4) GISエンジンソフトウェア
1ライセンス
(5) データベースソフトウェア
1ライセンス
(6) アプリケーションソフト(下水道台帳管理システム)
1ライセンス
(7) Z-Map(ゼンリン住宅地図データ:「ひたちなか市」「東海村」)
1ライセンス
※上記ソフトウェアは別途甲が調達するハードウェアへインストール
(8) 下水道台帳管理システム簡易操作マニュアル
1式
(9) その他,甲乙協議の上,必要と認めたもの
1式
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