次世代に伝えよう ~ボランティア活動報告会~ 休憩をはさんでKSCアロハ・ハワイアン ズが登場する頃には会場も満席となり、各施 「活動の理解と共感を一緒に!」満席の報告会 設からの招待客からも声が発せられ楽しんで いる様子でした。 また、ふれあいホールでは 13 のグループ が作品展示、販売を行いました。ケーキのコ ーナーでは美味しそうなケーキの試食が勧め られ、木工コーナーでは売約済みの作品もか なりありました。個別に教室でもケナフの会 (紙すき体験) 、茶道部(公開稽古茶会)の催 しが行われました。 ステージでは最後に混声合唱団コ―ロKS Cが「花は咲く」を東北の被災地に届けと歌 い舞台を締めくくりました。 最後にボランティアセンターの築山義俊副 代表(美工 18 期)が、今日は怪我人もなく無事に発 梅雨入り宣言がされたというのに、夏の暑ささえ感 表会を終えられ、 じる 6 月 12 日(水)神戸市シルバーカレッジ第 18 回 ほっとしていま ボランティア活動報告会が行われました。28 を数える す。 ボランティアグループは、日頃のボランティア活動の 「再び学んで他 成果を存分に発揮し発表しました。カレッジホールで のために」の建 は 10 時 30 分にボランティアセンター代表の井上恭志 学精神の実践に さん(食文 19 期)が主催者を代表して挨拶し「平成 7 対して、人間と 年 11 月に発足したボランティアグループが現在も引 して社会に少し き続き活発な活動を行っている。さらに多くの方がボ でも恩返しが出 ランティア活動に理解を深め参加してほしい」 と訴え、 来たらと考えて 最後に「ご来場の皆様、今日 1 日私たちと一緒に楽し います。この報 んでほしい」と結びました。 告会をご覧にな 築山義俊副代表 その後、 り、ご理解とご 13 のグル 共感を持たれ、皆様が入会される事をお待ちしていま ープが会員 す。発表の機会を与えてくださった事務局に感謝いた 数や活動内 します。そして朝から司会をしてくださいました5人 容をホール の女性に拍手をお願いします、の挨拶で発表会を終え 中央の画面 ました。 に映し出し、 女性司会者 カレッジホール スクリーンでのグループ紹介 がわかり易 く説明を加 ◆国際友の会 えました。 外国人留学生・研修生・定住者との交流・親善、日 井上恭志代表 引き続きス 本語学習支援や特養「神港園」への入浴ケアなど、明 テージでは大正琴がトップバッターとして「さくら変 るく無理せず長続きをモットーに活動しています。 奏曲」などを演奏したのを皮切りに 13 のグループが ◆たまも園支援グループ パフォーマンスを披露しました。フォークダンス部の 知的障害のある方 18 歳以上の約 40 名の自立を目指 とき、突然音楽が流れなくなりましたが一人の部員が し、様々な場面で支援しており、年間 25 回の活動実 自分で歌われ、そのボランティア的な勇気にさらに大 績があります。 きな拍手が送られました。 2 ◆「ガーデニング」グループ 福祉施設ワークホーム明友花壇・バラ園の管理ボラ ンティアやカレッジ農園での野菜栽培、玄関プランタ ーの手入れを行っています。 ◆神出自然教育園 子供たちが 自然や農業 体験する教 育施設(年 間 4 万人が 利用) です。 職員が少な いため子供 たちの収穫 体験や施設の雑草取りや苗の植え替えなどの支援を行 っています。 ◆茶道部 指導者の下、茶の湯を本格的に学び、定期的に 4 か 所の福祉施設を慰問し、心をこめて抹茶を立てていま す。シルバーカレッジ内の和室茶室にて活動していま す。各地の福祉施設でお抹茶サービスをしています。 ◆シルバーケーキの会 男性のみの自慢のココアケーキつくりに定評があ り、複数の施設に寄贈し好評を博しています。男の料 理「うまいもんクラブ」と一体の活動をしています。 しあわせの村内、大会、学園祭にも出店しています。 ◆ボランティア木工グループ 夏休みなどのイベントで子供たちに木工教室を指導し ながら、木の温もりや優しさを教えています。各方面 からの製品製作要望や修理依頼にも快く応じています。 ◆陶芸ボランティアクラブ 4 か所の障害者施設で、作陶指導と対話を通じた心 のふれあい活動を展開している。自主的に例会を美術 室にて作陶状況の紹介をしています。 ◆こども文化 幼稚園や小学校、地域イベントなど に出かけ、折り紙、こままわし、あや とりなどの昔あそびで子供たちと交流 しています。7 月にはふれあいホール で七夕飾りを行います。 ◆KSC 英語点字グループ 児童向け英文図書を点訳し、アジア 諸国の点字図書館や盲学校に寄贈を続 けて喜ばれています。昨年は、日本の 神話、マザーテレサ(2 級)など、19 作品の英文点字 図書を製作、寄贈しました。 ◆ケナフの会 ケナフは地球温暖化の防止に役立つ植物で、カレッ ジのケナフ畑で春に栽培を始め、秋には収穫します。 皮・茎・花のそれぞれを紙すき・炭・染物の原料にし 3 ますので、ほとんど捨てるところがありません。ケナ フを通じて地球環境保全の啓発活動を行っています。 栽培から収穫までを行い、紙すき、炭焼き、ケナフ染 めなどの体験学習も行っています。 ◆イベント清掃ぴかぴか隊 神戸まつり、須磨海岸海開き、六甲山自然保護活動、 神戸マラソン、 神戸ルミナリエ等のイベントに参加し、 楽しみながら清掃活動に取り組み、 「街も心もぴかぴか に!」をモットーに社会に役立ちたいとの思いで活動 しています。 ◆グループ“わ” 震災を機に一期生たちが立ち上げた自発的ボラン ティアグループです。カレッジ OB たちで構成し、学 習支援、ラジオ体操など子供たちの為に多彩な活動を 展開しています。 昨年、宮城県女川町の仮設住宅に慰安訪問しました。 本年も 7 月初旬に支援活動に参ります。 カレッジホール ステージでのパフォーマンス ◆大正琴 7 名の部員の演奏を聞きました。曲目は「港」 「花か げ」 「さくら変奏曲」でした。何か、懐かしさを感じる メロディであり、聞き入りました。 きっと施設のお年寄りの方々も同じように懐かしい気 持ちを感じ、喜んでおられることと思います。 ◆フォークダンス部 総 勢 50 名の男女の 皆様。それ ぞれに華や かな民族衣 装(スイス のチロル地 方?)を身 にまとわれ、 音楽にあわ せ楽しそうにステップを踏んでいました。「マイムマ イム」など4曲、若かりし頃の淡い思い出、などなど 感じました。最後は見学者も全員で「手のひらを太陽 に」をうたいながら曲にあわせ手振りをつけて、ちょ っとした運動です。福祉施設などの高齢者も見ている だけでなく介護予防になりますね。 ◆人形劇「ゆめ」 「さるかに話し」サルに柿をとられたカニが、残さ れた種を土に植え一生懸命に育てます。やっと柿の実 がなった時、又サルがやってきてそれを取ってしまい ます。怪我をした可愛そうなカニさん。でも栗さんや ウスさん、ハチさんなどと協力してサルをやっつけま す。サルは改心し、めでたしめでたし。 児童施設など、子供たちだけでなく大人も楽しめ、心 温まる人形劇でした。 ◆KSC アロハ・ ハワイアンズ 午後一番のパ フォーマンスら しくハワイアン の演奏に乗って 緞帳が上がって 行きます。ハワ イの空と海を想 わせる色鮮やかなブルーの爽やかな衣装で「アロハオ エ」の全 4 曲を披露しました。ハワイアンが好きな仲 間が集まり、バンド演奏とフラダンスの練習を週 2 回 行い、ボランティア活動を 20 回/年以上行っています。 ◆手話ソング 手話ソングは歌詞を手話で表現します。歌いながら 男声合唱団は在校生と卒業生合せて70名で、平均 年齢72歳の元気な男声コーラスグループです。当初 7名程度で結成されて今年で13年を迎えます。合唱 が初めての方も多く、 楽しく力強い合唱が出来るよう、 発声の基礎から練習に励んでいます。合唱を楽しみな がら互いの親睦を深め、訪問演奏のボランティア活動 に積極的に参加しています。男声合唱の力強い演奏で した。 ◆楽遊グループ(銭太鼓) 銭太鼓は出雲地方に伝わるリズム楽器 で、房の赤と白は、それぞれ「太陽の点の 恵み」と「地球の地の恵みを」表します。 演 奏曲目は 1 曲目「ソーラン節」、2 曲目「い い湯だね」、3 曲目「立佞武多(タチネブタ)」1 曲目、2 曲目には 1 年生も参加し短い練 習での成果を披露しました。愛嬌も迫力 も満点の演技でした。 ◆KSCスポーツ吹矢 吹矢の実演が行われ、射手全員が的に命中させまし たが、見かけは簡単そうで、試せばなかなか難しく、 段々に楽しくなるスポーツだそうです。ボランティア 活動は学童保育コーナーを始めディサービス等の老人 施設等を訪問しているとの事。 ◆あかりの会 スクリーンに映し出された伊勢参りの喜六、清八が 「七度狐」 (落語演目)に化かされる絵姿に、登場する 人物たちを 10 名の声優部員が熱演していました。 ◆民謡同好会 部員 22 名で週 1 回の練習、約 12 か所の老人施設な ど OB 組織の民謡クラブと共に慰問活動しております。 曲目は 1 曲目「津軽甚句」、 「兵庫県の丹波の国の祝唄」、 3 曲目 は7人 の踊り 手も参 加し舞 を披露 しなが ら「青 森県の りんご節」を披露しました。 ◆新舞踊 OB の方を含めて 14 人の出演です。歌謡曲にのって、 男舞 7 人が「祝い酒」を踊ります。女舞 7 人は、 「有 馬川」を踊ります。しっとりと繊細で艶やかで、日本 女性の“つつましさ”にふれました。 