住宅用太陽光発電システム 技術仕様書

制定
改正
改正
住宅用太陽光発電システム
8 エネ財促第 82 号
平成 8 年 7 月 8 日
平成 12 年 7 月 25 日
平成 14 年 4 月 16 日
技術仕様書
1. 目的
この技術仕様書は、財団法人 新エネルギー財団(以下「財団」という。
)が国から補助金の交付を受けて実施する住宅用太陽光発電導入促進事業に係る住宅用太陽光発電
システムについて、そのシステムの性能、安全性の面で必要と考えられる最小限の技術的仕様を示す事を目的とする。
従って、この技術仕様書を満足することがシステムの性能、安全性に対して保証するものではない。
2. 適用範囲
この技術仕様書は、財団が実施する住宅用太陽光発電導入促進事業に係るシステムに適用する。
3. システム概要
住宅用太陽光発電システムは、
◎ 設置前において使用に供されたものを除く。
◎ 低圧系統と逆潮有りで連系するものであること。
(単相3線又は単相2線式 100V/200V 50Hz/60Hz)
なお、自立運転機能の有無は問わない。
◎ 太陽電池の出力を監視する等により、全自動運転(自動起動・自動停止)を行うものであること。
◎ 連系保護機能については、「系統連系技術要件ガイドライン」に記述したものを満足するものであること。
とする。
4. 構成要素
構成要素としては、太陽電池モジュール、架台、接続箱、直流側開閉器、インバータ・保護装置、発生電力量計、余剰電力販売用電力量計を基本とするが、前記3項「シ
ステム概要」の機能を満たすものであれば、これらの構成要素は単体の要素であることを必要としない。
5. 構成要素別要求性能
この技術仕様書においては、JIS規格を基準としているがIEC等の国際規格も可とする。
(但し、個別にその可否を新エネルギー財団が判断することとする。
)
(1)太陽電池モジュール
太陽電池の種類は限定しない。
なお、結晶系太陽電池は、JISC8917「結晶系太陽電池モジュールの環境試験方法及び耐久試験方法」に規定された方法で試験を行い、JISC8918「結晶系太
陽電池モジュール」に定められた性能をみたすこと。
また、アモルファス太陽電池は、JISC8938「アモルファス太陽電池モジュールの環境試験方法及び耐久試験方法」に規定された方法で試験を行い、JISC
8939「アモルファス太陽電池モジュール」に定められた性能をみたすこと。
(2)架台
住宅に設置される場合には、架台だけなく太陽電池モジュールも含めた太陽電池アレイとして据え、当該建築物においては太陽電池アレイを含めて建築基準法に準
拠した設計がなされていること。
太陽光発電システムに関する建築基準法、同施行令
関 連 法 規
建築基準法
20条 22条 63条
建築基準法施行令
36条 37条 39条
83条 84条 85条
86条 87条 88条
建設省告示
平成3年第109号
内
容
・
・
・
・
・
建築物の構造耐力について(法20条)
建物の強度(自重、積雪、風圧)について(令36条)
建築物主要部の耐蝕、摩損について(令37条)
荷重の種類(令83条)
固定荷重(令84条)、積載荷重(令85条)、積雪荷重(令86条)
、
風圧力(令87条)、地震力(令88条)
・ 屋根葺材の取り付け(告示109号)
解釈及び対応
・ 太陽電池アレイの強度、耐久性、安全確保に考慮する事。
・ 建築物への荷重に太陽電池アレイを考慮する事。
・ 86、87、88条については太陽電池アレイへの荷重及び外力とし
ても考慮する事。
・ 太陽電池アレイの設置位置に配慮している事。
・ 太陽電池モジュール(アレイ)で葺かれた屋根について、防耐火上の
考慮がなされている事。
※解釈及び対応で表現されている“考慮”とは、基準法に抵触しないように考慮されていることを示す。
(3)接続箱及び直流側開閉器
電気設備の技術基準及び内線規程(JEAC8001)に準拠していること。
(4)インバータ・保護装置
系統連系技術要件ガイドラインに基づく任意認証制度の技術基準に準拠していること。
(なお、その地域を電力供給区域とする電力会社が個別に認めるものも可。
)
(5)発生電力量計
太陽光発電システムが発電し、負荷及び商用系統に逆潮流した太陽光発電システムの全発電電力量を測定できるものであること。
(6)余剰電力販売用電力量計
太陽光発電システムを設置した地域を電力供給区域とする電力会社の仕様に適合するものであること。
(7)工事・施工
電気設備の技術基準及び内線規程(JEAC8001)に準拠していること。
太陽光発電システムに関連する電気設備の技術基準
関 連 法 規
記 載 の 内 容
解釈および対応
電気設備の技術基準の解釈
第3条∼6条
電線、絶縁電線
別に告示する規格に適合するものを使用する。
・ 規格に適合するものを使用する。
電気設備の技術基準の解釈
第14条、第16条、
電路の絶縁抵抗、電池モジュール絶縁耐力
使用電圧の
1.5 倍・・・・10 分間(直流)
1 倍・・・・10 分間(交流)
( 500V 未満は 500V)
D種接地工事
100Ω
C種接地工事
10Ω
低圧用機器鉄台の接地
300V∼
充電部を露出しないこと。
負荷側接続点に開閉器を設置
短絡電流保護、電線、接続モジュールの支持物構造
・ 規格に適合するものとする。
住宅の屋内電路の対地電圧は 150V(300V)以下
・ 300V を越える場合は対応必要。
関連条文
関連条文
・ 規格に適合するものとする。
・ 規格に適合するものとする。
対地電圧 150V 以下 0.1MΩ以上
対地電圧 300V 以下 0.2MΩ以上
対地電圧 300V 以上 0.4MΩ以上
・ 規格に適合するものとする。
関連条文
・ 規格に適合するものとする。
屋内配線の接地側電線の標識
・ 白色または灰色を使用
電気設備の技術基準の解釈
第19条
接地工事
電気設備の技術基準の解釈
第50条
太陽電池モジュール等の施設
電気設備の技術基準の解釈
第162条∼
電気使用場所の施設
屋内の施設
屋外の施設
電気設備の技術基準の解釈
第199条
屋内に施設する低圧接触電線の工事
(参考)
内線規程
JEAC8001
4章低圧配線方法他
附
則
この技術仕様書は、平成 8年 4月19日から施行する。
附 則(平成12年 7月25日)
この改正は、平成12年 7月25日から効力を有するものとする。
附 則(平成14年4月16日)
この改正は、平成14年4月17日から効力を有するものとする。
・ 300V 以上の場合はC種になるため、この対応を明確にしておく。
・ 規格に適合するものとする。