気温のターニングポイント分析事例 <多項式回帰> 企業の売上分析の領域には、そのターニング・ポイント(turn-ing point)を単調性をもた ない関係として推定するというテーマも含まれています。例えば、夏季に冷たい缶コーヒ ーが、ある気温までは順調な売れ行きを示すが、気温のターニング・ポイントを過ぎると麦茶のよ うな後味を引かないものに移行するという事実が経験的に知られています。 ここでは多項式回帰(polynomial re-gression)による活用事例をご紹介致します。 ■日別チョコレート販売量の気温のターニング・ポイントの適応事例 100 50 日別平均気温 35 0 30 θ 22 − 3θ 1θ 3 > 0 150 25 ●解をポジティヴ・ルートとネガティヴ・ ●解をポジティヴ・ルートとネガティヴ・ ルートの両者を求める。 ルートの両者を求める。 ターニング・ポイント? 200 20 2 × 3 × θ3 250 15 T = − 2θ2 ± 4θ 22 − 4 × 3θ1θ3 ◆チョコレート販売数量と日別気温の相関図 ③評価と要約 ③評価と要約 ●ネガティヴ・ルートが求める ●ネガティヴ・ルートが求める ターニング・ポイントとなる ターニング・ポイントとなる ●ポジティヴ・ルートは販売量 ●ポジティヴ・ルートは販売量 の下げ止まる場合の極値を示 の下げ止まる場合の極値を示 す す ●ターニング・ポイントの存在 ●ターニング・ポイントの存在 条件。 条件。 θ 1 ≠ 0 ,θ 2 ≠ 0 ,θ 3 ≠ 0 , 10 ●得られた回帰式を気温Tに対して偏微分 ●得られた回帰式を気温Tに対して偏微分 する。 する。 ∂Q = θ1 + 2θ2T + 3θ3T 2 ∂T ● ●θ θ1,1,θ θ2,2,θ θ3を用いてターニング・ポイン 3を用いてターニング・ポイン トを推定する。推定は2次方程式の解法 トを推定する。推定は2次方程式の解法 を解くことになる。 を解くことになる。 5 Qt = θ 0 + θ1Tt + θ 2Tt 2 + θ 3Tt 3 ● ポジティヴ・ルートで31.1℃ ● ネガティヴ・ルートで16.8℃ と与えられます。 ターニング・ポイントに関する解釈としては、ネガティヴ・ルートの16.8℃を採用 し、この気温条件で販売量がピークに達すると推定されます。 一方、ポジティヴ・ルートの31.1℃については、販売量が下げ止まる場合の極値 を示しており、当該製品の場合にはターニング・ポイントというよりはボトム・ポイン トとみなすべきでしょう。 0 ②分析レベル ②分析レベル ●チョコレート販売数量と平均気温との3 ●チョコレート販売数量と平均気温との3 次多項式回帰での計測。 次多項式回帰での計測。 ■知りえた事実の要約 日別販売数量 ①データ収集レベル(日別) ①データ収集レベル(日別) ●チョコレートの販売数量 ●チョコレートの販売数量 ●日々の平均気温 ●日々の平均気温
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