CONFIDENTIAL (財)福岡県環境保全公社リサイクル総合研究センター 共同研究プロジェクト シリコンスラッジリサイクル共同研究成果報告 (研究期間: 平成22~23年度) 平成24年7月27日 NSソーラーマテリアル株式会社 日軽エムシーアルミ株式会社 早稲田大学情報生産システム研究センター 1 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 目次 1.研究期間 2.メンバーと役割分担 3.研究の背景 4.目的・目標 5.研究成果 2 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 1.研究期間: H22年5月~H24年3月 2.メンバーと役割分担 研究代表者 NSソーラーマテリアル(株) 事業・研究分野(★印) および役割分担 ★ 太陽電池用多結晶シリコン製造メーカー ・ シリコンの再資源化技術の構築 研究メンバー 早稲田大学 情報生産システム研究センター (巽研究室) ★ 電子材料、実装材料等の研究 日軽エムシーアルミ(株) ★ アルミニウム精練メーカー ・ シリコンの酸化制御等に関する指導・助言 ・ 再生シリコンの活用・評価 3 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 3.研究の背景 太陽電池用多結晶シリコン製造プロセス シリコンスラッジ(切断くず)を 産業廃棄物として排出 (450トン/年、研究開始前) 4 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL マテリアルフロー・研究開始前 凝集沈殿工程 切断工程 切断水 切断屑(150T/年) + 切断水 シリコンスラッジ (セメント原料として処理) (450T/年) 切断ブレード 貯留槽 原料用 インゴット 廃液 5 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 太陽電池用多結晶シリコン製造プロセス シリコンスラッジ(切断くず)を 産業廃棄物として排出 (450トン/年、研究開始前) ↓ ・産業廃棄物を削減したい ・副生成物を有効活用したい 6 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 4.目的・目標 (1) 回収技術の確立 シリコンスラッジの簡便で安価な回収技術を確立 する。 (2) 要求品質の実現 アルミ精錬でのシリコンスラッジ利用における要 求品質を確保する。 7 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL プロジェクトでの目標=要求品質 要求品質項目 研究開始前の値 目標値 手段 SiO2比率 50%超(推定) 40%以下 固液分離 10%以下 固液分離 および 自然乾燥 含水率 50%超 (凝集剤処理後) 8 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL マテリアルフロー・改善後 切断工程 乾燥工程 (自己発熱) 切断水 固液分離装置 切断屑(150T/年) + 切断水 切断ブレード 原料用 インゴット 貯留槽 再生シリコン 脱水スラッジ SiO2比率: 乾燥後の素材中の SiO2(酸化物)の重量% SS濃度: 貯留槽中の貯留液中の シリコン粉の重量% 含水率: 乾燥後の素材中の 水分の重量% 9 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 5.研究成果 5-1.成果1: SiO2比率の低減 脱水スラッジSiO2比率(wt%) 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 SS濃度(mg/L) SiO2比率とSS濃度との関係 SS濃度100,000mg/L以下ではオフラインと同様SS濃度を上げるとSiO2比率 は下がるが、それより高濃度では逆にSiO2比率が上昇した。 10 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL SiO2比率とSS濃度の相関データ見直し → SiO2比率とスラッジの水槽内での滞留時間との相関に「変換」 槽水替え直後 非定常 50 固形分中のSiO2比率(%) 固液分離装置停止(滞留時 間=80~86hr) 45 脱水スラッジSiO2比率(wt%) 40 40 35 30 25 20 15 10 5 バランス:滞留時間50hr 0 0 50,000 100,000 150,000 デカンターの回収効率を悪く しSS濃度アップ(滞留時 間=120hr) 200,000 250,000 35 30 25 25 20 15 10 5 0 0 300,000 SS濃度(mg/L) 20 40 60 80 100 120 140 滞留時間(hr) 槽内滞留時間短縮すればSiO2量低減 できると考えた 11 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 滞留時間短縮方法 水槽容量の削減 スラッジ回収量増 検証実験にて確認 生産システム上対応困難 12 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 5-4-3. 滞留時間を短縮した系によるSiO2比率検証結果 定常滞留時間:50時間 貯留槽の容量を少なくする ことで滞留時間を50時間 から8時間に短縮した。 定常滞留時間:8時間 (水槽容量約1/5、切断スラッジ発生量約1/2~1/3) 固形分中のSiO2比率(%) 40 滞留時間の短縮により短く すれば、SiO2比率を5% まで低減することが出来た。 35 30 25 20 15 10 5 SiO2比率 N=3 0 0 20 40 60 80 100 120 140 滞留時間(hr) =酸化速度*滞留時間 13 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 5-2.成果2: 含水率の低減 50 含水率(重量%) 40 切断直後 5712rpm ① 5712rpm ② 30 採集日 25 46 1日後 16 39 2日後 6 28 3日後 5 17 4日後 3 9 5712rpm ① 5712rpm ② 20 10 0 切断直後 採集日 1日後 2日後 3日後 4日後 経過時間 14 NSソーラーマテリアル(株) CONFIDENTIAL 5-3. 研究成果のまとめ 要求品質項目 研究開始前の値 目標値 達成状況 SiO2比率 50%超(推定) 40%以下 ○(達成) 含水率 50%超 10%以下 ○(達成) (凝集剤処理後) 結論: 1.SiO2比率低減: 固液分離、および槽容量の縮小による滞留時間の短縮で 目標達成 2.含水率低減: 固液分離装置による固形分離と、自己発熱の組み合わせで 目標達成 →回収技術を確立し、要求品質を実現することができた。 15 NSソーラーマテリアル(株)
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