地域新生コンソーシアム研究開発応募した事例 No.13 環境指向型新規防藻製品の開発 [技術分野] バイオテクノロジー [技術シーズ] 九州産業大学教授 迎 勝也、福岡女子大学教授 若松國光 [技術ニーズ] アイ・エム・ビー(株)、(株)ビックバイオ、(株)タカギ [展開のパターン] 提案公募型の補助金に申請(H18年度 地域新生コンソーシアム研究開発事業) [プロジェクトの内容] (構成メンバー) 九州産業大学 教授 迎勝 也 福岡女子大 教授 若松 國光 長岡技術科学大学 教授 宮内 信之助 (独)産業総合技術研究所 連携研究体長 坂木 剛 アイ・エム・ビー(株) ビッグバイオ(株) (株)タカギ (研究開発内容) 閉鎖水域での、藻類の異常な繁殖は、湖沼や内海等の閉鎖水域で溶存酸素低下をもたらし、魚介類をはじめと した水生生物の死滅、水質の悪化、腐敗した藻類による悪臭等の一因となり、環境悪化を招いている。また、ガ ーデニングや洗車等で使用される散水用ホース内の藻類の発生は、ノズルの先端部に目詰まりを起こし水流不足 を起こす原因となっており、さらに、観賞用生物を飼育する水槽に発生する藻類は美観を損ねるとともに水槽に 生息している生物に悪影響を与えている。 そこで、自然界に生息するキノコの一種であるロクショウグサレキンから抽出した色素が極微量で藻類の成長 を抑制する機能(発明の名称:藻類成長抑制剤、特許第 359837)を活用して、環境指向型の防藻製品を開発する。 具体的には、自然界に生息するキノコの一種であるロクショウグサレキンの液体培養法による大量培養技術の 確立、培養したロクショウグサレキンから高い藻類成長抑制効果を有する色素を抽出する技術の確立、抽出した 色素を活用した、防藻コンクリート・防藻ホース・水槽用防藻剤等の環境指向型新規防藻製品の開発を行う。 ロクショウグサレキンから抽出した色素は、藻類の成長を抑制し他の生物には悪影響を与えない環境に大変優 しい物質であり、本色素を配合した防藻コンクリートは、環境に左右されない安定的な防藻作用を有し、本色素 を樹脂素材自体に配合した防藻ホースは、軽量で防藻効果のバラツキがなくデザイン性の向上も図れ、本色素を 用いた水槽用防藻剤は生物に影響を及ぼさない色素濃度で効果を現すものとなる。この前提となる本色素は、液 体培養によるロクショウグサレキンの大量培養技術、及び、加圧熱水法と有機溶媒法の2つによる抽出法を確立 することにより可能となるが、これらはこれまでの取り組みにより技術的な目途がついている。 (平成 17 年度認定)
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