月に一回の施設訪問には、心をこめて踊ります。施 設の観客がうれしそうに、手拍子をたたいて楽しんで いる様子が、目に浮かびます。 歌詞を覚えるうちに、 自然と手話が身についてきます。 今日の一曲目は「ふるさと」を会場の皆さん全員と、 手話で一緒に歌い盛り上がりました。二曲目は「手の ひらを太陽に」 、最後は、東日本大震災復興支援ソング 「花は咲く」で締めくくられました。毎週火曜日の練 習と、月 2 回のボランティア活動として介護施設など を訪問し、高齢者の方々に喜んでもらっています。 ◆KSC マジック同好会 誰でもできるやさしいマジック、みんなが驚く不思 議なマジック、愉快な仲間と楽しいマジック。マジッ ク同好会は会員数約 40 名。 物覚えに自信のないシルバーでも大丈夫、プロ級の OB 講師の指導を受けレパートリーを広げています。 ボランティア年間 50 回以上、うまくいっても失敗し ても喜んでもらえるマジック、いつも笑いの絶えない たのしい会でした。 ◆KSC 男声合唱団 4 ◆混声合唱団コーロ KSC OB を含む 180 名の大合唱団で、 「楽しく歌ってハー モニーを!」目標に、日頃の練習に磨きをかけている。 「ふるさとの四季から茶摘み・夏は来ぬ」 「桜貝の唄」 「花は咲く」を披露。見事なハーモニーで観客を魅了!! 観客も合唱したくなるような唄の選曲で、しばし余韻 に浸らせてもらいました。月に 1~2 回の老人介護施 設を訪問しています。 今後も地域に繋がる活動として、期待が寄せられて います。 ボランティアセンター代表に聞く ボランティア活動のきっかけに 台風の動向を気にしながら、第 18 回ボランティア 活動報告会が 6 月 12 日、遠くまで一望できる澄みき った青空のもとで開催されました。 今年 9 月に神戸市シルバーカレッジは、開校 20 年の 節目を迎えます。この 20 年の歩みの中で阪神淡路大 震災の時、学生が自立的、自主的にボランティア活動 に参加した体験を、私達は次の世代に伝えていくこと が使命だと思っています。 展示販売コーナー ◆展示・販売・パネルが盛況 玄関前ではガーデニンググループの花や苗、鉢植え の販売が 10 時のオープンから賑わっています。毎年 のことながら売り切れ商品続出です。玄関を入ると国 際友の会を紹介する声が聞こえてきます。 隣り合って木工グループの作品が飛ぶように売約 済の札が貼られていきます。 目を転じると、 絵画ボランティアの絵葉書や小作品。 井上代表(左)へのインタビュー 本日のボランティア活動報告会も、18 回目を迎え、 その歴史と精神を引き継いでいくことに意義がありま す。私はボランティア活動にとって大事なことは、ボ ランティア活動をする人が精神的に充実していること だと思っています。 人に伝えるためには「思いやりの精神」すなわち、 人を思いやる心、慈しむ心、利他の心を持ってコツコ ツつと続けていくことだと思います。 (継続は力なり) 28 のボランティアグループが一丸となって今日ま で準備を進めてまいりました。本日は、多くのボラセ ンメンバー、支援員の皆様のご協力をえて無事に終え ることができました。特に、非常に暑い中、駐車場の 管理にあたられた支援員の皆様には感謝申しあげます。 この活動報告会を機に、ボランティアに対するご理 解と関心を深めて頂き、まだ活動に参加されていない 方々の参加を期待していますと、 熱く語られる井上様、 感動と共感を頂きました。お忙しい中、快く写真まで 撮らせて頂き有難うございました。今後の増々のご活 躍をお祈りいたします。 ◆今回の取材と写真の担当◆ 20 期を中心に 石田定徳・南谷幸三郎(健福)、石進通・岡下勝彦(国 際)、中西美和・堀内勝(生環)、英加容男(美工)、 島田輝男(園芸)、五島敬子(食文) 19 期の中部周二(健福)、塩田浩二(国際) 小林よしみ(生環)、河野光成(音文)、喜田收(食文) そして平台に並んでいる陶芸作品も好評販売中です。 茶道部が2階和室でのお点前を誘っています。お点 前でしっとり和風文化に触れるのも一興です。ケナフ の会では竹炭・ケナフで染めた布を売っています。 シルバーケーキの会とクッキーの会が売り出して いるのは甘い菓子。たまも園の若い仲間の売り声が購 入の心をそそります。 南端には英語点字の実演。実際にパソコンでの入力 が体験できます。また、イベント清掃ぴかぴか隊は六 甲山の森の手入れで除伐した、アセビの木の炭を販売 していました。 この日は 28 のボランティアグループの日常活動の 一部が紹介され、多くのカレッジメンバー、OB、そ して家族・友人で賑わいを見せました。 5
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