2016.11.25 公益財団法人 コスメトロジー研究振興財団 第 27 回 表彰・贈呈式を開催 株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 一俊)が社会貢献事業のひとつとして 支援を行っている公益財団法人コスメトロジー研究振興財団(所在地:東京都中央区、理事長:小林保清〔現 コーセー名誉会長〕)は 2016 年 11 月 22 日、「第 27 回 表彰・贈呈式」をステーションコンファレンス東京(東 京都千代田区)にて開催しました。 コスメトロジー研究振興財団は、コスメトロジー(化粧品学)に関する調査研究に対する助成を行うことにより、 広く国民の保健衛生の向上を図り、美しく豊かな人間生活の実現に寄与することを目的として、1990年に株 式会社コーセーの創業者である小林孝三郎により設立されました。以来毎年、優秀な研究課題を表彰し、研 究助成を行っています。 第 27 回目となる今年度は、助成金を 3,000 万円(前年迄 2,800 万円)へ増額しました。全国の主要大学、 病院、公的研究機関からの応募 104 件に対して、第一人者の選考委員による厳正な審査を行い、特に優れ た化粧品関連の研究課題に対し、32 件の表彰を行いました。また、今年度は他に国際交流 2 件、及び学術 集会支援 2 件、計 4 件の支援も実施しました。例年同様、各研究者の方への表彰・贈呈式と併せて記念講演 と、研究者同士の交流を深める懇親会が開催されました。 ■ 第27回 コスメトロジー研究振興財団 表彰・助成実績 ○ 研究助成 104件 応募総数 表彰件数 1)素材、物性に関する分野 13件 2)生体作用、安全性に関する分野 14件 3)精神、文化に関する分野 助成金総額 3,000万円 5件 計 32件 (1件あたり100万円、または50万円) ○ 国際交流助成 2件 ○ 学術集会支援助成 2件 ■小林 保清 理事長挨拶 要旨 当財団は、本年創業 70 周年を迎えたコーセーの創業者小林孝三郎と 2 代目理事長の小林禮次郎が、皮膚科学や物理化学などの自然科学に加 え、心理や感性、文化にも及ぶ学際的で幅広い研究の集約が必要と考え、 平成 2 年に設立したものです。研究助成は今回 27 回目を迎え、これまでの 応募総数は 2,200 件、助成件数は 600 件、助成金総額は 7 億円を各々超 えました。近年は、応募数が毎年約 100 件、助成件数が約 30 件、助成金が 小林保清 理事長 2,800 万円と安定した助成を行なってきており、本年については助成金を 3,000 万円と増額しました。更に、本日の理事会で来年度の研究助成金の 4,000 万円への増額も決定し、今 後も安定した活動を継続したいと考えています。当助成事業が化粧品産業の発展と人間の美しさ、豊かさに 貢献できればこれほど嬉しいことはありません。 ■二木鋭雄 選考委員会委員長 選考経過報告 要旨 今回の選考は、平年並みの応募数の104件の課題の中から、例年通りの 3分野の分科会の選考委員の先生方の専門的視点で、(1)独創性、(2)発 展性、(3)実用の可能性、(4)コスメトロジーへの波及性 について採点のう え、コスメトロジーの将来発展に期待できるユニークな課題との視点から推 薦いただき、さる9月29日の選考委員会で慎重な審議を行って候補者を選 定しました。本年度の特徴として、「素材・物性」に関する分野では、ナノテク 二木鋭雄 選考委員会委員長 ノロジーを活かした研究や、生体由来素材をアレンジした新規素材に関す る研究を初めとして実に多岐にわたる研究課題が提出されました。「生体作 用・安全性」に関する分野においては、アンチエイジング研究や紫外線による生体への障害に関する研究、 さらには毛周期の制御機構に関する研究が特徴的であったと思います。「精神・文化」に関する分野では、グ ローバルな視点での研究課題や介護における化粧の貢献に関わる研究が目を引きました。選考経過全体を 通じて感じたことは、当財団の趣旨を理解いただき、応募内容も研究の質的向上が定着し、年々レベルの高 い課題が多くなったことです。 受賞された先生方の研究が立派な成果を得られることを期待します。 ■記念講演 東京藝術大学 美術学部助教 医学博士 宮永美知代先生 「顔~その魅力の内側 美術解剖学的視点から~」という演題で、美術解 剖学的視点から見た「顔」について、著名な絵画なども事例に挙げながら、 人の「顔」に対する認知の敏感さ、印象を左右する要素、美しさの基準の地 域と時代による差異など、化粧品学に関連性の高い興味深いテーマについ て、多彩な観点よりわかりやすくご講演いただきました。 東京藝術大学 宮永美知代先生 ◇公益財団法人コスメトロジー研究振興財団 ウェブサイト URL: http://www.cosmetology.or.jp/ 各表彰研究課題の概要等もご覧になれます。 次回、第28回研究助成の募集開始は、2017年5月より、本ウェブサイトで告知予定です。 当財団へのお問い合わせも、上記ウェブサイトよりお願いいたします。
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